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2009年4月26日 - 2009年5月2日

2009.05.01

■ダンス ― 脱領域のクリエイション ―
 黒田育世×古川日出男『ブ、ブルー』

YouTube - 黒田育世×古川日出男『ブ、ブルー』予告

川崎市アートセンター | Beyond the Border Series Vol.1 ダンス ― 脱領域のクリエイション ―

2009年2月14日(土)19:30/2月15日(日)15:00
古川が描く世界を、黒田が読み解き動きに変える。ダンスと文学、境界を超えてぶつかる、エネルギーの化学変化を目撃せよ!
※公演中、演出効果のため大きな音(爆発音等)が出る場面があります。あらかじめご了承ください。

YouTubeに『ブ、ブルー』予告編をUPしました。

アフタートーク決定!
14日(土)黒田育世、古川日出男
15日(日)黒田育世、古川日出男 ゲスト 柴田元幸氏(翻訳家、東京大学教授)

 既に終了したイベントですが、Youtubeに公式に予告篇が置かれています。
 もともと演劇からスタートしている古川日出男の舞台でのパフォーマンス。
 小説を読んでいても、まるで舞台のセリフを聞くようなテンポが封じ込められているわけですが、その作家によるダイレクトな表現が確認できます。

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2009.04.30

■ディヴィッド・リンチ監督 最新アニメPV
  David Lynch - moby "Shot In The Back Of The Head" PV

Shot_in_the_back_of_the_head
Shot In The Back Of The Head - video by David Lynch (moby.com)

 David Lynch on Twitterからの情報です。

Moby's (@thelittleidiot) great new song is available on his website. I made the video for it.
 リンチ自身の絵によるアニメーション。
 原画だけなのか動画も描いているのか、知りたいところだけれど、たぶん原動画全部リンチでしょう。このテイストはリンチにしか描けない(推定(^^;))。下にリンクした以前の自筆アニメ『ダムランド:Dumb Land』と違って、これは下品でないので御安心を。(『ダムランド:Dumb Land』をDAVIDLYNCH.COMで観た時はさすがに引いたもんなー(^^))

『デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX』【期間限定生産】 (イメージエフ)

DISC 1:『イレイザーヘッド・リマスター版』(フィルムに13万枚もの画像修正を加え、最高品質の映像とサウンドを実現させたデジタル・リマスター版。)
DISC 2:『ザ・ショート・フィルム・オブ・デイヴィッド・リンチ 』 (1967~1995年に制された短編6作品『SIX MEN GETING SICK』『THE ALPHABET』『THE GRANDMOTHER』『THE AMPUTEE』『THE COWBOY 6 THE FRENCHMAN』『LUMIERE』)
DISC 3:『ザ・ベスト・オブ・デイヴィッド・リンチ・ドット・コム』(リンチ自身が立ち上げて会員制サイト“DAVIDLYNCH.COM”のみで発表された短編作品『THE DARKENED ROOM』『BPAT』『LAMP』『OUT YONDER-NEIGHBOR BOY』『INDUSTRIAL SOUNDSCAPE』『BUG CRAWLS』『INTERVALOMETER EXPERIMENTS』)
DISC 4:『ダムランド:Dumb Land』(“DAVIDLYNCH.COM”のために自ら画を描いた8本のアニメーション。)

Dumb Land(YouTube)  episode 8は、傑作だなー。
Rammstein - Rammstein - Directed by David Lynch(YouTube) リンチのPVでは、やっぱこれが最高。

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2009.04.29

■神山健治監督『東のエデン』 第2話「憂鬱な月曜日」
 演出:河野利幸 作監:永島明子

Eden_of_the_east_02第2話★憂鬱な月曜日
脚本:神山健治/福島直浩 絵コンテ・演出:河野利幸 作画監督:永島明子

 第二話も快調。
 ストーリーは東京へ着いた主人公滝沢と咲の1日を追いつつ東京の状況とノブレス携帯の力を見せていく。そしてセレソンNo.04の刑事 近藤勇誠の暴挙を追う。

 今回、良かったのは、主人公二人の交流をていねいに追って描かれた水上バスを待つ日の出桟橋のシーンと、ラストの近藤のシーン。

 前者でよかったのは、咲が家族を語るところと、500円玉をきっかけに滝沢が母の記憶を想い出すところ。二人の関係の進展をうまくコンパクトに描いている。

 そしてこのシーンから引用した右の海の描写がいい。
 『崖の上のポニョ』で宮崎駿は、海の描写を革新する、といって自分でかなりのシーンを作画していたようだが、この神山監督の海も相当のレベル。背景美術に通ずる光をうまく描いた画をたぶんCGで動かした海は、現実の海の映像をデフォルメして美しくそして暗欝な映像となっている。重く淀んだ映像は、日本に流れる空気の象徴としての描写に見えてくる。こうした映像は、今までのアニメでは観たことがない。
 背景美術とともに『東のエデン』の物語を援護射撃する映像的に優れた部分だと思う。

 後者は、岩井俊二監督の『スワロウテイル』のリョウ・リャンキ:劉梁魁(江口洋介)の登場シーンを想い出す。あのシャープで冷酷な殺戮シーンの引用であるが、セレソンの本質的な部分をストレートに端的に描き出している。

 神山監督は著書『映画は撮ったことがない』で『スワロウテイル』に言及しているので、間違いなく意識的な引用である。
 この部分は、「この国を正しき方向へ導く」「救世主」の胡散臭さと、強大なパワーを見せる手段として、非常に効果的に描かれている。
 セレソンのポジティブな力の行使を期待していた視聴者に、いきなり冷水を浴びせかける展開。このシーンをラストに持ってきて、次回に引っ張る手腕は凄い。

◆関連リンク
・当Blog記事 第1話「王子様を拾ったよ」感想
         竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像
東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ
スワロウテイル - Wikipedia
岩井俊二監督『スワロウテイル』
 Youtubeにもこのシーンがあるけれど、画質が悪いので、初見の方は是非DVDで観て下さい。
東のエデン 聖地巡礼 今後も日の出桟橋たらんことを…(ローリング廻し蹴り)
 これはマニアックな労作(素晴らしい!)。背景美術と実景が比較して見られるので資料的価値が高い。
 この写真を見ると、僕が思っていたほど背景のHDR度合いは強くないですね。
・OasisのOP曲 Falling Down のPV(MySpace Video)
 Video directed by WIZ。『東のエデン』とは随分イメージが違う。
REELVISION オープニングのビジュアルを手掛けた山口正憲氏の公式HP。

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2009.04.27

■感想 『ヤノベケンジ―ウルトラ』展@豊田市美術館
 作品「ウルトラ-黒い太陽」起動!!

Yanobe_ultra_kroi_taiyou_2
ヤノベケンジ-ウルトラ展
 豊田市美術館 (Toyota Municipal Museum of Art)

トーク・イベント 「討議 ヤノベケンジ」
出演:ヤノベケンジ、椹木野衣(美術評論家)
    天野一夫(豊田市美術館チーフキュレーター)
    司会:都筑正敏(豊田市美術館キュレーター)
日時:4月11日[土] 14:00-16:00

当Blog記事 「ウルトラ-黒い太陽」豊田に怪獣!? テスラコイル吠える!

 鑑賞してきた第一報を先日記事にしたが、少し考えて整理したので、トーク・イベントの紹介と感想をまとめる。

◆結論
 「ウルトラ-黒い太陽」は、僕らが子供の頃観た怪獣の持つセンス・オブ・ワンダーを、ヤノベケンジが表現した作品である。
 そしてその目論見は、アートとしては異例の作品となり成功しているかもしれないが、円谷作品を超える驚異には残念ながらまだ到達していない(^^;)。しかしいつか実物の怪獣を目の当たりにしたい、という子供の頃の、作家とわれわれ観客の願望は満たされている。
 現代アートファンだけでなく、奇想SFファン、円谷特撮/ウルトラシリーズのファンに是非現場へ赴き、体感してほしい作品である。

◆トーク・イベント 「討議 ヤノベケンジ」
 司会の都筑氏による展覧会裏話にはじまり、椹木野衣氏と天野一夫氏のそれぞれのヤノベケンジ論が語られ、そしてヤノベ氏が「ヤノベさんは○○○と思ってはるんじゃないでしょうか」と茶々を入れるという形態となったトークショー。
 二時間に渡って、討議というには各々の論がぶつかることは残念ながらなく、二人の批評家が溜めている分析の言葉を追うのにかなり集中力を要した。

 その日、東京からやってきてトークショーの1時間前に初めて「ウルトラ-黒い太陽」を観た椹木野衣は、まだ整理できていない状態で、慎重に言葉を選びながら、下記のように語った。(要約)

「何かとても踏み入れるべきではない大きなところへ踏み込んだような、美術を越えた不吉な印象。創造的に人に勇気を与えるようなものでない。しかし圧倒的な力で観た人の体に突き刺さる、人の生命を破壊しながら進んでいくような強さがある。
 ヤノベ氏の転換点になるのではないか。」

 天野一夫氏は本来ゲストとして迎える立場なのだけれど、近所にいるものを書いている人間として述べたい、と前置きして下記のように語った。(要約)

「80年代の無為の行為、巨大なものを作りたいという初期作品の過剰な表現、意味に回収できないところに興味があった。最近のヤノベ作品チェルノブイリとか核とか意味がついてきてから、興味を持てなかった。今回の作品は80年代の自分の作品を破壊するアイロニー。強烈に作っているが達成できない無為の造形の凶暴さがある。」

 そしてヤノベケンジ。

「心臓ドキドキする。パフォーマンスをしてきて何かおかしい感覚。
 本当はこの討議に参加したくなかった。今まで饒舌に語りすぎたので、言葉で語って限定したくない。作品を自分が語ってしまうほど、僕が満足する分析に出会えない。自分が喋らず、どう切り取られるか、みていたい。」

 「ウルトラ」という言葉から連想される怪獣については、最後にヤノベ氏から下記のように語られただけで、美術評論家からは言及がなかった。

「豊田市美術館の池に怪獣映画の卵のような悪夢の世界を描きたかった。四次元怪獣ブルトンのように。しかし図らずも今回は美術館の中に収監されてしまった。」

◆僕がヤノベ作品に感じるもの
 ヤノベ作品に僕が出会ったのは、名古屋港にあった現代美術館で観た「ルナ・プロジェクト− エマージェンシー・ショッパーズ」(1999年)である。
 それまでヤノベ作品を雑誌で見たことはあったと思うが、実物をはじめて観て、とにかくその場に居続けたいという感覚を強く持ったのを今でも鮮明に覚えている。懐かしいというか、そこにいると何かが満たされるというか、そんな感覚である。
 その後、その感覚が何なのか知りたくて、機会があれば観に行った。
 あまり実は言葉にしたくなかったのだけれど、今回の討議を聞いていて、自分なりに少し整理する言葉が見つかった感じがした。

 ヤノベ作品に僕が感じるのは、僕らの世界にいるべきものがいないという喪失感とそれを埋める作品ではないか、ということ。
 僕らが子供の頃にTVで圧倒的なインパクトを受けたのは、円谷英二他、円谷プロのクリエータが創造した怪獣やウルトラQの不思議な現象であり、横山光輝らの『鉄人28号』に代表される巨大ロボットの存在である。
 そして万博とアポロ計画を代表とする21世紀の未来である。僕たちの世代は、大人になった頃にそのようなものが街に存在していることを夢想して育ってきた側面がある。(そしてそれらによって僕たちの美的感覚・不思議感覚は圧倒的な刷り込みを経験している。)

 しかし現実の21世紀はどうか?
 当然であるが怪獣は存在しないし(あたりまえ(^^;))、巨大ロボットが街を破壊することもない。世界にあるべきはずのものたちが存在しない巨大な喪失感が自分たちの中に横たわっているのかもしれない。

 ヤノベ氏はその喪失感を埋めたくて、あの作品群を作っているのではないか。アート作品を作るという感覚よりも、自分の観るべきものを世界に物として存在させたいという感覚である。

 これはアートの範疇に回収できないものかもしれない。ヤノベ氏の子供時代のセンス・オブ・ワンダーの再現。
 そこが僕の「その場に居続けたいという感覚」を強く召喚したのかもしれない。

 だからこそ、この作品はアートとして語られるのではなく、「怪獣の出現」として語られ、美術館に赴くべき観客は怪獣ファン、SFファン、奇想なものを観たい人たちであるべきではないか。

 このことはナレーションを聴くだけで明らかであろう。

ただ今より作品「ウルトラ 黒い太陽」を起動します。 作品起動に大容量の電力が必要なため、展示室の照明を落とします。

 この言葉は、アート作品の紹介ナレーションだろうか。気分はほとんど怪獣退治の新型兵器の起動プロセスである(^^;)。美術館では女性のナレーションを使用していたが、本来気分的にはウルトラQの男性ナレーションでやってほしかったり(^^)

 「ウルトラ 黒い太陽」についてひとつ残念だったのは、怪獣としての弱さ。
 その作品は巨大であるがゆえに、制作上の制限もあったと思うが、あまりに整然と作られた工業製品然とした形状だった。いろいろと事情はあったと思うが、もっと不定形の形であったら、さらに異質なものに覚える畏怖心は増大されていたと思う。ここが冒頭に書いた「円谷作品を超える驚異には残念ながらまだ到達していない」部分である。

 アートの世界からヤノベケンジは、より広い世界に受け入れられ、それによってさらに巨大でセンス・オブ・ワンダーに溢れた作品を作れる環境を獲得できたらいいのではないか。(というか僕が観たい(^^;))

 本当に残念だったのは万博の企画が通らなかったこと。
 万博で広く世界に認められていたら、さらにとんでもないものを街に出現させることができていたかもしれない、、、。

09.4/18 デジスタ NEWS TOPICS
 六本木アートナイト ジャイアント・トらやんの大冒険
(NHK)
Photo ということを考えていたら、先週のデジスタで当のヤノベ氏が語っていた。リンク先にムービーがあるのでご覧ください。

「実はトらやんは今回、初めて歩くんですよね。いわば六本木の街の中に巨大ロボットが出現して街を破壊し尽くす、そういう特撮さながらの絵が現実に。そういう記念すべき瞬間が今回のイベントなんです」

「おー、おー、おぉーおっ」

「ありえへんわ。夢の中にいてるみたいな気分ですね。このビルの谷間に巨大ロボが現実にいてるっていうのがねぇ。」
 まさに街に自分が子供の頃にTVという仮想空間で見た驚異を現実の街に出現させて喜んでいる作家の姿がここにある。

◆関連リンク
六本木アートナイト
 ここのQuickTime VRによる大パノラマ写真が素晴らしい、必見です。
怪獣ブログ : バルンガ

なんとも不思議でシュールなデザイン、しかしどこか脈打つ生物感を感じさせもする。
巨大な風船生物がふわふわと空に浮かぶ、あまりにシュールな情景。
ブルトン (ウルトラ怪獣) - Wikipedia
ブルトン ウルトラマン - Google 画像検索
ブルトン : 怪獣ブログ

そう、不条理、シュール・・・・・・・これがブルトンのテーマである。
それは怪獣ファンには周知の事実であるブルトンの名が、フランスのシュールレアリズム芸術運動を引き起こした芸術家アンドレ・ブルトンから名づけられたことからもわかるとおり、怪獣ブルトンがシュールであるのは確信犯的なものなのである。

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