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2005年6月26日 - 2005年7月2日

2005.07.01

■町山智浩氏アメリカ日記 『シスの復讐』評の検閲問題
   & はてなの町山日記停止

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記
2005-06-11 オレの書いた『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』評を配給会社が検閲!

 日本の配給会社がかなり酷いことをやっているようです。映画評を検閲して、修正しないと、写真を貸してくれないとか、以後掲載誌への映画招待券のプレゼントを停止するとか、ほとんど脅迫まがいのことをやっているようです。このようなことが行われているというのはとんでもないことだと思います(今回のケースはあまりに稚拙な検閲で、やってる個人の能力の問題のようにも読めます)。しかし大なり小なり各種スポンサーと批評の間にはこのような事象が存在するのでしょうね。インターネットの良い点の一つはこうした呪縛から少し開放されたメディアであることですね。
 おまけにこれに関係して、町山智浩氏のBlogが停止。「捨てハンによる嫌がらせ(大量の転載データの貼り付け、私の家族に対する誹謗中傷)が頻発したので停止します。」とのこと。これに付いたコメントが問題だったようです。(7/2現在、コメント停止してblogは再開されています。いつもの町山日記のコメントでのやり取りも面白かっただけに、残念です ) 

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2005.06.28

■ジョージ・ルーカス監督
    『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』

 STAR WARS Japan: スター・ウォーズ ジャパン公式ページ
 先々行ロードショーで土曜に観てきました。
 僕は残念ながら、エピソード2の方が数段好きでした。理由は下記のネタばれ部分に書きます。それなりにエピソード4にうまくつないでありますが、それに配慮するあまり、1本の映画としての魅力は、いびつに歪んでいました。

以下、ネタばれ--酷評しているのでファンの方は気分悪くなると思います。要注意★

(写真は予告編のQTより)

お子様ランチを高級レストランのシェフが最高の技術で作り上げたら、にがーい大人の味のお子様ランチというアンマッチなものになってしまった。という出来。

・アナキンの心理を観客に納得の行くように描くことは至難の業。失敗している。前作でせっかくアナキンが道から外れそうな部分を割と丁寧に描写していたのに、今回、前半でジェダイの魂を理解している善人として描いてしまったので、後半がしっくりこない。どっちつかずで戦いの場へ出て、勢いでジェダイを裏切ってしまうというのは、まあわからないでもないが、その後ほとんど悩まずにジェダイの子供たちを殺してしまうのはいかがなものか。

・もともとガキンチョ向けで作った設定である悪の象徴ダース・ベーダー。過去にジェダイを裏切って、お面の下は焼け爛れた恐ろしい顔といういかにもありそうな悪の設定を、観客の想像力にゆだねておけば良いものを、売れてしまったものだから、無理やり本格的に詳細に描こうとするから無理がある。深刻にしすぎて、この部分は大失敗と思う。
 はっきり言って、子供を殺すところがかなりこの映画を嫌いにした原因。ストーリーにそれなりに真実味を出すための苦肉の策(あのむごたらしい両足を切断され溶岩に焼かれるシーンを観客に見せるためには、その前に極悪ぶりを描かないとバランスが取れない)というのはわからないでもないが、このストーリーに奉仕しすぎるため、キャラクタの感情が捻じ曲げられている。お子様ランチで魚のワタの苦い旨みを出そうと狙ってはいけません。アンマッチで不快なだけ。ルーカスが確信犯なら、相当にたちの悪いおっさんだと思う。

・特撮技術は凄いものであるが、いつかどこかで観たようなシーンの連続で食傷。自然の風景が全くなくほとんどCGの世界なので、しらけてしまう。ご馳走はたまに食べるからいいのであってずっーとご馳走が続くともういいかげんにしてくれ、と。
 でも冒頭だけは、も一度見返したい。ご都合主義いっぱいだったけど、あの戦闘シーンはさすが。『ジェダイ』も感心したけど、これは凄いレベル。、、、、というかCG技術を進化させるILMをプロデュースしてきたルーカスの大成果。
 エピソード1,2と観てきて、特撮シーンでまたしても思ったのは、あ、加藤直之氏のイラストが動いてる、という感覚。かなり近くないですか?

starwars04 ・このCGは明らかに物凄い細部のレベルまで設定されているはず。しかし35ミリフィルムでは細部が死んでいる(200万画素くらい?)、DLPの劇場ではどうかわからないけれども。もしこの解像度を活かして、スーパーハイビジョンで上映したら、凄いのではないだろうか。今やDLPでフルハイビジョンが家庭にも入り込むようになった時代、映画館の映画は明らかにそうしたワンステップ上の映像体験を目指さないとその価値を失うのではないか。水面下ではNHKのスタッフがいち早くルーカスフィルムへは足を運び、既にILMではスーパーハイビジョンのSFXへのトライが始まっていてもおかしくないと思う。
 あのCG映像世界にスーパーハイビジョンな解像度で浸ってみたいと思うのは僕だけではないと思う。

starwars03  ・俳優たちのあまり名演とは言えない演技に(あの無理のあるストーリーではリアルに演じらんないと思うけど)対して、感心したのがヨーダの演技。アカデミーの助演男優賞をヨーダにあげられたら
、ハリウッドは一皮剥けると思うけど(^^;)。

◆関連リンク
DLP上映館情報 (きまぐれ独断と偏見の上映館一覧) 
 愛知県は7/9~109シネマズ名古屋だけ(先行はDLPではないので注意)

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    『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』"

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■BS アニメ夜話 第4弾 『未来少年コナン』

BS アニメ夜話 homepage

 『未来少年コナン』の巻をさきほど観ました。
 毎週の放送を兄弟で楽しみに観ていたことを、久々に想いだしました。
 あとメモです。コナンについてはいろいろと読んできたつもりだったけれど、まだまだ語られていなかった情報があるものですね。(単に脳細胞が死んでいるだけかも。)

宮崎駿のイメージスケッチを紹介していたが、一話につき百数十枚(目視)づつあるというのは知らなかった。放映で紹介されたスケッチは、ほとんどアニドウアニメーション狂専誌FILM1/24別冊『未来少年コナン』 (黒い豪華本)で見た記憶であるが、実はその他にも数千枚がどこかに眠っているということなのだろうか、、、。であるなら、是非出版してほしいものです。宮さんのスケッチ画、大好きなもので、、、。

・動きしゃべる大塚康生氏を初めて見たような気がする。岩を持ち上げるシーンの説明の時に、力を入れるその顔がコナン&ジムシーに見えたのは僕だけではないと思う。

・コナンでも宮崎駿は、ラナをほとんど自分で修正していたらしい。凄い馬力である。、、、にしては絵が乱れることが結構あったけれど、やはり宮崎も人の子、さすがにテレビアニメの全原画は修正できなかったみたい。

大塚康生が番組で描いた立ち上がる子供の原画、なんかあまりうまく動いていなかったような、、、。さすがに恐れ多くて誰も指摘できませんでしたが、、、。大塚氏もテレビであがっていたのだろうか??

・大塚氏が審査員を務める「技能五輪アニメ部門」というのがあるのを初めて知った。機械工作とか製造業中心の競技と思ってたけれど、さすがアニメ立国日本。

 中央職業能力開発協会(JAVADA)主な競技職種には掲載されてませんね。

・それにしても『マンガ夜話』に比べると随分番組が薄い気がする。アニメ界の「いしかわじゅん」と「夏目房之介」を早く発掘してほしいものである。

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2005.06.26

■幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』

GiantTrayan_01
ヤノベケンジ企画展 - キンダガルテン - 豊田市美術館 2005.6.24(金)から開催

 愛知万博 長久手会場と瀬戸会場を結ぶゴンドラの下の田舎道を車で走りぬけて一路豊田へ。万博会場からわずか車で30分南にある豊田市美術館で、今日、巨大ロボットを観てきました。
 10mあまりもの大きさの巨大ロボットが腕と体を動かし、咆哮するのをついにはじめて眼にしました。自分の中の一番奥に眠る映像記憶、鉄人28号とちょうど同じくらいの大きさのロボットがついに現実の空間で動き出した瞬間です。

 ヤノベケンジの作品を初めて観たのは、1999年夏の終末を人類がのりきった9月。名古屋港の現代美術館の企画展<ヤノベケンジ個展 ルナ・プロジェクト>「エマージェンシー・ショッパーズ」でした。
 この時の展示会場でノスタルジーというか失われた未来との遭遇というのか、とにかく感じたのが物凄くその空間に馴染んでいくような感覚でした。チェルノブイリや大阪万博会場跡に佇むアトムスーツの写真。毒ガスマスクと丸い金属製潜水服を組み合わせたようなオブジェ。どこかで観たような懐かしい気持ちを呼び起こす作品群には、大阪万博で未来に魅了され自然とSFを呼吸するように体験した世代を鷲掴みにする魅力があふれていました。(って感じたのは、自分だけ??) とにかくいつまでもその空間に居続けたいと思った美術展というのは後にも先にもこの一回限りでした。

◆巨大ロボットオブジェ
GiantTrayan_02
 で、今回の展示にワクワクして、会場へ向かったわけですが、入り口でまず眼に入ってくるのが、この巨大ロボット。写真の人との大きさを比較してみて下さい。巨大さがわかると思います。で、僕は現実にこれだけの大きさの人型ロボットが動くのを観たのは今回が初めて。これを興奮せずしてなんとしましょうか。
 このロボット、名前は「ジャイアント・トらやん」と名付けられています。名前がメチャかっこ悪いのは気にせんといて。デザインはいつものヤノベのノスタルジックな曲線とどこかユーモラスな表情が特徴。鉄板の体に鋲打ちされたテクスチャーもたまりません。おまけに背中にはロケット噴射ノズル、頭には2本のツノ。モノクロアニメにワクワクした世代には、これもたまらないガジェットです。

 このロボットは本来、写真手前のヒヨコ隊長の頭のようなオブジェの口に5歳以下の子供が手を入れて、「トらやん」と声をかけると、声の調子にあわせて動くらしい。らしいというのは、会場の女性にうかがった話で、僕が行った時はその装置は止められていた。このヒヨコ頭オブジェの中に2台のコンピュータが搭載されていて、名工大だかの技術で音声認識をするらしいのだが、温度上昇に弱いため、しばらく止めてあるとのこと。
 ただロボットのデモは約10分おきに自動的にいくつかのパターンで動くようにしてあり、僕は二つのパターンに遭遇。ひとつは首を振って少し弱い声で話す。もうひとつは前述した手と腰と首を大きく動かして咆哮するというもの。これは一見の価値があります。

 このロボットは金沢21世紀美術館でも使われたものだけれど、金沢では座っていたのが今回新たに二足で立ったのが進化とか。金沢では火を噴くパフォーマンスも披露されたようです。→ムービーはこちらから。

◆トヨタ廃棄物によるマンモスオブジェ
mammoth_01
 ロボットオブジェのとなりにいるのが、このマンモス。ヤノベ氏が自身で乗っていたトヨタ ハイエースを解体して、その廃材で構築されたオブジェ。写真ではわかりにくいが、その体内にはディーゼルエンジンが搭載され、左目の上くらいにイグニションスイッチとステアリングがある。イグニッションにはキーが付いていた。会場の美術館ボランティアの説明員(?)の女性によると、初日はエンジンが始動され、巨大な鼻が動いたという。さすがに会場でいつも排気を出すわけにいかず、止めてあるという。ヤノベ氏が会場へイベントで来る際には動かされることもあるという。(モーターショーでは排気管に換気ダクトをつないで展示会でエンジンを動かすこともある。トヨタ自動車のお膝元でそうしたアドバイス、処置が何故実施されていないのか不思議。あと今回の展示はトヨタ車もヤノベ氏自前で協力のクレジットにトヨタの名前はありません。)

 で、2Fの展示で流されていた「マンモスプロジェクト」のビデオでそのコンセプトがヤノベ氏によって語られています。これが凄い。
 愛知万博の企画として20mの産業廃棄物で出来た巨大マンモスロボットを会場で動かす。これを20世紀文明の環境破壊の象徴として位置づける。会場で暴れたマンモスを名古屋港から船積みしシベリアへ運び、永久凍土層に埋め、1万年後に掘り出すという企画。(詳しくは下記Mammoth Projectのページ参照)
 読売新聞(?)かどこかと具体的にこの企画は動いていたらしいが、政治的な問題で中止の憂き目に会ったらしい。なんということでしょうか、、、、。万博の目玉として発掘されたユカギルマンモスとこの産業廃棄物のマンモスの競演が実現していたら環境アプローチが古代から未来まで円環を閉じるように完結していたのに。
 あと20mの巨大オブジェ。大阪万国博覧会にあって愛知万博に足りないのは、建築群のアート的アプローチだと思うので、これが実現していたら太陽の塔に変わるようなインパクトを今の子供たちに与えて、20-30年後に第二第三のヤノベケンジ他の万博キッズが現われていたかと思うと残念でなりません。

 こうしたコンセプトを知ると、今回トヨタ車を20世紀の産業廃棄物の象徴として選んだとしたら、お膝元での開催は物凄いゲリラ的行為なのかもしれない。いやあくまでも私の邪推ですが、、、。

◆会場の様子とカタログ等

 それにしても開催直後の日曜日にしては会場が空いていました。ひとつの展示会場に数人だけ。万博で2時間も企業パビリオンに並ぶ暇があったら、是非こちらの展示へ足を運ばれることを薦めます。こちらは冷房もしっかり効いて涼しいし、、、。
 あと今回の展示専用のカタログ,パンフレットは用意されていないようですが、大阪のキリンプラザのEXPOSE2002(磯崎新とのコラボレーションとか)、ルナ・プロジェクトとかのカタログが販売されていますので、ヤノベファンで買い逃した方にはチャンス。
 また今回の展示カタログを兼ねて7/24に発売されるヤノベケンジ初の本格的作品集 『ヤノベケンジ 1969 - 2005』(青幻舎刊)の先行予約を会場でやってました。ここで予約するとサイン入りが買えます。僕はしっかり予約してきました(^^;)。

Trayan_tankingmachine_minimanmos
 うちの子は、増殖したアトムスーツのトらやんが怖いと言ってました。顔と十数体があちこちに湧き出ているのが怖かったらしい。たしかにヒゲ面のオヤジ子供のトらやんは僕も馴染めません。

◆関連リンク
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス(公式ページ)
Mammoth Project Office KENJI YANOBE ARTZONE
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