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2010.09.27

■感想 鴻上尚史監督『恋愛戯曲〜私と恋におちてください。〜』

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映画『恋愛戯曲〜私と恋におちてください。〜』公式サイト

 鴻上尚史監督『恋愛戯曲』、初日のレイトショーを観てきたが、劇場貸切。他にお客のいない映画館で映画を観たのは、相当久しぶり。TV局とのタイアップ等なしで、広告も劇場も少なく、苦戦を強いられているのだと思う。
 
 で、作品については映画と同じ3層構造で感想、書きます。
 3層構造は、この映画は夢の話ではないけれど、『インセプション』恋愛ドラマシナリオ版な感じ(^^;)。

 <第1層>一般映画視点
 <第2層>メタフィクション視点
 <第3層>第三舞台ファンとしてのコア視点

◆<第1層> 一般映画視点

 この映画は鴻上尚史が自分の先端の劇作手法でなく、一般に受ける、わかりやすい映画を狙って作ったと思われる。前半はワクワクするし、なかかな楽しめた。少しひねった恋愛映画という感じ。

◆<第2層> メタフィクション視点

 映画の1層は、TV局と作家の創作を巡る、面白いドラマになっていたと思う。しかし2層、3層のレベルが低すぎる。
 望ましくは、2層で優秀なTVドラマレベルの達成、3層で良質なコメディとしての達成が欲しかった。そうすれば、全体として面白い映画になっていたと思う。

◆<第3層> 第三舞台ファン視点

 鴻上尚史の映画3本を、初日に観てきた僕の期待は、あの第三舞台の芝居、シャープでシニカルな笑いと速射砲のようなスピードで語られる深刻な哲学の、絶妙で奇跡的な融合の劇作手法が、どう映画として昇華するかという一点だ。

 残念ながら今回の映画も、第三舞台の芝居の衝撃が、映画としてスクリーンに再生されることはない。これは予算の問題ではないだろう。芝居と映画は演出手法が異なる、と考えているのか。劇作での演出アプローチが映画ではとられていない。(特に第三作の『恋愛戯曲』は顕著に普通の映画)

 僕はあの演劇の手法がどう映画に昇華するかが観たいのだけれど、、。役者の速射砲のセリフは特に予算のない映画でも実現できる。哲学とユーモアの融合も脚本の練込み次第。そして音楽の使い方、突然でかくなるボリュウムとか映画でもやればいいのに。鴻上尚史は、その演劇的演出の導入で、映画にある種の変革を起こせるのではと期待していたのは僕だけだろうか。
 しかし、眼前に展開されたのは、残念なことに、またも新人監督の映画習作という仕上がり。
 ファンとして、こんな風に書きたくはなかったのだけれど、第三舞台の革新を求めるのであれば、この映画は残念としか言いようがないのであった。

◆蛇足 『恋愛戯曲』音楽で最後にひとつ苦言

 甲本ヒロト「リンダリンダ」が劇中で使われているが、ブルーハーツファンとしても、第三舞台ファンとしてもこの曲の使い方にはがっかり。でかいボリュームで映画のテンションに合わせてガンガン鳴らしてほしかった。本当に残念。
 彼自身も大好きな歌のはずなのに、鴻上尚史、どうしてしまったのだろう。
 何か、楽曲使用でクリアできない問題があったのだろうか。

◆関連リンク
映画にしたかった舞台作品 「恋愛戯曲」
 鴻上尚史監督インタビュー (MSN産経ニュース)

 

 劇場映画としては16年ぶりの監督作となった、劇作家・演出家の鴻上尚史は「映画の神様と握手させてもらうために長い階段を上っている感じ」と、独特の表現で手応えを語る。

 

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