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2005年5月1日 - 2005年5月7日

2005.05.05

■ピニンファリーナ バードケージ 75th
   PININFARINA Birdcage 75th

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 遠くにありてにっぽん人「21世紀・夢の車を作りたい・イタリア・奥山清行」(NHK衛星第2)という番組で観たイタリアのカーデザインの名門ピニンファリーナの21世紀の車。このデザインをまとめたのが、奥山氏。

 2005.3のジュネーブモーターショーで公開されたものなので、ニュースでなく旧聞に属しますが、番組でのカーデザインのプロセスの紹介がなかなかクールだったのと未来的なデザインに痺れたのでご紹介。ちなみに上の写真の右がフロントです。

 ジュネーブモーターショー2005レポート

 ピニンファリーナは1954年に初めてMaserati A6 GCSコンセプトモデルのデザインを開始して以来75番目の記念すべきアドバンスモデルとしてバードケージをジュネーブショーで公開した。 ベースとなったのは、このところ強い絆となっているマセラティのロードゴーイングモデルであるマセラティMC12。全長×全幅×全高:4656×2020×1090mm、ホイールベース2800mm、トレッド前後1660/1650mm、車重150kg,これに前275/30R20、後295/35R22タイヤを履く。まさに地をはうスポーツカー。

 番組はピニンファリーナチーフ・クリエイティブ・ディレクターであるケン奥山(奥山清行)氏とそのデザインチームの半年の取り組みを丹念に追っている。通常、ショーモデルとは言え、こうした過程は企業秘密として取材など考えられないのだろうけれど、NHKはデザインのディスカスの生の声も紹介している。結構画期的なルポではないかと思う。特に若手デザイナーのジェイソン・カストリオーラのスケッチからこの車のコンセプトが固まっていくところ、ボディサイドのラインの高さの5mmにこだわって奥山氏とカストリオーラのやりとりとか、とてもスリリング。
MODULO その奥山氏が万博で子供時代に見て未来を感じたというのが、ピニンファリーナのFerrari 512S Modulo(左写真)。山形県の奥山少年がこういう未来にインパクトを受けてカーデザインの道で世界的に活躍している。万博の役割のひとつがこの未来の提示なんだろうな。これ、いい番組でした。『プロジェクトX』は技術のサクセスストーリーが多いのだけれど、デザインの現場のこうしたルポも新鮮でいい!

★追記(05.06)
 愛知万博のイタリア館のすみに、このバードケージ 75thの模型がひっそりと飾られています。かなり小さいので寂しい展示ですが、一応ご紹介。
 イタリア館のメイン展示のひとつは、チョコレートでコーティングされたフィアットだけど、どうせなら日本人デザインのこのバードゲージの実物をドーンと展示してほしかった。生で観たい。

◆関連リンク
・ピニンファリーナ pininfarina 公式ページ ジュネーブショーの「ベストコンセプト賞」受賞プレスリリース
・番組の協力としてクレジットされていたCARSTYLING 誌の最新号にこの車のデザインの記事。一部デッサン画がウェブで見えます。
『ピニンファリーナの60年』ピニンファリーナ出版部, 塚崎 文雄(Amazon)
・奥山清行の紹介記事 山形県メールマガジン ピニンファリーナにクリエイティブ・ディレクターとして復帰のニュース
【ジュネーブモーターショー05】ピニンファリーナのコンセプト、バードケージ75(response記事)
・BS-hiでも少し違うタイトルで同様の番組が放映されたらしい。Radical Imaginationさんの「デザインルームの6ヶ月—イタリア・スーパーカー誕生」。こちらは一時間半の番組だったようです。ハイビジョンの画像でこの車のなまめかしいボディ形状を堪能したかったです。

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2005.05.03

■古川日出男 『ベルカ、吠えないのか?』

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 最近新刊が出ると即購入するお気に入りの古川日出男なのだけれど、この『ベルカ、吠えないのか?』は難易度が高い。どう感想書こうか、迷いつつキーボードに向かっています。
 つまり手放しで面白い!!って感じでは全くない。犬を通じた近現代史でいくつかのエピソードが犬の系譜にそって系統的に描かれている。各エピソードは面白いし、あきらかに文体的に現在をきりとる実験をしているのはわかるしそれは成功しているのだけれど、、、、。この読後感のザラっとした後味の悪さは何なのだろう。とても古川日出男を初めて読む人には薦められません。
 はっきり言って、今回、何が書きたかったか私の鈍いセンサでは感知できてません。文体的には『ボディ・アンド・ソウル』の延長上、ザラっとした読後感はこのせいも大きいと思うが、いったいこの小説は何なんだろう、というのが正直な感想。

1943年・アリューシャン列島。アッツ島の守備隊が全滅した日本軍は、キスカ島からの全軍撤退を敢行。島には「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」の4頭の軍用犬だけが残された。そこから「イヌによる近現代史」が始まった!

★★ネタばれ、注意★★

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