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2007年12月

2007.12.31

◆<発掘記事92.10/29>
下呂のアプライド美術館と中子真治氏の倉庫

<p><p><p><p><p><p><p><p><p><p>下呂のアプライド美術館と中子真治氏の倉庫</p></p></p></p></p></p></p></p></p></p>
下呂のアプライド美術館と中子真治氏の倉庫

                             1992.10/29


アプライド美術館

 岐阜県萩原町にできたアプライド美術館に行ってきた。
 あの中子真治が協力してハリウッド特撮のミニチュアの展示をしているという のが、今回のアプライド美術館の企画である。

 僕には中子真治って特別 、思い入れがある。そして彼が岐阜の出身でどっかにいるというのが、うれしかったりもしていたのである。(ようするに中子真治のミーハーファン!! )

 で、アプライド美術館は、国道41号を美濃加茂から北へまっすぐ1時間半くらい走ったところ萩原の駅の手前にある。ちょうど41号沿いで右手に、「メトロポリス」のマリアの看板が見えてくるからすぐわかる。

 ぼくはもしかして中子真治に会えるかもしれないという期待にすこしドキドキしながら入っていった。
 広さは大学の普通の教室の2倍くらいで結構せまい。
 で、展示のほうは、正確には、主催は地域(まち)づくり有志会、後援/下呂市・ 萩原町、、、下呂温泉観光協会、でもって監修/中子真治とある。どうやら、むらおこしの一貫で町に住む一種の文化人である中子真治を囲んだ有志が企画したような雰囲気である。

 なかにはいるとまず宇宙服の人形が目に入り、それから奥へ進むと あるあるあるというくらいあるSF映画のミニチュアアートと小道具の展示。充実してたのは、中子真治がよく取り上げていた(友達だという)グレッグ・ジーンの作品。

Applied

← チラシより抜粋

 以下、思いつくまま展示品を挙げると未知との遭遇のデビルスタワー、ミクロ の決死圏の潜行艇、宇宙家族ロビンソンの円盤型宇宙船、そしてフライデー(!! 実物!!!!)、宇宙戦争の火星人の円盤、宇宙大作戦(でなきゃネ)のフェー ザー、通信機、TVバットマンの各種プロップ、シービュー号のフライングサブ (ぼくは子供の頃これが大好きだったのだ!!)、レッドオクトーバーのソ連原 潜、そして2001年のあの宇宙服!!!!

 かなりおおものがあって、僕は大満足。なにしろ、うちの実家から1時間半のところ、同じ岐阜県の地に、憧れて見ていた映画に使われたこんなものたちが展示されているというだけでワクワクするではないか!フライデーがいるんだゼ、ボーマンの宇宙服があるのだゼ!!
 残念ながら中子真治はいなかったけれど、満足して帰ることとした。ここは来年の3/14までは、この展示が続き、つぎはまた別の展示が行われるらしい。 「アプライド」の言葉から「なんでも美術館」をめざすというから、また面白いものを見せてくれるでしょう。期待!である。

 というところで終わると思ったでしょう?(長いと言う方。えーー、まだある のーーと言わんでください)

倉庫


 実はまだ続きがある。出口の所でおもしろそうなチラシを発見!
 少し戻った下呂の町に、「倉庫」という名の「博物館のような物置 お茶もできる」店があるらしい。
 「コンセプトはウェアード・アンド・アンユージュアル  つまり変で、普通でない、ということ」
 「むかしの自動演奏ピアノやジューク ボックス。アール・デコの家具や調度品。ハリウッド映画の小道具や衣装。本物のターミネイターやプレデター。ようするに、メイド・イン・USAの変なモノや普通でないモノをまとめて収納したのが、当「倉庫」である。」
 「本当をいうと、ここは、変なモノや普通でないものモノに目がないオーナーが必要に迫られてつくった単なる物置にすぎない。ほんの気まぐれから一般公開する気になっただけで、、」

 というコピー。どうです、ビンビン来ませんか?SFファンのこころをくすぐるこのフレーズ。あたらしもの好き、めずらしいもの好きの血がフツフツと煮えたぎるコピーじゃないですか?!

 見よ!この素晴らしいチラシ! Souko

 で、チラシの地図を見ながら、始めての下呂の町-温泉の町、VOWの町(?!)へ進入。
 大きな黄色の馬が目印のその「倉庫」は下呂のなんの偏屈もない路地をはいった幾分わかりにくい場所にあった。ふつうの田舎の町並みに突然、アートっぽい倉庫。そこだけどっか都市の洗練/緊張感のあるたた ずまい。

 表の説明書きを見て中へ、変わっている、入口の自販機のコーヒーを500円 で買うと、それが入場料兼「お茶」になる。ちょうど小銭がなく、壊してもらお うと振り返った僕の目に入ったのは、店の人、

 なんと中子真治!!である。

 薄暗くライトアップした店内のカウンタ ー風のところに、雑誌の写真で見たあの中子真治がいるのである!(なんとなく予想したでしょ、この話の展開)(いるかもしれんと思ったけど、、いた のだ!)ぼくはドキドキしながら「あの小銭に壊してもらえますか?」(なんて間抜けなんだ!!)

 で、中子真治の顔を知らない妻は、その近くにおいてあるサボテンを見て「これって作り物ですか?」と抱いた娘をあやしながら気楽に聞いている。
 中子氏が答える。(答えるのだ!当たり前だけど、、)「そうですよ、 映画の小道具。触ってみてください、やわらかいですよ。実はネ、うちに 同じサボテンが置いてあるんだけど、子供が小さい頃にそれでよく遊んでてネ。 で、始めて本物のサボテン見たときに、知らないからいきなり抱きついちゃって大変だったんですよ」なんて。
 なにも知らない妻は、そんな話に盛り上がって屈託なく話ているのだ、、あの中子真治と!
 私はと言えば、ドキドキしながら何を話そうか頭の中で、あせりつつ考えていたというのに!
 で、とりあえず、展示を見てコーヒー飲んで落ち着いてから「中子真治さんですネ?」と話しかけようと 思ったわけ。

 展示は20畳くらいの広さの、まさに倉庫といった中に、ショーケースに入った実物大のターミネイター(の骨格)、グレムリン、アメージングストーリーのジョー・ダンテのカトゥーンものと言ったハリウッド関連から、ジュークボックス、ライト、時計、プレイヤーピアノ、自転車といった調度品関連(しかも全部アール・デコ調!)まで幅広い。

 極めつけは、実際に座ってコーヒーも飲めるイスの凄さ。全部アール・デコの豪華なイスたちなのだ。思わずイスおたくの私は、全てのイスのすわりごこちを試した!(店内には、平日のためか客は、我々だけ)

 プレイヤーピアノを見ていたら、中子真治が声をかけてきた。「先週来たお客さんが、いろいろ触ってるうちに、そのピアノ壊してしまったんですよ 。本当はいつも演奏してるんですけどネ。この横のも面白いんですよ。これを回すと、なかでチャップリンが動くんですよ。」ぼくら2人は覗き込むと、 パラパラマンガの要領でチャップリンの写真が動いていた。

 さあ、ここで話かけるんだ!「新進主流派SF映画作家論、好きでした」と。
 その時、外から現れた若い女性。中子真治とあいさつをかわす、中子氏は「では、ゆっくり見ていってください」と言っ て交替に外へ行こうとする。12時が近い、どうやら昼の休憩で交替のようだ。

 頭のなかに渦巻いていたいろいろな質問は、「あ、、」という僕の溜め息とともに行く場を失って、今も自分の部屋に燻っている。
 妻にあれが中子真治だったと話すと、「なあんだ、話かければいいのに」 と屈託がない。僕の心中は、でもわかんないだろう。(このミーハーな気持ちを どうしてくれるんだあーー!)「でも、メガネとかもすっごいいい趣味だったし 、なんか洗練されてるネ」とは、妻の中子真治評である。

 というわけで第1の中子真治との遭遇は、こんな具合でしたが、近いことだし 、また次の機会もあるでしょう。「倉庫」は、狭いけど、楽しいものがとにかく詰まっていて、展示の照明や雰囲気もよくて、なんども足を運びたいものです。
 願わくば、あの自販機のコーヒーがもう少しうまければ、、。(いいもの見せてもらった上に贅沢?)
 とにかく充実した半日の下呂への旅でした。

(by.BP  '92.10)
P.S. 現在('07.12)、アプライド美術館と倉庫は、運営されていません。現在は飛騨高山 留之助商店 本店で展示中。


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■究極映像研のアクセス解析

Ufil_access

 2007年が暮れようとしています。
 ということで本年のうちのBlogのまとめということで簡単に総括してみたいと思います。

 まず、Googleのカウンタから集計したアクセス件数のグラフが右。
 総アクセス53万件、平均 約1450件/日のアクセスをいただきました。皆さん、ご愛顧ありがとうございます。

 春から夏ごろはシュヴァンクマイエルとリンチで盛り上がり、アクセスも数が増えてます。11月の落ち込みはNiftyのトラブルで数日アクセスが不能になったところ。この頃少しやる気になってたのに、このダメージは大きかった(^^;)。

 次にアクセスの傾向ですが、残念ながらココログのアクセス解析は過去3か月しかできないので、ここから傾向を見てみます。

                                                           
1トップページ21.70%
2F14戦闘機が音速を超えた瞬間 2.0%
3テクノロジー 2.0%
4アニメータ磯光雄 と 監督作『電脳コイル』 1.5%
5中国 北京石景山游来園   : Shijingshan Amusement Park  国営遊園地で○ィズニー,キティ,ドラえもん他ニセモノ跋扈 1.5%
6映画・テレビ 1.4%
7ズジスワフ・ベクシンスキー  画集   『ファンタスティック・アート・オブ・ベクシンスキー』  Zdzilsaw Beksinski  "The Fantastic Art of   Beksinski" 1.2%
8謎の映画の予告編   "01-18-08""CLOVERFIELD""MONSTROUS""FURIOUS""TERRIFYING" 1.2%
9ロボット 1.2%
10『電脳コイル』探索  複合現実と強化/拡張現実  ミックスドリアリティとオーグメンテッド・リアリティ  MR(Mixed   Reality) & AR(Augmented Reality) 1.1%

 トップページへのアクセスが最多。
 あとF14戦闘機の記事は、過去からずっとアクセスが多い。Googleとかの検索でアクセスいただいているようです。
 『電脳コイル』は継続的にいろいろと書いてきたので、やはりアクセスが多かったということです。

                                                           
1ブックマーク/URL直接入力46.50%
2サイト内41.90%
3http://reader.livedoor.com/reader/0.40%
4http://nuruwota.blog4.fc2.com/ 0.40%
5http://www.cosmichorror.org/sfdiary/ 0.30%
6http://analytics.cocolog-nifty.com/ax.js0.20%
7http://www10.tok2.com/home/hometheater/0.20%
8http://app.cocolog-nifty.com/t/comments0.20%
9http://www.google.co.jp/ig?hl=ja0.20%
10http://ime.nu/72.14.235.104/search?q=cache:BqXW85F... 0.10%

 ここでも上のトップページへのアクセスが多いのと同一の傾向。ブックマークして巡回いただいている割合が高いようです。
 次に3位以降、リンクいただいてる皆さん、ありがとうございます。うちのページへはこうした方々のHPからのアクセスが定常的にあります。

 そして最後はこのBlogからAmazonへアクセスされた方の年間での購入件数の順。
 うちのBlogの訪問者の方々は、こんな本やDVDに興味のある方が多いという傾向がわかります。特に記事で紹介したものが人気。

                                                                 
1The Fantastic Art of Beksinski (Masters of   Fantastic Art)
2David Lynch: The Air Is on Fire
3Essence of life
4innocent view
5攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.2
6進化しすぎた脳
7ヤン・シュヴァンクマイエル PREMIUM BOX
8深井克美―未完のランナー
9virtual trip モーターパラグライダー空撮 沖縄八重山諸島 西表島・竹富島
10攻殻機動隊SACアルティメット
10愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎

 ベクシンスキーやリンチの美術展カタログがうちのBlogにしては集中した売れたのがうれしい。あとSotto Bosseは今年僕もしっかり聴いていたので、これもこの数は花○。
 マイナーで長く頑張っているのが深井克美氏の画集。これも素晴らしい画集なので、広く知られたらいいなあーと思います。好き嫌いは別れると思いますが、、、。

 本当に購入いただいた皆さん、ありがとうございます。これらの本やCDをご満足いただけていれば、幸いです。

 ではでは、来年もよろしくお願いします。

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2007.12.29

■ラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟監督『SPEED RACER』 極彩色のマッハGoGoGo

Speed_racer
SPEED RACER
 予告編

 アメリカは08.5/9、日本は7/26公開。

 吉田竜夫の『マッハGoGoGo』は、もっと落ち着いたトーンのアニメだった記憶なのだけれど、このウォシャウスキー監督の極彩色の予告編は一体どうしてしまったのでしょう。

 CGもことさらマンガっぽさを強調したものになっているし、せっかくのマッハ号のデザインや秘密兵器の渋さがこれでは伝わりません。

 アメリカの『SPEED RACER』は、こんなトーンだったのでしょうか。

Speed_racer_kuribou_2  オープニングをYoutubeで比較してみると
 マッハGoGoGo v.s. SPEED RACER

 ウォシャウスキー兄弟が観たのはこの後者なわけで、日本版と比べると随分明るく軽い主題歌になっている。うーん、映画の出来が心配だ。それにあの『バウンド』と『マトリックス』(特に1ね)がクールだったウォシャウスキー、いったいどうしてしまったんだ!?

 でも覆面レーサーやクリ坊と猿の三平もちゃんと登場するようなので結構原作に忠実かも。僕らが子どもだった時に観たあのかっこいいマッハ号がスクリーンでクールに活躍するのを期待する。

◆関連リンク
Speed Racer Opening
 アニメを利用した予告編。声はトム・クルーズとニコール・キッドマン(??本当か?)

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2007.12.28

■David Lynch's A Goofy Movie

Goofy_movie_01tile YouTube - David Lynch's A Goofy Movie

 ディヴィッド・リンチが撮ったグーフィーのアニメーションがYoutubeに!

 と思ったら、アマチュアのフィルムメーカーCodyRicheson氏が作ったマッドビデオ。

 ディズニーのアニメからリンチっぽいシーンを選択し、音楽と効果音を追加することで確かにディヴィッド・リンチ風の映像がそこに現われている。

 選択された映像は、青と黒の光のシーンを中心に、テレビのノイズやピントがぼけた画像(ピンボケはディジタル処理が加えられているのかも)。

 これと同じ手法で、『David Lynch's サザエさん』とか『David Lynch's ヱヴァンゲリヲン』とか『David Lynch's 電脳コイル』、というのが制作できそう。どなたか冬休みにチャレンジしてみたら。(>>おまえ、やれよって声が聞こえてきそうですが、、、)

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2007.12.25

■美術手帖 特集 松井冬子~絵画に描かれた痛みと贖罪~

美術手帖 2008年 01月号
 特集 松井冬子~絵画に描かれた痛みと贖罪
 (公式HP) 

かつて、幽霊画は一種の厄払いの装置として機能していたという。現代において、松井冬子の絵を一度でも観た者は、そこに描かれた「痛み」「恐怖」「暴力」に視覚神経から感染し、覚醒する。それは厄払いか、輪廻の環か?そして、彼女はなぜ、このような絵を描かなければならなかったのか。

 とても夢幻な感じの幽霊画の画家が美術手帖で特集されています。以前から少し気になっていたので、簡単ですが記事にしてみます。クリスマスムード一色の師走の街中とは相容れないイメージ。

 関連リンクを参照してもらうと、この松井冬子氏についてわかるかと思いますが、作品の妖しい雰囲気と画家の容貌のイメージのギャップの大きさ。

 淡い雰囲気だけれど迫力のある幻想画にはGoogle イメージ検索で触れることができます。思わずひきこまれて抜け出せなくなりそうなこの幽玄な世界観は素晴らしい。

 美術手帖、実はまだ購入していないのだけれど、「彼女はなぜ、このような絵を描かなければならなかったのか」というインタビューが読めるなら是非購入したいものです。

◆関連リンク
DUNE vol.31 特集:PACIFIC  
松井冬子(公式HP)
Yaso 復刊・夜想 第3号/特集#耽美 (公式HP)
YouTube - 松井冬子 自画像を語る
 『日本人と自画像 ~東京芸術大学 4800枚の証言~』より抜粋 (Aug.2007)
博美第181号 平19.3 松井 冬子 (マツイ フユコ)
 知覚神経としての視覚によって覚醒される痛覚の不可避  708/To46/181T

 博士論文のタイトルがとても興味深い。

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2007.12.24

■新刊メモ ポール M.サモン
  『メイキング・オブ・ブレードランナーファイナル・カット』

ポール M.サモン『メイキング・オブ・ブレードランナーファイナル・カット』 
公式HP

 SF映画の金字塔として、今なお輝き続ける「ブレードランナー」。 本書「メイキング・オブ・ブレードランナー」は、その製作の過程を克明に追った究極のドキュメンタリーとして、 1997年に初版が発行された。(略)

 本書は「ブレードランナー」の再生に合わせ、ファイナル・カット誕生に至る経緯とその間の関連事象を解説する新たな章と、主演のハリソン・フォードが、映画公開から25年を経て、初めてその口を開いた貴重なロング・インタビューを追加収録した、「究極のメイキング」のファイナル・カット版である。

 映画のメイキング本に眼がないので、手を出しそうですが、以前の1997年版からの進化の度合いをみてからにしたいと思います。

 いまだにこうして語られる『ブレード・ランナー』なのだけれど、僕は最初の公開の時にはディックの原作が大好きだったのと、映画としてストーリーに眼が行き過ぎていて、実はあまり良い評価をしていなかった。たしかにヴィジュアルには圧倒されたけれど、当時物語視点が強くて、大したSFじゃないじゃんってな生意気な感想を持っていた大学SF研人だった。浅はかな(^^;)。

 後年、映画はやはりヴィジュアルだと段々視点も変わってきて、評価は高くなっていくのだけど、でも最初の印象の影響がでかい。(いまだに『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を完璧に映像化した作品を観てみたいと思い続けている。)

◆関連リンク
店主54才、玩具道(オモチャミチ)の光と影 : ブレードランナーの宇宙に移住する日。

映像に過剰な改変は見当たらず、世界はあの時のままに保存されていた。
大きな変化は鼓膜が聴き分けることとなった。
新しい効果音が幾層にも重ねられ、厚みを帯びて画面から溢れ出し、ついには観客を包み込む。

 やはり『ブレードランナー』と言えば、この方の文章は必読です。あの頃と変わらないクールで熱いあの文体がネットで読めることに感謝です。
Don Shay『Blade Runner: The Inside Story (Transmetropolitan) 』(amazon)
加藤 幹郎『「ブレードランナー」論序説 (リュミエール叢書 34)』(amazon)
【初回限定生産】『ブレードランナー』製作25周年記念
 アルティメット・コレクターズ・エディション(5枚組み)
(amazon)

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2007.12.22

■予告編 アンドリュー・スタントン監督『ウォーリー : WALL•E』

Wall_e Apple Trailers "WALL•E" Pixer
         (日本公式HP)

 『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン監督によるPixerの新作CG映画。アメリカでは08.6/27公開予定(日本は08.12月)。

 700年後の地球が舞台。
 リンク先のTrailer2では新たにストーリーを想像させる映像が公開されている。宇宙のシーンもあり、SFとして期待される。

 これも立体映画として公開されるのだろうか。としたら、初の宇宙SF長編立体映画となるかも。楽しみだ。

 CGの映像としては、引用した一番上の画像の空気感がすばらしい。カメラの被写体深度と土ぼこりのリアリティ、この表現力は明らかにCG映像の進化と思う。『ベオウルフ』にも人物のフルCGとしての進化を感じたけれど、このPIXERの奥行きのある表現力は凄い。さらにこれが立体映画として登場するとしたら、、、。期待は高まる。

◆関連リンク
ピクサー新作「Wall-E」は野心的な社会派SF(eiga.com)
WALL·E (2008) (IMDb)
ルイスと未来泥棒 この3D上映もかなり期待


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2007.12.21

■ザ・クロマニヨンズ PV 『東京ジョニーギター』 
   須賀大観監督 『ROBO☆ROCK』 予告編

Roborock
東京ジョニーギター ザ・クロマニヨンズPV 
YouTube - 「ROBO☆ROCK」予告編 (映画公式HP)

「夢見たっていいだろ。俺の人生だ!」
銀河系スペクタクル!・・・かもしれない
青春☆ロボットムービー!?

『ブリスター!』須賀監督の原案を元に、GONZOグループのV FXスタジオ、ゲネロ・スタジオが初の実写映画を製作。 2007年11月23日(祝・金)ロードショー!実写版ロケット パンチの大迫力をスクリーンで体感せよ!!

ランドツェッペリンVSドセイドロイド

 クロマニヨンズの歌がいい!予告編より、彼らのPVのセンスが最高なので、ぜひご覧あれ。
 これは甲本ヒロトの2曲目のロボット・ソングだ。(1曲目は言わずと知れたこちらTHE HIGH-LOWS『日曜日の使者』(^^;))

 映画もCGのチープさが少しだけ気になるけれど、でもなんか勢いがあっていい感じ。
 ストーリーは全然調べてないけれど、観たくなる雰囲気、醸し出している。

 ところでこの予告から引用した写真の博士、なんか堀晃さんに演じてもらいたそうなマッドサイエンティストです(^^;)。

『CAVE PARTY(DVD付)』東京ジョニーギター収録(amazon)
『日曜日よりの使者の詩―甲本ヒロト全詞集』(amazon)

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2007.12.20

■デイヴィッド・リンチ懐かしのコメディ『オン・ジ・エアー』
  David Lynch - On the Air

On_the_airhorz
David Lynch - On the Air(www.lynchnet.com)

 パリのリンチ展"The air is on fire"の紫のネオンサインをウェブでみた瞬間に想い出したのがこのTVシリーズ。ZBCという架空の放送局のドタバタを描いたこのドラマで印象的だったのがネオンサイン。

 まるで雰囲気の違うこの二つだけれど、リンチの美意識で通底している。

"On the Air" episode 1 - The Screenplay Youtube On the Air

 で、久々に古いWOWOWから録ったビデオを棚から発掘し、見直してみた。
 これ、やっぱり笑える。いそがしツインズとか超遠視のブリンキーとか、観てた人にはわかるこのキーワードがたまりません。

 このドラマ、残念ながらDVD化されていないのですね。しっかりした画像で観たい。
 リンチは第一話を監督しています。シュールでベタなギャグ感覚はリンチならでは。この一話にはバダラメンティも出ています。なんと贅沢な3流コメディ(^^;)。

◆関連リンク
・オン・ジ・エアー スタッフ

オン・ジ・エアー [TV] (1990-91・米・ABC)On The Air
監督:デイヴィッド・リンチ(第1話)、ジャック・フィスク(第3、7話)、他
制作:デイヴィッド・リンチ、マーク・フロスト 
脚本:デイヴィッド・リンチ(第1、7話)、マーク・フロスト(第2、5話)、ロバート・エンゲルス(第3、6、7話)、スコット・フロスト(第4話) 
製作:ロバート・エンゲルス(第1、3、4、5、6、7話)、ディーパック・ネイヤー(第2、3、4、5、6、7話)、他 
撮影:ピーター・デミング 音楽:アンジェロ・バダラメンティ 
編集:メアリー・スウィーニー(第1話)、他 キャスティング:ジョアンナ・レイ
出演:イアン・ブキャナン、ナンシー・ファーガソン、ミゲル・フェラー、バード・シェイン、
他ゲスト出演:アンジェロ・バダラメンティ(第1話)、フレディ・ジョーンズ(第4話)、他

David Lynch - On the Air - 1992 (Youtube)

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2007.12.19

■名古屋 スパイラルタワーズ 未来建築

Babel スパイラルタワーズ公式
      (三井不動産) 
 
 名古屋駅前のバベルの塔を再び撮ってきました。

 以前の鉄骨むき出しの姿の方がゴシックな感じだったのだけれど、ガラスが全面に入ってシャープ。素晴らしく未来的な光景。

 これは東宝特撮が放っておかないでしょう。このビルを最初に壊すのはどこの怪獣でしょう。
 まずガラスが細かく周囲に螺旋状に吹き飛び、そして巨大な力で捩じられて破壊される様が目に浮かびます。

 いっしょに見上げたうちの老親は、これをネジネジと名付けていました。今、名古屋人はこのビルをどう通称しているのでしょうか。

 気に入ってるので、以前にも掲載したけれど、バベルの塔と自分の撮ってきた写真を、またのっけます。現在の姿と比較あれ。
Nagoya_spiral_tower_babel

◆建築記録サイト
スパイラルタワーズのできるまで (その弐)
ビル成長記録

◆関連リンク
バベルの塔絵画集
名古屋駅前 モード学園スパイラルタワーズ(名古屋市・超高層ビルデータベース)

当Blog記事
名古屋モード学園スパイラルタワーズ と バベルの塔

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2007.12.18

◆触覚インタフェース「iPod touch」

Iphone_pro iPod touchをようやく電気店で触ってきた。というわけでなにを今更な記事ですが、ご容赦を。(ヤン・シュヴァンクマイエル好きで触覚のシュルレアリスムを標榜する(ん?)究極映像研としては、触覚ツールとしてのiPodをレビューしないわけにはいきません(^^;))

 Wi-Fiで店内のネットワークにつなげたので、safariやYoutubeも体感できた。
 この感覚ははまりますね。指でスライドさせて直接画面が動くのがとても気持ちいい。映像と音を指であやつるこのインターフェイスの体験は新しい感覚。

 電子書籍がなかなか普及しないのは、本をめくるあの質感とスピードが得られないからではないかと思っていたけれど、iPod touchの感覚なら、もしかして電子書籍も成功するのではないか。本のページをめくる質感にはかなわないかもしれないが、たとえばスクロールのスピードによって、ページがめくれる速度または量が変わることでかなり本の感覚に近づけられるのではないか。
 さらに、ズーム機能とか別種の機能があり、これにより本の簡便さを超えられるかも。本にはない何らかのページの新しいめくり方とかが追加できたらさらにいい。

 僕はたいがい電車で本を読んで、気に入ったフレーズはページの端を折ってマークしておいて、家で地道にPCにタイピングしてこのBlogでテキストの引用をするのだけれど、もし電子書籍から気軽にコピーペーストできればどんなに楽か。そんな機能とこの触感が合体したら、本気で紙の書籍はいらなくなるかも、と思った。

 ついでに電車にWiFiが普及して(いまだにそういうのは、つくばエキスプレスくらいらしい)、映像と画像と音の引用も楽チンにできたら最高のウェブツールになるのに。Appleにはそんなツールへの進化も期待したい。

「Apple製タブレットPC」想像図コンテスト : Gizmodo Japan
 上のiPhone Proはこのサイトのコンテストの写真の引用。こういうものを触ってきたわけではないのでご注意を。
 iPhoneやiPod Touchは画面が小さいので、こんなものが出たら、Blogツールとして理想かも。

◆関連リンク
新ラインアップに“iPod”の真髄を見た(前編)  中編 後編 林信行(ITジャーナリスト) (ASCII)
【触ってきました】驚きの滑らかさ! 直感的なマルチタッチインターフェース搭載の「iPod touch」 (デジタルARENA)

2本の指で、間隔を広げたり、狭めたりすることで、表示の拡大や縮小もできる。後述するWebブラウザー「Safari」を使ったWebページの閲覧の際もこの機能を使う。

・iPod touchの投入で狙っていること
・Pod touch、厚さ8mmを実現できた理由--アップルStan Ng氏に聞く

ビデオ:「iPod touch」レビュー--「iPhone」との類似点や相違点を速攻チェック (CNET JAPAN)
iPod touchでiPodはどう進化したのか~米AppleのスタンiPod担当シニアディレクターに聞く(AVWatch)
asahi.com:ジョブズが魅せたiPod――使うこと自体が楽しい「touch」に触って - e-ビジネス情報(提供:BCN) - デジタル
『Apple iPod touch 8GB』(amazon)
『Apple iPod touch 16GB』(amazon)

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2007.12.17

■幻想植物 栽培日記9 ロマネスコの光景

Romanesco_071215

 栽培日記の続き。今週も青虫を十数匹駆除。
 こぶし大だったフラクタル部分は、手のひら大に順調に育っている。

 そしてこの左の写真。
 この茎の伸び方がなかなか異影。

 あとどれくらい大きくなったら食べごろなのだろうか。
 うちの子供はこれを見て、とても食べられない、と言っている。もしかしてチャレンジするのは私だけ??

 今回もいつものCASIOの携帯で撮った写真なのだけれど、ボチボチ高精細な写真を撮らなきゃ。来週あたり、ハイビジョンハンディカムで動画をものしましょう。Youtubeに掲載するのもいいかも。

◆関連リンク 当Blog記事 
幻想野菜 ロマネスコ
幻想植物 栽培日記1 ロマネスコの種まき
幻想植物 栽培日記2 ロマネスコ、芽吹く
幻想植物 栽培日記3 ロマネスコ、フィールドへ
幻想植物 栽培日記4 ロマネスコ、地球の虫との対決
幻想植物 栽培日記5 ロマネスコ、巨大化
幻想植物 栽培日記6 ロマネスコ、瀕死!!
幻想植物 栽培日記7 ロマネスコ、復活!!
幻想植物 栽培日記8 ロマネスコ vs 青虫 冬の対決

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2007.12.16

■新刊メモ 井上 晴樹『日本ロボット戦争記―1939~1945』

Robot_sensou_ki 井上 晴樹『日本ロボット戦争記―1939~1945』(amazon)
NTT出版 (公式HP)

 戦時中、「敵性語」であったにも拘らず、ロボットは各方面で活躍をしていた。漫画や科学小説に留まらず、兵器としても存在感を現していた。1939年から1945年まで 昭和14年から敗戦までのありようを海外をも視野に収めつつ詳述するとともに、ロボットの姿を、膨大な図版で再現した、未踏のロボット前史!

著者紹介 井上晴樹
作家、編集者、ジャーナリスト。ロボット・ウォッチャー、日本ロボット学会正会員。「日本ロボット創世記」で技術・科学図書文化賞優秀賞を受賞。

 名著『日本ロボット創世紀 1920~1938』に続く、井上晴樹氏のロボット史。今年の8月に出版されていたとのことだけれど、寡聞にして知らなかった、のでちょっと前の本だけど、新刊メモとして今頃のご紹介。

 にしてもこの価格設定は?? これでは図書館の数+少々しか売れないのではと心配になります。>>NTT出版殿。
 前著もAmazonでは品切れで単行本以外に展開されていないし、、、。近頃、どこの出版社も新書シリーズを起こしているのに、こうした埋もれた名著が新書なり文庫に落ちていない現状は寂しい。

◆関連リンク
 僕はまだ実物を手にとっていません。でもこの表紙といい、内容紹介といい、ワクワクしてしまう。
 というわけで、書評リンクミニ特集。
日本ロボット戦争記 : 書評 : 本よみうり堂(読売新聞)
           評・佐藤卓己氏(京都大学准教授)

(略)「マジンガーZ」から「機動戦士ガンダム」、現在の「エヴァンゲリオン」まで、日本人はなぜマシンとの合体にこれほど熱中するのだろうか。技術の遅れを精神で克服しようとした敗戦体験のトラウマなのだろうか。アメリカはもちろん敗戦国ドイツでも遠隔操作が試みられた攻撃兵器は、日本で人間魚雷「回天」や人間ロケット「桜花」に発展した。

惑星ダルの日常: 戦時日本にガーンズバック 森下一仁氏 評

今回も素晴らしい内容なのですが、びっくりしたのは第二次大戦中の日本でヒューゴー・ガーンズバックが紹介されていたとの記述。

井上 晴樹『日本ロボット創世紀 1920~1938』(amazon)

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2007.12.15

■アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』CHILDHOOD's END
  人類の未来 映像の未来

Childhoodsendtile
アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(amazon)
                    (光文社古典新訳文庫ラインナップ)

初版から36年後に書き直された新版、初の邦訳。
SFを超えた「哲学小説」!

この改稿版には、時代の趨勢にかんがみ作品の再調整をして、そのつど人類の平和のありかたを考え直す、クラークならではの未来のヴィジョンが貫かれている。

(解説より) 地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的はなにか? 異星人との遭遇によって新たな道を歩み始める人類の姿を哲学的に描いた傑作SF。

 1953年に刊行され1999年に若干改稿された新版の初日本語訳。話題の古典新訳文庫にこの作品が入るというのが少し以外だったけれど、なんだかSF文庫以外で刊行されるのはとても嬉しい。

 改稿部分は第一章で、米ソの宇宙開発競争を背景としていた旧版に対して、冷戦終結後の世界情勢を反映し書き換えられている。だけれども読んだ印象はそれほど変わらない。現代からのリアリティを補ったくらいの改稿。

◆人類の未来

 今回読んだのが、たぶん中学、大学時代に続く3回目になるはず。年齢をとって読む感覚が多少変わるかと思ったけれど、異星人カレルレンと国連事務総長ストムグレンの会話がクラークにして若干若書きな印象があるくらいで、終盤の素晴らしい人類視野の展開は今だ古びていない。(新訳では「カレラン」になっているが、旧読者にはやはり「カレルレン」でないと(^^;))。この作品、クラークは36歳の時に執筆しているわけで、もう凄いとしか言いようがない。当時すでにオラフ・ステープルドン『最後にして最初の人類』といった思弁的に人類の進化を描いたSFがあったわけで、それらがクラークのこの作品に影響していることは間違いないにしても、こうした筆致で異様な人類の未来を描けているのは、全く凄い。

◆映像の未来

P285 ニューアテネで行なわれた実験のなかでもっとも目覚しい成果を上げたのは、無限の可能性を持つアニメ映画の分野だった。ディズニーから百年が経過しても、この何よりも柔軟な表現様式はまだ本領を発揮していなかった。純粋な写実主義を追求すれば実写と区別が付かない作品の制作も可能になっていたが、アニメ映画を抽象主義にそって進化させようとしている人々からは大きな軽蔑を買った。(略)

P286 そのチームの研究テーマは、"トータルアイデンティフィケーション" -完全な一体感だった。着想のもとは映画の歴史にあった。まず音が、次に色が、立体映像が、シネラマが、古い"活動写真"を着実に現実に近づけた。その発展の歴史の終着点はどこか。それは言うまでもなく、観衆が観衆であることを忘れ、映画の一部になることだろう。それを実現するには、五感のすべてを刺激したうえで、おそらくは催眠術も利用する必要がある。(略)映画を観ている間はどんな人物にでもなれる。現実のものであれ架空のものであれ、想像の及ぶ限りの冒険に参加できる。人間以外の生物の感覚印象をとらえ、記録することさえ可能になれば、植物や動物にもなれるだろう。

 こんな描写にも奮えます。映像の未来に関してもやはりこのフューチャリストの視点は素晴らしい。催眠術を援用した究極映像。この方法で映画を進化させるテクノロジーが開発されたら凄い。(ダグラス・トランブルの『ブレイン・ストーム』の世界か?) 

◆関連 対談『新世紀エヴァンゲリオン』の世界 SFマガジン 1996年8月号

  この対談は、4月28日に開催された「SFセミナー’96」でのパネルディスカッションをもとに再構成したものです。   

大森望 ぼくは逆に、光瀬龍ってのはあんまり思わなくって、やっぱりクラークの『幼年期の終り』から、小松左京を経て、最近でいえばグレッグ・ベアの『ブラッド・ミュージック』に至る、人類進化の階梯をひとつのぼるための物語として解釈してたんですが。

庵野秀明 わかんないですね。そこまで大仰なもんじゃないと思うんですけどね。やろうとしたことは。

 『幼年期』のクライマックスで現出する無表情な無数の子供たちの異様な姿。このシーンは明らかに映画版『新世紀エヴァンゲリオン』に影響している。

 そしてこの映画は、たぶん『2001年宇宙の旅』を超えて、今のところ『幼年期の終わり』の不気味な進化に最も近いイメージを映像化した作品といえるだろう。たぶんリビルド『ヱヴァンゲリヲン』の最終話が作られるまでは。

アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(amazon) ルビ訳

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2007.12.14

■2007年 文化庁メディア芸術祭 アニメ部門
   優秀賞『電脳コイル』 磯光雄監督 受賞コメント

Coil_isovert_2 2007年 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門
優秀賞 電脳コイル | 文化庁メディア芸術プラザ

 (shamonさんのひねもすのたりの日々経由)

磯光雄監督 受賞コメント

 新しい風景のなかにも懐かしさが潜んでいると気づいたことがこの作品をつくる発端だったように思います。もともと今回の『電脳コイル』は立派な作品にするつもりはあまりなく、単純に楽しめる作品になったらいいなと思いながら制作しました。(略)

贈賞理由

(略)「クゥ」がなければ大賞であったろうし、本作こそが本年度の大賞であるべきだという人もいるだろう。あるいは、後年にジャンル化してマスター・ピースとなるかもしれない。そんな“夢”を見させるところが、本作の価値だろう。ディティールが理解できなくても、子どもたちの暮らす世界の緊張、対立、欲望は理解できる。よくできたジュブナイルであることが、本作を“観やすい作品”にしている。よくよく考えれば、スタッフのアプローチはまさにその部分にあったのだろう。(略)

 磯監督他、スタッフの方々、受賞おめでとうございます。本当にこの作品、楽しませていただきました。

 監督のコメント、作品と同じく控えめに抑えたところが光ります。「立派な作品」を目指した場合、どこまで行くのか、次はそんな作品も是非観てみたいものです。

 アニメーション部門全体の審査講評はこちら。
 審査員は次の4氏。鈴木 伸一(アニメーション監督)、幾原 邦彦(アニメーション監督)、木船 園子(アニメーション作家)、野村 辰寿(アニメーション作家)。
 あまり詳しい『電脳コイル』に関するコメントは述べられていないけれど、審査の過程で語られた言葉も全部聞きたいと思わせるのも、『コイル』の魅力ゆえ。

当Blog『電脳コイル』関連記事

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■動画革命東京 宇木敦哉監督 『センコロール』(トレーラー)

Tokyo_doga_sencorol YouTube - センコロール(トレーラー) 動画革命東京

 平凡な日常に突如現れた得体の知れぬ怪物と、それを取り巻く少年達が繰り広げる非日常 な世界。女子高生ユキを巻き込んで展開され るハイクオリティ・セル・アニメ作品。

 講談社アフタヌーン四季賞にて四季大賞を受賞した宇木敦哉が、持ち前のデザイン力や色 彩感覚をより活かすことができるアニメーシ ョンにそのフィールドを移し、才能を存分に発揮する。

 パイロット版の制作支援と、海外へのプロモーションを実施する株式会社シンクの事業。

 こういうところから新しい才能がどんどん出てくると、いいですね。

 特にこの作品は、シャープなデザインと動画が魅力。引用の画だけではわかりにくいでしょうが、動くとさらにいい。

 うまくいって本編が実現するといいですね。是非観てみたい。

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2007.12.12

■ホンダ ASIMO:アシモ新型 協調サービス機能

Asimo_kyouchou ASIMO | テクノロジー | 実用機能 複数体 協調(公式HP)

 複数で協調し、連続してサービスを提供するために必要な知能化技術を新たに開発しました。この技術により、人や複数のASIMOがいる環境下で、複数のASIMOが連続してサービスを提供することが可能になり、人間と共存する環境での実用化に一歩近づきました。

ホンダが最新型アシモ発表、トヨタも(TBS)

 アシモの動きを徹底的に邪魔する実験をしてみました。2体のアシモの行く手に立ちふさがり、邪魔をしてみると、状況を判断してよけて通過して行きます。また、飲み物のトレイを置くはずの場所に書類を置いてみると、アシモは書類があるのでトレイを置きません。そこで、書類を動かすと、飲み物をその場所に置きます。

 リンク先のTBSで動画が見える。特に意地悪をした時の動作が見ものなのだけど、いまいち記者が気を使いすぎで、どの程度の対応能力があるのか、不明。

ホンダは12日から東京・青山の本社で2体のアシモを使った接客サービスの実験を行う。実験は1月末まで(年末年始を除く)。

 ということなので、ホンダ本社へ出張のある方は、実物のサービスを目の当たりにできるのかも。この動画を見てると、ホンダの本気が見えます。デザインとか奇をてらった機能に走るのでなく、丁寧に一歩一歩人との共存へ近づいている感じ。(まだまだ実用には遠いのだろうけれど、、、。)

◆関連リンク
ホンダの二足歩行ロボット「アシモ」が溶鉱炉に転落(虚構新聞)
 一瞬、ギクリ。
トヨタ、新型ロボット2体と案内ロボット「ロビーナ」をお台場で一般公開(RobotWatch)

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2007.12.11

■デイヴィッド・リンチDVD『インスタレーション/インランド・エンパイア+リンチ1』

 象牙さんのコメントで知った『インランド・エンパイア』のDVD情報。
 発売は来年2/22としばらくお待たせ状態。

デイヴィッド・リンチ インスタレーション
       『インランド・エンパイア』+『リンチ1』
(amazon)

デイヴィッド・リンチ インスタレーション
        『インランド・エンパイア 通常版』
(amazon)

 特別版には、リンチを撮ったドキュメントである『リンチ1』というのが付く。これは是非観てみたい。

 あとDVDのことを調べていて、リンチの最新の仕事(写真)を発見。

Image1lyn

Gallery Fetish - Louboutin and Lynch
  fluffy Lychees: Lynch meets Louboutin

 フランスの靴のメーカChristian Louboutin:クリスチャン・ルブタンと組んだ写真。

 リンチ独特の妖しさをたたえた写真と先鋭な靴のデザインがマッチしている。

David Lynch Commercials

 残念ながら上の靴については写真のみでCMフィルムはないようだけど、このサイトに今までのリンチのCFがまとめて掲載されているのでご紹介。

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2007.12.10

■押井守、『ブレードランナー』を語る!
  リドリー・スコットとデヴィッド・リンチについて

Black_hork_down_2 押井守、『ブレードランナー』を語る!(TORNADO BASE)
                                                 (野良犬の塒経由)

 僕は今、世界中の監督の中で「この監督にはもしかしたらかなわないかもしれない」と思う監督はふたりしかいない、大法螺を吹くみたいだけどね。

 そのふたりというのは、リドリー・スコットとデビッド・リンチです。このふたりには、もしかしたら勝てないかもしれない。勝つというのは変な言い方だけど、どこかしら驚嘆するというか、圧倒される部分がある。

 映画はビジョンだとして、リドリー・スコットについて語っている。『ブレードランナー』を超える未来映像が何故出てこないかも詳細に分析。リドリー・スコットの映画に関して、『ブラックホーク・ダウン』を15~16回ぐらい観たというようなことも語られている。押井守にとってのリドリー・スコットという監督の大きさが読み取れる。

 そんな文脈で語られた上の文章。押井守がデヴィッド・リンチについて語るのをあまり聞いたことがなかったので、印象的。しかし残念ながらこれ以上の発言はなされていない。『ブレード・ランナー』に関しての講演なので、しかたないのだけれど。

 というわけで、他から押井守のデヴィッド・リンチ評。
 押井守ファンサイトとして有名な<野良犬の塒>の都々目さとし氏が04年8月に発行した『犬からの手紙 第6号 : Ein Brief von den Hunden 6』の押井守インタビューより。

 僕はリンチに関しては色んなものをもらったというか、非常にインスパイアされた。インパクトを与えられた人間だよ。(略)多分今、唯一評価する監督だよね。リンチは確かに凄い、もしかしたらちょっと適わないかもしれないっていうくらい凄い監督だと改めて思ったよ。つい先週だったかな。『マルホランド・ドライブ』観たからそう言うんだけどさ。「あれはすげぇ映画だ」ってさ。ここ数年で一番インパクトあったよね、参りました。

 この同人誌のインタビューは、通常の商業誌で読めないような深い話が聞き出せていて、さすが都々目さとし氏という出来。機会があれば押井守ファンは入手されることをお薦め。(僕は縁あって都々目さんからお贈りいただきました)

 押井守は『イノセンス』を観るとまさしく物語よりもヴィジュアルを優先する映像の作家という感じがする。これは年々深化しているように思う。映画というものに関する押井守の考え方が先鋭化してきているのを感じる。

 『マルホランド・ドライブ』は映画芸術が到達したひとつの究極の姿だと思う。

 押井守の『マルホランド・ドライブ』論を是非読んでみたい。監督では北野武(『TAKESHIS'』でまんま泣き女のパロディを美輪明宏にやらせていたのには吃驚)、作家では山田正紀(こちらも『サイコトパス』で『マルホランド・ドライブ』挑戦)。これらインスパイアされた作家たちの『マルホランド・ドライブ』評論集なんてのを編んだら面白そう。 

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2007.12.09

■幻想植物 栽培日記8 ロマネスコ vs 青虫 冬の対決

Romanesco_07120901  栽培日記の続き。2本だけ生き残り、そのうち一本がフラクタクルな形状を現したロマネスコのその後。

 左がフラクタクルな実を結ぶ1本。実の生育のスピードは遅く、やっとこぶし大。右はいまだ葉のみで宇宙植物の本性を現していない。

 そして左を良く見てほしい。
 葉の勢いがなくなっているのがわかると思う。あろうことか、冬が来たというのに青虫が大量に発生し、この一本に集中してとりついて葉を蝕んでいる。再びボロボロになった葉がお分かりいただけるだろう。宇宙植物をこの地上に繁殖させてはいけないと、地球生物を代表して頑張っているのか>>青虫。

 次の一枚がさらにロマネスコと青虫の対決の一枚。
Romanesco_07120902_2

 右の一枚の左下、ここに取り付いている二匹の青虫が見えるだろうか。
 この植物の驚異の容姿にひるむことなく、果敢に戦いを挑む青虫の地球愛にしばし目頭を熱くしたBPであるが、その後、虫を引き剥がし踏み潰し撃退したのであった。既に私の精神はロマネスコにコントロールされているのであろうか(^^;)。これぞインベーション。

◆関連リンク 当Blog記事 
幻想野菜 ロマネスコ
幻想植物 栽培日記1 ロマネスコの種まき
幻想植物 栽培日記2 ロマネスコ、芽吹く
幻想植物 栽培日記3 ロマネスコ、フィールドへ
幻想植物 栽培日記4 ロマネスコ、地球の虫との対決
幻想植物 栽培日記5 ロマネスコ、巨大化
幻想植物 栽培日記6 ロマネスコ、瀕死!!
幻想植物 栽培日記7 ロマネスコ、復活!!

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2007.12.06

■デジタル3Dシネマ方式比較
  リアルD:REAL D
  v.s. ドルビー3Dデジタル:Dolby 3D Digital Cinema

デジタル3D CGシネマ 立体映画 REAL D
ロバート・ゼメキス監督『ベオウルフ/呪われし勇者』
(当Blog記事) 

 先日の記事でお約束したデジタル3Dシネマの方式比較。
 主に下記のサイトを参考にさせていただきました。その情報から比較表をまとめました。

注目の3D対決--映画館を支配するのはREAL D?それともドルビー?(CNET)
Real D方式、ドルビー方式(インフィティック:Infitec方式)等、各種解説
                          (大口孝之氏の特殊映像博物館)

          Projector_zsscreenhorz_3

  REAL D Dolby 3D Digital Cinema
(インフィティック(Infitec)方式)
左右画像生成 Z-Screenを使用し光を2方向に円偏光 RGBの波長が異なる映像を交互切替
フレームレート 144Hz 144Hz
3Dグラス方式 円偏光タイプ カラーフィルタ(50層)
3Dグラス値段 5セント 50ドル
スクリーン 特殊なシルバースクリーン 従来の映画用スクリーン
スクリーン値段 5500ドル -
最大投影サイズ 47フィート(約14.3m) 38フィート(約11.6m)
スクリーン欠点 2D時「ホットスポット」現象  

 表の青部分が二つを比較して優れているところ、赤が劣るところになる。
 残念ながら画質について明確に比較して記した情報は今のところ見つからない。

 仕組みから考えると、どうなるのか。フレームレートは同じ144Hz、144コマ/秒の画像が投影され、その半分の72コマ/秒の情報が左右の各眼球に見えることになる。
 REAL Dは偏光、Dolby 3Dは色の波長をずらすことで、左右の画像を分離しているところ。これによる色と光度の違いが、映像の質を決めることになる。投影された絵を写真で比較できると、ここの質の差があきらかになるはず。どこかで比較画像が発表されることを期待。

 REAL Dをワーナー・マイカルで観た感想としては、チラツキはほとんど気にならない。
 左右で各72コマ/秒というのは、かのダグラス・トランブルが開発したショー・スキャン方式の謳っていた60コマ/秒というリアルな映像にとって理想的なコマ数を超える数字なので、違和感にはつながらないのだろう。

 あえていうと、画像が少しだけ暗いような気がした。これは偏光版に対する光量の課題なのだろうけれど、普通の映画でも映画館によってバラつきがあるので、その範囲内くらいで問題はないように思う。さてDolby 3Dの絵も観てみたいものだ。

 あとこの比較表でいえるのは、劇場の投資と、メガネのランニングコストの違い。
 映画館で採用するのであれば、このスクリーンの値段なら、むしろランニングコストの方が観客数から考えて大きいので、REAL Dに軍配が上がりそうだけど、どうなんでしょう>>劇場業界関係者殿

 一方、家庭用の展開では、上と逆の理由で、DOLBY 3Dの可能性も。

 いずれにしても、こうした技術の進化は、とても素晴らしいことですね。

◆関連リンク
最新技術で迫力の立体映像を堪能できる3Dシネマ「ベオウルフ」が公開
ドルビーの新3D上映技術が「ベオウルフ」で国内初採用-12月より新宿バルト9など8館で3D上映

米Dolby Laboratoriesは28日、12月1日より全国公開される映画「ベオウルフ/呪われた勇者」を、国内8カ所の劇場において「ドルビー3Dデジタルシネマ」で3D上映すると発表した。

ITmedia +D LifeStyle:ドルビー、立体映画技術「Dolby 3D Digital Cinema」を公開
Real D(公式HP)
wiki Real_D
Real Dに関するニュース (Youtube)
REAL D社方式の立体上映劇場リスト
 (大口孝之氏の特殊映像博物館)
・・3-D無料体験イベント ~ “3-Dエクスペリエンスin WM” ~
デジタル3Dシネマ Real D (ワーナーマイカル)

 デジタル3Dでは、フィルム映写機では無くデジタルプロジェクターを用いて左目・右目のデータを1フレームにつき各3回(合計6回)を投影します。通常、映画は1秒間24フレームですが、デジタル3Dでは1秒間になんと合計144フレームでスクリーンに投影されます。これにより、実写、アニメ作品共に従来のフィルム映写機ではなしえなかった今までに経験した事が無い驚くほど鮮明な3D映像を、専用のメガネをかけるだけでご覧いただく事が出来ます。(略)

現在アメリカをはじめ、世界各国でこのデジタル3Dを導入する映画館が急激に増えています。

(略)2009年以降のドリームワークスのアニメ作品については全て3Dで製作・公開すると発表し、さらに、ジェームス・キャメロン監督は「タイタニック」以来の次回作、「Avatar」(2009年公開予定)も3Dで製作しています。

Dolby 3D
Stereographics Projection ZScreen® 

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2007.12.05

■美術手帖2007.10月号 
  特集「ハリウッドの光と闇 デイヴィッド・リンチ」

美術手帖 2007年 10月号
        特集「ハリウッドの光と闇 デイヴィッド・リンチ」
(amazon)
                            (美術出版社 公式HP)

新作『インランド・エンパイア』をはじめ、数多くの話題作を放ってきた“ハリウッドの奇才”デイヴィッド・リンチ。この春には、ペインティング、ドローイングなどを多数紹介する回顧展が開催され、その勢いはとどまるところを知らない。光と闇、恍惚と狂気、知性と不条理が同居する「リンチ・ワールド」に迫る。

 こんな特集が組まれていたとは!?
 うちの町には美術手帖が入荷する本屋がなくて、全く知らなかった。不覚。

 先日名古屋の大手書店のバックナンバーコーナーでこの特集本を見つけた。危うく買い逃すところだー。いなかはいやだ。

 内容的には美術展カタログ『The air is on fire, David Lynch』から結構な枚数作品が掲載されていて、このカタログの購入を躊躇されていた方は、お得。

 町山智浩氏「私を縛るこの邪悪な夢から解放して」とか、読み応えがある論考も掲載されている。表紙もリンチの写真だし、かなりお薦め。

 他に石田徹也氏の小特集とかも嬉しい。

・当Blog関連記事 デヴィッド・リンチ監督 『インランド・エンパイア』

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2007.12.04

■BS11開局 立体視TVへのアプローチ 『3D立体革命』

3d_kakumei 3D立体革命 (BS11)  提供:3Dコンソーシアム

12/2(日) 17:45
 BS11では、テレビで鑑賞できる出来る「3D立体放送」の普及拡大を目指し、3Dの解説やコンテンツを紹介します。(3D立体放送を見るには専用受信機が必要です)

■オンエア情報
毎週月~金
 15時30分~15時45分 17時00分~17時15分
毎週月~木
 0時00分~0時15分
毎週土曜日
 10時15分~10時 16時00分~16時15分
毎週日曜日
 12時45分~13時00分 16時45分~17時00分

BS11広報マン&ウーマン日誌: 3D立体テレビに挑戦!

 飛び出した映像を見るのには、ディスプレイの表面に工夫を凝らした専用テレビと、専用のメガネが必要です。

  いずれは、この映像を何とかして、お茶の間のテレビにお届けできないか、その普及の起爆剤になればという意図で、日本BS放送のチャレンジ・プロジェクトの一つです。

 ついにTVで立体視ハイビジョンの放送が試験的に始まりました!!

 と言っても今は、Xpol方式ハイビジョン液晶立体(3D)テレビがないと、ちゃんと立体映像は見えません。BS11:日本BS放送は、ビックカメラの子会社になるらしいので、デモをしている店舗があるらしい。

  Xpolは、(株)有沢製作所の登録商標で、子会社の株式会社アスナ立体フルスペックハイビジョン液晶テレビを発表(PDF)しているそうです。いずれ発売される予定とTVでは言っていました。

 今日の試験放送は、一般のハイビジョンテレビで観ると、上の写真のように二画面左右に分かれた映像として映し出されます。

 というわけで、これを裸眼立体視するのにチャレンジ。

 まず放送をDVDで録画。そしてPCで画面を小さくして静止させ、平行法で立体視状態に自分の目と脳を持ち込みます。
 そして再生ボタンをクリックすれば、OK。そこにはちょっと縦長だけれども紛れもないDVD画質の立体映像空間が現出します。

 今回、僕が録画したシーンは、バスケットと野球。
 バスケのゴールの様子はなかなかです。 PCの一角に物凄くリアルな奥行きのある映像空間が立ち上がります。そこの空気感、透明感が素晴らしい。
 しかし縦長と画面が小さく、本来のハイビジョンの威力を発揮できないのが辛い。でもこの試み、とても楽しみなのでこれからも影ながらこのBlogで応援していきたいと思います。

 こうなったら、今までの裸眼立体視の平行法、交差法から、今度からは液晶シャッターのように右目と左目を高速で交互に瞬きする能力を鍛えようか。(観える訳ないので試さないように(^^;;))。

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2007.12.03

■ハリウッド版「鉄腕アトム」のコンセプトアート
  & 浦沢直樹『PLUTO 05』

Astro_boy_vert ハリウッド版「鉄腕アトム」のコンセプトアートが公開
(eiga.com)

監督は、ジョージ・ルーカスのVFX工房ILMやピクサーでアニメーション・スーパーバイザーを務めた経験を持つコリン・ブラディで、今回の映画版ではアトムの誕生が描かれるという。ブラディ監督によると、「鉄腕アトム」を全く知らない人に向けて作りつつも、ファンの人にも受け入れられる作品を目指しているとか。全米公開は09年の予定。

Exclusive: AstroBoy Concept Art and Director Interview(www.firstshowing.net)

 ふるーい実写版アトムとハリウッド版、浦沢版を並べてみました。実写版とハリウッド版、どっちもどっち、って感じ。なにかキツイ表情のアメリカアトム(アストロ・ボーイ)の行方が心配です。

 にしても、やはり『PLUTO』のセンスの良さが光ります。

 コリン・ブラディ監督が『PLUTO』を知ったら、こちらを映画化したくなるのではないだろうか。

浦沢 直樹『PLUTO 5』

 世界の人口、六十億と同じ数の人格を分析してプログラミングしたんだよ。

 目覚めなかったんだよ。
 いや、自ら目覚めるのを拒否したと言うべきか・・・・・・・

 天馬博士の語る「完全なロボット」とは?
 あいかわらず気を持たせて、長大な物語になることが危惧される浦沢版ですが、今回もテンションが高い。

 ゲジヒトの過去と、ダリウス14世の語る「彼の人工知能に発生した、ロボットの憎悪にふさわしい体」「この花畑」プルートゥ。

 60億の人類をシミュレートする電子頭脳というのが、どのような意識の問題にアプローチしていくか、今後の展開が楽しみ。

◆関連リンク
astroboy.jp 
AstroBoy (2009)(IMDb)

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2007.12.02

■デジタル3D CGシネマ 立体映画 REAL D
  ロバート・ゼメキス監督『ベオウルフ/呪われし勇者』

Real_d_glassベオウルフ/呪われし勇者 3D劇場リスト
迫力の立体映像を堪能できるDOLBY 3Dシネマ「ベオウルフ」公開

 ワーナーマイカルシネマズ各務原で、東海地区唯一のデジタル3Dシネマ上映ということで、ワクワクして初日に行ってきた。

 ワーナーマイカルの3Dはデジタル3DシネマREAL Dという方式。アメリカでは既に多くの劇場でこの立体視映画方式が導入されているらしい。(DOLBY 3Dと比較した詳細は追って書きます→こちらの記事)

 右の写真は、持ち帰りができる偏光メガネ。眼鏡の上からは少し架けにくく、観てくる途中でずれてくるので、そこは対策を講じてほしい。

◆素晴らしい立体映像

 立体映画としての完成度は素晴らしいの一言。以前記事にしたUSJの立体映画『シュレック 4-D アドベンチャー』と同等の3D効果を獲得している。しかもこちらは通常の長編映画の全編が立体。
 そして長時間であるが、REAL D方式はチラツキがあったり目が疲れることなく、立体映像のリアリティを2時間しっかりと楽しめる。

 3D映画マニアとしては、こんなものがテーマパークでなく、街の映画館で普通に観られるようになったことに感動。

Grendelvert  特に冒頭から出てくる腐敗した巨人グレンデルとクライマックスのドラゴンの迫力!前者は相当におぞましい映像なのだけれど、その臨場感といったらその腐敗臭が劇場に漂ってきそうなくらい。

 ドラゴンも『シュレック 4-D』に比べ、リアル感と巨大感による迫力が素晴らしい。

 こんな映像でこれから数々のSFやファンタジーが観られるかと思うと、鳥肌が立ちます。本当にいい時代になったものです。

◆フルCG

3d_cinema_2CGSociety - Beowulf Effects CGメイキング
Angelina Jolie et Beowulf
 アンジェリーナ・ジョリーのモーションキャプチャー風景
    (Blog CGトラッキングさん経由)

 実は観る前、ネットの予告編とTV-CFで観た映像を実写と思い込んでいた(^^;)。観始めてビックリ、これ、モーションキャプチャーを使ったフルCGなんだ。

 お妃とか兵士の映像の質感に違和感を持って、それでやっと分かりました。ゲームのオープニングで観るようなCG。しかしゼメキスの前作『ポーラ・エクスプレス』と比べると随分人物のCGが進化している。

 建物と馬のCGはいまひとつ。そこは立体感も書割風。うすっぺらい立体感である。

 しかしアンジェリーナ・ジョリーが登場するあたりから後半は、本当に実写としてみまごうばかりの出来。これって、後半は実写が実は混じっているのではないかと本気で思う。

 すでにCGはここまでのレベルで人物を長編映画で表現できるまでに達したんだ、という感慨。あと5年もすれば、本当にCGで作られた俳優がアカデミーにノミネートという時代がくるのではないか。

◆CGとステレオ映画

 今回、でも何故CGにしたのだろう。ライブでも良かったと思うのだけれど、予算の削減(既にCGの方が安い!?)と、あとひとつ立体視のためのカメラワークの自由度の獲得が目的ではないかと推定。

 とにかくCG空間の中でカメラが縦横無尽に動き回る。特に最初の宴席の声が森の巨人グレンデルへと聞こえていくのを表現した砦から洞窟までを一気に移動するカメラワークとか、クライマックスの竜との死闘のシーンとか、CGにしたことにより立体感を見事に表現したシーンを観ると、何故ゼメキスが立体映画であえてモーションキャプチャーのフルCGに挑んだかが想像できる。

◆ベオウルフの物語

 ゼメキスの描いたベオウルフ(wikipedia)の物語。
 wikipediaによるとほぼ語り継がれた物語どおりに今回描かれているようだ。

 しかしこの映画で良かったのは、伝説の捏造の現場をリアルに描いていたこと。
 英雄譚がどうリアルな現実から作られていくか。そしてそれをうそと認識しつつ、語っていくベオウルフ他の登場人物たち。

 こうしたシーンがたんなるヒロイックファンタジーでなく、生身の人間を実感させるドラマの質感を獲得させていた。往年のゼメキスの緻密な伏線は今回ほとんどなかったけど物語りも堪能。

◆関連リンク
グレンデル(googleイメージ検索)
 この映画ほどおぞましいイメージは今まで描かれていないようだ。この映画の、人を罵詈罵詈と食らうグレンデルを観て、エヴァンゲリオンの拘束具が外れたシーンや諸星大二郎を思い出したのは僕だけではないはず。ゼメキスもこれらを観てるんじゃないかと想像する。
REAL D社方式の立体上映劇場リスト ベオウルフのCGについて
 (大口孝之氏の特殊映像博物館)

 従来のパフォーマンス・キャプチャーでは、眼球の動きが拾えないという大きな欠点があった。そこで、新技術の開発を担当したソニー・ピクチャーズ・イメージワークスのバラグ・ハヴァルダーは、EOG(Electro-Oculo-Graph)と呼ばれる手法を導入してこの問題を解決した。

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2007.12.01

■磯光雄監督『電脳コイル』最終回 第26話「ヤサコとイサコ」

Coil26_02電脳コイル 第26話

脚本 : 磯 光雄  絵コンテ : 磯 光雄
演出 : 安川 勝  作画監督 : 井上俊之

 クライマックスでのヤサコとイサコの甘いシーンは正直少し引いたが、その後のラストシーンでのイサコの「仲間」をキーワードとしたセリフに泣いた。このセリフを表現するためのクライマックスのあり方なら納得。

 まさにこの二つのシーンがこの並びで語られることで、人と人との関係のあり方について、子供たちに強い印象を残したのではないか。見事なラストシーン!!

 磯監督、シリーズ全話を自ら手がけ、脚本のこの完成度の高さは素晴らしい。そしてあの完成度の高い絵作り。

 アニメファンの大人だけでなく、この作品はまさに複雑な環境の中で生活している現代の子供たちに強い印象を残したのでないか。ここに描かれていたのは、子供たちが日々の生活の中で感じるもろもろの事象であると思う。
 この作品を観て、映像作品の持つ力にインパクトを受けた子供たちが、今後大人に成長して、素晴らしい映像クリエータとなる可能性を感じた。

 この作品は磯光雄監督から、子供たちへのプレゼントであるのと同時に、彼が影響を受けたクリエータたちへの感謝の気持ちではないだろうか。自分が受けた子供時代の感動を、自分から今の子供たちに(さらに質的に向上させて)贈ることが先達の制作者たちへの敬意の表明なのではないか。そんなことを感じて観終わった。

 この作品でそうした想いを完遂した磯監督が次回作にどう取り組むのか。
 今度は、きっと過去の作品への磯氏独自のオマージュではなく、まったくどこにもない、未来へ向けた映像の挑戦作となるような予感。期待してます。

>>小学生、中学生の皆さん or  親の方

 子供の感想と学校で話題になっているかどうか、コメント欄で教えてもらえると嬉しいです。僕らが子供の頃の少年ドラマシリーズ『タイムトラベラー』とかより、さらに素晴らしい印象を子供たちに残した作品になっていると思うので、子供たちの受けた印象を聞きたくてたまりません。

★★★★ ネタばれ 注意 ★★★★

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