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2009年4月

2009.04.30

■ディヴィッド・リンチ監督 最新アニメPV
  David Lynch - moby "Shot In The Back Of The Head" PV

Shot_in_the_back_of_the_head
Shot In The Back Of The Head - video by David Lynch (moby.com)

 David Lynch on Twitterからの情報です。

Moby's (@thelittleidiot) great new song is available on his website. I made the video for it.
 リンチ自身の絵によるアニメーション。
 原画だけなのか動画も描いているのか、知りたいところだけれど、たぶん原動画全部リンチでしょう。このテイストはリンチにしか描けない(推定(^^;))。下にリンクした以前の自筆アニメ『ダムランド:Dumb Land』と違って、これは下品でないので御安心を。(『ダムランド:Dumb Land』をDAVIDLYNCH.COMで観た時はさすがに引いたもんなー(^^))

『デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX』【期間限定生産】 (イメージエフ)

DISC 1:『イレイザーヘッド・リマスター版』(フィルムに13万枚もの画像修正を加え、最高品質の映像とサウンドを実現させたデジタル・リマスター版。)
DISC 2:『ザ・ショート・フィルム・オブ・デイヴィッド・リンチ 』 (1967~1995年に制された短編6作品『SIX MEN GETING SICK』『THE ALPHABET』『THE GRANDMOTHER』『THE AMPUTEE』『THE COWBOY 6 THE FRENCHMAN』『LUMIERE』)
DISC 3:『ザ・ベスト・オブ・デイヴィッド・リンチ・ドット・コム』(リンチ自身が立ち上げて会員制サイト“DAVIDLYNCH.COM”のみで発表された短編作品『THE DARKENED ROOM』『BPAT』『LAMP』『OUT YONDER-NEIGHBOR BOY』『INDUSTRIAL SOUNDSCAPE』『BUG CRAWLS』『INTERVALOMETER EXPERIMENTS』)
DISC 4:『ダムランド:Dumb Land』(“DAVIDLYNCH.COM”のために自ら画を描いた8本のアニメーション。)

Dumb Land(YouTube)  episode 8は、傑作だなー。
Rammstein - Rammstein - Directed by David Lynch(YouTube) リンチのPVでは、やっぱこれが最高。

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2009.04.29

■神山健治監督『東のエデン』 第2話「憂鬱な月曜日」
 演出:河野利幸 作監:永島明子

Eden_of_the_east_02第2話★憂鬱な月曜日
脚本:神山健治/福島直浩 絵コンテ・演出:河野利幸 作画監督:永島明子

 第二話も快調。
 ストーリーは東京へ着いた主人公滝沢と咲の1日を追いつつ東京の状況とノブレス携帯の力を見せていく。そしてセレソンNo.04の刑事 近藤勇誠の暴挙を追う。

 今回、良かったのは、主人公二人の交流をていねいに追って描かれた水上バスを待つ日の出桟橋のシーンと、ラストの近藤のシーン。

 前者でよかったのは、咲が家族を語るところと、500円玉をきっかけに滝沢が母の記憶を想い出すところ。二人の関係の進展をうまくコンパクトに描いている。

 そしてこのシーンから引用した右の海の描写がいい。
 『崖の上のポニョ』で宮崎駿は、海の描写を革新する、といって自分でかなりのシーンを作画していたようだが、この神山監督の海も相当のレベル。背景美術に通ずる光をうまく描いた画をたぶんCGで動かした海は、現実の海の映像をデフォルメして美しくそして暗欝な映像となっている。重く淀んだ映像は、日本に流れる空気の象徴としての描写に見えてくる。こうした映像は、今までのアニメでは観たことがない。
 背景美術とともに『東のエデン』の物語を援護射撃する映像的に優れた部分だと思う。

 後者は、岩井俊二監督の『スワロウテイル』のリョウ・リャンキ:劉梁魁(江口洋介)の登場シーンを想い出す。あのシャープで冷酷な殺戮シーンの引用であるが、セレソンの本質的な部分をストレートに端的に描き出している。

 神山監督は著書『映画は撮ったことがない』で『スワロウテイル』に言及しているので、間違いなく意識的な引用である。
 この部分は、「この国を正しき方向へ導く」「救世主」の胡散臭さと、強大なパワーを見せる手段として、非常に効果的に描かれている。
 セレソンのポジティブな力の行使を期待していた視聴者に、いきなり冷水を浴びせかける展開。このシーンをラストに持ってきて、次回に引っ張る手腕は凄い。

◆関連リンク
・当Blog記事 第1話「王子様を拾ったよ」感想
         竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像
東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ
スワロウテイル - Wikipedia
岩井俊二監督『スワロウテイル』
 Youtubeにもこのシーンがあるけれど、画質が悪いので、初見の方は是非DVDで観て下さい。
東のエデン 聖地巡礼 今後も日の出桟橋たらんことを…(ローリング廻し蹴り)
 これはマニアックな労作(素晴らしい!)。背景美術と実景が比較して見られるので資料的価値が高い。
 この写真を見ると、僕が思っていたほど背景のHDR度合いは強くないですね。
・OasisのOP曲 Falling Down のPV(MySpace Video)
 Video directed by WIZ。『東のエデン』とは随分イメージが違う。
REELVISION オープニングのビジュアルを手掛けた山口正憲氏の公式HP。

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2009.04.27

■感想 『ヤノベケンジ―ウルトラ』展@豊田市美術館
 作品「ウルトラ-黒い太陽」起動!!

Yanobe_ultra_kroi_taiyou_2
ヤノベケンジ-ウルトラ展
 豊田市美術館 (Toyota Municipal Museum of Art)

トーク・イベント 「討議 ヤノベケンジ」
出演:ヤノベケンジ、椹木野衣(美術評論家)
    天野一夫(豊田市美術館チーフキュレーター)
    司会:都筑正敏(豊田市美術館キュレーター)
日時:4月11日[土] 14:00-16:00

当Blog記事 「ウルトラ-黒い太陽」豊田に怪獣!? テスラコイル吠える!

 鑑賞してきた第一報を先日記事にしたが、少し考えて整理したので、トーク・イベントの紹介と感想をまとめる。

◆結論
 「ウルトラ-黒い太陽」は、僕らが子供の頃観た怪獣の持つセンス・オブ・ワンダーを、ヤノベケンジが表現した作品である。
 そしてその目論見は、アートとしては異例の作品となり成功しているかもしれないが、円谷作品を超える驚異には残念ながらまだ到達していない(^^;)。しかしいつか実物の怪獣を目の当たりにしたい、という子供の頃の、作家とわれわれ観客の願望は満たされている。
 現代アートファンだけでなく、奇想SFファン、円谷特撮/ウルトラシリーズのファンに是非現場へ赴き、体感してほしい作品である。

◆トーク・イベント 「討議 ヤノベケンジ」
 司会の都筑氏による展覧会裏話にはじまり、椹木野衣氏と天野一夫氏のそれぞれのヤノベケンジ論が語られ、そしてヤノベ氏が「ヤノベさんは○○○と思ってはるんじゃないでしょうか」と茶々を入れるという形態となったトークショー。
 二時間に渡って、討議というには各々の論がぶつかることは残念ながらなく、二人の批評家が溜めている分析の言葉を追うのにかなり集中力を要した。

 その日、東京からやってきてトークショーの1時間前に初めて「ウルトラ-黒い太陽」を観た椹木野衣は、まだ整理できていない状態で、慎重に言葉を選びながら、下記のように語った。(要約)

「何かとても踏み入れるべきではない大きなところへ踏み込んだような、美術を越えた不吉な印象。創造的に人に勇気を与えるようなものでない。しかし圧倒的な力で観た人の体に突き刺さる、人の生命を破壊しながら進んでいくような強さがある。
 ヤノベ氏の転換点になるのではないか。」

 天野一夫氏は本来ゲストとして迎える立場なのだけれど、近所にいるものを書いている人間として述べたい、と前置きして下記のように語った。(要約)

「80年代の無為の行為、巨大なものを作りたいという初期作品の過剰な表現、意味に回収できないところに興味があった。最近のヤノベ作品チェルノブイリとか核とか意味がついてきてから、興味を持てなかった。今回の作品は80年代の自分の作品を破壊するアイロニー。強烈に作っているが達成できない無為の造形の凶暴さがある。」

 そしてヤノベケンジ。

「心臓ドキドキする。パフォーマンスをしてきて何かおかしい感覚。
 本当はこの討議に参加したくなかった。今まで饒舌に語りすぎたので、言葉で語って限定したくない。作品を自分が語ってしまうほど、僕が満足する分析に出会えない。自分が喋らず、どう切り取られるか、みていたい。」

 「ウルトラ」という言葉から連想される怪獣については、最後にヤノベ氏から下記のように語られただけで、美術評論家からは言及がなかった。

「豊田市美術館の池に怪獣映画の卵のような悪夢の世界を描きたかった。四次元怪獣ブルトンのように。しかし図らずも今回は美術館の中に収監されてしまった。」

◆僕がヤノベ作品に感じるもの
 ヤノベ作品に僕が出会ったのは、名古屋港にあった現代美術館で観た「ルナ・プロジェクト− エマージェンシー・ショッパーズ」(1999年)である。
 それまでヤノベ作品を雑誌で見たことはあったと思うが、実物をはじめて観て、とにかくその場に居続けたいという感覚を強く持ったのを今でも鮮明に覚えている。懐かしいというか、そこにいると何かが満たされるというか、そんな感覚である。
 その後、その感覚が何なのか知りたくて、機会があれば観に行った。
 あまり実は言葉にしたくなかったのだけれど、今回の討議を聞いていて、自分なりに少し整理する言葉が見つかった感じがした。

 ヤノベ作品に僕が感じるのは、僕らの世界にいるべきものがいないという喪失感とそれを埋める作品ではないか、ということ。
 僕らが子供の頃にTVで圧倒的なインパクトを受けたのは、円谷英二他、円谷プロのクリエータが創造した怪獣やウルトラQの不思議な現象であり、横山光輝らの『鉄人28号』に代表される巨大ロボットの存在である。
 そして万博とアポロ計画を代表とする21世紀の未来である。僕たちの世代は、大人になった頃にそのようなものが街に存在していることを夢想して育ってきた側面がある。(そしてそれらによって僕たちの美的感覚・不思議感覚は圧倒的な刷り込みを経験している。)

 しかし現実の21世紀はどうか?
 当然であるが怪獣は存在しないし(あたりまえ(^^;))、巨大ロボットが街を破壊することもない。世界にあるべきはずのものたちが存在しない巨大な喪失感が自分たちの中に横たわっているのかもしれない。

 ヤノベ氏はその喪失感を埋めたくて、あの作品群を作っているのではないか。アート作品を作るという感覚よりも、自分の観るべきものを世界に物として存在させたいという感覚である。

 これはアートの範疇に回収できないものかもしれない。ヤノベ氏の子供時代のセンス・オブ・ワンダーの再現。
 そこが僕の「その場に居続けたいという感覚」を強く召喚したのかもしれない。

 だからこそ、この作品はアートとして語られるのではなく、「怪獣の出現」として語られ、美術館に赴くべき観客は怪獣ファン、SFファン、奇想なものを観たい人たちであるべきではないか。

 このことはナレーションを聴くだけで明らかであろう。

ただ今より作品「ウルトラ 黒い太陽」を起動します。 作品起動に大容量の電力が必要なため、展示室の照明を落とします。

 この言葉は、アート作品の紹介ナレーションだろうか。気分はほとんど怪獣退治の新型兵器の起動プロセスである(^^;)。美術館では女性のナレーションを使用していたが、本来気分的にはウルトラQの男性ナレーションでやってほしかったり(^^)

 「ウルトラ 黒い太陽」についてひとつ残念だったのは、怪獣としての弱さ。
 その作品は巨大であるがゆえに、制作上の制限もあったと思うが、あまりに整然と作られた工業製品然とした形状だった。いろいろと事情はあったと思うが、もっと不定形の形であったら、さらに異質なものに覚える畏怖心は増大されていたと思う。ここが冒頭に書いた「円谷作品を超える驚異には残念ながらまだ到達していない」部分である。

 アートの世界からヤノベケンジは、より広い世界に受け入れられ、それによってさらに巨大でセンス・オブ・ワンダーに溢れた作品を作れる環境を獲得できたらいいのではないか。(というか僕が観たい(^^;))

 本当に残念だったのは万博の企画が通らなかったこと。
 万博で広く世界に認められていたら、さらにとんでもないものを街に出現させることができていたかもしれない、、、。

09.4/18 デジスタ NEWS TOPICS
 六本木アートナイト ジャイアント・トらやんの大冒険
(NHK)
Photo ということを考えていたら、先週のデジスタで当のヤノベ氏が語っていた。リンク先にムービーがあるのでご覧ください。

「実はトらやんは今回、初めて歩くんですよね。いわば六本木の街の中に巨大ロボットが出現して街を破壊し尽くす、そういう特撮さながらの絵が現実に。そういう記念すべき瞬間が今回のイベントなんです」

「おー、おー、おぉーおっ」

「ありえへんわ。夢の中にいてるみたいな気分ですね。このビルの谷間に巨大ロボが現実にいてるっていうのがねぇ。」
 まさに街に自分が子供の頃にTVという仮想空間で見た驚異を現実の街に出現させて喜んでいる作家の姿がここにある。

◆関連リンク
六本木アートナイト
 ここのQuickTime VRによる大パノラマ写真が素晴らしい、必見です。
怪獣ブログ : バルンガ

なんとも不思議でシュールなデザイン、しかしどこか脈打つ生物感を感じさせもする。
巨大な風船生物がふわふわと空に浮かぶ、あまりにシュールな情景。
ブルトン (ウルトラ怪獣) - Wikipedia
ブルトン ウルトラマン - Google 画像検索
ブルトン : 怪獣ブログ

そう、不条理、シュール・・・・・・・これがブルトンのテーマである。
それは怪獣ファンには周知の事実であるブルトンの名が、フランスのシュールレアリズム芸術運動を引き起こした芸術家アンドレ・ブルトンから名づけられたことからもわかるとおり、怪獣ブルトンがシュールであるのは確信犯的なものなのである。

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2009.04.23

■原将人監督 最新作『マテリアル&メモリーズ』情報

LUNATYCA通信

2009年5月9日(土)20時から
原将人監督による新作上映「マテリアル&メモリーズ」 8ミリ 120分 2009年
3面マルチ8ミリフィルム上映&ライブ演奏(休憩あり)
音楽 原将人 吉本裕美子
場所 下北沢 スローコメディファクトリー

原将人 最新作『マテリアル&メモリーズ』上映
(シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション-CO2)

09.2/28日(土) 17:45〜19:15  演奏:原将人

スタッフ ブログ

------------- マテリアル&メモリーズ

 映画は身体(内蔵)であり、ビデオは脳である。
 映画はマテリアル(フィルム)だが、ビデオは情報だ。
 映画は表現だが、ビデオは伝達だ。

 三十年前、私は火災に遭った。
 もちろん、火災の中心部にあったなら焼失してしまっただろうが、火災の周縁部に置かれていた膨大な8ミリフィルムが微妙な熱処理を受けた。
 その熱は、フィルムの感光材の緑、青、赤の層をある周期を以て、微妙に剥離させ、見事なアブストラクトアートを展開してくれた。

(中略)
剥離と言っても一様に剥離される訳でなく、網目模様が入り、様々な色が織り込まれ、抽象画が展開されるのだ。それも一コマ一コマ異なったアラベスクだ。

(中略)
 そして、その熱の強度が弱い所では、喪失した映像、つまり本来そこに写っていた映像が見えることもある。喪失した映像とは、三十年前、ヨーロッパとアフリカを一年近く放浪したときの映像だった。ベルリンの壁も、パンクのロンドンも、ヒッピーに人気のあったマラケッシュも、剥離映像の合間に垣間見られて、いつか作品として成立するという予感とともに保存しておいた。私は封印しそれが使える時を待つことにした。そして、機は熟した。それがこの三面マルチのライブ映画「マテリアル&メモリーズ」だ。(以下略)
========================

 大阪で今年2月に初公開され、今度は東京で5/9上映会。
 原監督の演奏と三面マルチの8mmライブ上映は、いつか必ず観たいものですが、下北沢は遠ーい。

 いつかまた大阪か、東海地区で上映されるのを首を長くして待ちます。

◆関連リンク
webDICE - 骰子の眼 - 青山真治、ジム・オルーク、ドラびでお、束芋ら出演の「ただの映画祭」じゃないシネマ・フェス『CO2』

原将人による7年ぶりの新作『マテリアル&メモリーズ』が8ミリフィルムの3台同時映写で上映される。


映画『そうなんだ』blog
 会場では、原監督の限定本とCDも売られたようです!
映画芸術: 第5回シネアスト・オーガニゼーション・大阪(CO2)エキシビションを振り返る
平澤竹識(編集)

 『マテリアル&メモリーズ』上映中の様子。写真が掲載されている。
原將人オフィシャルサイト
 「映画楽講義(2009年 出版予定)執筆中です」とのこと。楽しみに待ちましょう。

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2009.04.22

■神山健治監督『東のエデン』第1話「王子様を拾ったよ」
  山崎浩司演出 近藤圭一作画監督

『ダ・ヴィンチ 2009年 05月号』 神山健治インタビュー

 やっかいなことに私は、ウィル・スミス、ブルース・ウィルス、そして宮崎駿に続く、四番目に世界を救おうとしている男なんですよ。

Eden_of_the_east_1
 やっとこの地方でも放映が始まったので、第一話のレビュウです。
 丁寧な作画と、シャープなOP、凝ったペーパーアニメのED、そして以前も書いたけれどハイ・コントラストで斬新な背景。映像的にも高度な仕上がりだったけれど、さらにストーリーも謎の提示がワクワクさせるし、キャラクタのセリフの端々が人物の奥行を想定させて、期待させる初回。
当Blog記事 神山健治監督 『攻殻機動隊S.A.C.2nd GIG』 23-26話

 茅葺総理のセリフ「一身独立して、一国独立す」。茅葺の連絡先は航空自衛隊の秘密部隊。で、米原潜への挑発。  つまり3rd GIGは日本と米帝の冷戦を描くわけですか? ということは現在のアメリカの行動を射るテーマ。難民問題から続いて、まさに今日的テーマを書いていこうとしているようです。すげえ。

 残念ながら3rd GIGはなかったけれど、この『東のエデン』は画面の口当たりは違うが、2nd GIGのこのテーマを引き継いだある意味、続編。

 セリフの端々に表れている主人公二人の「本気」に、2nd GIGから直結した神山監督の社会派視線を感じられた。なんといってもファーストシーンから「米帝」の本拠地が舞台だから(^^;)。
 そして再演ではないはずで、昨今の状況は益々米国の存在が世界に大きな傷をつけているわけで、神山監督の2nd GIGの先を行く、米帝批判を期待。冒頭で引用した神山インタビューの言葉は、2nd GIGを知るファンには、やはりそうか、という感慨があるけれど、ついにもろに口に出してしまわれましたか、神山監督。よほど今回は本気なのでしょうね。近頃のテレビが失った本来のジャーナリズムの役割を、この番組がなんらかカバーするのかもしれない。

 この時代にこのテーマ、視聴率良いみたいだし、今後の展開が本当に楽しみ。
 アメリカと日本と、それから世界の関係がどう描かれるのか!?

◆『東のエデン』第1話 感想リンク
shamonさんのひねもすのたりの日々
青の零号さんのBiting Angle
 出来たら、毎回クロスレビュウしてみたい。おふたり、いかがですか?
 一番先にねを上げそうなのが私なのですが、、、(^^)。

◆関連リンク
オリジナル・サウンド・トラック『東のエデン』
竹田悠介美術『東のエデン』  予告篇 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像
Washington D.C.探訪 - 「東のエデン」聖地巡礼の旅 (2009-05-03 - ものくろーむな日常)
『ダ・ヴィンチ 2009年 05月号』
・エンド・クレジットで「協力」となっている羽海野チカ「3月のライオン」(ヤングアニマル)。第一話がウェブで見られる。
羽海野 チカ『3月のライオン』

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2009.04.21

■感想 アラン・ムーア原作/ザック・スナイダー監督『ウォッチメン』


『Watchmen: The Art of the Film』
ピーター・アペロー『WATCHMEN ウォッチメン Official Film Guide』

 ということでコミックに続き、映画を観てきたので続けて感想。

 冒頭のスナップ写真風(実は動画)タイトルバックと特に前半の80年代当時のポップス/ロックの使用が素晴らしい。
 これらと、そして実写になったことによるアメコミではないリアルなアメリカの歴史を感じさせる存在感が、グッと迫ってくる時代性の表現とアメリカという理不尽な存在を浮き彫りにしている。

 これは、コミックよりも映画の方が優れていると言えるのではないか。はさみこまれる歴史のドキュメント映像の存在が大きい。


 ★★★★ ★★★★ ネタばれ注意 ★★★★ ★★★★

 基本は原作コミックを映像にそのまま移し換えていくように映画化されているのだけれど、いくつか原作からずれがある。

 ストーリーの改変で気になったのは、Dr.マンハッタン/ジョン・オスターマンが火星へ行く前に、シルク・スペクター/ローリー・ジュスベクツィンがナイト・オウル/ダン・ドライバーグのもとへ行くところ。
 原作では、Dr.マンハッタンが火星に去り捨てられた形になったローリーがダンに直ぐ乗りかえるような蓮っ葉な女として描かれているが、ここを改変している。
 これはクライマックスでのヒューマニズムの視点を強調するためなのだろう。コミックにないローリーの存在(ひいては人の心の存在)こそが奇跡なのだという部分、映画を感動的に結ぶための方便として、原作のもつ非情な感覚をスポイルしている改悪部分だと思う。

 
 そしてさらに、後半のSFのコアが綺麗に無くなってしまっている。
 コミックにあった火星のオリュンポス山のシーンやクライマックスのセンス・オブ・ワンダーは、どこへいってしまったのだろう。
 昨日の記事で書いたアメコミの荒唐無稽をはらんだあの絵がらで、あのクライマックスが描かれたところが凄味になっていたのが綺麗さっぱりとなくなっている。

 よくある爆発のみで世界の結束を処理してしまったのが大変不満。
 Dr.マンハッタンが仮想敵になったという描写なのだろうけれど、そんなものでなく、異世界から侵略に対抗する、というところがSFの王道だったのに。

 映画的には、異世界の存在を描くシーンは、かなり難易度が高いだろう(ダラボン監督『ミスト』の後では似たイメージになってしまう危険が高い)。

 監督、わかってませんね。ザック・スナイダーは、アラン・ムーアと異なり、SFずきではないのかもしれない。
 スピルバーグだったらこうはならなかっただろうね。

 ここまで原作に忠実に映像化したのに見事にラストのセンス・オブ・ワンダーを表現できていないのが本当に残念。先に述べたシルク・スペクターの蓮っ葉なイメージを改変したヒューマニズムという一般受けする要素をクライマックスに持ってきたかったのが、原因なのかもしれない。

 オスマンディアスの哲学的な描写も綺麗に吹き飛んでいるので、なんだか薄い敵役にしか思えないところもとても残念。

 原作を読み終わって感じたあの奇妙な読後感。
 アメコミのタッチでワイド・スクリーン・バロックを見事に描いていたあの高揚感は映画にはなかった。

 前半のアメリカそのものをリアルなヒーロー像とともに描き出した部分が秀逸だっただけに残念。

◆関連リンク
ウォッチメン - Wikipedia
映画『ウォッチメン』公式ブログ - livedoor Blog(ブログ)
映画『ウォッチメン』オフィシャル・サイト

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2009.04.20

■感想 アラン・ムーア原作/デイブ・ギボンズ作画『ウォッチメン』

アラン・ムーア作/デイブ・ギボンズ画『WATCHMEN ウォッチメン』

 公開中の映画が観たくて、まずは原作を読みました。
 あまりに有名な作品で今更なのが恥ずかしいですが、映画のレビュウ前に、まずコミックの感想です。

 これはまぎれもない、傑作。そしてヒューゴー賞受賞に恥じない堂々たるSF(ネヴュラ賞でないところが残念だけど、、、(^^;)。当時のSF作家がこの才能に嫉妬してネヴュラは逃したりして、、、)。

 無数の画面を同時に眺める感覚はウィリアム・バロウズが提唱したカットアップ技法を思わせる。彼は、単語とイメージを一見無秩序に並べて提示することで論理的分析を避け、未来の印象を潜在意識的に把握させようとした。来るべき新世界を断片的に覗かせようとしたのだ。
 また、こうして大量の情報を同時に受け止める時の気分は、動く抽象絵画を見ているようでもある。
 隣接した光の明滅が頭脳をすり抜ける前に記号論的な混沌と結合し、一瞬かすかな意味を持つのだ。
 その曖昧な閃きを、素早く補足しなければならない。
(P347オジマンディアス/エイドリアン・ヴェイト)

 南極で世界のTVをザッピングし、分析しているオジマンディアスの独白。
 リアルにスーパー・ヒーローを描き出している点がまずは傑作たるゆえんなのだろうけれど、さらにこうしたセリフやDr.マンハッタンの神的能力、火星のシーン(P295の火星成層圏まで達するオリュンポス山の描写)。こうしたものがSFのセンス・オブ・ワンダーの源泉となっている。

 これらのシーンが、映画でさらにリアルに描き出されていたら、と思うとワクワクする。

 全体としては、70-80年代の冷戦の重苦しい雰囲気。核戦争の危機。このコミックは、我々の世代が体感してきた不安感の具現化になっている。
 絵空事のヒーローがリアルな人間関係の現実に放り込まれる様が、まさに戦争へのヒリヒリする危機感を表現するのに有効な装置として働いている。アメコミのあのタッチで語られるこの冷戦の記憶の物語は、貴重な人類の記録ですね(このまま核最終戦争が起きなければだけれど、、、)。


 ★★★★ ★★★★ ネタばれ注意 ★★★★ ★★★★

 ケネディの演説原稿を読んだかね?  今、この地に集う我々は、好むと好まざるとにかかわらず、世界の自由を守る城壁の見張り(ウォッチメン)となる運命なのです。
 鍵は超能力者の脳髄だ。(略)  この脳は超能力の共鳴器だ。怪物は死の瞬間に増幅された激烈な精神波動を放射した。単なる波動ではない・・・・。我々が膨大な量の情報を波動に組み込んだ。(略)  マックス・シェアが発想した異世界を、ハイラ・マニシュが視覚化し、リネット・バリーが音を加えた。  オジマンディアス/エイドリアン・ヴェイト(P390)

 さらにクライマックス。
 
 世界の戦争を終わらせるために、異次元からの侵略の危機を提示するという方法のなんたるワイド・スクリーン・バロック。コミックっぽい絵のタッチがここでも活きてくる。
 日本の漫画のタッチでこの描写をしても、絵空事に感じられるだけだろう。
 アメコミのタッチが、絵空事感と妙にマッチして、バロックな迫力を醸し出しているというところではないだろうか。クライマックスに、本当にワクワクさせられた。

 これも映画での描写が楽しみである。
 アメコミのタッチでなく、リアルな実写映像として、どうこのシーンを描くが、ザック・スナイダーのお手並み拝見。

◆関連リンク
『ウォッチメン [Soundtrack]』
『Watchmen [Original Motion Picture Score]』
ウォッチメン - Wikipedia

制作が終りに近付いた頃に、ムーアはこの作品がアウター・リミッツの一エピソード『ゆがめられた世界統一』(原題:The Architects of Fear)に似通った物となりつつある事に気付いた。
YouTube - The Architects of Fear(Part One)
映画『ウォッチメン』公式ブログ - livedoor Blog(ブログ)
映画『ウォッチメン』オフィシャル・サイト

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2009.04.16

■田口清隆監督・特技監督 自主怪獣映画「G」 trailer

G
YouTube - 自主怪獣映画「G」 trailer.1 trailer2
YouTube - 自主怪獣映画「G」 sG2-12 ROBO land on the battlefield
 スピード感あふれる戦闘シーン。歩兵と戦車がリアル。
YouTube - 自主怪獣映画 「G」 s39-41A the appearance of G
 迫力の光線。円谷英二のキングギドラ以来の迫力と言ったら褒めすぎかもしれないが、大画面で観てみたい。

 予告篇と二つのシーケンスが公開されている。
 自主映画なのでチープな部分もあるけれど、スピーディで見せ方を工夫した迫力の映像が楽しめる。
 是非、全編観てみたいものである。

G: New Independent Kaiju Film from Japan « SciFi Japan

 こちらに詳しい情報あり。

Gehara構想・製作8年超大作怪獣自主映画「G」が評価され監督デビュー!(日活芸術学院)

NHK「テレ遊び パフォー!」にて、みうらじゅん氏の「日本一カッコいい怪獣が見たい!」という個人的な希望ではじまった「怪獣デザインプロジェクト」。その企画から派生した短編映画が「長髪大怪獣ゲハラ」。 企画・脚本:みうらじゅん、製作総指揮:樋口真嗣をはじめとして「ゴジラ」「ガメラ」「ウルトラマン」など往年の特撮映画を支えてこられた一流スタッフが勢揃い!! この作品で、入学当初より、特撮映画・怪獣映画一筋の田口清隆さんが監督デビューしました!

 NHK:テレ遊び パフォー!という番組でプロデビューされたのですね。怪獣映画『ゲハラ』製作プロジェクト。2/24に放映されたようです。

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2009.04.15

■フィギュア二題 「国宝 阿修羅像」「モビルスーツ型五月人形」

Asyura_movile_suit_satuki
阿修羅像フィギュア「阿修羅展」公式アイテム(株式会社 海洋堂)
 興福寺創建1300年記念 「国宝 阿修羅展」(東京国立博物館)
 海洋堂「阿修羅像フィギュア」、1週間で8千個売り上げ-残り7千個(上野経済新聞)

 フィギュアは海洋堂(大阪府門真市)が同展に合わせて15,000個限定で製作・販売しているもので、価格は2,980円。初回店頭販売分は同展初日3月31日の午前中に完売した。4月2日の再入荷分も即完売し、その後は予約販売のみとなった。4月7日朝の時点で残数は約7,000個となっている。

 日本の国宝にフィギュアが接近。
 フィギュア技術もここまで昇華してきたということでしょうか。これぞ現代の日本文化。

「モビルスーツ型」五月人形登場-飾台左右にガトリング砲とミサイル(上野経済新聞)

千葉県鎌ヶ谷の五月人形ブランド「壱三(いちぞう)」のモビルスーツ型五月人形。重厚な質感のロボットに、手の平サイズの五月人形が搭乗しており、胸のライト部分が点滅する。高さは五月人形搭乗時で約70センチ。ロボット部分(126,000円)と五月人形(189,000円)は別売り。

 これが無敵の厄除けだぜ!【壱三創作人形工房】-雛人形も五月人形も楽しむ♪
 こちらに写真多数。これは既に完売とか。
 日本文化の破壊のような気もするが、これも今の日本でしょうか。

◆関連リンク
『わんぱく 子供大将 鎧飾り 平飾り 伊達政宗』
夢は宇宙(そら)を駆ける!【壱三創作人形工房】-雛人形も五月人形も楽しむ♪
 こちらは竜のメカ。

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2009.04.14

■ディヴィッド・リンチ Twitter と モスクワでの美術展
 DAVID_LYNCH Twitter & The Air is on Fire at the Ekaterina

Lynch_twitter

Twitter / DAVID_LYNCH

Tomorrow is the Fetish exhibition at the Garage. Friday is the The Air is on Fire at the Ekaterina.
David Lynch Bring Harmony to Moscow David Lynch “The Air is on Fire”

Presented by the “EKATERINA” Cultural Foundation and the Moscow House of Photography “The Air is on Fire” is the largest exhibition devoted to David Lynch as a visual artist.

Moscow House of Photography > David Lynch, The Air is on Fire

April 11—July 12, 2009 Cultural Fund “Ekaterina”
Kuznetski Most St., 21/5, entrance ケ8, from Bolshaya Lubianka St.

 デヴィッド・リンチ自身がTwitterで毎日の様子をメモしている。これはファン必見。
 で、先週のリンチは、モスクワで開催されている自身の展覧会「ジ・エアー・イズ・オン・ファイア」を訪問中とか。
 この展覧会、パリで始まり、いくつかの国で公開されていますが、日本には来ませんね。

◆関連リンク
David Lynch's 'The Air is on Fire' exhibition opens in Moscow | RIA Novosti image library
 美術展の様子
Twitter / DLFTV : David Lynch Foundation Television

当Blog記事
デヴィット・リンチ絵画展@パリ ジ・エアー・イズ・オン・ファイアー展  David Lynch "the air is on fire"
デヴィット・リンチの美術展 カタログ感想  『The air is on fire, David Lynch』

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2009.04.12

■『ヤノベケンジ―ウルトラ展』@豊田市美術館
 「ウルトラ-黒い太陽」豊田に怪獣!? テスラコイル吠える!


ヤノベケンジ-ウルトラ展(豊田市美術館)

2009年4月11日[土] ~ 6月21日[日]
巨大ロボット《ジャイアント・トらやん》が火を噴いた!あの伝説的個展「キンダガルテン」から4年。
美術作家ヤノベケンジ(1965-)による最大規模の最新作《ウルトラ―黒い太陽》が、今まさに誕生しようとしています。
それは、天地をつなぐもの?それとも、神様の落としもの? 無数の突起物に覆われた巨大な球体の中で、テスラコイル(人工稲妻発生装置)の凄烈な火花が歌って踊る――。
ULTRA-BLACK SUN by Kenji Yanobe @ Toyota Municipal Museum of Art

  行ってきました待望の『ヤノベケンジ―ウルトラ展』。
 まずはムービーをご覧ください。百の言葉より、映像の力。音響も重要な要素になっています。ノートPCの方は、是非ヘッドフォンで御聴きください。
 もちろん動画では、《ウルトラ―黒い太陽》の全貌に触れられるわけではありません。実物の迫力を現場で体験下さい。
 詳細なレポートは、2時間の講演会の模様を含めて、追ってアップします。
 →★感想 『ヤノベケンジ―ウルトラ』展 作品「ウルトラ-黒い太陽」起動!!

◆関連リンク
大音響と火花稲妻のアート(YOMIURI ONLINE)
機械彫刻や絵本原画も 豊田でヤノベケンジ展(CHUNICHI Web)

当Blog記事
★究極映像研究所★: ■豊田市美術館 『ヤノベケンジ - ウルトラ』展 チラシと予告篇ムービー
当Blogヤノベケンジ関連記事

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2009.04.10

■3D-CG立体映画 予告篇2題
 Cloudy With a Chance of Meatballs
 Battle For Terra

Cloudy_with_a_chance_of_meatballs
Cloudy With a Chance of Meatballs

 Chris Miller, Phil Lord監督によるマッド・サイエンティスト映画。
 街の発明家による食べ物を空から降らせる発明をめぐる冒険。

 引用した写真の黄色いゼリーの中を描いたCGの透明感を劇場の立体映像で楽しみたい。アメリカでは今秋公開。

 原作はこれ。「曇りときどきミートボール」って、いいタイトルだ。
 映画の邦題も是非これで。
Judi Barrett, Ron Barrett『Cloudy With a Chance of Meatballs』(洋書)

"Cloudy with a chance of meatballs"は「曇りときどきミートボール」。今日のご飯はミートボールになるであろう、という予報。天気予報士は、TVで図解しながら報じている。変わった天候の村なので、村中に面白いサインがいっぱい。隅々まで目を凝らすと、こんなサインが見つかる。

Battle_for_terra
Battle For Terra

 Aristomenis Tsirbas監督による夏公開の宇宙3D映画。
 最近のステレオ映画制作でも宇宙ものはまだなかったはずなので、これは期待。ただキャラクターとか、今ひとつかも。

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2009.04.08

■Spike Jonze監督『Where the Wild Things Are』予告篇

Where_the_wild_things_are_tilt
Apple - Movie Trailers - Where the Wild Things Are (公式HP)

 以前、記事にしたスパイク・ジョーンズ監督 新作“Where the Wild Things Are”の予告編が公開された。

 軽快なロックに乗って、疾走感のある元気な予告篇。これはなかなかの傑作の予感。
 2009.10/16米国公開とのことなので、首を長くして待ちたい。

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2009.04.07

■映画評論家 滝本誠氏Blog 夢のヒント、悪夢のピント

滝本誠 夢のヒント、悪夢のピント(e-days)

1月19日 還暦

畜生、世間でいう還暦らしいぜ。

2月4日 デイヴィッド・リンチの評伝Beautiful Darkを読み継ぐ

 朝風呂、中央線とデイヴィッド・リンチの初めてのオフィシャル(?)で大部な評伝Beautiful Darkの前半、少年時代からペンシルヴァニア・アカデミー・オブ・アーツ時代までを読み継ぐ。知らなかった十代の生活の細部が多くの証言で再構成されている。

2月26日 恐れていた<某新書書き下ろし>の狼煙がついにあがった。


んか双眼鏡で敵の陣地を見守っているかの物言いだが、今年後半は20世紀初頭のニューヨークの美術教師にしてアナーキスト=ヘンライ資料を再度腹におさめ
直し、冬の塹壕(執筆)生活に備えなくてはならなくなった。できれば翻訳が遅れてほしい(笑)。(笑)ではなく(泣)が適切か? 

 mixi滝本誠コミュとおるさんの書き込みで知りました。
 すでに今年の頭から、スタートしていたみたい。以前は2日に1回、最近は週1回ペースで更新されている。


 滝本氏、1/19にめでたく還暦をお迎えになったのですね。この記事を知っていたら、還暦記念記事を書いたのに(^^;)。

 2/26の記事に書かれている<某新書書き下ろし>は、国書刊行会の<ロバート・ヘンライ・プロジェクト>の一冊になるらしい。今年は滝本氏の新刊本が読めるのか!?

◆関連リンク
Greg Olson『David Lynch: Beautiful Dark (Scarecrow Filmmakers Series)』

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2009.04.06

■アレックス・リベラ監督 テレイグジスタンス・ロボットSF
  『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告篇2

Sleep_dealer

Apple - Movie Trailers - Sleep Dealer (公式HP)

 当Blog記事 『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告編

監督/脚本:アレックス・リヴェラ:Alex Rivera 2002年サンダンス映画祭受賞作

 内容的は番組とネットの情報から、近未来の高度ネットワーク社会で、メキシコからアメリカのロボットを遠隔操作して働く「node worker」と呼ばれる労働者が主人公の映画ということのようだ。

 これは以前からこのBlogで紹介している東大舘教授のテレイグジスタンス技術 アールキューブと同じコンセプトを扱っているのではないか。

 以前紹介したアールキューブ:遠隔操作ロボットを扱ったSF『スリープ・ディーラー』が、アメリカで4/17公開にいよいよ公開。
 新しい予告篇がアップされているので紹介。

 この予告篇では明らかに、ヴァーチャルリアリティを利用した遠隔操作(テレイグジスタンス)で、工事用ロボットや無人戦闘ロボットを操っている。

 日本の通商産業省の次世代産業の模索として、国家予算で研究していたアール・キューブ技術が、映画ではアメリカに先を越されてしまったことになる。センス・オブ・ワンダーに溢れる設定だっただけに、とても残念である。日本公開の暁には、是非、舘教授の推薦の言葉を映画の宣伝に使ってほしいものである。

◆関連リンク
当Blogアール・キューブ関連記事

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2009.04.04

■新型アシモ : ASIMO アクション フィギュアII

Asimo_2

「新型ASIMO」のフィギュアが登場!
~フィギュアで実感、ASIMOの進化~

           (Robot Watch)

 ホンダの二足歩行ロボット「ASIMO」のフィギュアである。関節自由度を26から34に増やし、身長を10cm伸ばした「新型ASIMO」が発表されたのは2004年12月のこと。しかしながら、これまで長らく「ASIMO」のアクションフィギュアはリニューアルされる前のバージョンのもの(製品名は「ASIMOアクションフィギュア」)しかなかった。

Honda公式ウェア&グッズ販売:商品詳細表示画面 \2,100

パッケージはASIMO運搬ケースをモチーフにデザインしました。
本体=高さ162.5×幅56.3×奥行き46.3mm
本体重量:約84g オプションハンド付

 RobotWatchの記事は、前のバージョンのフィギュアとの違いを写真入りで、詳細に記載している。新旧が並んだ比較写真は、実物では世に出ていないだけに、なかなか貴重。
 ハードの進化によって、デザインと見え方が大きく変化しているのが、わかる。

 ずいぶん前に、ASIMOの祖先のP2のプラモは持っていたけれど、このフィギュアの出来は、プラモと比べると、かなりの進化がみられます。フィギュアの前のバージョンも実はあることを知らなかった。これ、精巧にできていそうでいいですね。ほしい。

◆関連リンク
(楽天)

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2009.04.03

■新刊メモ 想像力の文学 『猿駅/初恋』『ミサキラヂオ』
 『メイキング・オブ・ピクサー―創造力をつくった人々』

0903 田中 哲弥『猿駅/初恋 (想像力の文学)』
ハヤカワ・オンライン

無人の改札口を出ると、そこはもう一面の猿だった―母への想いを猿の群れに昇華させた「猿駅」、とある村の儀式を通して白い肌の記憶を回想する「初恋」、そして知性化猿ショウちゃんと女子高生・静枝の逃避行を描く幻の未発表中篇「猿はあけぼの」まで十篇を収録。

瀬川 深『ミサキラヂオ (想像力の文学)』
ハヤカワ・オンライン

半島の突端にあるこの港町には、ここ半世紀景気のいい話などなかった。だが、演劇人くずれの水産加工会社社長が、地元ラジオ局を作った時、何かが少し変わ り始めた。土産物店主にして作家、観光市場販売員にしてDJ、実業家にして演歌作詞家、詩人の農業青年、天才音楽家の引きこもり女性、ヘビーリスナーの高校生――番組に触れた人々は、季節が移り変わる中、自分の生き方をゆっくりと見出してゆく。自分勝手な法則で番組と混沌とを流し出す奇妙なラジオ局のおかげで……。

 <奇想コレクション><未来の文学>に刺激されてか(?)、老舗早川書房から、新シリーズの開幕。この後、どんな作家が続くのか、楽しみ。
 神林長平に非SF作品を書いてもらうのもありかも。『七胴おとし』のような作品がまた読んでみたいもの。

デイヴィッド A.プライス『メイキング・オブ・ピクサー―創造力をつくった人々』 ハヤカワ・オンライン

〈ハヤカワ・ノンフィクション〉
『トイ・ストーリー』から最新作『ウォーリー』まで、驚異のCGアニメーションで映画業界の寵児となったピクサーは、いかに苦難の日々を抜けて卓越した創造の場となったのか。天才たちの物語。

 「創造力をつくった」とは凄い表現。この不遜さはどこから来ているのだろう。この興味からだけでも読んでみたかったり、、、。

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2009.04.02

■2009年4月1日 西ジブリ始動! 宮崎駿、トヨタ本社へ

当Blog記事 スタジオジブリ トヨタ自動車本社内に“西ジブリ”設立!

 今朝、本業でトヨタへ出張した際、ロビー受付前で見慣れない若い人たちの集団を目撃。
 あ、そうだ今日から新入社員が入ったんだとはじめは納得したのだけれど、なんだか雰囲気がサラリーマンっぽくない。
 服装が少しラフだし、トヨタにしては、なんか違和感のある人たちだなー、て感じ。そこでふと思い出したのが3/2に発表された西ジブリのトヨタ自動車本社内への設立のニュース。

 もしや「西ジブリ」の人たち、、、まさかね(^^;)。
 自分も受付の列に並んでいると、その集団も受付へ。なんとなく眺めていたら、その胸の名札に「西ジブリ」の文字!!なんと本物のジブリの新人さんたちに遭遇。

 人数ははじめ20人弱だったのが約30人ほどの集団に。
 圧倒的に若い女性が多い。男女比は2:8 or 1:9というところ。

 そして自分の受付をすませて、同僚の到着をロビーに座って待っていると、なんと宮崎駿氏が登場!!
 まさかと思った生宮崎と初遭遇。思わずiPhoneでパチリ(ということで他の来客の後姿に隠れていて見にくくてすみません)。
 
 4月になったので、今日から西ジブリがスタートしたということでしょう。

09040100
(「西ジブリ」誕生のスナップとして、映像界のひとつの記録として(おおげさ(^^;))掲載します)

 そしてすぐに「西ジブリ」の面々は、トヨタ本社技術本館のビルの中に、消えていった。
 今日から、ここがどんな創造の場になるか?
 十数階建ての巨大なビルの大企業組織の中へ飲みこまれるように入っていく宮崎氏と若者たちの姿を見ながら、ジブリの工房的なイメージと、大組織の歯車がカチコチと音をたてて回る巨大自動車メーカとのギャップにため息。

 宮さんのアニメに惹かれて、当時新人募集のあったテレコムアニメーションフィルムに学生時代、応募/一次落選経験(^^;)のある当Blog主としては、ん十年前の自分の幻の姿を、そこに観たような感慨もあったり、、、、。

 と、いつまでも究極映像研な頭で眺めているわけにもいかない。そして僕はエンジニア頭に切り替え会議へ。
 新人の皆さん、頑張ってね。(当記事はまるでエイプリルフール記事のようですが、ノン・フィクションです(^^;))

◆関連リンク
スタジオジブリ - STUDIO GHIBLI - スタジオジブリ新スタジオ “西ジブリ”設立について.

 スタジオジブリは、本年4月より新スタジオ“西ジブリ”を開設することになりましたので、ここにお知らせいたします。  スタジオの場所は、これまでも一部で報道されておりますように、愛知県豊田市です。ただし自前の建物を調達するのではなく、トヨタ自動車本社内の建物の一部屋を賃借し、開設いたします。その中には、新人アニメーターと指導者的立場のアニメーター、合わせて30名弱が2年間の期限付きで常駐し、アニメーターの育成と三鷹の森ジブリ美術館で上映する短編映画の制作を目指します。もちろん、宮崎駿監督を初めとする本社スタッフも定期的に通い、指導に当たることになります。

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2009.04.01

■愛知県アート2題 視覚の魔術 だまし絵
 アヴァンギャルド・チャイナ―〈中国当代美術〉二十年―

Photo_3 特別展 視覚の魔術 だまし絵-Visual Deception

 奇想の宮廷画家・アルチンボルドの傑作(ジュゼッペ・アルチンボルド《ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)》スコークロステル城 Skokloster Castle, Sweden)。日本初公開。
 果物などを寄せ集めて顔を形作るダブルイメージ絵画で知られるアルチンボルドから、ダリ、マグリット、エッシャー、歌川国芳など古今東西の作家たちによる機知に富み、遊び心あふれるだまし絵の世界を紹介します。

 2009年4月11日(土)~6月7日(日)
 名古屋市美術館

 ヤン・シュヴァンクマイエルに大きな影響を与えたハプスブルク家お抱えの宮廷画家・アルチンボルドの絵が名古屋にやってくる!!

 この絵を生で見ることができるとは思ってもみなかったので、凄く嬉しい。
 他の作家については、どういった作品が並ぶかは、まだ公表されていない(もうすぐ公開なのに公式HPは更新なし)。

 どうせなら、展覧会自体をヴンダーカンマー化したらいいのに。

Photo_2 愛知県美術館 現在の企画展:アヴァンギャルド・チャイナ―〈中国当代美術〉二十年― 見どころ.

 本展では、中国に現代美術が登場した1980年代を出発点に、約20年間の中国現代美術の流れを包括的にたどります。

出品作家:
黄永砅(ホアン・ヨンピン1954-)/王広義(ワン・グァンイー 1956-)/張培力(ジャン・ペイリー1957-)/丁乙(ディン・イー1962-)/張暁剛(ジャン・シャオガン1958-)/方力鈞(ファン・リジュン1963-)/触覚小組(タクティル・アート1987-88) /新刻度小組(シンカドゥ・グループ1988-95)/顧徳新(グ・ダーシン1962-)/馬六明(マ・リウミン)/張洹(ジャン・ホァン1965-)/孫原+彭禹(スン・ユァン1972-+ポン・ユゥ1974-)/楊振中(ヤン・ジェンジョン1968-)/楊福東(ヤン・フードン1971-)/曹斐(ツァオ・フェイ1978-)/徐震(シュー・ジェン1977-)

 僕の知っている中国人は独特の感覚の持ち主だった。
 「アヴァンギャルド・チャイナ」、なんと底の深いアートを連想させる言葉だろう。
 各作家の名前に、Google画像検索のリンクをはった。

 度肝を抜く作品に出会いたいものである。

◆関連リンク
ART iT: 曹斐(ツァオ・フェイ) インタビュー
当Blog記事
小宮 正安 『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

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