« ■IVRC2004
   第12回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト
| トップページ | ■新刊メモ『万物理論』 『願い星、叶い星』
    『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』 »

2004.10.31

■岩井俊二監督 『花とアリス』

 岩井監督の最新作にして、篠田昇撮影監督(合掌)との最終作。
 『スワロウテイル』のファンとして観るとだいぶんとタッチが違う。少女趣味的(?)な雰囲気でついていけない部分を我慢すれば、底流に流れるリリカルな感覚は、今回もしっかり岩井俊二作品。前作『リリィ・シュシュのすべて』に比べると、同じ学生生活を描いてはいても、コミカルで幸福なタッチになっている。
 楽しかったのは落研のシーンと、記憶喪失にまつわるエピソードの作劇。特に後者は『ラブ・レター』の同姓同名とかと同じで、映画のストーリーを支えるキーアイディアとして秀逸。岩井監督はこういうのが上手い。
 情感的なクライマックスは、やはりアリスの父親とのエピソードだろう。トコロテンが重要な役割を果たすエピソードの後のシーンが最高。メインエピソードの記憶の操作と、アリスの追憶。こういう映画で記憶の果たす役割はとても重要です。
 
 あとはランダムにメモ。
・水木駅、藤子駅、石の森学園、手塚高校、、、漫画へのオマージュ?でも何故本作で??
・落研各員の名前もオールドアニメファンには嬉しい。
 モーレツ亭ア太郎、爆発屋五郎、花屋ピュンピュン丸。いずれも40代の人が子供の頃のアニメ。今の高校生がピュンピュン丸や爆発五郎を知るわけがない!! (『ピュンピュン丸 コンプリートDVD』というのが発売予定とかで、ビックリ。誰が買うんだ!?)
・おにぎりサンドという珍奇な食べ物が出て来ますが、B級グルメとしては一度食べてみたいものです。
・「って」っていうのが口癖のモーレツ亭ア太郎先輩。彼が尻を出しながら落語するのをバックにした恋愛劇というクライマックスの落差がなかなか。
・今回の音楽は岩井俊二自作。今までの小林武史と比べると甘い感じになったのは、監督の感性でしょう。

◆関連リンク
円都通信 -Yen Town Report-
・岩井俊二によるコミックの冒頭部分とショートフィルム版『花とアリス』がKIT KAT BREAKTOWNで見えます。
 ショートフィルム版は、ストーリーがかなり端折られていて、本編と違うものになっている。でもひとつの別の物語として成立している。一番違うのは、花が宮本(爆発屋五郎)を記憶喪失とだますエピソードがないこと。これにより随分と違った話に感じられる。
DVD『花とアリス』特別版 通常版(Amazon)

特別版 特典内容
 「Filming H&A」(メイキングドキュメンタリー)
 ショートフィルム版「花とアリス」
 予告編集

岩井俊二によるコミック『花とアリス』(Amazon)
『花とアリス 写真館』(Amazon)
・岩松走氏「100% CINEMA JUICE」の『花とアリス』評。ドキュメンタリー的手法について、北野武作品と比較して書かれている。「ハリウッドスタイルとドキュメンタリーの融合」というのが面白い指摘だと思った。

|

« ■IVRC2004
   第12回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト
| トップページ | ■新刊メモ『万物理論』 『願い星、叶い星』
    『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24373/1756390

この記事へのトラックバック一覧です: ■岩井俊二監督 『花とアリス』:

» 世界一高いステーキ あらがわ [ぐるぐるグルメ]
結論から言えば、2名で15万円也。新橋の阪急交通社ビル地下。隣はマダム達。シェフが客席より多い。世界一高いステーキ。今日は頭にしますか、尻にしますか?とたずねて... [続きを読む]

受信: 2004.11.02 22:16

« ■IVRC2004
   第12回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト
| トップページ | ■新刊メモ『万物理論』 『願い星、叶い星』
    『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』 »