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2010年3月21日 - 2010年3月27日

2010.03.26

■Keith Loutit監督 フェイク・ミニチュア映画 "Bathtub IV"

Bathtub

Keith Loutit監督 "Bathtub IV" / Australia / 2008

Tilt-shift time-lapse or "fake miniatures" is the next big thing in animation, and this Sydney-based photographer is the master of it. Using a variety of techniques, this short film hopes to encourage you to to take a second look at places that are familiar to them.

http://keithloutit.com/(Keith Loutit 公式HP)
Keith Loutit氏の作品ダイジェスト等

 Keith Loutit監督 "Bathtub IV" 。
 日本では本城直季が開拓した、街がミニチュアに見える撮影術で、動画を撮ったもの。海岸が異世界の映像に。現実を素材にした虚構ってとこですかね(^^;)。
 そしてこの一本は短編ながらドラマも見事。

 音楽は"Clementine" (Megan Washington)、こちらも心地いい。

 Keith Loutit監督 "Bathtub"シリーズは5本あり、"Batthtub V"は別のサイトで発見。タンカー映像とか冒頭が面白い。

 この手法、空港や宇宙船打ち上げ基地とかでも使える。だれかケネディ・宇宙センターで撮ってくれないかな。

 

◆関連リンク
本城 直季著『small planet』(Amazon)
Miklos Gaal『Sightseeing Tour』(Amazon)
・過去記事
 現実の都市がミニチュア化 写真家 本城直季

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2010.03.25

■futureshortsのショートムービー
 "Luis" "Terminus" "VIVA CALACA!!" "Splitting the Atom"etc.

 偶然見つけたYouTube - futureshorts のチャンネルに数多くのショートムービーが掲載されている。かなりの本数があって、まだ観られたのは二十数本だが、その中に傑作も多いので、幾つか紹介する。()

◆Niles Atallah, Cristobal Leon & Joaquin Cociña監督
  "Lui" / Chile / 2008

Luis

Luis is the 2nd short video of the series Lucía, Luis y el lobo (Lucía, Luis and the Wolf), it is a follow-up to the short video Lucía. The video was shot frame by frame with a digital photo camera. Materials: charcoal, dirt, flowers, found objects and cardboard.

 チリのNiles Atallah, Cristobal Leon & Joaquin Cociña監督の"Luis" 、自主映画でこのレベル。これは驚異の傑作(^^;)! マジック・リアリズム ミーツ デイヴィッド・リンチという感じである。音響も映像も素晴らしい!!

・関連リンク
 2007年の前駆的作品。Lucía, Luis y el lobo (http://www.diluvio.cl/)

◆Trevor Cawood監督 "Terminus"  / Canada / 2008

Terminus

A man is driven mad as he and his colleagues are tailed by strange, ambiguous beings.

 これは異様な迫力がある。コンクリートの足音がシュールに木霊するSF!
 クライマックスに展開する絵、他の人間にも拡大して行く現象にドキドキする。

・関連リンク
 Trevor Cawood監督の他の作品 http://www.jtfonline.com/
 http://www.spyfilms.com

Viva_calaca

◆Ritxi Ostáriz監督 "VIVA CALACA!!"
/ Spain / 2008

Animation based on the Mexican Day of the Dead. Original music by the American Goth artist Voltaire (http://www.voltaire.net).

Director Ritxi Ostáriz is a freelance Art Director and Designer currently living and working in Sopelana, Bizkaia.

 このメキシコのアニメ、好きです。陽気な骸骨!

◆Edouard Salier監督 "Splitting the Atom (Massive Attack) "  / 2010

"The last of the last particle. Divisible, indivisible..."
http://massiveattack.com/

The fixed moment of a catastrophe.  The instant the atom bursts on the beast, the world freezes into a vitrified chaos.
And we go through the slick and glistening disaster of a humanity in distress. Man or beast ? The responsibility of this chaos is still to be determined.

 結晶世界の戦闘、J.G.バラードなイメージ。これもしびれます。

・関連リンク
 More from the director: http://www.edouardsalier.com/ 

◆Kristian Andrews監督 "Rabbit Punch"
 
/ UK (Royal College of Art) / 2008

Nothing happens where we live, so we do special operations...
http://www.kristian-andrews.com/

 なかなか過激。アニメーションの手法が少し面白い。

◆Tomek Baginski監督 "Fallen Art" / Poland / 2005

In an old forgotten military base far from civilization, a group of deranged military officers nurture their insanity.

 ポーランドのCGアニメ。陰鬱なコメディ。出てくる映像装置が秀逸。残酷な物が駄目な方は避けて下さい。どうしてもナチスドイツによるポーランドの陰惨な歴史を思い出してしまいますね。

・関連リンク
For more info: http://www.fallen-art.com/

◆Nash Edgerton監督 "Spider" / Australia / 2007

 これは痛い! 刺激的な物が駄目な方は避けて下さい。僕は思わず声を上げてしまった。

◆FUTURE SHORTS PRESENTS ADVENTURES IN SHORT FILM : DVD Volume 1

 DVDとして傑作選が発売されているようです。その広報用ビデオ
 ショートフィルムを観る機会が少ない地方在住の自主映画好きにとってはfutureshortsのチャンネルは福音ですww。

◆関連リンク
FS Web  - Future Shorts (公式HP)
 futureshorts about

Future Shorts is one of the leading and most innovative short film labels. Since 2003, Future Shorts has created a rapidly expanding network that allows filmmakers the opportunity to have their work seen on the largest theatrical platform worldwide.

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2010.03.24

■東京大学大学院 小紫研究室 マイクロ波ロケット

Light_flight

東京大学大学院 小紫研究室(公式HP)
マイクロ波ロケットの高推力化に成功!
 ムービーはこちらに(研究成果)

東京大学と(独)日本原子力研究開発機構の共同研究チームは、地上から宇宙へ物資を運ぶための次世代の宇宙ロケットシステムとして期待される「マイクロ波ロケット」に対して、1.2メートルの高度まで持続的に推進力を発生させ、小型モデル機を打ち上げることに成功しました。

TBS「夢の扉〜NEXT DOOR〜」
2010.3/21放送内容

東京大学新領域創成科学研究科の小紫公也教授です。そのロケットは“ライトフライト”と呼ばれる、マイクロ波をエネルギーにして飛行するもの。まだまだ未来の話ですが、その第一歩として現在、ロケットの機体やマイクロ波を受けるための伝送ミラーの製作にあたっています。

 TBS系で放映されたマイクロ波ロケットの東大小紫研究室の最新研究成果を観た。
 東大教授小紫公也氏が、A.C.クラーク「太陽系最後の日」を子供の頃に読んで感銘を受けロケット技術者を目指したと語る。ここでもクラークの夢を開発中!ということでなかなか感動。

 マイクロ波ロケットの実験ムービーは、上のリンク先の方が、TVでやっていた映像よりもしっかりとパルス状の推進が確認できる。600kW(100Hz)×1msecで126g×1.2m上昇。これが現在主流の液酸液水ロケットと比べてエネルギー効率がどれくらいの比較になるか知りたい(調べてちょっと計算すれば出そうなものをものぐさしです)。

 2030年に打ち上げることを目指している、とのことで自分はギリギリ観られるかも(^^;)。

◆関連リンク
Microwave Beaming Propulsion マイクロ波推進とは?
 ビーミング推進ってネーミングがいいですね。
・当Blog記事
 『U.H.O.フューチャーレスキュー2061』(Unidentified High-technology Object:未確認ハイテク物体) 小紫教授のライトフライトをアニメで描いた作品。検索して思い出しました。以前もこのマイクロ波推進について書いてました(^^;)。

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2010.03.23

■演劇ユニットG.com『完全な真空×BLACKBOX』

Gcom_kanzen_na_shinnkuu

演劇ユニットG.com
『完全な真空×BLACKBOX』

2010年3月24日(水)
    〜3月28日(日)
テアトルBONBON
中野区中野3-22-8

 2009年度 世田谷シアタートラム ネクスト・ジェネレーションを獲得し、2010年1月に公演したG.com名作「闘争か、逃走か。」の布石となった傑作不条理SFオムニバス、待望の再演。

ストーリー 【完全な真空】
 ふとした好奇心から、地下鉄の見慣れぬ階段を下りていく男。 それは脱出不可能な地下迷宮への入り口だった。 何もない、無意味な空間で生活を続ける浮浪者と、脱出をあきらめる若い女。二人をよそに男は地上を目指す、男の目指すべき道は何処にあるのか、そしてその目指す先に見えるものは?

作・演出 三浦剛
キャスト 吉田朋弘・志村史人(劇団俳優座)・池津望奈美
佐藤晃子(G.com)・古口圭介(演劇企画夜の樹)・菊池豪・宍戸裕美

 スタニスワフ・レム追悼企画『ソラリス』完全舞台化 『孤独の惑星』という記事で紹介した演劇ユニットG.comの公演情報。三浦剛さんより広報メールをいただいたので、御紹介。
 「完全な真空」と「BLACKBOX」という二つの芝居のオムニバス。原作者にスタニスワフ・レムの名はないので、タイトルのみ同じの別作品ということのようです。不条理劇ということで、やはりレムのリスペクトということなのでしょうね。

◆関連リンク
演劇ユニットG.com 公式HP
演劇ユニットG.com 稽古場Blog
演出家プロフィール 三浦剛氏
 プロデュースユニットGCOM主催。「実験空間」専任作家/演出家。
2006年の公開時写真「完全な真空/ブラックボックス」

スタニスワフ・レム『完全な真空 (文学の冒険シリーズ)』
スタニスワフ・レム作品 (Amazon)

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2010.03.22

■感想 『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』

Eden_of_the_east_2

 というわけで神山監督の2年間のプロジェクトの最後を飾る『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』、先週初日に観てきました。感想が遅くなりましたが、twitterでは既につぶやいていたのでそのまとめです。(つぶやきは 自動的にtwilogにまとめられています。)

-------------ネタばれ、あります-----------------

■総論 個のポテンシャルへの期待

 「個のポテンシャルへの期待」、僕が見終わってジワジワと広がって行くテレビシリーズと映画の感想として、ひとことで言語化するとしたら、そんな言葉が思い浮かぶ。
 特にこの映画版第二作では、亜東才蔵が語るある言葉でグッときた。映画の中のそのセリフ自体でなく、そこで今まで無意識で受け止めてきたものが圧縮解凍される感覚。それが先に挙げた言葉として集約された感じである。

 意識的に深く後へ引く作りで、一定の結末は作るがカタルシスは最低ライン。最終話はエンターテインメントを外し、思索と論議を観客に期待したものを狙っている。潜在的救世主は個々の全員であるという、まさにノブレス・オブリージュなラスト。
 AIとしてのジュイスの成長がこの計画で、亜東の狙ったもうひとつの目的だったのだろう。去って行くタンクローリーと三姉妹の映像が、成長したAIの今後の活躍を想像させる。あの映像は、ジュイスが潜在的救世主たる多数の日本人をサポートしてくれるのを暗示させているのだと思う。

■各論メモ

・唾棄すべき世代


 上の予告篇映像から引用した地下トンネルのシーン。
 師匠を含む団塊の世代(というか全共闘)批判になっていて笑ってしまった。「こうした活動を続けておく必要があったかもしれない」というパンツの呟きが染みるセリフになっている。

 ここを観た時に思ったのは、テレビ版のミサイルシーンで『TOKYO WARS』の日本を疑似戦時情勢下におけば何かが変わるかもしれない、という押井守のテーマ設定の全否定との連関である。今回の映画版でのさらに後追いするこの団塊世代批判、これはもう神山監督、確信犯である(^^;)。

 ここからやはり、押井守と神山健治のエデンテーマでの対談のセットは、アニメーションジャーナリズムの必須課題になったと思う。どちらかのアニメ誌で企画されんことを切に望む。もしそうしたものが企画されなければ、作品を世に送り出したプロダクションI.Gが主催して、パネルディスカッション、なーんて企画を期待したい。

・血縁の描写と出自の500円玉

 今回、わざとなんだろう、日本的血縁的な話になっていた。ウェット感たっぷり。戦後日本の価値観が通用しなくなる様を亜東がつぶやくのだけれど、そこの構造を補強する為にそうした描写を入れたのかもしれない。

 そしてこのくだりで、まだ整理できていないテーマが滝沢とその母が語る金銭に関する部分。使うことよりもそれを稼ぐことに視点を移したらどうだろう、ということに聴こえたけれど、ここは当初から滝沢の母に関する唯一の記憶として描かれていたように、はじめから重要なテーマ設定がなされていた部分。次に観る時にはここをより理解できるように注意して観たいものです。

・その他のつぶやき

・神山監督、SAC 2nd GIGと直結するテーマの深化。低きへ流れる人々の気持ちをどう個として進化させるか。

・救世主たらんとして、個と個がどう立ち向かうか、ということだよね。こんな堅苦しい言葉でなく(^^;)表現されているのだけれど、、、。

・真っ向社会派SFだと思うのですがtwitterプロSFの人達のつぶやきがない。なんでかな? 神山テイストが斜に構えたSFスタンスに合わない所はあるけれど..寂しい。

・ロマンアルバム『東のエデン 神山健治の世界』に監督インタビュー"(東のエデンは)続けたいという思いもあるし、ずっと続けられるとも思います"(P61)アニメという媒体かは不明。

・『東のエデン 神山健治の世界』監督インタビューが大量だ!と買ったらエデンの話は10頁だけ。後は監督の生い立ちと作品歴。後者も面白いけどエデンのこと読みたかったので肩すかし。オトナアニメの特集号を買えばよかったかな?

・3/13〜『東のエデンII』主人公はNo.9。憲法9条からも由来する名前。 #edenoftheeast http://9.gaga.ne.jp/  RT @kumamchu 3/19〜NINE 4/10〜第9地区 5/8〜9番目の奇妙な人形。3ヶ月連続“9”にちなんだ作品。偶然

◆関連リンク
【インタビュー】神山健治監督が語る『東のエデン』の世界
   『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』3月13日公開

  もともと新しいものを受け入れていく良さというのはこの国、日本にもあったのですが、古い人間は、俺たちの時代でひとつ完結したのだから、もう新しいもの を受け入れて変化したくないと言い、若い世代は昔のことは知らんと言う。そうなると、深みは増さないだろうなと。最終的に『劇場版II』を描き終えた段階 で思うことは、そういうことでしたね。

 現在ニートと呼ばれている人たち、そして団塊の世代が、自分たちだけの世代で完結しようとしている部分について考えてみようということでスタート した企画でしたが、そういった世代が互いに断絶するのではなく、繋がっていくことによって新たな深みを手に入れていけば、まだまだこの国は捨てたもんじゃ ない。そんなことを感じてもらえたらいいな、というのが、『劇場版II』を終えた時点での僕の総括ですね。

『東のエデン』という物語に出てきた若者たちは、映画が終わっても、どこかでまた前に進んでいっているじゃないかと思える作品になっていると思います。こ こで終わってしまうのではなく、ここから先を彼らは生きていくんだ、そんなことを、『劇場版II』をご覧になった皆さんにも想像してもらえたらうれしいな と思っています

『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』
 映画評 氷川竜介
(アニメ!アニメ!)

「お金を使うこと」と「お金をもらうこと」の対比から浮かぶセレソンゲームの真意は痛快だが、主張のいくつかはシュガードリーム的で、手厳しい批判にさらされる可能性が高いとも思った。しかし、そうしたアンバランスさを越えた、ひたむきさが伝わってきたことも事実である。

東のエデン公式HP 公式Blog

神山健治監督『アマゾン限定 東のエデン 劇場版I The King of Eden + Air Communication Blu-ray』
 2010/03/24発売

ニッポン放送 吉田尚記のPodcast『東のエデン』神山健治監督インタビュー!(クリックでiTuneが立ち上がります)

『オトナアニメ Vol.15 東のエデン&プロダクションI.G特集』

◆twitter上での会話

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