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2007年11月4日 - 2007年11月10日

2007.11.10

■プロダクション I.G×士郎正宗 『RD 潜脳調査室』
   メタ・リアル・ネットワーク

Rd_sennou RD 潜脳調査室 (公式HP)
プロダクション I.G×士郎正宗がおくる
  最新・近未来サスペンス!!!
 (プロダクション I.G)

 2061年、人間がネット社会を構築して50年。人間同士が意識で繋がることができる理想実現を期待されたネット社会だったが、個人情報の流出、情報の改竄など、新たな社会問題が現象化しているにも関らず、人は尚、取り交わされる情報をネットに依存し、ネットからの離脱を選択することはできなかった。

 その結果、セキュリティを強化した新たなネットワーク空間の構築が望まれ完成したのがメタ・リアル・ネットワーク(略してメタル)である。メタルは情報化された個人の記憶をバブルシェルという泡状の有機的電脳防壁で擬似的にスタンドアロン化させ、人々の生活に浸透していった。

 だがその結果、人は安全なメタルの中で本能を解放し、爆発させることを憶えた。解き放たれた本能に押し出される形で、個々の意識は情報の海に溺れ、欲望の圧力に曝される。
 だが、人が生きている舞台は規律で縛られた現実世界である。二つの世界の間に奇妙な摩擦が生れ、それが在らざる歪みとなって世界に現れはじめていた。

 そうした歪みの原因を調査、究明するため、メタルの海に挑むエキスパートを、人々は電脳ダイバーと呼んだ。
 この物語は、リアルとメタルの狭間で起こる事件を調査する電脳ダイバー、波留真理の物語である。

 『攻殻機動隊』刊行から16年。士郎正宗の進化した電脳世界が描かれる。

 アニメはともかく、漫画『攻殻機動隊』は、当時最先端なサイバーパンクだった。正直僕は本家ウィリアム・ギブスンよりもサイバーパンク的感覚として興奮した。

 今回のはその電脳世界を深化させた新しい世界が描かれるようだ。現実との二重性というのが面白そう。現代もインターネットと現実の二重化は進行している。 これをデフォルメすることがメタ・リアル・ネットワークの設定なのだろう。そこに描かれるのが、今までの人の感覚を変容させるような新しい世界であることを楽しみにしたい。

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2007.11.09

■SELENE HDTV 探査機“かぐや”月の謎に迫る・史上初!
   月からのハイビジョン映像生放送

Selene_moon_2
JAXA|月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョンカメラ(HDTV)による
世界初の月面撮影の成功について
(動画あり)

 撮影は「かぐや(SELENE)」に搭載されたNHK開発の宇宙仕様のハイビジョンカメラ(HDTV)によって行われたもので、上空約100kmからの月面のハイビジョン撮影は世界で初めてのことです。   撮影は10月31日に2回に分けて行われ、第1回目は「嵐の大洋」よりも北の位置から北極中心に向かって、第2回目は「嵐の大洋」の西側を南から北へ、それぞれ8分間を1分に縮めて収録しています。「かぐや(SELENE)」で撮影した動画画像をJAXA臼田宇宙空間観測所にて受信し、その後、NHKにおいてデータ処理を行いました。

探査機“かぐや”月の謎に迫る・史上初!月からのハイビジョン映像
                              (ザ・テレビジョン)

11月14日(水)夜8:00-8:43 NHK総合で放送
(再放送は11月25日(日)深夜1:10-1:53)

「月の謎」プレゼンター:稲垣吾郎
司会:桂文珍、與芝由三栄アナウンサー
出演:眞鍋かをり、市川森一(脚本家)ほか

稲垣吾郎が番組プレゼンターを務め、“かぐや”搭載カメラで撮影した映像を生放送で公開する。月から地球まで38万kmという遠距離でのハイビジョン映像伝送は史上初で、月の北極や地球からは見ることのできない月の裏側などロマンあふれる最新映像を見ることができる。

 ついにセレーネからのハイビジョン月面飛行の生中継がNHKで放映されます。
 すでに11/7夕方のニュースでNHKはハイビジョンの録画放映をしていたようですが、そちらは未見。あまり画像の大きくない上のJAXAのページでムービーは見られますが、それでもなかなか感動的。

 画像が小さいからか、まるでCGみたい、というつまんない感想を持ってしまうほどCGっぽいのが玉に瑕(^^;;)。でも11/14の放映はしっかりフルハイビジョンだろうから、その画像の質感が今から楽しみでしょうがないです。

 この日は会社をきっちり定時で終わって、生放送の電波をあびながら臨場感のある放映をDLPプロジェクタで楽しもうと思ったのだけれど、、、この日は定時後に自分主催の会議が一個!! 明日、朝一番で日程変更の案内をメールするか、、、。どうするBP!!

◆関連リンク
時論公論 「かぐや 月の謎に迫る」 (NHK)
NHK INFORMATION「最新!技術情報」 (NHK)

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■タカラトミー Omnibot 17μ: i-SOBOT

Isobotタカラトミー(公式HP)
STORY | ABOUT | i-SOBOT 開発ストーリー

 ギネス認定の世界最小の二足歩行ロボット。
 うちの近所の家電店にも置いてあったので既に各地でお目見えしているのでしょう。ちょっと食指が動いて実物を観てきました。(動いてなかったけどね)

 思ったより細部のつくりがしっかりしている感じ。樹脂のフレームが子供の指が入らないように工夫してあり、そこがオモチャっぽさを出している。
 どこのロボットもそうだけれど、電池とコントローラとモータがデザインに浮き出てきている。それらを骨格でつないだという様子。個性を出すには、頭の形とボディの色がデザインの肝ですね。

 モータはタカラトミーの自社開発で17個積まれている。
 直径7~8mmの細いモータ。最近のラジコンミニミニカーと似たようなものじゃないかと思われる。

 それにしてもその家電屋で値引きして価格は2.6万円。
 安いと評判だけれど、でもモータとか電池とかの値段を積み上げたらこれくらいが妥当なような気がする。ソニーのQRIOが軽自動車一台分くらいと言ってたけれど、なんか高すぎると思ったのだけれど、やれば数万円は可能だったと思う。あれ、発売されてたらほしかったなー。

 i-SOBOTは、歩行は「なんちゃって動歩行」ということのようです。(ここの掲示板でディスカスされている)。もう少しダイナミックさがほしいところだけど、値段から考えたらこのくらいがまずは妥当なのでしょうね。買うには悩む。AIBOより遊べないかも。

タカラトミー『Omnibot 17μ:ミュー i-SOBOT』(amazon)
・Blog ロボットのいる生活。さん :  i-SOBOTを分解しました。

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2007.11.08

■近刊メモ 山本弘『MM9(エムエムナイン)』
       浦沢 直樹『PLUTO 5』

山本弘『MM9(エムエムナイン)』(東京創元社HP)

Mm9  地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、怪獣対策のスペシャリスト集団「気象庁特異生物対策部」、略して「気特対」が日夜を問わず日本の防衛に駆け回っていた。(略)
 それぞれの職能を活かして、相次ぐ難局に立ち向かう気特対部員たちの活躍を描く、本格SF+怪獣小説!

収録作品 「緊急!怪獣警報発令」 「危険!少女逃亡中」
       「脅威!飛行怪獣襲来」 「密着!気特対24時」
       「出現!黙示録大怪獣」

 中村融氏が『ウルトラQ』にインスパイアされて編んだという『千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選』をワクワクしながら読んでいるところなのだけれど、この近刊書もそんな『ウルトラ』シリーズに幼少時、心躍らせたであろうSF作家の作品。

 科特隊(科学特捜隊)ならぬ、気特対というのが笑わせる、やはり怪獣は自然災害で気象庁の管轄ですか(笑)。これ、われわれ世代のSFファンには必読書になる雰囲気。

浦沢 直樹『PLUTO 5』

 浦沢で一番ワクワクして読んでいる『PLUTO』の新刊が11/後半に出版。

 今回の恒例別冊付録は、小学館新人コミック大賞受賞作『Return』の完全版&別エンディングバージョン等を収録とのこと。これって『N・A・S・A』に掲載されている短編の別バージョンということですね。どんなんだろう、浦沢の原点。『N・A・S・A』掲載作は坂口尚の絵に凄く雰囲気が似ていたけれど、、、。

◆関連リンク
山本弘『MM9』(Amazon)

山本弘氏の『MM9』宣伝ページ 各話あらすじと裏話

シオドア・スタージョン他, 中村 融編『千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選 』
浦沢直樹短編集『N・A・S・A ナサ』(Amazon)

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2007.11.07

■映画予告編 アンソニー・ホプキンス監督
   『Slipstream:スリップストリーム』

SlipstreamSlipstream(Apple予告編)

 現実と幻想の狭間に巻き込まれる映画脚本家を描くアンソニー・ホプキンスが監督をつとめる作品。アメリカでは10/26公開。

 ポスター、予告編ともなかなか充実していて、いい作品のにおいがします。

◆関連リンク
アンソニー・ホプキンスを直撃!(シネマトゥデイ)

 この映画は、脚本家が虚構と現実の世界をさまよう幻想的な作品。ホプキンスは、この作品を手掛けたきっかけとして、「4年前に母が89歳で亡くなり、人生を見つめ直したときに、妻に勧められ脚本を書き出したんだ」と話した。

NewYorkTimes Review

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2007.11.06

■『奇想遺産 世界のふしぎ建築物語』リンク集 (1)

『奇想遺産―世界のふしぎ建築物語』
 鈴木 博之/藤森 照信/隈 研吾/松葉 一清/山盛 英司
(amazon)

 この本、奇想遺産の入り口としては適当だけれど、写真も文章も各建築2ページでは少なすぎる。もっと知りたい、もっと観たいのに、と思うこと必至。というわけで僕の気に入った建築についてリンク集を作ってみました。

Kisou01

ル・ピュイ・アン・ブレ: le puy-en-velay 公式HP
こちらの方が新しい 公式HP
Le Puy en Velay~St.Michel d' Aiguilhe(ロマネスク美術館) Googleイメージ検索

シアトル中央図書館:Seattle Public Library 公式HP
Googleイメージ検索

名護市庁舎  公式HP
Googleイメージ検索
Architectural Map ぞぶろぐ: 象設計集団の日々

タ・プローム:Ta Prohm Angkorvat  orientalarchitecture.com
Googleイメージ検索 上智大アンコール遺跡国際調査団

Kisou02

サグラダ・ファミリア:Sagrada Familia
El Temple de La Sagrada Familia 公式HP
Googleイメージ検索

ゲートウエー・アーチ:Gateway Arch 公式HP
Googleイメージ検索

ポルト・ドーフィーヌ:Porte Dauphine Hector Guimard HP Subway
Googleイメージ検索

アブラクサス:Abraxas Bofill HP
Googleイメージ検索 映画の中の建築

◆関連書籍

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2007.11.05

■第6回 織部賞 授賞式
  岩井俊雄「メディアとアート」

Oribe07_jyushoushikivert GIFU WebORIBE/織部賞

平成19年11月4日(日)セラミックパークMINO
1:30 授与式 国際会議場
3:10 記念イベント 展示ホール・国際会議場
3:10~3:30 高橋睦郎 朗読会
3:40~4:00 岩井俊雄 プレゼンテーション
4:10~5:00 ビデオ「EMI WADA WORKS」上映
4:10~4:30 林屋晴三 座談会
4:40~5:00 山田脩二 座談会
5:10~5:30 ワダエミ 対談
5:30 交流会 ホワイエ

 昨年、押井守の講演会で知った織部賞、その授賞式が近所であったので、観にいってきました。

 2年ごと開催、6回目となる今回は、グランプリ ワダエミ氏、受賞者は高橋睦郎、岩井俊雄、林屋晴三、山田脩二の各氏。僕は岩井俊雄氏のメディアアートが楽しみで行ったわけ。用もあって、4:00までの分を観てきました。

 会場は審査委員長の磯崎新氏設計のセラミックパークMINO。なかなか凝った建築でこちらも一見の価値有。授賞式他展示やパフォーマンスが会場のいろんな施設を使って立体的に表現されているのも良い感じだった。授賞式の制作は、審査員でもある松岡正剛氏と編集工学研究所。写真を観てもらってもわかるように、ビジュアル的に丹精にまとまっていて、好印象。特に80年代に工作舎の出版物で洗礼を受けている我々世代には居心地のいい空間が構成されていた。

 展示会場では写真にある高橋睦郎氏の詩の朗読とかワダエミ氏の『利休』の衣装とかが観られた。詩人のパフォーマンスを生で観たのは、初めてでした。

 残念ながら岩井作品は、TENORI-ONというYAMAHAとコラボレーションしたLEDを用いた新感覚の楽器のみ(しかも残念ながら触れない、イギリスでは既に発売されている工業製品らしいので、数台用意して触らせてほしかった)。
 期待していたモルフォビジョンは、パネル展示のみでした。残念。

Oribe07_iwaihorz

 岩井俊雄のプレゼンテーションは、 「メディアとアート」と題されたもので、幼少の頃のアート体験にはじまり(引き出しの落書きとか図鑑とか教科書のパラパラ漫画とか。教科書のパラパラ漫画はムービーで紹介があり凝ってました。写真左はその一枚)、筑波大時代のコンピュータを用いたパラパラ漫画とか驚き盤や「時間層Ⅱ」、「映像としてのピアノ」の紹介。

 やはり僕は「時間層Ⅱ」とか立体驚き盤が好き。
 あと今夏の紹介には入っていなかったけれど、以前デジスタで紹介された遊園地の遊具を驚き盤のように見せる作品。そんなものの実物が本当は観たかったのだけれど、展示会場はとても残念だった。

 で、ラストは、TENORI-ONの岩井による演奏。
 手元をカメラでとらえて写真にあるように実演奏のうしろのスクリーンに拡大投影した趣向が不思議な音響とあいまって心踊る空間が演出されていた。わずか20分ばかりのパフォーマンスだったけれど、会場がこじんまりとしていたこともあり、充実した時間が過ごせました。

◆関連リンク
TENORI-ON | DESIGN | ヤマハ株式会社
岩井俊雄のTENORI-ON開発日誌
茶人・古田 織部(wiki)

当Blog記事
「21世紀のISIS:イシス ~想像力と映像~」
  織部賞が生んだ「縁」と「演」対談 押井守×松岡正剛

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2007.11.04

■ケリー・リンク,柴田元幸訳
   『マジック・フォー・ビギナーズ:Magic for Beginners』

ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』(amazon)
 ハヤカワ・オンライン

 アメリカ東海岸に住むジェレミー・マーズは、巨大蜘蛛もの専門の人気ホラー作家を父に持つ15歳の少年。毎回キャストが変わり放送局も変わる、予測不可能で神出鬼没のテレビ番組『図書館』の大ファンだ。
 大おばからラスベガスのウェディングチャペルと電話ボックスを相続した母親とジェレミーは、そこに向けての大陸横断旅行を計画している。自分の電話ボックスに誰も出るはずのない電話を何度もかけていたジェレミーは、ある晩、耳慣れた声を聞く。「図書館」の主要キャラのフォックスだった。(略)
 爽やかな詩情を残す異色の青春小説である表題作(ネビュラ賞他受賞)。

 国一つが、まるごとしまい込まれているハンドバッグを持っている祖母と、そのバッグのなかに消えてしまった幼なじみを探す少女を描いたファンタジイ「妖精のハンドバッグ」(ヒューゴー賞他受賞)。なにかに取り憑かれた家を買ってしまった一家の騒動を描く、家族小説の傑作「石の動物」。
 ファンタジイ、ゴースト・ストーリー、青春小説、おとぎ話、主流文学など、さまざまなジャンルの小説9篇を、独特の瑞々しい感性で綴り、かつて誰も訪れたことのない場所へと誘う、異色短篇のショウケース。

Magic_for_biginners  長文の引用で申し訳ない。自分でこの人の作品の持つニュアンスを短い文で表現する自信がなかったので、引用した。

 この短編集、素晴らしい味わいだった。"電話ボックスを相続する"とか"ゾンビの住む「聞こ見ゆる深淵」と人の町の間に開店したコンビニ"とか"恋した妻は死んでいてその間にできた死んでいる三人の子供と暮らす夫"とか、、、とにかくその奇妙な設定の魅力がまず印象的。そして繰り広げられる人間と奇妙なものたちの劇。

 レイモンド・カーヴァーの作品は、普通の生活だけれど、根底に横たわる不安感寂寥感みたいなものが個々の登場人物の会話やちょっとしたしぐさに微妙なニュアンスで浮き出て、そこに漂う孤独感のようなものが絶妙な味わいを残す。

 このケリー・リンクの作品には、奇妙な幻影のような事物で表象するしかないような複雑な何ものかの感覚が漂っている。それは必ずしも負のイメージばかりではないのだが、我々が抱えてしまっている現実の個々に先鋭化し一言でくくれない何ものかは、こんなアプローチが必要なほどこんがらがっているのか、という感慨を抱かずにはおれない。

 でもこの奇想は本物です。お薦め。

◆関連リンク
KellyLink.net(ケリー・リンク公式HP)
 The Faery Handbag (「妖精のハンドバッグ」原文)
 他の作品 インタビュー等もあり充実。 
ケリー リンク『スペシャリストの帽子』(amazon)
 これも読んでなかったので、さっそく購入しました。

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