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2005年8月

2005.08.31

■原將人始動 ! 『仲よき事は 美しき哉』

TANGUSUTEN_NO_AKARI

MOVIE STARS PROJECT 原將人オフィシャルホームページ

 今週は、何故か好きな監督の新作特集のさまを呈してきました。
 自分の中では『マルホランド・ドライブ』と同じくらい大好きな『20世紀ノスタルジア』(おぃおぃ、この二本を並べるのか!?)。でも原将人監督の映画はこの一本しか観たことがない。
 この伝説の自主映画監督が始動しはじめた。96年の『20世紀ノスタルジア』からなんと9年。間にもいくつか撮られているようですが、劇場で一般公開されるような映画ではないので、未見。京都へ行けば、観えたのだけれど、、、、。

 新作は『仲よき事は 美しき哉』。05年春から大分で撮影開始したらしい。
 構想6年、準備期間2年の劇場公開予定作とのことです。公式ページの原将人MEMO「タングステンの明かり」がいいです(上の写真はその一部)。この監督の映画へのこうしたどっか原初的なスタンスが好きです。公開を期待して待ちましょう!! 随時、追いかけてみたいと思います。

◆関連リンク
はてな 原将人
・原将人作品 Amazon  楽天 (残念ながら著作はほとんど扱われていません。)

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2005.08.30

■新刊メモ 『テクノゴシック』 Techno-goth

Techno_goth 慶應義塾大学巽ゼミより

評論集「テクノゴシック」が間もなく刊行されます。「イノセンス」「甲殻機動隊」「マトリックス」をはじめ世界を席巻する“テクノゴシック”作品を題材に、現代のポップ・カルチャーに多大な影響を与える「ハイテク」そして「ゴシック」を考察する画期的ゴシック文化論です。

 「攻殻」の字が間違っているのは御愛嬌ですが、面白そうな本です。ゴシックを「ゴス」と略す感覚は好きではないのですが、『イノセンス』論が読めるんなら読んでみたい。『攻殻機動隊』は神山作品だったら嬉しいけれど、押井守版でしょうね。SACはゴシックとは違うし、、、、。

◆関連リンク
小谷真理テクノゴシック』(Amazon)
F-GENS お茶の水女子大学「ジェンダー研究のフロンティア」 小谷真理(SF & ファンタジー評論家)「テクノゴシック(Techno-goth)論」

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2005.08.29

■David Cronenberg "A History of Violence" (2005)

A_History_of_Violence
IMDb A History of Violence (2005) David Cronenberg
公式ページ Trailer 

Writing credits (WGA)
John Wagner   (graphic novel) and 
Vince Locke   (graphic novel)
Josh Olson   (screenplay)

Cast (in credits order) 
Viggo Mortensen ....  Tom Stall
Maria Bello ....  Edie Stall
William Hurt ....  Richie Cusack
Ed Harris ....  Carl Fogaty

Original Music by
Howard Shore   

Cinematography by
Peter Suschitzky   
 
Film Editing by
Ronald Sanders   

 古い情報ですみません。デヴィッド・クローネンバーグのカンヌ映画祭コンペティション部門 ノミネート作品。
 予告編では、エド・ハリスがいい味出しています。本国ではもうすぐ2005.9月公開予定。邦題は『ヒストリー・オブ・バイオレンス(仮題)』とありますが、日本公開の情報は不明。

◆関連リンク
A History of Violence Cronenbergblog
 クローネンバーグ、年くったね。ジョージ・ルーカスと談笑するクローネンバーグはここでしか観えない??
カンヌ映画祭 現地コメント(goo映画)

暴力的なものを扱う作品は多いが、その多くが過激でスキャンダラスな内容に陥る中で、今作のように重厚なヒューマン・ドラマに仕上げた功績を買う人の数も多い。パルム・ドール候補ナンバーワンとの声も。

・パルム・ドール(最高賞)の現地カンヌ会場アンケートでは1位
 しかし受賞は逃しています。(goo映画)
・カンヌ映画祭関連のデータをまとめたstudy of ViggoさんのA History of Violence アーカイブページ (必見!!)
・原作 John Wagner著『A History Of Violence』(Amazon)
Movie Synopsis 

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2005.08.28

■DAVID LYNCH 新作 "Inland Empire"

Lynch_Inland_Empire  映像の麻薬『マルホランド・ドライブ』から既に4年。ほとんど更新されないDAVIDLYNCH.comウェブ用短編(TRAILERSで観えます)だけでは、もはやリンチ禁断症状は癒せません。

 というわけで、新作の情報を調べたら、今年の春に下記のような情報があったようです。
 以下、2ch 「デイヴィッド・リンチ総合 IV」板より、リンチ禁断症状の方々へのリンク集です。この板の情報通のリンチファンに多謝!!です。(若干、独自調査分も有。特に最下段のドイツのリンチTrailerサイトは必見。)

◆新作"Inland Empire" 2006年公開
Lynch invades an 'Empire' Digital pic details a mystery (Variety.com May 11, 2005)

・IMDb "Inland Empire"(2006)

Plot Outline: Set in the inland valley outside of Los Angeles, David Lynch's new film is a mystery about a woman in trouble.
Cast (in credits order) Laura Dern, Jeremy Irons, Harry Dean Stanton, Justin Theroux, Ian Abercrombie, Henry Peter J. Lucas, Terryn Westbrook

"Inland Empire" Eyewitness Report (Dark Horizons)
 新作の「Inland Empire」のレポート。カイル・マクラクランが撮影現場にいたらしい。

eiga.com 
HERALD ONLINE すでに配給は決まっているようです。日本ヘラルド映画とコムストック オーガニゼーション。

  プロットに関しては、L.A.が舞台(Inland Empireは地名のようです?)で、トラブルに巻き込まれた女性のミステリーということしかわかりません。なんか『マルホランド・ドライブ』を思わせるイメージですが、、、、。今度はローラ・ダーンがまたリンチの魔手にかかるようです。

mulholland-drive.net
 LOST ON MULHOLLAND DR. : マルホランドドライブのサイト
テレビ版パイロットフィルムのスチル
ロケ地のレポート (ちなみにGoogle Mapの衛星写真→6980マルホランドドライブ)

D・リンチ監督がカルト教団立ち上げ?

瞑想教育による世界平和推進のため、70億ドル(約7700億円)を集める計画を明らかにした。「意識教育と世界平和のためのデビッド・リンチ財団」の設立を公表。世界中で学校における瞑想教育を推進する活動などを行う計画という

・リンチってこういうのに凝ってたのですね。
 瞑想については、ここからみたい→マハリシ・マヘシ・ヨギ

◆リンチがビデオ撮影したステージ Chrysta Bellの公式サイト Lynch_and_ChrystaBell
 写真はANDRE FONTANELLE。でもまさにリンチ映像の雰囲気。ビデオカメラで撮影している後姿は、言わずもがなですがリンチです。

◆その他
・リンチのNEWSはここDugpa.com  LYNCHNET.com
・リンチ作品の予告編(Trailer)とショートフィルムのサイト ドイツ(無茶違法)
 (凄い、ドイツ語中心(^^;)だけどファン必見。ドイツのTVでの『マルホ』紹介番組(ドイツ語がかなり似合う)とかシンプソンズのツイン・ピークスパロディまである。なんか凄いコレクターが作ったページ) ここで禁断症状を癒しましょう。
・監督・脚本:ジャン=バティスト・アンドレア&ファブリス・カネパ『-less レス
 リンチファンの若手の作品。リンチネタいっぱいらしい。
・Let's Read the Filems! マルホランド・ドライブ評。力作。
・リンチ出演作品。ティナ・ラズボーン監督『ゼリーと私』(Amazon)。Trailer
 イザベラ・ロッセリーニも出演している快作みたい。

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2005.08.23

■One Man Star Wars : ひとりスターウォーズ

OneManStarWars
eiga.com [ニュース&噂]より

 ニューヨークのオフ・ブロードウェイで、「スター・ウォーズ」の1人芝居が話題を集めている。旧3部作、合計6時間あまりのストーリーを1時間以内に短縮。しかも、ルーク・スカイウォーカーからレイア姫、ドロイドのR2-D2までの主要キャラクターをすべて1人で演じるのだという。

 ここでムービーが観れます。上のシーンがどこかわかりますか??

 こういうのでつい思い出すのが、自主映画で竹下心也監督の『ひとり水戸黄門』(「えび天」)ですね。いや、古いけど(^^;)。『竹下パフォーマンス・秘芸水戸黄門』が正式名だっけ??あれ、大好きでした。

◆関連リンク
竹下心也監督の近況
 俳優養成の仕事をされてるみたい。教室でやるのか、水戸黄門(^^)。
indies-movie.com 
三宅裕二のえびぞり巨匠天国(えび天)DB

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2005.08.21

■筒井康隆自薦グロテスク傑作集
    ポルノ惑星のサルモネラ人間コレクションフィギュア

tsutsui_sarumonera_toy
マスコット&フィギュアの世界 【筒井康隆自薦グロテスク傑作集/ポルノ惑星のサルモネラ人間コレクションフィギュア】

企画:G-mix宙組 / 原型製作:(株)玄翁堂/大西正善 / 製造管理販売者:(株)あすなろ舎 / 協力:新潮社 / モンスターデザイン:大西正善

 凄いものが出ました。8/22から全国サークルKサンクス、一部書店で販売らしいが、いったい誰が買うんだろう、、、、私は買いません。(でも近所のサークルKで売れ残りを値引きしてたら買っちゃうかも(^^;)。)
 こんなものまで、食玩(?)になる時代なのですね。これって、筒井でシリーズ化するのだろうか、、、。
 この「(株)あすなろ舎」って、『三丁目の夕日』も作っているのですね。

ポルノ惑星のサルモネラ人間(楽天で買えます)

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■新刊メモ『モーダルな事象』『『ゆめのチカラ』『眼の冒険 デザインの道具箱』他

 名古屋栄のLACHIC旭屋書店へはじめて行ってちょっと感激。ここ、名駅の三省堂やロフトの紀伊国屋よりずっといいですね。特に映画、デザイン、美術書の量と質。それから週末なのに客が少なくて(大丈夫か??)、ゆったり見える。で、ちょっと今回の新刊メモは多めです。(関連リンク 名古屋ラシック店ができるまで(旭屋書店))
 ヤノベケンジ初の本格的作品集『ヤノベケンジ 1969 - 2005』(楽天)も置いてありました。これ、本屋で見かけたのは初めて。

yume_no_chikara me_no_boukenn cz_match

◆本田技研工業著『ゆめのチカラ ― タイの子どもたちが描いた「ロボットASIMOがいる夢の社会」』(Amazon)

まるで人間のように歩くロボットASIMO。「ASIMOのいる夢の社会はどういうものか?」をテーマに、タイの小学生・中学生を対象に開催された絵画コンクールの応募作を収録。

◆松田行正著『眼の冒険 デザインの道具箱』(Amazon)

デザイナーは「デザインの種」をどのように切り出してくるのか? デザイナーは「ものと形」の世界をどのように見ているのか? デザインの基本素材である点・線・面・立体……は、そのデザインによって形と意味が多様に変化する。第一線で活躍するグラフィックデザイナーが、絵画や写真、ポスターやイラスト、文字などを使い、その手法・見方の実例を一挙公開。豊富な図版を愉しく眺めるうちに、「こんな見方があったのか!」と思わず膝を打つことうけあい。また最終章では、視覚の動きとデザインの不思議な関係にもメスを入れていく。この一冊で、あなたの世界の見方が変わる、目からウロコのデザイン・エッセイ。

◆南陀楼綾繁編『チェコのマッチラベル チェコで見つけた、あたたかなともしび』(Amazon)

 関連リンク → サテメモさんの「チェコのマッチラベル展」紹介記事

rampo modal_na_gensyou

◆石塚公昭著『乱歩―夜の夢こそまこと』(Amazon)

人形作家の筆者が描く、人形と写真による乱歩の世界。怪人二十面相、黒蜥蜴、D坂の殺人事件…。かくもリアルな乱歩が自らの小説世界を跳梁する。乱歩の人形を作り、その作品のイメージの中で撮影した、ときにユーモラス、ときにエロティックな写真集。

◆奥泉光『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』(Amazon)

大阪のしがない短大で近代文学を講じる桑潟のもとに、ある編集者が太宰治と親交のあった童話作家の遺稿を持ち込んできた。桑潟がこれを発表するや評判を呼び、出版された作品集は「純愛ブーム」の追い風を受けて瞬く間にベストセラー。しかし、喜びも束の間、件の編集者が首なし死体で発見され、大事な遺稿も盗まれてしまう……。 SFやミステリをこよなく愛する芥川賞作家が、渾身の力で書きおろした千枚超の大作!

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2005.08.17

■『秘密の動物誌』 ジョアン・フォンクベルタ著, ペレ・フォルミゲーラ著
       管 啓次郎訳, 荒俣宏監修

FAUNA_SECRETA
秘密の動物誌』(Amazon)
 Joan Fontcuberta/Pere Formiguera ”FAUNA SECRETA

「世界各地に生息する珍獣・幻獣を多数採取し、膨大な観察記録を残したのち謎の失踪を遂げた動物学者、ペーター・アーマイゼンハウフェン博士の資料が発見された!」との設定で、空飛ぶ象・多足蛇・火を吐くトカゲなどを紹介したキワモノ本。博士の生い立ちや学術的な記述等、リアルな設定がなされていたことから、その真贋を含め発売当時話題を呼んだ。

 1991.12刊、有名な本なのでいまさらですが、古本屋で見つけて、面白そうだったので購入。

 不思議な動物の博物的記録の本なのですが、中身は確信犯のフェイク。二人の作者のあとがきにはしっかり書かれています。その内容がふるっている。写真自体は少し凄いのもあるけれど、今の眼で見ると、実はその空想度合いはちょいと稚拙。この二人の言葉の方が出てくる生物の写真より面白いところがちょっと残念。今、このコンセプトで凝りに凝って画像処理を重ねて作ったら、もっと凄いことになるんじゃ、って気がする。、、、現実にネットのどこかには既にあるかもしれない、、、。誰か知りませんか?

「真実は、あれこれのメディアに整形手術をほどこしつつ、それをわれわれにむかって証拠として提出する。写真は中でも最もよく利用されるメディアであり、写真からの敷衍によって、われわれは現実を直接記録する視覚技術-レンズ-によって図像メッセージを生成するあらゆるシステムについて語ることができる。ところがこうした映像メディアは-いまやだれもが気づいているとおり-どれも容易に操作されうるものばかりだ。」

◆関連リンク
本の冒頭は写真と合わせて、ここに掲載
本文に出てくる動物たちも、ここに主要画像を掲載(公式サイト?)
・Joan Fontcubertaの他の作品 Frottograms

・別の人の作品 Leena Krohn & Susanna Helke: Mustia eläimiä ja muita faabeleita
・Googleイメージ検索
 →
Joan Fontcuberta(お薦めはこっち) Pere Formiguera(ここはほとんどない)
荒俣宏1900年代の活動
 (「秘密の動物誌『FAUNA SECRETA』」展92年9月8日~10月7日@パルコギャラリー等の情報が書かれています。)
・2ch 【マジ?】秘密の動物誌しってますか?【うそ?】
ジョアン・フォンクベルタ インタビュー

写真とテクノロジーは真実に奉仕する?---現実も真実ももはや存在しない,ただ視点や解釈だけが存在する---

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2005.08.16

■NMAO:国立国際美術館 『転換期の作法
     - ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術 -』

Mila_Preslova NMAO:国立国際美術館 転換期の作法 - ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術 -
 05年8月2日(火)~10月10日(月・祝)

 CUKR 創刊2号に載っていた情報です。CUKRによると、会場でシュヴァンクマイエル『ジャバウォッキー』、トルンカ『手』、ポヤル『お魚の話』等のチェコアニメも観えるようです。
 ふだん触れることのできない下記の作家たちの作品にも興味が沸いてきます。

 詳細は国際交流基金の公式ページの方が詳しく載っています。「2005年日・EU市民交流年」事業として開催されているとのことです。下記の作家名のリンクは、Googleのイメージ検索です。各作家の作品らしきものが観えます。(一部画像が過激なのでクリックは自己責任で。)

ポーランド
パヴェウ・アルトハメル Pawel Althamer (1967-)、ミロスワフ・バウカ Miroslaw Balka (1958-)、アゾロ Azorro、アルトゥール・ジミェフスキ
Artur Zmijewski ←画像がちょっと過激なので注意!(1966-)
-----------------------------------------
スロヴァキア
パウリーナ・フィフタ・チエルナ Pavlina Fichta Cierna (1967-)、イロナ・ネーメト Ilona Nemeth (1963-)
-----------------------------------------
ハンガリー
ラクネル・アンタル Antal Lakner (1966-)、セープファルヴィ・アーグネシュ Agnes Szepfalvi (1965-)、ネメシュ・チャバ Csaba Nemes (1966-)
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チェコ
クリシュトフ・キンテラ Kristof Kintera (1973-)、ミーラ・プレスロヴァー Mila Preslova (1966-)

◆関連リンク
・巡回予定 05年10月29日(土)~06年1月8日(日)
  広島市現代美術館(広島)
・06年1月21日(土)~3月26日(日)
  東京都現代美術館(東京)

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2005.08.15

■チェコ総合情報誌 CUKR[ツックル]第2号

CUKR02_Sileni CUKR[ツックル]**チェコ総合情報誌

チェコだけで80ページ。日本語でよむはじめてのチェコ情報誌。
●特 集
 「チェコってなんでアニメなの?」
 巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルの世界
   -インタビュー、アトリエ訪問
 どこから選ぶ? チェコアニメの取り扱い説明書
   -プリカワ、グロテスク、歴史・伝統、特撮、絵本
 新世代の作家たち 
 「チェコアニメと私」(ペトル・ホリーさん)
 「チェコアニメ字幕事始」(木村有子さん)
 「上映会でGO!」(りんご星人さん)ほか

 定期購読のCUKR[ツックル]第2号が送られてきました。
 チェコアニメ特集。シュヴァンクマイエルのインタビューが特に嬉しいです。いままで観たことのなかった新作『Sileni』のスチルが何枚か掲載されています。左の表紙もこの新作からです。
 ちょっと盆休み旅行モードでしっかり読めてませんが、後日追記しまーーす。

◆関連リンク
CUKR[ツックル]編集日記(blog)

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2005.08.12

■ハイビジョンレポート
   こども陶器博物館 アニメ創世記展 東映アニメーション

KiDS★LAND こども陶器博物館@岐阜県多治見市 2005年7月16日~9月25日
 東映アニメ創世記展公式ページ(と言ってもポスターだけ)

 一昨年は森康二展(もりやすじ展)をやっていたこども陶器博物館ですが、今年は東映動画の初期を特集した展示を開催中。
 まず東映動画のトレードマークの長猫人形が出迎えてくれる。東映長編漫画映画のファンには、嬉しい展示がいろいろだが、原画ではなくセル画中心。セル画見て喜ぶ趣味はないので、原画の方が見たかったりします。だけど『ホルス』のセルはありがたいものを見てるような気になるし、『ハッスルパンチ』や『狼少年ケン』の白黒のは、なんだか自分の原点を現物セルで見せられるてのが懐かしくも嬉しかったりするけれど(^^;)。

◆展示物紹介koneko_no_stadio
東映アニメーション創世記の写真
  若かりし日の厨子王に扮するりんたろうとか中村和子さん(美人)とか。
・初期TVシリーズのセル
  『ハッスルパンチ』『狼少年ケン』『風のフジ丸』『ピュンピュン丸』他
『こねこのスタジオ』の絵コンテ
  たぶん森康二氏。カーボンコピーのように見えた。
『ホルスの大冒険』のセル画
 特集記事でよく目にする有名なシーンは、このセルが元?
 モブシーンの絵は思ったより荒かった。
『長靴をはいた猫』のセル画と色指定図
『わんぱく王子の大蛇退治』の初期シナリオと設定図
 王子他の作画参考用人形多数。
大川会長の東映動画設立の挨拶ビデオ。どっかでみたやつ。

◆関連リンク
東映アニメーションの告知
・東映アニメ ギャラリー
・『もりやすじ画集』(Amazon) 森 康二著, なみき たかし編集

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■『ぼくらの小松崎茂展』   『片山健絵本原画展』  

 たまたま今日行った多治見市の子供陶器博物館『アニメ創世記展』(のちほどレポート)で見かけたチラシから、これからはじまる展覧会と現在開催されているものの紹介です。刈谷は昨年の『トゥルンカ展』に続き、マニアック。

shigeru_komatsuzaki_poster

ぼくらの小松崎茂展 子どもたちの夢やあこがれを描き続けた画家
 @刈谷市美術館 05.9/17-10/30

 もちろんプラモデルアートで僕たちの心をくすぐったあの小松崎茂氏の展示会です。僕は、近所のお祭りの露店で憧れの気持ちでこれらのボックスアートを眺めていた小学生時代を思い出します。展示会でこの絵のプラモが売っていたら、大人買いしてしまいそう。

 「地球SOS」や「大平原児」などの絵物語、少年誌の口絵や表紙でみた未来世界や軍艦、特撮映画のメカ・デザイン案、プラモデルのボックスアート...
 ぼくらの心の中に大きな足跡を残しているSFイラストレーターの元祖、
小松崎茂の魅力の全貌に迫ります。
 本展では、初公開の初期日本画やスケッチをはじめ、絵物語や口絵の原画、プラモデルのボックス、メカデザインを提案した特撮映画関連資料など300余点を一堂に展示します。

komatsuzaki_waribiki

Katayamaken_genga0508片山健絵本原画展@八ヶ岳小さな絵本美術館 05.7/16-9/12
 片山健の絵には、スズキコージとコンビを組んだ『やまのかいしゃ』で衝撃的なインパクトを受けました。あのなんとも言えない色の混ざり具合がここちいい。この絵を子供たちだけのものにしておくのは、もったいないと思います。(以前、大友克洋の画集で、大友が片山健の絵について触れていました。大友のカラーイラストのあの色使いは少し片山健が入っていると思うのです。)
 誰かこの絵のまま、アニメーションにしてくれるアニメータはいないものでしょうか。いいと思うのだけれどなーー。
 すでに終了していますが、片山健のフリートークというのもあったらしいです。「どんどんどん」と「タンゲくん」の原画、とてもみたいぞぉーー。

どんどんどん」、「タンゲくん」、「ゆうちゃんのみきさーしゃ」等多数の原画を展示

◆関連リンク
・小松崎茂オフィシャルサイト komatsuzaki.net
昭和ロマン館 小松崎茂
・Googleイメージ検索「小松崎茂
小松崎茂(Amazon)

・北村正裕氏のナンセンスダイアリー
  絵本『やまのかいしゃ』(スズキコージ/作、片山健/絵、架空社刊)について
・僕のレビュウ『やまのかいしゃ
  この本を持って会社へ行かずに電車に乗り続けたいです(^^;)。
・『やまのかいしゃ』(Amazon)
・Googleイメージ検索「片山健」(ノイズ多し。絵の部分のみ見てください。)
片山健(Amazon) (何故かこの検索でサザンの『彩 ~Aja~』が??)

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■『マシュー・バーニー:拘束のドローイング展』   『成田亨の世界展』

 行きたいけれど行けない展覧会のレポートリンク集を作ってみました。ヴァーチャル鑑賞。

金沢21世紀美術館
 『マシュー・バーニー:拘束のドローイング展』matthew_barneys_drawing_restraint  05.7月2日~8月25日

 マシュー・バーニーは『拘束のドローイング』というタイトルのとおり、身体に拘束、制限を与えてドローイングを行っています。(略)彼の作品には、身体や形の変容といった、彼が一貫して取り組んでいるテーマがあります。バーニーはそれらを、写 真、映像、彫刻といったメディアを重層的、多角的に用い、身体、風景や物語といった伝統的な要素を通じて語っていくのです。

◆展示会レポートリンク(敬称略)
Art Yuran ・あさぴーのおいしい独り言
Color of Words ・ゆるりずむ
ナオのアート道 ・A.

◆関連リンク
The Body as Matirx Matthew Barney's Cremaster Cycle(DVD。予告編が観れます)
BT美術手帖05.8月号 マシュー・バーニー 「拘束のドローイング」 新しい伝説の聳立(Amazon)
STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 08月号
~Matthew Barney's Crazy Fantasy~(Amazon)
・マシュー・バーニー 『THE CREMASTER CYCLE』 『Cremaster 3
 その他Matthew Barney(Amazon)

田川市美術館 『成田亨の世界』 05.7月9日(土)~8月14日(日)
narita_tooru

 ウルトラシリーズの基礎となった特撮3部作のヒーローや怪獣、メカのデザインを手掛け、特撮の神様とまでいわれた成田亨(なりた・とおる1929-2002彫刻家/特撮美術監督)。彼が生み出したカネゴンやバルタン星人、レッドキングなどのキャラクターは、40年たった今もなお、絶大な人気を集めている。展覧会「成田亨の世界」は、ウルトラヒーローや怪獣のデザイン原画はもちろん、イラスト、油彩画や彫刻作品を一堂に紹介し、彼の芸術家としてのルーツに迫る試みだ。

◆展示会レポートリンク(敬称略)
怪獣日誌 ・若旦那の独り言2005 Ver.3
「最新」暫定日記 ・喜井監督雑記帳2005
nectaful(図録について記述されています)

◆関連リンク
成田亨 - Wikipedia
・Yamakenさんの「成田亨さんのアートワークス
・『ウルトラQ コレクターズBOX』 これ、ほしいよー。
・その他 成田亨(Amazon)

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■鴻上尚史『リンダ リンダ』

lindalinda_book  2004年のKOKAMI@network vol.6リンダ リンダ』の戯曲が出た。芝居は観たかったけど行けなかったので、とりあえず戯曲購入。(本当はDVDを買えば芝居観えるんですけど。)鴻上尚史の戯曲はほとんど買っているので、ちょこっと惰性だったりしますが、表紙もいいので(これ、「立体イラストレーション」とあるけど、3D-CGということなのかな?)(この表紙のアーティスト・ワクイアキラ氏のHP)

 本書は、山本耕史、松岡充、SILVAらを主演に迎えて東京・大阪・福岡の各地で大成功を収めた音楽劇の完全戯曲化である。
 大手レコード会社にヴォーカルを引き抜かれ、空中分解寸前のロックバンド「ハラハラ時計」。残されたメンバーたちは、元活動家や警官などを新たに迎え入れ、なんとか夢を追いつづけようと苦戦する。そして「本物のロックバンド」になるために、彼らが企てた無謀な計画とは……。
 『終わらない歌』『キスしてほしい』『TRAIN-TRAIN』など、80年代に爆発的な人気を誇った伝説のバンド、ザ・ブルーハーツの名曲全19でつづる青春音楽劇。

 で、戯曲のみ読んだ感想ですが、鴻上尚史、シンプルな話になっているなー、という感想。どっかで今はわかりやすい物語を書くと言っていたけれど、昔と比べると拍子抜けするほどシンプル。
 畳み掛けるようなギャグと複雑に入り組んだ話、そしてしんどい脱出の物語、というのが滅茶苦茶大雑把にまとめた鴻上尚史の戯曲のイメージなのだけれど、確かにその要素は持っているけれど、これは別種の戯曲ってほどシンプル。

◆諫早湾??!
 なんせ脱出の物語は諫早湾干拓事業(戯曲では「アザハヤ湾」)。これほど具体的な対象物をストレートに描いているのは、第三舞台の芝居とあきらかに異なる(KOKAMI@networkだし)。そりゃ「あとがき」にあるように、諫早湾問題に批判したい気持ちはわかる。だけど、それなら実際行動すりゃいいじゃん、っていうのが感想。芝居で(しかもわけわかんない「アザハヤ湾」への単語の変更まである。ここまでわかる固有名詞なら、せめてまんま「諫早湾」でいいと思うけど。)
 あとがきにはこんなことまで書いている。「もし僕に、荒川さんのような知り合いがいたら、間違いなく僕はあの堤防に戦いを挑んでいただろうと思うのです。計画に向かって、揺れ、怯え、迷う自分は、ウォークマンから流れるザ・ブルーハーツの音楽が助けてくれたはずです。」(「荒川さん」というのは大高洋夫演ずる過激派の爆弾製造中年のこと。) 嘘!!??、そこまでナルシスティックに言うなら芝居でなく本当にやればいいじゃんって言うのが酷だけれど正直な感想。これって、ポーズで書いていい文句とは思えない。やはりここからは単なる商売の道具にしたんでしょって、言いたい気持ちしかわいてこない。ここで「荒川」の名を出しているのが、決定的にずるい感じ。どうしちゃったの?鴻上さん?(本当に「やる気」だったとしても、ファンが鴻上尚史にやってほしいことはそういうことでないと思う。)
 具体的対象物を描いたとたん現われる馬脚??抽象的な脱出を芸術として描くことが、今までインパクトを持っていたのに、、、、。実際行動ではなく鴻上尚史がやることは、もっと違うことと思うけれど、煎じ詰めると「諫早湾」へ行っちゃうわけですか??
 どうせならこの芝居、荒川さん登場シーンでボケかますように同じムツゴロウ救うのでも、動物王国の畑正憲救いに行く話しの方が、よほどか演劇としての魅力が出てたような気もするけれど、、、、。
(見苦しい文章ですみません。なんか読後はそれほど思わなかったのに、これ書いててだんだん腹立ってきた。)

◆ザ・ブルーハーツ
lindalinda  でもブルーハーツの曲がガンガンかかるだけで、まさに「ザ・ブルーハーツの音楽が助けてくれたはずです」な芝居だったんだと思う。戯曲だけれども挿入される甲本ヒロトや真島昌利の詩がいいもの。
 僕は好きな「青空」と「キスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)」が詩として挿入されているだけで、目頭が熱くなりました。そういう世代です。^ ^ ;。



◆関連リンク

・鴻上尚史戯曲『リンダ リンダ』(Amazon)
鴻上尚史が朝日新聞劇評に抗議! こんなこともしてたんだ。
 朝日の記事も鴻上の反論も既にネットから消えていますが、ここに痕跡
thirdstage.com 『リンダ リンダ』(公演の記録)
チケットぴあ/「リンダ リンダ」/山本耕史インタビュー
山本リンダHP (ググってたら必ずここがヒットしたので、おやじギャグ)
・舞台のDVDはこちら(Amazon)。
演劇ぶっく113号 『リンダ リンダ』の記事あり
・当Blog記事 ■鴻上尚史作・演出 『リンダ リンダ』 (芝居は観てないので、感想ではありません)

・最近、評判の映画『リンダリンダリンダ

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2005.08.11

■え、これっていまどきテープなの??

ソニーのハイビジョンカメラ「HDR-HC1」が1カ月で3万台出荷(AV Watch)
 予想通り、このカメラ、売れているようです。ただ「7月最終週のBCNランキングではシェア12.9%で3位」ということで、1位ではありません。やはり単価が高いからですね。あとハイビジョン自体の認知度がまだ低い。

 生産を担当するソニーイーエムシーエス株式会社 美濃加茂テックでは、生産ラインをフル稼働させて対応する。

 生産がうちの近所の美濃加茂だったのが正式に記事で確認できました。馬鹿なので、工場見学がしたいです(^^;)。
 というくらいHDR-HC1には思い入れと愛着が出てきてます。いろいろと撮っていますが、やっぱり綺麗。ちまたにハイビジョンが溢れる日は遠くない。でもうちの小学生の子供ですら、「え、これっていまどきテープなの?」と言っている始末。小学生も馬鹿にするメーカ本位の次世代光ディスク標準化の混迷、というわけですか。責任者出て来い!(笑)

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2005.08.10

■Weta Workshop Current Projects
   『実写版エヴァンゲリオン』 『Black Sheep』

EVA_Weta_Digital_Imagebord
Weta Workshop // Projects - Current Projects
 (アニメ !アニメ !さんの「実写版エヴァンゲリオンの昨今」経由)

 『ロード・オブ・ザ・リング』のSFXスタジオ、ニュージーランドのWeta Digitalの現在製作中のプロジェクトの情報ページ。『キンク゜・コング』『ナルニア国物語』と並んで、『Neon Genesis Evangelion』。実写化の企画は最近噂がなかったけれど、進行中のようですね。
 プロダクションデザインが25枚、紹介されている。上のイメージはそのうちの2枚。この巨大ロボットものにして生物的なまがまがしさはEVAですね。この線でセンス・オブ・ワンダーを炸裂させてほしいものです。特に右のスケッチはどのシーンかわからないけれども、まるで貧乏神のようで気色悪い。貧乏神な巨大ロボットって、画期?!

 あと『Black Sheep』というホラー&コメディ(?)映画のデザインもなかなかです。ニューーランドで羊のホラーって、きっと真に迫るものがあるんでしょうね。観たいな。

8/11追記
 他に情報がないかとアチコチ覗いていたら、上記イメージボード+αを使った予告編っぽいムービーを発見(Keep It Simple Stupid.さん経由)。ロシア語サイトなので、きっとファン制作によるものでしょう。音楽は『イノセンス』からのパクリなので。でもバッチリ雰囲気があっています。
 ここでもまさに生物が拘束具を嵌めているというイメージです。

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   『実写版エヴァンゲリオン』 『Black Sheep』"

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2005.08.09

■Infinite Traiant & FX-45

 長野へ行った帰りの高速で見かけないちょっとカッコいいSUVを発見。追いかけたけれど、私の非力なエンジンでは追いつけず、気になってしょうがないので、ネットで調べました。あまりたいした内容ではないので、スルーしてください(^^;)。

Infinite Traiant
Infinity_triant
 日産インフィニティらしきマークがあったため検索してみたら、お尻の雰囲気が似ているのを見つけました。ジープマニア.comによれば、North America International Auto Show 2003で展示された日産の北米高級ブランド インフィニティのコンセプトカーらしい。でもコンセプトカーが走ってるのも変だ。

Infinite FX-45
 というわけで、どうやらInfinite FX-45のアメリカからの輸入品というのが正解みたい。
Infinity_FX-45
 最近のSUVはハリアー以降、デザインがなかなか凄いですね。あと左の写真はExchange3D Online Store | 3D Models というところにあったCG。ここのサイトではこういうCGデータが50-100ドルくらいで購入できるみたいです。個人でもこうした3Dモデルデータを手に入れれば、金はかかるけれど、短期にCGムービーが作れるわけですね。あとオリジナルのカーデザインもこれをベースにいじると面白そう。

◆関連リンク
・究極のカーデザイン小説(デスクトップでシミュレーションをゴリゴリ回して、リタイアした技術屋がオリジナルの車を開発してしまう) 神林長平『魂の駆動体』 (Amazon)

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2005.08.08

■Animation Director HARA
     浜野 保樹編『アニメーション監督 原恵一』

anime_kantoku_hara  先日、新刊メモで紹介した浜野 保樹編『アニメーション監督 原恵一』 (晶文社公式頁)を購入、一気読みしました。もともと映像作家関係の本とか、映画メイキング本に目がないのだけれど、この本は面白い!!
 子供を連れて行ったはずの『クレヨンしんちゃん』で、「思わず涙した理由のしりたい大人は必見だぞぉーー。読めば。

 この本から受ける興奮は、アニドウFILM1/24別冊『未来少年コナン』 (黒い豪華本)で宮崎駿のインタビューを読んだ時に近いものがある、と言ったら言いすぎでしょうか。でもここで示される監督原恵一の胎動は確かなものだと思う。

◆原恵一とは何者か??
 浜野保樹東大教授が原恵一に嵌まったのは、樋口真嗣経由で『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲』を知ったことによるものらしい。
 本書は、そこからスタートした浜野教授の原恵一探索の成果。ふだんの交友と2日間におよぶロングインタビューから、原恵一の人となり、演出家/映画作家としての全体像が浮かび上がる。(浜野教授、東大の研究室で原恵一監督デビュー作『エスパー魔美 星空のダンシングドール』や『チンプイ』を真剣に観たのだろうか。なんていい仕事なんだ!)
 その全体像は次のような言葉でくくれる一人の日本映画監督の姿である。アニメファンだけでなく日本映画ファンにもお薦めです、この監督。

 東南アジアが好きな素朴な演出家。木下恵介とデビット・リーンを愛する静かな映画ファン。理論化していないが感覚で判断していく骨太の映画監督。

◆絵コンテとスケッチanime_kantoku_hara_e_konte
 『オトナ帝国の逆襲』と『アッパレ! 戦国大合戦』(ふだんタイトルにこだわらない原監督が最後まで『青空侍』というタイトルにしたかったらしい)を中心に、原恵一のアイディアスケッチや絵コンテが掲載されている。
 これがめっぽううまい。紙面の小さな絵コンテに既に息づく「イエスタディワンスモアのケンとチャコ」「夕日町銀座商店街」「ひろしの過去」、そして青空侍「又兵衛」。映画の画面の絵柄や雰囲気を決定しているのが、作画監督やキャラクタデザイナーや美術監督ではなく、原恵一監督本人であることがこの絵コンテからよく伝わってくる。
 東京デザイナー学院アニメ科卒、進行から演出になった原監督がどこで絵の腕を磨いたのか、よくわからないが、絵コンテのうまさは抜群。東南アジアへの7ヶ月の旅で描かれたスケッチも掲載されているが、朴訥とした筆致が素晴らしい。『オトナ帝国の逆襲』と『戦国大合戦』を観た人ならわかると思うけれど、画面から受ける実直なキャラクタの印象は、原恵一の人となりを伝えるこの東南アジアの人々のスケッチと同じ筆致である。

◆引用
 読みながら僕が気になったのはこんな部分です。

 当時10歳だった僕らにとって、万博会場はコミューンみたいな、儚い夢のような場所だった。あまりにも現実離れした虚構の未来っぷりがまた切ない。(P84)

(宮沢賢治への興味を語った後) 今、茂木プロデューサーと長年あたためてきたアニメの映画の企画を進めているところです。パイロットのアニメーションは、作りました。ようやく本編の制作もスタートしました。(P111)

 木下(恵介)監督のものを受け継いだ山田太一さんのドラマも大好きです。(略)『沿線地図』というドラマが衝撃的だった。(略)山田太一さんは極限状況でギャグを作るのがうまい。本人たちは全然笑えないけれど、観ている方が笑ってしまうような。シナリオ本も結構読んで、セリフとか、山田さんがよく使う「薄く笑う」というト書きを絵コンテで真似して使っていました。(P113)

 これからもガツガツしないで、たまには外国へも行ったりして、自分なりの美しさとか、切なさのあるものを作っていきたい。虚勢を張らずに、ちっぽけな自分のままで。(P115)

 1959年生まれの原監督、万博とか山田太一という世代的な共通基盤に立脚している部分が、しんちゃんのお父さん世代を直撃したようです。あとこのすぐ上のコメントは「青空侍」そのものでいいですね。バリ島のウブドというところに過去の日本への郷愁を覚えるという原監督のコアに「又兵衛」が住んでいる。

 そして友人たちの言葉。

 監督本人と会ってみて酒を酌み交わし、初めて知ったその力の抜けた生き様に正直面食らった。しかし、その抜けたチカラの奥底に潜むエネルギーを私は決して見逃さない。(略)今後は"固定されたキャラクター"から離れ、比較対象物のない物語世界を一から構築していくことになる。あのパワーがついに世に放たれるのだ。(略)そんな恐ろしい男がいる限り、私はアニメーションに関して、"手伝い"以上の仕事にかかわりたくないのである。(P129樋口真嗣の言葉)

弟子入りというのは、「心を開いて他の人と触れ合うというのは、一体どういうことなのか、もっと知りたい」。それで僕みたいにわけのわからない人になってみたいという欲望が出てきた。今まで体験したことのない生命体と触れて、自分の中にもそれが眠っていたことを悟ったのだと思うのです。(P219CMディレクター中島信也の言葉)

◆こんなのも入れてほしかった
・次回作の情報は、茂木仁史プロデューサーと進めているということはわかるが、どんな題材かは隠されている。浜野教授は知っているのでしょうが、緘口令。上の引用とかで、オリジナルか宮沢賢治もののような気もするが、果たして、、、。とにかく少しでも早く新作が観たい。
・アニメータとかスタッフのインタビューがもっとあってもよかったかなと。末吉裕一郎とか、あとアニメ評論家/映画評論家の評論。まとめてそういうのも読みたかった。

◆関連リンク
・この本の目次
・品川四郎編 『クレヨンしんちゃん映画大全―野原しんのすけザ・ムービー全仕事
 「唐沢俊一、切通理作、夏目房之助ら豪華執筆陣による作品論、スタッフインタビュー、初公開の設定集など、劇場版「クレしん」を徹底分析!」
藤本賞・奨励賞受賞の言葉
Director's MAGAZINE | ディレクターズマガジン OUT OF FRAME 原恵一
宮崎映画祭 ゲスト挨拶 『アッパレ戦国大合戦』で私は、格好いい日本人を描きたいと思いました。それも見た目の格好良さではなく、心の格好良さを目指したつもりです。どうも最近の日本人は自分も含め、何だか格好悪い。でも、昔の日本人はもっと格好良かったのではないか?もっと覚悟が出来ていて、さわやかで・・・・・・などと考えながら作った映画です。
eAT'04 KANAZAWA SeminarA原恵一監督参加のイベント。中島信也弟子入りの成果(?) 「皆さん乳首立ててますか?」事件の生コメントも読めます(^^;)。
・当Blog記事 ■新刊メモ 『アニメーション監督 原恵一』
 ■BS アニメ夜話 第三弾『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモー レツ!オトナ帝国の逆襲』

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2005.08.07

■新刊メモ 『HOW TO BUILD 福井晴敏』 『2005年のロケットボーイズ』
       『中島らも烈伝』  『ROBO-ONE公式ガイド』

howtobuild_fukui_ramo_retsudenn

◆福井 晴敏『HOW TO BUILD 福井晴敏

壮大なスケールの映画原作で、日本エンターテインメント界を席巻する福井晴敏。超ロングインタビューや仕事場案内により、その魅力の全てを徹底解剖! 幻の未発表小説のダイジェストも収録

 矢継ぎ早に映画が公開されていますが、こんな特集本が出てます。『ローレライ』しか行ってない私(^^;)
 福井晴敏情報はこちらとか参照→jidoriblogさん

◆五十嵐 貴久『2005年のロケットボーイズ
 『夏のロケット』とか『ロケットボーイズ』ファンへお薦め(??)
 でも軽い感じらしいので注・・・参照→酒乱!netさん

鈴木 創士 『中島らも烈伝
 中島らもの親友で作品中の「S」こと、フランス文学者鈴木創士氏の描く中島らも。
 若い日の写真とか、ぐっときます。

“十代から、最後まで親友だった
 S=エスから三田、その奇烈な生のすべて
 らもは言った。「生き残ったのは俺とお前だけだ」”
君と知り合って三十四年になる。最初に出会ったとき、
君は高三で僕は高一だった。どんな風に出会ったのかはよく覚えていない。
場所はたしか神戸・三ノ宮のジャズ喫茶「バンビ」だったと思う。(本書より)

◆POPULAR SCIENCE (ポピュラーサイエンス日本版) 9月号 特集「ガンダムは作れるか」
 科学的なアプローチで特集。アート面からとか(ミナミトシミツ, 勢村譲太『現代美術ガンダム』)、ガンダムって"噛みで"のあるテーマなのですね。

◆Ohm MOOK ロボコンマガジン別冊『ROBO-ONE公式ガイド―二足歩行ロボット格闘技大会

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       『中島らも烈伝』  『ROBO-ONE公式ガイド』"

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2005.08.04

■新刊メモ  『アニメーション監督 原恵一』

浜野 保樹編anime_kantoku_haraアニメーション監督 原恵一晶文社公式頁 目次

 編者の浜野保樹は「小津安二郎、木下恵介につならるホームドラマの担い手」と原を位置付ける。日本映画のもっていたホームドラマのよさは、いまやアニメでしか、引き継ぐことができないのだと。

 浜野保樹氏と言えば、スタンリー・キューブリックの評論等で有名だが、こんな本を出版されたのですね。寡聞にして、新聞広告で観たときはちょっとびっくり。
 でも検索してみたら東大で「メディア環境学」なる研究室(関連リンク参照)を持っているのですね。東大で研究される原恵一っていいですね。あ、これって「税金でやる究極映像研究」だ、うらまやしいぞ、と。
 しかしこのGoogleな時代にこのタイトルはないっしょ。こんなどこにでもあるタイトルでは検索のヒット率が著しく悪い。このデジタル時代、Googleを意識しない固有名詞は軽蔑に値しますね(^^;)。
 ところで原恵一監督の次回作についての情報を誰か知りませんか?

◆関連リンク
浜野保樹の「日本発のマンガ・アニメの行方」 : Hotwired
 原恵一インタビューもここで読めます
未来映画術「2001年宇宙の旅」 映画監督 スタンリー・キューブリック
・『押井守論 MEMENTO MORI
 第2章 映像機動論 映画監督押井守の多角的分析 押井守の時代 浜野保樹
浜野保樹 1951年生まれ。東京大学大学院教授。工学博士。専攻はメディア論
m.e.s.h. -東京大学大学院新領域創成科学研究科 メディア環境学研究室

国家と地域のブランディング
コンテンツ産業
知的財産
アニメーション
映画制作技法
映像制作支援システム
デジタルアーカイブ

 情報計量化計画について という研究も面白い。世界中のフィルムに記録される年間情報量の表とかあります。「バカミス」ならぬ「バカ研究」(ほめ言葉)とはこのことです(^^;)。

「紙、フィルム、光学式ディスク、磁気ディスクの世界において生産された総量をすべて記録するためには、おおよそ150億ギガバイト(15000ペタバイト)の容量が必要となる。これは、地球上の男、女、子どもに至るまでのすべての人、一人あたり250メガバイトの容量が必要であるということに等しい。」

表 1 : フィルムに記録されるデータ量(年間、全世界)


件数

デジタル換算
の指標

合計
(ペタバイト)
写真 82,000,000,000 1枚につき5MB 410
映画 4,000 1本につき4GB 0.016
X線写真 2,160,000,000 1枚につき8MB 17.2
すべてのフィルム合計:    427

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