2019.06.24

■感想 酉島伝法『宿借りの星』

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『宿借りの星』(東京創元社 公式サイト)
 酉島伝法『宿借りの星』読了。『皆勤の徒』に続き、まさに文字(主に漢字の造語)で異世界にトリップできるVR-SF。
 電車の中で読んでいて駅で降りると、コンコースの看板の文字が不思議な感覚にゲシュタルト崩壊する。あれ、ここはどこの異世界だっけ、すっかり『宿借りの星』住人視点で日本のヒトの町が異質に見えてしまうという破壊力。

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 今回読んでいる最中にずっとBGMに聴いていたのが 50年代の異星の文明を描いたSF映画『禁断の惑星』サントラの電子音楽。これが妙に甲殻類なSFに合うんですねw、なぜだか。

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 ムーミン+次郎長三国史というのが酉島氏自身が本書のイメージを伝えるためにつぶやかれた言葉だというが、そのようなありもののワードで簡単に表現出来るような小説世界ではない。作者も入り口として敷居の低いイメージを提示したかっただけだろうから、あたりまえだけど、、、。
 じゃあ、どういう小説か? と問われると、これは表現が超難しい。かといって敷居が高い作品かというとそうではなく、割とすんなり読み進められるが、その際に読者が脳内で連れ去られる世界の芳醇さ/奇想さ/ぶっとんだユーモア感覚はかなりの複雑さを呈している。

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 物語は卑徒(ひと)と呼ばれる種が滅んだ後の異星で、甲殻系の(地球感覚からは)異様な生態系を持った蘇具(ぞく)たちの倶土(くに)を舞台に、主人公マガンダラと弟分のマナーゾ(上図 左)の道中が描かれる。異質生態系の奇妙な世界、食と行動と習俗を段々と自分の身体が甲殻化するような体感をしながら、そしてあるものが体内に寄生し宿っていく過程は精神的な侵食も進んでいく。

 描かれるクライマックスの情景は、正直まだ自分の貧困なイマジネーションではイメージがぼんやりとしているけれど、その星の世界が神話的に大変動するダイナミックさ。

 他の映画や小説で何か例えてこの読書体験を伝えたいと思ったのだけれど、なかなかこの世界は他に例が思い浮かばない。ので、興味を持たれたら、上記東京創元社の公式リンクで冒頭を立ち読み/または池澤春菜さんによる本書朗読を聴かれる(以下リンク参照)ことをお薦めします。(あえて言うとヤン・シュヴァンクマイエルとブラザーズ・クエイとヴァーツラフ・シュヴァンクマイエルのシュルレアリスム作品をAIでミックスして、自動書記自主映画を生成したような、、、w)

◆関連リンク
池澤春菜さんによる本書紹介@TBSラジオ アフター6ジャンクション(アトロク)は以下。本作の貴重な朗読は、4:38から聴けます。
酉島伝法 初長篇『宿借りの星』進捗(Togetter)
 今回の記事の添付画像は、twitterでつぶやかれた作者自身の本書収録イラストを使わせて頂きました。そのtwitterのまとめは上記リンク。
酉島伝法初長篇『宿借りの星』感想集(Togetter)

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2019.06.19

■情報 デイヴィッド・リンチ、アカデミー名誉賞受賞!!

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『ツイン・ピークス』デヴィッド・リンチらにアカデミー名誉賞が贈られることに!(excite ニュース)

"アカデミー名誉賞はアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の理事会がガバナーズ賞として芸術のために人生を捧げ、卓越した業績を残した世界の映画人に授与する賞で、毎年開催されるアカデミー賞授賞式で授与されていた名誉賞を独立させたもの。"

THE ACADEMY TO HONOR GEENA DAVIS, DAVID LYNCH,
 WES STUDI AND LINA WERTMÜLLER 
AT 2019 GOVERNORS AWARDS
 (アカデミー協会 公式)

"  4つのオスカー®像は、10月27日日曜日にアカデミーの第11回年次総督賞、ハリウッド&ハイランドセンター®のレイドルビーボールルームで発表されます。"

 デイヴィッド・リンチ監督がアカデミー名誉賞(カバナーズ賞)を受賞!
 リンチは今まで、『エレファント・マン』『ブルーベルベット』『マルホランド・ドライブ』で監督賞、作品賞等ノミネートされていますが、残念ながら受賞は逸しています。
 本当は新作を撮って、作品で賞を取って欲しかったけど、まずはおめでとうございます。名誉賞撮った後、作品で再び受賞というのもクールなので、リンチには是非頑張ってほしいものです(^^)。

“No Input, No Output”: Jim Jarmusch on Strummer’s Law, Favorite Horror Directors, and Twin Peaks

“But I think the masterpiece that took the last few years in American cinema is really Twin Peaks: The Return. Eighteen hours of incomprehensible T.V. It wasn’t easy for him, and, by the way, no one will finance David Lynch’s feature films — so, what the fuck, I don’t get it. That is a real work of incredible beauty because it is so incomprehensible. I just found it to be a masterwork.“

 映画監督 ジム・ジャームシュが『ツインピークス ザ・リターン』をここ数年のアメリカンシネマの傑作である、と言ってます。これはファンとして凄く嬉しい。
 WOWOWとブルーレイだけという、日本の限定的公開と、とりわけSFシーンからの反応の薄さが残念でならない、真にSF映画と言えるこの傑作について、もっともっと語られていいと思うので…。
 上記引用は、リンク先の最後のパラグラフです。
 ジャームッシュの『ツインピークス ザ・リターン』評が読んでみたいものです。

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2019.06.17

■感想 ラース・フォン・トリアー『ハウス・ジャック・ビルト』


『ハウス・ジャック・ビルト』予告編
 ラース・フォン・トリアー『ハウス・ジャック・ビルト』@ ミッドランドスクェアシネマ2、観ました。
 いや〜、トリアー史上でも一二を争う鬼畜ぶり。

 残虐なシーンに弱い僕は、ところどころ指の間から画面を覗きつつ、ジャックの“アート”とやらをウェッとか心で呟きつつ、脅迫性障害のシリアルキラーという場面で思わず吹き出したり…。

 ネタバレどうこういう作品ではないですが、予備知識なく観たい方は以下ご注意下さい。










 トリアーらしい衒学的なダイアローグや絵画の引用、自作や戦時のドキュメントを中心とした映像シーン、そしてデイヴィッド・ボウイの“FAME”、グレン・グールドの演奏。ジャックが見るネガな光の世界。これらが伏線になって(?)、観客が誘われるクライマックスの煉獄の映像が素晴らしい。

 実在のサイコパスがどんなものだったか、殺人後の”アート“シーンもその実物がモデルなのか、トリアーの創作との関係に興味は尽きない。

◆関連リンク
【イベント】映画公開記念 アートから読み解く『ハウス・ジャック・ビルト』 ラース・フォン・トリアー監督の頭のなか 滝本誠×小谷元彦トークショー

"2019年 06月15日(土) 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
劇中に幾度も唱えられる“芸術”という言葉、不穏に鳴り響くデヴィッド・ボウイの名曲『FAME』。
シリアルキラーの内なる葛藤と欲望はアーティストのそれと同じ、それ以上なのか。
視聴覚に強烈に訴えかけてくる"破格の問題作"をアートの視点から読み解きます。"

 すでに先週末に開催されたイベントですが、滝本誠さんの語る『ハウス・ジャック・ビルト』、異常に聴きたかった。
ラース・フォン・トリアー「ハウス・ジャック・ビルト」に登場する絵画について
『ハウス・ジャック・ビルト』公式知恵袋
 たとえば、僕の知りたかった「テッド・バンディ」についても書かれています。ネタバレありなので、リンク先ご注意です。

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2019.06.12

■感想 Oculus Quest

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 待望の Oculus Quest を公式サイトで購入。Amazonで予約してたのが一向に送付されず、5/29にキャンセルして、公式で香港からほぼ2日間で届きました。

 4日ほど試した感覚、6DoFのトラッキングが見事で、身体の動き頭の動きに対する追従性はほとんど違和感のないレベル。またモニタ解像度も、PS VR、Oculus Goに比べて高精細でじっくり見ないと画素の粗さは目立たないレベル。流石に4Kテレビを見てるのより粗いけれど、全天周映像になってるので迫力は満点。

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 家の狭いリビングが大画面映画館になったり、アラスカのオーロラの原野になったり、ダリの幻想的な広大な3Dアート空間になったり、素晴らしい出来です。

 今後、モニタ解像度の高精細化はまだまだ進み続けるはずで、5年もあればヒトの視覚にかなり迫るはず。3D映像オタクとしては3Dテレビは廃れて残念だけど、ヘッドセットで立体映像の未来は明るいと思う。個人的には3Dプロジェクターの4K化は不要かなと思います。

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 VRとしてOculus Questはスタンドアロンの自律型なので、ゲーム機やPCにつなぐケーブルレスで、ボクシング(クリードになれますw)、テニス等のスポーツでも身体の自由度がありがたく、思わず狭いリビングを忘れて汗かいてます(^^)。

 チュートリアルソフトとか、標準で付属しているスポーツアプリでまずはかなり遊べます。

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 ただし欠点は、ソフトがまだ少ない事。
 Oculus Goで楽しめた Samsung VRとかAmaze VR とかがまだ未対応で遊べない事。Google Earthなんかもまだないのが残念。
 Youtube VRは楽しめるけれど、360° や180° 3D動画は、カメラ移動と身体移動のギャップでちょっと酔う。やはり前半述べた6DoF ソフトの方が酔いの面でもかなり有利ですね。

 ネットで見るとかなり評判良く、数は出そうなので、今後のソフト数拡大が楽しみ。

 これはVRを初めて導入しようとしてる方に、初めて薦められるVRデバイスですね(^^)。僕もこれが初購入になります(PS-VRは買ったけど試してすぐ売り払いました)。
 ちなみに猫にVR体験させるチャレンジはまだしてませんので御安心をw。

◆関連リンク
Oculus Quest 公式
MoguraVR Oculus Quest関連記事
 VRの記事がもっとも充実しているサイトです。

・当ブログ関連記事
 ■感想 Oculus Go の VR世界(1) ハードウェア中心に
 ■感想 Oculus Go の VR世界(2) アプリ、コンテンツ

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2019.06.10

■感想 渡辺歩 監督『海獣の子供』"Children of the Sea"

 
『海獣の子供』 予告2(『Children of the Sea』 Official trailer 2 )
 渡辺歩 監督『海獣の子供』@小牧コロナ、観てきました。

 ファンタジーアニメーションとして最高峰に到達した素晴らしい映画でした。手描きアニメーションと背景美術をCGにより幻想的な映像として昇華させた傑作。

 五十嵐大介 原作、渡辺歩 監督、小西賢一 キャラクターデザイン・総作画監督・演出、木村真二 美術監督ほかスタッフ陣が構築した新しい作品世界に111分間、劇場で浸ることができます。
 
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 まず冒頭の港町の中学生の溌剌とした夏休みの描写に惹きつけられます。特に部活動のハンドボールでトラブって学校から帰宅する主人公 琉花の背景描写の美しさ。手描きの背景を3D-CGモデルの中で縦横に動かすシーンの画面全体の躍動感に打たれます。

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 そして水族館はじめ、海の生物たちの鮮やかで幻想的な息をのむ描写。クジラや夜光虫の描写は、アン・リー監督『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』の海のファンタジックなシーンを想起させますが、フォトリアルなそれと比べ、手描きゆえの独特の味わいはそうした世界一級の幻想シーンに勝るとも劣らないものに仕上がっています。

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 物語は、海と宇宙と生命の交点である浜辺を舞台として、哲学的詩的空間を構築しクライマックスを迎えます。この宇宙的な広がりもファンタジー映画としての達成のひとつのキーポイントと言えます。畳み掛けるように描かれた宇宙と海の生命の交感は、原作を読んでない私にはとても一回の視聴では噛み下せない詩的な内容だったので、次に観る時に言語的なセリフと映像描写の相関を少しでも読み解けるように、鑑賞したいものです。

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 映画はアウタースペースとインナースペースをつなぐようなビジョンを展開するわけですが、アニメーションという表現形式が特にインナースペースを描き出すことが得意な映像手法なので、人の手から脳内イメージを直接描き出されることでこのファンタジーをより一層魅力的に見せているのだと思う。

 おそらくこの映画がひとつの手本としたものに同じくアウタースペースとインナースペースの融合というクライマックスをSFXという手法で描いた『2001年 宇宙の旅』があると思うけれど、アニメーションというイマジネーションを直接画面に描写できる手法を活かしきったところで、ある部分においては、それを超える現代的な表現を獲得できているのではないだろうか。と書いたらさすがに褒めすぎだろうか。しかし『2001年』もスターゲートシークエンスは眠くなりますからね(^^;)。

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2019.06.05

■情報 ARグラス nreal light

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公式サイト

 サングラスのような軽快なタイプのARグラス、nreal light、かなり輝度の高い映像のようです!
 登場は、2020年初頭とのことで、Magicleapより早く市場投入かと思われます?しかもこの軽快なデザインがそのまま商品化されれば、なかなかの市場インパクトでしょうね。そして同じくARに力を入れている Apple も黙ってないでしょうね。

 Andoroidとつなぐことで、システムを軽くして $499との事なので、これ出たら、僕もメガネからコンタクトレンズに変更して、いよいよ電脳コイルな世界へ第一歩、踏み切るかな(^^)。

CES2019での展示品の動画 (twitter kajiken0630 さん)

 こちらのリンク先に動画がありますが、展示会場という周りが結構な照度の照明の中、なかなかの鮮明度を持った画像を、メガネのシースルーの外の光景に対して重畳していて、CG映像がしっかり見えて、期待が高まります。

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 コンシューマー $499、デベロッパーズキット $1199とのこと。
 リリースは、前者が2020年初頭、後者が2019年9月とのこと。本当にすぐですね。

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nreal light | First look from inside
こっちのデモはCESのものではないですが、6Dofの追従性も素晴らしく見えます。

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 スペックは以上のようになっています。

メガネ型MRデバイス「nreal light」499ドルで2020年一般発売 開発者版は今年9月から提供 (Mogura VR)
 nreal社、元MagicLeapのエンジニアが起こした会社なんですね。
 あれ、こっちには3DoFと書いてあるけれど、上の映像は6Dofですよね。どちらがただしいのでしょうか。

◆関連リンク
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CES 2019: Trying Out NREAL AR Glasses
 こちらの映像の11分からのメガネの映像を撮ったものでは、6DoFには見えないですね。電脳コイルをやろうとすると、6DoFは必須ですが、、、。

・twitter AR_OjisanCES2019動画 (twitter)
 こちらは3DoFっぽい。

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2019.06.03

■感想 マイケル・ドハティ監督『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』


『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』日本版予告編
 マイケル・ドハティ監督『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』レーザーIMAX 3D@109名古屋で観てきました。
ネタバレの感想は一番下でします。まずは以下、ネタバレなしの感想からですが、先入観なしで観たい方はご注意ください。
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◆ネタバレなし 感想

 いや〜、凄い音響とデザスターな映像シャワーで満腹でした。マイケル監督、名に恥じずド派手w。と下らないダジャレが出てしまうくらいの好き放題で、これは賛否両論でしょうね〜〜。現実にSNSを(Facebook中心に)眺めていると賛否の幅がかなり広い。

 この映画、僕は怪作と呼ぶことにしました。ゴジラ愛に溢れる超弩級の怪作。会場は真面目な方が多かったのか笑いはなかったですが、僕は何シーンか吹き出してました。豪勢な怪作にw。

 デザスター映画としての怪獣映画の可能性をこれでもかと見せつけるんですが、なぜか悲壮感はそれほど高まらないところ、ド派手監督のマニアックな人徳でしょうか(^^)。

 キングギドラの描写に期待していたのだけれど、僕はアニメ版の方が好きだった。でも今回のハリウッドは、あの顔の造形もまさに東宝版へのリスペクトなのですね。まさに龍の顔。もっとリアリティを追求した方向に振る事も出来たはずなのいこうしたのは正にリスペクトかと(モスラは東宝リスペクトだけれど、どこかリアルを追求した感じだったけど…)。

 賛否両論の非の方は、好きなゴジラ映画をいい加減に引用されたように見えるのかもしれないですね。監督はそんなつもりでなくても、物語の無理とか山盛りに東宝リスペクトを出しすぎて、消化不良になっていることから、リスペクトが悪ふざけに見えたのかもしれない。豪華にモリモリにしすぎて、そこが真面目に作っているか、疑われたのでしょうね。僕は物語への不満は、後半のネタバレのところで書きますが、怪獣愛は感じたので、そこまで否定的でなく、贅沢なリスペクト作で、愛が溢れすぎてそれが怪作へつながったのかな、という感想になったわけです。

 正直、これだけの資金を庵野総監督に渡して、カラーと日本特撮陣で、ハリウッドシナリオ批評システムに乗っけた上で、ファイナルカットは庵野監督という形で作ったら…と夢想しないわけにはいきません。モンスターユニバースとして、ハリウッド『シン・ゴジラ2』はありえないですかね。


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◆ネタバレあり 感想 ★★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 未見の方、ご注意下さい  ★ ★

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 怪獣はアメコミヒーローにない規模の、巨大なものが都市を蹂躙する黙字録のような巨大なディザスターを描ける強みがある、というのが今作でハリウッドの巨額予算でアメコミと同等のSFXで描かれ比較できたことで画面から強く感じられたことだった。

 そしてその映像を本篇は描ききれず、予告の方が悲壮感が漂っていたように思う。

 ドビッシー「月の光」の静かな雰囲気に対して、伊福部昭のマーチ的な重層音楽が街を破壊し蹂躙していくような使い方がされていたら、面白い画面効果になっていたのではないかと思う。

 怪獣によりボストンの街が見渡す限り破壊されたシーンにラドンとキングギドラが舞う破壊の美しさを極めたようなシーン、あれをあの家族の母親の冷徹な思弁によって娘が見捨てられることを重ねて描き、怪獣のディザスターと合わせて最高の悲壮感をもたせて、そしてその悲壮なシーンで地球環境が人類文明のない"自然"の状態に戻っていく様として描けていたら、凄い映画になったのではないかと夢想してしまう。

 そこで、キングギドラは宇宙怪獣(それにモナーク側環境テロリスト側が安易に過去の文献をちょっと調べてほぼ同時にわかるような安易な描写も排除して欲しい)で、その"自然"は実は偽りで、金星の"自然"に一部なりかけている、このままでは、、、という描写もしっかり欲しい。

 母親の狂信、それは自分もそして娘すらその犠牲になっても地球環境の延命のためなら犠牲すら問わないものでなくてはならなかったはず。そこまで冷徹に徹底しないで、家族のお涙頂戴描写にした本篇の物語が最悪だったところだろう。

 芹沢が死んでいくのも、潜水艦の核弾頭発射装置が故障したからという安易な設定(その前に軍用輸送機の格納扉が故障してオスプレイが収納できないという安易な設定があり、またかと観客に思わせるのが残念すぎる)。渡辺謙の力のこもった演技がもったいない。

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 劇場で、となりの席の中年男子は、エンディングのモスラの歌で泣いていました。伊福部昭の音楽とゴジラって、本来切っても切り離せないもののはずで、そうしたところをわかっているな、という好意的な気持ちとじゃあ何故本篇でもっとそのまま使わないのか、という不満が並行で自分の中に湧きおこるわけです。同じようにオキシジェンデストロイヤー、古代都市が海底に没した姿。等々が、、、。リスペクトと捉えるか、使い方が残念と思うかは、コインの裏表で、自分の脳内には両方並列で思い浮かぶのだけれど、どちらにころぶかは微妙なものがあると思うのです。

 先に、悲壮感で徹底したリアルを描く映画が見たかったと書いたのだけれど、もう一方でここまでリスペクトしたのなら、物語のハリウッド的なリアルを捨てて、モスラの小美人双子とか、金星人とか、ムー大陸(アトランティス?)出すなら海底軍艦も出すとか、徹底してやってもっと怪作路線にはちけても良かったのかとも思うw。

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 最後に飯塚定雄氏の描くキングギドラの素晴らしい引力光線について。
 上の引用画は、上の二つが『地球最大の決戦』のギドラ。下の一枚がKOMのギドラ光線。
 光線だけを見ると、それなりに飯塚光線の奔放さをうまくSFXに活かしてるようにみえるのだけれど、本篇ではその破壊力があまり感じられなかった。

 その理由はおそらく上の2枚にある、光線による街の破壊、一撃で建造物がバラバラになるあの迫力が描写されていなかったからではないだろうか。このあたりも物語の詰めの甘さに加えて、金があるがゆえにリスペクトはしているが、見せ方の工夫で破壊力を上げるような円谷特撮の知恵みたいなものが活かされていない残念なところである。否定派はそうしたところも馬鹿にされていると感じられるのかも。

◆関連リンク
もしも超絶ゴジラオタクがハリウッドで「ゴジラ」を撮ったら… M・ドハティ監督が愛を叫ぶ

“ 何にだって、どんな映画にだって、ゴジラを加えればより良くなると僕は思っている。想像してごらんよ、「スター・ウォーズ」にゴジラを足したら、やばいだろ? 「七人の侍」だってさらに良くなる。”

 マイケル・ドハティ監督、やばいっす(^^)。
 これ以外の本文は、今回の映画のちょっとネタバレがあるので、読むのは自己責任でw。
襲来! ゴジラジオ (NHKラジオ第一)
 『シン・ゴジラ』の続篇について聞かれ、樋口監督、続篇の話ということではなく、日本でのゴジラ映画の今後は、まずアメリカのゴジラが終わらないと、レジェンダリーと東宝の契約からは日本では制作できない。アメリカのもいいけれど、日本でやったらもっといろいろできるのにとモヤモヤしてしまう、と語られていた。

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2019.05.29

■感想 「チェコデザイン100年の旅」@岡崎市美術博物館

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「チェコデザイン100年の旅」(岡崎市美術博物館(マインドスケープ・ミュージアム))

"2019. 4月6日(土曜日)から5月19日(日曜日)
ヨーロッパの中心に位置するチェコ。その首都プラハは19世紀に世界の富が集中し、チェコ・キュビスムなどの芸術運動が花開きました。本展では、チェコ国立プラハ工芸美術館の収蔵品を中心に、19世紀末のアルフォンス・ミュシャから現代のアニメーションまで、幅広い魅力を持つチェコの文化をデザインの視点からたどります。チェコのデザインを、日本で初めて総合的に紹介します。"

 「チェコデザイン100年の旅」@岡崎マインドスケープ美術館 に行ってきました。

 ミュシャ、アール・ヌーヴォー、アール・デコ、キュビスムからチェコセルアニメまで。写真撮影禁なので展示風景は会場外のビデオ紹介から引用させてもらいました。
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 チェコは「人形アニメが有名」とビデオでも謳われていたけれど、残念ながらトルンカもシュヴァンクマイエルもありませんでした。これは残念。でも違う側面からチェコのアートの文脈を知れたのは良かったです。


 あとチャッペック『RUR』の初版とかも見られてなかなかでした。この端正なデザインの美しさ!
 リンク先はチェコのオークションサイト。5500CZK(チェコクローネ) =約2.6万円位で落札。ロボットがここから生まれたことを考えると、来るべきシンギュラリティの時代にAI達のオークションで破格の値段がつくかも(^^)

 岡崎はすでに閉幕しましたが、今後、富山と東京へ巡回されるとのことなので、お近くの方は是非。

全国巡回展

"2019年4月6日(土)~5月19日(日)岡崎市美術博物館 終了
2019年6月1日(土)~7月28日(日)富山県美術館
2019年9月14日(土)~11月10日(日)世田谷美術館"

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2019.05.27

■感想 今石洋之監督『プロメア』


映画『プロメア』第二弾PV 制作:TRIGGER

 今石洋之監督、中島かずき原作,脚本、TRIGGER 原作,アニメーション制作、舛本和也 アニメーションプロデューサー 『プロメア』@イオンシネマワンダー で観てきた。

 『グレンラガン』『キルラキル』ファンはもちろん、『スパーダーバース』に痺れた先端アニメ好きは必見。かつ何故かどこか東映動画初期長篇の薫りを感じたのは僕だけでしょうか(^^)。冒頭からのいきなりアクションと物語の立ち上げ方の映画的なところからかな?

 完全オリジナルで冒頭からここまで熱く惹き込まれる作品はなかなかありません。『グレンラガン』『キルラキル』ファンはあのシーンやこのシーンを想起して目頭が熱くなるわけですが、それだけでないパワーを感じる。むしろそれらを観たことのない映像ファンが劇場で椅子から落っこちそうになるくらい驚く所が観てみたい。

 シナリオと声優陣のセリフの熱さとそれを超える作画レイアウト、奇怪な動きと3D CGの快感。とにかくとめどない映像シャワーの圧を感じに劇場へ是非!

 僕は金田伊功ファンとして、今石監督の昇華(消火?w)進化したアクション作画、特に火炎龍と幾何学デザインチックな圧倒的なアニメートを観れただけでも大満足なのでした(^^)。以下に金田伊功氏の『幻魔大戦』の火竜と『プロメア』の予告篇で流されている火竜を比較。本篇には発火描写の中心イメージとしてドラゴンは出まくっているので、本篇ブルーレイが出た後に再度ここは検証してみたいですが、この二つを比較するだけだと、金田作画のタメの感覚が、やはり今でも火龍描写の最高峰と感じさせます。

 とは言え、それだけでなく特に幾何学模様を多用したグラフィカルなアクション描写は、金田伊功を起点にして(後述関連リンク参照)、そうとう先鋭的に進化発展させたものになっている、というのが僕の感想です。
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◆関連リンク

『プロメア』のドラゴンのシーン。0'50"あたり。

金田伊功のドラゴン集成。0'10"あたりに『幻魔大戦』の火龍シーン。

 映画本篇の冒頭映像。

当ブログ関連記事
感想 静野孔文・瀬下寛之監督、ストーリー原案・脚本/虚淵玄『GODZILLA 星を喰う者』『GODZILLA:The Planet Eater』
 金田伊功の龍のアニメートとキングギドラについて、少し書いています。
ガイキングオープニング 金田伊功の作画の進化
 『プロメア』にも影響していると考えられる金田伊功後期のグラフィカル表現の進化について述べています。幾何学模様の作画利用としては当時の先端を切り開いていたと思います。今回の今石監督のグラフィカルな作画演出はそれをさらに先鋭化した感じです。

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2019.05.22

■予告篇 ポーランド映画 Bartosz Konopka監督 "KREW BOGA : 神の血" オリヴィエ・デ・サガザン出演


KREW BOGA - oficjalny zwiastun 長文ですが、以下Youtubeの紹介文(Google翻訳)

"「神の血」は、オスカーにノミネートされた「ベルリンのうさぎ」と受賞歴のある「高みの恐怖」の作者であるBartosz Konopkaの最新作です。演出家の前作からのこの独特で逸脱した美学は中世に設定されていますが、ニコラス・ワインディング・レフナの妥協のない作品や連載「ゲーム・オブ・スローンズ」を彷彿とさせる形で。

 映画の主なキャスティングは次のとおりです。KrzysztofPieczyński( "Belfer"、 "Grain of Truth"、 "Jack Strong")、Karol Bernacki( "Amok")、Jacek Koman( "Moulin Rouge!"、 "Son of a Gun"、 "ヨーロッパでよく知られているワルシャワの国立劇場の女優、ヴィクトリアの俳優Jan Bijvoet( "Peaky Blinders"、 "In Darkness")、Jeroen Perceval( "The Bull's Head"、 "The Day")、そして最も現代的な出演者 - フランス人オリヴィエ・デ・サガザン

 ゴールデンライオンズにノミネートされた「神の血」は、JacekPodgórskiの写真でグディニアで開催された43.ポーランド長編映画祭で高く評価されました。絵画はまた、第41回モスクワ国際映画祭のプログラムに含まれていました。

中世初期。最後の異教徒の島では、騎士のWillibrord(KrzysztofPieczyński)が奇跡的に死を免れました。猛烈な運命を経験したが、戦闘中の戦士で、彼は、名のない者(カロル・ベルナッキ)の助けを借りずに亡くなったでしょう。世界観や宗教への取り組みに違いがあるにもかかわらず、男性は旅行の仲間となります。彼らは彼らの共通の目標によって結合された彼らの旅行を続けます - 彼らは山に隠された異邦人居留地を見つけて洗礼を受けたいです。住人のキリスト教化は切迫した運命からそれらを救うための唯一の方法ですが、英雄の使命は異邦人の司祭と彼らの指導者、Geowoldを保つことを試みるでしょう。彼らの行動は異星人の見解をすばらしい試練にさらします。

 しかし、「古い信仰」の最後の砦では、WillibrordとThe Unknownは予想外の味方を頼りにすることができます。それはPrahwe - Geowoldのカリスマ的娘です。すぐに、愛は憎しみ、暴力との対話、規則との狂気に直面し、そして多くの人が死ななければならなくなるでしょう..."

 当ブログでたびたび紹介しているフランスの人体変容 生パフォーマンス アーティストのオリビエ・デ・サガザンが出演しているポーランド映画の予告篇。

 作品は、サガザンがドルイドの魔術師を演じ、その変容パフォーマンスを劇中で観せるようである。予告篇にも一部映っているが、日本でも公開されその全貌が見られるといいのだけれど、、、。

◆関連リンク
・ヴァルトスツ・コノプカ監督の過去作ドキュメンタリー『ベルリンの野うさぎ』について

"今年のアカデミー短編ドキュメンタリーにノミネートされた作品が、昨年NHKのBSドキュメンタリーで放映されていました。先日再放送があったのでようやく視聴!

原題: Rabbit a la Berlin
制作: MS Films / ma.ja.de Filmproduktion (ポーランド/ドイツ 2009年)"

The Mute / Krew Boga(公式Facebook)
・以下、おまけ

 


Teaser performance Hybridation
オリビエ・デ・サガザンとステファニー・サントによる融合パフォーマンス。
Olivier de Sagazan "Hybridation with Stephanie Sant"
かなりショッキングな映像ですので、ご注意ください。
人間の融合のリアルタイムパフォーマンス !

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2019.05.20

■感想 「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」@東京ドームシティGallery AaMo

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「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」 @ 後楽園

" 日本唯一のアウトサイダー・キュレーター 櫛野展正さんによる「アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート」の刊行を記念した初の大規模展覧会『櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展』を、2019年4月12日(金)~5月19日(日)の期間開催します。

 本展では、櫛野展正さんによる、障がいの有無にかかわらず、70名を超える、表現せずには生きられない、表現者と呼ぶにふさわしい隠れた芸術家たちの作品2,000点以上が一堂に会します。書籍「アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート」に登場する注目のアーティストによる作品を中心に、「ヤンキー文化」や「シルバーアート(老人アート)」などの芸術作品「アウトサイダー・アート」の驚きの作品の数々が並ぶ展覧会です。"

 ゴールデンウィークの4/29()に、バラエティに富んだプリミティブアートを堪能しました。
 タイミングがあって、櫛野氏のギャラリートークも聴けて、各作家のエピソードと個性に圧倒されつつ、人の精神のワンダーに潜入していくダイナミズムに、爆笑したり感応し過ぎてちょっとグッタリ感も(^^;)

 ここでのアウトサイダーは、「障害のあるなしにかかわらず、表現せずには生きられない、表現者と呼ぶにふさわしい隠れた芸術家たち」の探索を目指してるとか。

 例えるなら、「探偵ナイトスクープ」の人の深奥を覗いたような濃いエピソードとパラダイスエピソードを10本続けて観たような疲労感(^^)。
 以下、そのほんの一角の写真と簡単な感想レポートです。

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 栃木県の「創作仮面館」ストレンジナイト氏の作品。新聞配達をしてひとりでマスクを作り続けていたアーティスト。亡くなった後に実は家族もあり、作家像そのものがフィクションだとわかったとか。密集した仮面の迫力が圧倒的。是非リンク先の「創作仮面館」の写真も見てください。素晴らしい奇想の迫力。

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 左は戦隊モノに憧れてコスチュームと動画を作り続ける兵庫県の伊勢田勝行氏の作品。動画は戦隊アニメーションで声もご本人。好きであるということのパワーを体感できます。
 まん中は広島県のスギノイチヲ氏の顔模倣写真。
 右は「蝋プロ」松崎覚氏の、三島由紀夫とマイケル・ジャクソン、高精細の蝋人形。髭の一本一本まで植えられてました。確認のため顔を3cmほどの距離に接近。何故か赤面するほどのリアル(^^)。リンク先 「蝋プロ」のHPには芥川龍之介、ダリ、ピカソ、ジョン・レノンの素晴らしい造形があります。

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 左 広島県「ホラー喫茶 伴天連」藤田喜代男氏の動物の骨を加工したオブジェ。この奇怪な造形は一度見たら呪われそうな迫力です。(関連リンク 喫茶 伴天連インスタグラム)
 中央 群馬県 稲村米治氏の「昆虫新田義貞像」本物の昆虫約5千匹をピン留し作成。2万匹以上を使った「昆虫千手観音像」もあるらしい。
 右 史上最年長で東京造形大の学生となった 東京都 一つ桺 恋路氏の「落ち武者」、こちらも蝉の抜け殻、手羽先の骨等の「亡骸」で作られた「死者」のアート。

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 左 久留米市の「カラフルおじさん」こと富松義孝氏の衣装と自転車。過剰な色もアウトサイダーの注目ポイントです。
 中央 広島の山の中で奇妙なスナック「ジルバ」を経営している城田貞夫氏のカラクリ人形作品。まさに「探偵ナイトスクープ」のパラダイスのごとしw。
 
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 まん中 杉作J太郎氏のカジュアル書道。ひとつづつがわらけます。
 左と右 愛知県 村上千洋子 茂樹夫妻のシルクスクリーンのブローチ。ナムジュン・パイクとヨーゼフ・ボイス。フランシス・ベーコンとウィリアム・バロウズという取り合わせがいい感じ。

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 広島で清掃員をしながら芸術しているガタロ氏の作品。右が毎日、掃除後の雑巾をスケッチした1年分の作品群。圧巻です。

◆関連リンク
クシノテラス
櫛野展正『アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート』(Amazon)
 こちらが櫛野展正 さんの著作。ここでも紹介したアーティストほか、とても興味深い人々が登場しています。是非。

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2019.05.15

■感想 アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ監督、ケヴィン・ファイギ製作『アベンジャーズ/エンドゲーム』

Marvel Studios' Avengers: Endgame - Official Trailer

 アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ監督、ケヴィン・ファイギ製作『アベンジャーズ/エンドゲーム』@109シネマズ名古屋 IMAXレーザー3Dにて、公開初日 4/26(金)の夕方の回に観てきました。観客席は熱いファンにより満席。涙や笑いや拍手にあふれた良い環境での鑑賞となりました。

 4/26で仕事終わって明日からGWというタイミング。今回、GWが来るのより、この映画の公開の方が楽しみだったというくらい、大団円への期待は盛り上がっていたという状態ですw。

 『インフィニティウォー』が最高だったのと、勿論今までの全シリ一ズのレベルの高さから、ここまで期待してる映画が今まであっただろうか、というくらい。ケヴィン・ファイギとMCU監督陣、恐るべし。


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 ネタばれはしないで感想を書きますが、先入観なしで観られたい方は、ここから先は読まないで下さい(^^)。












 前作に引き続き冒頭の寂寥感は凄いレベル。いったいここからどうクライマックスへ持っていくのか、エンタテインメントとして観客を不安のどん底へ落し込む勢い。
 その不安も何その、逆にそこからの高度差で、期待に違わずクライマックスの盛り上がりは素晴らしいものがあります。『アイアンマン』にはじまったストーリーの集大成として、今作、見事に大団円を観せてくれました。

 各キャラクターの見せ方もなかなかのレベル。全作品のいろんなキャラクターたちの多種多様なシーンが走馬灯の様に脳裏を駆け巡ります。そして世界の民族的な課題とかも見せてきたシリーズは見事にアメリカの映画としての結末を見せています。公開初日、熱心なシリーズのファンで満席の場内そこかしこからのすすり泣きとエンドロールへの大きな拍手。熱気の中であっという間の3時間の結末を迎えることが出来ました。


 と凄くホメた後の総論としては、どちらが好きかと言うと僕は『インフィニティウォー』。この結果は今作のメインアイデアとストーリー展開のある一点に不満が残ったからです。冒頭の寂寥感が、物凄いアイデアとたるみのないストーリー展開でこのクライマックスを迎えられていたらな、と思わざるを得なかったのでした。

 にしても今後の心機一転の新生MCUにも期待です(^^)。

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2019.05.13

■感想 「シド・ミード展 未来のリハーサル」@アーツ千代田3331

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 シド・ミード展 未来のリハーサル

"  2019.4/27(sat)▶5/19(sun) アーツ千代田3331 "

 ゴールデンウィークの東京で、4/27(土) シド・ミード展に行ってきました。この日は全く待ち時間なく入れて、まあゆったり見られたのですが(それでもリンチ展の数十倍の観客w)、次の日からは数時間待ちとか大変だったようです。

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 展示作品リストにあるように、150点の作品が展示され、なかなかの圧巻の鑑賞体験でした。
 かつてスターログで初めてシド・ミードの絵を眼にしてから、すでに数十年、彼が幻視した未来に我々は住んでいるわけですが、今見ても古びていない未来描写にため息ばかりの鑑賞でした。

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 アーツ千代田3331は、視野しんのように学校をリノベーションした美術館で、小さく写っていますが、シド・ミード展の隣では「神田祭の元年」展が開催されており、御輿とミードの未来透視力の対比がまたいい味を出していました(^^)。

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OBLAGON AR
 スマホにアプリを入れて、ARでCG化されたミード造形物に近づいて、いろんな角度から観られるのも面白かった。
 写真のようなイラストにアプリOBLAGON AR を入れて、 スマホを絵に向けると、その絵に上書きされてミードの制作過程の下絵であるとか、絵を3D-CG化して、観客が回り込んで絵の中の構造物やメカをいろんな角度から見られるような映像が現れる。
 この趣向は美術の展示会では初めてだったけれど、なかなか素晴らしい、いろんな可能性のある展示形態かと思う。今後の進化が楽しみです。

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2019.05.08

■感想 『特撮映画美術監督 井上泰幸展』@グランドニッコー東京 台場 GALLERY 21

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『井上泰幸展』@グランドニッコー東京 台場

"会期:4月18日(木)〜4月30日(火)
平成の終焉に、昭和の特撮を支えた特撮美術デザイナー井上泰幸の作品展を開催します。
一昨年、創業の地”海老名”で1週間限定で開催された『井上泰幸展』。
「ゴジラ」から「竹取物語」まで、約200点を公開します。
5月31日にハリウッド版GODZILLA公開前に、日本の誇る特撮技術を再確認が必要です!
当然、東宝様よりご協力も賜りましての開催です。
三池敏夫特撮美術監督ギャラリートーク
4月21日日曜日 13:00~
4月28日日曜日 13:00~
4月30日火曜日 13:00~/15:00~"

 井上泰幸展@グランドニッコー東京 台場、入場料無料が信じられない充実のアート展でした。

 写真は禁止だったので撮れなかったけれど、円谷特撮、東宝特撮を支えられた井上泰幸特撮美術監督の画面設計、美術造形設定の絵画とスケッチと造形物で拝見でき、映像で興奮したあの映画のシーンが正にこの肉筆の絵コンテとスケッチから生まれたという臨場感が素晴らしい。

 絵画としては、『怪獣総進撃』のゴジラとクモンガの対峙シーンとヘドラの初期デザインが白眉。浅学にして、井上泰幸さんというとメカやセットのイメージが強かったけれど、怪獣の絵のフォルムやタッチが迫真の迫力で感動的でした。

 さらに三池敏夫特撮美術監督のギャラリートークを拝聴。30名ほどの観客に円形のホールに並べられた作品を端から円の2周分、1時間以上に渡り熱心に、井上泰幸さんから直接聴かれた話を交えて語られた興味深いお話に引き込まれて聴講。話を聴きながらさらにじっくり作品を見られて、贅沢な時間でした。

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 一番の驚きは、井上泰幸さんが脚本の文字から絵コンテを起こしそれを元に大道具と小道具、セットを制作。その後、円谷監督が撮影、セットの造作の制限の中で撮影されるため、ショットがかなり最初の井上泰幸さんの絵コンテが画面作りに大きく影響していたとのお話。

 質問すると、円谷監督は最初、脚本から映像のイメージについて、井上泰幸さんと語り合った後は、絵コンテはほとんどチェックせず井上泰幸さんにセットを任せていたという。それだけ井上さんの画面作りを信頼されていたということのようです。

 それを聴いて、『サンダ対ガイラ』等の絵コンテから美術造形メモまで観ると、正にこの肉筆があの映像のイメージの源なんだと更に感慨深く感じられました。特に『三大怪獣 地球最大の決戦』のキングギドラ誕生シーンは、僕の東宝特撮NO.1に興奮した映像なので、最高でした。 

 素晴らしい展示会をありがとうございました。

◆関連リンク
井上泰幸(wiki)

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2019.05.06

■感想 「デヴィッド ・ リンチ 精神的辺境の帝国」展@ 渋谷 GYRE GALLERY

"デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国
会期:2019年4月19日〜6月23日
会場:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3階
開館時間:11:00〜20:00
入場料金 : 無料
休館日:無休"

 「デヴィッド ・ リンチ_精神的辺境の帝国」展@ 渋谷 GYRE GALLERY、ゴールデンウィークに観てきました。
 今回、会場は自由に写真撮影可ということで、多数撮ってきましたので、今回は写真レポートということにします。

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 会場にブラックロッジが存在し、赤いカーテンの部屋でリンチの2015年の「FiRE (PoZaR)」という短篇アニメーションを体験できます。

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 短編はリンチのドローイングをアニメーションとして動かしたものでストレンジな雰囲気を堪能できる作品です。この記事のラストにその一部動画を引用しておきます。全篇を是非会場でごらんください。

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 会場は思ったより規模が大きく、ペインティング7点、ドローイング3点、工業地帯の写真22点、水彩画12点をじっくり堪能できます。何と無料で。

58825851_2243681785961403_84191498603342 特に良かったのは、やはりこれらのペインティング作品。
 リンチの油絵の具を盛った独特の絵画がとても好きなので、今回もこれらに見惚れて帰ってきました。

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  そしてGYREのビル内は地下から5Fまでの吹き抜けがこの展示のチラシのタワーによって、デイヴィッド・リンチの精神的辺境の帝国として空間を支配されています。この吹き抜けだけでもリンチファン必見です。

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 同じフロアにあるMoMAショップではリンチデザインのスピーカーが販売されていました。この値段では僕は手が出ないですが、ファンの方は是非ご検討ください。

◆動画「FiRE (PoZaR)」一部引用 

 

■もうひとつのリンチ展
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 そして会場で配布されていたチラシ。「デヴィッド・リンチ 昏い幻想 David Lynch Industrial Fantasy」というもう1つの展示会が5/10から、「精神的辺境の帝国」展のキュレーターでもある飯田高誉氏が主宰する スクールデレック芸術社会学研究所で金土日開催(火水木は事前予約性)とのこと!こちらは「Industrial Fantasy」と名付けられていることからリンチの写真中心なのかもしれません。まだスクールデレック芸術社会学研究所の公式HPには詳細が記載されていないため、今後の情報に注目です。

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2019.04.24

■感想 「歌川国芳の時代」展 @ 恵那市 中山道広重美術館

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「歌川国芳の時代」展@恵那市 中山道広重美術館

 "2019年4月4日(木曜日)から6月9日(日曜日)
 前期…4月4日(木曜日)から5月6日(月曜・振替休日)
 後期…5月10日(金曜日)から6月9日(日曜日)"

 今年二度目の歌川国芳を恵那市で見てきた。今回は、奇想画ではなく、中山道の宿場町を描いたもの。伏見とか美濃加茂とか知った町の絵があるのも嬉しい。と言いつつ、絵の内容はほとんど連想ゲームで例えば伏見は同じ町の名の京都伏見を描いたもので、なんら岐阜の町とは関係がない。

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 この中山道広重美術館、一般客がその場で浮世絵体験できるのが楽しい。生まれて初めての浮世絵 制作体験してきました。
 写真の左右の二枚が、僕が刷り師として仕上げたもの。バレンというものを小学校以来で使った気がする(^^)。本物の浮世絵と違い、プラスティックの刷り板に絵があらかじめ掘られていて、そこに色インクを自分で付けて、多重刷りをするというもの。

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 その一連の工程をできるのが4作分あり、そのうちの2作を試してみました。
 一枚づつ紙の位置を合わせて、バレンで紙の上から刷りつけると上記のような絵が、僕のような初心者にも刷れるようになっているわけ。
 子供でもできるため、体験としてはなかなかいいものだと思います。

 できることなら、次ぎは奇想画を刷ってみたいものです。

 最後の写真の右の装置は、AR展示。
 一人づつこの装置を覗くと、この装置の前にディスプレイされた江戸の町と浮世絵の上に、ARで江戸の人々が映し出されるというわけ。
 極めてシンプルな展示ですが、なかなか面白いものでした。やはりこうした方向のものは、かなり広大な未来の展望がありそうです。

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2019.04.22

■感想 「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」@ミホ・ミュージアム 滋賀県信楽

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「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」

"会期 2019年3月21日(木) - 5月19日(日)
開館時間 午前10時~午後5時 (入館は午後4時まで)
休館日 月曜日 ※4月29日(月)、5月6日(月)は開館 4月30日(火)、5月7日(火)は休館"

 「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋(はそうあい)」展@MIHO MUSEUM、観てきました。
 ゴールデンウィークで混む前にと思い、4/20土曜の15時くらいに行って約45分待ち。美術館に入場して、曜変天目の展示会場前で30分、会場に入ってそこから奥に置かれた曜変天目のところまでの行列で15分待ち。

 世界に3つしか存在しないという曜変天目の宇宙を拝んできました。

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 ちょうど美術館構内のしだれ桜も満開で桃源郷にブラックホールを観る想い(^^)。美術館手前のしだれ桜は、美術館専用の歩道のトンネルの中から観た光景がまた素晴らしいものでした。半円形の望遠鏡から覗く景色。

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 展示タイトルの「曜変天目と破草鞋」は、会場前にあった説明書き(上写真)によると、貴重すぎて値の付けようのない「曜変天目」は「破草鞋」 (やぶれたぞうり)と同じであるという禅的解釈から来ているとのこと。
 「破草鞋」も展示されていると期待したのだけれど、美術館の方に尋ねると、それは雰囲気を味わってほしい、ということで実物の展示はされていないとのこと。残念!! w

◆関連リンク
【音声配信】「その輝きは、まるで宇宙!?世界に3つしか現存しない国宝『曜変天目』
 その秘密と魅力に迫る!」荻上チキ×橋本麻里×長谷川祥子▼2019年4月12日(金)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」平日22時~)

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2019.04.15

■動画 イジー・ブルデチュカ : Jirí Brdecka監督『川沿いの精米業者 : Jsouc na řece mlynář jeden』 エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーデザイン

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"この映画は、20年後に帰国した兵士の恐ろしい話を物語っていますが、彼の両親は彼を認めず、彼を奪って殺害しました。彼らが彼らの過ちを理解するとき、彼らはまた彼らの命を取ります。 EvaŠvankmajerováが芸術家として働いていた映画では、昔の店主の魔法と彼らの素朴な絵の伴奏が活気づきました。" (Googleチェコ語翻訳)

 エヴァ・シュヴァンクマイエロバーの参加したチェコのショートフィルム。
 彼女とヤン・シュヴァンクマイエルの息子さんであるアーティスト ヴァーツラフ・シュヴァンクマイエルさんがFacebookで書かれた紹介記事から知りました。

 チェコ語のみのため細部はわかりませんが、シンプルな物語で絵を中心にまとめられているため、ストーリーはほぼ理解できます。
 残酷な物語が、エヴァさんの独特の絵で描かれていて、不気味で怖い物語ですが、どこか滑稽さを湛えていて、興味深いです。クレジットではよくわかりませんが、今まで彼女の絵画や、シュヴァンクマイエル監督作で彼女が美術パートを担当された作品を見てきた作風の理解からは、この短篇の絵のベースは彼女のものと考えられる。
 両親の耳の穴から現れる悪魔の姿とか、チェコの女性シュルレアリストの独特のタッチで迫力を持って描かれている。
 ファンの方は、一見の価値あり、と思います。

◆関連リンク
・Jsouc na řece mlynář jeden (1971) | ČSFD.cz

"アニメ/ショート/ホラー
チェコスロバキア、 1971年 、10分
監督: Jiří Brdečka
シナリオ: Jiří Brdečka
カメラ: ボリス・バロミキン 、 ズデンカ・ハドヴァ
音楽: ジジ・コラファ
主演: ミロシュ・コペッキーとイワン・ルケシュ"

・Jsouc na rece mlynár jeden (1971) - IMDb

" 昔の民謡を基にした写真は、20年後に帰国した兵士についての恐ろしい話を私たちに伝えています。 彼の両親は彼を認識しません、彼らは彼を奪って殺します。 彼らが真実を知った後に、彼らも自分自身を殺します。 絵は古代の歌と彼らの素朴なイラストの魅力を復活させます。"

Eva Svankmajerová IMDb
Eva Svankmajerová wikipedia
Jirí Brdecka IMDb

・当ブログ エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー関連記事

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2019.04.08

■情報 大須シネマ オープン

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大須シネマ(公式HP)

 名古屋人が昭和を体感できる町、大須に映画館ができたので、簡単にご紹介します。
 大須シネマ、3/31のオープニングは、粟津順監督作品「惑星大怪獣ネガドン」「プランゼット」も上映されたようです。
 4月の公開作品はリンク先に詳細がありますが、主要作品は以下の4作品。レトロな大須に似合う映画から、最新作でなかなか映画館でみられない作品まで、まずは4月はバラエティに富んだラインナップになっています。
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 新しい映画館ということで、ワクワクします。
 この映画館、「世界の山ちゃん」が併設されているということで、手羽先を食べながら映画が観られるという新機軸もあって、近いうちに一度、見にいく予定ですw。

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2019.04.03

■感想 パティ・ジェンキンス監督『モンスター』

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 パティ・ジェンキンス監督『モンスター』(2003) WOWOW録画初見。
 録り貯めたブルーレイからランダムにタイトルからだけで選んで観た映画で実は事前情報ゼロw。  ヘビーな内容にグッと来て、エンドタイトルで主役がシャーリーズ・セロンであることを知る(!)。

 荒んだ40代のぴったりの女優をどこで連れてきたんだろう、とボケたことを考えていたので吃驚。さらにネット検索して、なんとこの作品でアカデミー主演女優賞受賞。1975年生まれなので、この作品の時点では28歳! 体重を13kg増やして撮影に臨んだとのことだけれど、トイレで身体を洗うシーンとか、体のたるみ含めて人生に疲れきった四十代にしか見えないので、改めてその女優魂の凄さに驚愕。『マッドマックス フューリーロード』『アトミック・ブロンド』と同じ女優さんとはとても思えない。
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左から実在した本作のモデル アイリーン・ウォーノス 、セロン演じるアイリーン、セロン、『マッドマックス』フェリオサ。

 この映画は、実在した殺人犯を実録で描いた作品とのことだけれど、育ちの環境により底の底まで落ちていく主人公の姿がまさにリアルに迫ってくる迫真の作品。

 特にラストのにがさはかなりのレベル。この救われなさ感はちょっと他にないのではというレベル。モデルとなったアイリーン・ウォーノスのドキュメンタリーもあるとのこと、しかも彼女の発言として、キリストの磔される時の気持ちがよく分かるとか、相当レベルのサイコな内容になっているとのことで、こちらも是非一回見てみたいと思う。

 監督は『ワンダーウーマン』が2作目の長編となるパティ・ジェンキンス監督の第一回監督作品。こんな女性テーマの作品を撮る監督だからこそ『ワンダーウーマン』のあの世界が撮れたのかもしれない。それにしても14年前のこの作品の次に『ワンダーウーマン』を撮らせた製作陣も凄い。

 今年公開予定の同監督の第三作『ワンダーウーマン1984』もさらに凄く楽しみになりました。

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