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2008年9月

2008.09.30

■『ULTRA FACTORY ウルトラファクトリー展』探訪記・2
  ジャイアント・トらやん と Big Flea

Bigflea02

Top_2
 ひさびさにジャイアント・トらやんと再会することができた。
 これはウルトラファクトリーで組み立てられ、京都造形芸術大に常設展示されているヤノベ氏現時点最大の作品。

 以前豊田市美術館で観て、既に3年が経過している。
 3年の間、各地を巡業したトらやんは、若干どこか疲れた風情(気のせい?(^^;))。

 そして今回の展示で素晴らしかったのが、京造大1年生が制作しオープンキャンパスで公開された京ねぶた祭の「BIG FLEA」との競演。
 全高7mの巨大ロボット ジャイアント・トらやんと全長約5~6mの巨大蚤のねぷた。この巨大感威圧感はかなりの見もの。写真で少しでもそれが感じてもらえれば幸い。

 特にホールの横に設けられた階段の上から、トらやんを俯瞰した眺めが新鮮だった。
 まるで巨大蚤に先導させたパレードのように観える。蚤とトらやんの関係??、これは想像力を働かせるしかない。
 そしてウルトラツアーでトらやんはヤノベ氏の指示で、その巨体を動かした。
 さすがに火炎放射は今回ない。ねぶたが炎で燃えるようなパフォーマンスもありだと思うけれど、さすがに消防法上、不可能(^^;)。

 ノミに続き、来年はどんなねぶたが並んで展示されるか、期待したい。
 ここのホール、広いので、いっそヤノベ氏の巨大作品を並べて展示するなんてのも嬉しいけど、、、。

◆関連リンク 当Blog記事
幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』
ヤノベケンジ作品集出版記念イベント 火を噴くトらやん @豊田市美術館
絵本『トらやんの大冒険』&ヤノベケンジ展『トらやんの世界』
「キンダガルテン」、卒園式
『トらやんの大冒険』
本格的作品集『ヤノベケンジ 1969 - 2005』ついに刊行
豊田市美術館 最後の「トらやん・ファイヤー」
「絶対孤独の表現者たち アウトサイダーアートの世界」
 新日曜美術館 KPO閉館現代アート発信の20年

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2008.09.29

■京都造形芸術大 ウルトラ・ワーク・イン・プログレス
 『ULTRA FACTORY ウルトラファクトリー展』探訪記・1

Photo_2
ULTRA  TODAY: 26日~28日ウルトラファクトリー展の様子

   (公式Blog ULTRA TODAY) (公式HP)

 ウルトラファクトリー展では普段は工房として使われている場所が展示空間となっていて、まったく違う雰囲気です。ちょっとだけ様子をお見せ致します。

Img_0080_2 開催される3日前にネットで知ってしまったのが運のつき。観たくてたまらなかったヤノベケンジがディレクターの京造大『ウルトラファクトリー』に、はるばる東海地区より行ってきました。
 もともと公式BlogであるULTRA TODAYで知って、どんなイベントかもよく知らないで行ったわけだけれど、受付で吃驚。大学祭かと思っていたが実は「オープンキャンパス」。
 「通信講座ですか?」と聞かれつつ、入学案内をまさかこの年でもらうとは思わなかった(^^;)。ついでに食券までいただいて学食でカレーを食べてきました。本当にいいのだろうか?、、、というわけで一飯の恩義のためにも(^^;)、しっかりウルトラファクトリーのご紹介。

Photo  ウルトラファクトリーは京都左京区の丘陵に建てられた隈研吾氏設計の京都造形大学至誠館の地下深くに存在する。エントランス(右)がまず素晴らしい。

 ULTRA WORK IN PROGRESSと書かれた案内表示を辿って地下へ進む通路から秘密基地感覚たっぷりでワクワクする。

 高橋匡太氏のインスタレーション作品が観客を道案内する。
 怪しい緑の光の中、天井のプロジェクターから映し出された女と男の影。最初は自分の影かと思ったのだけれど、どうやら撮影された幻影のようである。

 配管とコンクリートの冷たい空間と、影の映像がマッチして、工房へ入る前から期待は高まる。

 そして受付でウルトラツアーの登録を済ませ、チラシと素晴らしいヤノベデザインのネコエコバックをもらい工房の中へ。

 工房は今まで観た写真では、ヤノベ作品が所狭しと構築中で雑然としたイメージだったのだけれど、今回はウルトラファクトリー展と銘打たれており、工房を会場とした展示会としてすっきりとまとめられていた(トップの写真)。

 なかでも嬉しかったのは『THE POWER OF JAPANESE CONTEMPORARY ART』の表紙で知って一度観たいと思っていた名和晃平氏の作品が観られたこと。
 「PixCell」と名付けられた彫刻概念は下の写真のように透明のガラスビーズで物体(時には剥製)の表面を被覆したもの。 
Horz

「物体のテクスチャーや色は、無数の小部屋(Cell)の中に取り込まれて解体され、イメージの要素(Element)の集まり、つまり「映像の細胞」(PixCell)という新たなビジョンにおいて提示される」(ULTRA PROJECT catalogより)。

 今回の作品は豹。無数のガラス球の大きさのバランスとか、透明感を持って映し出される周りの光景であるとか、いつまでも観ていたくなる奥深い映像美である。まだ制作途中で裏面に回ると元の物体が生々しく見える。
 ガラス球からウルトラファクトリーを眺めるPixCellな豹の視点が、観る者の想像力をいたく刺激する。冷徹な視線はファクトリーの熱い現場をどのように観察していたのだろう(って豹はその現場にいなかったのかも)。この現場で制作されたパパ・タラフマラ『ガリバー&スウィフト』のヤノベの舞台装置については、この後のトピックで書きます。

 次回はジャイアント・トらやんと巨大なノミについて(^^;)。

◆関連リンク
山口 裕美『THE POWER OF JAPANESE CONTEMPORARY ART』(amazon)

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2008.09.27

■京都造形芸術大学 《ウルトラ・ファクトリー》
  ULTRA TOUR/ウルトラツアー

Ultra_factory_tour ウルトラ・ワーク・イン・プログレス
ULTRA TOUR/ウルトラツアー
 (ウルトラファクトリー公式Blog ULTRA TODAY)

ウルトラツアーとは、ウルトラファクトリー展~ジャイアント・トらやん~パパ・タラフマラ「ガリバー&スウィフト」ワーク・イン・プログレスを巡るツアーで、ウルトラファクトリープレスのスタッフがファクトリーやワーク・イン・プログレスの見どころをご案内します。

そしてそして、9月28日(日)は特別です!13:00~の回はヤノベさんがガイドをつとめ、16:00~の回はヤノベさんとパパ・タラフマラ舞台監督の大谷地力さんガイドによるスペシャルパッケージツアーとなります。

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ULTRA TOUR/ウルトラツアー
開催日時:2008年9月26日(金)~28日(日) [1日2回 13:00-/16:00-]
出発地点:ウルトラファクトリー
定員:各回15名(※要予約)
参加費:無料 所要時間:約40分 *受付はメールかお電話にて
TEL:075-791-8482/
MAIL:contact@ultrafactory.jp(藤井・宮崎)
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ULTRA TODAY: ウルトラ・ワーク・イン・プログレス

パパ・タラフマラガリバー&スウィフト」公開リハーサル
【入場無料】 日 時:2008年9月29日(月)18:30~20:00
場 所:京都芸術劇場・春秋座(京都造形芸術大学内)
18:00 開場     
18:30~19:00 小池博史×ヤノベケンジ トークセッション     
19:00~20:00 リハーサル公演

 以前から注目の京都造形芸術大学 《ウルトラ・ファクトリー》
 今週末(紹介が遅れて既に今日じゃないかぁ!)開催されるのが、この心躍る『ウルトラツアー』!
 引用した写真の秘密基地感覚、凄いでしょ。でも実はこれは偶然、停電で撮られた写真。停電により怪しさが増して、まるでマッドサイエンティストの地下秘密工場。ここでヤノベケンジ氏と学生たちが何をたくらんでいるのか、探索のツアーのお申し込みは今すぐ!

◆関連リンク
ウルトラファクトリーの魅力を学生(ULTRA STUDENT)が語る(Youtube)
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
 ウルトラファクトリー ムービー1,2はこちらから。
・劇団 パパ・タラフマラガリバー&スウィフト」(公式HP)
対談 演出家 小池博史×舞台美術 ヤノベケンジ
『Birds on Board: パパ・タラフマラ: DVD』(amazon)

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2008.09.25

■シュールコント作家・内村宏幸
 「笑う犬2008秋」一夜限り復活 & サラリーマンNEO


せつないプリン: 犬、久々に遠吠え(放送作家・内村宏幸氏Blog)

脈々と受け継がれてきたフジテレビの優秀なコント制作チームの仕事ぶり は、今も変わらず見事である。

2008 秋 フジテレビ 特別番組発表資料|笑う犬2008秋 - フジテレビ

2008年9月30日 22:30~23:24 
・左遷サラリーマン「小須田部長」は昔から転校を繰り返していた!? 「小須田中学生」
・“謝罪会見”が何かと話題の今日この頃…本当の謝罪を教えてあげます! 「関東土下座組2008」
・あの「ミル姉さん」が、今の世の中をぶった斬る! 「帰ってきた!ミル姉さん」

ミル姉さんが案内役「笑う犬」一夜限り復活 - Yahoo!ニュース.

 かつて大ヒットしたバラエティーが30日、一夜限りの特番「笑う犬・2008秋」(フジ、後10・30)として復活する。(略)今回も番組の案内役はもちろん「ミル姉さん」。(略)
 左遷続きの部長の過去を描く「小須田中学生」や、海の家でナンパ指南をするが実は女性との交際経験がない「葉山先輩」など、懐かしの人気キャラが満載だ。

 なんと大好きだったコント番組『笑う犬』が10年ぶりの復活。
 この番組のシュールなコントが忘れられない。特に凄味があったのが、『ビルマの竪琴』のパロディにして不可解極まりない『奈良の竪琴』。あそこまでシュールレアルなお笑いを僕は知らない(^^;)。(Youtubeへリンクしようと思ったけれど、ないんですねー、『奈良の竪琴』(泣))

 この番組のメインライターが放送作家・内村宏幸氏。
 そしてその内村氏の現在進行形の仕事が、NHKの『サラリーマンNEO』。

 これがまたシュールでいいんですよねー。
 ほとんど笑う犬のあのタッチが毎週楽しめて、至福の日曜23時。

 でも今週末でSEASON3も今週末で最終回。

三谷幸喜Special(『サラリーマンNEO』公式HP )
せつないプリン: 巨匠からの言葉

本人から番組に出たいという話があり、スムーズに収録も行われたとは言え、正直、三谷さんがどんな感想を持ったのか気になっていたので、この記事の内容は、ほんとにありがたい、そして恥ずかしい、申し訳ない。
最後の方は、思わず涙が出そうになりちゃんと読めなかった。

 しばらく前になるけれど、三谷幸喜が喜々としてNEOに出ていたのも良かった。
 『ザ・マジックアワー』のキャンペーンの一環だったはずだけれど、めちゃくちゃその映画を茶化した内容が○でした。

 次は内村宏幸脚本でシュールお笑い映画はいかがですか? >>三谷監督殿(^^;)。

◆関連リンク
YouTube - 「笑う犬」
Vol.60 内村宏幸さん(前編) 【1】テレビが大好きだった少年時代: 有名人ブログ:ココセレブ:Specialインタビュー
『サラリーマンNEO SEASON-2 DVD-BOX I』(amazon)
『サラリーマンNEO SEASON-1 DVD-BOX I』(amazon)
『サラリーマンNEО―内村宏幸オリジナルコント傑作集』(amazon)

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2008.09.24

■古川日出男『聖家族』ついに刊行!

Photo_3古川日出男公式サイト 『聖家族』発売決定 2008.9/26

 これは僕のデビューからの十年間のビブリオグラフィ(著書目録)において、確実に最大規模の作品として登場するはずです。最大、とは、枚数の面でもそうだし、内容でもそうです。いったい小説において“スケール”とは何か――ということを、正面から己れに問いかけてもいます。

 2005年の夏から書き進められてきた2000枚の大作がついに刊行される。
 『すばる』『小説すばる』『青春と読書』他の各誌掲載分に書き下ろしを加えた小説。

 執筆中の日記(五月前半脱稿)を読んできたので、これにかける古川の意気込みの熱気に当てられている期待の一冊、こころして読みたいと思う。

◆関連リンク
古川日出男 挑戦者募集

編集部内で選考の上、20名の方に『聖家族』の校正刷りをお送りいたします。
選ばれた方には8月11日頃、校正刷りを発送しますので、お読みになった感想(40字以上)を、9月5日(金)までに指定のアドレスにメールでお送りください。

 こんなイベントがあったんですね!これを逃したのはファンとしては痛い。
青山ブックセンター:『聖家族』刊行記念
 古川日出男ナイトVOL・7 (六本木店:2008年10月11日)
.
古川日出男『聖家族』(amazonではまだ登録されていない)
・当Blog記事
 超大作『聖家族』シリーズ 朗読ムービーファイル

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2008.09.23

■ダニエル・サイモン『COSMIC MOTORS
   -遥か彼方の銀河系の宇宙船、車、パイロット』

Daniel_simon 架空世界の超リアルなビークルたち
  :画像ギャラリー | WIRED VISION

 われわれに未来の車を約束する自動車メーカーが、口先ばかりで何も行動しない今、Simon氏の著作『COSMIC MOTORS――遥か彼方の銀河系の宇宙船、車、パイロット』は、われわれの未来への欲望を、超リアルでフェティッシュな乗り物で満たしてくれる。

 3D-CGによる未来の車のデザイン。われわれが夢に見た流線型の未来がここにあります。
 各イラストに物語が付随していてなかなか楽しめる。

 デザイナーのダニエル・サイモン自らの手による3D-CGのプロモーションムービーがYoutubeにアップされているので、こちらも楽しめる。

Daniel Simon - Car Designer Daniel Simon's Work.各種作品(ダニエル・サイモン公式HP)

COSMIC-MOTORS. The spaceships, cars and pilots of another galaxy.
(COSMIC MOTORS公式HP)

ダニエル・サイモン『COSMIC MOTORS -遥か彼方の銀河系の宇宙船、車、パイロット』(amazon)

 でも僕の一番好きな未来の車はコレ→未来の車 GM Firebird Ⅲ(過去記事)

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2008.09.21

■デヴィッド・ブラザーズ,クリスピン・グローヴァー監督
  スティーブン・C・スチュワート脚本主演
  『It is Fine. Everything is Fine!』

Everything_is_fine_crispin 先週末に金沢で上映されたこの映画、素晴らしい傑作であったらしい。ネットでの評判がとにかく凄い。
 特殊な興行形態であるため、日本で観たことのある観客は、カナザワ映画祭2008の会場にいたわずか百数十名のみ。そして今後、DVD等の発売の可能性はなく、日本での公開が再びあるか、まったくわからない。まさに幻のカルト映画の誕生である。

 なんとか都合を付けて観に行くべきだったと悔やんでも後の祭り。そこでネットでの感想リンク集です。
 
映画評論家緊張日記:カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン(柳下毅一郎氏HP)

ぼくは字幕を担当したのだけれど、It is Fine. Everything is Fine!を見るのはこれがはじめて。話は知っていたのだが、まさかあんなイメジャリーが登場するとは思わなかった。度肝を抜かれたとはこのこと。

 It is Fine. Everything is Fine!はすさまじい情念の映画だった。一生に一本しか作れない類の映画だと思うけれど、What is it?もやはり一生に一本しか作れない映画(略)

a day in the life of mercy snow(殊能将之氏HP 2008年9月前半 のアーカイブ https://archive.org/web/)

" 間違いなく今年のベストワン映画である。
 いや、わたしの見た範囲でいえば、ここ10年のスパンで考えても指折りの傑作だと思う。これほど心ゆさぶられ、感動させられる映画はめったにない。必見中の必見!

 ……なんだけど……

 ……簡単には見られないんだよなあ……

「でもオレは見たもんねー」などと子供っぽい自慢をする気にもなれない。本作はできるだけ多くの人が見るべき映画だからだ。
 ほんとうにみんなに見てもらいたいんだよ。グローヴァーの頑固な上映方針が心底うらめしい。全世界の映画館に配給したあと、DVD化しろよっ! あんたのプライベートフィルムじゃなくて、原作・脚本・主演のスティーヴン・C・スチュアートの映画なんだからさ!


 しかたがないから、次善の策として、大都市圏にお住まいの有志の方はいますぐビッグ・スライドショウ誘致に動きなさい。
 オレの言うことが信用できないなら、金沢で見た幸運な観客の誰にでも訊いてみるといい。この映画を見て感動しない人はいない(もしいたら、そいつはどうかしてる)。一部の特殊な映画マニアだけのものにしておいちゃいかんよ。


「It is Fine! Everything is Fine.」のあまりのすばらしさに頭がくらくらし、Q&Aコーナーはよく覚えていなかったりする。"

クリスピン・グローヴァーさんを呼んで下さい!!(古泉智浩氏Blog)

主役のスティーブン・C・スチュワートさんがシナリオもお描きになって、撮影が終わった途端1ヵ月後に亡くなってしまうという、文字通り命がけで作られた映画です。一人の身障の男が人生の全てを賭けて、魂を焦がして作られた凄まじい狂気に満ち満ちた圧倒的な作品でした。

クリスピン・グローヴァーの「ビッグ・スライドショウ」in カナザワ映画祭(Blog Simply Dead)

 『What Is It?』はまさに「なんだこれは?」と観た者を唖然とさせる空前絶後のアートフィルムだったし、『It Is Fine ! Everything Is Fine.』に至っては、その場にいた観客全員の魂を揺さぶる未曾有の大傑作だった。

2008-09-16 (Blog The Texas Chainsaw Suicide)

「ほうほう、どんなに素晴らしいのかな」とちょっと上から目線で見始めた自分が、映画を見ている間ずうっと体中を駆け巡る多幸感のせいで、知らず知らずの内に口からよだれが垂れていた程(俺ヤバイ)。

『It is Fine! Everything is Fine.』は、世は全てこともなし(Blog いつか想い出す日々)

 『It is Fine! Everything is Fine.』の後に観た渡辺文樹監督作品のせいもあるけど、今後、どんな映画を観れば人間を描いていると思えるのだろうか?(略)
 私の中では、『It is Fine! Everything is Fine.』は、異形の映画として、燦然と輝き、記憶に残り続けると思う。間違いなく超傑作だ。その魅力は、カルト・オブ・カルトとして、百年経っても色褪せないと思う。

◆関連リンク
It Is Fine. Everything Is Fine! (2007)(IMDb)

Directors:David Brothers, Crispin Glover
Writer:Steven C. Stewart

 この傑作を監督しているのは、クリスピン・グローヴァーと、もうひとりデヴィッド・ブラザーズがクレジットされている。デヴィッド・ブラザーズは『What is it?』のセットを担当している美術畑の人で、監督としてはこの作品が初クレジット。
 クリスピン・グローヴァーとどのように分担してこの映画を撮ったのか、知りたいところ。
Everything is Fine! crispin - Google イメージ検索
YouTube - It is Fine! Everthing is Fine. Crispin Glover Trailer....
 予告編だけれど、たぶんこの映画のタイトル。

当Blog記事
カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン
クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ
“IT”トリロジー 『What is it?』 『It Is Fine! Everything Is Fine.』

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2008.09.20

■デヴィッド・リンチ監督の新作は資生堂リバイタルグラナスCM
  DAVID LYNCH REVITAL GRANAS

Gucci_cm_by_lynch リバイタルグラナス(資生堂公式HP)
資生堂:鈴木京香ら新高級ブランドCM
          (出演者会見写真)
綾戸智恵、表参道ヒルズでバースデーライブ

資生堂の新スキンケアブランド「REVITAL GRANAS(リバイタルグラナス)」の10月21日発売を記念

 ネット某所での噂。リンチの新作は、資生堂の新ブランド リバイタルグラナスのCMフィルムらしい。公開は商品の発売のタイミング10/21頃になると思われる。

 音楽は綾戸智恵、出演は女優鈴木京香、バイオリニスト諏訪内晶子、モデルのマイコとのこと。リンチの演出でどんなフィルムになっているか、とても楽しみ。

YouTube - Commercial Gucci by Gucci - David Lynch
YouTube - Gucci by Gucci Behind the scenes - David Lynch(メイキング)
 リンチの化粧品のCMというと、昨年発表されたグッチの香水のCM。音楽がいまいちだけれど、映像はまぎれもなくリンチ。(冒頭の引用写真はこのメイキングより。)

 リンチの評価はアメリカよりもフランスや日本で高い。
 CF撮影でしっかり各国のスポンサーとの関係を築き、本編製作の資金調達につなげてほしいものです。

★09.1/11追記
YouTube - David Lynch "REVITAL GRANAS" SHISEIDO.
 これがリンチの撮ったCF。

◆関連リンク
David Lynch Commercials リンチのCFをまとめてある。
YouTube - Georgia coffee ad by David Lynch
 リンチの日本でのCFというと、『ツイン・ピークス』のヒットにあやかったカイル・マクラクランのジョージアコーヒー。
YouTube - デビット・リンチ作品 vol.1
  当Blog記事。タバコのCM、プレステPS2、Nissan Micra(日産マーチ)のCM他へのリンク集。
Gucciはデイヴィッド・リンチで対抗! “Gucci by Gucci” 海から始まる!?
David Lynch - Page 2 リンチの絵を販売しているサイト。

YouTube - ソフトバンク ブラピCM 
 ここの噂では、自動車が飛んでいる奴、デビット・フィンチャーが監督だったらしい

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2008.09.17

■ティム・バートン監督『不思議の国のアリス』9月撮影開始

ティム・バートン監督版『不思議の国のアリス』はイギリス南西部で撮影

 ティム・バートン監督(略)の「不思議の国のアリス」が、イングランド南西部デヴォン州にある港湾都市プリマスで撮影が行われることが明らかになった。
(略)撮影は9月から2週間行われ、(略)出演がうわさされていたジョニー・デップがいかれ帽子屋役で出演すると書かれている。

 本作は、『ベオウルフ/呪われし勇者』のようにモーションキャプチャー・アニメーションと実写を融合させて3D映画化するもの(略)

Burton To Respect Alice's Essence.
(SciFiWire『不思議の国のアリス』に関するバートン インタビュー)

It's just such a classic, and the imagery is so surreal.
I've never seen a version where I feel like they got it all.
The stories are like drugs for children, you know?

 ティム・バートンとしては、今までの映像化作品が充分なものでなく、実写と3D-CGの融合で新たなシュールレアルなイメージを構築する、ということのようです。
 ティム・バートンでは『シザーハンズ』が一番好きなのだけれど、あのタッチと『チャーリーとチョコレート工場』の極彩色のアート感覚で幻覚に溢れた『不思議の国のアリス』が撮られたら、なかなか凄いかも。

 Alice in Wonderland (2010)(IMDb)によると、2010.3/5公開とのこと。期待したい。

◆関連リンク
「不思議の国のアリス」もう一人のプロダクションデザイナー?
ティム・バートンJP:アリス姿のミア・ワシコウスカ
 (ティム・バートンJP) さらに詳細はこのマニアックなサイトをご覧ください。

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2008.09.16

■ニコン デジタル一眼レフカメラ D90
 世界初のハイビジョン動画撮影機能

D90 D90:動画撮影機能

世界初の動画撮影機能「Dムービー」

D90では、静止画だけではなく、動画撮影(音声付き・モノラル)も可能です。一般的なビデオカメラに比べて撮像素子が大きいので、ボケ味を活かした新しい動画撮影が楽しめます。広角レンズや魚眼レンズなどの多彩な交換レンズを使った、デジタル一眼レフカメラならではのクリエイティブな動画撮影や、D90の優れた高感度特性を活かした美しい夜景の撮影もできます。

有効画素数12.3メガピクセル
ニコンDXフォーマットCMOSセンサ

動画仕様

1280×720/24fps、640×424/24fps、320×216/24fps
最長記録時間 約5分(1280×720)、約20分(640×424、320×216)
ファイル形式 AVI 圧縮方式 Motion-JPEG

撮像素子 有効画素数12.3メガピクセル
23.6×15.8mmサイズCMOSセンサー

 世界初のハイビジョンムービーを撮れる一眼レフデジカメ。
 動画サンプルが公式ページで観られるが、一眼レフならではの画像になっていて、なかなか魅力的。こんなカメラを駆使して自主映画を撮る監督が現れたら、プロ顔負けの映像になるのではないか。(ただしそれが自主映画独特の魅力をスポイルする危険性は高いけれど、、、。)

 本機の欠点は、フルハイビジョンでなく、1280×720ピクセルであること。
 加えて動画撮影時は、オートフォーカスが効かない、測光モードはマルチパターン測光に固定。撮影時間が5分と短い。

 下のリンクにあるように、パナソニックが来年春の発売を発表した「ハイビジョン撮影デジタル一眼」は、ニコンに対抗してAFが可能としている。ついでにフルハイピジョンで撮影時間が長いようなら、この手のカメラがほしい人はパナソニックを待つしかないですね。

◆関連リンク
ニコン、ハイビジョン動画撮影対応のデジタル一眼レフ「D90」 - ITmedia
パナソニック、AF対応ハイビジョン撮影デジタル一眼を投入 - ITmedia

 新製品の計画は「DMC-G1」の発表会の席上で発表され、会場にはモックアップも展示された。(略)明らかにされたのは「AF対応ハイビジョン撮影機能搭載」「投入は2009年春」の2つのみ。

『Nikon デジタル一眼レフカメラ D90』(amazon)

・当Blog記事 カシオ デジタルカメラ EXILIM PRO EX-F1①  高速度撮影とフルハイビジョン 「四つの目」の独創 EXILIM PRO EX-F1②  シャッターレス コンセプト 

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2008.09.15

■黒澤清監督『トウキョウソナタ』予告篇

Tokyo_sonata 「トウキョウソナタ」公式サイト
2008年カンヌ国際映画祭受賞作品!
     (webDICE - 骰子の眼 -)

舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす、4人家族のものがたり。 お父さんもお母さんも大学生のお兄ちゃんも、小学生6年生のボクも誰にも言えない秘密がある。お父さんはリストラされ、お母さんはドーナツを作っても食べてもらえない。お兄ちゃんは、アメリカ軍に入隊することに!? そしてボクは、こっそりピアノを習ってる。

9月27日、恵比寿ガーデンシネマ、シネカノン有楽町ほかにて全国ロードショー

映画「トウキョウソナタ」公式ブログ

黒沢清監督のトークショー実施!
【日時】 8/30(土)15:10〜17:10
【場所】 仙台フォーラム

 公式HPには画面の小さい予告編しか掲載されていない。大きい画面の予告編は公式ブログの右上「作品情報」をクリック。
 映像的には、今回あまり冴えがある予告にはなっていません。
 でも物語はしっかり黒沢清している風。

 今回の作品は、オーストラリア出身のマックス・マニックスという人の脚本が先にあり、黒澤が監督として抜擢されたらしい。そして黒澤テイストに、というプロデューサーの依頼で脚本がリライトされた。クレジットで脚本は、黒澤清とマックス・マニックス、田中幸子となっている。
 08年カンヌ国際映画祭“ある視点”部門審査員賞受賞作。

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2008.09.13

■カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン
クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ “IT”トリロジー
  『What is it?』 『It Is Fine! Everything Is Fine.』

What_is_it
クリスピン・グローヴァーのビッグ・スライドショウ
  (カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン|かなざわ映画の会)

9月13日(土)18:00
・ビッグスライドショウ ・『What is it?』上映 ・Q&A ・サイン会
9月14日(日)18:00
・ビッグスライドショウ ・『It Is Fine! Everything Is Fine.』上映 ・Q&A ・サイン会

全米で評判のビッグ・スライドショウが金沢にやってくる!!
これまで誰も見たことのないイメージの連続、片時も目が離せない!

『What is it?』
2005年/監督・脚本・出演:クリスピン・グローヴァー
世間一般の主流ではない視点から世界を見つめるクリスピン・グローヴァーの“IT”トリロジー3部作の第1作。ダウン症の人々とカタツムリのダーク なファンタジー冒険劇。グローヴァー自身も全てを裏で操る“神”の役で出演。ハリウッド1のエキセントリック俳優といわれるグローヴァーの湧き溢れる妄想 が炸裂した過剰な監督デビュー作。

『It Is Fine! Everything Is Fine.』
2007年/監督:クリスピン・グローヴァー、デヴィッド・ブラザーズ
(略)ロングヘアーの女にフェティッシュな欲望を抱く障害者が犯す犯罪とは? 幻想のフィルムノワールで精神と肉体のハンディキャップを描く。主演のスティーブン・C・スチュワート自身の半自伝的作品。数多くのファスビンダー作品に 出演したM・カルステンセン、そしてグローヴァーの両親も出演している。

映画評論家緊張日記: What is it ? (2005)
(その他 カナザワ映画祭2008フィルマゲドン 2007年映画ベスト10)

  映画はダウン症の患者たちがくりひろげる愛と憎しみのドラマにグローヴァー自身が演じるシャーリー・テンプル=神=auteurが君臨する地獄世 界がからむというストーリーを説明しろと言われても困るのだが面白いかと訊ねられるとこんなに面白いものはないという強烈きわまりない映画。

 柳下毅一郎氏のこの記事を読んでから強烈な印象が残っていたクリスピン・グローヴァーの映画が、今この瞬間金沢で上映されている。本人によるスライドショウと、字幕翻訳の柳下毅一郎もゲストとして登場。行きたかったけれど行けないので、ここで妄想鑑賞(^^;;)

YouTube - Crispin Glover - "What it is and How it is Done."
 スライドショウの映像(たぶん)。今日金沢でもどうような雰囲気だったのでしょうか。そして映画は以下。

What is it? 予告編 (公式HP
 この記事のトップに引用した画像が第一作目の予告編映像。これ、なかなかスタイリッシュで気合が入ったいい映像と編集になっています。でも映画の内容は、どんなんなのだろう。

It_is_fine_everything_is_fine_2YouTube - Crispin Glover Film "It's Fine" Trailer
 Trailer 2 Trailer 3
 こちらは予告編からして既にかなり変。そして過激なので18歳未満の方は注意(^^;)。
 第一作とは随分と予告の雰囲気も変わっている。
 右がその映像の引用。この画像は上のWhat is it?と近い雰囲気に観えるけれど、まるで予告は別物(?)です。

 クリスピン・グローヴァー(Crispin Glover(IMDb))って、寡聞にしてよく知らなかったのだけれど、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』での主人公の冴えない変人な父親しか思い浮かばなかったが、フィルモグラフィを観ると、同じゼメキスの3D-CG映画で『ベオウルフ』の奇怪なグレンデルもやっていた。全く気が付かなかった。
 どちらも怪演であり、下の関連動画を観てもなかなか異様な人である。
 これを機にDVDが出ることを祈りたい。もしかしたら今回を逃すと、二度と観ることができないシロモノかもしれない。

◆関連リンク
YouTube - Crispin Glover "Clowny Clown Clown"
 これ、グローヴァーのオリジナル曲みたい。たぶん自身が監督したPV。
YouTube - Crispin Glover's house
 これ、クリスピン・グローヴァーの自宅訪問インタビュー。古い館に住むマッドな俳優。ジャガーのクラッシックカーを自慢する姿がカワイイ。
 他にもYoutubeにインタビューや彼の登場する作品のシーン等、映像がある。
・Big Slideshow今後の予定
Crispin Glover - Wikipedia

今日はビッグ・スライドショウもあるよ! - かなざわ映画の会の日々是映画
webDICE - 骰子の眼 - 『カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン』まもなく開幕
ハリウッド俳優・グローヴァーさん招き監督作品上映&スライドショー - 金沢経済新聞.

「この作品は、ハリ ウッド的なシステムと対極にある。ハリウッド作品は観客に嫌な思いをさせないのが身上だが、この作品はその逆で、見た人の心を乱すように作った。数多くの タブーを盛り込んであるので、作品を見た人には、そのタブーについて『What is it?(これは何だ?)』と自分の頭で考えてほしい。タブーは文化によって異なるので、米国とは文化が異なる日本でこの作品がどのように受け止められるか を非常に楽しみにしている」(グローヴァーさん)。

Crispin Glover作品(amazon)

当Blog記事
・ロバート・ゼメキス監督『ベオウルフ/呪われし勇者』

◆クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ 感想リンク
 9/14以降、実際に観られた方のレビューを追記します。
いつか想い出す日々さん 『What is it?』は正に何じゃこりゃ!?

(略)いうなれば『八日目』を下世話な方向にフルスロットルでかっ飛ばして、デビット・リンチ監督的味わいを大さじどころかちゃんこ鍋で山盛りに加えたような映画だ。
(略)『It's fine! Everything is fine.』は、『チャーリーズ・エンジェル』の主演料で作った映画だから、 「バカ映画に出た罪滅ぼしに、お金を有効利用しようと思ったかも」 て感じのこともいっていた。

 

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2008.09.11

■美濃市造り酒屋小坂家 こめぐらギャラリー『林真作品展』

Hayashi_shin_2 小坂家住宅 -美濃市

 近場の美濃市へふらふらとドライブ。
 普通の旅行ならここで取り上げることはないのだけれど、期せずして、個性的な画家の展示を独特な空間で偶然見ることができたので、簡単にレポートです。

 美濃の古い町並みが残る一角。
 国の重要文化財に指定された小坂家住宅。造り酒屋で奥に深い家屋の屋内に広い土間が続いている。そしてその先にかすかに土蔵が見える。

 ひんやりとした空間、人は他にはいない。
 土蔵には「こめぐらギャラリー」の文字。

 暗く沈んだ土蔵の中に入っていくと、まず見えるのは、「バスルーム」と名付けられた作品。コンクリートの土間に冷え冷えと並べられた丸椅子との組合せのイメージがまず素晴らしい。

 こんな土蔵の中で冷えた風呂に入る寂しげな女。

 そしてその右にかけられた「駱駝」と名付けられた個性的な陰鬱な絵。異様な迫力に思わず息を飲んで、明るい方へ出ていきたくなる。どこか引き込まれそうなこの雰囲気は一級でした。

 これは、岐阜県土岐市出身の画家林真氏の作品展。

 残念ながらネットには林氏の詳しい情報は見つかりませんでした。

 美濃へ行かれる方にはお薦め。
 開催期日は明記されていなかったので、電話で予め確認下さい。

◆関連リンク
林氏の切手デザイン ずいぶん雰囲気の違う絵です。

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2008.09.10

■池谷 裕二, 木村 俊介『ゆらぐ脳』 レビュー・2
  脳の自発活動と意識

池谷 裕二, 木村 俊介『ゆらぐ脳』
 前回、脳の先端映像と音響について触れたのだけれど、今回は後半で述べられている脳の自発活動と意識と無意識について。

 仮説を立てずに実験データの生の解析を重視する、と言う池谷氏だけに踏み込んで書いてはいないが、読みようによっては『進化しすぎた脳』からさらに突っ込んで脳と意識について述べている。

「意識」といえば、今は花形の研究です。(略)私は「自発活動は、意識の源泉じゃないんだなぁ。がっかりし たなぁ」とは思いませんでした。むしろ、自発活動は意識なんていう表層的なものであってほしくなかったので、よかったなぁと思いました。(略)意識は人間 の活動の本の一部の現象で、意識を重要視すぎることは、いわば滑稽と言ってもよいくらいのものですから。(P200)

 これ、かなり凄いことを指摘しているのではないか。「意識」を重視して、その謎が解明できればノーベル賞ものと自分たちで言っている脳科学への批判であるとともに、デカルトの「我思うゆえに我あり」、近代そのものの否定ですらある。(にしても「意識なんていう表層的なもの」とは凄い挑発(^^;))

 この本ではさわりしか触れられていないが、脳研究の過程で池谷氏が得たデータの蓄積から自然に彼が認識している世界観がこうしたところに如実に出てきているのだろう。ここで意識の正体について、仮説を語ることを池谷はしていない。しかし、この後述べられている以下のような部分で、だいたいどんなイメージを持って、彼が「意識なんていう表層的なもの」をとらえているかはぼんやりとわかる。

「ノイズ」と言われていた自発活動に重要な役割があるのかもしれないように、脳を考察する上では無意識の世界にこそ重要な役割が隠されているのではないかと思われるのです。

人の「もの思い」のゆらぎは特に脳の言語野の活動を活発にしたという結果が出ていて興味深いのです。人は言葉がなければ深く考えたり、物思いに耽っ たりもできないのかもしれない。そのくらい私の心には言語は深く影響を与えています。一方、チンパンジーの「もの思い」(外見でボッーとしている時)の脳 の活動は言語野だけではなく情動や欲情をつかさどる部位が活発になったそうですから、ボッーとしているにしても人間と動物は根本的に異なることをしている のだなぁと推測できるのです。

自発活動は、脳の活動全体の七割や八割を占めています。(P201)

 意識と言語野の密接な関係。
 自発活動が大部分で人間のみが持っている(かもしれない)意識。科学的に書けないから、言っていないけれど、意識の正体をどう考えているかは、明確なのではないか。

 これらのバックデータの一つとして挙げられているのがP212。

 脳の自発活動を観察していると、ボタンを強く押すか弱く押すかは、意識が決めているのではなく、その前三十秒から二十秒前の自発活動の「ゆらぎ」によって決定されているという研究(2007NEURON誌)が紹介されている。

◆非エルゴード的神経細胞ネットワーク

 脳の神経細胞のネットワークは非エルゴード的(恒常的な多重安定性が成立しない)」と主張した論文は受理されませんでした。(P217)

 ここで書かれているのは、その成り立ちから科学が必須でその再現性を必要とするのに対して、観測したデータが語る以下のこと。

 生命の活動は、「一回性」と「不可逆性」に彩られています。(P218)

 ここから「「再現性がない」ということが再現するというアプローチ」しか、非エルゴード的(再現性のなさ)な神経細胞のネットワークを科学として記述する手段はないのではないかと記している。

 宇宙と同じくらいの広がりを持った脳の神経系の組み合わせが、再現性を持たないビッグバンや進化といったものと同じ振る舞いを持つ。
 科学ではアプ ローチがもしかしたらできないかもしれない、それでもデータを取り続けることで挑み続けて行くという強靭な意志。

 そこからデカルトの否定という前段で引用したような認識が生まれてい るのでしょう。まさに科学との先端での戦いの記録がここにあります。

 科学の限界性とか、脳と意識と言語の問題に関心がある方にお薦めの一冊。
 哲学ではなく、実験重視の生命科学からこうしたアプローチが開花しようとする瞬間に立ち会いたい方も、是非。

◆関連リンク
・今後の出版予定

 『進化しすぎた脳2』 (仮題)
 発売日未定 母校での脳科学講義録。前作『進化しすぎた脳』を超える興奮です!

・視覚+触覚情報が生む新しい「境界」:「ゴムの手を自分と感じる錯覚」 | WIRED VISION
 前半に書かれていた「ラバーハンド幻覚」とその進化形の実験ビデオ

・東京大学大学院薬学研究科・薬品作用学教室の公式ホームページ

回路活動は数十秒間は一つの活動状態に安定にとどまるが、しだいに新しい安定状態を生み出し、内発的に新しい状態へと移行する。 我々はこの特徴的な動態を、非平衡熱物理学の観点から「非エルゴード的なメタ安定性」であると考察し、新しい回路オペレーション・モードとして紹介した。

自著を語る|脳を「分からない」から照らしだす
 木村俊介(きむらしゅんすけ  インタビュアー)

  脳とタイトルにつく本にダマされてきたという人も、多いのではないでしょうか。「セロトニン」「ノルアドレナリン」などと用語はサイエンスっぽいけど、結 論は、「脳はこういう性質だからあなたがサボってしまうのはしょうがない」(なぐさめ)「脳はこういう性質だから小さいことからコツコツがんばりましょ う」(はげまし)

(略)「したり顔で、何でもかんでも『脳の性質からすれば……』と解説をしているけど、こんなにたくさん発言していて、この人、ほんとうに脳の研究 をしているのかなぁ。本業の研究の成果は何?」……と、「脳を語る人」を「うさんくさいんだよなぁ」と感じている人にこそ、本書はカユいところに手の届い た「あぁ、こういう本が読みたかったんだよなぁ」と思えるものになっているのではないでしょうか。

 これって、某脳科学者批判では?? 意識に関する挑発的な言説といい、一度対談したら面白いのでは。でもそんなことで実験の時間を割いてほしくないというのが本当か。
『ゆらぐ脳』特設サイト|文藝春秋
 ここはつまらない。
ScienceDirect - Neuroscience Research : Watching neuronal circuit dynamics through functional multineuron calcium imaging (fMCI) 
多ニューロンCa2+画像法(functional multineuronal  calcium imaging、fMCI)
フルフレーム高速共焦点スキャナ

 ニューロンの細胞体の一過性Ca2+上昇がスパイク出力を反映していることを利用して、光学的にスパイク時空パターンを再 構築する手法である。fMCIは数百個のニューロンの活動を同時にモニターできるため、神経ネットワーク研究に有用な知見をもたらす新世代の大規模記録法 として注目を集めている。

・高速カメラが捉えた生命の神秘.

私たちの研究室では世界最速の共焦点レーザー顕微鏡で生命の働きを撮影しています 百聞は一見に如かず 2000分の1秒の衝撃  ミクロ世界をご覧ください

◆当Blog記事 関連リンク
意識を持ったロボット
『進化しすぎた脳』レビュウ
中沢新一『森のバロック』レビュウ
茂木健一郎 『プロセス・アイ』Process A.I.

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2008.09.09

■池谷 裕二, 木村 俊介『ゆらぐ脳』 レビュウ・1
 脳回路の映像 fMCI:functional Multineuron Calcium Imaging

池谷 裕二, 木村 俊介『ゆらぐ脳』
 『進化しすぎた脳』がとても刺激的だった脳研究者 池谷裕二氏の新しい本。
 まずはインタビュアーと構成/文を担当した木村俊介氏の言葉から。

◆脳の先端映像  fMCI
自著を語る|脳を「分からない」から照らしだす
            木村俊介(インタビュアー)

 「世界最初の撮影範囲」を「世界最速の撮影速度」で捉えた、まだ、誰も見たことのない、どうしても発見が生まれて しまうという風景――。

 その前人未到の地に辿りついて、著者は呆然と立ちつくしてしまうのです。

(略)そして、「脳の自発活動の『揺らぎ』に柔軟で強靭な『自分で自分を書きかえる生命活動』の根本があるのでは?」という今のところの研究の到達地点は、ほどほどのフラフラしたムダや余裕がいかに生命に不可欠なのかを教えてくれるのです。

 池谷氏とその研究室メンバーで開発され、脳回路の可視化を実現した多ニューロンカルシウム画像法(fMCI:functional Multineuron Calcium Imaging)の狙いが面白い。

 今までの脳の解析が、「組織」(0.1m単位)と「細胞」(10μm)という、マクロとミクロの画像だったのに対して、fMCIが狙ったのはその間の「回路」(1mm)。そして時間分解能は、神経細胞の活動時間千分の1秒に対して2000コマ/秒。

Ca3_movieratio_2池谷氏のHPより引用
 多ニューロンCa2+画像法(functional multineuronal  calcium imaging、fMCI)

 これによって世界で初めてとらえられたメタミクロな世界。
 この映像から解析されたのは、Synfire chains and cortical songs: temporal module...[Science. 2004]という論文にまとめられた「神経細胞のネットワーク活動には何回も同じ組み合わせが見られる」という従来の常識を覆す学説。

 ここを起点にして語られる刺激的な言説が今回もとても面白い。
 途中、科学に対する池谷氏のあり方とか、学者にとってのコミュニケーションの重要性(池谷氏のあとがきでは「ボヤキ」と書かれているが、それも十分面白い)

神経細胞の活動パターン分析

神経細胞一つをピアノの鍵盤一つに割り当てて、 その活動を音に置きかえると、なんとも不思議な音楽ができあがります。 神経ネットーワークが紡ぎ出す「自然の音楽」をご鑑賞下さい。

 この先端映像の解析方法のひとつが、神経細胞一つ一つが別の音を奏でるとして、音楽として聴いて分析するという独自の手法。時間分解能に優れた聴覚を利用する手法として、本書で紹介されている。

 これ、是非聴いてみたいと思ったのだけれど、上記リンクにMP3データが置いてある。確かに繰り返しの音楽に聴こえる。この不思議な音響が脳内の誰も聴いたことがない声なのだ。論文はリンク先でも読めないけれど、この音でなんとなく、論旨の一部に触れられたような気がする。

(長文につき、次回に続く)

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2008.09.08

■空中撮影 摩天楼 ブルジュ・ドバイ  Skyscraper : Burj Dubai

Image2 Burj Dubai Skyscraper (公式HP)
Photos page 2008 September August
             (Gizmodo経由)

 地上162階建、尖塔高818m、軒高643.3m。09年竣工予定の世界一の摩天楼。

 何も言うことはありません。圧倒的な未来感覚に溢れた写真が全てを物語っています。公式HPに膨大な建設中の写真があるけれど、とにかく右の一連のシリーズで撮られた空中撮影の映像が圧倒的に素晴らしい。

 この俯瞰は世界のどこでも観たことのない光景。600mの上空から下のフロアへ移っていくパースの変化と、霞む背景の高層ビル群。

 センス・オブ・ワンダーに溢れた、SFイメージ画の数々のアーティストの名品にも相当するこの光景をお楽しみください。

◆関連リンク
ブルジュ・ドバイ - Wikipedia
もうひとつの公式サイト(写真は上のが良い)
・YouTube各種ビデオ
 Burj Dubai Animation
 TV Commercial 
 video from 155th floor
 Dubai Tower(サムスン建設)
The Dubai Life | Blog | 建築現場からのリポート
世界一高層のホテル、建設中でも高すぎ(動画)(Gizmodo

ディスカバリーチャンネルで建設中のビルを取材してくれていました。(略)200億ドルの建築費をかけ、てっぺんには展望台、800室のマンション、4つのプール、175室のアルマーニホテル、144室の超高級スイート、ボールルームなどが完備。

・Chicago Tall, Dubai Supertall | Archinomy
 各種高層ビルの比較
アル・ブルジュ - Wikipedia
 さらに高いBurj Al Alam。ドバイはどこまで神の領域へ近づくのか?

ア ル・ブルジュ(英:Al Burj)は、ドバイに建設される予定。地上228階建、尖塔高1,400m・屋上1,250m・軒高850mと なる予定であり、現段階で着工時期は確定していない。施工者として交渉中の建設会社には、日本の清水建設やブルジュ・ドバイを施工中のサムスン建設など名 が挙がっている。

『The New Urban Giants: Ultimate Skyscrapers』(amazon)
『Skyscrapers』(amazon)
『The Guardian Building: Cathedral of Finance』(amazon)
『Skyscraper Cinema: Architecture and Gender in American Film』(amazon)

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2008.09.07

■新刊メモ 『ゼロ年代の想像力』 『スカイ・クロラ絵コンテ』
   『折り返し点―1997~2008』 『ゆらぐ脳』
   そして 『ハローサマー、グッドバイ』の続編刊行決定

宇野常寛『ゼロ年代の想像力』

『DEATH NOTE』、『恋空』、『ALWAYS 三丁目の夕日』、宮藤官九郎、よしながふみ、平成仮面ライダーシリーズ……格差・郊外・ナショナリズム、激震するゼロ年代に生まれた物語たちの想像力は何を描き、生み出してきたのか。

著者について  評論家。1978年生。企画ユニット「第二次惑星開発委員会」主宰。批評誌「PLANETS」編集長。

 SFマガジンに連載されていたという評論。TVから書籍まで幅広い切り口が面白そう。
 TVドラマへの目配りとか、一度読んでみたい。

池谷 裕二, 木村 俊介『ゆらぐ脳』

脳科学界の俊英が解き明かす「脳のゆらぎ」。研究生活を総括しつつ、脳の根源、はたまた、大テーマ「生命とは何か?」にも挑む野心作。

 『進化しすぎた脳』がとても刺激的だった池谷氏の新しい本。
 今、読み進めていますが、最初面白かったけれど、中盤ちょっと中だるみ。これはまた個別に感想、書きます。

押井 守『スカイ・クロラ-The Sky Crawlers-絵コンテ
               ―ANIMESTYLE ARCHIVE』

宮崎 駿『折り返し点―1997~2008』

 ポニョも観てきたのだけれど、感想を書きそびれています。
 もうすぐベネチア映画祭の受賞作が決まりますが、軍配はどの作品に。

◆『ハローサマー、グッドバイ』の続編刊行決定
  Mint Julep(2008-08-21) (悪漢と密偵経由)

 翻訳者の山岸真さんからの情報です。無事に版権も取れ、来年の秋に河出文庫から刊行予定だそうです。(略)

 最後にとても素晴らしいニュース!!
 『ハローサマー、グッドバイ』が好評な売上げだったのでしょうか。来年の秋が待ち遠しいものです。

◆関連リンク
Brontomekブロントメク!Brontomek! マイクル・コニイ  復刊リクエスト投票
 この傑作も復刊が決まるといいですね。僕は山岸氏の訳で是非読んでみたい。
I_Remember_Pallahaxi.pdf (pdf ) 
I Remember Pallahaxi - a novel by Michael Coney
 『ハローサマー、グッドバイ』の続編。pdfの方は全編電子化されています。

当Blog記事
・マイクル・コニイ『ハローサマー、グッドバイ』の続編
 Michael Greatrex Coney "I Remember Pallahaxi"

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2008.09.06

■巨大ロボット2点 La Machine 15メートルの巨大クモ
  & Festo 空中をゆっくり浮遊するクラゲ

Huge_spider_vertビルの壁に巨大クモが出現 - GIGAZINE

  このクモはリバプールの文化祝典で展示されたものであり。今月の7日(現地時間)まで展示されるとの事。このクモの大きさは50フィート(約 15メートル)で、重さは37トンあり、かなり巨大なものになっています。このクモはフランスの会社によって制作され、輸送費だけでも180万ポンド(約 3億 4500万円)もかかったとのこと。

LA MACHINE
 このロボットを製作したアーティスト集団、フランスの公式サイト。

La Machine – Liverpool 5/6/7 September 2008 Gallery  
 今回のリバプールのイベントのHP

 1枚目の画像は、まるで『攻殻機動隊SAC』のタチコマ。
 フランスのアーティストグループLA MACHINEがまたやってくれました。以前のジュール・ヴェルヌの没後100年パレードのジャイアント・マンモスと巨大アンドロイド少女もインパクトがあったけれど、今回のも異様な迫力。

 人間は、巨大なものに畏怖の感覚を覚える心理的メカニズムを持っているのですね。

 ロンドン在住の方は、明日まで展示されているらしいので、是非このセンス・オブ・ワンダーを体感下さい。

 ムービーはあまり良質なものがないです。
 この2本が少しましです。
YouTube - La Machine - giant spider causes traffic chaos in Liverpool.
YouTube - La Machine on Lime Street

・http://www.forshawdemolition.co.uk/
 ビルの横断幕はビル解体業者のCMみたい。

Image3空中をゆっくり浮遊するロボット・クラゲ
      WIRED VISION

 Festo社によると、(略)バッテリーで動く、直径約1.35メートルのAirJellyの設計では、クラゲの動きをできるだけ真似ることになった。  
 8個の平歯車から8個のシャフトに力が伝えられ、「各シャフトによってクランクが動き、この動きがクラゲの8本の触手を動かす。それぞれの触手は 『Fin Ray Effect』に従って設計されている。Fin Ray Effectとは、魚のひれを機能的に分析して導き出された構造だ」

 これはドイツの会社の気球を利用した巨大クラゲ。
 この会社は空気を利用したアクチュエータを用いたロボットを得意としているようで、下記にヒューマノイドとか、ロボットマンタとか、なかなか素晴らしい映像があります。
 Festo - AirJelly  Festo - AquaJelly Festo - Humanoid

◆関連リンク
ロワイヤル・ド・リュクス『巨人の神話』
ロワイヤル・ド・リュクス『スルタンの象と少女』
・当Blog記事 SF作家ジュール・ヴェルヌの没後100年パレード  ゴシック 月世界 ジャイアント・マンモスと巨大アンドロイド少女

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2008.09.05

■『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』予告編
   & 回顧展『ブラザーズクエイの幻想博物館』

Piano_tuner_earthquakes_2『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』
  公式サイト
BLOG
         (ひねもすのたりの日々経由)

 ティモシー・クエイ、スティーヴン・クエイの双子の兄弟による実写と人形アニメを融合した新作映画がやっと日本で公開(10/18シアターイメージフォーラム)。製作総指揮がテリー・ギリアムという濃い取り合わせ。

 作品の原案となったのは、幻想文学の巨匠ボルヘスが「完璧な小説」と呼んだ、ビオイ・カサーレスの「モレルの発明」、そしてルセールの「ロクス・ソルス」

 美しい歌姫マルヴィーナの声に魅せられた天才科学者ドロスは、彼女を誘惑して、自らが発明した奇妙な演奏機械人形のコレクションに加え、それによって破壊的なオペラ演奏会を行おうと企てていた。

 まだ日本版公式HPには予告編が公開されていないけれど、Youtubeにありました。

 そして公式HPで紹介されているテリー・ギリアムの言葉。なかなかクエイ兄弟の退廃をうまく表現しています。

私はアメリカ人としてヨーロッパのデカダンスの虜になりたかった。
クエイ兄弟の作品世界は私をうっとりさせる。
なぜだかわからないけれど、きっと彼らがアメリカから来て
私よりずっと深くヨーロッパへ入り込んでしまったからだろう。
                        テリー・ギリアム
(イギリス「ガーディアン」アニメーション・オールタイム・ベスト10より)

 この元記事が探してみたらありました。
 Terry Gilliam picks the 10 best animated films of all time |Film | The Guardian

 ギリアムがオールタイムベストアニメーションを選定している。シュヴァンクマイエルは「対話の可能性」、クエイは「ストリート・オブ・クロコダイル」が挙がっている。

クエイ回顧展『ブラザーズクエイの幻想博物館』上映詳細決定!

シアター・イメージフォーラム(東京・渋谷)で(略)日本初公開作品となる『ソングス・フォー・デッドチルドレン』(テートモダン企画協力)、 アダム・クーパーとのダンスコラボ作品『デュエット』『サンドマン』など貴重な作品を 一挙上映!!

 「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」公開記念
  クエイ映画祭「~ブラザーズ・クエイの幻想博物館~」 | UK-JAPAN 2008

10月4日(土)~17日(金) 上映予定作品:
『人工の夜景』 『ストラヴィンスキー:パリでの日々』
『レオシュ・ヤナーチェク』 『ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋』
『ギルガメッシュ/小さなほうき』 『ストリート・オブ・クロコダイル』
『失われた解剖模型のリハーサル』『櫛』『アナモルフォーシス』
『スティル・ナハト3』 『ベンヤメンタ学院』
『DUET: Variations on the Convalescence of ”A”』
『THE SANDMAN』 『SONGS FOR DEAD CHILDREN』
『イン・アブセンティア』 『ファントム・ミュージアム』

 クエイ兄弟、初の日本での回顧上映。
 「ストリート・オブ・クロコダイル」すら一度ダゲレオ出版からビデオが出ただけで、DVDの国内版が出ていないので、これはファンには嬉しい上映会。「ポップに魔窟」ブラザーズクエイの衝撃を体感ください。

◆関連リンク
YouTube - piano tuner earthquakes インタビューや予告編他ver.
Brothers Quay: Stop Animation - Street of Crocodiles
 「ストリート・オブ・クロコダイル」もYoutubeで観られる。
アドルフォ ビオイ・カサレス『モレルの発明 (叢書 アンデスの風)』(amazon)
レーモン ルーセル『ロクス・ソルス』(amazon)
『Phantom Museums: Short Films of the Quay Brothers』(amazon)

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2008.09.03

■過激、マスコミをぶっ飛ばせ!! Timers タイマーズ!

Timers タイマーズ メドレー(Youtube)

 YoutubeのPVとか、懐かしい/好きな曲を探してiPhoneで観るのが、最近、電車の中のマイブーム。

 で、見つけたのが、タイマーズがTVに出た時のビデオ映像。過激なゼリーの素晴らしい歌を聴け!って感じ。

 これフジTVの映像なのだけれど、FM東京を名指しで批判している。今のTVでは到底無理な映像なのだろうなー。

 ゼリーさんには是非元気になってもらって、なんだかどんどん不気味に清潔で、そして肥大化していくマスコミをガンガン批判してほしい。

 回復をお祈りします。

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