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2004年11月7日 - 2004年11月13日

2004.11.13

■東京国際映画祭2004 東京アニメ映画祭
  押井守トークショー

 野良犬の塒さんにレポートがあります。トピックを以下抜粋させていただきます。詳細は野良犬の塒へ。

(質疑応答)押井監督の新作は何になるのでしょうか?
・現在は愛知万博の仕事をしていますね。多分(2005年)1月一杯まで。
・来年は短編みたいなのを幾つかやります。ビデオシリーズとか、映画もあるにはあるんですけど。どういう事かというとすごく安いやつ、それをやります。ビデオが6本で、それを編集して映画を作るという、一番お得な方法論で。(略)中身はですね、蕎麦関係ですね(笑)。そっちの方面の映画です
・藤原カムイという漫画家と組んで連載を始める予定です。それはもしうまくいけば3年後くらいにそれを原作にしたアニメを作りたいと思ってます。

最後に、仕事とは関係なく、好きな作品を作れるとしたらどのようなものを作りたいですか?
・(略)敢えて言うなら6年ぐらいまえに轟沈しちゃった企画があるんですけど、『ガルム』っていう。それを多分やるでしょう。あらゆるものを無視してやっていいというのであれば(笑)。40億とかそれくらいあればできる。

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■ソニー業務用HDV機器
   ビクター HDDビデオカメラ「GZ-MC200」

 ハイビジョンとMpeg2画質の映像機器情報です。

ソニー、HDV/DVCAM/DVの3方式対応の業務用カムコーダ「HVR-Z1J」と、HDVレコーダ「HVR-M10J」(AV Watch)
  発売日と価格は、HVR-Z1Jが2005年1月21日で63万円
  HVR-M10Jが2005年2月4日で42万円。

小寺信良の週刊「Electric Zooma!」
 ムービーカメラの新時代を拓く? ビクター「Everio」
  ~ HDDに録画するビデオカメラ「GZ-MC200」 ~

「Everio」GZ-MC200(Amazonでカメラ本体が買えます)

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2004.11.11

■『万物理論』 グレッグ・イーガン/山岸真訳

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 グレッグ・イーガンの待望の長編!! イーガン史上最長の邦訳長編を満足して読み終えた。

怒涛のワイドスクリーンバロックだったなら、、、、
 まずは総論。今回も壮大な骨格の物語と主にバイオテクノロジーを中核にした未来世界のガジェット群が存分に堪能できる。しかし中盤はちょっと中だるみ。もう少しつまんでスピーディにした方が傑作になったように思う。特に後半の大ネタは、もっと一気にクライマックスへ疾走してほしかった。アイデンティティの問題とか主人公のジェンダー観とか読ませたいのはわかるけど、この素晴らしいアクロバットなコアアイディアはトンデモが入っているだけに、真面目なストーリーより、ベイリーばりのワイドスクリーンバロックにしてしまった方が傑作になってたんじゃないかと思う。
 あと邦訳タイトルの『万物理論』は、原題の"DISTRESS"の方が良かったんじゃないでしょか。ハードSF的なイメージよりなーんかこっちの方が好きです、僕は。

アイディアの奔流の第一章
 特に第一章の未来描写に痺れた。死後復活とか、他の塩基でDNAを置き換える富豪とか、ジャーナリストである主人公アンドルーのドキュメンタリー番組を通して語られる驚異の生命倫理グチャグチャな未来。
 21世紀はやっぱDNAいじりが技術屋のオモチャになる時代なのか。物語の舞台になるステートレスの設定も最高。企業のバイオ特許と無政府主義を組合せて現出する未来の島のスリリングさも特筆。おしげもないアイディアの奔流に身を任せていると、しだいに単語を書くだけでネタばれなコアネタが登場する。

目撃者という究極映像
 究極映像研的には、主人公アンドルーの商売道具である「目撃者」に注目。視界そのものを記録する究極のノンリニア映像編集とAIを用いた画像改変技術の驚異。ジャーナリストの皆さんは、よだれが出るほどこのテクノロジーが羨ましいのではないか。別にジャーナリストでない僕だって、ほしくって堪らない。臍からメモリを入れるのは御免こうむりたいけど、、、、。
 こんな時代の映画だけでも、僕は観てみたい。くそう!2055年まで生きて、究極映像研でレポートしてやるぜ!! 2055年まで待てない貴方は、是非この本を読みましょう。

グレッグ・イーガン/山岸真訳 『万物理論』 創元SF文庫
・原文の冒頭がここで読めます。The Fantastic Worlds of Science Fiction Distress


★★★ 以下、ネタばれ ★★★








 メインネタの「人間宇宙論」って、「人間原理」って言われている奴と同じだよね。なんで呼び方が違うのか不明。宇宙論マニアの人、誰かこの二つの使い分けを説明してください。
 で、このネタ、いつかSFに出てくると思ってました。しかしトンデモすれすれというか、ほとんどトンデモなネタだよね、これって。そこに説得力を出そうとして「万物理論」を学会という舞台まで用意して描いているわけだけれども、真面目に書きすぎててSF的には飛躍とか勢いがそがれている感じ。「ディストレス」との連係現象が面白かったので、このネタの組合せで一気にラストへ疾走してほしかった、というわけです。

 「人間宇宙論」とカルトのくだりは、はっきり言って洒落にならない。本当にこういったカルトが出てきても不思議はないような気がするので。いや、すでにきっと広い世の中には、既に存在するんじゃなかろうか。
 どっかの宗教みたいに、ハルマゲドンが○○年にくる、と言ってしょっちゅう外すより、「人間宇宙論」によって宇宙が存在していると言っといた方が、馬脚を現すことのない現実逃避物語を提供できて、カルト的にはベターなんじゃないのかな。この本読んで、日本でへんなカルトが発生しなきゃいいけどね。

 「人間宇宙論」と映画『マトリックス』、鈴木光司の『ループ』 とか、この手のは、みんな同根の幻想から出てくるものに思えてしょうがない。
 結局、人間の現実認識が脳内の現象でしかないので、外界と内界を裏返すとこれらの幻想がすぐ登場するんじゃないの。脳内にデータとして存在するだけの人間の現実を外の世界へ投影すると、まんま「人間宇宙論」とか、『マトリックス』的な世界はシミュレートされたものって感覚が生まれる。本末転倒はなはだしいのが、このカルトネタと思うのだけれど違うのかなーー? 「人間宇宙論」を誤解してたら、すんません。

◆関連リンク
・人間原理宇宙論については、『人間原理の宇宙論―人間は宇宙の中心か 科学精神の冒険』 松田 卓也 著
『科学にわからないことがある理由―不可能の起源』ジョン・D・ バロウ著

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