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2005年4月24日 - 2005年4月30日

2005.04.29

■H-R-GIGER IN PRAGUE
 H.R.ギーガー展 in プラハ

H_R_GIGER_IN_PRAGUE
 H-R-GIGER IN PRAGUE

 プラハ在住の旅するランナーさんの欧州日記 「H.R.ギーガー展」【写真付き】経由で知りました。

 チェコプラハの国立技術博物館Narodni Technicke Muzeumで2005.4/14-7/13に開催されているとのことです。プラハへ行く予定のある方は、シュヴァンクマイエルの住む街でギーガーを見るという幻想的な至福の時を過ごせるでしょう、って私はギーガーはそれほど趣味ではないですが、、、。
 公式ページFILMのところには、いろいろなギーガーが関わった映画(ショートフィルムがこんなにあるんだ!)の上映スケジュールが掲載されています。こっちも興味が沸きますね。下記はそのホンの一部。

Tagtraum 26 min 1973
Passagen 44 min 1972
Sex, drugs and Giger 4 min 1991
Böhsen Onkelz - Dunkler ort 5 min 2000
Angst als Motor der Kunst 2 min 2000
Teito Monogatari 135 min 1989
Retrospective 1964 - 1984 17 min 1984
HR Giger DVD trailer 5 min 2005

◆関連リンク
Giger MAGO-NO-TE なんと、孫の手!!
GIGER(Amazon)

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2005.04.28

■神林長平 『永久帰還装置』

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 『グッドラック』(1999)の次、神林長平2001年の長編永久帰還装置
 まず冒頭の面白さで、つくづく思った。神林長平って完全にSFファンだけを向いた作家なのだけれど、どう考えてもこれはもったいない。この冒頭、奇天烈なシチュエーションとテンポの良さによる面白さのレベルは第一級のエンターテインメントになっている。例えば『このミス』の読者が喜ぶ要素がこの冒頭には全てそろっていると思う。
 このエンタテインメントとしての面白さに加えて、この作家の面白いのは「言語」をコアにした哲学的なテーマのエンターテインメントとの融合がある。

 『このミス』でベストへランクインさせたり、哲学的テーマとの融合ということではP・K・ディックよりずっと現代的なので例えば『ユリイカ』でとりあげたり、もっと出版界はこの作家を広く読ませることを積極的にやらないといけないのではないかと切実に思う。いや、SFファン以外の読者にこの作家の面白さをもっと広く伝えるべきだと思うので、、、。とにかくもったいない。

 でも早川書房とか朝日ソノラマとか、彼を扱う出版社がいまいちマイナーなところなのが問題。こんなに言葉使いにセンシティブでテーマからエピソードまでリリカルなんだから村上春樹と同じように、、、、キャラクターの痛快さとか言語の意味づけでは京極夏彦と似ているのだから、、、例えば講談社でプロデュースして売れば、かなりの線に行くのではないだろうか。神林さん、メフィスト講談社ノベルス持込とかって、どうですか<<失礼)

 タイトルが損をしているのかもしれない。読んでみれば、それが意味するものの正体がなかなか良くて、素晴らしいタイトルと思えるのだけれど、これだけ見たら大概の本好きは引くのではないか。SFファン以外は、しちめんどくさいハードSFかと思うもの。神林ファンの僕も実はこのタイトルと、何故かイメージが合わないハードカバーの表紙絵(写真左)で積読だったから、、、。だけど実態はまるで違う。
 じゃ、売るためも考えるとタイトルは何が良いのか。すみません、僕の能力じゃくだらんのしか思いつきません。『神の追跡』とか、『永久追跡刑事 火星編』(^^;)とか、『赤い空の闘争』とか、、、。うーん、やはりこの本は『永久帰還装置』だ。周到にこのタイトルに向けて構築されていますネ。

 特に冒頭の破天荒なシチュエーションはミステリーファンに読ませたい。
 なんでこれが『このミス』のベストに入ってないか疑問(出版が11月末なのも問題)。ベスト3に入れても良いのではないか。なにしろ追うのは神(の刑事)、追われるのも神というトンでもない存在に関わる謎が冒頭で提示されるミステリー/刑事ものなのである、この本。神のような万能の世界改変能力。「本格」の必要条件である幻想的な凄い謎の提示にワクワクする。(一級のバカミスとも読める(^^;)というかバカミスそのもの。)

 とにかくSFファンのためだけの作家であるのはあまりにも惜しい人だと思う。そして編集者によってはSFでなくても(むしろSFで縛らない方が)凄い傑作を書く人ではないか。SFファンとしてはSFをずっと書き続けてほしいけれど、それ以外の例えばミステリーとかメインストリームの文学(『七胴落とし』のようなやつ?)とかも是非読んでみたいものである。
 こんな傑作がソノラマ文庫の扱いでいいわけがない(<<ソノラマにメチャ失礼(^^;)しかしなんでヤングアダルトのソノラマ文庫の扱いなのか、本当に疑問。逆にソノラマの読者の中高生あたりが面白さにぶっ飛んでいる例ってないのかな??)。とにかく小説好きの編集者! この人をSFだけで埋もれさせないでくれぇーー。(、、、と、本の感想というより、冒頭の凄い面白さに、つい熱くなって神林キャンペーンしてしまいました。)

◆関連リンク
永久帰還装置 神林長平の本 (Amazon) 
◆レビュウ特集
野阿梓氏レビュウ「永久帰還装置」~テロの時代の新世紀に書かれた存在論的なテロリストと、その意味論的解体の寓話~

本書は、神林の傑作である『猶予の月』のテーマを、よりエンターティンメントに徹してリミックスしたものだ、との見方も可能だ。否、そこには、作者の明らかな成熟があり、テーマのさらなる深化と、それにも関わらず、エンターティンメントであり続けることを見失わない、ほとんどアクロバット的な妙技を見せる。
だからといって、誤解されては困る。これは決して〈難解〉な作品ではない。サスペンスフルで滅法おもしろく、そして、驚いたことに、ウェルメイドな一篇の恋愛小説でさえ、あるのだ。
 あのテロリスト小説の白眉『バベルの薫り』の野阿梓が絶賛している。
SFオンライン57号(2001年11月26日発行) 書籍レビュー『永久帰還装置』評者:冬樹蛉
岡本俊弥氏のレビュウ
エスパラさんのどくしょ日記

 以下、ネタばれの本の感想を少し。


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2005.04.24

■中島らも 『酒気帯び車椅子』

shyukiobi_kurumaisu 中島らもの遺作。遺作がこんなパンクでめちゃくちゃな表紙というのも、いかにもらもさんっぽい。B級SFの臭いがプンプンしてくる表紙ですが、物語はほぼリアル。近未来という感じでもなく舞台は現代。
 主人公が家族ともども無残な仕打ちを受け、復讐に向かう話。前半、この主人公の洒落っ気の効いた仕事振りと家族(妻と娘)との幸福な日常が描かれる。中島らもにしてはあまりに平和な風景の描写が後半へ向けて破壊される予兆を感じさせて、前半がガラス細工のようにいつ壊れるのかとドキドキしながら読まされる。(私ごとだけど特に家族環境が娘一人であることを除くと家族は妻と娘でサラリーマン、飼っている犬の種類までうちと偶然同じでなんだか非常にリアル。日曜にうどんを打つのも同じだし、、、、(^^;))
 で、後半の活劇のスピーディさも幕切れの痛快さもカラッとしていてエンターティンメントしてました。(願わくばもっとラディカルにアル中描写や車椅子描写を極めていてくれたら、ぶっ飛んで読めたかとは思うのだけれど、、、。)

 最後までエンターティンメントで、読者をハラハラさせてくれた作家中島らもに拍手をおくりたい。

◆関連リンク
酒気帯び車椅子』中島らも著(Amazon)
ロカ』中島らも著(Amazon) もうひとつの遺作。連載中に亡くなり、こちらは未完だけど傑作→当Blog記事
・アル中描写がかなり似ている、こちらはまだ死んでへんけど、悲惨な吾妻ひでおの『失踪日記(Amazon)
Comic 新現実 Vol.3』大塚英志編(Amazon)は、特集:吾妻ひでお。で、「うつうつひでお日記」が連載開始。

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■万博レポート タンザニア

ujama アフリカ共同館の中に、タンザニアの展示がある。愛知にあったマコンデ美術館が好きでマコンデ彫刻を時々観に行っていたので、懐かしくなりしばし眺める。
 そのブース直ぐ前のマコンデ彫刻ショップには約200体くらいの彫刻が売っている。で、これが安い。いままで見た市場価格の1/2-1/3くらいではないかな。1~2000円でもそれなり(20cmくらい)のものが買える。
 前から大きなウジャマーの像(人が上へ上へと重なっている像)がほしかったので興奮して物色。黒人の店員さんがいろいろと説明してくれる。悩んでいるとディスカウント! で、購入したのは、写真左のウジャマー彫刻。1.2万円と言っていたのが9千円になる。ラッキー。
 40cmほどの高さで、いままで見たものだと3-4万円していたので買えなかったのだけれど、これには手が出せました。待望の入手で万博みやげにご満悦、、、、となるところでしたが、帰ってから今まで持っていた写真右二体の小さい彫刻と比べるとなんか質感が大分と違う。完全にお土産用で荒い感じ。黒檀の光沢も違うし、、、。安いなりのことはあるのか。でもこれだけりっぱな大きさウジャマのが自分の部屋に並ぶとそれでも嬉しい。あまり近くに寄らないで眺めようと思う。
 興味のある方はショップが暗い照明なので、じっくり品定めされるのをお薦めします。

◆関連リンク
マコンデ美術館

 海抜500~800mの高さにある外界から隔絶した高原で、古代のマコンデ文化はすばらしい彫刻芸術の花を咲かせました。 最初の父親が黒檀を彫って最初の母親を創ったという伝説を持つ彼らにとって、黒檀の木は聖なる意味を持ち、今日まで数世紀の歳月を費やして独自の木彫りの技術を発展させてきました。
 今日のマコンデ彫刻は、ほとんどが東アフリカの豊富な黒檀を使っています。この黒檀は、恐ろしく硬く彫刻するには、かなりの抵抗感があり容易ではありませんが、彼らは枝や根の自然の形から、イメージを豊かにして製作をしています。
・愛知万博 グローバルコモン5 アフリカ共同館 タンザニア連合共和国
 万博 タンザニアナショナルデー 5月26日(木)午前8:00~午後5:30 
EXPO '70 タンザニア パンフレット
・マコンデの通販ショップ 無国籍雑貨 R・M・T

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