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2007年6月17日 - 2007年6月23日

2007.06.21

■押井守 新作『スカイ・クロラ:The Sky Crawlers』公式発表

Skycrawlers
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』公式サイト
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』 制作発表!(Production I.G)

 うわさの通り、森 博嗣氏作品の映画化が正式発表されたようです。
 以下、記事のリンク集。

鬼才・押井守、次回作を熱く語る - コミミ口コミ(asahi.com)

「(略)恋愛は、反社会的で身を滅ぼすもの。肉体がきしむような愛を描きたい。だから、僕らしからぬ濡(ぬ)れ場も入れました」
「(略)ポニョも、宮さんの転機という気がする。縁があるんだと思う。僕の今度の作品には空中戦がありますが、はっきり言って(飛行機好きの)宮さんよりうまい自信がある」

アニメのイベントや講演会のレポート(アニメ!アニメ!)

押井監督は戦闘機の空中戦は3Dアニメーションで、今まで誰も観たことのない映像になると語った。

押井守監督に聞く 新作アニメ「スカイ・クロラ」(読売新聞)

(略)空手で体も鍛え始めた。やっぱり、他人と関わるためには、自分の腹が出ていることを許しちゃいけないんだよ。冗談に聞こえるかもしれないけど、腹を引っ込めるということは、生きる自信に繋がるんだ(笑)。

プレスリリース(News2u.net)

 私は、この永遠にも似た生を生きなければならない現代人のおかれた状況そのものが、若者を中心とした、様々な痛ましい事件の本質的な理由なのではないかと考えています。(略)
 物質的には豊かだけれど、今、この国に生きる人々の心の中には、荒涼とした精神的焦土が広がっているように思えてなりません。

NEWS(押井守公式サイト ガブリエルの憂鬱)
 こちらには別の実写作品の情報のみ掲載されている。

現在、押井守監督の実写映画作品を絶好調撮影中です!タイトルなど詳細はまだ明かせませんが、皆様のご期待以上の映画になることは間違いなさそうです!

押井守最新作『スカイ・クロラ』正式発表(野良犬の塒) 
押井守新作は「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」 (ひねもすのたりの日々) 
Googleニュース検索「押井守 スカイ・クロラ」

 記事を読むと今までの自分の手法を抑えたエンタテインメント作品であり、若者へのメッセージというところに力点が置かれているようだ。
 スタジオジブリというメジャーから、とことん私的で芸術へふった『イノセンス』を発表した後、それですっきりと気持ちの切り替えができたのか、今回は観客への奉仕の姿勢(ビッグヒットを狙いたい下心?)満点と読めます。
 I・Gの株価も上がるような予感。

 にしてももしこれが大ヒットしたら、あおりを喰うのは同時期公開される『崖の上のポニョ』になるわけで、宮崎駿との激突というよりも、今回きっちりと売ることにも力を入れると言っている押井守と鈴木Pとの売り込みの死闘も見もの。(まあジブリ作品のほうが強いのはさすがに覆せないだろうけれど、若者票をどこまで取り込めるかがポイントでしょう)

 空中戦で他の追随を許さないと、確か宮崎駿は豪語していた。それにまっこうから挑むのも楽しみ。
 もし素晴らしいシーンが実現していたら、きっと宮崎駿の次回作は飛行機ものでしょう(^^;)。老体に鞭打って、かつてのギガントや紅の豚やロボット兵ラムダの飛行シーンを凌駕する大空中戦エンタテインメントを作ってくれたら、これはまたまた楽しみ。ここでは二人の大人気ない競争心(^^)を是非期待したいものです。

◆関連リンク

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2007.06.20

■『インランド・エンパイア:Inland empire』上映館情報
  & 滝本誠『コーヒーブレイク、デイヴィッド・リンチをいかが』

インランド・エンパイア -上映劇場- (角川映画)

北海道スガイシネプレックス札幌劇場011-221-3802 8月
青森県シネマディクト017-722-2068
宮城県チネ・ラヴィータ022-299-5555
東京都恵比寿ガーデンシネマ03-5420-6161 7/21
神奈川県チネチッタ044-223-3190 8月
石川県シネモンド076-220-5007
大阪府梅田ガーデンシネマ06-6440-5977 7/21
兵庫県シネカノン神戸078-367-3868 8月
京都府京都シネマ075-353-4723 8月
福岡県KBCシネマ092-751-4268 8月
熊本県シネパラダイス096-211-3360
大分県シネマ5097-536-4512

 ぎょえー、名古屋に上映館がない!
 シネマテークかシネマスコーレに期待するしかない!興行主の皆さん、よろしくお願いします。でないと、東海地方のファンは、一番近くても教徒じゃないや京都まで出向かなくちゃなんない!(いやリンチ教徒ですが(^^;)) リンチ過疎地 東海に愛の手を。

INLAND EMPIRE ... COLUMN (公式HP)

滝本誠(評論家)
ユー・チューブで昨年末から話題となっていたのが、デイヴィッド・リンチののどかな、原始的とも言える『インランド・エンパイア』の宣伝活動だ。自動車で通りかかった撮影者が、あれ、リンチじゃないの、何やってんだ? 行ってみよう。携帯カメラがブレながら近づくと、まちがいない! リンチが道端に座っている。ひなたぼっこか? 側には臨時で作ったか映画の看板があって、ローラ・ダーンの顔が大きく・・・・、それよりも驚かされるのはリンチの後ろに、牛が動かずにいたことである。牛!? 動いた!! 生きた牛だ。しかし、リンチの生まれ故郷ではなく、画面はロスだ(ろう)。なぜ、牛が?

 滝本氏のコラムが3本読めます。
 牛の謎、映画の発想法(例の瞑想)、リンチの初書き下ろし『Catching the Big Fish』について。

 牛については、こちらの当Blog記事もどうぞ。

Takiyan_coffee_brackデイヴィッド・リンチ本が発売!(公式HP)

・滝本誠
 『コーヒーブレイク、デイヴィッド・リンチをいかが』(amazon)
  『インランド・エンパイア』論50枚収録、
  いまだかってないリンチ本!!
  6月25日発売予定/1,700円+税/洋泉社

 ついに刊行!こちらのエッセイによると既に入稿済らしいので、確実に来週には手に入る!でも映画はまだ観えないから、しばらく『インランド・エンパイア』論は御預け状態。そんな酷な。
 『マルホランド・ドライブ』論は載っているのだろうか。

 でもこのタイトルって、リンチのコーヒー豆販売にちなんでいるのでしょうね。飲みたい、リンチコーヒー

◆関連リンク
あの「ツイン・ピークス」がついに日米初完全DVD化!
 これ、今のところレンタルだけみたいですね。07.6/8発売済とのこと。

◆当Blog関連記事

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  & 滝本誠『コーヒーブレイク、デイヴィッド・リンチをいかが』"

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2007.06.19

■ラフォーレミュージアム原宿 シュヴァンクマイエル展
  & ヤン・シュヴァンクマイエル氏と語ろう

 チェコ絵本のネットショップ クリチカさんから、ヤン・シュヴァンクマイエル氏の来日のイベント情報を教えていただきました。

ラフォーレミュージアム原宿 シュヴァンクマイエル展
  会期 2007年8月25日~9月12日(イベント情報は現在未掲載)

 チェコブログさん: シュヴァンクマイエル展

監督自ら、展示会場を構成するとか?!
"アリスの世界を中心に"らしいし、たまらないわ~o(≧∀≦)o

 mixi コミュの情報(フォーレのフリーペーパー情報とのこと)

ヤン&エヴァ展  ~アリス、あるいは快楽原則~
映画アリスの世界を中心に、絵画や立体作品など200点にも及ぶ作品を、シュヴァンクマイエル自らの会場構成により紹介する初めての試み

 自らの展示会場構成とアリスの世界、これは素晴らしい。
 あの独特の映像空間が東京に出現するわけですね。これは是非行きたいです。

シュヴァンクマイエル氏と語ろう (朝日カルチャーセンター) 詳細

映像作家  ヤン・シュヴァンクマイエル
チェコセンター所長 ペトル・ホリー

講座の内容:
 シュルレアリスム・アニメーション界の巨匠でありチェコ共和国を代表する芸術家、シュヴァンクマイエル氏。その作品の日本語訳も手がけるなど親交の深いホリー氏をまじえて、短編作品を見ながら受講生とディスカッションを行います。※短編作品のタイトルは当日のお楽しみとなります。

場    所  新宿住友ビル7階 朝日カルチャーセンター
期間・曜日・時間: 8/25 土 13:00~14:30
受講料(税込み): 1回 会員 3,360円、一般 3,990円(入会不要)

 シュヴァンクマイエル氏と語れる絶好のチャンス。
 ペトル・ホリー氏が、質問の翻訳をしていただけるのでしょうか。どの短編が出てくるかわかりませんが、僕は最近興味のある故エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーさんの絵について聞きたかったりします。
 うーん、この機会を逃すとシュヴァンクマイエル氏に会うことなど、今後チャンスはないだろうなー。申し込むか、、、、。

 ところで東京のカルチャースクールって、凄いですね。
 他にも「手塚治虫・天才の秘密 ヴィジュアリスト 手塚眞」「漫画の時間 いしかわじゅん」「「テヅカ・イズ・デッド」から「ゲーム的リアリズムの誕生」へ 東浩紀&伊藤剛」とか、面白そうな企画が目白押し。こういう時、都市に強く惹かれます。

◆当Blog記事 関連リンク
造形と映像の魔術師シュヴァンクマイエル展 
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー回顧展カタログ
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー関連図録
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーさん 逝去
『GAUDIA(ガウディア)造形と映像の魔術師 シュヴァンクマイエル』

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  & ヤン・シュヴァンクマイエル氏と語ろう"

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2007.06.18

■新刊メモ アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』
  & 刊行記念・柳下毅一郎さん、滝本誠さんトークショー
   「ゴーレム降臨!-アルフレッド・ベスターに学ぶSF史」

Golem100_2
『ゴーレム100(国書刊行会)』刊行記念
柳下毅一郎さん、滝本誠さんトークショー
ゴーレム降臨!-アルフレッド・ベスターに学ぶSF史
 
     (映画評論家緊張日記: ゴーレム降臨!経由)

アルフレッド・ベスター著 渡部佐智江訳『ゴーレム100』
出版社:国書刊行会 (発売日:2007/06/25)
三省堂書店神田本店8階特設会場
2007年7月6日(金)18:30~ (開場18:00~)
6月25日発売予定の対象書籍をご予約、お買い上げの方先着100名様に、参加整理券を差し上げます。

殊能将之氏のメモ

 ガラクタ以下で完全にぶっ壊れている。「唖然とするようなクズ小説」(若島正)以外の何物でもないけれど、唖然とするだけの価値はある。

 アルフレッド・ベスターの問題作が国書刊行会のシリーズ<未来の文学>の一冊として出版されます。これも数十年翻訳が待望されていた作品。今のところ、<未来の文学>って、自分的にはハズレがないんだよなー。大期待。

 どなたかこのイベントへ行かれたら、滝本氏の語るベスターをレポートください。トラックバック大歓迎!

◆関連リンク
国書刊行会  ・ゴーレム(wiki)

当Blog記事
『願い星、叶い星』アルフレッド・ベスター/中村 融訳
国書刊行会-<未来の文学>第Ⅱ期、開幕
ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』 
R・A・ラファティ 『宇宙舟歌』 
ジーン・ウルフ 『デス博士の島その他の物語』
イアン・ワトスン『エンベディング』

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2007.06.17

■『電脳コイル』探索<4> 第6話「赤いオートマトン」
  電脳コイル世界の電脳ナビによる自動走行

◆第6話「赤いオートマトン

 今回はサッチーと、ハラケンとそのおばちゃんの謎をめぐるヤサコとフミエの子供らしさ溢れる探索のお話。目線を小学生に下げて、いっしょにワクワクしながら大黒市を探検するのが楽しい見方でしょう。(でもちょっと中だるみを感じたのも確か。作画もギリギリ踏ん張っていたけれど、いつもの躍動感はなかったと思うのは僕だけか?)

 ということで、今回のテクノロジー探索は、コイル世界の電脳ナビによる自動走行運転について。

コイル電脳ワールドと自動運転技術の関係

  ハラケンの幼馴染カンナとの関係を中心に語られる、大黒市中津交差点での自動走行車両による事故。あやうく京子も事故にあいそうになるのだが、この世界で自動走行が実現しているメカニズムを推定してみる。

 コイル世界は、現実の街の物体データが(管理外ドメインを除いて)全てデータ化され位置情報とともにリアルタイムにサーバが更新されている。そのサーバから電波を使って電脳メガネ他の端末に、現実の物の位置と3D形状データが送られ、そしてメガネでは仮想の電脳物質と合わせてそれが映像化される。

 自動走行にとって非常に有効なのが、この現実の物の位置と3D形状データがサーバでリアルタイムに更新されている、という技術。
 現在の車で進んでいる自動走行技術の開発は、基本的に車のセンサで外部情報をとらえて車のコンピュータがそれらの形状と位置を認識して走行に利用しようとするもの。電脳コイルのようなオーグメンテッド・リアリティが実現している世界では、車はサーバからのデータを超高速に受け取ることができれば、外部情報のセンシングはいらない。サーバのデータを電脳ナビ自動走行コンピュータが受け取って、リアルタイムに外界を認識して、走行制御すればいいわけだ。

自動車産業がコイル電脳ワールドの推進剤??

 もしかすると、この自動走行が電脳コイルの電脳世界を実現する重要なニーズになったのかもしれない。ただ子供たちにメガネ遊びさせるだけのためにこんな凄い電脳による世界掌握技術が実現しているとは考えがたい。

 むしろ自動車産業のような国の基幹産業の要請があって、街と事物の電脳化が進んだと考える方が理にかなっているのではないだろうか。現在、カーナビは街の3Dデータを取り込んで、よりリアルに市街地を描画しようとしている。この延長で車が街を正確にデータとして把握したい要求が強まることは不自然ではない。そして子供たちの安全のために電脳データ化が促進される社会。その実証実験が行われている街が大黒市なのかもしれない。

Coil06_news

事故の謎

 第六話の新聞記事によると、「自動走行車両による事故は大黒市内、 特に中津中央道付近で最近ひんぱんに 起こっており、電脳ナビと電脳空間との間でなんらかの問題があるのではないか」と推測されている。

 中津交差点で電波状態が特に悪いことから、現実の事物のデータが更新されず、電脳ナビが人を認識できていないか、もしかするとイーリーガル他のバグのようなもの(サッチーの取り締まり対象)が邪魔をしているか。

 いずれにしてもこの中津交差点とはざま交差点(だっけ?)が今後の謎のひとつの鍵になることは間違いないはずである。

 それにしてもコイルの電脳ワールドって、素晴らしく技術的な波状効果が大きくって、想像力を刺激します。ガンダムのスペースコロニーとモビルスーツ世界もいろいろ派生した世界を産み出しているけれど、電脳コイルワールドの奥行きの深さは、少なくとも技術的にはそれ以上の広がりがありそう。そして物語の可能性も。(オモチャの展開力で負けるのが残念(^^;))

補足

・上の自動走行システムは極論で、本来自動走行を実現しようとしたら、サーバ情報と自車センサの合わせ技で外部認識するのが正しいやり方だろう。安全を考えたら、そうした二重系は必要なはず。
・どうやら電脳データは郵政局が管理しているようなので、自動車産業が本当にこの電脳ワールドの推進剤になったのかは疑問もある。それだったら運輸局(?現在なら経済産業省)が所轄官庁になるような気がする。実現に向けて、国の権利争いでドロドロがあったのでしょう。
・サッチーが執拗に違法データを消去しようとするのも、自動車事故を想定すると理解しやすい。人の命が危険にさらされているという背景があれば、多少法的にグレーでもガンガン消去できる言い訳が立つ。
・現実にこの電脳自動走行世界を実現しようとすると、通信データ量とか速度とか、信頼性の面でめちゃめちゃハードルは高そう。別技術がきっと現実的には有力でしょう。

◆関連リンク
・2ch 電脳コイル 27に新聞記事の書き起こし
 上記で参考にしましたが、引用の文は、一部写真を参考に修整。
特許検索「ナビゲーション×自動走行×位置情報」
 上記で述べたような技術はきっと特許が出ているだろうと思って調べてみました。ヒットしたのは4件と意外に少ない。下記2.はかなり近い感じ。

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