2020.02.17

■感想 神山健治 総監督、柿本広大監督『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』


『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』特別プロモーション映像

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『009 RE:CYBORG』の2Dルックとは違う、フル3DCGで描く勝算とは? 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』神山健治総監督&柿本広大監督インタビュー

"神山:基本的には、3Dの作り方って会社ごとにスタイルの違いがあるんです。『RE:CYBORG』は、あえてセルアニメに寄せた映像でしたが、今回は完全に3Dで作るということで、それ自体がひとつ、映像面のテーマではありましたね。2Dルックというよりは、立体のほうに寄せていくと。『RE:CYBORG』は、2Dを擬似的に立体視させているところがあって、画面内に空間がなかったんです。対して、今回は舞台もすべて3DCGで建て込んでいます。空間がある世界で3Dのキャラクターを動かす、という挑戦をしているんです。"

 先日紹介したディヴィッド・リンチの新作短篇を観るために、ついにNetflixの軍門に降ったのでw、今まで観たくても観られなかったオリジナル配信作品をチェックして観ています。今週はその中から2本のレビューです。

 まず1本目は、最近、Netflix専属監督になってしまった様相の(失礼 ^^;)神山健治監督の2016年の作品。
 『009 RE:CYBORG』に続く、009シリーズであるが、キャラクターも動画のルックも大きく変更されている。まさにリボーンな009。
 映画館でも限定的に3本の作品として上映された作品であるが、Netflix版は、30分弱の12本のテレビシリーズ的な作品にまとめられている。

 物語設定として面白いのは、テレビシリーズと『009 RE:CYBORG』を経た後のサイボーグたちのその後を描いているところ。回想シーンとして描かれているのは、ブラックゴーストとの闘いのモノクロの日々から始まっている。そして現れる「ブレスド」と呼ばれる最強の超人たち。特に1-2話のその描写は素晴らしい。サイボーグたちがこれからどう戦っていくのかという不安感に満ちているのがなかなかの迫力。
 
 そしてニューヨークを後半の戦いの舞台にしているところからも想起されるのは『アベンジャーズ』である。(少し指パッチンに近いシーンもあるしw)。おそらく神山総監督以下制作スタッフのMCUチャレンジと捉えてもいいのではないだろうか。まさに00シリーズサイボーグは、マーベルヒーローの日本版の側面もあるはずで、こうした日本のヒーロー資産の活かし方が気持ちいい。特に009の設定を一歩進めて「加速装置による加速が光速に近づいて行ったらそこから見える光景はどんなものだろう」というチャレンジャブルな命題を描き出しているのには、ワクワクした。

 今回の描写の中心に位置するのが、今回からの3Dルックなキャラクターアニメーション。なんと今回はセルルックでなく、どちらかといえばセルルックとハリウッド的3D CGの中間(というかセルルック寄り)に位置する映像で、独特の雰囲気のスーパーヒーロー映画を構築している。

 日本ではMCUの様な大規模なフォトリアルなCG映像でヒーロー大作映画を撮るのは、予算的に厳しい。
 そんな中で、セルルックアニメとCGの融合で、こうしたアクション満載の映画が、独特の質感で映像化できるというのは、なかなか基調ではないだろうか。MCUとは一味違うけれど、人の手描きの絵のイメージ、現実の中の、あるリアルを誇張して描けるこの映像に、いろいろと可能性があるのではと思わせる作品になっていた。

 まだ今回のCGはフルアニメーションといえ、不自然な慣れていない動きがあちこちに観られたけれど、そんな可能性を感じさせる迫力に満ちた作品になっていた。この後の『ULTRAMAN』、そして今年の春に出てくる『攻殻機動隊 SAC_2045』にその発展形を観られるのではないかとワクワクしている。

◆関連リンク
「CYBORG 009 CALL OF JUSTICE」が”9人のカリスマラッパー”とのコラボレーション これはなかなか面白い企画です。

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2020.02.12

■動画 ジェームズ・キャメロンが協力したメルセデスのコンセプトカー "VISION AVTR" :ヴィジョン・アバター


Mercedes-Benz Vision AVTR Driving at the Las Vegas Strip(Youtube)

CES 2020 Daimlerが示す新たな方向性、“ゼロインパクトカー”とは?

"CES 2020の基調講演には映画監督のジェームズ・キャメロン氏(左)も登壇
VISION AVTRは映画「アバター」の制作会社と協力して開発した。"

メルセデスベンツと映画『アバター』が自動運転EV、カニのように横移動が可能…CES 2020

" ヴィジョンAVTRのリアには、全方位に移動可能なフラップ、「バイオニックフラップ」を33個装備している。33個のバイオニックフラップにより、前後に移動できるだけでなく、斜めに移動することもできる。従来の車両とは異なり、ヴィジョンAVTRはカニのように横へ移動できる。爬虫類のようなフォルムと高い敏捷性を備えているという。"

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 まさに惑星パンドラの生物圏を形象化した様なコンセプトカーの有機的造形が素晴らしい。
 このままではリアル空間に実車として登場することはないだろうけれど、メルセデスの今後のEVの旗艦的デザインとして、このコンセプトを生かした造形を世に出して欲しいものです。

 特に33個のバイオニックフラップ、これにより高速走行での微妙な空力コントロールで車両の運動性能が向上する電動車が出てきたら、素晴らしいと思います。

 今後の『アバター』の映画シリーズとともに世界にこんな車が拡散していくのを望むものです(^^)。

◆関連リンク
メルセデスベンツ 公式サイト

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2020.02.10

■映像論メモ 言語処理と映像処理 英語の脳と日本語の脳

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英語の質問です、いつ「a/an」を、いつ「the」を使い、いつ何も付けないのでしょうか?

"大前提:英語は右脳経由で言語処理をするため、イメージ(絵)を描きながらことばを処理している。
よって、英語という言語は、絵が描きやすいような文法ルールでできているといえると思います。
(中略)
日本語は左脳のみで言語処理を行うため、ことばを絵にする必要がなく、冠詞や単数複数も情報として必要がありませんし、その他の文法ルールも英語とは大きく異なります。"

 これは面白い! こういう説があるのは知りませんでした。
 小説の、言語によるイメージ喚起というのを考えるにあたって、物凄く興味深いです。

 「SFは絵だ」という野田昌宏さんの名言がありますが、SF読みは言語から映像イメージを思い浮かべて小説を読むことが多いと思うので、そこにSFが生まれた英語圏の言語機能が働いているのかもしれません。

 、、、とすると日本語のSFとは? という命題も出てきて、思考を組み立てていくのに、素晴らしく興味深いです。

 また映画を観る時の脳の映像処理、映画にテキストが挿入された時の言語イメージ処理は、どんな作用でどの様な映像の印象を創り出すが、、等々。考えだすととても面白いです。

◆関連リンク
浜松医科大学 植村 研一教授の「英語脳の研究について」

" 現在では上記の植村氏の英語脳の論文はもう検索できません。英語脳を植村氏の研究を引用しているのはもう業者だけになってしまいました。英語脳は最初からインチキを書いた訳ではなく、科学的の進歩により英語脳の存在が証明できなくなりました。

植村氏が自分の研究を取り下げたのは本人は何も言っておりませんが、英語脳が存在すると言うは正しくないと認めてものと思われます。英語脳はと言う単語は日本語や英語の辞書にも掲載されておりません。英語でも英語脳に当たる単語は存在しません。"

 という様なネットで流布する過去の研究についての否定的な文章もあります。上の日本語と英語の認知の構造とは別の話題ですが、関連する研究を調べていて出てきたのでこれもメモ。

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2020.02.03

■感想 テリー・ギリアム監督『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』:The Man Who Killed Don Quixote


THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE Official Trailer (2018) Adam Driver, Terry Gilliam Movie HD

 ついに待望のテリー・ギリアム監督執念の作品『ドン・キホーテ』(原題 : ドン・キホーテを殺した男)を観てきた。名古屋でも2-3館と極限定的な公開、しかも月曜に僕が観たミッドランドスクエアシネマ名古屋空港では、観客は5人ほどと寂しい状況。Facebook等でもあまり語られていなくて残念なのだけれど、作品にはかなり満足できたので、簡単ですが、リポートします。

 映画は、まさにテリー・ギリアム印で、孤高の主人公と周囲の人間たちとの乖離、そして忍び寄る幻覚による幻想的な光景という往年のギリアム映画を彷彿とさせる仕上がり。最近作の薄味に少々物足りなさを感じていたので、濃厚ギリアム味に満足。

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★★★★★★★ネタバレ注意★★★★★★★











 ジョナサン・プライスの"ドン・キホーテ"と、アダム・ドライバーの演じる映画監督トビーの設定と演技がなかなか素晴らしい。
 プライスの惚けたユーモアと、ドライバーのアクの強い演技が、スペインの地のドタバタ幻影劇を分厚いイメージとして描き出している。
 
 欲を言えば、全盛期のギリアムだけに描ける現実に裂け目を穿つ様な独特の強い幻想が、やはり今作でもまだ絶好調とは言い難い。ここはもっとこってり描いて欲しい、というところが少々消化不良になっている感が、、、。こうしたところは、個人の持つ/幼少期から溜め込んだ業の様な頭の中のイメージが、年齢と共に衰えてくる様なことが、やはりギリアムほどの人でもあるのだろうか、と考えてしまう。

 制作が紆余曲折して、その間にイマジネーションが他の作品に漏れ出てしまったということもあるかもしれないし、また予算的な問題なのかもしれない。

 しかし老境に達したギリアムにしか書けないドン・キホーテの老人描写とか、なかなかの味わい。ジョニー・デップが当初当てられていたというトビーの役も、アダム・ドライバーという個性を得られたことで、オリジナリティの溢れるキャラクターが描出されていた。

 観終わったところで、完成しなかった本作の以前の制作過程を追ったドキュメント『ロスト・イン・ラ・マンチャ』をみて、過去のギリアムの構想にも触れてみたいものだ。

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 ポスターには二人の顔をフューチャーしたものが多い。この役者二人の個性のぶつかりが本作の最大の見どころかもしれない。

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2020.01.29

■情報 アダム・オリーハ,ジャン・ダーヘル監督 ヤン・シュヴァンクマイエル ドキュメンタリー映画『錬金炉 アタノール』The Alchemical Furnace

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Czech maestro Jan Švankmajer steps in front of the camera in The Alchemical Furnace :
 チェコの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルが錬金術炉のカメラの前に立つ

(巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルの一生を網羅する新しいドキュメンタリー映画『錬金炉 アタノール』、いよいよ完成へ。(Facebook チェコ蔵さん)経由)

" Adam Oľhaと『蟲』のエディターのJan Daňhelが監督した。カレル・チャペック原作のシュヴァンクマイエル監督作『蟲』の制作メイキングであり、そのメイキング撮影途中で、シュヴァンクマイエルの長篇ドキュメンタリーを撮るというアイディアに発展したもの。

 1990年代初頭からシュヴァンクマイエルの映画が独占的に制作された制作会社アタノール (ルネッサンス時代の錬金術炉の名前)での生活と創造プロセスを記録しています。

 シュヴァンクマイエルがドキュメンタリーの唯一の主題ではありません。この映画はまた、彼の長年のプロデューサー(彼の展覧会を含む)アタノールのヤロミール・カリスタと 、シュヴァンクマイエルの作品に影響を与えたエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァを中心に展開しています。 しかし、監督は、この作品は「現代の最も重要で国際的に認められた監督の一人の複雑な絵」を描く「生きている状況映画」であると言っています。

 錬金術の炉は、シュヴァンクマイエルの映画制作のマニフェストである「デカローグ」を中心に構成されています。これには「詩の形式は1つしかないことを忘れないでください。 想像力は破壊的です。なぜなら、それは可能性を現実に落とし込むからです」と書かれている。 オハとダーヘルは、「私たちの映画はこのデカローグとの対話であり、創造のプロセス、恒久的なゲーム、そして「現実に対する可能性」という意味での、終わりのない解放プロセスをテーマにしています」と言っている。

 世界初演はロッテルダム国際映画祭の 第 49版が間もなく始まる予定です。" (以上、Google翻訳より)

 いまだ長篇最後の作品『蟲』の日本一般公開が実現していないシュヴァンクマイエルですが、チェコではこの様なドキュメンタリー映画が完成する様です。上記情報以上の詳細は不明ですが、この記述から、シュヴァンクマイエルとプロデューサーと美術を担当したエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァの長年のシュルレアリスム映画をめぐる記録になっている様で、期待です。

 ぜひ日本でも、『蟲』の公開と合わせてどこかで上映されることを楽しみに待ちたいと思います。

◆関連リンク
巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルの一生を網羅する新しいドキュメンタリー映画『錬金炉 アタノール』、いよいよ完成へ。 (Facebook チェコ蔵さん)
 こちらにペトル・ホリーさんが撮られた撮影風景の写真が9枚掲載されています。

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2020.01.27

■感想 デヴィッド・リンチ監督「ジャックは一体何をした」 What did Jack do ?

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デイヴィッド・リンチ監督「ジャックは一体何をした」(Netflix公式)

"アメリカ映画、ヒューマンドラマ、犯罪ヒューマンドラマ、ミステリー殺害事件の容疑者は1匹のサル。担当刑事による取り調べがいま始まる。
出演:デヴィッド・リンチ"

 何たる不条理。
 監督、脚本、編集、主演からセットデザイン、セットコンストラクション、音楽までもがリンチ自身という『イレイザーヘッド』から連綿と続く自主映画魂に脱帽です。
 トゥータタボン as herself !! w
 ジャックの口も声も、リンチ自身のようです(以下の関連リンク)。
 プロデュースは、『ツイン・ピークス リターン』から続くサブリナ・サザーランド。このまま、Netflixで『ツイン・ピークス』を再びやって欲しいものです ! (^^)

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★★★★★★★★ 以下の動画、ネタバレ注意 !!!!! ★★★★★★★★













 


David Lynch's What Did Jack Do? | "The Flame of Love" | Netflix

 Netflix公式が主題歌をYoutubeに上げてた。これ、歌ってるのもリンチですよね??

Just in time for Lynch's birthday, What Did Jack Do? is now available on Netflix.(Facebook Lynchland Gang)

 リンク先、さすがはリンチマニアの巣窟 Lynchlandさんです。この動画に絡んで、なかなか興味深い情報と今後の考察が書かれています。
 「TP リターンの後、Netflixで続篇や『ロニーロケット』を作る噂があったが、今回2017年にパリで初演された17分のこの短篇が公開された。これはリンチとNetflixの新たな展開の始まりかもしれない」、とか書いてありますね!観たい、『ロニーロケット』!!(^^)

◆関連リンク
デビッド・リンチの猿尋問映画「ジャックは何をしましたか?」の裏話

"リンチか探偵として、また話す猿の口と声として主演する短編映画は、2016年に撮影され、彼は2014年12月に英国の新聞The Guardianへのインタビューで言及しました。

「ツインピークスはほとんどの時間を費やしていますが、他の何かにも取り組んでいます。 今はほとんど執筆中です。絵を描いて、椅子を作っています。 モノを作るのが大好きで、これは猿の映画用です。 私はJackという名前の猿と仕事をしていますが、それはいつか出てくるでしょう。 チンパンジーではありません、サルは南アメリカからやって来ました。」"

Lynchland - David Lynch archivist 情報
 こちらにも情報。
What Did Jack Do? (wikipedia)

・当ブログ 関連リンク
 情報 デイヴィッド・リンチ監督 構想作品『ロニー・ロケット』関連 David Lynch "Ronnie Rocket"

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2020.01.22

■感想 ポン・ジュノ監督『スノーピアサー』


SNOWPIERCER - Official Trailer
 ポン・ジュノ監督『スノーピアサー』WOWOW録画初見。
 先週の『パラサイト 半地下の家族』の余韻でポン・ジュノ作品を観ました。

 バンド・デシネを原作にした堂々のSF。
 寒冷化した地球を爆走する列車の姿が近未来。想像通りのディストピアが展開して、さらに『パラサイト』ともつながるテーマ。
 設定は面白いけれど、なかなかに無理もあるシチュエーションでもあるw。

 何で走り続けるかが不明だけれどw、イメージ優先でしょうか。
 SFファンとしてはこの設定から、クリストファー・プリーストとかっぽいイメージを想起して、奇想な爆走設定を期待してしまうわけですが、、、。

 設定ともかく、絵のイメージが奇想SFしていたので、楽しめました。物語の緻密さでは『パラサイト』の巧みな構成には残念ながら追いついていません。大作アクションゆえの難しさが出てしまっているかと。

 これ、テレビシリーズが今年公開予定なのですね。
 リンク先がその予告篇

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2020.01.20

■感想 武内英樹監督『翔んで埼玉』


翔んで埼玉 予告篇
 武内英樹監督『翔んで埼玉』WOWOW録画観、初見。
 これが大ヒットって凄い(^^)。埼玉をキーワードにした悪ノリが素晴らしい。都内と埼玉の差別意識がなかなか笑かしてくれます。東海地方の人間でもここまで楽しめるのだから、これって関東圏の人にはもっと面白いんでしようね。

 あと、1983年に原作が描かれたらしいけれど、埼玉の蔑称「○さ」は、当時のSFファンダムで似た雰囲気で揶揄されていた「○ぺ」を思い出しました。あのノリと一緒だ、と懐かしく思い出したり、、、。

 役者と脚本の爆走が楽しい一本でした(^^)。

 週末、少しバタバタして今週は手抜き記事で申し訳ありません(^^;;)。

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2020.01.15

■動画 堺三保監督 短篇SF映画『オービタル・クリスマス』"ORBITAL CHRISTMAS" 予告篇


堺三保監督『オービタル・クリスマス』予告篇 Trailer of "ORBITAL CHRISTMAS"

"It is a trailer of the independent short SCI-FI movie, ORBITAL CHRISTMAS directed by Mitsuyasu Sakai."

  翻訳家、脚本家、評論家、アニメ設定者として活躍されている堺三保さんが、クラウドファンディングで制作されている短篇SF映画『オービタル・クリスマス』予告篇がYoutubeとvimeoにて公開されました!

 グッとくる仕上がり!ハリウッドの俳優とスタジオで撮影され、日本でCGとポストプロダクションが進んでいる本作、まさに本格的なハリウッド映画の香りがあります。

 本篇公開がますます楽しみになりました!

 皆さん、できるだけこの予告篇を拡散下さい!(^^)

◆関連リンク
・当ブログ 関連記事  本作の詳細については以前の記事を参照下さい。
 ■情報 堺 三保 製作・監督・脚本 『オービタル・クリスマス』~聖夜を祝う全ての人に~ - 短編SF映画クラウドファンディング Orbital Christmas

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2020.01.13

■感想 ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』 原題 : 기생충(寄生虫)

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 ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』(原題: 기생충(→寄生虫)) @TOHOシネマズ木曽川 初見。
 カンヌパルムドール作、噂に違わず、面白くそして考えさせられる映画でした。まさしく映画。

 ネタバレは、書きませんが、印象的な2シーンに触れます。

 まず最もこの映画を象徴している後半の町の雑踏の階段で、青年が立ち止まって足元を見るシーン。ここはその前後のシーン含め本作珠玉の映像になっている。映画的に本作を結晶化していて見事な映像。映画的サスペンスの表象として素晴らしい。

 そしてもう一つは、その前、ある女性が、邸宅で夫をマッサージしながらスマホを北朝鮮のあるものに例えて、朝鮮中央放送のあの女性アナを模して、語り上げるシーン。本作の喜劇性が最も昇華したシーンで笑わせて頂きました。

 そんなサスペンスと喜劇が、ある社会的テーマを縦軸に、映画空間の上下の階層を見事に用いて映像のみにできる表現で複層的に描いた傑作。

 と書きつつ、期待Maxで観たので、実は展開の意外性は少なく、割と予定調和的だったんじゃないかの感想も持った。もちろん上記した様に素晴らしく面白いのだけど、クライマックスの展開はここまでシュチュエーションを作り上げてたらもっと遠くまで行けるポテンシャルがあったんじゃないかなって…(^^)。

 最後にタイトルですが、原題のままで良かったのでないかと。いつものスカしたミニシアター系オシャレ感を出そうとする感じの邦題が合ってない。本作のテーマからこんなタイトルは20世紀的で、現代性は『寄生虫』とダイレクトに付けた方がこういう映画を観たい観客に直接刺さるとなぜ分からないんだろうか…。

◆関連リンク
 以下、ズバリのネタバレはないですが、観た後に聴くのをお薦めします。

“宇多丸、ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホに濃厚インタビュー【パラサイト公開記念】“

“ 【音声配信】ポン・ジュノ監督×荻上チキ〜話題の韓国映画『パラサイト』をめぐって▼2019年12月25日放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)”

“町山智浩『パラサイト 半地下の家族』を語る“
 前半、ストーリーばらしてるけど、少し間違ってます(これ町山氏のたまむすびでの紹介では時々ある)。後半の韓国の貧困について語ってるところ、興味深い。韓国では2% 36万人が半地下で暮らしてるとか。

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2020.01.08

■感想 『内藤ルネ展』@岡崎市ランドスケープミュージアム

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「Roots of Kawaii 内藤ルネ展 ~夢見ること、それが私の人生~」@岡崎市美術博物館

"名称:企画展「Roots of Kawaii 内藤ルネ展~夢見ること、それが私の人生~」
会期:2019年11月23日(土・祝)―2020年1月13日(月・祝)39日間
開館時間:午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日※ただし1月13日は開館、年末年始(12月28日~1月3日)
観覧料:一般[高校生以上]800円(700円)/小中学生400円(350円)"

 『内藤ルネ展』@岡崎市ランドスケープミュージアム、観てきた。
 今回の観覧は、ルネファンであるうちの奥さんのお供だったけれど、岡崎市出身で、「ルーツオブカワイイ」と称される内藤ルネの60年代からの作品の数々を眺めて、少女漫画との関係やサンリオとの連続性等々、「カワイイ」の文脈の形成に、内藤ルネがどう影響するのかに思いを馳せるのでした。

 初期のイラストは残念ながら原画があまり残っていない様で、印刷版でした。
 後半、多数の原画が飾られていて、内藤ルネの感覚を直接体感できます。

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 またキャラクターグッズとして多数作られた陶器製のフィギュアがたくさん展示されていて、立体造形も堪能できます。

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 僕が買ってきたのは中原淳一の「ジュニアそれいゆ」表紙のシャープな眼の少女の絵葉書だったのですが…(^^)
 この右が中原淳一の絵葉書。眼が素晴らしい。

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 黒柳徹子はルネのファンで、自分のファッションは影響をずっと受けてるとか。玉ねぎ頭のルーツかも。

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 ミュージアムショップはさながらファンシーショップ的で目に鮮やか。うちの奥さんも多数買い込んでいました。
 内藤ルネは、岡崎市出身で岡崎市はかなり力を入れて、グッズ化を進め、道の駅 藤川とか、新東名の岡崎SAとかでもグッズ販売しているので、ファンの方で美術館まで行かれない方は、これらのショップで購入できる様です。

◆関連リンク
内藤ルネ 公式HP

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2020.01.06

■感想 J・J・エイブラムス『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』ドルビーシネマ3D

 冬休み中、更新をサボってしまいましたが、本年もみなさま、宜しくお願い致します。
 今年も週2更新ペースは、何とか維持したいと思っています。
 (Facebookについては、映画の感想やニュース等、こちらより多め、そして先にアップしているので、リンク先をフォローいただければ幸いです)

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 J・J・エイブラムス『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』@ミッドランドスクエアシネマ、ドルビーシネマ3D 初体験で観てきた。
 ネタバレなし感想とドルビーシネマについて

 42年間に渡って、9作完結まで観れたのが感無量。おそらくMCUは最後まで付き合えない年齢になってるだろうから、これだけの長大作のラストに付き合えるのはSWだけかもという感慨もw。(と言いつつまた続きが作られる予感…)
 思えば第一作を初めて知ったのは、(ネットでもSFマガジンでもなく)学校図書館のキネ旬にニュースとして載った『惑星大戦争(仮題)』という紹介の1枚のモノクロスチルからでした。ハンソロが銃を構えてチューイが横に立ってる奴。

 北米公開で、あれよあれよと大フィーバーが伝わって来るのに日本公開は一年後。秋の学園祭に、東京のマニアの方から、8mmフィルムを借りて、予告篇(かな?)を上映したのはいい思い出です(^^)。
 当時ひねたSF小説頭でっかちだったので、公開されたep4は、ストーリーがアクション寄り過ぎて、SF味が薄く乗り切れんかったのが苦めの記憶。
 とはいえ、毎作公開とほぼ同時にお祭り的に観てきて、SFX映像、CG映像に痺れ続けて来たのは間違いない。


「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(予告篇)
 僕の9作の現時点の好きな順は、以下。
 ep 6>7>3>4>9>1>5>8>2。4,5の点が辛いのは上述の理由で、6がトップはSFX宇宙戦の最高峰を味わえたのと、イウォーク好きなため(^^)。
 それにしても、今3部作、デイジー・リドリーの魅力があってこそという気がする。本当に良い役者さん、見つけましたね。これはジョージ・ルーカスでは無理だった人選の気がするw。

◆最後にドルビーシネマについて。
 スクリーンは体感 20m×8m ってところだろうかと思って、調べたらシネスコ11.95m×5m(約500インチ)、ビスタビジョン9.25m×5mとのこと。座席も162席とコンパクト。

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 映像は流石のレーザープロジェクター4K×2台で、宇宙の漆黒と、くっきりシャープな4Kを縦横に描き出していた。独特なメガネとのことだったが、以外だったのは、液晶シャッターでなく、偏光メガネだったこと*。クロストークは全然なかったけど、IMAXで首を振ると上部が変な映像になる様なことはなくて良いけれど、下部の端で赤い偏光が時々観られた。あと残念だったのは、画面が明るい時、メガネに側面から光が入って、偏光面がハレーションしてしまうこと。これはIMAXでもreal Dでも経験したことのない欠点だった。

 でも総論は、コンパクトな劇場だけれど、くっきりな映像が気持ちいい。大きさは圧倒的に違うけれど、4K 有機ELと凄く近い映像だと思った。3Dの鮮明度も最高峰。

*書いてから調べたら、3D方式は波長フィルター式とのこと。RGB3波長× 左右 2組 合計 6 種類の波長のレーザー光がこのフィルターで右眼と左眼に分けて透過されるとのこと。(以下リンク)

ドルビーシネマ、2D で観るか、3D で観るか?
 何と、リンク先をよく読んだら、ドルビーシネマ3Dは、2Kのみと書いてある。4K画質で間違いないと思ったのに!ご注意ください。

◆関連リンク
ライムスター宇多丸の『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』レビュー@ TBS アフター6ジャンクション ムービーウォッチメン。

 このリンク先の、SWを愛するが故の酷評(ネタバレ少し有り)は、否定派の代表的なものになるかもしれませんが、聴いた後に、予告篇を見直してみると、僕が持ったこの映画の好印象の理由が分かりました。

 映像による圧倒的なルーカス作へのリスペクト、更にはそれを超えようとする意志が絵作りのパワーで伝わってきます。


 この辺りが否定派と肯定派の分水領になっているのかも。ストーリーから語る否定派と、演技含め映像の持つパワーから語る肯定派。宇多丸氏が今回映画の絵作りに殆ど触れなかったのは残念(役者、特に主演2人の力には触れてるけど…)。

 僕は予告篇にある海上の戦い風景の絵、あの設定に、この映画の映像の持つ力に、涙腺をやられたことが、予告篇を振り返って分かりました(^^)。あと上に書いた様に、最初のSW ep4でのストーリーとしてのSFに疑問がずっとあり、ep6あたりで、あっSWっていうのは、ストーリーでSFを体現しているのではなくて、その映像センスそのものがSFなんじゃないか、と思って、やっとSWに騒ぐ理由がわかった様な気がして、以後ストーリーというよりも映像の斬新さ、センスオブワンダーで見る様にしてきたので、今回の高評価につながっているのではないかと自己分析。巷ではルーカスほど映像の革新をしていないという批判もある様ですが、センスオブワンダーのある絵は、いくつも提示して貰えてワクワクしたと思うのです。

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2019.12.18

■レポート 原將人 監督による、アート映像ワークショップ@大阪 心斎橋 FUTURO CAFE

原將人監督のFacebookでの案内

"原 將人アート映像ワークショップ 
原本人が撮影、編集の実技指導します。
実際に簡単なテーマで、身近にあるものを撮影して、軽く編集して、小作品を作ります。初心者でも、丁寧な指導の元、作品を作れるプログラム。
なんでも、映画にしてしまうマジック!
 
※参考上映『おかしさに彩られたかなしみのバラード』<13min./1968>
日時 :2019年12月1日(sun.) 14:30~18:00(開場14時~)
会場 大阪:心斎橋 FUTURO CAFE
参加費: 3000円+1オーダー
持ち物:動画の取れるデバイス(例・カメラ付きスマホ、デジタルカメラなど)、筆記用具
【予約・問い合わせ:】 ラビットカンパニー <filmxmusic@icloud.com>"

 原將人 監督による、アート映像ワークショップ@大阪 心斎橋 FUTURO CAFE に参加しました。

 「映像短歌」の制作講座を受け、参加者6名の皆さんとともに心斎橋の街を彷徨い、会場のカフェ FUTUROさんの店内オブジェを撮影し、僕は2時間強で4本の映像短歌(5:7:5:7:7の31秒程度の短篇)をiMovieで作成しました。以下に掲載したのはそのうちの一本です。SF短歌を狙いました(^^)。(冒頭の動画は原監督から示された監督の実作です)

 そして原監督より本日付けで「映像短歌の会」結成が宣言され、私も会員に入れて頂きました(^^)。まだまだ稚拙ですが、映像短歌の自由さ、即興さに惹かれ、恥ずかしながら一本をアップした次第です。

 本人の自己満足ながらw、即興で撮った短い映像と、出鱈目に捻り出した言葉の共鳴/反発が、妙な味わいを生み出します。音楽まで付けたら、ちょっとした作品になりそうで、少しづつ続けてみようかと思っています(^^)。

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 この写真は会場となったFUTURO CAFEさんの店内。これらオブジェの不思議な魅力に、僕が作った今回の映像短歌は助けられました。

 そして、参考上映された原監督の高校生の時の第1回東京フィルムフェスティバルグランプリとATG賞受賞の『おかしさに彩られたかなしみのバラード』、初めて拝見しました。

 一度では味わいきれない重層的な作品。時間が有れば、本日の再上映も予定されていましたが、新幹線の時間から泣く泣く帰路に着きました。

 


Facebookの僕の記事

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2019.12.16

■情報 庵野秀明 企画・脚本、樋口真嗣監督『シン・ウルトラマン』初ヴィジュアル公開

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空想特撮映画『シン・ウルトラマン』公式HP NEWS

"庵野秀明(企画・脚本)コメント全文
「シン・ウルトラマン」の「ウルトラマン」について

成田亨氏の描いた『真実と正義と美の化身』を観た瞬間に感じた「この美しさを何とか映像に出来ないか」という想いが、今作のデザインコンセプトの原点でした。

我々が『ウルトラマン』というエポックな作品を今一度現代で描く際に、ウルトラマン自身の姿をどう描くのか。
その問題の答えは、自ずと決まっていました。
それは、成田亨氏の目指した本来の姿を描く。現在のCG でしか描けない、成田氏が望んでいたテイストの再現を目指す事です。
世界観を現代に再構築する事は挑戦出来てもあの姿を改める必要を感じ得ず、成田亨・佐々木明両氏の創作したオリジナルへの回帰しか、我々の求めるデザインコンセプトを見出せませんでした。

その為に―――

『真実と正義と美の化身』と成田氏が当時から後年にかけて描いていた様々なウルトラマンのイメージを踏襲し融合し再構成させた新たな体表のライン。
成田氏が監修した、佐々木明氏制作によるマスク。
成田氏が望んだ、古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。
成田氏が望まなかった、眼の部分に覗き穴を入れない。
成田氏が望まなかった、スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
そして、成田氏が望まなかった、カラータイマーを付けない。

と、いう作業を行った結果が今回のデザインです。
ウルトラマンの美しさに、少しでも近づきたいという願いから生まれた姿です。
この想いが、わずかでも観客の皆様に伝わる事が出来れば、幸いです。"

 「空想特撮映画」、いい響きですね〜〜(^^)。そしてウルトラマンの造形を創造した成田亨さんの原点への回帰。円谷プロと成田さんのウルトラマンのデザインを巡る見解の違いも今回の件で、見事に解消されたとの事で、ウルトラファンにとっては本当に嬉しい出来事になりました。

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 画集『成田亨作品集』を見ると、絵画『真実と正義と美の化身』は1983年の作品。そして画集には上の写真に引用した、制作当時 1966年のウルトラマンの水彩画も掲載されています。『真実と正義と美の化身』で表現されたウルトラマンの原点の姿が、まさに66年の最初期の姿に近いことがよく分かります。
 そして写真中央は、同画集から立体造形家として、成田デザインをマスクに具現化した佐々木明さんの原型写真。画集には成田氏によるウルトラマンの立体時の造形に関して、佐々木氏のアトリエを訪れて、自身が手を加えた詳細についても記載されています。立体造形にも成田氏の想いが直接練り込まれていることが窺えます。
 このマスク、本当にシンプルでいい顔ですね。

 『シン・ウルトラマン』の描く成田亨デザインの「空想特撮映画」、どんなモノになるのか、今からとても楽しみです。

◆『シン・ウルトラマン』ロケ地探索

 今回、公開されたウルトラマンの新ビジュアルは、湖畔に立つマンの姿です。
 公開されてから、twitterを見ていると、多数の人が集合知を発揮して、そのロケ地探しが展開されました。

風上旬📖ウルトラ怪獣擬人化計画発売中 @kazakamishunさんのツィート

 最初、多数リツィートされたのが、このリンク先で、『ウルトラマン』第一話の竜ヶ森湖が、猪苗代湖がロケ地だったことから、福島県説。
 しかし『シン・ウルトラマン』の立っている場所に確かに赤い屋根の家があるけど、全体の景色が違っていました。

まるぞー@maruzo0717 さんのツィート他で、群馬県榛名湖説。

 こちらはまさに赤い屋根の建物(榛名湖畔 旅館レストランふじやさん)がよく似ていて、さらにGoogleストリートで歩くと街の様子がそっくりであることがわかる。これでほぼ間違いない、ということになりました。

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 そんな中で探して見ると、湖からのずばりの景色の写真が見つかりました。

【ご当地ライター】8月開催・榛名湖で開催される親子スワンボートレースが面白い!(ねぎこさんのレポート)

 上の比較写真の下は、このリンク先のねぎこさんの写真を引用させて頂きました。2018年の写真ということで、ごく一部の建物が異なりますが、ほとんど『シン・ウルトラマン』と同じ景色であることがわかります。

 猪苗代湖とすると、円谷英二氏の故郷の須賀川が近いこと。そして『エヴァQ』『シン・ゴジラ』で描かれた福島原発からのクリエイティブへの影響が今回ももしかして描かれるのかな、とか想像させました。
 しかし群馬県榛名湖となると、今のところ、ウルトラシリーズ、庵野/樋口作品との関係は今のところ、思いつきません。

 この湖を舞台に、『ウルトラマン』第一話の竜ヶ森湖シーンが再話されるのか、それとも全く別の新しいウルトラマンが描かれるのか、興味は尽きません。

 このようなヴィジュアルが最初に公開されたことから、まさに日本のどこにでもあるような町の光景の中に光の国から(?)の異質な存在が現れるというワンダーを描こうとされているのではないかという雰囲気が感じられて、ワクワクが拡大します(^^)。

◆関連リンク
フカフカ @fukafuka_9 (twitter)
『シン・ウルトラマン』では当初のデザイン通りに消えた「カラータイマー」はそもそも何故装着されてしまったのか?当時の美術担当に聞いた時の話 (togetter)

"【ウルトラマンのカラータイマーについて】
当人ももう亡くなっていて、聞いたのもかなり昔で、もう確認する方法もないので、話半分で読んでもらいたいのですが、父(深田達郎)にウルトラマンのカラータイマーについて何回か聞いた事があります。"

 リンク先の一連のコメントを全部読んでいただきたいですが、円谷プロで成田亨さんと同時期に美術スタッフを務められていた深田達郎さんがカラータイマーのデザインをされたのかもしれない、という歴史的なお話。興味深いです。

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2019.12.09

■感想 ポール・シュレイダー監督『魂のゆくえ』(原題: First Reformed)


First Reformed - official trailer
 ポール・シュレイダー監督『魂のゆくえ』(原題: First Reformed)をAmazonで観ました(間違って字幕版でなく吹替え版をレンタル...)。
 イーサン・ホーク最高の演技とも評されているようだけれど、まさにそんな面持ちの力作。そして『タクシードライバー』の脚本家 ポール・シュレイダーが脚本、監督を務め、『ジョーカー』にも源流で通ずる作品。

 アメリカのキリスト教会が地球温暖化の環境問題に対してどうゆうスタンスを取っているか、不勉強で知らないが、これはまさにその問題に正面から挑んでいる。

 CO2による温暖化について、実は少し懐疑的な視点を持っている/いた。しかし欧州から伝わってくる向こうでの強い問題意識と日本の、彼我の違いはジワジワと染み込んできている。政府/メーカーの戦略があるのも確かだが、まさに住民の強いCO2削減意志が影響しているのは間違いない。

 そして今年、話題になったスウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリのニュースに象徴される若者のムーブメント。2030年1.5℃上昇を招いてしまった後の加速度的な温暖化への危機感の強さは日本ではなかなか感じられない破滅の匂いを感じさせている。

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 本作は2017年に制作されたアメリカ映画であるが、おそらくベースとしている科学的な知見は上記ムーブメントと共通している(国連のIPCC報告)。しかし本作ではその急進的地球温暖化対策運動は狂信的なものとして描かれている。それが監督の意向そのものなのか、はたまた映画制作の資金的問題からかは分からないが、少なくとも映画の表面的な描き方はそのようなベクトルになっている。しかしそうしたテーマを取り上げていること自体から、本作の真意はCO2問題への真摯な視点を、キリスト教会的な立ち位置から提示したかったことなのだろうと思う。(セドリック・ジ・エンターテイナー(何たる芸名!) 演じる主人公の上司であるジェファーズ牧師が言う「ノアの方舟同様に神が与えたもう試練なのかもしれない」というのが中々に深い台詞である)

 劇中での主人公 エルンスト・トラー牧師が式典で企てていたことは物語の表面的流れからだけでは理解し難い行動である(一応の理由づけは描かれているが、、)。これは映画で伏せられている牧師が相談にのっていた男からのメッセージによるのか、それとも牧師本人の様々な要因なのかは定かでないが、そこは観客の想像力に委ねられている。

 そのイーサン・ホークの演技をがっぷり受けるのが、『ツイン・ピークス The Return』でシェリーの娘を薬物中毒のぶっ飛んだ演技でみせたアマンダ・サイフリッド。彼女の抑えた演技も本作の見どころの一つである。

 教会に現れてしまった「狂信派」の男の妻メアリーを見て、最後にトラー牧師が取る行動は、痛々しくも神々しい。現代の文明の呪縛そのものを描き出している本作白眉の映画的シーンだと思う。アメリカで本作は興行は振るわなかったが高評価だったとのこと。温暖化に対して、どのような受け止め方をされたのか、凄く知りたい所です。

 と書いてきたけれど、全体振り返って考えて見ると、シュレイダーは『タクシードライバー』と同じく、もしかしてCO2はどうでも良くって、牧師の狂気だけを描きたかったのか…!って気もしないでもない。そこら辺の微妙さが本作の魅力かもしれない。

◆関連リンク
TBSラジオ たまむすび アメリカ流れ者
 アメリカの福音派と地球温暖化の関係は、上記リンク先で町山智浩氏のコメントがありました。
 なかなか怖いけど、シュレイダーは、この映画でどこまでそれに批判的なのかは、いまいちぼやけてる気がする…。
先端をいくもの ~19年度映画回顧(4)~( Cape Fear、in JAPAN )
 Facebookの友人、牧野光永さんの19年ベストワン『魂のゆくえ』の感想です。

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2019.12.02

■仮想レポート 「小松左京音楽祭」

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小松左京音楽祭

2019/11/30
2019年11日30日(土) 開演16:00(15時半開場)終演18時半
会場:成城学園 澤柳記念講堂ホール

「小松左京音楽祭」レポート (togetter)

 「小松左京音楽祭」、twitterの皆さんのツィートを、リンク先のtogetterにまとめました。

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 『日本沈没』ファンとしては、是が非でも参加したかったのだけれど、抜けられない法事が入り、泣く泣くあきらめて、クラウドファンディングのCDのみ、申し込んだのであります。

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 ので、久しぶりにTogetterのまとめ機能を利用して、当日会場へ行かれた方々のTweetや写真を集約して読ませていただきました。
 多層的にいろんな方々によってつぶやかれ、写される事象から、なかなかの臨場感を持って、疑似体感することができます。

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 写真やつぶやきで会場の熱気が伝わってきます。行きたかった。
 と言ってももちろん肝心の音を聴くことはできず、音楽祭の体験としてはプアであることは間違いないわけですが。

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 勝手に引用させていただいた多くの方々にこの場を借りてお礼を申し上げます。

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 会場に展示された映画『日本沈没』1973年版の当時の雑誌の特集記事写真で、究極映像研究所もちょっとだけ協力させて頂きました(^^;)。このブログ記事の縁で、樋口真嗣監督にお声がけ頂き、今回、この記事に掲載した雑誌写真を提供させて頂きました。
 小松左京音楽祭の展示コーナーの、絵コンテ等のショーケースの背景にプリントアウト頂いたものが飾られていました。
 (twitterの方々 @H_YAMATOさん、@blackrivermanさん、@elp_elo_floydさん、@FDG_PETさん の各リンク先 写真より確認)。
 

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2019.11.27

■感想2 「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」@森美術館

 前回の記事に続いて「芸術と未来展」の写真の続きです。ここからは、「4.身体の拡散と倫理」と名付けられたコーナーから幾つかご紹介します。

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ガイ・ベン=アリ「cellF」
 世界初の脳細胞を用いたシンセサイザー、とのこと。
 作家の皮膚細胞由来のiPS細胞から作った約10万個の脳のニューロンネットワークに64個の電極を付け、それを「生きた外付けの脳」としてシンセサイザーを操作したとのこと。コンセプトは凄いですが、何だかもやっとした音が鳴っていました。

 SFファンとしてはこの「生きた外付けの脳」というのがキーですね。それにしてもこの脳に意識が、万が一にも(あり得ないと思いつつ)芽生えることがあったりしたら、物凄く恐ろしいですね。

やくしまるえつこ「わたしは人類」
 25億年前から生息する微生物(シネココッカスというラン藻)の塩基配列を特殊暗号表「Cipher」によって変換、遺伝子組み換え微生物のDNAに保存。人類滅亡後の音楽として演奏を奏でている。

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アギ・へインズ「変容」シリーズ
 外科手術で身体機能を強化した5人の新生児。写真左は「体温調整皮膚形成手術」というタイトルで、遺伝子操作で頭皮を引き伸ばし放熱能力を上げ、地球温暖化の環境下でも働ける、と解説されている。倫理感を問いかけるとのことだけれど、これはあまりにえぐい。人間はここまで進化に関与してしまうのでしょうかね。科学の行き着く先としてありうる未来なのでしょうか。

エイミー・カール「進化の核心」
 写真右 新しい血管系を提案する3Dプリンタで制作された心臓とのこと。脳梗塞を起こす心臓内の構造欠陥(左心耳)等、現在の心臓はベストの構造と言えないため、こうした新しい構造提案もありかもしれない。しかしこちらにはあまり不気味さは感じないのに、先ほどの赤ちゃんのは不気味に感じるのはなぜだろう。

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リー・シャン
 人間の体の一部が昆虫の一部になっている。上のハエとカエル、どこが人間の部品かわかりますか。


◆続いて 5.変容する社会と人間 について

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丸山典宏、升森敦士、池上高志、小川浩平、石黒浩、ジェスティーヌ・エマール「オルタ3」
 セントラル・パターン・ジェネレータによる周期的な自律した動きと、外部情報に呼応するニューラルネットワークの相互作用によって生み出される、奇怪な人のようなものの動き。メカと皮膚のハイブリッド構造はやはり気持ちが悪い。

手塚治虫『火の鳥 未来篇、太陽篇』のパネルと原画展示、諸星大二郎 原画展示
 特に『マッドメン』、あの飛行機(バルス)のシーン、『暗黒神話』の弟橘の身体が溶け崩れるシーンの原画が見れたのは幸せだった。
 人間の変容の未来を想起する展示を見せられた後、これら漫画の先見的なシーンを見られるのは格別のイメージ。できればSF作家の小説もこのような形で展示して欲しかった。

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メモ・アクテン「深い瞑想」
 Flickerの"everything"タグの写真から、ニューラルネットで動画を生成した作品。「未来と芸術」展では、これを24面分、プロジェクタで300インチくらいの壁面に映して、凄い空間を形成。大空間で浸ると異世界へトリップ、異星の知性を見る様なAIアートです。

参考 Memo Akten 公式HP このような動画です。

 

Deep Meditations 5 minute excerpt from Memo Akten on Vimeo


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アウチ「データモノリス」
 高さ5mの直方体にプロジェクタで映像を映し出す作品。なかなかダイナミックで良かったが、SF映画ファンとして残念だったのは、直方体が1:4:9でなかったところ。1が厚すぎました(^^;)。

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 そして最後は、森美術館のショップにあった『アキラ』グッズコーナー。海洋堂のminiQというフィギュアがディスプレイされていて、なかなかの見ものでした。

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2019.11.25

■感想1 「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」@森美術館

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未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか (公式サイト)

"豊かさとは何か、人間とは何か、生命とは何か
2019.11.19(火)~ 2020.3.29(日)"

 東京出張の帰りに「未来と芸術」展 @ 森美術館 観てきた。

 AIが都市や建築、衣装や映像を創り、バイオ技術が神経細胞による音楽やバッハの耳や進化したベビーを生み出し、3Dプリンタが人造寿司や月面基地を作り出すおぞましくも輝かしい未来。本業側で聴いたAIによる異様な知性の話とともに印象的な1日になりました。

 一番強いインパクトを受けた映像は、1番目の写真にある、メモ・アクテン「深い瞑想:60分で見る、ほとんど「すべて」の略史」という作品。どこにもないが、何処かでいつか観た様な異様な、AIが創り出した自然の光景。時間が許せば、いつまでも観てたい魅力の奇想映像。

 そして「未来の芸術」展、最後のコーナーにそうした未来を予見した手塚治虫と諸星大二郎の原画が置かれていたのが象徴的な、素敵に不気味な展示会体験でした。※

 その最後のコーナーのタイトルは「人類の変容」、ここはブルース・スターリングの描いた未来を垣間みせるバイオな超人を夢見るコーナーw。そういえば、この展示でSF作家の小説との連関が示されたり、小説の世界が紹介されてなかったのは残念。(一部、展示キャプションにいささか唐突にP.K.ディックの言葉は出てくるが、作品の引用とは言えない)

 あとメモしときたいのは、AI各作品で感じた<アウトサイダーアート>感。AIの同じ計算を根気よく延々繰り返して創り出す奇想は、「アウトサイダーアート」展で見た数々の奇想作品と肌合いが似ている。これがどこから来る印象かはもう少し考え続けてみたいと思う。とりあえず思いつく言葉は、スターリングとも通じる、デッドテックでパンクでゴミガジェットっぽい感じでしょうか…。

※手塚作品『火の鳥 未来篇』、諸星作品「夢見る機械」『暗黒神話』『孔子暗黒伝』『マッドメン』「失楽園」。

◆個別作品の写真とレポート

 以下、個別写真の紹介と簡単なレポートです。

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 MADアーキテクツ「山水都市リサーチ」と ハッセルスタジオ+EOC「NASA 3Dプリンター製住居コンペ案」。
 後者は、CG動画による3Dプリンターの建築の様子も並設され左かなか。

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 SF映画とアニメからポスターと映像を紹介した五十嵐太郎「映画に見る未来都市」とウォーターフロントの未来都市に映像によるAR/MR的な表現を加えた経産省「2025年大阪・関西万博誘地計画案」。

 ここで取り上げられるのは、アキラ、攻殻機動隊、メトロポリス、TRON、ブラックパンサー、レディプレイヤーワン、ブレードランナー、エヴァンゲリオン、といった作品。しかし都市の未来は特にディスプレイされておらず残念。

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 エコ・ロジック・スタジオ 「H.O. R.T.U.S. XL アスタキサンチンg」。
 3Dプリンタによる建築プロトタイプ。六本木ヒルズからの眺望とこの立体模型の組合せがなかなかのセンスオブワンダー。

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 ニュー・テリトリーズ/フランソワ・ロッシュ「気分の建築」(以下、展示キャプションの 引用です)

"(略)「気分の建築」の基盤となっているのは、欲望の表出に内在する矛盾を再読することである。(略)言語の秩序と建築家の協調組合主義的な利便性や慣習に揺さぶりをかけるという立場から、「誤解」と抵抗のプロセスを物理的に構築するために、言語が持つ偽装のメカニズムに侵入することである。(略)現在、AIによるディープラーニングや演算ロボットのような、機械設備、工学技術、科学の専門知識と制御が、権力構造を維持および再現するための主な方法となっている。それに対する解毒剤を打つ時が来ているのだ。

「この世界がひどいと思うなら、別の世界に目をむけるべきだ」フィリップ・K・ディック "

 相当に難解な内容で今ひとつ理解できないですが、表現したいことは何となく伝わってきます。AIによるジェネレイティブデザインという先端の技術が人の言語や欲望と紐付けられ、なかなかワクワクする造形になっています。引用されていたディックの言葉ともう少しリンクしていると良かったかと。

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 OPEN MEAL「スシ・シンギュラリティ」。

 食の四原色SSSB(ソルティ、スイート、サワー、ビター)で寿司をデータ化、米粉、寒天、大豆、海藻など原材料のジェルを素材とし3Dプリンタやロボットアームで造形化するコンセプト。寿司という日本の食文化は、回転寿司というテクノロジーとの融合(一部の寿司は機械で握られているものもあった)で我々の現実に定着しているけれど、今後、IT(3Dプリンタ)、バイオ技術との融合でこうした奇妙奇天烈なものも出てくる可能性をどこか想像させる。しかし、寿司に「シンギュラリティ」の言葉がくっつく時代が来ようとは、、、!!

 ここまでで全体の半分、残りは次回の記事とさせて頂きます。この後がバイオ技術で奇妙な歪んだ未来が提示されていきます。

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2019.11.20

■情報 小松左京原作『日本アパッチ族』ラジオドラマ『鉄になる日』他


小松左京生誕85周年ラジオドラマ「鉄になる日」

『日本アパッチ族』(wikipedia)

"2012年11月21日 『鉄になる日』MBSラジオ(演出:島秀一、脚色:林一郎)

現代風にアレンジ。文化庁芸術祭ラジオ部門大賞、ギャラクシー賞ラジオ部門大賞を受賞[2]。アジア太平洋放送連合(ABU)賞大賞を受賞。"

 小松左京『日本アパッチ族』を原作としたラジオドラマ『鉄になる日』が、Youtubeにアップされていました!
 ずっと聴きたかったのですが、東海地方では放送されなかったので、これは嬉しいです。ということで先日の『日本沈没』ラジオドラマに続き、ご紹介したいと思います。

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 小松左京展でも紹介されていたように、『日本アパッチ族』は第一長編で、当時貧乏で小松左京夫妻の唯一の娯楽だったラジオを質入れしてしまったため、奥さんのために小松左京が毎日少しづつ執筆したという、まさしく娯楽巨編奇想SFです。(実はラジオは質入れしたのでなく修理に出していたということですが、おかげで我々はこんな抱腹絶倒の奇妙な傑作を読めたわけですが(^^) )


伝えたい戦後70年 復興の光と影「アパッチ族」

"終戦から10年あまりたった昭和30年代。日本が高度成長の道を走り始めた頃、戦災復興から取り残され、自分たちだけでしたたかに生き抜こうとした「アパッチ族」と呼ばれる人たちが大阪にいました。著名な作家達が相次いで文学作品の題材にした「アパッチ族」とは。"

 そしてこれが、噂に聴いた 本物の 大阪アパッチ族 の様子を伝えるドキュメント!
 小松左京はこのニュースを知って、スペキュレイションを広げて、鉄で食う出なく、鉄を食う『日本アパッチ族』を書いたのでしょうね。

日本アパッチ族 小松左京 (大阪弁・30年以上前の録音)
『日本アパッチ族』(wikipedia)

"1972年5月27日 NHKラジオ第1放送文芸劇場(NHK大阪放送局制作)"

 こちらも貴重な46年前のラジオドラマ。上のドラマに比べると昭和の匂いが懐かしい感じです。こちらのワイルドな感じが原作の記憶に近いような気がします。もう一度これを機に40年ぶりくらいになりますが、原作を再読してみたいものです。

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◆関連リンク 
松岡正剛の千夜千冊 1713夜『日本アパッチ族』小松左京

"なんとも奇っ怪な小説を書いたものだ。いまなおこの話に匹敵するSFがない。"

 あの松岡正剛氏にここまで言わせる奇想小説 !

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2019.11.18

■録音版公開 2 小松左京原作、岡本愛彦演出 ラジオドラマ『日本沈没』(1973年)


ラジオドラマ『日本沈没』 No 4 94〜103回

原作:小松左京 (光文社カッパノベルス刊)
演出:岡本愛彦 脚色:蓬莱泰三 音楽:田中正史
効果:高田暢也 演出助手:竹内東弥

キャスト
小野寺浩介:江守徹 阿部玲子:太地喜和子 田所雄介博士:加藤武
幸長信彦助教授:金内喜久夫 中田一成:高橋悦史 邦枝:角野卓造
山本総理:北村和夫 渡老人:龍岡晋 吉村秀夫:下川辰平
ナレーター:川辺久造 その他出演:文学座

 映画版、テレビ版より早い1973年10月8日から1974年4月5日の半年間、毎日放送制作で、9:00 - 15分の帯番組として、月曜から金曜の毎日、全国ラジオネットワーク(NRN)系列局で放送された。全130回。 今回はその東海ラジオの録音版公開の第二回として中盤の94回から最終回のご紹介です。AM放送故の雑音、古いカセットテープからのデジタル化で再生速度の不安定さはご容赦下さい。
 46年前にこのように素晴らしい作品を作られた制作者の皆様に感謝いたします。

 まず1本目(前回記事から数えると4本目)、73年年末に放送された中盤の一部です。 映画版と比べても遜色のない重厚なドラマの雰囲気をお楽しみいただければ幸いです。

 


ラジオドラマ『日本沈没』 No 5 116, 120, 123, 126回

 いよいよ放送も終盤に差し掛かり、日本はほぼ壊滅し海の底に沈む寸前です。
 ここら辺りは、小野寺と玲子の物語は、原作から少し離れて別の展開を見せています。


ラジオドラマ『日本沈没』 No 6 最終回

 そしていよいよ最終回。ここは最後ということで全篇の録音が残っています。今までの録音と異なり、冒頭から最後まで、本来の放送の形が唯一残っている回になりますので、お聴きいだければと思います。

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 No.1-6の全てを聴いていただいた方がいらっしゃったとしたら、お聞き苦しい中、ありがとうございました。
 ラジオドラマというメディアを最大限に活かして作られたSFドラマの白眉の傑作だと思いますので、お楽しみ頂けたとしたら幸いです。

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◆関連リンク
ラジオドラマ 日本沈没 (1973) Wikipedia

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