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2009年8月2日 - 2009年8月8日

2009.08.06

■宮崎駿 妄想カムバック6 「風立ちぬ」

Photo 月刊モデルグラフィックス2009年9月号

妄想カムバック6 「風立ちぬ」/宮崎駿
九試単戦 紙飛行機の作り方/丹波 純

 宮崎駿が描く、零戦の開発者 堀越二郎氏の物語。既に連載第六回、これがはじまっていることを知らなかったので、今までのは読み逃してしまった。なかなか楽しい(?)仕上がりになっているのでご紹介。

 宮崎の雑想系戦記もののパターンで、今回も顔が豚。
 しかし実在の日本人を主人公にして豚の顔というのは、どうなんだろうか、と心配になってしまう(御子孫に了解とっていそうですが、、、、)。

 僕が読んだ第六話は、滞在先で堀越が外国人の娘と恋に落ちるところ。紙飛行機が重要なキーになる。そしてその紙飛行機の型紙が付録についている。どこまでが実話でどこからがタイトル通りの妄想なのか、気になるところ。

 でも変に肩に力の入った描写ではなく、このタッチで柔らかく描かれているのが、とても心地いい。本来、このようにリラックスした姿が、宮崎さんの天真爛漫なあのアニメートに合っていると思うので、今度はこのようにリラックスした(といってもこのテーマでは戦争の影が忍び寄ってしまうのだろうけど)映画を作ってほしいなー、と思うのである。

 かつてアニメージュに企画のイメージボードが載った『戦国魔城』が本当は一番観たいのだけれども、、、。

◆関連リンク
堀越二郎 - Wikipedia
零式艦上戦闘機 - Wikipedia.

零戦の開発は1937年(昭和12年)9月に海軍から提示された「十二試艦上戦闘機計画要求書」に端を発する。三菱では前作である九六式艦上戦闘機に続いて 堀越二郎技師を設計主務者として開発に取り組んだ。十二試艦上戦闘機に対する海軍の要求性能は堀越技師らが「ないものねだり」と評するほど高く、ライバル の中島飛行機が途中で辞退したため、三菱単独の開発となった。1939年(昭和14年)4月に岐阜県の陸軍各務原飛行場で試作一号機が初飛行、翌1940 年(昭和15年)7月に制式採用された。

『Model Graphix (モデルグラフィックス) 2009年 09月号』

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2009.08.05

■感想 滝田洋二郎監督『おくりびと』

Photo_2 DEPARTURES(北米公式HP)

 今頃だけれど『おくりびと』を観たので、感想です。どこが究極映像かというと言うと、実は全くいつもの文脈では読めないので、今回は本当にただの感想です。奇想映像ファンは、読み飛ばしてください。

 映画としての映像の完成度はそれほどでもないのに、しっとりとした物語と、そして、私的な葬儀にまつわる記憶を映画の映像によって想起させ、グッと想いに胸を詰まらせる映画になっている。

 特に山形県酒田市の田園の中でチェロを弾くシーン、そこにかぶるいくつかの納棺のシーンが、個人的に観客が経験したいろいろな葬儀の記憶を思いださせて胸に迫る。最近、同僚だったり親戚だったり、年とともにだんだんと身近に死が出現する機会が増えているため、特にそのようにして強い感情を画面によって引きづり出される。

 納棺のシーンと並んで食事シーンがいろいろと出てくる。
 中でも山崎努が河豚の白子を食べて言う台詞がいい。確かに我々は人の死ではなく生物の死には、毎度食卓で出会っているわけだ。生命の死ということでは同質のものが日常に溢れていることを描くシーン。
 このシーンがあることで、この映画はひとつの深みを獲得しているのだと思う。

◆関連リンク
おくりびと - Wikipedia.

本木雅弘が、1996年に青木新門・著『納棺夫日記』を読んで感銘を受け、青木新門宅を自ら訪れ、映画化の許可を得た[3]。

青木新門 - Wikipedia.

「送られてきたシナリオを見るとね、親を思ったり、家族を思ったり、人間の死の尊厳について描かれているのは、伝わってきて、すばらしいんです。ただ、最後がヒューマニズム、人間中心主義で終わっている。私が強調した宗教とか永遠が描かれていない。着地点が違うから、では原作という文字をタイトルからはずしてくれって、身を引いたんです。」

 青木氏の本にあるという「宗教とか永遠」が気になりますね。
ブログ:9.13 Road Show 「おくりびと」(主演:本木雅弘 広末涼子)

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2009.08.04

■国際宇宙ステーション 日本実験棟「きぼう」
  ISS Japanese Experimental Module Kibo

Iss_jem_kibo

きぼう広報・情報センター
フォトライブラリ 船外パレット

 船外実験プラットフォーム
             (JAXA)
 

 先週、若田宇宙飛行士の2ヵ月にわたる宇宙滞在からの帰還についてはTVニュースになっていたのだけれど、ほとんどこのきぼうの建造については見かけなかったので、写真やビデオを探してみた。

 まず右の写真は、「宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供」とクレジットすれば、誰でも使える画像。上記リンクより引用。

 既に稼働している居住区に、大物の船外パレットと船外実験プラットフォームが搭載されて、いよいよ日本モジュールきぼうの完成である。

 下の関連リンクにググったニュースへのリンクを掲載したが、ネットではそれなりに記事が出てくるが、僕が観たテレビニュースや新聞では、この完成について、詳細に取り上げたものはなかった(実は先週もテレビニュースはろくに観てないので、特集したものもあったかもしれないけど(^^:))。

 というわけでどうしても観たかったビデオ映像であるが、JAXAがまとめたものが以下に掲載されている。

 船外パレットと船外実験プラットフォームの搭載状況も映し出されている。

 ロボットアームが取り付けられて、いかにも宇宙基地然としたかっこいいデザインだと思う。映像のテレビ映りも素晴らしい。

 アポロ月着陸40周年の今年、こうして日本の有人宇宙施設が完成したのは、偉大な進歩だと思う。アポロの時代に少年時代を送った我々王立科学博物館世代にとってはビッグニュースのはずなのに、このマスコミの静けさは何なのだろうか。

 上のビデオにある様に、このきぼうは、日本の重工メーカの持つ宇宙技術、潜水艦技術等で構築されたもの。宇宙技術は信頼性・安全性が最も重要で、地上である程度、枯れた技術が使われる傾向にあるにしても、日本の先端技術のひとつであることは間違いない。もっと技術立国としては騒いでもいいと思うのだけれど、どうだろうか。

 最近は環境問題を中心にハイブリッドカーだとか、EVだとか、そうした技術のみが持てはやされているけれど、なんかそれらはネガを消す技術であって、昔の宇宙開発のようにフロンティアスピリットをくすぐるようなワクワクするテクノロジーと思えない。

 かつての宇宙少年は、もっと国際宇宙ステーションのニュースは大々的に取り上げてほしいのだけれど、マスコミ各社殿、いかがでしょうか。暗い景気と政治のニュースばかりでなく、子供たちをワクワクさせる話題を盛り上げて、未来の素晴らしさも体感させてあげてほしいと思うのは僕だけだろうか。

◆関連リンク
国際宇宙ステーション:実験棟きぼう完成 - Google ニュース
SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第67号
 ビデオライブラリ - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
.

今回は、7月16日午前7時03分にNASAケネディ宇宙センター(KSC)から打上げられたスペースシャトル「エンデバー号」(STS-127(2J/A)ミッション)の様子を、「きぼう」日本実験棟 第3回組立てミッションの話題を中心にダイジェストでお届けします。

NASA - ISS Assembly Mission 1J 
 NASAのミッションとしては、ISS Assembly 2J/Aということになるらしいのだけれど、まだデジタルのアーカイブが立ち上がっていないようです。

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2009.08.03

■岐阜県現代陶芸美術館 企画展 ゆかいなかたち

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岐阜県現代陶芸美術館  企画展 ゆかいなかたち

 土の可塑性を生かして自由で豊かな表現を試み、興味深い形を見いだして作られた作品が あります。人間や自然そして人工物などをモチーフにした作品や、硬さや柔らかさを感じるようなオブジェ、うつわの名をもちながら使い方に困ってしまうよう な形の作品など、いろいろな形の作品が生み出されてきました。

■会 場 岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリー
■会期 2009年7月11日(土)〜2009年9月23日(水・祝)

 先日紹介した林茂樹氏の作品「Q.P」他、71点の作品を集めた企画展「ゆかいなかたち」を観てきた。「ゆかい」というよりも僕が興味を持ってみたものは、みな「きみょうなかたち」と言った方がぴったりとくるものだった。

 冒頭に引用している「Q.P」はまさにアニメかSFアートの世界から登場したような造形。これが陶器である、というのがまずは驚く。写真ではきっとプラスチックのフィギュア的な質感しか伝わらないと思うけれど、しっかりと実物は陶器のセラミックな輝き。ひとつづつ部品を焼き上げて組み合わせたものだと思うけれど、従来の陶器作品のイメージからいくと随分とぶっ飛んでいる。昨今首相がアニメの殿堂を作ろうという日本らしい作品かもしれない。面白いとは思うけれど、この形状とテクスチャーを狙うんだったら、わざわざ陶器でなくてもいいような気もしてしまう。

2  一方で陶器の質感でしか表現できないような作品がいくつも展示されている。
 僕が特に圧倒的な存在感に喜んだのは、右の秋山陽氏の「境界・系Ⅱ」と名づけられた巨大な作品。(約3m)。これは陶器でしか表現できない質感を見事に活かして、しかも何か強く訴えかけてくるものがある。このゴツゴツとした感触がなかなか鮮烈。

3  左の作品は、杉浦康益氏の「ひまわり3部作-うつりゆく時間(ひまわりの花)」。陶器でひまわりの成長を三段階で描いてあるうちの「花」。
 花弁や種子の質感が陶器で味わい深い表現になっている。

 こうした作品は正統的な陶芸の世界では、明らかに異端なのだろうけれど、現代アートの側面からは独特の質感が眼に嬉しい、異形の奇想作品となっていて興味深い。

 会場はまさに箱もの行政が作り上げた贅沢な美術館。
 僕たちが行った時には、土曜というのに、客はほかにいなくて貸し切り状態。
 陶器というと若い人はあまり観に来ていないのだろうけれど、こういうアプローチが増えて来たら、もっと若い人にも開かれた陶芸の世界が広がるのかもしれない。陶芸のポップは必要か否か、というような議論も出てくるのでしょうけれど、、、。

◆関連リンク
Shigeki Hayashi The Entertainment Ceramics.(公式HP)
当Blog記事
「中島晴美展:NAKASHIMA HARUMI」@多治見市文化工房ギャラリーヴォイス
 今回の企画展には、以前紹介した中島晴美氏の作品も展示されています。

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