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2009.08.03

■岐阜県現代陶芸美術館 企画展 ゆかいなかたち

Q
岐阜県現代陶芸美術館  企画展 ゆかいなかたち

 土の可塑性を生かして自由で豊かな表現を試み、興味深い形を見いだして作られた作品が あります。人間や自然そして人工物などをモチーフにした作品や、硬さや柔らかさを感じるようなオブジェ、うつわの名をもちながら使い方に困ってしまうよう な形の作品など、いろいろな形の作品が生み出されてきました。

■会 場 岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリー
■会期 2009年7月11日(土)〜2009年9月23日(水・祝)

 先日紹介した林茂樹氏の作品「Q.P」他、71点の作品を集めた企画展「ゆかいなかたち」を観てきた。「ゆかい」というよりも僕が興味を持ってみたものは、みな「きみょうなかたち」と言った方がぴったりとくるものだった。

 冒頭に引用している「Q.P」はまさにアニメかSFアートの世界から登場したような造形。これが陶器である、というのがまずは驚く。写真ではきっとプラスチックのフィギュア的な質感しか伝わらないと思うけれど、しっかりと実物は陶器のセラミックな輝き。ひとつづつ部品を焼き上げて組み合わせたものだと思うけれど、従来の陶器作品のイメージからいくと随分とぶっ飛んでいる。昨今首相がアニメの殿堂を作ろうという日本らしい作品かもしれない。面白いとは思うけれど、この形状とテクスチャーを狙うんだったら、わざわざ陶器でなくてもいいような気もしてしまう。

2  一方で陶器の質感でしか表現できないような作品がいくつも展示されている。
 僕が特に圧倒的な存在感に喜んだのは、右の秋山陽氏の「境界・系Ⅱ」と名づけられた巨大な作品。(約3m)。これは陶器でしか表現できない質感を見事に活かして、しかも何か強く訴えかけてくるものがある。このゴツゴツとした感触がなかなか鮮烈。

3  左の作品は、杉浦康益氏の「ひまわり3部作-うつりゆく時間(ひまわりの花)」。陶器でひまわりの成長を三段階で描いてあるうちの「花」。
 花弁や種子の質感が陶器で味わい深い表現になっている。

 こうした作品は正統的な陶芸の世界では、明らかに異端なのだろうけれど、現代アートの側面からは独特の質感が眼に嬉しい、異形の奇想作品となっていて興味深い。

 会場はまさに箱もの行政が作り上げた贅沢な美術館。
 僕たちが行った時には、土曜というのに、客はほかにいなくて貸し切り状態。
 陶器というと若い人はあまり観に来ていないのだろうけれど、こういうアプローチが増えて来たら、もっと若い人にも開かれた陶芸の世界が広がるのかもしれない。陶芸のポップは必要か否か、というような議論も出てくるのでしょうけれど、、、。

◆関連リンク
Shigeki Hayashi The Entertainment Ceramics.(公式HP)
当Blog記事
「中島晴美展:NAKASHIMA HARUMI」@多治見市文化工房ギャラリーヴォイス
 今回の企画展には、以前紹介した中島晴美氏の作品も展示されています。

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コメント

 青の零号さん、コメントありがとうございます。

>>多治見が近いというのは、すごくうらやましい話ですねー。

 そーなんですよ、陶芸だけは誇れるこの地方(^^)。だから勿体ないので、好きになろうとしているところ。全然勉強してませんが、、、(^^;;)。

>>林茂樹氏の作品ですが、陶器質のやわらかみのある感じと
>>磁器質のつるっと堅い感じのハイブリッド感はいいですね。
>>ただ造型面でヤノベ氏と被ってる印象は今後の課題かと。

 好きな作家にヤノベ氏を挙げられてますからねー。どんどん陶芸でのポップアートを突き抜けて行っていただきたいものです。

>>ところでその美術館の所蔵品の中に、初代宮川香山の作品
>>「浮彫蓮子白鷺翡翠図花瓶 」があると思います。
>>明治の作にもかかわらず、陶磁器の奇想表現においては
>>今もなお第一級の名品ではないかと思うのですが。

 残念ながら、まだ観てないですねー。
 常設展されているなら、今度、観に行ってきます。

 このBlogで拝見すると→宮川香山 浮彫蓮子白鷺翡翠図花瓶、不思議な文様ですね。やはりどの時代にも変わったことにトライされる方はいらっしゃるんだ。

 リンク先の蟹のもなんか凄いですねー。

投稿: BP(青の零号さんへ) | 2009.08.04 00:00

こんばんわ、最近やきもの好きな青の零号です。
多治見が近いというのは、すごくうらやましい話ですねー。
岐阜県現代陶芸美術館にも一度行ってみたいのですが、
なかなか伺う機会がありません。

林茂樹氏の作品ですが、陶器質のやわらかみのある感じと
磁器質のつるっと堅い感じのハイブリッド感はいいですね。
ただ造型面でヤノベ氏と被ってる印象は今後の課題かと。

ところでその美術館の所蔵品の中に、初代宮川香山の作品
「浮彫蓮子白鷺翡翠図花瓶 」があると思います。
明治の作にもかかわらず、陶磁器の奇想表現においては
今もなお第一級の名品ではないかと思うのですが。
もしご覧になっていたら、感想を伺ってみたいです。

投稿: 青の零号 | 2009.08.03 23:00

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