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2004年6月20日 - 2004年6月26日

2004.06.26

■村上春樹『村上ラヂオ』 (マガジンハウス)

 村上ラヂオ (このリンク先、この本に出てくるいろんなものの関連リンクが一覧になっていてなかなか良いです)
 村上春樹のエッセイ(大橋歩のイラスト付き)をまとめた本。あまりエッセイは読んだことないのだけれど、のほほんとしていい感じです。雰囲気で読む本なので余りコメントできないので、気に入った部分の引用です。
 まず飛行機のエンジンが突然止まった時のことについて。

そのときに、自分がこのまま死んでしまったとしてもおかしくないと感じた。僕にとっての世界は既にほどけてしまって、これから先の世界は僕とは無関係に進行していくんだな、と。自分が透明になって肉体を失い、五感だけがあとに残って、残務処理みたいに世界を見納めているのだという気がした。とても不思議な、ひっそりとした心持だった。(「ロードス島の上空で」P36)

 志村喬のエピソード。あの『七人の侍』の本物の侍のようなたたずまいは、こうしたところから来ていたのですね。
 志村さんはちらしに載っている魚類をそっくり取り皿に移して、ご飯とはべつにして食べている。
 志村さんの家はもともと侍の家系で、小さい頃から親に「ご飯の上に物を載せて食べるような下品なことはしてはならん」ときつく言い聞かせられていたからだった。(「人はなぜちらし寿司を愛するのか」P129)

 最後に、恋愛について。
 でも10代後半くらいの少年少女の恋愛には、ほどよく風が抜けている感じがある。深い事情がまだわかってないから、実際面ではどたばたすることもあるけれど、そのぶんものごとは新鮮で感動に満ちている。もちろんそういう日々はあっという間に過ぎ去り、気がついたときにはもう永遠に失われてしまっているということになるわけだけれど、でも記憶だけは新鮮に留まって、それが僕らの残りの(痛々しいことの多い)人生をけっこう有効に温めてくれる。
 僕はずっと小説を書いているけれど、ものを書く上でも、そういう感情の記憶ってすごく大事だ。たとえ年をとっても、そういうみずみずしい原風景を心の中に残している人は、体内の暖炉に火を保っているのと同じで、それほど寒々しくは老け込まないものだ。(「恋している人のように」P172)

 『ノルウェイの森』とかその他数々の作品は、こうした暖炉の火から生み出されているのでしょうね。引用するだけで結構照れちゃうのですが、「恋愛」だけでなくいろいろな情感というようなものについて、全て当てはまりそうに思えます。blog読んでても、この情感の「暖炉の置き火」みたいなものをふっと感じる文章があると嬉しくなってくるので、照れつつ引用。
◆関連リンク
村上ラヂオ』新潮文庫(Amazon)
村上ラヂオ』マガジンハウス(Amazon)

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■マイケル・ムーア『おい、ブッシュ、世界を返せ!』
           黒原敏行訳(アーティストハウス刊)

 『華氏911』に内容的に直接つながるマイケル・ムーアの2003年出版の本。9・11テロに関するビン・ラディン一族および 9・11テロリストの出身国サウジアラビアとブッシュファミリーの経済的な癒着の事実をいろんな論証を交えて描き出す冒頭部分が圧巻。
 ぼんやりとはうわさを聞いていたけれど、ここまでとは! アメリカのマスコミが騒いでいないから日本のメディアにもほとんど載ってこない情報が開示される。経済的にメディアのトップとの繋がりで、メディアのコントロールが徹底しているのか。それだけで押さえ込めるわけはないので、メディアの対テロ戦機高揚の雰囲気作りの中で無意識にこういうニュースを抑圧しているのか??『ボウリング・フォー・コロンバイン』でもアメリカのマスコミによ民衆のゆがんだ現実像というのが印象的だったのだけれど、この本でもマスメディアの異常性が指摘されている。
 それにしても日本のメディアも、もっとこれらの情報を報道しても良いのに、と思う。
 そうしたらイラク派兵問題に対しても大きく世論は変わっていたのかもしれない。
 今後、『華氏911』の米国での評判と日本への波及は、ブッシュだけでなく現日本政権もびびらせることになるかもしれない。今年の夏は、熱くなりそうである。
◆関連リンク
・MICHAEL MOORE JAPAN.COM マイケルからのメッセージhttp://www.michaelmoorejapan.com/words/2004/0620_1.html
おい、ブッシュ、世界を返せ!』(Amazon)
asahi.com :「華氏911」、米批評家はおおむね高い評価
Michael Moore.com : The View From America: Responses to Fahrenheit 9/11
・町山智浩アメリカ日記 2004-06-25「華氏911」今、観て来た より。

歴史上、多くの宗教家や哲学家や芸術家やロックミュージシャンが戦争に反対してきたが、実際に止めることに成功した人はどれほどいるのだろうか?でも、もしかしたらそれが初めて実現するかもしれないのだ。(略)これほどまでに恐れられた映画があっただろうか?一人の映画監督が、世界一の大国の大統領の運命を、つまりは世界の運命を左右しそうなのだ。このクソみたいに出口のない世の中で、どうせ何やっても無駄なんだと思わせる世の中で、こんなに生きる元気を与えてくれることがあるだろうか。

 ウェイン町山氏のアメリカからの熱い声。このレポートで『華氏911』の内容を時系列で紹介してある。前半はこの『おい、ブッシュ、世界を返せ!』と共通するビン・ラディン一族とブッシュファミリーの経済的癒着の描写。そして後半は意識的/無意識的にコントロールされるアメリカメディアの伝えないイラクの惨状。という内容のようです。
・中日新聞04.06/26によると、マイケル・ムーアに反撃する保守陣営の動きがあるらしい。ひとつは『マイケル・ムーアは太っておろかな白人』という本の出版。
 "Michael Moore Is A Big Fat Stupid White Man" http://moorelies.com/book/ 「moorelies.com」というドメインがすごい。
 あとひとつは、今夏の公開をめざすドキュメンタリー映画『マイケル・ムーアは米国を憎んでいる』(監督マイケル・ウィルソン(『アイス・エイジ』の監督マイケル・J・ウィルソンと同一人物か不明??))。『華氏911』の批判映画であるらしい。
・華氏911日本語公式サイト
・「暗いニュースリンク」さん レオナルド・ディカプリオ、スパイク・リー、「華氏911」を熱く語る
・究極映像研記事 マイケル・ムーア監督 ボーリング・フォー・コロンバイン』Bowling For Columbine

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■松岡正剛の千夜千冊

 松岡正剛の千夜千冊
 編集工学で有名な松岡正剛氏の書評千冊へのチャレンジがあと5作で完成する。
 自分の好きな作家を検索して芋づる式に書評を読んでいくと、いつまでたっても終わらない、止められない止まらない状態になる本の迷宮がここに現出。本当にお薦めのブックレビューである。
 このイベントも凄い! 千冊を一気に眺められたら壮観だろう。詳細はここ

6月20日から7月10日まで、八重洲ブックセンター本店1階で『松岡正剛 千夜千冊 7月7日1000冊達成記念フェア』を開催!!フロア最大の特集棚を使い、八重洲ブックセンターが総力を上げて『千夜千冊』登場本を一気に揃えます。もちろん松岡正剛の著作物も結集。
 
 あと千夜予測というのも面白い。このページの最下段。
「千夜予想 次の3冊は誰?」どんどん投票お待ちしています!

◆関連リンク
・松岡正剛氏と言えば、工作舎
松岡正剛氏著作(Amazon)

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2004.06.25

■小型人型ロボット組立てキットKHR-1(近藤科学製)

 【楽天市場】ツクモ ロボット王国:小型人型ロボット組立てキット(近藤科学製) 12万円で今すぐ買える二足歩行ロボット! SONYやホンダでなく、ROBO ONEと模型屋さんから生まれた、というところが日本のロボット技術の底力を感じさせます。

小型人型ロボットは、近藤科学株式会社が開発したロボット専用の新型サーボモータ(トルク:7kgcm)とコントローラを装備し、最大で17個の関節を持つ(拡張により24個まで増設可能)仕様となっています。また、手軽に動作を設定できるように、このサイズの人型ロボットとしては異例の教示による動作設定機能(※)を搭載。教示だけでなく、パソコンのマウス操作によっても簡単にロボットの動作を作ることができます。
フレーム設計には、イトーレイネツのロボットデザイナー吉村氏が設計を担当しました。
(※教示:ロボットの各関節を動かして作った姿勢を覚えさせる機能 … つまり、KRS-2346ICS-Red Versionのポジションキャプチャー機能と同じものです。)

 動画での動きが凄い。側転、バク転が下記のように教示機能で簡単にできてしまうのである(カタログより)。 これは一度遊んでみたい! んが、個人ではこの値段、冒険ではある。
khr-1.jpg
khr-1_teaching.jpg
khr-1_teaching2.jpg
◆関連リンク
・メーカ カタログ1 カタログ2
ITmedia ライフスタイル:「ROBO-ONE」が生んだ市販ロボット~KONDO「KHR-1」が誕生するまで

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2004.06.24

■霧のスクリーン~「IVR2004」

 ITmedia ライフスタイル:バーチャルリアリティ展 2004@東京ビッグサイト

 フィンランドのFogScreenの製品。天井の装置には、小さなノズルが1列に並んでいる。ここから下に向かって水蒸気が吹き出されるのだ。加湿器の要領である。これで、水蒸気でできたスクリーンというものができあがる。あとはプロジェクタでそこに映像を投影するだけだ。これが、綺麗に映るのだ。

 動画がここにありますが、なかなかいい感じ。この動画、いまひとつ写してるものが良くないが、風景とか色合いの良いシーンを写したら、きっと幻想的に感じられると思う。
 それと、原理が加湿器なら、これって、安いわけですよね。って、でも家にあってもしょうがないのもまた事実。

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■山田太一『逃げていく街』(1998マガジンハウス)

 山田太一のエッセイ集。いつもながらの着想の新鮮さ、丁寧さに感心する(いつもの説教くささも(^^;))。山田太一の視点のセンスオブワンダーが好きで本やドラマを楽しんでいる。ここまで生活に密着したところ(ホームドラマとか)で新たな視点を導入して、世界を異化させてしまう作家も少ないのではないかと思う次第。
 思いがけず、映像論が書かれていたので、それに関してコメントを少し書いてみる。

 私たちの認識が、言語化できる領域にとどまらず、「いわくいいがたい」曖昧で複雑で多層な現実を「いわくいいがたい」まま言語化せずに、まるごと意識化できる可能性を持つのが映像の世界である。(P72)

 これはヴィム・ベンダースの『東京画』にふれている「残像のフォルム」というエッセイの一節である。コンパクトに的確に言語との違いとして映像のもつ力を表現していると思う。同じエッセイの中で、ヘルツォークの「映像の透明性」という言葉を引用しているが、これはまさしく言語化できない映像のみが持ちうる「いわくいいがたい」なにものかの表現をさしていると考えられる。われわれは感覚的に「透明感のある映像」という言葉使いをするのだが、このエッセイでその正体にかすっている様な気がした。
 言語化とか近代化とか、山田太一の作品で時々テーマになっているが、この本で特に顕著なのは、ラフカディオ・ハーンを描いた自作のTVドラマ『日本の面影』(1984)についてのエッセイ(P180)である。これは後年京極夏彦がヒトにとっての妖怪について分析するのと共通の視点になっている。闇とかお化けの効用を80年代中にTVドラマで描いていたわけである。懐かしく思い出しながら読んだ。
◆関連リンク
・ファンサイト 山田太一ミュージアム
・何故か東京織物健康保険組合のHPにこの本の抜粋が、、、。抜粋ノートから0614。これって完全に著作権を侵害してるのでは?
・『逃げていく街』 マガジンハウス版 新潮文庫版(Amazon)

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2004.06.21

■ソニー 「QRIO」の頭脳をスーパーコンピューター並みに

 NIKKEI NET:企業 ニュースより

 実験では、約250台のパソコンをブロードバンド網で接続し、それぞれのCPU(中央演算処理装置)の能力を集めて演算処理する高速計算システムを構築。このシステムとキュリオを高速無線で接続する。

 これって、SCEIが提唱する「Cellコンピューティング」、ですよね?
 久夛良木健氏は次のように説明する。「今までのネットワークは情報のネットワークだったが、今度は(ネットワークが)ピア・ツー・ピアコンピューティングのバスになる。それがCellのコンセプト」、「グリッドコンピューティングは、バッチ処理でノンリアルタイムだが、それがリアルタイムでできるようになると面白い。それがCellコンピューティングだ」

 「Cellコンピューティング」でロボットを知能化するとどうなるのかな?家庭内のいろんな機器に搭載されたSONYのCellが余っているCPUパワーをQRIOに振り分けて高度な人工知能を実現する、ということなのでしょうか。SONY製のTVやオーディオ機器、ハードディスクレコーダのCPUがいっせいにロボットの身体制御とか人間との会話を支援するというのはなんだかけなげな気持ちがしてくるのは、私だけでしょうか。
 そして将来は神林長平が描いた『膚の下』の機械人アミシャダイのように分散した集合意識といったものを持つに至る、ということか。やはり人工知能もゲーム機器(CELL)が先行するのか!?そんなふうに勝手に考えてくると、以下も機械人アミシャダイを成り立たせるワンステップと読めないこともない。
PC WATCH 「PlayStation 3の次は家庭内Cellコンピューティング」より
SCEIの特許が取るアーキテクチャでは、ネットワーク上のプロセッサに同じアーキテクチャを採用することで、この問題の解決を図る。つまり、分散処理をするコンピュータをハードウェアレベルで均質化することで、分散化を容易にしようというわけだ。そのため、Cellプロセッサはモジュラー構造のCPUで、同じアーキテクチャでスケーラブルな構成を取ることができる構造になるとされている。

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■新刊紹介 瀬名秀明編『ロボット・オペラ』(光文社)

 本屋でみかけた古今東西のロボット小説短編集の紹介。大部の本で今のところ買っていないので、読んでレビュウできるかは微妙。図書館に頼もうかな。
 瀬名秀明編『ロボット・オペラ』(光文社)(Amazon)
 編者のホームページの紹介文 新着情報より

 6月28日から9月30日まで、bk1内にて「瀬名秀明書店」を開店! 瀬名の新刊・既刊本はもちろん、瀬名のお薦めする本を取りそろえて皆様のご来店をお待ちしております。超豪華ゲストによるコメントにもご注目を。
 しかも、『ロボット・オペラ』をbk1で7月末までに購入された方には豪華特典! 瀬名秀明がこれまで書いた解説評論のほぼすべてを網羅した「瀬名秀明解説全集+α」のPDFの無料ダウンロード権を進呈します! ゆうに単行本一冊分のボリュームがあります。

◆以下目次 面白そうでしょ。筆者名から書き出してあるところは、エッセイです。池内紀「チェコの人形劇」というのは、チャペックのロボットとチェコの人形の関係を書いているのでしょうか。(すみません、立ち読みでのチェック忘れた) ここの読者の皆さんには要チェックかと。
まえがき アトムの世紀をつくったこの物語たち
第一章 一九三〇年代まで 神話からチャペック『R.U.R.』へ 
自動チェス人形(1899)アンブローズ・ビアス 奥田俊介=訳
人造人間殺害事件(1931) 海野十三
孤独な機械(1932)ジョン・ベイノン・ハリス(ジョン・ウィンダム) 金子浩=訳
愛しのヘレン(1938)レスター・デル・リイ 福島正実=訳
  池内紀 チェコの人形劇
第二章 一九四〇年代 アシモフのロボットSFと第二次世界大戦 
うそつき(1941)アイザック・アシモフ 小尾芙佐=訳
美女ありき(1944)C・L・ムーア 小尾芙佐=訳
  川合康雄 アメリカSF雑誌とロボットSFアート
第三章 一九五〇年代 原子力の未来と鉄腕アトムの誕生
ドン・キホーテと風車(1950)ポール・アンダースン 金子浩=訳
にせもの(1953)フィリップ・K・ディック 大森望=訳
胸の中の短絡(1954)イドリス・シーブライト(マーガレット・セント・クレア)安野玲=訳
鉄腕アトム サンゴ礁の冒険(1954)手塚治虫
世界も涙(1957)ブライアン・W・オールディス 小尾芙佐=訳
ボッコちゃん(1958)星新一
  松原仁 鉄腕アトム論
  中村仁彦 鉄人28号の時代
第四章 一九六〇年代 輝かしい宇宙時代
レオノーラ(1962)平井和正
オートマチックの虎(1964)キット・リード 浅倉久志=訳
フロストとベータ(1966)ロジャー・ゼラズニイ 浅倉久志=訳
孤島ひとりぼっち(1969)矢野徹
  高橋良輔 ロボットアニメとエンターテインメント産業
  星野力 誤解して共生する
第五章 一九七〇年代 WABOT登場
素顔のユリーマ(1972)R・A・ラファティ 伊藤典夫=訳
愛のロボット(1973)田辺聖子
最後の接触(1976)堀晃
  田所諭 サンダーバード
第六章 一九八〇年代 ロボット元年来たる
ロデリックより抜粋(1980)ジョン・スラデック 柳下毅一郎=訳
告別のあいさつ(1985)大原まり子
  杉原知道 ロボットらしく、ロボットらしくなく
第七章 一九九〇年代 二足歩行ロボットの衝撃
ボヘミアの岸辺(1991)ブルース・スターリング 嶋田洋一=訳
高校教師・恋人・共犯者<1999年のゲーム・キッズ>シリーズより(1993-1995)渡辺浩弐
誘拐(1995)グレッグ・イーガン 山岸真=訳
  山岸真 グレッグ・イーガンの"ロボット"SF   
  梶田秀司 2足歩行制御の問題点は何か 
  前田太郎 パワードスーツのサイエンス:創作と創造の狭間で
第八章 二〇〇〇年代 アトムの誕生日、そして”未来のかけら”
KAIGOの夜(2000)菅浩江
コスモノートリス(2002)藤崎慎吾
  柴田智広 ロボットで人間の知能を知る
  難波弘之 ロボットと音楽
  江尻正員 ロボット学会のこれまでと未来
  日下三蔵 ロボット漫画の系譜
主要参考文献、およびロボット文化をさらに知るための150冊:瀬名秀明

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■F14戦闘機が音速を超えた瞬間

 Blog 小鳥 (a little bird):さんより。
F14_SonicBoom.jpg
 F14ジェット戦闘機が音速を超える瞬間をとらえた動画です。どこかの映画(『ライト・スタッフ』のチャック・イェーガーのシーンだっけ??)でも似たような映像を見た記憶があるのですが、これはホンモノ。空母の甲板から人間が見ている至近距離でソニックブームの映像をとらえています。なかなか凄い。
 元動画は→ http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ac/f-14.htmの このファイル
◆関連リンク
航空機 用語解説サ行

飛行物体の速度が大きくなって音速を超えると,物体の先端を頂点とする衝撃波が発生する。したがって超音速機が上空を飛翔するとき円錐形に広がった衝撃波が地上に到達して急激な圧力変化を生ずる。これがソニックブームといわれる現象

牧野 光雄『ソニックブーム―その現象と理論』 (Amazon)
・こんな写真もあちこちにあります。
SonicBoom.jpg
・9/15追記。コメントいただいて検索して調べてみました。コメントいただいた方、ありがとうございました。
 で、どうやら音速を超える瞬間の映像ではないようです。真相は、Words of A-Cubed Revisitedさんの「Prandtl-Glauert Singularity が再注目」を参照して下さい。
・なんか9/14~ この記事でアクセスが超増加。初の1000件突破で、3000件まで上昇。どっからのリンクかわからずちょっと気持ちが悪い。

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■夜想リターンズ展

 yaso returns event top     ゆらゆら大陸さんで知りました。

2004年6月11日(金)~7月4日(日)@荒川区HIGURE 17-15 CAS

1978年にスタートして約20年活動し続けたペヨトル工房が2000年に解散。ネットで在庫保存運動が起き、サヨナライベントが関西を中心に行われた。そして4年の空白を経て夜想が復刊した。夜想が目指していたのは、若手のクリエイターに役立つ雑誌。その姿勢は変らない。

 ペヨトル工房という名前を聞くと、なんか懐かしい感覚がしてくる。僕のペヨトルNo.1本?は、ブリキの自発団の芝居が好きだったので、銀粉蝶のカセットテープ付きブック『真冬のトマト』だったりします(まだ在庫アリみたい)。「夜想」というより「ur」とか「WAVE」とかが好きだったのですが、こういうイベント、一回行ってみたいな、と思ってメモしました。
◆関連リンク
・新生 YASO2-:+はやっぱりこれ、シュヴァンクマイエル 快楽 ! 触覚のアニメーション

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2004.06.20

■『世界のすべての七月』
    ティム・オブライエン著 村上春樹訳(文藝春秋)

 『世界のすべての七月』(Amazon)
 30年ぶりの大学の同窓会をメインのストーリーにして、そこにさまざまな各個人の30年の中のエピソードを短編としておりまぜた連作的長編。
 ウェブでの評判が凄く良かったので(あれ?でもどこのサイトか既に探せなくなってしまったけど)、読み始めた。
 50代も中間に差し掛かってきている登場人物たちの人生への未練がもんもんとしている。離婚に不倫に犯罪、それぞれがじたばたとしている様が哀愁をさそう。アメリカの60年代末のカウンターカルチャー的な学生生活が21世紀になってもへこたれた青春として生き続けている、という感じ。うーん、味のある短編もあるし、総体として一群の生活観がアメリカの現在の一面を鋭く切り出しているようでもあり、なかなか深い読後感である。
 村上春樹は訳者あとがきで自分も日本の60年代世代の長大なクロニクルをいつか書いてみたいといっている。ちょうど自分の直接の上司たちがこの年代で、日本でこんな小説を書いたら、どんなイメージか、彼らを思い浮かべて想像してしまった。ついこの前読んだ矢作俊彦『ららら科學の子が、その世代を中国からの帰還という仕掛けで見事に描いていた。オウムの問題、阪神大震災等々の現代までの世相を織り込んだ形の村上春樹の作品も是非読んでみたいものだ。
◆関連リンク
ティム・オブライエン(Amazon)

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