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2010年6月13日 - 2010年6月19日

2010.06.18

■感想 長谷川和彦監督『太陽を盗んだ男』

DVD『太陽を盗んだ男』

  ごくごく普通の中学教師が、プルトニウムを盗み出して自らの手で原爆を作り上げ、国家に挑戦していく姿を描いた、伝説の監督・長谷川和彦による反体制的ピカレスク・ロマン。一見荒唐無稽風でアラも多いが、それを凌駕(りょうが)する映画のパワーに満ち満ちている快作であり、20世紀を代表する日本映画の1 本にこれを推す者も多い。

 以前からDVDは持っていたが、もったいなくて観てなかった。
 二十うん年ぶりに観たのは、実は庵野秀明監督『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の前半、新東京市の朝の何気ないシーンを描いたシーンで、この映画のサントラ曲「YAMASHITA」が使われていたのがきっかけ。
 何気ないシーンなのだけれど、滅びの影が忍び寄る未来都市が、今そこに存在する実感を見事に表現していた。
 どうしてこの音楽がこんなにぴったりくるのか。よくわからない。
 でも聴くたびに何故か涙腺が刺激されるシーン。

 で、ひさびさに観た『太陽を盗んだ男』。

 この曲、井上堯之の「YAMASHITA」は、『太陽を盗んだ男』の原爆を作る男・城戸誠と戦わざるをえなくなった警部・山下満州男のテーマ曲である。本篇で3度使用されているが、それは全てこの菅原文太演じる山下警部を描いたセリフのないシーン。情景描写にかぶせたこの曲で山下というキャラクタを雄弁に語っている。

 映画は今観ても傑作だった。
 当時の「シラケ」と呼ばれる空気を見事に体現した「原爆の兄ちゃん」沢田研二。あの憂鬱だけれども中味が何もない、と感じさせる主人公がなかなか素晴らしい。僕は倒れてくるビルを押さえるシーンとか、いきなりゼロを放り投げるシーンとか、好きです。

 原子力発電所のシーケンスと原爆を奪還するところのコミカルさと同居する被曝の影響による死の影の描写。あまり時代論で語るべきでないと思うが、あの頃の、お笑いと悲痛な不安がどちらも街にあふれていたような空気をうまく映像に定着しているような気がする。

 そして『太陽を盗んだ男』は、神山健治監督『東のエデン』ファンは必見。ネタバレになるから言いませんが、明らかに『東のエデン』に2つほど大きな影響が。

以下、ネタばれを含みますので未見の方は注意ください。
 『東のエデン』ファンは、この映画をみて驚くために、以下リンクの予告篇も観ない方がいいです。

 まさか神山監督(@kixyuubann)のtwitter名とこんなに関係しているなんて。
 そしてエデンのテロリスト滝沢と「原爆の兄ちゃん」沢田の関係。

東のエデン(アニメ)まとめWiki - 小ネタ

2話にあった『太陽を盗んだ男』ネタ

 ・刑事が9番を追う
 ・9番が梅ガムを買う

 ネットでは既に指摘されてた。9番という名のテロリストが出てくる映画という共通項。

太陽を盗んだ男 - Wikipedia

第1の要求は「プロ野球ナイターを試合の最後まで中継させろ」。電話を介しての山下との対決の結果、その夜の巨人対大洋戦は急遽完全中継される。快哉を叫ぶ誠は山下に名乗った。俺は「9番」だ、と(当時、世界の核保有国は8ヶ国、誠が9番目という意味)。

 9番にはこんな深ーい意味があったんですね〜。

 あと原爆によって日本政府にオールマイティに好きなことを要求できるようになった「9番」って、まさにセレソン。
 そして、DJの沢井零子:ゼロ(池上季実子)に電話する城戸誠。
 ラジオで何でも実現できるとしたら何を頼みたいか、と募集。
 その結果で野球中継を9:00で打ち切らないで放映させるところなんて、まさに首相の「ギャフン」を思い出させる。

 twitterで@kixyuubannさんに、『太陽を盗んだ男』のファンですね?、と聞いたのだけれど、まだ返事はいただけてない(^^;)。

◆関連リンク
YouTube - 「太陽を盗んだ男」予告編
 予告篇は非常に古い感じがする。映画本篇に比べて、ストーリーの紹介の印象も違うし、そもそもの作りが7-80年代っぽい。
YouTube - 「ルパン三世 カリオストロの城」予告編
 同じ東宝で1979年の同じ年に公開。しかも本作のわずか3ヶ月ほど後に公開されたのが宮崎駿のこの傑作。『太陽を盗んだ男』が1979.10/6公開。『カリオストロ』が1979.12/15公開。こちらの予告も古いww。
YouTube - ヱヴァンゲリヲン新劇場版: 破 - 山下 (HD)
 この傑作シーンは是非Youtubeでなく、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』全篇としてしっかり観てほしい。
井上堯之他『太陽を盗んだ男サントラ』
 このAmazonのサイトで視聴できるが、ほとんど『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』で使われたのがオリジナルスコアであることがわかる。「原爆 Part2」という曲もメロディは「YAMASHITA」の変奏。
森田芳光監督『ときめきに死す』
 この映画が公開された当時、『太陽を盗んだ男』派と『ときめきに死す』派の静かな戦いが僕の周辺であった(^^;)。実はゴジ監督には内緒ですが、僕はどっちか選べといわれたら『ときめきに死す』なんですが(^^;)。
ときめきに死す - Wikipedia

松岡正剛『千夜千冊』によると、森田監督は、松岡正剛と谷川浩司をキャストに考えており、松岡には実際にオファーしている。松岡の役は、日下武史に受け継がれた。

 ひぇー、知らなかった。

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2010.06.16

■映像作家 宮崎 淳氏の公式サイト VISIONFIX

VISIONFIX [宮崎 淳] 〜Films〜

僕の映画とは何なのか、と聞かれれば、「異界への窓」だと答える。
僕らが生きるこの見慣れた世界がこのように見えているのは、一種の思い込みに過ぎない。見方を変えれば、それは全く違う世界に見える。僕はカメラを持って、それを描き続けて来たのだ。

A LITTLE PLANET 〜小さな惑星〜 (2002年)

東急ハンズで、ピカピカのステンレス球を見つけた。それを宙に放り上げてはコマ撮り。フワフワ浮かぶ、小さな惑星の出来上がり。しかし、地球上空約 1.7mに浮くのだから、正しくは惑星ではなく、衛星と呼ぶべきだろう。そんな事はおかまいなしに、このチンケな惑星は野を超え河越え街を抜け、電車にさえ乗って浮遊を続ける。まるで迷子の子供のように。

 箱ミネコさんの当Blogへのコメントで教えていただいた映像作家宮崎 淳氏の公式サイト。ここに各作品の紹介とその30秒の紹介ムービーが観られます。

 僕は「A LITTLE PLANET 〜小さな惑星〜」、「BORDERLAND」といった作品に強く惹かれました。

 ということで、以下のDVDをAmazonに注文。
 作品をDVDで観て、また感想を書きます。今日はまずは紹介のみ。

DVD『宮崎淳映像作品集 もうひとつの映画』

2004 年度カンヌ国際映画祭に「FRONTIRE」を出品し、「若い視点賞」を受賞した映像作家/監督の宮崎淳。彼が手掛けた数々の作品から 「FRONTIER」「A LITTLE PLANET ~小さな惑星~」「MOTION PHOTOGRAFFITI」ほか9作品を厳選して収録。特典DVD付き。

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2010.06.15

■iPhone 4 本体 SoftbankとAT&T価格比較 と パケット代

クリックすると大きな画像が見れます。 Iphone

 勝ったサッカー!
 関係ないですが、iPhone検討しながら見てました(^^;)。Softbankの値段とAT&Tの値段を比較(赤文字を比較下さい) 。実はtwitterでアップしたら、画像が圧縮されてよく見えないので、こちらにも掲載。

 かなり割安に設定されてる!
 んが、僕は白が予約できないので、今日は見送ることにしました。しばらく3Gを使い続けて、どっかでハイビジョン動画機へ切り替えるかなー、と今は思ってる。

◆関連リンク
リンゴが好きでぃす♪:  パケット定額廃止は『悪』なのか?(加筆修正)

標準プライスプランでは12,250パケットまでが月額1,029円で、52,500パケット以上から上限の4,410円となりますが、これをバイトに換算すれば約1.5 MBまでが1,029円で、約6.4 MB以上から4,410円になります。

どうですか?片や250 MBの送受信を行っても1,500円であるのに対し、片や7 MBでも4,410円です。

パケット定額廃止に異論を唱える前に、MySoftBankで明細を覗いてみて下さい。約 200万パケット(250 MB)以内で収まっていれば(SBがAT&Tと同じ料金体系を仮に導入するとしたら)約2,900円の負担減、約1600万パケット(2 GB)以内なら約1,900円の負担減、約3200万 パケット(4 GB)を超えた人が負担増となります(合って る?)。ちなみに約17,000パケット未満だとSoftBankの料金計算では1,500円に満たないので、(3G回線を)使わなさすぎな方も約400 円の負担増にはなります。

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■新刊メモ 五十嵐太郎,磯達雄『ぼくらが夢見た未来都市』

五十嵐 太郎, 磯 達雄『ぼくらが夢見た未来都市』

Twitter / taroigarashi: 「ぼくらが夢見た未来都市(仮題)』

「ぼくらが夢見た未来都市(仮題)』。もともと僕の『鉄腕アトム』に描かれた未来都市の原稿を読んだ編集者が単著を依頼したものだが、あいにくすぐ『建築的映 画/映画的建築』にエヴァの都市論などその手の論考をすべて入れることになっていたので、SFに詳しい磯達雄さんとの共著を逆提案しました。

Twitter / taroigarashi: 新刊の目次と内容です。

新刊の目次と内容です。
0 はじめに(上海万博)
1 大阪万博と1960年代
2 未来のふたつの顔
3 東京をめぐる想像力
4 未来都市としての東京
5 近代 ユートピアの系譜
6 ユートピアから科学へ
7 アジアとコンピュータ
8 サイバースペースの彼方へ
9 21世紀へのヴィジョンと愛知万博

Twitter / taroigarashi: 「ぼくらが夢見た未来都市(仮題)』

「ぼくらが夢見た未来都市(仮題)』(PHP新書)を校正中。先に建築パートを書いた僕の投げた球をけっこう、いろいろとSFパートを執筆した磯さんに拾って もらい、一人の本ではつくれない連携が発生している。これは共著の醍醐味だ。

Twitter / 磯達雄さん

エヴァも「未来都市としての東京」の章で触れています

 すでに自分のtwitterでも呟きましたが、この本、とても楽しみ。
 磯達雄氏は、学生時代にとなりの大学のSF研で「Milksoft」というSF情報誌を編集されていて、当時から切れ味の良いSF記事を書かれていました。
 今回の本は、その磯さんのSFの視点から描いた未来都市論、ということで期待の一冊! 2010.6/16、今週には書店に並ぶとか。

◆関連リンク
当Blog過去記事
都市論としての『イノセンス』 五十嵐太郎氏(建築評論家)
 公式ページより引用あり。なかなかかっこいいです。

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2010.06.14

■ゴア・ヴァービンスキー監督『RANGO:ランゴ』 予告篇

Rango

Rango - Movie Trailers - iTunes

Genre: Action and Adventure
Official Site: http://www.RangoMovie.com
Director: Gore Verbinski
Writers: Gore Verbinski, John Logan, James Byrkit

Twitter / ぱっちー(patch)さん 経由

ゴア・ヴァービンスキー監督、ジョニー・デップ主演『RANGO』の予告編。海外ではPixer meets David Lynch!なんてコメントがあったりもしました...

 これはディヴィッド・リンチというより吾妻ひでおですね。
 ゼンマイのた魚!

"RANGO" 公式サイト

"The story of a chameleon with an identity crisis."

 しかし公式サイトの謎の感覚と索漠感は、ピクサー・ミーツ・ディヴィッド・リンチかも。このカメレオンのアイデンティティ・クライシスっていったい何ですか?
 映画も全篇、こんなだったら凄いのだけれど、、、。(監督が『パイレーツ・オブ・カリビアン』の人なので、そんなことはあり得ないでしょうけど)

 今回、比較して画像を乗せようとしたのだけれど、のた魚の画像がなんとネットにほとんどありません、これでご勘弁→のた魚の人形。 

◆関連リンク
ゴア・ヴァービンスキー - Wikipedia

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