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2005年11月6日 - 2005年11月12日

2005.11.12

■GAUDIA EVAŠVANKMAJERJAN
   ― 造形と映像の魔術師シュヴァンクマイエル展
      幻想の古都プラハから

1106GAUDIA002 神奈川県立近代美術館:開催中の展覧会
造形と映像の魔術師
シュヴァンクマイエル展
幻想の古都プラハから

 Jan ŠvankmajerとEva Švankmajerováの展示会に行ってきました(最終日の閉館前2時間の観覧)。
 逗子駅からのバスは美術館への観客で満員。あいにくの雨で、葉山の海岸沿いの景色は薄暗く重い。

◆ヤン・シュヴァンクマイエル展
 あのオブジェや人形の実物が、、、という感慨。映画や作品集で観たものの実物の細部をひたすらじっくりと眺める。
 特に、まず<第Ⅰ章博物誌>コーナーの食虫植物Ⅱ(鳥類と魚の二本足),Ⅳ(猿の頭部と鳥の体)のオブジェが凄い。この質感。合成された生物のデザイン的インパクト。そしてどこか漂うシュヴァンクマイエル流のユーモア。
 細密に描かれ切り抜かれレイアウトされたコラージュも素晴らしい。そして『アリス』のうさぎの人形。毛の一本一本が見えることで、その体長70cmのシュヴァンクマイエルの手によるうさぎのイメージが、くっきりと浮かび上がる。帰ってから、本の写真を眺めてみても、あの質感は再現されていない。展示で観たあの人形の存在感をしっかり記憶に残しておきたい。(本当はハイビジョンカメラも持っていってたので、禁止されていなかったら、自分の記憶を補完するためのアングルと倍率で撮ってきたのだけれど、、、。)
 そして最後に展示されている『ファウスト』のセットと人形たち。2mの巨大な2体の立像。
 特に左にいた鬼の人形が凄くインパクトがあった。上から人形に見下ろされる威圧感。何故か強烈なインパクトを受けて、作品の前の椅子に座って、じっとこの展示を観ながら、記憶をたどって子供の頃のことを想いだした。

 何故か実家の居間の鴨居に、般若の面が飾ってあった。その面の目が、いつも自分を見下ろして睨みつけていた。その面のイメージで見た何度かの悪夢からか軽いトラウマというか強迫観念をその面に対して、小さい頃に持っていたことを、ひさしぶりに想いだした。
 シュヴァンクマイエルのこの鬼の人形の服が、昭和40年代の防寒衣の肌触りを持っていたことも、この記憶のあぶり出しに一役買っていたのかもしれない。ほかの人がどのようにこの人形の展示を観たかはわからないが、自分にはこの幼少期の記憶がダブってきて、一種異様な迫力のある展示となっていた。この展示が個人的にはベストであった。(本当に個人的な話ですみません)

◆エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー展
 実はエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの絵は、それほど好きではなかった。ぼんやりしたあの生暖かいイメージ(母性?女性的?子宮感覚??)が好きになれなかったのだ。この展示会も実はヤン・シュヴァンクマイエル展として観にいくつもりであった。
 <第Ⅰ章博物誌>のところでのエヴァ作品の感想は、うえに書いたのと同じ印象。ヤンのオブジェに比べると正直インパクトが少ない。
 しかし<第Ⅴ章ドローイング/アニメーション>の中のメディアム・ドローイング(下図)を観て、イメージが一変した。これも白状すると、事前に観ていた図録『GAUDIA―造形と映像の魔術師シュヴァンクマイエル幻想の古都プラハから』で、この絵にはインパクトを受けていたのだけれど、ヤン・シュヴァンクマイエルの作品と、何故か勘違いしていたのだ。
GAUDIA02
 会場での絵の表記が「E・S」となっていたので、思わず目を疑った。自分の勘違いにそこで気づいた。そしてエヴァの絵のイメージが一変した。先に書いた生暖かいイメージの奥に潜む凶暴な意思とでも形容できようか。時々ふれる本でのエヴァのエッセイのラジカルな文体も思い起こす(ヤンよりも過激なシュールリアリストとしての側面)。
 もう一度、展示会場の最初に戻って、今度はエヴァの作品を集中して観ていった。そんな視点でひとつひとつの絵を見直すと、なにやら先ほどまでと違ったイメージが各々の絵から漂ってくる。僕にとっては幸福な勘違いにより、得がたい体験ができたと思っている。つい先日亡くなったエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーに追悼の気持ちを捧げながら、感慨深く展示会場を後にした。
1106GAUDIA003
 会場の年譜には、そこだけ切り貼りでエヴァの急逝が付け加えられていた。

 最後になりましたが、こんな素晴らしい展示会を開催された籾山昌夫氏他関係者の方々に、この場を借りてお礼します。チェコで感じたマジカルなパワーが、確実にこの展示会場にはありました。本当にありがとう。

◆展示内容
GAUDIA_LAYOUT 第Ⅰ章 博物誌
第Ⅱ章 形成
 映画『対話の可能性』
第Ⅲ章 触覚主義
第Ⅳ章 夢/物語/エロチシズム
第Ⅴ章 ドローイング/アニメーション
 映画『エトセトラ』
第Ⅵ章 人形/映画
 映画『ファウスト』

◆関連リンク

・ヤン・シュヴァンクマイエル,エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー著, 籾山 昌夫編纂
 『GAUDIA―造形と映像の魔術師シュヴァンクマイエル幻想の古都プラハから』(Amazon)
新潟 新津美術館 シュヴァンクマイエル展 詳細がアップされてます
 2005.11月12日(土)から平成18年1月15日(日)まで
・当BLOG記事
 エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーさん 逝去
 『GAUDIA(ガウディア) 造形と映像の魔術師 シュヴァンクマイエル
新作『ルナシー』 Lunacy Synopsis

Notes on Style
 大半の部分が俳優を使った実写となりますが、コマ撮りアニメ、3D、コンピュータ・アニメなど様々なタイプのアニメーションも用います。

 なんと新作ではついにCGも手がけられるのですね。

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■【ITS世界会議05】カーナビ地図もGoogle Earth

【ITS世界会議05】カーナビ地図もGoogle? …VWGoogle_NAVI

 これは地図にGoogle Earthを使い、nVIDIAの3D高速アクセラレーションによってスムーズに動くクールなもの。サンフランシスコの街がドライバーズビューレベルの詳細モードから、地球規模の広域モードまでスムーズに動く。

【ITS世界会議05】iPod nanoとVWとのコラボ…デジタル時代にiPOD_NAVI

ダッシュボード中央に「iPod nano」のドックが内蔵されており、そのまま差し込めること。 カーナビはGoogle、サンマイクロシステムズ、nVideia、スプラッシュパワーなどと共同試作した3Dナビゲーションシステム。

 Google Earth好きとしては、このNAVI、むちゃくちゃほしい。
 登録した場所を表示するたびに大気圏へ上昇し、地球を俯瞰して目的地を表示。衛星画像で道路を案内。これぞ衛星ナビゲーションです。
 ちまちまと地上にへばりついたNAVIを開発している日本メーカは、iPODみたいにGOOGLEに足元すくわれそう。

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