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2007.12.02

■デジタル3D CGシネマ 立体映画 REAL D
  ロバート・ゼメキス監督『ベオウルフ/呪われし勇者』

Real_d_glassベオウルフ/呪われし勇者 3D劇場リスト
迫力の立体映像を堪能できるDOLBY 3Dシネマ「ベオウルフ」公開

 ワーナーマイカルシネマズ各務原で、東海地区唯一のデジタル3Dシネマ上映ということで、ワクワクして初日に行ってきた。

 ワーナーマイカルの3Dはデジタル3DシネマREAL Dという方式。アメリカでは既に多くの劇場でこの立体視映画方式が導入されているらしい。(DOLBY 3Dと比較した詳細は追って書きます→こちらの記事)

 右の写真は、持ち帰りができる偏光メガネ。眼鏡の上からは少し架けにくく、観てくる途中でずれてくるので、そこは対策を講じてほしい。

◆素晴らしい立体映像

 立体映画としての完成度は素晴らしいの一言。以前記事にしたUSJの立体映画『シュレック 4-D アドベンチャー』と同等の3D効果を獲得している。しかもこちらは通常の長編映画の全編が立体。
 そして長時間であるが、REAL D方式はチラツキがあったり目が疲れることなく、立体映像のリアリティを2時間しっかりと楽しめる。

 3D映画マニアとしては、こんなものがテーマパークでなく、街の映画館で普通に観られるようになったことに感動。

Grendelvert  特に冒頭から出てくる腐敗した巨人グレンデルとクライマックスのドラゴンの迫力!前者は相当におぞましい映像なのだけれど、その臨場感といったらその腐敗臭が劇場に漂ってきそうなくらい。

 ドラゴンも『シュレック 4-D』に比べ、リアル感と巨大感による迫力が素晴らしい。

 こんな映像でこれから数々のSFやファンタジーが観られるかと思うと、鳥肌が立ちます。本当にいい時代になったものです。

◆フルCG

3d_cinema_2CGSociety - Beowulf Effects CGメイキング
Angelina Jolie et Beowulf
 アンジェリーナ・ジョリーのモーションキャプチャー風景
    (Blog CGトラッキングさん経由)

 実は観る前、ネットの予告編とTV-CFで観た映像を実写と思い込んでいた(^^;)。観始めてビックリ、これ、モーションキャプチャーを使ったフルCGなんだ。

 お妃とか兵士の映像の質感に違和感を持って、それでやっと分かりました。ゲームのオープニングで観るようなCG。しかしゼメキスの前作『ポーラ・エクスプレス』と比べると随分人物のCGが進化している。

 建物と馬のCGはいまひとつ。そこは立体感も書割風。うすっぺらい立体感である。

 しかしアンジェリーナ・ジョリーが登場するあたりから後半は、本当に実写としてみまごうばかりの出来。これって、後半は実写が実は混じっているのではないかと本気で思う。

 すでにCGはここまでのレベルで人物を長編映画で表現できるまでに達したんだ、という感慨。あと5年もすれば、本当にCGで作られた俳優がアカデミーにノミネートという時代がくるのではないか。

◆CGとステレオ映画

 今回、でも何故CGにしたのだろう。ライブでも良かったと思うのだけれど、予算の削減(既にCGの方が安い!?)と、あとひとつ立体視のためのカメラワークの自由度の獲得が目的ではないかと推定。

 とにかくCG空間の中でカメラが縦横無尽に動き回る。特に最初の宴席の声が森の巨人グレンデルへと聞こえていくのを表現した砦から洞窟までを一気に移動するカメラワークとか、クライマックスの竜との死闘のシーンとか、CGにしたことにより立体感を見事に表現したシーンを観ると、何故ゼメキスが立体映画であえてモーションキャプチャーのフルCGに挑んだかが想像できる。

◆ベオウルフの物語

 ゼメキスの描いたベオウルフ(wikipedia)の物語。
 wikipediaによるとほぼ語り継がれた物語どおりに今回描かれているようだ。

 しかしこの映画で良かったのは、伝説の捏造の現場をリアルに描いていたこと。
 英雄譚がどうリアルな現実から作られていくか。そしてそれをうそと認識しつつ、語っていくベオウルフ他の登場人物たち。

 こうしたシーンがたんなるヒロイックファンタジーでなく、生身の人間を実感させるドラマの質感を獲得させていた。往年のゼメキスの緻密な伏線は今回ほとんどなかったけど物語りも堪能。

◆関連リンク
グレンデル(googleイメージ検索)
 この映画ほどおぞましいイメージは今まで描かれていないようだ。この映画の、人を罵詈罵詈と食らうグレンデルを観て、エヴァンゲリオンの拘束具が外れたシーンや諸星大二郎を思い出したのは僕だけではないはず。ゼメキスもこれらを観てるんじゃないかと想像する。
REAL D社方式の立体上映劇場リスト ベオウルフのCGについて
 (大口孝之氏の特殊映像博物館)

 従来のパフォーマンス・キャプチャーでは、眼球の動きが拾えないという大きな欠点があった。そこで、新技術の開発を担当したソニー・ピクチャーズ・イメージワークスのバラグ・ハヴァルダーは、EOG(Electro-Oculo-Graph)と呼ばれる手法を導入してこの問題を解決した。

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