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2010.09.07

■ふらっとアニメーション トークイベント1 CALF in 春日井

Vert

pigeon-label - ふらっとアニメーション

"トークイベント1〈入場無料〉
今、最注目のアニメーションレーベルCALFの作家お二人によるトーク&上映会です。
平成22年9月4日(土) 17:00〜
場所:文化フォーラム春日井・交流アトリウム
ゲスト:大山慶・水江未来(CALF)
飛入りゲスト : トーチカ ナガタタケシ,モンノカヅエ(CALF)
進行:吉田雅彦"

 ふらっとアニメーショントークイベント1 CALF in 春日井。
 吉田雅彦氏の司会のもと、大山慶氏,水江未来氏と、あいちトリエンナーレで来名古屋のトーチカ ナガタタケシ氏,モンノカヅエ氏を加えた、彼らのアニメーションの秘密に迫るトーク。
 写真上は右から大山,水江,吉田の各氏。中央は会場の大画面に映し出された「HAND SOAP」メイキング映像。下は右からモンノ,ナガタ,大山,水江の各氏。

 まずは今回の上映作品をダイジェストで流しながら各作家についての紹介。
 僕はこのあたり作家さんの情報をほとんど持っていないので、とても参考になった。で、生来のメモ魔の血が騒ぎ13ページ(^^;)メモ。

 続いて、今日の本題であるCALF in 春日井。CALFの設立目的から現状についての説明。大山氏が述べた「DVDだけで生計は立たないが、短編アニメで将来売れるような状況を作り出すための、遠い未来のための起爆剤にしたい」という言葉が印象的だった。
 iTune、Youtube、USTといったネットメディアの発達に対し、アニメーションは言語に頼らないコミュニケーションが可能。市場を世界に求めて、広く薄く世界から収益を得るようにして、遠い未来と言わず短編作家が作品だけで食える状況が早くできることを切に願います。

 そして各作家の技法について。
 トーチカの技法は以前に(デジスタ?)見たことがあったのだけれど、ビデオで初めて見る水江未来氏,大山慶氏のメイキング映像は自分にとって新鮮で貴重だった。
 水江氏「PLAY GROUND」は、紙にシャープペンの手描きで緻密な細胞群を描き込んでいく。そしてその紙を水彩で着色。特に紙が水で縮むのを重要な手作り感の演出に使っているというのがポイント。ディジタルでそれらしい処理を入れることも出来るのだけれど、あえて手描きにこだわっているとのこと。
 「MODERN」はビル群をシャーペンで描き、色はPCで炭の絵を重ね手描き感を出した。それにより6000枚を2ヶ月で制作。従来の全手塗りだったら1年はかかっていたとのこと。
 アニメーションの、膨大に時間のかかる映像に打ち込む作家の姿勢。あの細胞を連続して描くということの、気の遠くなる作業に思いを馳せてしまった。

 そして大山氏の「HAND SOAP」のメイキング。
 皮膚とか、カサブタとか、お母さんの髪の写真をストックしておいて、それをテクスチャーとしてPC上で貼付けていく。デジタルだけれども、こちらもとても根気のいる手作業だ。
 「HAND SOAP」のあの男の子の顔は、メイキング用で描いた時は、1枚を完成させるのに1時間かかったとのこと。丹念に皮膚のテクスチャー他を作家が自分の脳内イメージに合うところまで、チューニングしていく様が画面に映し出されていた。
 そして背景へのこだわり。
 静止画をただうしろに置くのでなく、数枚の背景を用意してそれを入れ替えて、フワフワと動くようにする。画面には他にも吐く息とか別のノイズも入れて、ゆらぐようなフィルムを狙っているということが語られた。
 いずれもハンドメイドな雰囲気の熟成がキーワードのように感じた。

 そんな話が続いた会場は、夕日が落ちて黄昏れ闇が迫る。
 闇の中で、大画面モニタに映像として映るトーチカのPiKAPiKAの光がとても美しくはえる。この周囲の黄昏と語られる言葉と映像の混ざり合う瞬間。何故かその瞬間が、子供の頃の夕暮れの感覚を思い出させて、映像を見る極上の一瞬を感じた。

 という感慨に並行して、トークは続く。
 大山氏の話でもうひとつ興味深かったのは、子供時代(中3)に、近所にあったパイオニアのLD視聴コーナで、シュヴァンクマイエルの映像と遭遇した話。偶然観たとんでもない映像にショックを受け、脳に仕舞ってあった。そして映像作るようになって再開し、あっあの映像だ! となった。
 「自分の作品もたとえばヨーロッパで15歳くらいの少年に観られて、あれはいったい何だったんだろうとひっかかりを持たせられたら」と語る大山氏。きっとあの衝撃的な映像は、次世代のアートアニメータを何人も生み出す起爆剤になっていると思う。

 僕は「HAND SOAP」を観て、シュヴァンクマイエルやクエイのような実写+コマ撮りの作品も構想されないのかな、と思った。劇場作品として日本でもそんな作品が撮られるのを夢想しつつトークを聞いてた。あの手法は日本では馴染みがないかもしれないけれど、アートアニメをエンターテインメントとして劇場上映へ持ち込んでいくのには優れたアプローチであると思うのだけれど、、、。

 以上1時間半に及ぶトークショーのエッセンスを簡単に紹介してみた。
 今回、twitterでイベントに集まる作家さんの様子(徹夜明けで新幹線を乗り過ごすんじゃないか、とか)を読みつつ参加したので、なんか妙に普通の展覧会と違うリアルな体験をすることができた。手に汗握りながら、、、(大げさ(^^;))。
 吉田さんはじめスタッフの皆さん、それからCALFの4人の作家の方々、たいへん充実した時間をありがとうございました!

◆関連リンク
DVD > 水江未来作品集 - 水江未来作品集 - CALF インディーズレーベル
DVD > TOCHKA作品集 - トーチカ作品集 - CALF インディーズレーベル
LOVEトリーズ

"09/23(木):トリエンナーレスクール no.5(ゲスト:トーチカ
時間:18:00 - 19:30
場所:ATカフェ"

 トークショー会場でトーチカの御二人から配布されたチラシより

"<PiKAPiKA>ワークショップ開催。
先着50名限定。それ以上は見学可。
ATカフェ:地下鉄「伏見」駅下車。1番出口より北東へ徒歩3分"

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映像作品のインディーズレーベル「CALF:カーフ」誕生!
あいちトリエンナーレ2010 Huang Shih Chieh, Zhang Huan, TOCHKA

 

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