2020.11.25

■感想 玉川真吾監督『PUPARIA』


PUPARIA
 ショートフィルム 玉川真吾監督『PUPARIA』、素晴らしく緻密な作品!
 『海獣の子供』を超えたイマジネーションに溢れた絵ですね。

 このショートフィルムは、新千歳空港国際アニメーション映画祭の日本コンペディション部門にノミネートされている作品。

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 奇妙な味わいの深い絵の魅力をリンク先の動画でお楽しみください。

Twitter 玉川真吾(ShingoTamagawa)

 ”PUPARIA”の読みは「ピューパリア」。
 日本語では「蛹」(さなぎ)、「蛹殻」といった意味です。"

新千歳空港国際アニメーション映画祭 コンペティション受賞結果
 残念ながら本作は受賞には至らなかったようです。

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2020.11.23

■情報 最新シュヴァンクマイエル・インタビュー

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Jan Švankmajer: Plenty of Reasons to Revolt(Google翻訳)
 (反乱を起こす理由はたくさんあります)

"「アートはほとんど死んでいる」とあなたは映画ルナシーズの冒頭で言います。これは、現代アーティストが単なるネクロマンサーであり、彼らの作品がゾンビであることを意味しますか? それにもかかわらず、あなたはまだいくつかの現代のアーティストを注目に値すると思いますか?

シュヴァンクマイエル
私は、映画に限定するならば、私はここ[チェコ共和国で]David JařabとKarel Vachek。David Lynch または Quay兄弟の名前を挙げるでしょう。

近年、3D映画のトレンドが高まっています。「立体」映画には、商業的だけでなく創造的な可能性もあると思いますか?

シュヴァンクマイエル
 個人的には、3Dではないかもしれないシネマトグラフィーにもっと興味がありますが、より触覚的で、嗅覚的で、味を伝えることができるようになる方法を探しています…
 私の意見では、映画だけでなくすべての芸術は、共感覚の更新を探すべきです。話題性に関しては、私たちの文明は、全体論的な見方を犠牲にして、ますます狭い専門分野に引き寄せられていると私は信じています。共感覚は、ある感覚から別の感覚に感情をこぼすことによって、私たちの創造的なプロセスに感情的な可能性全体をもたらします。"

 2020年11月3日付でネット公開されたらやん・シュヴァンクマイエルの最新インタビュー。
 上は、興味深い部分を抜粋し、Google翻訳の日本語を掲載。

 特に興味深いのは、シュヴァンクマイエルが映画の分野で、注目する現代のアーティストとして、クエイ兄弟と並んでディヴィッド・リンチの名を挙げていること。どの作品に興味を持っているのか、不明であるけれど、シュヴァンクマイエルとリンチのファンである自分としてはとても嬉しい。

 本当は、リンチの今のところの映像作品の最新作、『ツイン・ピークス リミテッドシーズン』の感想を聞きたいところだけど、特にここには具体的な作品については述べられていない。

 引用した後半の質問。3Dに関する質問で、3D好きの私としてはとても興味深い質問なのですが、残念ながら、3Dより触覚聴覚映画への興味の方が大きいようです。もちろん触覚のシュルレアリスムを標榜するヤン監督のことですから、想像できる回答ですが、今後のVR技術の進化で、触覚の記録再生ができるようになったら、ぜひ、作品を作って頂きたいものです。

◆関連リンク インタビューで挙げられているチェコのアーティストについて以下、リンクです。
David Jařab (wiki) (Google翻訳)
 1971年生まれのチェコの監督で、今までに2本の長篇があるらしい。ブルノシュルレアリストグループAIVの一員とのこと。Google動画検索
Karel Vachek (wiki) (Google翻訳)
 1971年生まれのチェコのドキュメンタリー映画の監督とのこと。Google動画検索
 お二人の作品、いつか観てみたいものです。







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2020.11.20

■感想 アーロン・シュナイダー監督、トム・ハンクス脚本/主演『グレイハウンド』


GREYHOUND - Official Trailer (HD) | Apple TV+
 アーロン・シュナイダー監督、トム・ハンクス脚本/主演『グレイハウンド』をApple TV+ 初見。

 これは傑作ですね!第二次世界大戦のアメリカ海軍大西洋護送船団の駆逐艦とドイツ軍Uボートの激戦。「駆逐艦キーリング」という小説の映画化とのことだけど、トム・ハンクスの脚本が素晴らしい。

 セリフによる感情表現を抑え、態度と目線で人間関係を描き、ただひたすら48時間連続の戦闘を息もつかせず、91分で描き切った手腕。戦闘シーンの組立ても終始駆逐艦艦長のトム・ハンクス視点で体感的に描いて臨場感満点。

 時々挿入される俯瞰視点の映像が戦闘の冷ややかさを感じさせ、Uボート浮上時の独特の鯨の悲鳴のような音楽が盛り上げるサスペンスも素晴らしい。

 エンディングのタイトルバックの映像もグッときます。コロナで配信のみの公開となった本作、こんな映画こそ映画館で観たかったですね。

◆関連リンク
Large Format, Small Space: How 'Greyhound' Puts You Right in the Middle of a WWII Naval Battle (Google自動翻訳)
 本作のCGについて、以下の引用写真で、解説されている。
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2020.11.16

■感想 「漫勉neo 諸星大二郎」

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 「漫勉neo (5) 諸星大二郎」(NHK公式HP) (動画はリンク先からNHK+で観られます)

"「マンガ誕生」の瞬間を同時体験する異色のドキュメント。第5回は伝奇ミステリーの巨匠「諸星大二郎」。執筆部屋には骨!?伝説的な奇才が紡ぎだす不思議な世界は必見!

普段は決して立ち入ることができない漫画家の仕事場にカメラが密着、その貴重な映像をもとに浦沢直樹が同じ漫画家の視点から切り込んでいく。▽第5回は伝奇ミステリーの巨匠・諸星大二郎▽重ねた線で描かれる独特の不穏な雰囲気▽漫画家が憧れる唯一無二のイマジネーションの秘密とは?▽「漫勉」史上最も無口な、驚きの素顔▽画業50年なのに「絵に自信がない」!?▽修正液、原稿の切り貼りと超アナログな執筆。永久保存版!"

 いやー良いもの見せて頂きました。初めて観る諸星さん御本人の動く映像とそのペン先と鼻歌w、最高でした。

 中高生の頃の漫画のスターは星野之宣、諸星大二郎の順でしたが、今は圧倒的に諸星。「はるかなる朝」「生物都市」の初登場のジャンプの衝撃は忘れられません。

 今回の慢勉neo はそのお二人の制作風景が観られたということで、もう至福ですね。

 その諸星回、浦沢直樹の推測する諸星漫画の秘密、こうでしょう?の質問をほぼ無言でスルーするところが、まさに諸星漫画そのものの底知れぬ魅力を表していました。

 浦沢曰く「下描きの鉛筆の線の様な確定しないペン入れで表現が固まらない魅力」はある面、諸星漫画の事を評しているのですが、それはどちらかと言うと、浦沢の漫画の限界(カッチリしすぎた絵で読後の広がりが限定されつまらない)を自ら語っているだけで、無言でスルーする諸星のコアには、何だか響いていない様だった。巨匠の秘密は?

 我々読者は、この諸星の無言とペン先の動きをヒントに、今日も諸星漫画の底知れぬ魅力を追いかけるしかない…という結末。
 これでこその諸星大二郎!

◆関連リンク

巨匠漫画家・諸星大二郎氏の、見逃せないTV出演。『エヴァ』『ナウシカ』にも影響

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デビュー50周年記念 諸星大二郎展 異界への扉(北海道立君大美術館)

"本展では、諸星大二郎のデビュー50周年を記念し、代表作の原画約350点を中心に、作品世界に関わりの深い美術作品や歴史・民俗資料などをあわせて展示。読む者を「異界」へと導く魅力の原点へと迫ります。
会期 2020年11月21日(土)〜2021年1月17日(日)

前期:11月21日~12月13日
後期:12月15日~2021年1月17日
※会期中、一部展示替えを行います

会場 北海道立近代美術館"

諸星大二郎 デビュー50周年記念 異界への扉』図録(11/21発売Amazonで予約可)

"デビュー50周年記念の豪華大展覧会「諸星大二郎展 異界への扉」の公式図録。
名シーンの原画、作品に関連する貴重な土器や絵巻などの美術品・民俗資料、
10万字に及ぶ作品解説、諸星大二郎1万8千字最新インタビューを収録。
本書のための描き下ろしイラスト「アマビエ姫の上陸」も掲載。超永久保存版。

●諸星大二郎 描き下ろしイラスト3作品
「アマビエ姫の上陸」「展覧会メインビジュアル」「ご挨拶色紙」

●代表作の原画、作品に関わりの深い美術作品や歴史・民俗資料をたっぷり掲載。
1章 【1970年デビュー】 「異界」への出発点
2章 【日常/非日常】 異界への扉
3章 【民俗学/人類学/考古学】 再構築された「異界」
4章 【日本の神話/伝説/文学】 深遠にして身近な「異界」
5章 【中国の神話/伝説/文学】 長大な歴史の「異界」を描く
6章 【西洋の神話/伝説/文学】 異界の西洋 ―― もうひとつのナラティブ
7章 【博物誌/書誌】 諸星的「異界」の体系化
8章 【アート】 異界の扉の鍵

●諸星大二郎 50周年インタビュー
会場で展示する全作品について自ら語る、最新1万8千字インタビューを収録。

●特別寄稿 鎌田東二 「異形の神智学者」

●総論 「諸星大二郎世界の万博、あるいは旅行案内」
●評論1「異界の扉が開くとき、あなたは今のあなたですか?」
●評論2「世界夢の人」
●評論3「栞と紙魚子のはみだし書籍案内」
●評論4「童話と漫画」

●諸星大二郎 作品年譜
●展覧会 全出品リスト"

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2020.11.11

■情報 芸術デュオ「モスマイスター」: Mothmeister の「ワンダーランド」

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Artistic duo Mothmeister have created a place they call “Wounderland”.

‘It is a land in which grotesque creatures, in fascinating yet disturbing masks, stare out from barren wastelands, usually accompanied by mounted and stuffed animals. Unconventional and enchanting, the fairytale world of Mothmeister is at once reminiscent of a bygone age, while subtly criticising today’s ever-present ‘selfie’ culture, and the beauty standards imposed by the media.’

 芸術デュオ「モスマイスター」による「ワンダーランド」。これは素晴らしい暗黒の世界。僕が文字で紹介するより、すばらしい画像と映像をご覧ください。
 こんなキャラクターが出てくる映画があったら、是非観たいですね。
 動物好きの方は、閲覧をお控え下さい。
モスマイスター: Mothmeister 公式Facebook

Weird and Wonderful Post-Mortem Fairy Tales - Mothmeister

MOTHMEISTER Weird and wonderful post-mortem fairy tales


ひゃー、素晴らしい暗黒の輝き!

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2020.11.09

■感想 チャーリー・カウフマン監督『もう終わりにしよう。』


チャーリー・カウフマン監督作『もう終わりにしよう。』予告編 - Netflix
 チャーリー・カウフマン監督『もう終わりにしよう。』(原題:I'm Thinking of Ending Things)をNetflix初見。

 『脳内ニューヨーク』『アノマリサ』という異色作を撮り続けているカウフマン、今回はNetflixオリジナル作品としての公開です。今回も相当の異色作で、一言でいうことのできない濃縮小説(コンデンスト・ノヴェル)ならぬコンデンスト映画。

 言ってみれば、初めて彼氏の実家を訪れる女性の巡るスリラー版2001年宇宙の旅、とでもいう他ない、なんとも奇妙な一篇。

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 主役の女性を演じたジェシー・バックリーが素晴らしい。特に痺れたのが冒頭の車の中で彼女が「犬の骨」という詩を詠むシーン。この詩を起点に複層的な現実が立上がる中盤のサスペンスが素晴らしい。

 秀作を生み出しているNetflix映画の今年の成果の一本だと思います。

◆関連資料
当ブログ チャーリー・カウフマン監督 関連記事

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2020.11.02

■感想 Oculus Quest 2 体感

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 Oculus Quest 2、来ました。
 メガネの上にかぶると大きさがキツいという情報もありましたが、僕は大丈夫でした。
 流石の解像度アップでVR世界が自然に感じられ没入感が上がっています。

 装着感は確かにQuest 1より軽くなってていい感じ。値段も随分こなれてきてVRの普及にかなり貢献しそうですね。
 うちのニャンコ、また怪しげなものが来たぞ、と興味津々(^^)。


The Key (2019) | Official Trailer
セリーン・トライカート:Celine Tricart監督『The Key』

" シーンごとに強いメッセージを持つ物語構成でインタラクティブなバーチャルリアリティを体験できます。
" 参加者は夢の中を冒険する旅に出て、課題を解いたり難しい判断を突きつけられたりします。この旅を通じて隠されていた真実が明らかになり、新たな美が現れます。『TheKey』はトライベッカ映画祭でStoryscapes Awardを、ベネチア国際映画祭で最優秀VRの審査員大賞を受賞しました。

 Celine Tricart監督の VR短編映画 『The Key』をOculus Quest2にて体感。視点固定ではなく、その世界の中を動き回りつつ、周り360度の空間ごとの映像を味わう、まさにVR映画。
 トライベッカ映画祭でStoryscapes Award、ベネチア国際映画祭で最優秀VRの審査員大賞を受賞したというが、完成度とメッセージが素晴らしい。
 抽象と具象の中間ぐらいのこのCGワールドで印象的な世界を体感した後に示される、この現実世界の像。まさにその世界に入り込んで体験する新しい映画の一本。
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 今後、こうした新しい没入映画がどこまで、進展していくのか(恐らくあと100年も立てば映画は全部こうなるはず)、見届けられるのはどこまでなのか分からないが、未来映像をできるだけ体感していきたいものである。
 先日観てきた『異端の鳥』のVRリメイクが将来作られたら、3時間体感したら、かならず精神的にいびつな"成長"を、観客は遂げることとなるでしょう。


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「Mission:ISS」

 もう一本、Oculus Quest2で体感した宇宙ミッションを紹介します。

 これは ISS 国際宇宙ステーションの中を宇宙飛行士になって、無重量空間を疑似体験できるVRアプリ。
 自分の身体はもちろんVRゴーグルをかぶっているだけで地球の重力圏にいるのだけれど、周りのISS内部の空間が、無重量空間を浮遊しているように縦横に映像として動くため、その「反作用」で、まるで身体が無重量空間に浮かんだ様な錯覚が発生する。

 そして両手のコントローラでISSの内壁や周りの機器をつかんで、身体を360度方向に動かす。そして各ISSモジュール内を動き回るわけです。時々、船外を覗ける窓があって、そこから宇宙と地球とISS外観を観ることができるリアリティ。

 Quest2の解像度で、なかなかの臨場感が確保されていて、つかのま、宇宙旅行が楽しめるのでした。この操作方法で、宇宙映画的に事件に巻き込まれるものが出てきたら、是非とも体験してみたいものです。

◆関連リンク
Oculus Touch専用「Mission:ISS」レビュー VRで無重力空間の神秘を体感しよう

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2020.10.26

■見学記 藤森照信氏 建築「ラコリーナ近江八幡」

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 滋賀へ日帰り旅行。藤森照信氏の建築「ラ コリーナ」を堪能。茅野市で見た作品群より広大で素晴らしい。

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 バームクーヘン「クラブハリエ」と和菓子「たねや」を運営する、たねやグループさんのショップと工場の施設なのだけど、本社社屋の宮崎駿 悪役メカ感が素晴らしい。まるでレプカか、ムスカの悪の要塞(^^)。

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 藤森氏と宮崎駿氏の関係、「ジブリの立体建造物展」では、藤森氏が解説を担当されているという。藤本氏は長野県茅野市の出身で、茅野の「縄文ふるさと大使」を勤められているという。もちろん建築を見てもどこか縄文を想起するところがあるのは皆さん、わかるかと思う。
 そして宮崎氏も、縄文の影響はあちこちで述べられている。縄文経由でお二人の作品には、通底和音の様なものがどこか流れているのだと思う。

 そして最後に、たねやグループの本社屋「銅 屋根」の勇姿を見よ!(^^)
 (自分のFacebook 3D写真引用ですが、ちゃんと観えていますかね)

Akira Kieiさんの投稿 2020年10月24日土曜日

◆関連リンク
琵琶湖へ、藤森建築+バームクーヘン
会員公開講座 藤森照信「縄文のこころと建築」(伊東塾)

"藤森さんは、自身が影響を受けるのは縄文以前かモダニズムであり、どちらも「普遍性」があると指摘します。モダニズム期にはインターナショナルスタイルという言葉が使われましたが、縄文期の建築も地域性を感じさせない、もう一つのインターナショナルスタイルとしてみることができる。"

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2020.10.19

■感想 ヴァーツラフ・マルホウル監督『異端の鳥: Nabarvené ptáče / The Painted Bird』


映画『異端の鳥』日本版予告/10月9日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国公開

 ヴァーツラフ・マルホウル監督『異端の鳥: The Painted Bird』、名古屋伏見ミリオン座で観てきました。

 これはどすんと腹に堪える映画。『ニューシネマパラダイス』の主人公トトに似た少年がたどるこの世の地獄。戦争の冷徹な悲劇を描く映画は数あれど、これはその中でもかなりの悪夢。物語性を排した語り口が、ずしりときます。

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 画像は原作『Nabarvené ptáče / The Painted Bird』の表紙。

 チェコ・ウクライナの映画とのことだけれど、インタースラーヴィクという人工言語が使われているとかで、異世界感があるが、美しいモノクロの見事なカメラワークで切り取られたのは、紛れもないこの地上の地獄。

 同じく地獄めぐりということから、ストルガツキー兄弟「神様はつらい」を原作とした、アレクセイ・ゲルマン監督『神々のたそがれ』を想起。モノクロ、ドキュメンタリータッチという共通点がある両作、観客の追体験性としての狙いが恐らく近似だからなのだろう。

 この人生の地獄、体感したい方は是非劇場で。僕はこの映画、万人にはとてもお薦めできませんが、年間ベスト級の傑作と思います。
 今年、コロナで新作を映画館でほとんど観えていないですが、僕は『パラサイト』より(こちらも大好きでしたが)良かったです。タルコフスキーが撮った過酷映画的面持ちです。

 

 以下、ネタバレを含む、監督による本作へのコメント。観終わってから、読んでみてください。

『異端の鳥』監督が語る、発禁書を映画化した理由 ( i-D )

"「映画の少年は、あらゆる子どもの象徴なんだ。苦しみ、殺され、虐待されている子どもたちの。わたしはユニセフで働いていたから、そういった子どもたちを実際に目にしてきた。この映画にはいろいろなメッセージがあるが、もっとも大切なのは『二度とこういうことを起こすな』ということだ。残念ながら、今もこういった状況は続いている。だが、この映画を見た人が、それを知って、彼らを救おうと思ってくれれば、この映画を撮った意味がある」"

 ヴァーツラフ・マルホウル監督、ユニセフに勤められていたことがあるのですね。そうした視点での映画と見ることもできます。

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 僕は後半の少年が変容して行ってしまうところ、なぜか浦沢直樹『MONSTER』のヨハン・リーベントの少年時代を見ている様な、悪魔の誕生の様に観えたのですが、一瞬ラストで光の様なものが見えるので、気のせいなのかもしれません。

 『MONSTER』のヨハンが、絵本『なまえのないかいぶつ』の怪物と自分を重ねるわけですが、確かチェコ出身ということで連想してしまったのかもしれません。

『異端の鳥』監督が語る、作品に込めた思い 「深いところで心に触れるようなものにしたかった」

"アートというものは本物の感情を喚起させることができるもの全てだ。映画に限らず、音楽も、本もそう。本作がそういうものになれば嬉しいね。"

◆関連リンク
Václav Marhoul ヴァーツラフ・マルホウル監督(IMDb)

イェジー コシンスキ / Jerzy Kosinski 『ペインティッド・バード』 (Amazon)
 原作の翻訳本は、2011年に出版されていますが、現在はプレミア価格が付いていて、何と5千円超。映画で高騰してしまっているのかも。

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2020.10.12

■情報 デイヴィッド・リンチ自伝『夢見る部屋』翻訳 ! Room to Dream

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鬼才デヴィッド・リンチ初の自伝『夢見る部屋』翻訳版発売! 研ぎ澄まされたセンスに迫る!? (BANGER)

"『夢見る部屋』デイヴィッド・リンチ、クリスティン・マッケナ=著|山形浩生=訳・解説
発売日:2020年10月24日
A5判・上製|704頁|予価:4,500円+税|ISBN 978-4-8459-1829-4
フィルムアート社

2018年の刊行以来、世界的ベストセラーとなり邦訳が待たれていた映画界の鬼才デヴィッド・リンチ監督初の自伝「Room to Dream」が、「夢みる部屋」として2020年10月24日(土)に発売されることが明らかになった。
本書は、比類なきビジョンを追求し続けてきたデヴィッド・リンチの映画、アート、音楽その他さまざまな「創作人生」や、彼が直面してきた苦悩や葛藤も明かされ、リンチにとって初めての伝記と回想録を融合させている。"

デイヴィッド・リンチ『夢見る部屋』 (amazon.jp)
原書(kindle)"Room to Dream"DAVID LYNCH & KRISTINE MCKENNA (amazon.jp)
 kindleでは、なんと原書は1200円と約1/4の値段 !

 ついにデイヴィッド・リンチの自伝『夢みる部屋』が山形浩生訳で10/24に発売!全704頁、4950円という大部の本になるという!期待です!

David Lynch pitches a film from Canongate Books on Vimeo.

"Room to Dream"DAVID LYNCH & KRISTINE MCKENNA (CANON GATE)

 この本のオーディオブックの、リンチの声による広報用動画です。いつもながらのこの木訥な声、僕は大好きです。

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2020.10.07

■お願い 京都市 ふるさと納税★ 火事で焼けた 原 將人監督 伝説のフィルム『初国知所之天皇』復活、上映プロジェクト

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京都市ふるさと納税×アーティスト応援|創作を途絶えさせない
#10 火事で焼けた伝説のフィルム『初国知所之天皇』を復活させ、上映する!
https://sites.google.com/site/haramasatoxmovie/home
 映画監督 原 將人

"■プロジェクト紹介:
 1969年代、アメリカのベトナム戦争に加担し、大学はそのような国家の養成員を育てるだけになってしまった国家と社会に、全面的に異議申し立てた全共闘運動が、国家権力によって終焉した後、1970年代、22歳の原將人は映画において既成の映画に対して全面的に異議申し立てをし、国家というものを根底から考える映画『初国知所天皇』を製作した。

 2018年猛暑の夏、自然発火とも言える漏電で自宅の火事でフィルムのすべてが燃えた。このプロジェクトは現像所に保管してあったネガから『初国』の2面マルチバージョンとデジタルリマスター、4時間のリフレイン版のデジタルリマスターを復活、そしてお披露目上映するプロジェクトである。

■メッセージ:
 私は映画が好きで好きで、好きがこうじて、作りたくて作りたくて、高校の時、友人たちと作った映画がフィルムアートフェスティバル東京という映画祭でグランプリを獲った。でも、好きな映画の真似をしているみたいで、ほんとうに私が撮りたい映画を求めて『初国知所之天皇』を撮った。

 京都から北海道、九州まで、日本という国を作った天皇を探しての旅だった。でも、カメラを回す、撮るという行為のなかに日本という国は出現した。だから終われなかった。最後に鹿児島で初めて映画を撮った夏に自殺してしまった少女に出会った。私は少女を追悼し、私は映画の力を信じてそこで映画を終えた。

 『初国』には私の映画との出会い、映画への情熱のすべてのつまった作品だ。それが火事で焼けてしまったのは本当につらい。何とか復活させたい。ぜひぜひご支援お願いします。"

 原將人監督の『初国知所之天皇』の2面マルチバージョンとデジタルリマスター、4時間のリフレイン版のデジタルリマスターを復活、そしてお披露目上映するプロジェクト。これは京都市のふるさと納税によるアーティスト支援企画として、他のアーティストのプロジェクトと共に開催されているものです。

 10/5現在で、目標金額 9,560,000円に対して、支援額はおよそ1/12の820,000円という状況です。
 原將人監督ファン、『20正規ノスタルジア』ファンのみなさま、応援、宜しくお願いします。(私も一口応援させて頂きました)

◆関連リンク
・当ブログ関連記事
 ■感想 原將人監督『初国知所之天皇(はつくにしらすめらみこと)』DVD
 私はフィルムでなく、原監督がネット販売されていたDVDでこの映画を観ています。その際の感想がリンク先です。
 是非ともマルチ画面でのフイルム上映という原初の姿でこの映画を観てみたいものです。

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2020.10.05

■動画 クリストファー・ノーラン監督『TENET』 公式と非公式(多分)メイキング映像



TENET- Behind the Scenes Exclusive 公式メイキング

TENET - Behind the Scenes 非公式メイキング

 クリストファー・ノーラン『TENET』の公式と非公式(多分)メイキング映像。非公式はロケ地の近くの住人が撮ったものと思われます。
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 冒頭のハイウェイのシーンは、なんとなく予想していた通り、車を逆走させて撮っていたのが、分かります。

 公式メイキング動画を見ても、人対人の戦いのシーンとか、大規模な戦闘シーンがどう撮られていたかは分かりません。
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 流石に後者は、ブルーバックスクリーンを使って、デジタル合成しているとしか思えなかったけれど、そこは公表されていない。あくまでも公式ではIMAXフィルムの直接撮影に拘ったと言っていますが、あの戦闘シーンの撮影がリアルフィルム撮影だけでできるとは信じられないのです。
 真相は高額のメイキング本にはあるのでしょうか。
 

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2020.09.29

■感想 富野由悠季の世界展@ 静岡県立美術館

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 昨年、福岡をスタートに全国巡回で開催されている富野由悠季の世界展ですが、一番家から近い静岡県立美術館での開催が始まったので、勇んで観てきました。まさに富野ワールドにどっぷりな展示でした(^^)。

 今回の展示は、基本絵描きではない(富野監督は絵コンテ、イメージボード、メカデザイン、美術設定、原画修正等いろいろな絵を描かれてはいますが、本職は)監督、演出家、原作、脚本という職域の方の美術展示というのは、展示の先頭/図録の最初のページに富野氏の言葉として書かれいるように、概念の展示にならざるを得ません。

 概念の展示であるところは、昨年観に行った高畑勲展とかなり近いものがありますが、富野展は高畑展よりは、アニメーターの原画展示、イメージボードが少なく、絵はどちらかというとアニメーターのポスター原画中心だったので、アニメーション全体のメイキングで美術展として見せるトーンは高畑展の方が強かった。

 自分の鑑賞時間が高畑展より短くしかいられなかったため、駆け足で観てしまったが、図録が高畑展の256ページに対して、こちらは416ページと大部。概念の展示としては、絵の大きさは僕にとってはそれほど問題でなく、駆け足で観た分、帰宅後にじっくり読み込んでみたい。

 観賞後、もちろん帰りには、静岡市の隣、キングビアルの母港 焼津港に寄り、ガルンゲが火球で焼いた山波を眺めながら、神ファミリーの冥福を祈りました。

 今回、家内と行ったんですが、吃驚したのは「富野由悠季って誰?」と出掛ける前に言われたこと。何たること!サンアタックだ!(^^;)

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 富野由悠季の世界展、スナップ写真です。今回、会場内は残念なことに撮影禁止だったので、会場入り口に立っていたダイターン3と、ミュージアムショップに飾られていた60,500円(税込)の全高73cmのイデオン。

 またショップには、いろんな書籍とグッズが並んでいましたが、イデ発動Tシャツは、ギリギリ我慢しました(^^;)。
 
 静岡県立美術館は、初めて行った美術館ですが、ロダン他、彫刻も楽しめました。

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 富野由悠季の世界展@静岡県立美術館、図録も416頁とずっしり。展示は残念ながらなかったが、図録には金田伊功作画シーンの原画とセル画が掲載されている。

 あと展示されていた富野メモが、入れ込んで見ていた2作品に新たな奥行きを与えてくれた。

◆ザンボット3のラストに関するメモ
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 「“戦い”のない時代があるものか?文明が高度になり、生物知能が開拓の地をなくした時に、生産なぞありえない。破壊だけがこの知的遊戯となる。それ以外に、生きる目的を種が持ち得なかろう?」

 ガイゾック(このメモ時点は「カイザック」となっている)という存在の邪悪が、生物知能の行き着く先の遊戯である、というのは、テレビで述べられたことよりも絶望としては深い。放映後、映画として構想されたこともあったとのことであるが、ガイゾックについて、さらに透徹したこの視点まで描かれていたら、と想像を禁じ得ない。

◆イデオンに関するメモ
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 「混沌の前宇宙(第一宇宙)の創意とすることは易しいが、その前宇宙さえもイデが創出したと、言えなくもない。
 が、物事をそこまで虚無の中には押しやりたくはない。
 イデの実在にこだわっていくと、前宇宙はイデの“母たるイデ”によって創られたということにまで拡大して、ゆきつく先、虚無に陥るのだ。」

 ここでも描かれる虚無。この前段にもこの概念に続く、深遠な視点が入っているため、イデオンファンは必見です。

 残念ながら、この図録、キネ旬社が観光しているのに、今のところAmazon等に通常の新本としては売られていない。なので現時点は高い値段を付けた中古本ばかりである。
 今、調べてみたら、キネマ旬報社の通販ページでは、定価で新本が売られていました。ご興味のある方は是非、この通販ページから。

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 最後に図録の中から、僕の好きな金田伊功氏のアニメートシーン。

 Facebookで氷川竜介さんから教えて頂いたが、この動画とセル画、各美術館の展示会場に飾られていたという。

 残念ながら、僕は静岡美術館でザンボットコーナーを探したので、見つけることができなかった。
 下は、金田伊功氏自身が動画も担当されたシーンとのことで、あの筆致の生の絵を観られなかったのは残念でならない。
"キネマ旬報社より好評発売中の展覧会「富野由悠季の世界」公式図録が、美連協大賞の「優秀カタログ賞」を受賞した。

美術館連絡協議会(美連協)は、美術展の企画ならびにカタログの質を高め、学芸員の能力向上を図ることを目的として、美連協主催展および加盟館の自主企画展の中から、優れた展覧会の企画やカタログ、論文を顕彰する美連協大賞を実施している。中でも「優秀カタログ賞」は、開催館の学芸員が協力して製作した優秀なカタログに贈られている。

「富野由悠季の世界」公式図録は、各美術館の学芸員による豊富な解説のほか、この図録のためだけに新規取材を行った約3万字にもおよぶ富野由悠季監督のロングインタビューも掲載されるなど、大ボリュームの“読める図録”となっている。
展覧会会場のほか、書店やKINEJUN ONLINEでも購入可能なので、この機会にぜひともチェックしてみよう。"
 展覧会図録関係者の皆様、おめでとうございます! これからしっかり楽しませていただきます。

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2020.09.23

■感想 『The Boys ザ・ボーイズ』シーズン2


The Boys Season 2 - Official Trailer | Amazon Prime Video

 Amazonプライムで昨晩配信の『The Boys ザ・ボーイズ』シーズン2 エピソード5まで、観ました。

 ヒーローチーム セブンの亀裂、特に偽スーパーマン役のホームランダーのストレスが、キリキリと蓄積されていく様に、今後あと3話のカタルシスがどこまで行くのか期待させます。

 エピソード5中盤のあのシーンには、思わず声を上げてしまいました(^^)。うぉーやっちまった!
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 単なるアンチヒーロー物じゃなくて、現実のいびつな世界の様をこれでもかと見せられてる感が何故かするのが秀逸。
 大友克洋がアメリカを舞台に群像ヒーローを描いたら、こんなんになる感w。お薦めです。

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2020.09.21

■感想 クリストファー・ノーラン『TENET』


TENET - TRAILER
 クリストファー・ノーラン『TENET』観てきました。コロナ後、初映画館。
 長久手イオンシネマは、1席おきルールですが30人弱とガラ空き。この位の規模の街では、この映画のタイトルと広告ではこんなものなんでしょうね。名古屋駅の109シネマのIMAXでは、満席になっている回もある様だったので(いきなりの映画館が満席はちょっと精神的に行けませんでした)。

 感想としては、良くも悪くもノーラン映画。一点アイデアを思いついてそこから組み立てた感満載の映像ショックSF。

 他方物語は整理不足のシナリオで妙に難解っぽくなってしまった、ヤっちゃった感満載。冒頭で映像アイデアのポイントについて感覚でとらえろ、とか登場人物に言わせてるので恐らく確信犯でしょうねw。

 その映像ショックもアクションの意図が見えにくく映画として活かし切れてないのは残念でなりません。アイデアは凄く面白いと思うんですが…。冒頭とか、ワンアイデアのシーンの映像と音は最高ですが、何が起こっているか、いかんせん不明という…w。

 ノーラン、アナログに拘ってるので、あのアイデアのシーンもデジタル合成なし、一発アナログ撮影で描いてるかと思いきや、デジタル処理の映像のようでした、流石に(^^)。要は手段ではなくて、表現したいことをその時の技術で一番、上手く表現できる技術を使えばいいと思うんですよね。

◆関連リンク
TENET_テネット(wiki)
 Wikipedia 読んだら、ノーラン自身の脚本で6-7年練ったとか。&理論物理学者のコンサルティングも受けたとかなので、深淵緻密な組み立てが実はあるかもw。僕は2度目の映画館は行きませんけどね。

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2020.09.07

■画像 デイヴィッド・リンチ監督『ツイン・ピークス』シーズン3 プロダクションデザイン by BUF

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SFXスタジオ BUF Twinpeaks (2017)
エクスペリエント デザイン : Matheiu Vavril
エクスペリメントCG デザイン : BUF
フロッグモス デザイン : Olivier Gilbert, Nicolas Agenal
Fireman Place CG デザイン : BUF
 
 未だ、日本ではWOWOW放映と、ブルーレイ販売のみで、一般テレビ放映も配信も実施されていないため、ごく限られたマニアにしか観られていないのが残念な、デイヴィッド・リンチの最高傑作(とあえて言ってしまおう、僕はそれ位の傑作と思っています)『ツイン・ピークス リミテッドエディション』。
 
 『ツイン・ピークス シーズン3』SFXを担当したBUFによるプロダクションデザイン画が、46枚公開されている。
 
 一番上に引用したのが、ニューメキシコ州ロスアラモスの核実験で生まれ、ツインピークスの物語に黒い影を落としたエクスペリエントのデザイン画。
 このデザインは、リンチの映像化では、かなりぼんやりとしたもので、この様なリアル感のある怪物としては映像に幻出しない。

 映像に現れた姿は、このデザインとリンチが描く絵画作品のイメージの中間的なものになっている、とでも言えるだろうか。
 ここで興味深いのは、縦に割れた巨大な口。これは映像として、ローラの母セーラ・パーマーの凶暴な口腔として描かれたものを想起させる。

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 そしてこちらは、同じく核実験で産まれた奇怪な生物 フロッグモス。そう、これもあのマンハッタン計画で産まれ、セーラの口に入ったエクスペリメントにつながる怪物である。特に驚いたのは、映像では分からなかったが、この上の画像で示されたフクロウの顔をしたフロッグモスの姿。
 
 ツイン・ピークスといえば、前半フクロウが重要な意味を持つのだが、シーズン3にもその流れはこの様に注入されていたわけである。 

◆関連リンク
リミテッド・イベント・シリーズ (wiki)
ツイン・ピークスの未来 (wiki)

"2017年にシーズン3が終了して以来、リンチとフロストはツインピークスの別のシーズンを作ることに興味を示している[23][24]リンチはいくつかのインタビューで続けるかどうかを尋ねられており、一度は「わからない、アイデアの箱を持っていて、プロデューサーのサブリナ・サザーランドと一緒に仕事をしていて、ある種、それらの箱の中に金があるかどうかを調べようとしている」と答えている。 " [25] リンチはまた、もう一つの物語がキャリー・ペイジのキャラクターを含む「彼を呼んでいる」と述べた[26] 2020年6月22日のRedditのAMAで、スターのカイル・マクラクランは、クーパーは彼の「すべての時間の中で最も好きな役」であり、彼は「脚本を見なくても」別のシーズンに「絶対に」戻ってくるだろうと述べました。"

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2020.08.26

■画像 ヤン・シュヴァンクマイエルの新作絵画「コロナウィルス」他

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www.kavkabook.cz/svankmajer-jan

"コロナウイルスシリーズとBetter Timesは, ヤンエヴァンクマイエルの最新作品です. 私たちのe-shopでそれらをチェックするか, 書店で直接確認ください"(自動翻訳)

 チェコの書店のサイトで紹介されているシュヴァンクマイエルの新作。
 久々に新たな活動の情報なので、引用掲載します。

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 こちらは、何とヤン・シュヴァンクマイエルが描くコロナウィルス!
 シュヴァンクマイエルがこのコロナ禍をどう感じているのか、発言を聞いてみたいものです。

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2020.08.24

■感想 「 原田治展 「かわいい」の発見 」@清須市はるひ美術館

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原田治展 「かわいい」の発見

" 1970年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した「OSAMU GOODS(オサムグッズ)」の生みの親、原田治(1946-2016)。50-60年代のアメリカのコミックやTVアニメ、ポップアートなどから影響を受けたイラストレーション――とりわけ、簡潔な描線と爽やかな色彩で描かれたキャラクターたちは、その後の日本の“かわいい”文化に多大な影響を与えました。

 没後初の全国巡回展となる本展では、イラストレーターとして活動する端緒となった、1970年代「an・an」の仕事をはじめとして、広告・出版・各種グッズなど他分野にわたる作品を中心に、幼少期から20代前半の初期資料や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料も交えて展示し、時代を越えて愛される、原田治の全貌に迫ります。

会 期 2020年7月4日(土)~8月30日(日)
会 場 清須市はるひ美術館
開館時間 10:00~19:00 (入館は18:30まで)"

 奥さんに付き合って原田治展、観てきました。世田谷文学館で2019年に開催された巡回展。
 一部を除き、写真撮影可だったので、何枚か撮ってきました。

 よく知られているミスドのキャラだけでなく多彩な作品が見られ、デビュー時の昨品から、治グッズとして人気の出てきた油の乗った時期、多くの作品が原画で見られて、なかなか充実しています。

 僕は好きだったビックリハウスの表紙原画とかが特に堪能できました。

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 「幻想と怪奇」や『逃走論』の表紙、カルビーのポテトチップスのキャラもやられてたとは不勉強で知りませんでした。

 コロナで入場規制されてて、午後からだと炎天下で10人以上待たれてたので、午前がお薦めです。

◆関連リンク
原田治展 「かわいい」の発見 Osamu Harada : Finding “KAWAII” @福岡アジア美術館  

"期間 2020年9月12日 (土) 〜 2020年10月18日 (日) "

 次は福岡とのことです。

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2020.08.19

■感想 中島哲也監督『来る』『渇き。』


映画「来る」予告  

◆中島哲也監督『来る』
WOWOW録画、初見。

 僕は中島哲也監督とはとても相性が良い様で、今のところ、ハズレがない。今回もなかなかの秀作。

 これ、中島版『童夢』というタッチ。パッと見の共通項は、団地(こっちは正確にはマンションだけど)と市井の能力者くらいだけれど、細部の画角、後半の展開の盛り上がり方等々、そこかしこに大伴タッチが息づいている。

 物語の捻りとか、キャラクターの幅(柴田理恵の能力者 逢坂セツ子、小松菜奈の風俗嬢の異能者 比嘉真琴、青木崇高の民俗学者 津田大吾とか)は、こちらが厚め。これによる映画の魅力はあるけれど、やはり大友ファンとしては、この映画の制作費があれば、そのまま『童夢』を映画化して欲しかったと思うw。 

 物語は異界との境界が曖昧になり、現実が侵食していく様、街の様相が変形していく様がなかなか見事に描かれていて、エキサイティング。
 ラストの戦いをもっとねちっこく総力戦で描いてくれていたら、、と思わずにはいられないけれども、これは大友ファン必見の作品です。
 やはりこうして中島監督作を観てくると、当初計画のあった中島哲也監督版『進撃の巨人』も観てみたくなる。

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◆中島哲也監督『渇き。』@ Netflix 初見。

 凶悪な役所広司の芝居、大平晋也の叙情的アニメーションを観たい方にお薦め。特に大平アニメーションの効果的使い方はなかなかのものです。

 それにしても『来る』の大友克洋に続き、こちらはタイトルバックとクライマックス(殺しのテンポとか)からタランティーノ、物語と途中の音楽から『ツイン・ピークス』のディヴィッド・リンチを思い出させる。特に後者の音楽は、一曲モロ『ツイン・ピークス』的テーマがあり、リスペクト盛り盛り。

 半ば、役所怒り演技の悪夢の中を旅する様な、まさに「クソ」映画。
 あのテンションに着いていけないと、つら〜い映画ですね。あれに乗れる人には最高映画、そして乗れないと最低映画でしょうね。

 今回も『来る』に続き、クリスマスイブが惨劇に対比して執拗に描かれている。何かトラウマあるんですかね。
 僕は乗り切れなかったけれど、でも一定以上のレベルで楽しめました。基本嫌いじゃないけれど、ちょっとやりすぎでは感があるというか、、、。

◆関連リンク

『渇き。』のアニメシーンを手掛けた大平晋也(『ピンポン THE ANIMATION』)&STUDIO4℃ 起用のきっかけは逆オファー

" STUDIO4℃の作品の監督を依頼したら逆に映画のアニメーション部分を依頼され、自由にしていいと言いながら口を出してきたなんて、なんとも中島監督らしいフリーダムなエピソード。水中のゆがみがある中、実在の俳優さんに似せるという「天才のなせる技」には激しく納得です。"

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2020.08.17

■映像 ロボマインドプロジェクト、遂にロボットの心の第一歩が実装され、CG動画が登場 !

70.【マインド・エンジン】絶対不可能といわれていたコンピュータによる言葉の意味理解。ついに成功したので公開します。
 ロボマインド・プロジェクト
(公式動画)

"人が話す言葉を、コンピュータに理解させることは、長い間、絶対に不可能といわれていました。
60年以上前から挑戦してきて、いまだに出来ていません。
AIスピーカーやチャット・ボットと会話にならないのは、意味を理解せず、決められたシナリオで会話しているからです。

絶対不可能といわれてきた自然言語の意味理解。ついに、成功したので、今、発表します。

なぜ、言葉の意味理解は難しいのか。60年間、どんな方法が取られていたのか。
第三次AIブーム、ディープラーニングで成功したといわれる意味理解は本物なのか。

世の中をひっくり返すかもしれない革新的な技術が、日本から生まれました。"

 昨年秋くらいにウェブで、ロボマインドプロジェクトのことを知り、興味深くサイト記事とYoutube動画を見ています。

 今回の動画は、言葉と3D CGワールドを紐付けて、いよいよその実装が第一歩を生み出したメルクマール的瞬間の記録です。

 関西弁の口調とユーチューバ的映像で、真面目な方々には誤解を与える恐れがありますが(^^;)、平易に語られるこその(平易に語られるというのはより本質的なのだと思います)、画期的なアプローチ、是非ご覧下さい。

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 心を言葉だけでなく、言葉以前の部分を含んで解析し、コンピュータにモデル化して入れ込んで行くアプローチ、とても斬新で面白いと思います。

 人が感覚器から受容した情報を俯瞰して、言葉で名付けて他人とコミュニケーションしようとしたことから自身の頭の中に"世界"が生まれた。その"世界"認識が"意識"だと思うのですが、ロボマインドプロジェクトのアプローチは、それをまず手始めに3D仮想世界をコンピュータの中に作り、言葉と紐付けることで、心を生み出そうとされています。

 これは3D仮想世界を俯瞰する構造をコンピュータの中に作り、言葉というオブジェクトに紐付けて、意識を生み出し、人とコミュニケーションを取らせる試み。

 意識の分析としては、こうした概念は視覚を中心に意識を研究されている認知心理学者 カリフォルニア工科大学教授 下條信輔氏とか研究者がいらっしゃるけれど、これをエンジニアリング的にコンピュータに実装しようという試みは、まさに斬新で素晴らしいと思います。

 また、ベンジャミン・リベットや、下條氏らが意識と無意識を分析し、人の自由意志というものがほとんど存在していないのでは、と論考されているのに対して、言語との関係については多く語られていないという認識です。
 それに対して、この田方篤志氏の考えは、自由意志の問題にはほとんど触れられていないけれど、意識と言語について考察されている。

 この二つの融合が、今のところ、意識を持ったロボットの実現には有効なアプローチと思うけれど、いかがでしょうか。
 つまり、ロボットの自立制御系をここでいう無意識領域の脳の活動として構築し、それを内観し他社とコミュケートするための"言語"としての意識を実装するという方法。これが人に近い人工知能ロボットを作る際の、現在の最短アプローチになるのでは、と夢想するのは僕だけでしょうか。

 今回作られた仮想世界は、3D空間の把握のための縦横高さ空間だけですが、今後、ここに時間軸が加わり、さらには人の五感情報とか、無意識領域の情報かと思います。意識の生成には、広大な仮想世界のモデル化が必要ですが、一歩一歩広げられて進化していくこと、期待しています。

 例えばベンジャミン・リベットが実験で明らかにし、そして下條信輔氏が著作で述べられている様な、人に自由意志はあるのか、といった無意識的な活動とその自己認識としての意識の問題、そうした知見も交えて、まずはコンピューターへの実装、その後身体を持ったロボットへも実装されていった時に、どの様な人工知能がこの地上に(まずはこの日本、関西にw)生み出されるのか、今後も興味深く拝見したいと思います。

 世界初の本当の「人工知能」は関西弁を語るのかもしれない、なんちゃって(^^)。

◆関連リンク
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