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2008.12.05

■矢作俊彦『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』

Photo 名作ドラマ「傷だらけの天使」を小説化 矢作俊彦さんに聞く

 「2年前の暮れに、『傷天』の続編を映画化したいからあらすじを含めた企画書を書いてくれという話がありました。で、書いているうちに熱が入ってセリフやらギャグやらがいろいろ浮かんで、結局100枚くらいに膨れあがってしまった。それからまもなく、探偵事務所のオーナーで悪女キャラの重要な登場人物だった岸田今日子さんが亡くなり、なんとなく映画の話も立ち消えに……。だったらそれを小説にしないかという話になったんです」(略)
 「70年代の放映時、僕は20代半ばで毎日飲み歩いてたからそう熱心にドラマを見てたわけじゃない。(略)今回の小説で再び映画化の話が盛り上がればと思っています」

 僕らの同世代にとって、『傷だらけの天使』はアニメにおける『ルパン三世』と同等の位置をTVドラマにおいて持っているような気がする。
 どちらも夕方の再放送で眼にした大人の世界として(^^;)。

 そして矢作俊彦がその続編を小説化。
 この懐かしいOPを表紙とした本を手にとらないわけにいきません。

 結果はオリジナルTVドラマの設定と精神をすくい取った見事な続編でした。
 エンタテインメントとしての完成度と読ませどころも秀作にまとまっています。

 そしてなんとこれはネットワークとヴァーチャルリアリティとクローンを描いたSFでもあった!
 CGによるヴァーチャルな日本。と、そこにいる亨。ある部分、去っていった昭和と自分の過去も重ねたりして、目頭が熱くなります(^^;)。昭和と現在の邂逅の物語。

 ネットと外国人に溢れる現代日本に鉄鎚が下ろうとするそのテロ描写は、なかなか手に汗握ります。

 クライマックス付近で綾部貴子が主人公小暮修に言うセリフ。

 「(略)あなたのようなチンピラには信じられないようなものをいくつも見てきた。オリオン座の近くで燃えつきた宇宙船。タンホイザーゲートのオーロラ。そんな思い出もじきに消える。時が来ればー雨降る中のー涙のように、ーほら、その時がきた」

 唐突感はいなめないけれど、これもちょっと渋い。

 映画化の企画としてはじまったということだけれど、岸田今日子の死で流れたとのこと。
 どちらかというと、ここに出る綾部貴子は吉行和子でもいいかも。岸田の怪しさより、むしろ吉行の品の良さの方がこの小説に合っているので、今でも映画化が復活してほしい。

◆関連リンク
矢作俊彦オフィシャルサイトは現在工事中。
・以前、この公式HPで連載されていた小説『気分はもう戦争』は現在こちら→Internet Archive Wayback Machine矢作俊彦オフィシャルサイト(過去のアーカイブ)
矢作俊彦『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』
・ファンサイト ●傷だらけの天使● 東京シンヂケート
 米フォード社 サンダーバード 1965年モデル 幻のBGM「マヅルカ」
  みんなが真似した!オサムの朝食 しっかりと小説中にも出てくるコンビーフやトマト。
Dailymotion - 傷だらけの天使, a video from retudou. ドラマ, 主題歌, OP, 井上堯之, 大野克夫 オープニングの動画
・当Blog記事
 矢作俊彦プロデュース『気分はもう戦争』映画化
 矢作俊彦『ららら科学の子』映画化
  この2本の映画化企画も最近うわさを聞きませんネ。

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コメント

 みけこさん、コメントありがとうございます。

 まさにロイ・バッティの言葉ですね。

 矢作俊彦、『ブレラン』のファンなのでしょうか(^^)

投稿: BP(みけこさんへ) | 2014.06.12 21:15

今ごろになってコメントすみません。
傷だらけの天使で検索してきました。
続編の、綾部貴子さんのセリフ
「ブレードランナー」のセリフのオマージュ?ですね。かっこいい。

投稿: みけこ | 2014.06.12 20:52

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