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2008年2月

2008.02.29

■オリンパス 完全ワイヤレス化 眼鏡型ディスプレイ
  「モバイルEye-Trek-慧眼(けいがん)」

Olympusvert 完全ワイヤレス化した眼鏡型ディスプレイ
 オリンパスが開発 - ITmedia News

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の完全ワイヤレス化は世界初という。これを活用し、歩いているユーザーに自動的に地域情報を配信するシステムの実証実験を都内で始める。

ニュースリリース:世界初!完全ワイヤレス化
「モバイルEye-Trek-慧眼(けいがん)-」試作機

画面サイズ:50cm先に3.8型画面
解像度:11.3万画素(521×218dots)
LCDパネル画面サイズ:3.2mm×2.4mm
光学バーサイズ:2.6mm×4.0mm×22mm

2008年2月下旬よりインスパイア型ユビキタスサービス(以下、IUS)の実用化に向けた実証実験を行います。 この実験は、中央大学生約50人を対象に東京都文京区内で当サービスを利用することで、    
* 目的地を設定し、案内に従って移動する過程で、眼鏡型の小型HMDから提示される現在地の豆知識を得て、行動の幅が広がるか、またそれによって満足感が増す

HMLAB - モバイルパーソナル(中央大学・加藤研究室(ヒューマンメディア研究室)

モ バイルパーソナルチームでは、(略)個々の生活 者の感性の理解だけでなく、今どこで何をしているのかといった生活者それぞれの行動状態を理解し、生活者の情報が欲しいときに有益な情報を提供します。

 オリンパス(株)未来創造研究所と中央大学で実証実験が行われるという。
 これ、体感してみたい。が、東京の文京区での実験。今のところは文字情報中心のようだけれど、まさに『電脳コイル』の世界へ向かって第一歩を踏み出したという感じ。

 次はCG画像を複合現実として投影することになるはず。
 『電脳コイル』のように交通システム/自動車のNAVI/安全システムとの統合によって、ビジネスの規模が広がることが、広く世に普及するきっかけになるかも。この先、どんな展開があるか、2026年まで見守っていきましょう>>コイル・ファンの皆さん

◆関連リンク
・スカウター? オリンパスの強調現実インタフェース

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2008.02.28

■「電子」の150アト秒間の映像

Denshi スウェーデンの研究、「電子」の動画映像の
  撮影に世界で初めて成功 - Technobahn

 スウェーデンのルンド大学(Lund University)の研究グループが「電子(Electron)」の動画映像の撮影に世界で初めて成功していたことが22日、学術専門誌「Physical Review Letters」に掲載された論文により明らかとなった。
(略)
 今回撮影に成功したこの画像は原子核の周囲を回る電子の動きを150アト秒(1アト秒=10^-18秒=1/1000000000000000000秒)間に渡って撮影したものの視覚化可能な範囲でスローモーションとして再現したもの。

 理科の授業で習って以来(^^;)、いずれ見たいと思っていた電子の映像がついに撮られた。

 動画で見ると、全体が球状になっている(ように見える)のがわかる。

 論文の紹介はこちら。Electron Stroboscope | Physical Review Focus


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2008.02.27

■復刊 アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!: Tiger!Tiger!』

Tiger_tiger_02

アルフレッド・ベスター著,中田耕治訳『虎よ、虎よ!: Tiger!Tiger!』(amazon)
ハヤカワ・オンライン

 この物情騒然たる25世紀を背景として、顔に異様な虎の刺青をされた野生の男ガリヴァー・フォイルの、無限の時空をまたにかけた絢爛たる〈ヴォーガ〉復讐の物語が、ここに始まる……鬼才が放つ不朽の名作!

 ベスターのワイド・スクリーン・バロックSFの傑作が復刊。
 寺田克也の表紙が素晴らしかったので、世界の『The Stars My Destination/Tiger!Tiger!』の表紙を集めてみました。

 アメリカ映画界は最近日本の過去のアニメにまで題材を求めるようになっていますが、こんな映画向きの傑作が自分たちの国に眠っているのを知らないのでしょうか。まさしくもったいない。

Image9 それにしても最下段左ふたつの英語版イラストはなんだかなー。
 ガリバー・フォイルはこんなじゃないぞぉー。二人目はまるでドクター・スミスじゃないか!

 最下段右の寺田克也のが群を抜いていいですね。

  検索でひっかかった左のDonato Giancola氏のイラストもなかなか素晴らしい。
 この方のほかの題材のイラストを掲載した下記のサイトもお薦めです。
 Friday Favorites: Donato Giancola

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2008.02.26

■新刊メモ 眉村 卓『司政官全短編』

眉村 卓『司政官全短編』 東京創元社

地 球人類が星々に進出した時代。だが、それまでの連邦軍による植民惑星の統治が軋轢を生じさせるに及び、連邦経営機構は新たな制度を発足させた――それが司 政官制度である。官僚ロボットSQ1を従えて、人類の理解を超えた植民星種族(ロボット、植物、角の生えたヒト型生命など)に単身挑む、若き司政官たちの 群像。

 これも刊行が嬉しい眉村卓の傑作群。
 僕は『消滅の光輪』が一番好きなのだけれど、書き込まれた異星世界とロボットによる端正で知的な政治世界が魅力のSF。こんな能力があれば、ロボットに日本の政治家は一掃してほしいもの。

著者あとがき

 (略)妻が 亡くなって気がついたのは、自分が過去からやって来て現代にいる――いわば未来滞在者になっていた、ということである。要するに、老人になったのだ。そし て今の私には、新しく、書きたいものが生まれてきた。

 もしも私が司政官を書くとしたら……きっと、違う角度からのそれであろう。それは仕方のないことなのだ。ひょっとすると、老人小説として書くのだろうか? いや、そんなことは不可能だ。それとも……。

 先日の筒井康隆の本でも書いたのだけれど、日本のこの世代のSF作家が年老いていることを気づかされてしまう。もう一度新作の司政官を是非読ませていただきたいものです。

◆関連リンク
_ 眉村 卓『Hikishio No Toki (引き潮のとき)』(amazon)
 これは英訳版のようです。
眉村 卓『消滅の光輪』(amazon)

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2008.02.25

■押井守監督最新作 映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」
 8月2日(土)公開決定! 予告篇 第2弾 !

押井守監督最新作 映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」公式サイト
 (shamonさんのひねもすのたりの日々: 精霊の守り人地上波放送記念
 「二ノ宮~青池/ナユグ 逃走の旅路を巡る」
より)

「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」、
8月2日(土)公開決定!!

 期待の戦闘機映像の一部が垣間見えます。もっと観たい!
 『イノセンス』と同じ川井憲次の音楽とスカイ・ウォーカー・サウンドの音響が今回も冴えわたっている感じ。ドキドキするようなあの押井守の音にまた出会えるのもとても楽しみ。

 早く劇場の大音響を浴びてみたいもの。

◆関連リンク
『カウントダウン・オブ・「スカイ・クロラ」count.3』(amazon)

3月19日(水)には、未公開映像がタップリ収録された、『カウントダウン・オブ「スカイ・クロラ」Count.3』が、発売されます。
押井監督が映画を生み出す為に行った2週間にわたる海外ロケハンに密着。ロングインタビューと、本邦初公開の映像が満載。

押井 守,岡部 いさく『戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA』(amazon)

押井 軍隊っていうのは、常にどこかしら妄想をはらむ部分があると思う。 自分が作り出したガジェットと心中しちゃうのか、それとも有効活用するのか。 これも言ってみればディテールから戦争の本質に至る過程のひとつの道筋には違いない。 僕はそれが仕事だから、戦争を考えるときにガジェットから考える。

いま、日本に必要な『戦争のリアリティ』とは何か? 各界を震撼させる衝撃の問題作がここに登場!!

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■ユリイカ 特集『中島らも*バッド・チューニングの作家』

_ 「中島らも バッド・チューニングの作家」 青土社

 僕たちの世界から中島らもがいなくなって、既に3年半が経ってしまった。
 ユリイカでこんな特集が編まれた。事実上の処女作である幻の『全ての聖夜の鎖』が掲載されているだけでもファンには嬉しい本。

 まず表紙のインパクト。
 ピンクの文字に若かりし長髪のらも氏と兎の頭と洗濯バサミ。
 このパンクな雰囲気、中島らもらしさが炸裂。

 「バンド・オブ・ザ・デイズ」と名付けられた写真アルバムも、中島らもの実生活を生々しく伝えていて、なかなか興味深い。本で読んだあのジャンキーアル中な日々やなにわの「頭の中がカユい」日々はこんなだったわけですね。

 放送作家 鮫肌文殊氏が書く「フレームレスTV」というTVの中の中島らもが興味深かった。関西で放映されていた伝説の番組を僕もリアルタイムで体験したかったと感じることしきり。

 で、今はなんとネットで手軽にその一端に触れられる。Youtubeにその伝説が一部置かれている。

◆中島らも TVの日々
・どんぶり5656 竹中直人とのくだらないギャグ
・中島らも カネテツCM このバカバカしさもたまりません。
・中島らもの理想の死 今となっては笑えない。
 今日読んでいた中島らも『逢う』の松尾貴史との対談では、松尾といっしょにいた時も酒に酔って階段を落っこちたことがあるらしい。
・中島らも いいんだぜ 無修正版 この歌、初めて聴けました。
 で、ライブ映像はこちら 中島らも いいんだぜ
 これまさにラリってる。にしてもこの虚無感、凄い。

◆関連リンク
ユリイカ 特集『中島らも』(amazon) 

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2008.02.24

■M・ナイト・シャマラン 『The Happening』予告編

Image3vert The Happening (Apple Trailers)
公式HP  米 08.6/13公開

M・ナイト・シャマラン監督のR指定新作 配給が決定eiga.com

「The Green Effect」というシナリオを執筆し、ディズニー以外のスタジオにアプローチをしたが、反応は鈍かったという。フォックスの重役の助言を取り入れてリラ イトをし、タイトルを「The Happening」に変更した結果、ようやくフォックスでの製作が決定した。

 2006年の『レディ・イン・ザ・ウォーター』が大はずしだったシャマラン監督だけれど、今回はどんなもんでしょう。

 予告を観ると、なかなか不穏な雰囲気が漂っている。シャマランは正念場なんだろうなー。

 「ザ・ヴィレッジ」は「××の××」のモロパクだ!という情報もあったけれど、今回のは大丈夫なんでしょうね。「The Green Effect」ってどっかにネタがありそうな、、、、。

◆関連リンク
・次回作について
 『Avatar: The Last Airbender』の脚本・監督・プロデュース契約にM・ナイト・シャマラン(M. Night Shyamalan)がサインという情報もありますね。

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2008.02.23

■実写版『AKIRA』ルアイリ・ロビンソン監督:Ruairi Robinson
 ショート・フィルム「The Silent City」「Fifty Percent Grey」

Akira_the_silent_city「AKIRA」が実写映画化!eiga.com

前半3巻が前 編、後半3 巻が後編になる。09年公開作「The Book of Eli」のゲイリー・ウィッタが脚色。CM界の出身で、キリアン・マーフィ主演のSF短編「The Silent City」(06)を手がけているルアイリ・ロビンソンが監督を務める。

短編アニメ『Fifty Percent Grey』WIRED VISION

Robinson氏のSF短編アニメ『Fifty Percent Grey』(上の動画を参照)は、第74回(2002年)のアカデミー短編アニメ映画賞にノミネートされた作品だ。

The Silent City (7分の実写短編)
 これは戦争映画。ミニマルな状況を簡潔にサスペンスフルに描き、そしてみごとなラストの余韻。廃墟となった都市描写(CG)もなかなか。

Fifty Percent Grey (CGアニメ)
 ブラックユーモアな作品。リンク先にストーリーボードあり。

 ルアイリ・ロビンソンは30歳の新鋭監督。初長編作品となるので、気合が入った斬新な作品を期待したいと思います。

◆関連リンク
Ruairi Robinson(公式HP)(IMDb)
MySpace.com - Ruairí Robinson
 30歳 アイルランド在住となっている。
・YouTube - Einstein animation.(監督したCF作品)

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2008.02.22

■日本科学未来館 「エイリアン展-モシモシ、応答ネガイマス。」

Alien 企画展「エイリアン展-モシモシ、応答ネガイマス。」
 (日本科学未来館 イベント)
 特設サイト

世界トップレベルの科学者が最新の発見と理論にもとづいて、エイリアンが存在する可能性を「科学的に」追求します。

本展は2005年にロンドンで"The Science of Aliens"という名称で初公開され、これまでに、フランス、スペイン、アメリカなど、欧米地域で巡回展示されていますが、アジア地域では今回が初めての開催となります。

会期 : 2008年3月20日(木・祝)~6月16日(月)
場所 : 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーンb

 面白そうな展示会。
 写真のエイリアン、上はコウモリダコ。これは50-60年代SF映画そのもののヴィジュアルですね。観てみたい~。

 

Aliens_xmas_poster_copy ◆関連リンク
・ukでの展示会 The Science of Aliens
 ALIEN GAMEとか各種資料とか本展サイト、充実してます。そしてポップ。右は展示会のクリスマスポスター。
Clifford A. Pickover『The Science of Aliens』(amazon)
 これは展示会そのものとは関係ないみたい。

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2008.02.21

■KIASMA vol.19 古川日出男×(虹釜太郎+鈴木康文)
  on FREAK OUT!( Space Shower TV)

Freak_out [ FREAK OUT!
 Space Shower TV ×CoolSound ]

(キアズマさんのmixi情報より)

古川日出男
 ×(虹釜太郎+鈴木康文)

■初回放送:
2/22(金)21:00~22:00

■リピート:
2/28(木)24:00~
3/8(土)26:00~

 以前紹介したKIASMA vol.19 2008年1月18日 (金) @ 渋谷O-nest の朗読ギグがスペースシャワーTVで今週放映されるそうです!

 残念ながら昨年末にケーブルテレビの契約を縮小して同チャンネルを観られなくなっている私ですが、スペースシャワーTVのネットコンテンツDAXでのムービーファイルの公開を待ちたいと思います!

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2008.02.20

■池田憲章氏の文章館/いいシーンみつけた他

池田憲章の文章館/いいシーンみつけた 『銀河旋風ブライガー』

(略)金田伊功は“戦闘シーンのカナダ”といわれるほど事実その描写は、すばらしいものだが、それ以上にすごいのが、その作画のメリハリ、構図、動きで表わす登場人物の情感描写の部分なのである(略)。

興がのりはじめると、視点の移動、メリハリ、構図がエスカレートし、何をやってるのかわからん、ロボットの形がグジャグジャになる、主人公の顔形が変わるなど、この人の長所と一体化した悪い面も出るのだが、ともかくその動きのメリハリ、パワーは、数少ない、久々のアニメらしい作画を生みだしていく。

池田憲章の文章館/怪獣おたっしゃ倶楽部

マンガの中にロボット数々あれど、人間の形をしているのに、吠えるロボットなんて、鉄人28号ぐらいのものではないか!?

(略)僕が怪獣ファンになる原因の一つは、巨大ロボット同士の激戦で僕を魅了した『鉄人28号』のおもしろさだったのかもしれない。

 特撮・アニメ映像の解析家として数々の名文を書かれている池田憲章氏の文章が収められている公式ページを発見。

 この方の映像への熱い言葉の数々には昔から感動していたので、まとめて読めると嬉しい。池田憲章氏の評論をまとめた本が今まで出ていないのも日本の映像評論の貧弱さの表れなのでしょう。是非単行本として纏められるのを期待したいと思います。

◆関連リンク
公開授業・池田憲章の特撮研究|アート・アニメーションのちいさな学校
 06年から07年にこんな公開講座が開催されていたんですね。あの熱い語りで特撮を勉強できるとはなんてすばらしい企画!
 ここのページのカネゴンの絵が最高です。
・Blog アート・アニメーションのちいさな学校ができるまで

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2008.02.19

■巨大ロボットCG 『テコンV:TaekwonV』

Taekwon_v TaekwonV
Coming soon..! 3D CG ROBOT 'TAEKWON V' MOVIE
(Youtube)(ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記経由)

 これは韓国の『マジンガーZ』、『テコンV:TaekwonV』のCG映画の映像なのだけれど、筋肉質のボディがなかなかリアル巨大ロボットしてます。09年公開予定とか。

 特にYoutubeの上記二つ目のムービーに内部構造の動画が出てくるが(右図中央)、ある部分ワイヤで駆動したり、サスペンションらしき構造があったり、リアルな積み上げができている感じ。デザインも『マジンガーZ』のもろバチモン風のアニメ『テコンV:TaekwonV』から相当進化してるし。

 完成CGの動画を観ると、体の動きに柔軟性がある。もしかすると、構造に描かれていたワイヤとかサスペンションを物理シミュレーションしているのかも。なので不自然な動きでなく、弾性や粘性によるリアルな動きが再現できているのでないか(穿ち過ぎかな?)。

 予告編のカット割りもなかなかかっこいいアングル。僕は『ダイターン3』の金田伊功作画のコマンダー・ネロスを思い出した(古くって御免)。巨大感の出し方が似ている。

 にしても、本家日本でこうした巨大ロボットアニメもののCG映画がちゃんと作られていないのに、韓国映画に先を越されるのは、悔しいものがある。

 大友克洋の『GUNDAM Mission to the Rise』(Youtubeで観られる)とかあるけれど、あれでもゲームCGっぽいし、、、。

 日本映像界、頑張れ!!

◆関連リンク 
・『テコンV』韓国製マジンガーZ(実現計画):Korean MAZINGER "taekwon V"
 学会風に発表されている。前田建設 ファンタジー営業部の『マジンガーZ』を彷彿とします。
・『テコンV:TaekwonV』コンセプトアート
 これもかっこいい。
・TaekwonV 検索

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2008.02.18

■筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ:Dancing Vanity』

筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ』(amazon)

この小説は、 反復し増殖する、驚愕の文体で書かれています。この作品を読んだあとは、人の世の失敗も成功も、名誉も愛も、家族の死も、自分の死さえもが、全く新しい意 味をもち始めるでしょう。そして他の小説にも、現実生活にさえも、反復が起きる期待を持ってしまうかもしれません。

冒頭部分掲載 雑誌『新潮』編集長・矢野優氏から (新潮公式)

「一般読者や同業者が首を傾げたり、もしかすると「錯乱の産物」として眉を顰めるかもしれないような小説を創ることこそわが使命」。これは本号掲載の「ダンシング・ヴァニティ」(長篇第1部130枚)を予告した筒井康隆氏の言葉だ

 「反復し増殖する、驚愕の文体」は、時に「錯乱の産物」として読者の眼前に現れ、過去の記憶と現在を混沌とさせる。

 「自分の死さえもが、全く新しい意 味をもち始める」というのは、ちょっと大げさではあるけれども、しかし後半のネタばれ部分で述べるように、まさに「死」を想像する時の自分のイメージを少し拡張されたような気になるのは、確か。

 いきなり冒頭から反復するシーン。
 内容はほぼ同じなのに、少しづつ表現が変えてあることで書かれているそのひとつづつの時間が、少しだけ別の小世界として立ち現れる。小説の構造に切り込んでいる作家の実験を感じる。少しづつの表現の違いで、読者の想起する小世界を自在にコントロール熟練の作家の技に舌を巻く。

 齢73歳の筒井、この年齢でここまでの文学的な冒険を実現できることに驚嘆しながら読み進めていたのだが、それは大変失礼な感想。

 読み終えた時には、まさにこの年齢だからこそ、死を間近なものとして切実に感じているだろう作家の想像力が描き出した世界であることがわかる(ある番組での「未来は死ぬんだよ、俺は」の発言が生々しく思い出される)。

 反復の意味。読者は本書の最後でそれに気づくことになる。たぶん。

★★★★★★★★以下、ネタばれ注意★★★★★★★★★★

 Dancing Vanityとは、直訳すると「踊る空虚/虚飾」。これは何か。
 死の直前で自分のありようを認識する主人公のシーンがまず思い出される。

 反復する文章は、死の直前の時制の混乱を示しているのだろう。反復しているのは、主人公の記憶。そしてあり得たかもしれない自分の人生。走馬灯のように、死の直前の錯乱した精神の中に立ち現れる光景がこの小説全体なのだろう。

 だから僕たちはそれを疑似体験する。正確には作家筒井が思い描く、死の直前の精神がさらされる状況なのだが、、、。虚構を究めようとしている作家が挑んだこの今回の作品のターゲットは、恐ろしく巨大なものだ。

 それが成功しているか、少しだけその尻尾を掴んだのかは、実は僕らには今は判断できない。そしておそらくそれをわかって、この本の書評を精度よく書ける人間はどこにもいないだろう。
 なぜならそれは、死に直面してみないとわからないから、、、。

 キトクロ キトクロ キノクトロ キクラト キクラト キノクラト

 果たして僕ら読者は、この言葉を自分のその瞬間に思い出すことがあるのだろうか。

 、、、、と何やら誇大妄想な感想になってしまったけれど、読んでいる間はいろいろな趣向が散りばめられていて楽しく読めるいつものスラプスティック。狂騒的に描かれるいくつものシーンの切れ味は相変わらず鋭い。

◆関連リンク
asahi.com:「場面反復」の実験的小説 筒井康隆氏 新作『ダンシング・ヴァニティ』

 「人間の記憶は、大事な部分が強調されたり、いやなことが省略されたり、回想するうちに歪曲(わいきょく)されていくもの。だけど失敗も含めて通過してきたことで現在の自分がある。どの道を通っても完成された死はない、と主人公は知るのです」

 2/20追記、筒井氏のインタビューがありました。まさにテーマについて語られています。
・筒井康隆公式サイト
BSアニメ夜話 細田守『時をかける少女』
 筒井康隆、アニメにおける文学の可能性を毒とともに語る

 この小説は雑誌『新潮』07年2,5,8,9月号に発表されたもの。
 一方、細田守の『時をかける少女』が公開されたのは06年7月15日。
 反復する小説を思いついたのは、実はこの映画を観て文学とゲーム的リアリズムの関係を描く手法を思いついたから、ということはないだろうか(邪推)。
 

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2008.02.17

■SFマガジン編集部編『SFが読みたい!2008年版』
   & 究極映像研 2007年SFベスト

SFが読みたい!2008年版 (ハヤカワ) (amazon)

 今年、日本はほとんど読んでいないけれど、海外は少しカバー(^^;)。
 ので僕も一応ベスト選出。

2007年 SFベスト
 タイトル部分リンクは、当Blog記事へ。もしよろしければ、コメントはそちらで読んでいただければ幸いです。(Blogに感想書くと、こういう時は凄く便利。)
 気に入った順番で挙げます。

★日本★
 円城 塔『Self-Reference ENGINE』
井上 晴樹『日本ロボット戦争記―1939~1945』
 冲方 丁『マルドゥック・ヴェロシティ』
 昨年は、この作品が読みたくて『マルドゥック・スクランブル』から続けて6冊読了。しかし機会を逸して感想は書いてない。
 僕はどちらかというとポーカーSFとしてあれだけ読ませた『スクランブル』の方が好き。でもどちらもダークで硬質な雰囲気がとても良い。

★海外★
 スタニスワフ・レム, 久山 宏一訳『フィアスコ(大失敗)』
 ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』
 ジェイムズ・ティプトリー・Jr. 『輝くもの天より堕ち』
 ネットでは評判がいまいちだったけれど、僕は傑作と思う。『SFが読みたい』では評判が良く安心(?)した。
 アルフレッド・ベスター『ゴーレム100
 シオドア・スタージョン他, 中村 融編『千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選 』 
 これも感想を書いてない、、、。ホラー風味の強いウルトラQアンソロジーで、かなり広範囲の時代の作品が読めて、幸せな一冊。アンソロジスト中村融氏、相変わらずいい仕事をされてます。

2008年 各社SF出版予定

 いつもこのコーナーが楽しみなのだけれど、今年も豪華!ラインナップ。
 翻訳SF、ここ数年充実してますね。きっと買うものをメモ。順調な刊行を祈ります!

早川書房
 ジーン・ウルフ『新しい太陽の書』復刊+5巻

河出書房新社
 奇想コレクション

 ジョン・スラディック『蒸気駆動の少年』 2月
 グレッグ・イーガン『TAP』
 マーゴ・ラナガン『ブラック・ジュース』
 河出文庫
 マイクル・コニイ『ハローサマー、グッドバイ』 !!復刊
  サンリオ版持ってるけれど復刊が嬉しい。さらに傑作の『ブロントメク!』も是非。

国書刊行会 未来の文学
 クリストファー・プリースト『限りなき夏』 3月
 S・R・ディレイニー『ダルグレン』 秋
 ジーン・ウルフ『The Wizard Knight』 秋

 未来の文学 第Ⅲ期 全八冊 (来年以降?)
 ジーン・ウルフ短編集『ジーン・ウルフの暦』
 ジャック・ヴァンスベスト『奇跡なす者たち』
 R・A・ラファティ初期長編『第四の館』
 ジョン・スラディック初期長編『ミューラーフォッカー効果』
 ジョン・クロウリー日本オリジナル短編『古代の遺物』
 ディレイニー短編集『ドリフト・グラス』
 ハーラン・エリスン犯罪小説集『愛なんてセックスの書き間違い』
 伊藤典夫編アンソロジー

徳間書店
 野阿梓『伯林星列』

◆関連リンク
未来の文学(Wiki)
ジョン・スラデック『蒸気駆動の少年』 (amazon) 柳下氏HP あとがき
映画評論家緊張日記: 『蒸気駆動の少年』発売記念トークイベント
・SFマガジン編集部編『SFが読みたい! (2007年版) 』
 & 究極映像研 2000年代前期SFベスト

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2008.02.16

■『スターウォーズ・エピソード3』と『エピソード4』の3D映像公開
  BIFCOM 釜山フィルムコミッション

Titanic

BIFCOM 釜山フィルムコミッション

07年10月8日―11日@海雲台グランドホテル2階。

- 3D立体映像の技術実演会 ‐
ジョージ・ルーカス、ピーター・ジャクソン、ジェームズ・キャメロン監督らが称賛した3D変換特許技術

マシュー・ディゾン In-Three社オペレーションマネージャー
2D映像の3D映像への変換

In-Threeは、現在ハリウッドのメジャー スタジオで立体映画に変換するテストを行っている。同社は「スターウォーズ・エピソード3」と「エピソード4」の3D映像を公開する。特に「スターウォー ズ・エピソード3」の立体映像は世界初の公開だ。

2007年3Dリスト (大口孝之氏の特殊映像博物館:Special Movie Museum)

 その出来は極めて自然で、最初から立体映画として制作されたものと変わりがなかった。

 具体的な手順は、①オリジナルのフィルムを元に、奥行きを設定したデプス・ストーリーボードを作成。②各映像のレイヤーを分解。③見た目で3Dのジオメトリーをモデリング、もしくはペイントによるデプスマップを作成し、オリジナルの映像をテクスチャマッピング。④左右の視差を与えて、映像の欠けた部分をペイントで修正…というものである。被写界深度によるピントのボケた個所は、他のショットから焦点の合った映像を移植してきたり、そっくり別の映像に置き換えたりという方法で対応している。

 CGWORLD 2008年3月号 vol.115の大口氏の記事「いよいよ本格的になってきた立体映画ブーム」で、STAR WARS EPISODEⅢの立体映像の初公開情報を初めて知った。韓国で世界初というのはどういう意味があるか分からないけれど、このニュースはもっと報道されてもいいはず。昨年10月に公開。何分くらいが3D化されたのか知らないけれど、05年のハリウッドでのテスト映像の公開時(以前の記事
スターウォーズを立体映画にする技術  In-Three Dimensionalization®」参照)には本来07年に映画一本が3D化されて公開される予定とのことだったので(ルーカスの発言)、計画は随分遅れているようだ。

 以前の記事で紹介した時は、3D化の手法が不明だったけれど、今回の大口氏の情報でやっとわかってきた。

◆3D生成手法

In_three

The Process  (In-Three社)

uses its patented software tools and techniques to create a second view from any two dimensional image. For example, each frame of a movie can remain the left eye view and In-Three can create a right eye view. The result, an In-Three dimensionalized film, can be shown using any 3D projection system.

 詳細はDepth Grading in 3D Creationというpdfファイルで公開されている。
 IN3D : In-Three Depth-builderという自社製ソフトウェアが立体映像化のツールとのこと。

 このソフトの使用の様子が冒頭の写真だけれど、2Dの映像に深さ情報を追加して、実写映像をテクスチャーとして貼り付けるというのは、繊細で根気のいる作業になりそう。

 本来episode Ⅲは、多くのSFXシーンが3Dで作られていて、そこからダイレクトに立体映像は作れるはず。そこらへんの連係がどうなっているかは、このpdfの記述だけでは不明。釜山では技術実演があったそうなので、こういったところの解説もあったのかも。

 いずれにしても手法の効率化がはかられて、早い時期に公開されるのを待つばかりである。がんばれ>>In-Three社。

◆関連リンク
(amazon)
IN3D 調べたらニュージーランドのCG会社が同名だけれど、これは別物。

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2008.02.14

■テリー・ギリアム新作情報
 『パルナッサス博士の想像力:The Imaginarium of Dr. Parnassus』

Imaginarium_of_doctor_parnassus
ヒース・レジャー急死 eiga.com

出演俳優のヒース・レジャーが急死したため、テリー・ギリアム監督の最新作「The Imaginarium of Doctor Parnassus」(パルナッサス博士の想像力、の意)が製作中止になった模様だ。

The Imaginarium of Doctor Parnassus(IMDb)

The Imaginarium of Dr Parnassus
A preview from Dreams: the Terry Gilliam fanzine

 ここにあるSynopsisを読むと、悪魔との契約で不死となった博士の話のようである。

 悪魔と想像力のショーの物語。ワクワクするじゃないですか。
 写真の舞台感覚もひさびさに『モンティ・バイソン』を想い出させる。期待の新作が完成にこぎつけるのを祈るばかりである。

Synopsis ----------
The Imaginarium of Doctor Parnassus is a fantastical morality tale, set in the present day.
『パルナッソス医師の想像力』は今日的に設定される空想的な道徳物語です。
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It tells the story of Dr Parnassus and his extraordinary 'Imaginarium', a travelling show where members of the audience get an irresistible opportunity to choose between light and joy or darkness and gloom.
それはパルナッソス博士と彼の並はずれた「想像力」の話で、観客が光と喜びか、暗黒と憂うつを選ぶ抵抗できない旅のショーとなるでしょう。
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Blessed with the extraordinary gift of guiding the imaginations of others, Dr Parnassus is cursed with a dark secret.
他のものの想像力を誘発する並はずれた贈り物で祝福されて、パルナッソス博士は暗い秘密で呪われます。
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Long ago he made a bet with the devil, Mr Nick, in which he won immortality.
昔、彼は悪魔ニックとの賭けで不死を得た ----------

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2008.02.13

■山本弘 『MM9』 僕たちの町であんな怪獣を暴れさせないでくれ(^^)

山本弘『MM9(エムエムナイン)』(東京創元社HP)

Mm9  地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、怪獣対策のスペシャリスト集団「気象庁特異生物対策部」、略して「気特対」が日夜を問わず日本の防衛に駆け回っていた。

 図書館で借りて読了。
 これは円谷ウルトラシリーズで育った世代には嬉しい一冊。全編円谷への愛に満ちている。

 特に素晴らしいのが、最終話「出現!黙示録大怪獣」。
 怪獣のヴィジュアルがいい。東宝怪獣のアレを思い出すのだが、体表の赤い色と背中にある○○が異様な光景をイメージさせている。ここは是非、樋口監督に映画化してほしいもの。

 いささか残念だったのは、その円谷への愛ゆえに、もう少しSFとして突っ込んで書いたら面白くなりそうなところも、日曜七時のTVシリーズの雰囲気を重視するあまりに人物描写や組織面等々で脇の甘さが目立って、物足りなさがでてしまっているところ。

 この点では先行するウルトラマンリスペクト作品である小林 泰三『ΑΩ(アルファ・オメガ)』の方が出来が良かった記憶。

 本作では「人間原理」を用いたSF設定がなかなか面白い。ここをもっとハードに拡張して怪獣を物凄い存在として描けていたら、SFとしての評価も高かったのだろうと思う。

◆某SF研OB 必読 「危険!少女逃亡中」

 ここからは昔の仲間に私信(^^;)。
 この話には、僕たちがよく知っている長良橋や金華橋や忠節橋といった地名が目白押し。たぶんTVでは放映できないとんでもない怪獣がよく知っている場所で暴れまわる。
 この異様なビジュアルをリアルに楽しめるのは、某SF研OBの特権。学生時代にこの作品が刊行されていたら、どんなにか盛り上がったろう。きっとだれかが自主映画化をたくらんだことでしょう(どうやって撮るんだ!と突っ込まないように)。
 必読です>>ミのつく職人くん、鬼頭くん、クマさん他。
 (どうでもいいが、金華橋は「きんかきょう」とルビが振られているが、「きんかばし」が正解)

◆関連リンク
山本弘のSF秘密基地 『MM9』
 各話あらすじと裏話、過去の災害として描写される怪獣の原典が説明されている。
小林 泰三『ΑΩ(アルファ・オメガ)―超空想科学怪奇譚』(amazon)
山本弘『MM9』(Amazon)
シオドア・スタージョン他, 中村 融編『千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選 』

 

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2008.02.12

■新刊メモ 原 克『流線形シンドローム 速度と身体の大衆文化誌』

原 克『流線形シンドローム 速度と身体の大衆文化誌』(amazon)

自動車、蒸気機関車から、建築、警察、ゴルフクラブ、ミルクボトル、農作物、さらには流行歌、デートコース、女性の身体にいたるまで……すべての道は流線形に通ず!? 1930年代、アメリカ・日本・ナチスドイツ――かっこよくも危ういイメージの系譜をたどる大衆文化論です。★図版178点!

20世紀前半に一世を風靡したデザイン、流線形。スピード化・合理化の時代を象徴するそのイメージは、自動車や機関車にとどまらず、日用品や大衆文化、女性の身体に至るまで感染症さながらに拡大適用されてゆく。 本書は、科学/ファッション雑誌等を渉猟し、米国・ドイツ・日本でそれぞれ特徴的に展開した流線形イメージの系譜を比較文化論的に描く。

 流線形というのは、僕たちの子どもだった頃の未来そのもの。それを系譜でたどってあり、なかなか面白そうな本。
 著者 原克氏は早稲田大学教育学部教授。 専門は表象文化論とドイツ文学ということだが、末尾のAmazonリンクを見てもらうとわかるように、うちのBlogの関心領域について、いろんな著作があるようです。この方のことは知らなかったけど、世界一受けたい授業とかにも出てたみたい。

 書籍・論文リスト論文検索を見てみると、「ラテルナ・マギカ,あるいは映像戦略の図像学」「ミリオラマ,あるいは消費される空間疑似体験――十九世紀,動く画像への胎動」とか面白そうなものが並んでいる。(なかなか入手が難しそうな学会誌だったりするけれど、、、。) 

◆関連リンク
・当Blog記事 未来の車 GM Firebird Ⅲ
流線型 流線形 streamline (Google Image検索)
 あまり良い写真が出てきません。

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2008.02.11

■カシオ デジタルカメラ EXILIM PRO EX-F1②
  シャッターレス コンセプト

そしてシャッターレスカメラ

Hd_torayan 「カメラにシャッターなんていらない」
  その狙いと先にあるもの- Tech-On!

QV統轄部 商品企画部 兼 第一開発部
中山仁部長インタビュー

 私は「息をひそめて決定的瞬間に合わせてシャッターを切る」という快感を否定するつもりはありません。

(略)もっと言えばシャッター・ボタンは失敗写真を生む元凶の一つとさえいえる。ユーザーがシャッターを切らなければ手ブレなんか起きない。

(略)スローライブは,動きの速い被写体をとりあえず撮ってみて,面白かったり美しかったりする静止画を選び出すために使えます。時間の流れを擬似的に遅 くするモードといえます。(略)撮影間隔は1/30秒,撮影期間はDRAMの容量 に限りがあるので2秒間です。

 使い方は簡単。ユーザーはモード・ダイヤルをスローライブに合わせて,シャッター・ボタンを半押しするだけ。撮り終えると,2秒間の映像が液晶モニター にゆっくりと繰り返し流れます。ユーザーは「これ」と思ったフレーム(静止画)が現れたときシャッター・ボタンを押すことで残す画像を決定できる。

 この「スローライブ」と「「パスト連写」という機能が、実はこのカメラのコアかもしれない。「シャッターは本来カメラに不要だ」とは刺激的な言説。このカメラの変革の中心は、まさにこの点かもしれない。

 カシオのデジカメを引っ張ってきた中山氏のインタビューから引用したこのコンセプトは、僕には凄く実感できる。というのはハイビジョンハンディーカムHDR-HC1ユーザであるから。

 HDR-HC1を買ってから、大げさに言えば僕のデジカメの撮り方が変わった。
 まずハイビジョンの動画で流して撮っておく。そしてデジカメの静止画として残しておきたいものは、家でハイビジョンムービーを再生しながら、必要な部分を静止画として落とす。
 HDR-HC1ではムービー再生中にシャッターボタンを押すと、自動でメモリスティックへ静止画を記録してくれる。

 これで、動画に撮られていれば、シャッターチャンスを逃すことなく、何度でも現実を再生してそこから写真を撮ってこれる。(参考 HDR-HC1による過去記事 ハイビジョン レポート KENJI YANOBE その他)

 中山氏の述べているのは、それと同じ感覚だ。「スローライブ」と「「パスト連写」はハイビジョンの動画から静止画をとりだすわけではないが、まさ に同じ。ハイビジョンより高精細な写真が残せるはずなので、素晴らしいコンセプトだと思う。無限のシャッターチャンスを手に入れたユーザーの見事な写真が ウェブにも今後どんどん登場してくるのでしょう。

◆関連リンク
EX-F1(amazon) ( 楽天 ) 2/10現在はリンクなし

<EXILIM PRO EX-F1 口コミ(価格.com)から拾った情報>
秒60コマの威力(ヤマガラ) - 海野和男のデジタル昆虫記 - 環境goo
 見事なタイミングを捉えたハイスピードの昆虫写真
CES 2008 - Casio EX-F1 hands on(Youtube)  サッカーのburstshots
・SONYの超高速CMOS搭載は、このEX-F1以外に次のものがある。
 韓国Samsungが2008年5月に発売予定のフルHD(1080/30i)ビデオ「SC-HMX20」
【インタビュー】カシオEXILIM PRO EX-F1開発者に聞く - 超高速連写の楽しさを全てのユーザーに | マイコミジャーナル.

シャッ ターを押す前1秒だけでなく、押した後1秒といった撮影もできます。連写は速さだけでなく、シャッターのタイミングも重要ですよね。スポーツなどではレ リーズタイムラグも問題になるぐらいですから、プロの方はその瞬間のどのぐらい前でシャッターを押すといったことも経験で知ってられますし、逆にそれを覚 えないと撮影できなかった。EX-F1は「パスト連写」がありますから、多少遅れてシャッターを押しても、さかのぼってその瞬間が撮れるわけです。

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2008.02.10

■カシオ デジタルカメラ EXILIM PRO EX-F1①
  高速度撮影とフルハイビジョン 「四つの目」の独創

Exf1
カシオ デジタルカメラ オフィシャルWEBサイト | EX-F1
(サンプル.mov)

カシオの次世代デジタルカメラは、1秒間に最大1,200コマという驚異のハイスピードムービー撮影を実現。今まで業務用の映像機材でしか撮影できなかった超スロー映像を、手軽に記録することができます。人間の能力を超えた目に見えないドラマチックな瞬間や映像を楽しむことはもちろん、スポーツの技術向上のための分析、実験、昆虫観察など、幅広い用途に活用できます。

 発売は3月。発表から1ヵ月ほど経っていて中途半端な時期の紹介だけれども、この変革のデジカメについて思うところを書いてみます。

新しい視覚の獲得 超高速度撮影 1200fps

四つの目 - Wikipedia

 四つの目(よっつのめ)とは、NHK総合テレビで1966年4月から1972年3月まで放映されていた小学生向けの科学番組である。

 番組名の「四つの目」は、通常の撮影による「肉眼の目」、高速度撮影や微速度撮影による「時間の目」、顕微鏡や望遠鏡などによる「拡大の目」、X線撮影による「透視の目」を意味する。

 60年代に小学生をおくった我々には、このカメラ、まさに「四つの目」の民生機での実現のように感じられる。(と言っても微速度と透視はまだ不可だけど(^^;))

 上のサンプルを観て思い出だしたのは正に「四つの目」。この番組で最も僕が楽しみにしていたのは高速度撮影だった。現実から非現実の空間が切りとられる瞬間に立ち会えるあのセンスオブワンダーの感覚。これをこの値段(最初13万円くらいで登場らしい)で自分の手の中にできるというのは、まさに奇跡。DLPや液晶プロジェクターで家庭に映画館がやってきたのと同じ感動 ! (、、、「手にできる」というのは可能性の話で、僕の小遣いからはすぐ買える値段でない。念の為(^^;;)型落ちで半額くらいになったら手を出す予定)

ハイビジョンによる「拡大の目」の獲得

フルHDムービー

有効画素数600万画素の高画質写真だけでなく動画も美しく残すために、カシオの次世代デジタルカメラは、高効率画像圧縮技術H.264による1,920×1,080のフルハイビジョン動画撮影を可能にしました。 

 この一眼デジカメでハイビジョンムービーが撮れるというのは、レンズ交換できるハイビジョン動画機を気軽に手にできる、ということ。
 現在、ムービーカムでそれができるのはSONY HVR-Z7Jといった超高級機のみである。なんと価格は70万円。もちろん他の性能も差があるのだろうけれど、にしてもEXILIM PRO EX-F1で世にある一眼の各種レンズを使ってハイビジョン動画を簡単に撮れるのは、自主映画を作っている監督たちには福音でしょう。ハイビジョンの「拡大の目」の威力も楽しみ。

※すみません、訂正します。このカメラ、レンズ交換はできないみたい。できたらいいなー、という記事として読んでください。それにしても何故レンズ交換できる一眼にしなかったのだろう。いずれそういうカメラが出るのも時間の問題でしょう。

★記事 ②へ続く

◆関連リンク
EX-F1(amazon) ( 楽天 ) 2/10現在はリンクなし
「カメラにシャッターなんていらない」カシオの超高速機
           その狙いと先にあるもの- Tech-On!

中山氏 将来のカメラは,ユーザーに「ここではこの静止画(または動画)を残してはどうでしょうか」と提案する機能も備えるでしょう。

中山氏 当社のもともとの経営理念をかみ砕いたもので,管理職は創造憲章に対する誓約書に署名し,手元に置いています。その第1章にはこう書かれています。「私たちは,独創性を大切にし,普遍性のある必要を創造します」。  普遍性のある必要を創造という言葉はなかなか難しくて,こう解説されています。「誰にとっても必要でありながら,まだ世の中になかったものを,新たに生み出すこと。これは製品開発のみならず,すべての業務においてカシオが追求すべきものです」。

(略)消費者が一瞬で価値の高さを理解できる「営業トーク」を用意するのです。EX-F1では,それがフルHD動画(1080/60i)の撮影機能 でした。フルHD対応のビデオ・カメラは10万円くらいしますから,EX-F1が備える豊富な静止画関連機能と合わせて考えれば,EX-F1は決して高く ないと考えてもらえる。フルHD動画は,消費者だけでなく販売担当者にとっても価値ある機能なのです。

(略)レンズに対する品質基準は静止画を念頭に決めていますから,ビデオ・カメラのものよりも優位かもしれません。ただし,EX-F1の主用途は静止画撮影。フルHD動画の画質は,ビデオ・カメラと遜色ない水準でよい。

 ここの戦略も好きです。HDデジタルビデオに一眼のデジカメ(しかもハイスピード撮影機能とか盛りだくさんのハイテク)、ということだと断然お得な値付けになります。

 まじめに今まで運動会でデジタルビデオカメラと一眼カメラの両方をぶら下げて行ってたお父さんには朗報でしょう。

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2008.02.08

■ジャズを歌うエンターテインメントロボット タイタン
   Robot Entertainment Titan

Titan_robotTitan the Robot: Robot Entertaining Coventry
Three Robots Dancing. Titan an his two brothers(YouTube)
Cyberstein公式HP

 これはイギリスのエンターテインメント・ロボット。
 自律したロボットがこれだけのことができたらすごいのだけれど、、、。

 他にも「Giant Robot」で検索するとこんなものが見つかります。

・Giant Robot at Lakeside (YouTube)
 ラグビー選手型巨大ロボット

・Vinegar robot (YouTube) (buildup)

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2008.02.07

■ヤノベケンジ×三宅一生 クィーン・マンマ
  Kenji Yanobe x ISSEY MIYAKE / Queen Mamma

Yanobe_queen_manma Kenji Yanobe x ISSEY MIYAKE / Queen Mamma.(Youtube)

 久々にYoutubeで「ヤノベケンジ」を検索したら、傑作Queen Manmaのメイキングムービーが公開されていました。
 造形作品もだけれど、青木兼治氏による映像作品としてみた場合も素晴らしい。

 特に右のカットが僕のお気に入りなのだけれど、こんなタッチで青木氏監督で、ヤノベ美術監督とのペアを組んだSF映画が撮られたら、と夢想してしまいます。

シェルター × サバイバル 
―ファンタスティックに生き抜くための「もうひとつの家」―

 2008年2月16日(土)~4月13日(日) (広島市現代美術館)

2008年3月2日(日) 14:00-15:30
【ヤノベケンジ アーティスト・トーク&絵本「トらやんの大冒険」朗読ライヴイベント】
本展参加アーティスト、ヤノベケンジが作品について語るほか、彼が制作した絵本「トらやんの大冒険」の朗読&生演奏を行います。
※事前申込不要 ※参加無料 ※会場/ミュージアム・スタジオ

 そしてヤノベ氏の次の展覧会は広島。広島はさすがに遠くて行けないでしょう。

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2008.02.06

■新作メモ 中嶋莞爾監督 『クローンは故郷をめざす:The Clone Returns to the Homeland』

The_clone_returns
クローンは故郷をめざす (公式HP)

 これも『サンダンス映画祭2008』(2/9(土) 22:44-22:55NHK衛星第2)という番組で紹介されていたもの。2006年に脚本がサンダンス・NHK国際映画作家賞 受賞

 現在、エグゼクティブ・プロデューサーにヴィム・ベンダース!を迎えて、映画制作中とのこと。

中嶋莞爾 の作品を紹介するホームページ(監督公式HP)
サンダンス・NHK国際映像作家賞2006 参加リポート
旧作「はがね」「箱 -The BOX-」の予告編
 「はがね」 絵本ギャラリー

 同監督の過去作品の予告編。詩的な空気感を持つ独特の映像美が素晴らしい。「はがね」は工場萌えな方におすすめな映像。どちらも映画を是非観てみたいと思わせる予告。残念ながら近々の公開の予定はない。またDVDも出てはいないようなので、『クローンは故郷をめざす』の公開の際に、旧作も上映されるのを期待するしかないのかも。

◆関連リンク
タナトス6通信 | 中嶋莞爾監督作品「はがね」「箱 -The BOX-」上映+トーク開催!
 過去の上映会情報。アトリエサードでこういう企画が開催されていたのですね。
アトリエサード『廃墟憂愁―メランコリックな永遠。』 (トーキングヘッズ叢書)
中嶋莞爾監督のロングインタビュー掲載とのこと。
アトリエサード『ネオ・ゴシック・ヴィジョン』 最近買っていなかったのだけれど、トーキングヘッズの最新刊は素晴らしい表紙。そしてネオ・ゴシック!

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2008.02.05

■新刊メモ 筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ』

筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ』(amazon)

驚異の反復文体に中毒必至の傑作登場!

この小説は、 反復し増殖する、驚愕の文体で書かれています。この作品を読んだあとは、人の世の失敗も成功も、名誉も愛も、家族の死も、自分の死さえもが、全く新しい意 味をもち始めるでしょう。そして他の小説にも、現実生活にさえも、反復が起きる期待を持ってしまうかもしれません。この本を読むには相当の注意が必要で す!

 

冒頭部分掲載 雑誌『新潮』編集長・矢野優氏から (新潮公式)

「一般読者や同業者が首を傾げたり、もしかすると「錯乱の産物」として眉を顰めるかもしれないような小説を創ることこそわが使命」。これは本号掲載の「ダンシング・ヴァニティ」(長篇第1部130枚)を予告した筒井康隆氏の言葉だ

 文学の極北を今も突き進む筒井康隆の新作。
 これら言葉の魔力に惹きつけられるようにして、購入しました。どんな「錯乱の産物」を見せてくれるのか。

◆関連リンク
・筒井康隆公式サイト

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2008.02.04

■斎藤 環『フレーム憑き―視ることと症候』

斎藤 環『フレーム憑き―視ることと症候』(amazon) 青土社

 〈リアル〉 はフレームに宿る
 映画・アニメ・漫画などの視覚表現に現れた隠喩構造の変容を精神分析理論と臨床経験を武器に読み解き、解離・ひきこもり時代の症候をあぶりだす。

 【目次】
 はじめに――最初の弁明
 第Ⅰ部 視ることのフレーム性
  視覚新論  ブニュエル、あるいは精神分析から遠く離れて  象徴界と 「選択」 について
   『マトリックス』  身体・フレーム・リアリティ
  押井守 『イノセンス』
  マルホランドのフレーム憑き

◆結論
 この著者の本を読むのは初めて。
 にしてもこの読みにくさ/わかりにくさには閉口。(このBlogでは本も映画も気に入らなかったのは本来あまり取り上げないのだけど、、、。)

 読みにくさの理由は、著者専門の精神分析の専門用語がほとんど説明されることなく使用されていることが一つ。そしてさらに評論の論旨については、自身の以前の著作を挙げてそちらの本で読んでくれ、と書いて記述しないため、いったいどういう論理展開で結論へ至っているのか、相当な推測を読者に強いる。

 しかも結論の文章自体も何を言いたいのか意味不明。主題である「フレーム」論も二度読みなおしたが、いったい何を結論としているか、フィーリング的な言葉が並んでいるばかりでよくわからない。

 僕が読んだ率直な感想は、精神分析というものの分析形態が、脳のハードウェアとかソフトウェアの原理的な分析ではなく、現象の分類的な分析であることが、このわかりにくさの原因ではないかと推測。

 ただ分類することが目的であるからその分析が根源的ではなく、しかも分類の結果としては、精神分析用語が並んでいてそこに疎い読者には、何を言いたいのかが伝わらない。

 本来好きな映画のことについて書かれた本は、好きなはずなのだけれど、今回は残念な結果に終わったのでした。あーあ。

◆聴覚への軽薄な信頼感

 僕がしっくりこなかった部分を少しだけ詳細に。

 すべての音はリアルである。それがサインウェーブの合成物であれ、バイオリンの弦から発生したものであれ、音は生まれながらにしてリアルなのだ。「虚構の音」は存在しない。

 映像の虚構性を書いておきながら、この音に対する軽薄な信頼感はいったいなんなのだろう。視覚の虚構性については以前の記事で書いたことがあるけれど、基本的に聴覚にも同様のことは適用でき、脳の構造からも虚構性は明らかであろう。

 しかも聴覚については耳のハードウェアについても現実の改変機能を持っていることが知られている。それはある音響専門家から聞いた話だけれど、カクテル・パーティ効果の際に、人は精神的にある音を選択的に聞き分けているだけでなく、その耳の内部にハードウェアとしてある周波数を選択的に強調するイコライザー機能が備わっているということ。

 つまりリアルな外界の音を人は聴覚と脳の選択機能で、ある虚構性を付与して知覚しているわけだ。何故、この著者が何の根拠も書くことなく、「「虚構の音」は存在しない」と能天気に記述できるのか、僕には理解できない。

◆え、漫画喫茶くらいいつでも行けば!

 この著者の胡散臭さが炸裂するのが次の一文。こうした文章を無自覚に書いているのだとしたら、恐るべき鈍感さである。

 もし時間が許すなら、いつか漫画喫茶なるものに一度は赴き、終日漫画に耽溺してみたいという夢を捨てきれない。(P266)

 精神分析医がどれだけ忙しいか知らないが、「夢」とまで言うくらいに憧れているのなら、いつでも行ったら、である。この著者が自分をどう定義しているのかが、透けて見える、非常に無防備でいやらしい一文である。こういう書き方をしてしまうから、「サブカル」というのは胡散臭がられるのだ。他にはこんなに露骨な文章はないが、ずっーと違和感があったこの著者の文体の決定的な嫌味さが露見したのが、この一文。

◆関連リンク 
斎藤 環のホームページ
双風舎:「脳は心を記述できるのか」 往復書簡 第1信
 「価値のクオリア」は存在するか?斎藤環→茂木健一郎
 茂木健一郎のクオリアについて批判を展開。今後往復書簡でのやり取りがあるらしい。
 「サブカル」文化人二人の不毛な議論に付き合う気はないけれど、空しい空中戦がこうしてネットのどこかで繰り広げられるわけです。

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2008.02.03

■アレックス・リベラ監督 ヴァーチャルリアリティ
  『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告編

Sleep_dealerスリープ・ディーラー:The Sleep Dealer(公式HP)
サンダンス・NHK国際映像作家賞
AFF + SUNDANCE/NHK AWARD
(NHK公式HP)

監督/脚本:アレックス・リヴェラ:Alex Rivera
2002年サンダンス映画祭受賞作

2008年 アメリカンシネマ・ドラマ部門
▽脚本賞 アレックス・リベラ&デビッド・ライカー、「Sleep Dealer」

 ウォルド・ソルト脚本賞
 アルフレッド・P・スローン賞

 『サンダンス映画祭2008』(2/9(土) 22:44-22:55NHK衛星第2)という番組で紹介されているのをみた。この番組では映画の公式HPの予告編よりも長い映像が紹介されていた。

 内容的は番組とネットの情報から、近未来の高度ネットワーク社会で、メキシコからアメリカのロボットを遠隔操作して働く「node worker」と呼ばれる労働者が主人公の映画ということのようだ。

 これは以前からこのBlogで紹介している東大舘教授のテレイグジスタンス技術 アールキューブと同じコンセプトを扱っているのではないか。予告編の映像もそれを示しているようにみえる。

 映像もなかなかセンスがよさそうだし、この映画、是非観てみたい。まだロボットの映像が公開されていないようなので、それも楽しみだ。

◆関連リンク
Press & Industry — Sundance Film Festival
SLEEP DEALER WINS ALFRED P. SLOAN PRIZE AT 2008 SUNDANCE FILM FESTIVAL
Sleep Dealer (2008) (IMDb)

Set in a near-future, militarized world marked by closed borders, virtual labor and a global digital network that joins minds and experiences, three strangers risk their lives to connect with each other and break the barriers of technology.

・アレックス・リヴェラ監督のインタビュー(wiredvision)
  Sleep Dealer: Interview with Director Alex Rivera(Youtube)

舘 暲『NHK人間講座 
 ロボットから人間を読み解く―バーチャルリアリティの現在』
(Amazon)
通産省アールキューブ研究会編
 『アールキューブ―立花隆VS吉川弘之 ロボティクスの未来を語る』
(Amazon)

当Blog記事 
相互テレイグジスタンスの第二世代テレサ2とツイスター4 
HRPの遠隔操縦者インタビュー 
東大舘暲・川上研究室 相互テレイグジスタンスロボット「テレサ2 (TELESAR 2)」 
「科学的分身の術~バーチャル・リアリティ学 舘暲」

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