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2007年3月18日 - 2007年3月24日

2007.03.24

■『NOEIN:ノエイン』サテライト製カット袋入り複製原画 by たのみこむ

Noein たのみこむ「NOEIN」
 (カトゆー家断絶経由)
東京国際アニメフェア2007参戦!(「たのみこむ」)

 「この“情熱”を…人の手による原画の凄さを!ライヴ感を伝えるには…」
 製作現場で一枚一枚魂を込めて描かれた原画を最新の印刷技術によって可能な限り再現した複製原画で実物と並べると、どちらが本物か分からなくなりそうな精度はエイリアス(分身)と呼ぶに相応しいアイテムです。

・キャラクターデザインの岸田隆宏氏による「イメージボード」
・OPの名シーンを1/10スケールにしたパラパラ動画
・赤間たつひろ氏制作によるペーパークラフト「ペパット アトリ」
・アニメーター必須!?原画が入るお蔵出しイラストを使用したA3サイズクリアファイル
・赤根監督によるメッセージ「NOEINの原画を見ることが楽しかった日々…。」

等、盛りだくさんの30点以上がアニメ製作現場で使用される「サテライト製カット袋」に入ります。
※当商品は、TAF東京国際アニメフェア「サテライト」ブース(B-8)にて3/24・25のパブリックデーに先行販売を行います!

 以前記事にしたアニメータりょうちも氏も参加した『ノエイン』の原画集。なんともマニアックな形態で、こんなものが発売されるそうです。サテライト製カット袋入りという作画オタクの心をくすぐるアイテム。(と言いつつ、上のサイトではアニメータの名前が出ていないのが残念。って言うか、こんなものを買いたい人は、この絵を観ただけで誰かすぐわかるから必要ないのか??ちなみに私は実は偉そうなタイトルのBlogをやってますが、わかりません(^^;;)推測は下記)

 OPのパラパラ動画とかあるので、原画としては作画監督も務めたりょうちも氏の師匠 松本憲生氏の原画かもしれない。誰か詳しい方、もしくはTAF2007で現物を見た方、コメントをお待ちします。

◆関連リンク
赤根監督に訊く「メイキング・オブ・『ノエイン』」第3回 張り切り原画マンとキャスティング (WEBアニメスタイル_特別企画)
作画@wiki - りょーちも
作画@wiki - 松本憲生 松本憲生作画MAD vol.3
株式会社サテライト:作品紹介 ノエイン もうひとりの君へ
ノエイン もうひとりの君へ|公式サイト トップページ
「たのみこむ」の検索(「原画」で検索すると88件のリクエスト) 
  宮崎駿 参加作品「赤胴鈴之助」DVD化とか面白そう
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 原画集」発売決定!

<当Blog記事> 
アニメータ りょうちも氏 の映像 (ノエインより) 

『ノエイン もうひとりの君へ DVD 第7巻』
 このDVDに上記映像が特典で入っているらしい。
『ノエイン』 りょうちも氏、本のイラストも描かれている

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2007.03.21

■インディアンのカチナ と ツリーハウス
  KACHINA & TREE HOUSE

『インディアンの贈り物―ネイティブ・アメリカンのクラフト図鑑』

 最近書店に並んでいるムック。この本に載っているカチナ:KACHINAという人形がなかなかいい感じなので調べてみました。

カチナの話(カチナドールの専門店KOKOPELLI)

カチナ(kachina/katsina)はホピ族が信仰する精霊、精神のこと。それを形にしたものがカチナドールです。元々カチナドールは儀式の際子供達に与えられ、カチナの意味、目的、起源、歌、踊り、力、飾り、デザインを教えるための教材のように使われました。

 この専門店のHPにも、いくつか写真が掲載されています。
 で、グーグルイメージ検索してみました→KACHINA

Kachina
 こういう民俗学的な人形って、独特の世界観があって、どこの国のもいいですね。この本には、もっと水木しげるが喜びそうな妖怪的なものもいろいろと載ってます。
 こういうの、収集したくなりますね。

ピーター ネルソン『ツリーハウスをつくる』

 カチナから鬼太郎を連想して、彼の家を思い出したというわけではないのですが、最近、CM(ネスカフェ ゴールドブレンド「オンリーワン」篇)に出てくるツリーハウスが気にいって、ちょっとだけリンク集。
 ツリーハウスにカチナやその他、世界の不思議な形の人形を飾ったら楽しいでしょうね。退職後にコツコツ作ってみましょうか。と遠い眼(現在、仕事たいへんモードが続いており、つい夢想)。

THP | Japan Tree House Network: TOP 
TreeHouse(グーグルイメージ検索)
Treehouse_boat_1Scallywag Sloop
 まるでギリアムの世界ですね。
 素晴らしい。

Most Peculiar Tree House
 宙吊りの目玉おやじですじゃ。

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2007.03.20

■ジブリ 宮崎駿監督新作『崖の上のポニョ』

 shamonさんのひねもすのたりの日々で知りました。
 ジブリ新作は宮崎駿監督「崖の上のポニョ」とのこと。ネットにもまだあまり情報はないですが、検索に引っかかったのは2件。

Ponyo_1中国新聞 時事ドットコム

 「崖の上の-」は宮崎監督のオリジナル作品で、人間になりたいと願う金魚姫ポニョと5歳の男の子宗介の物語。宮崎監督が瀬戸内海の町に滞在して構想を練り、昨年10月から自ら作画に取り組んでいるという。

 スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは「アニメーションの原点に戻ろうと、これまでの宮崎作品と違って緻密(ちみつ)ではなく、子供が描いたようなタッチの絵に挑戦している」と話している。

 なにやら金魚の毛が生えた頭がチラと見えます。セル画というか、クレヨンみたいで、新しいアニメのタッチを試すのかもしれないですね。

 5歳という対象は、もしかしたら宮崎監督の孫の世代かも。かつて息子のために『パンダコパンダ』を作ったように宮崎じいちゃんから孫への贈り物なのかも。

 大人の痛快アクションマンガ映画を観たい私たちは今度も置いてけぼりなのか、、、宮崎監督なので、なんらか社会的なアプローチはきっとあるのでしょうね。

 脳のこんがらがりそうな話の合間には、こういう息の抜ける記事がいいかと思い、掲載しました。瀬戸内海の町ってどこなんだろう。瀬戸内海だと地中美術館のある直島をつい思い出すけれど、来週の「プロフェッショナル仕事の流儀」でどこかわかりそう。

 作業の中心は、「イメージボード」と呼ばれる絵を描くこと。鍵となるシーンやキャラクター設定などを描く、映画作りの根幹ともいえる作業だ。こうした、映画の「核」を生み出す創造の現場に、カメラが立ち入るのは初めてのことである。
 老境に達した宮崎監督が自らの限界と向き合い、もがきながら、映画と真正面から向き合う姿。不安にさいなまれながら、自身が「映画の本質」と語った1枚を描き上げる場面。

 NHKの紹介文によると、なかなか面白そうです。

◆関連リンク 当Blog記事
BS アニメ夜話 『カリオストロの城』
BS アニメ夜話 第4弾 『未来少年コナン』
叶精二『宮崎駿全書』 と 宮崎駿『もののけ姫』について
アーシュラ・K・ル=グウィン公式コメント ジブリ映画化『ゲド戦記』
ON YOUR MARK

宮崎駿 初期原画<3>『ルパン3世』「ルパンを捕まえてヨーロッパへ行こう」
宮崎駿 初期原画<2>『ルパン3世』「黄金の大勝負」第14話「エメラルドの秘密」
宮崎駿 初期原画<1>『侍ジャイアンツ』第一話

「スーパーマン」vs照樹務「泥棒は平和を愛す」 
「宮崎駿新作短編」 『やどさがし』、『水グモもんもん』、『星をかった日』 

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2007.03.19

■池谷裕二 『進化しすぎた脳』 感想 2
   無意識の脳活動と芸術家の「半眼」

 感想2は、こんなタイトルにしてみた。「半眼」は浦沢直樹氏の話につながるはずなのだけど、どうなることか。(自分でも書いてみないとうまくつながるか自信ない(^^;))

 まずは『進化しすぎた脳』から面白かった部分をポイントで紹介。

◆無意識の活動と意識

・病気(水頭症)で通常の脳体積の10%しかない人でも、大学の数学科の首席をとり通常以上の思考活動ができる例がある。病気にかかったとは知らずに検査で初めて気づいた。「進化しすぎた脳」はその一部だけでも充分な仕事を果たす(P84)

・ボールが投げられてからキャッチャーがうけるまで0.5秒。人間はものを見て判断するまでに0.5秒かかる。野球選手は視床から視覚野に入った映像を意識して行動をおこすのではなく、「上丘」で原初的だけど素早い視覚処理をして意識することなくダイレクトに行動してボールを打っている。意識はあとでついてくる。(P138)

・ボタンを押すという行動と脳波の関係を調べると、「動かそう」という意識が現われる1秒前に、すでに「運動前野」という運動をプログラムするところは動き出している。「動かそう」としたのは無意識の脳活動が先で、それを後追いで意識が確認している。
 「動かそう」と脳が準備してから「「動かそう」と自分では思っている」クオリアが生成されている。自由意志というのは実は無意識の脳活動の奴隷(の場合がある)。(P171)

 一番眼からウロコだったのは、意識より前に脳は行動を開始しているという部分。それを並行で意識が確認していく。そして生成されたクオリアが本末転倒な認識を形作る、というところ。これって、ものすごーく深い内容のような気がする。

 意識というものの正体が、こうした実験からある程度あぶりだされてくるのではないか、という予感に溢れている。ただ著者の池谷裕二氏はこれ以上の推測を学生たちに突っ込んで語ることはない。(別の箇所では「意識とか心というのは多くの場合、言葉によって生まれている。意識や心は言語が作り上げた幽霊、つまり抽象だ」「意識とか心は<汎化>の手助けをしている」「人に心がある<目的>は汎化するためなんだろうね」(P196))

Urasawa◆半眼のメカニズム

 さてここで、先週のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」(創造性を生む「半眼」の境地)インタビューイ浦沢直樹氏に登場いただこう。

 クオリティーの高い作品を絶え間なく生み出し続けている漫画家の浦沢直樹さんは、アイデアを生み出す時や非常に大切な1本の線を描く時に、座禅で言う「半眼」の状態に自分を置くと言う。

 ここで面白かったのが漫画を描く時の「半眼」。一本の線を引く時に、意識が介在するよりも少しぼんやりとした「半眼」の状態の方がイメージに合ったいい線が引ける、という話。

 これと上記の意識より前に脳は行動を開始しているという部分をあわせて読むと、「半眼」の正体が見えてくる。ここまで書いたら言わずもがなだけれど、豊かな描線を無意識の脳活動が描こうとしていて、それを邪魔してしまうのが、この時、後追いで生成された「描こう」と自分では思っている」クオリアとそれにより無意識の活動に介入する意識なのだろう。

 それを意識をぼんやりさせて「半眼」で動き出した脳活動にまかせる、というのが、池谷的に表現した浦沢の描線の豊かさの秘密なのかもしれない。

 僕はイラストをちょこっと描いた経験しかないけれど、最初の鉛筆でささっと描いたネームの方が自分ではうまくみえる(脳内のイメージに近い)というのは、なんとなくこの脳活動と意識のメカニズムを想起するとよくわかる。

 天才というのは、積み上げた経験訓練が無意識の能力として高いレベルにある人のことをいうのだろう。剣豪の「半眼」というのは聞いたことがある話だけれど、まさに努力によって作り上げた脳内の回路による活動と、それを阻害しないで「半眼」の意識でうまくコントロールする状態を作り出すことが漫画家や剣豪の優秀さと直結しているのだろう。

◆蛇足 そして無意識の脳活動を恐れる人々

 例えば、P・K・ディックが小説やエッセイで描く「自分が何者かに操作されているのではないか」という強迫観念は、上で記述した意識が持つ無意識の行動への恐れみたいなものと考えると理解できるような気がする。
 実は自分がコントロールしているのではなく、脳内の無意識な情報処理、行動指示が自分の体を操作している場合があるということを過度に意識してしまったらどうなるか。クオリアという意識を騙す伏兵のようなものがいくら頑張っても、一度疑いの気持ちを持ってしまったら、自分の脳の活動と意識が乖離してひどいことになりそうだ。
 本来、全部が自分の脳活動だと、しっくり理解/体感すればいいことなのにネ、、、。

 という蛇足はここまでにして、次回は『進化しすぎた脳』から視覚の秘密をご紹介の予定。やっと究極映像研らしいネタに回帰できて、めでたしめでたしとなりますか??

◆関連リンク
Neuron池谷裕二のホームページ 東大薬品作用学教室 (公式HP)
 池谷裕二は何を研究しているのか、何を目指しているのか

 ここから神経細胞の発火パターンの映像 →

 池谷氏が開発した世界最高のリアルタイムニューロン観測。手法としては多ニューロンカルシウム画像法というものだそうです。同時に1000個の神経細胞の発火現象をとらえることが可能とか。チカチカしているのがリンク先で確認できます。

・当Blog記事
 『進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線』 感想・1

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2007.03.18

■池谷裕二 『進化しすぎた脳
   中高生と語る「大脳生理学」の最前線』 感想・1

 池谷裕二『進化しすぎた脳』
 知らない著者の本に書店で出会い、吸い寄せられるように購入、結果、傑作!というのは本好きにとっては至福なのだけど、この本はそんな本の一冊になった。

 タイトルどおり、脳科学者の著者が中高生と語りながら、人間の脳認知の最先端状況を説き起こす本。書かれた本ではなく、語られた本なので平易。今、届いた学会誌にこんな記事がとか、まさに現在進行形の話が、ホットに語られる。あとがきで著者が述べているようにグルーヴ感に溢れた熱い一冊。(2年前に出た単行本からブルーバックスで再刊された本だけど、最後一章に自身の東大の研究室の学生と最新の情報を交えた最新分が追加されている)

 以下、刺激的な部分から僕が思ったことをご紹介。

人の脳は「無限の猿定理」の5億乗

Monkey_typing  無限の猿定理とは「無限の数の猿がタイプライターを叩き続けば、いつかはフランス国立図書館に収蔵されている書物の全てを書きあげることができる」ことを意味する定理」である。この本にこうした話が出てくるわけではないけれど、読後、僕がまず思い出したのはこの無限の猿定理。ちょっと長くなるけれど、どういうことかというと以下。

 『進化しすぎた脳』によると、脳のニューロン:神経細胞の数は1000億、そこから出たシナプスがそれぞれ1万。1000億×1万=1000兆のシナプスが神経伝達物質による神経細胞のスパイクを1000分の1秒ごとに行っているのが我々の脳の活動ということになる(P231)(大脳皮質だけ140億×1万=140兆のシナプス)。

 そして脳がものを考える時間ステップは、だいたい0.1秒、100ステップのシナプスの活動で言葉を認識したり思考したりを繰り返している(「脳の100ステップ問題」P272)。たとえば大脳皮質だけで考えると、140兆の100乗の組み合わせにより思考を生み出している。
 140兆の100乗!!これはexcelでは既に扱えない(扱える最大値はわずか9.9E307≒140兆の21乗)。この神経細胞の膨大数の組み合わせ活動が思考の源と考えると、脳科学は、「再現性があり追試が可能であることを基本とする」科学の範疇をはみ出すのではないか、という疑問も提示されている(P372)(この部分だけでも凄く刺激的)。

 で、ここからこの膨大数を理解するために僕が思い出したのが「無限の猿定理」。 わかりやすくここではシェイクスピアの本で仮定する。
 シェークスピアの本が200(文字/ページ)×300(ページ)=6万文字で構成されているとすると、猿が英文タイプライターを叩いて時にシェークスピアの作品を書き上げる確率はアルファベット26文字の6万乗。これは26の6万乗匹の猿が全員6万文字タイプすると、その中の一匹が『ハムレット』を書き上げる計算になる。
 この時タイプされた全情報量は、26文字≒2^5とすると、
 26^60000匹*60000文字*2^5≒(2^5)^60000*2^16*2^5≒2^300021≒2^30万。

 140兆の神経細胞の発火のありなしの組み合わせは2^140兆。2^140兆≒(2^30万)^5億。我々の大脳皮質が瞬時瞬時に持っている情報は、「無限の猿定理」の5億乗ということになる。もちろんこれは強引な比較だけれど、膨大数を直感的に理解するためということで、お許しを。

 つまり我々一人一人の脳の中には、大脳皮質だけでも「無限の猿定理」の5億乗の情報が存在できることになる。これは物凄い数だと理解できる。我々は26の6万乗匹の猿に任せなくても、つねに『ハムレット』5億冊を生み出せる可能性をもっているのだ。(アッテルカナ?)

 脳が意識を持つことの不思議も、この膨大な数字の積み重ねの結果なんですね。(アレ、この膨大数の話だけでこんな長文に。この本の紹介はもっといろいろ書きたいので、次回に続けます。押井対談会のレポートもあるのに、、、。)

◆関連リンク
池谷裕二のホームページ 東大薬品作用学教室 (公式HP)
 池谷裕二は何を研究しているのか、何を目指しているのか

・当Blog記事
 『進化しすぎた脳』 感想 2  無意識の脳活動と芸術家の「半眼」

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