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2008年11月2日 - 2008年11月8日

2008.11.06

◆新刊メモ 『光車よ、まわれ!』『神獣聖戦 Perfect Edition』
 『たったひとつの冴えたやりかた 改訳版』『マウリツィオ・カテラン』

天沢 退二郎『光車よ、まわれ!  』(amazon)

 当Blog記事 天沢 退二郎 『光車よ、まわれ!』で書いたように、『電脳コイル』に影響を与えた幻想児童文学の傑作。祝復刊。

  山田 正紀『神獣聖戦 Perfect Edition』(amazon)
 徳間書店

鏡 人=狂人は、人類から派生したミュータントともいうべき存在。その特異な能力によって相対性理論のくびきから解き放たれ、非対称航行によって背面世界、虚 空間へと移行した。そしてそこでは、人類と鏡人=狂人の中間種である悪魔憑きとの時空を越えた戦いが繰り広げられることとなった……。 伝説の名作となっていた本格SFが、いま、鮮やかに甦る!

 森下一仁氏 惑星ダルの日常『神獣聖戦 Perfect Edition 』 

で、驚いたのが表紙の挿画。作者は山田日南子――山田さんの娘さんなんですね。以前から絵を描かれていることは知っていて、作品も拝見したことがあったのですが、こんなに立派になられるとは……。  折りよく、山田日南子さんの個展が開かれています。13日から始まっていて、18日の土曜まで。場所は中央区銀座2丁目11-4富善ビル1階「アートギャラリー銀座」(電話:03-3545-1139)。  時間を作って観に行かなくては。

  ちょっと迷子に

生命力を感じさせる抽象図形をカラフルな色彩で描く幻想画は日南子さんならではの世界。

 山田正紀の二十数年の取り組みの成果。
 この表紙が、山田氏の娘さんの作品であることをリンク先の森下一仁氏のBlogで知りました。個展は残念ながら既に終了しています。

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『たったひとつの冴えたやりかた 改訳版』(amazon)

 いわずと知れた傑作の単行本版。以前の文庫と異なり、短編一作のみの掲載です。
 でもティプトリーファンとしては、欲しくなるわけです。

フランチェスコ・ボナーミ『マウリツィオ・カテラン (コンテンポラリーアーティストシリーズ)』(amazon)

1990年代、国際舞台に登場したイタリアの著名アーティスト、マウリツィオ・カテランの作品集。ウィットに富み、非正統的なオブジェ、パフォーマンス、写真作品を紹介。本人へのインタビュー、批評家による概説なども収録。
* 大型本: 160ページ     * 出版社: ファイドン (2006/06)

 剥製を利用したアート等、ショッキングなものもあるのでご注意を。
 表紙のコミカルなイメージに騙されてはいけません。

◆関連リンク
美術家DATAマウリツィオ・カテラン

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2008.11.05

■飛騨高山留之助商店プロデュース 徳信尊作『留之助ブラスター』

Photo 店主55才、玩具道(オモチャミチ)の光と影
: 留之助ブラスター・アップツーデート-15。

留之助ブラスター(略) キットの価格は、7万円台に収めようと算段中です。

現在、The First Edition=200挺分のパーツがあり、発売日までにはキットと完成モデルを各50挺お渡しできるようにします。 発売日についても、あらかじめ当ブログで告知しますが、11月下旬〜12月上旬を予定しています。

 ため息の出るほど素晴らしいブラスター。
 2007年10月以来、その制作レポートが掲載されていた工芸品がいよいよ発売されるとのことです。

 この素晴らしい試みを紹介しないわけにはいきません。この重量感と未来感覚。写真だけですが、ずっしりとしてた手触りが伝わってくるリアル感。

 最初の100挺を手に入れる幸福なファンは、どなたなのでしょう。僕も喉から手が出るほどほしいのだけれど、この金額は残念ながら私には手が出ません。

◆関連リンク
留之助ブラスター(制作記録)
 留之助商店店主さんをはじめ、プレランファンの熱い想いが溢れた素敵なレポートになっています。
ブレランをめぐる暴言 3/3 「徳信尊の挑戦」

徳信尊さんからメールが舞い込んだのは今年2月上旬のことだった。 “デッカードブラスター”で検索をかけたらこのブログに辿り着き、読み進んでいくうちに彼が高校生のころ親しんだSF映画関係の記事や本の執筆者と店主が一致したとかで、自己紹介をかねた数点の画像付きメールを送ってきたのだ。

(略)工芸品とでも呼びたくなるような高い完成度、そしてその向こうに垣間見えるひた向きで情熱的な個性。 デッカードブラスターを検索したぐらいだから、その名SF銃に興味があるに違いないし、だったら1挺、個人的に決定版を造ってはもらえないかと思ったのが事の始まりだったか。

店主55才、玩具道(オモチャミチ)の光と影 : もうじき来る期待のブラスター。
 ここに掲載された他社製ブラスターと比較すると、その秀逸な出来が一目瞭然。
徳信尊 - Google イメージ検索
詳細が徐々に明らかに。|ALL THAT BLADE RUNNER
 アドバイザー ブレランのに~ぜきさんのBlog。
ブレードランナーブラスターを語ろう! (2ch)

・当Blog記事
 ・飛騨高山 留之助商店 本店  訪問記
 ・オブジェモチャ専門店  飛騨高山 留之助商店 本店

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2008.11.04

■レビュウ 古川日出男 『聖家族 生まれちゃったんだよ、俺たち。』

Photo_2
Photo
古川日出男と聖家族(公式サイト)
記録シリーズ・天狗 古川日出男|RENZABURO レンザブロー

扉一
狗塚らいてうによる「おばあちゃんの歴史」

扉二
聖兄弟・1 地獄の図書館・白石
聖兄弟・2 地獄の図書館・大潟
聖兄弟・3 地獄の図書館・郡山
聖兄弟・4

扉三
「見えない大学」附属図書館

扉四
記録シリーズ・鳥居 聖兄妹・1
記録シリーズ・天狗 聖兄妹・2
記録シリーズ・学府 聖兄妹・3
記録シリーズ・DJ

扉五
狗塚カナリアによる「三きょうだいの歴史」

 2005年の夏から書き進められ、ついに刊行された古川日出男渾身の2000枚の大作。738ページにおよぶ大部の小説を一ヶ月近くかかってやっと読了(結構遅読(^^;))。

 読後の感想をどう記したらいいのか。これはわかろうとしてはいけない物語かも。
 読むことによって通り過ぎて行ったもの/ことの残した痕跡/記憶のかけらを拾い集め、姿を変える全体イメージを、時々頭の中に浮遊させるべき本か。

 、、、、、というわけで、Blogの短い文章でこの膨大なイメージを受け止めるために、今日は文章を破たんします、とあらかじめ宣言。

◆物語を喰い破る無意識の侵犯

 羅列された記憶と歴史の断片が「無意識」の領域となって、物語という「言葉」の世界に属するもの/「意識」される何ものかを侵犯していく。
 そうして読者の頭の中に展開される、広大な古川の脳内みちのくイメージ。

 通常、作家は自らの脳内世界と格闘し、読者とコミュニケーションするために言語というツールを使って物語を紡ぎだす。

 だが古川日出男は音楽も使用する。それは独特のテンポで切り出された言葉による音楽。文体というよりも音楽と呼ぶのがふさわしいような何ものか。音楽のような古川のリズムを直接体感するには以下をクリック。それは物語を破壊し、言語コミュニケーションの限界を越えようとしている作家の戦術。

朗読ライブラリ(古川日出男公式サイト)
 聖兄弟・2  01_100k.asx (video/x-ms-asf オブジェクト).P225-229

 朗読のリズムを体感し、その音楽的なテンポで彼の文章を頭の中の声として読みこむ。作家の頭のイメージが、読者の中に少しだけ正確に再現される気分。

 だが「言葉」の世界でコミュニケートする我々読者は、物語部分にどうしても魅力を感じてしまう。
 ダイナミックなイメージを展開するのは、やはり物語として構築された部分である。特に前半の短編はそうした色彩が強い。大部を読ませるため前半に置かれたこれも作家の作戦?

 馬の切り裂かれた胴に頭を入れて死んだらいてうの夫。それを見てヂゴクを得た牛一郎と羊二郎兄弟の父 真大。
 平成元年で時間を止め、街全体がテーマパークとなってしまった街 白石。(これは現実にそうした街が存在すると思わせるリアルな描写。しかし現実の白石はそうではない。)

 前半の短編のイメージ喚起力は絶大。破綻の手前の物語がまず我々に提示され、リーダビリティを獲得する。そして続けて、後半炸裂する物語の破たん。

◆市井の長大な歴史のパースペクティブ

 時間の切り取りのテク。語っている現在のポイントの跳躍。
 壮大な家族の歴史、市井の人々の歴史を描くのに、個人の年齢を跳躍して描く手法。

 『ベルカ吠えないのか』の犬たちの歴史。
 『ロックンロール七部作』のロックの歴史。
 それら市井の歴史を描く古川の筆。歴史を描く、音楽的な跳躍文体。歴史丸ごとを本の中に圧縮して閉じ込める古川日出男の実験は、さらに完成度を増し、この本の中にある。

◆私の読書の記憶としての記録

・おばあちゃんの歴史 異能の狗塚家の七百年
・聖兄弟 土地の記憶 ご当地ラーメン 殺人体術 対人練習
・図書館シリーズ 東北の三つの街 真大と有里が「見えない大学」のためのフィールドワークを進める
・鳥居の向こうから現れる神隠しの記憶 鉄と馬と剣の歴史
・見えない大学 附属図書館 船の形の図書館 両眼を包帯で覆った老人司書
・新興宗教 誘拐事件とDJたち 森の中の船
・記録シリーズ・天狗 歴史から不要とされた異類である烏天狗

◆関連リンク
・執筆中の日記(五月前半脱稿)
古川日出男『聖家族』(amazon)
・当Blog記事
 超大作『聖家族』シリーズ 朗読ムービーファイル
 朗読ギグ 古川日出男×向井秀徳
 『爆笑問題のススメ』 古川日出男の巻 『ロックンロール七部作』 『ボディ・アンド・ソウル』 『ベルカ吠えないのか』  『LOVE』 NHK週刊ブックレビュー 特集 古川日出男『LOVE』を語る

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2008.11.03

■メモ BSアニメ夜話 『電脳コイル』 『ガンバの冒険』 
  平松禎史、稲見昌彦、神山健治、椛島義夫出演!!

. NHK BSオンライン
 『電脳コイル』へのメッセージ(BSアニメ夜話)

11月5日(水) 午前0:00~0:55(4日深夜) 第1夜「電脳コイル」
【出演】松嶋初音、平松禎史、稲見昌彦、氷川竜介、岡田斗司夫
【司会】加藤夏希、里匠

11月6日(木) 午前0:00~0:55(5日深夜)
第2夜「ガンバの冒険」
【出演】半田健人、仁藤優子、神山健治、椛島義夫、藤津亮太、岡田斗司夫
【司会】加藤夏希、里匠

11月7日(金) 午前0:00~0:55(6日深夜)
第3夜「劇場版天元突破グレンラガン 紅蓮篇」
【出演】中島かずき、佐藤大、宮地真緒、福井裕佳梨、氷川竜介、岡田斗司夫
【司会】喜屋武ちあき、里匠

 NHKのHPに正式に出席者が載っていました。
 残念ながら磯監督の出演はありません。しかしオープニング等の演出の平松禎史氏と、ヴァーチャルリアリティの研究者の「コイリスト」稲見昌彦氏が出演。
 コイル演出裏話と、ヴァーチャルリアリティの専門家から観たコイルが聴けそうでワクワク。

Tempo rubato (平松禎史氏blog)

 ナメ構図などの説明用スケッチブックは結局使う間がなかった。。。残念。
 結果がどんな感じになるかピンと来ないんだけど、きっとおもしろいよ。 いつもよりテンション高かったそうだし。

(略)5日放送の「ガンバ」回に出演のためスタンバっていた椛島さんとお話ししちゃったよ。
ガンバの走りは
「2k3枚」
「伸び縮みはアニメの基本だよね。」
「コイルは日常芝居が多くて大変だったでしょう。ガンバはネズミだからそういうのなくてよかったなー(笑)」

 平松禎史氏がblogで、アニメ夜話出演の模様を語られています。
 説明用スケッチブックも観たかったー。

 そして「ガンバの冒険」で、神山健治氏と椛島義夫氏!
 あの作画監督の椛島氏の話をTVで観られるとは!

 今週はファン必見です。

◆関連リンク
慶應義塾大学 大学院 メディアデザイン研究科 稲見昌彦
 TWISTER:相互テレイグジスタンスブースや光学迷彩の研究者。
 大ボスの東大舘教授はさすがにアニメを語らないか?
パラレルワールドとしての電脳コイル:鈴木健の天命反転生活日記 - CNET Japan.

5月20日(火)に行われる第二回のテーマは技術である。攻殻機動隊の光学迷彩を実現したことで有名な慶応大学の稲見さんや電通大の長谷川さんというAR界の研究者お呼びして、電脳コイルの実現可能性について会場を交えて議論をしていく予定だ。

稲見昌彦(慶應大学)×清水亮対談「カウボーイは背中で語る」

・当Blog記事
 磯光雄監督 次回作と『電脳コイル2』!?を語る
  アニメ『電脳コイル』に見るリアルとバーチャルの接点

 電脳コイル』メモ 磯光雄著 企画書、BSアニメ夜話、アニメーション神戸賞

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