« 2004年10月24日 - 2004年10月30日 | トップページ | 2004年11月7日 - 2004年11月13日 »

2004年10月31日 - 2004年11月6日

2004.11.05

■新刊メモ 『ミステリーズ!vol.07』 『仏鬼』
     『みんな元気。』 『東京窓景』

mysterys_vol7.jpg bukki.jpg
minnagenki.jpg tokyomadokei.jpg

雑誌『ミステリーズ!vol.07』
 諸星大二郎の<モロホシ版グリム童話、第六回>「ラプンツェル」を立ち読み。
 塔の中の少女 ラプンツェル(グリム童話の髪長姫のこと)を描いた短編マンガ。少し書くとネタばれになるけれど、おそらくアールキューブの世界を書いた初のマンガ作品では??ひさびさに読んだ諸星は、前より線が細くなったような気がします。なかなかSFしてます。

『仏鬼』野火 迅
 この作家知りませんでした。たまたま表紙に惹かれて手にとりました。面白そう、、、今度、図書館でリクエストしよっと。
 web KADOKAWA 仏鬼

 千億の命の軽さと、一個の命の重さーー果たしてどちらが生命の理なのか?
戦乱の室町末期。他人はもとより自らの命すら塵のように捨てる異形の邪教集団。民衆を取り込み拡大の一途をたどるこの宗派の前に、釈迦をこよなく慕う明恵上人が完全と立ち向かう。いまだかつてない仏教小説の誕生!

『みんな元気。』舞城王太郎の短編集。
 冒頭部分がここで読めます。

人生を生きるということは、透明魔人をたくさん生み出しながら、気付かずに、それと対決してゆくことなのだ。空から落下しながら、少女は気づいた――。
21世紀型作家による、五つの世界創造!!

『東京窓景』中野正貴著。
 この写真家の写真集では、『TOKYO NOBODY』とか『SHADOWS』とかを書店で手にとったことがある人は多いのでは。今回のは東京のちょっと不思議な風景をいろんな窓の中から撮ったもの。なかなか凄いイメージの写真があります。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2004.11.03

■AV Watch「週刊Electric Zooma! ソニー HDR-FX1」

 小寺信良の週刊「Electric Zooma!」で、ソニーのハイビジョンハンディカム HDR-FX1の詳細がレポートされています。
 操作性から画質、動画のサンプルまで、突っ込んだ報告です。今後、心配されるフォーマットの互換性については、こんな記述。
 

 少なくともHDVという規格の可能性は、今回のFX1の発売を以てあるレベルの成果が出たということになる。編集ソリューションなどに課題は残るが、既に規格協賛メーカーは32社に登る。今後ハイエンドコンシューマのビデオカメラ周りは、HDVを中心に回っていくことになるだろう。

 なんにしても、もっと小型化されたら買うんだけれどなーー。

◆関連リンク
・当Blog関連記事 ソニー ハイビジョン・ハンディカム HDR-FX1登場
HDR-FX1(Amazonでカメラ本体が買えます)
ソニーHDR-FX1完全ガイドBOOK 玄光社Mook(Amazon)
世界初1081i 対応 SONY HDR-FX1 SYSTEM5 レビュー ショップのレポートですが、開発者のインタビューもあります。

・ビクターのハードディスクムービー“Everio(エブリオ)”「GZ-MC100/MC200」 プレスリリース ちょっと古い情報ですが、このmpeg2ハードディスクビデオカメラもなかなか良さそう。世界最小のハイビジョンビデオカメラ(プレスリリースに記述)でしょう。公式ページはここ

 DVDやテレビ放送と同じ秒間60枚、走査線数525本(インターレース方式)の滑らかな映像を、転送レート約9MbpsというDVD画質レベルでハードディスクに記録します。

・AV Watch記事 ビクター、1インチHDD/SDカード記録のMPEG-2カメラ
価格.comのGZ-MC200掲示板には、10万円切ったというコメントも。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.02

■古川日出男 『gift』 (集英社刊)

 今年2冊めの古川本で嬉しい。150ページ、ほぼ新書版サイズの本に19編の掌編が収められている。作者初の短編集である。
 一編一編は約10ページ前後。ショートショートということではなく、各作品が幻想的だったりリアルだったり夢想だったりという幅のある「小説」そのもの、と言っていい言葉によって紡がれたひとつの世界になっている。
 僕が好きだったのは、学校の屋上のアクアリウムを舞台にした恋愛小説「夏が、空に、泳いで」とか、アビシニアンも登場する猫の物語「光の速度で祈っている」とか、バカバカしい楽屋落ち「アルパカ計画」(本当の物語はどうなったんだよ!)とか。
 先にも書いたように、とても幅のある傾向の作品だけれど、これは長編でも一編ごとに文体が変わる古川の多様さの証明とともに、小説の可能性への旺盛な開拓者精神の現れであるのだと思う。

 そして特筆したいのが、各作品の読後の透明感/疾走感。もう一度見直すと、最終の一行で飛翔していたり、愛がいきなり誕生したり、希望の言語が現出したりして、一種、勢いを持った終わり方をしている。ここに生み出された独特のエピソードと文体とともに、古川の小説の持つ魅力が結実している。

◆関連リンク
小説すばる 今月のお薦め本 by 豊崎由実
「ページをめくる指が止められなくなる、贅沢な掌篇小説集。」「小説が言葉で成り立っていること、文章の連なりが小説であること、その単純な事実の意味と重さをしっかり心に留めている真正作家の、これは、小説を愛するわたしたちへの贈り物なのである。」
gift(Amazon)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.01

■映画「ハサミ男」:勝手に広報部

 作者の殊能将之氏による 映画「ハサミ男」:勝手に広報部 が開設されていました。

 東京国際映画祭2004・Kodakスペシャル「日本映画・ある視点」部門にて10/24(日)、10/29(金)に上映されたようです。知らんかった(どうせ行けないけど)。切符は5分で完売とか。

・ググって、感想を探しました。 31人32脚さんの感想とか。
妄想手帖さんに各種リンク

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.10.31

■新刊メモ『万物理論』 『願い星、叶い星』
    『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』

negaiboshi_kanaiboshi.jpg  SOLARIS.jpg 
アルフレッド・ベスター/中村 融訳 奇想コレクション『願い星、叶い星』 河出書房新社 (レビュウ)
スタニスワフ レム/沼野 充義訳 スタニスワフ・レム コレクション『ソラリス』 国書刊行会
 表紙とロゴがメチャメチャかっこいい!!これは初のポーランド語からの直接日本語訳。

BANBUTSURIRON.jpg QuintanaRoe.jpg
グレッグ・イーガン/山岸真訳 『万物理論』 創元SF文庫
 あらすじで既に痺れます。イーガンの邦訳本では最長の600ページ。(僕のレビュウ)

2055年、すべての自然法則を包み込む単一の理論――“万物理論”が完成寸前に迫っていた。国際理論物理学会の席上で三人の学者がそれぞれ異なる理論を発表する予定だが、正しい理論はそのうち一つだけ。科学系の超ハイテクな映像ジャーナリストである主人公アンドルーは、三人のうち最も若い女性学者を中心にこの万物理論の番組を製作することになったが……。学会周辺にはカルト集団が出没し、さらに世界には謎の疫病が蔓延しつつあった。『宇宙消失』で年間ベスト1を獲得した、現役最高のハードSF作家が贈る傑作!

 参考にこんな本も面白そう。J.D.バロー/林 一訳 『万物理論―究極の説明を求めて』 みすず書房

・ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/浅倉久志訳
 すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』〈ハヤカワFTプラチナ・ファンタジイ〉 (レビュウ)
 そして11月上旬はティプトリーの新刊! しばらくは海外SFファンの蜜月です。

 「わたし」がキンタナ・ローで耳にした美しくも儚い三つの物語。世界幻想文学大賞受賞

| | コメント (0) | トラックバック (0)

■岩井俊二監督 『花とアリス』

 岩井監督の最新作にして、篠田昇撮影監督(合掌)との最終作。
 『スワロウテイル』のファンとして観るとだいぶんとタッチが違う。少女趣味的(?)な雰囲気でついていけない部分を我慢すれば、底流に流れるリリカルな感覚は、今回もしっかり岩井俊二作品。前作『リリィ・シュシュのすべて』に比べると、同じ学生生活を描いてはいても、コミカルで幸福なタッチになっている。
 楽しかったのは落研のシーンと、記憶喪失にまつわるエピソードの作劇。特に後者は『ラブ・レター』の同姓同名とかと同じで、映画のストーリーを支えるキーアイディアとして秀逸。岩井監督はこういうのが上手い。
 情感的なクライマックスは、やはりアリスの父親とのエピソードだろう。トコロテンが重要な役割を果たすエピソードの後のシーンが最高。メインエピソードの記憶の操作と、アリスの追憶。こういう映画で記憶の果たす役割はとても重要です。
 
 あとはランダムにメモ。
・水木駅、藤子駅、石の森学園、手塚高校、、、漫画へのオマージュ?でも何故本作で??
・落研各員の名前もオールドアニメファンには嬉しい。
 モーレツ亭ア太郎、爆発屋五郎、花屋ピュンピュン丸。いずれも40代の人が子供の頃のアニメ。今の高校生がピュンピュン丸や爆発五郎を知るわけがない!! (『ピュンピュン丸 コンプリートDVD』というのが発売予定とかで、ビックリ。誰が買うんだ!?)
・おにぎりサンドという珍奇な食べ物が出て来ますが、B級グルメとしては一度食べてみたいものです。
・「って」っていうのが口癖のモーレツ亭ア太郎先輩。彼が尻を出しながら落語するのをバックにした恋愛劇というクライマックスの落差がなかなか。
・今回の音楽は岩井俊二自作。今までの小林武史と比べると甘い感じになったのは、監督の感性でしょう。

◆関連リンク
円都通信 -Yen Town Report-
・岩井俊二によるコミックの冒頭部分とショートフィルム版『花とアリス』がKIT KAT BREAKTOWNで見えます。
 ショートフィルム版は、ストーリーがかなり端折られていて、本編と違うものになっている。でもひとつの別の物語として成立している。一番違うのは、花が宮本(爆発屋五郎)を記憶喪失とだますエピソードがないこと。これにより随分と違った話に感じられる。
DVD『花とアリス』特別版 通常版(Amazon)

特別版 特典内容
 「Filming H&A」(メイキングドキュメンタリー)
 ショートフィルム版「花とアリス」
 予告編集

岩井俊二によるコミック『花とアリス』(Amazon)
『花とアリス 写真館』(Amazon)
・岩松走氏「100% CINEMA JUICE」の『花とアリス』評。ドキュメンタリー的手法について、北野武作品と比較して書かれている。「ハリウッドスタイルとドキュメンタリーの融合」というのが面白い指摘だと思った。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2004年10月24日 - 2004年10月30日 | トップページ | 2004年11月7日 - 2004年11月13日 »