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2010年8月22日 - 2010年8月28日

2010.08.27

■新刊他メモ 滝本誠『映/画、黒片』『そしてカバたちはタンクで茹で死に』『Panasonic 3Dビデオカメラ』

滝本誠『映/画、黒片 クライム・ジャンル79篇』

 "熱狂的なファンを持つ評論家・滝本誠の最新映画評論集! クライム・ムービー(犯罪映画)限定、古今東西79本を全7章にまとめた、集大成的新刊!! クライム・ムービー・ファン、ミステリー・ファン、滝本ファンに送る!
 封印は解かれし全七章。欲望と妄想の多層テキスト群。"

 滝本誠さんの新刊。紹介が遅れましたが、ワクワクするノアールな香り。
 最近はじめられた滝本さんのtwitterも御紹介→滝本誠 (noirtaki) on Twitter

ジャック・ケルアック, ウィリアム・バロウズ著, 山形 浩生訳『そしてカバたちはタンクで茹で死に』

" 1944年8月。舞台は第二次世界大戦終結直前の、ニューヨーク。「ビートを生み出した殺人事件」として知られるルシアン・カーとデヴィッド・カラマーの事件を軸に、「作家以前」のケルアックとバロウズが、二人で章ごとに書きつないだ伝説のコラボレーション、ついに邦訳刊行! "

 歴史的な一冊ですね。なんか凄い!(すみません、詳しいこと知りません(^^;)面白そうだったので、、、)

『Panasonic デジタルハイビジョンビデオカメラ TM750 内蔵メモリー96GB メタリックグレー HDC-TM750-H』
『3Dコンバージョンレンズ メタリックグレー VW-CLT1-H』

"世界初※ 3Dコンバージョンレンズ(別売)装着で、3D映像が撮れる。3D撮影には、3Dコンバージョンレンズ(VW-CLT1:別売)が必要です。3D撮影時には、ズーム操作ができません。フルハイビジョンでの撮影はできません。撮影した3D映像を見るには3D対応テレビが必要です。

 今日、近所の家電店にこれのデモ機が出ていた。出ることは知っていたが、まさかこんなに早く田舎にも展示されると思っていなかったので吃驚。
 ついこの前までは、夢だった3Dビデオカメラと3Dテレビが、民生品として電気屋に並ぶ日がこんなに早く来るとは!

 セットで15万円強はまだ高いけれど、これは素晴らしい。

 ただ、今日、店頭で試し撮りして観てみたけれど、映像は今ひとつ。ハイビジョンの流麗な画像に慣れているとこれは荒い。
 サイドバイサイド方式で、横方向の画素が半分になっているからだと思うが、やはり荒さと暗さが気になる。

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2010.08.26

■鈴木卓爾監督 映画『ゲゲゲの女房』公式サイトと予告篇

Hp

映画『ゲゲゲの女房』公式サイト

 鈴木卓爾監督の11/20公開の映画『ゲゲゲの女房』の公式サイトと予告篇が公開されている。
 宮藤官九郎の水木しげる役。水木さんらしい怪しさが出てていいね~!
 予告篇とてもいい出来!渋い映像でキリッとしてて、でも水木らしい、緩さもそこはかとなく漂うw。最後に出てくる水木翁の言葉も最高!

◆関連リンク
米寿記念展
「水木しげる米寿記念 ゲゲゲ展」: ひねもすのたりの日々
 shamonさんのレポート。
映画『ゲゲゲの女房』 (Gegegenoeiga) on Twitter
 公式Twitter
DVD『芸術新潮 2010年 08月号』
 特集「水木しげるその美の特質」

当Blog過去記事
荒俣宏・京極夏彦プロデュース 「大(Oh!)水木しげる展」

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2010.08.25

■感想 原恵一監督『カラフル』

Colorful

映画『カラフル』公式サイト

樋口真嗣監督
"アニメーションを用いなくてもできる描写ばかりなのに、アニメーションでなければできない表現に到達しているではありませんか!比類なき強靭さを湛える演出の進化に驚愕です!"

中島かずき氏
"アニメとか実写とか関係ない。映画としての大傑作。一人寡黙に未踏の頂をめざす原さん。僕らも黙って彼の 背中を追っていくしかない。まいりました"

 樋口監督、最大の賛辞!
 中島氏の「寡黙に未踏の頂」っていうのもかっこ良すぎるww。

 というコメントはCMなので割り引くとしても、twitter各所の評判がいいので、原恵一監督『カラフル』を初日に観てきた。

◆総論

 丁寧に作られた心にしみる映画。現代的な事象で描いてあるが普遍的なテーマを描いている。
 いつもの原監督のノスタルジーもあるがそれを否定する発言を登場人物に言わせて、あくまでも時代に寄らない人間のありのままの姿を描いている。

 でも実は僕が一番グッと来たのは、はしだのりひこの「風」の曲が鳴るシーン(なんだノスタルジーかよ!>>自分(^^;))。その部分のストーリーも、アニメーション映像の良さが相まって、とにかくグッと来た。こういう描写をすると原監督、相変わらずピカイチだ。

 映像表現では背景とキャラクターの演技が秀逸。実は冒頭タイトル手前の街の描写がちょっと、たるくって背景を心配したのだけれど、中盤から後半、街と自然の描写が特にいい。背景がテーマを素晴らしく謳っている。
 実は川のシーンや屋上からの街のシーンが実写かと思ったけど、そうじゃないらしい。

 テーマを表している言葉「カラフル」。光と闇の混沌ということかな。誰でもなんどか経験している自分の心の動きを、映画が丁寧にトレースしてる。で、記憶をいろいろと呼び覚まさせる。僕の記憶は学生時代よりも何だか最近の父親としての自分だったりしたけれど、、、(^^;)。

◆その他 よもやま話

 初日の観客は、思ったより入ってた。原監督の知名度で東海地方の夜9時頃の回、4割程の入りならまあまあかも。ただ見終わった会場の雰囲気はそれほどいい雰囲気でなかったような印象。何故か?

 実は僕は『マイマイ新子と千年の魔法』派(^^)。どちらも演出は甲乙付けがたく素晴らしいので、後はテーマ、呼び覚まされる記憶等の、個人的好みになるのだろうが、、、。

 ストーリー的に、クラスメートの描写がもっとあっても良かったと思う。あまりに閉じた世界で描かれていて、回想シーンだけのクラス描写は残念(真の記憶でいじめを描くところ)。そこが実際のクラスメートとの関係で描かれるとリアリティの強度が増すのに(^^;;)と残念だった。

 クラスメートについては描き始めると、全体の時間が増々足りなくなるという危惧はあるが、二子玉川駅あたりの時間を削っても描くべきだったような気がする。

 あと、今回、劇判の使い方で違和感のあるところが(^^;)。感動を盛り上げようとするところでしつこいくらいの劇判の使用があり、あそこは抑えた方が良かったかと。(マイマイ新子もその点は一部同様のシーンがあった記憶。)

◆感想 中原俊監督 実写『カラフル』(森田芳光脚本)

 この原作は、2000年に中原俊監督、森田芳光脚本で、既に実写映画化されていた。これは邦画界では期待できるスタッフ。
 日本映画専門チャンネルでアニメ版公開に合わせて放映されたので比較して観てみた。

 ストーリーがコメディ調。原作品とは色合いが大きく違う。
 お母さん役の阿川佐和子、この方、役者だっけ? というくらいで、アニメのお母さんにくらべて辛すぎる演技。もともとコメディ的に撮っているので仕方ないかもしれないが、それにしても家庭のあの状況に対して、あまりにのほほんとし過ぎている。

 そして、衝撃の事実w! なんと主人公の真が看護婦姿で兄を...なシーンがある!

 原監督作品のイメージを保ちたいファンの方は、絶対に観てはいけません(^^:)。

 ただ、コメディタッチで原作品を観た後だと噴飯もののシーンもいくつかあるが、でもラストに至る感動は、これはこれでなかなか捨てがたい、とフォローもしておく。屋上のところはジワッと来た。

 中原俊監督の実写版とアニメ版の差分で、原演出のポイントが浮き出てくる。全体のトーン統一と細部のきめ細かさ。もっとも異なったのは一番うしろの家族の食事シーン。実写ではそこが拍子抜けする終わり方。アニメ版では家族の心情のクライマックスになっていて、ここに至る組み立て方が原監督の演出の真骨頂である。

◆関連リンク
森 絵都『 カラフル』
浜野 保樹『アニメーション監督 原恵一』
 これは名著です。原ファンは是非。
浜野 保樹『Colorful オリジナル・サウンドトラック: サントラ』
中原俊監督『カラフル』

当Blog記事
Animation Director HARA 浜野 保樹編『アニメーション監督 原恵一』
原恵一監督『河童のクゥと夏休み』&『クゥの映画缶』
BS アニメ夜話 第三弾『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』

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2010.08.24

■感想3 絵画 デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six

デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six 感想1 感想2 からの続き

■出展絵画のリスト
・FIGURE#1-BLUE BALLS (2009)mixed media on wood panel, 27 x 31 inches
・Figure #2—Man Laughing, 2009, mixed media on wooden panel, 30 1/4 x 34 1/8 x 3 11/16"
・Figure#3- Man Talking, 2009, mixed media on wood panel, 27 x 31 inches
・Red Pipe, 2009, mixed media on cardboard, 27 x 31 inches
・Oh... I Said a Bad Thing, 2009, mixed media on cardboard, 31 x 27 inches
・Figure#4 BOY SPITS, 2009, mixed media on wood panel, 68.58 x 78.74 cm
・MAN WITH THOUGHT, 2009, mixed media on cardboard, 78.74 x 68.58 cm

■作品のネットリンク
T E X T U R E: DAVID LYNCH: NEW PAINTINGS(the Griffin gallery)
ART BLOG ART BLOG: David Lynch
 この2つのリンク先ページで、上の作品のうち5作品の画像が見られる。この5作品は、"Figure#4 BOY SPITS"と"MAN WITH THOUGHT"の2作品以外の5点。
 これらは、昨年秋に米カリフォルニアサンタモニカのthe Griffin galleryで開催された個展"the exhibition David Lynch: New Paintings"の出展作品になるようだ。

 写真が小さいのが残念だけど、今回の大阪のリンチ展を遠方から意向かどうか迷っている方には参考になると思う。
 それにしてもカリフォルニアのサンタモニカのイメージって、リンチに合わないww。

 この5点の中では、僕はリンチの青が好きなので、"Figure#1- Blue Balls"が一番だった。写真では到底伝わらないあの生々しいリンチのタッチを是非、大阪で。

 あと蛇足だけれど、ART BLOG ART BLOG: David Lynchに掲載された"Figure#2- Man Laughing"という作品。
 これはサリンジャーの"Laughing Man"とも、神山健治監督の「笑い男」とも無関係(^^;)です、きっと。リンチが草薙素子のファンであることは、あり得ない。

◆関連リンク
■デイヴィッド・リンチ個展 DARK SPLENDOR & New Paintings @ GRIFFIN Gallery

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2010.08.23

■感想2 映画 「デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six

鬼才デビッド・リンチ監督の展覧会、大阪で開催 : 映画ニュース - 映画.com

 "リンチ監督が学生時代に製作した短編映画とコミッションワークを収録したDVD「The Short Films of David Lynch」(2002)と、公式サイトで公開した短編映画をまとめたDVD「DYNAMIC:01-The Best of David Lynch.com」(07)の中から、12本(計約156分)を上映。本編の前には、リンチ監督による解説フッテージがついている。"

DVD『The Short Films of David Lynch』

DVD『Dynamic:01 - The Best Of DavidLynch.com』

 先週の続き、リンチ展の感想2。短編映画について、1本づつ、簡単なコメントを書いてみた。上にあるように短編はふたつのDVDに収録されているものから選定されている。
 以下、タイトル部分に貼付けた各作品のリンクはYoutubeの動画へ繋がっている。
 Youtubeの映像は公式にアップされたものではなく画質も悪いので、あくまでも参考にどんなものかを覗いてみる、というくらいに考えて、本来の作品を楽しみたい方は、この展示会会場へ足を運ぶか、関連リンクに掲載したDVDをご購入下さい。

◆"Six Figures Getting Sick (Six Times)"1966
 リンチのファーストフィルム。6人の男から黒いインクがにじみ出て下に溜っていく。バックにはサイレンの音。アニメーション作品であり、リンチの絵画がそのまま動くような映像である。抽象的すぎて映画というより、絵画として楽しむべきかと。

◆"The Alphabet"1968
 アニメーションと実写とそのコマ撮りの融合。こんなA,B,Cソングを「セサミ・ストリート」で放映したら、トラウマ少年少女続発。
 口を拡大した女性の映像が後年のリンチ映画作品を彷彿とさせる。

◆"The Grandmother"1970
 これが本展示映像の中でも、最大の問題作で傑作。特に絵画作品と映画作品のミッシングリンクを繋ぐ作品。自然に彼の映像と絵画のリンケージの関係が掴める。

◆"The Amputee"1974
 ソファに座る一人の女性のモノローグ。そして入ってくる医師。文学的な女性の語りを無視して進む医師の治療。たたえた恐怖がじわりと迫る。

◆"The darkened room"2002
 日本人女性のショットから開幕。どこかの暗い部屋には傷つけられた白人女性。そして入ってくるスリップの女。しかしこの作品は会場で上映されたものは、リンク先のYoutube映像と異なる部分がある。冒頭の日本人女性のバナナについての豆知識が追加されていた。どちらがオリジナル?

◆"Lumiere and Company"1995
 リミュエール兄弟のカメラを使ったリンチの映像。古典的な映像によるノアールフィルム。途中でくるマッドサイエンティストの研究室がいい。こんなシーンのあるリンチの60年代風SF映画がみたいものである。

◆"Lamp"2003
 これは問題作(^^;)。なんとリンチが自分の工作室で石膏(商品名:Fix It All)をねってランプシェードの支柱に塗り付けてるだけの映像を延々十数分(20分以上??)。リンチの形状と手の触感に関するこだわりははなはだ興味深いものだが、それにしても退屈(^^;)だっておじさんの日曜大工を延々眺められますか!?

◆"Boat"2007
 冒頭から続くものうげな女のナレーションはいかにもリンチだが、その後はリンチが運転するただのボート映像に。白く飛んだ海上の映像と、闇の先に走っていきたいというリンチの語りが意味深。

◆"Out yonder - neighbor boy"2001
 リンチが息子と登場。隣屋から巨大な少年が現れるという奇想であるが、とてもチープにそれを表現している。でもこれ、好きです。

◆"Industrial Soundscape"2002
 フォトショップを使って作ったことにいたく感激の様子のリンチ。『イレイザー・ヘッド』から使用していたタンク設備が取り壊されるので2日間ロケして撮ったという作品。リンチの個人的なワクワク感とは別で、単調な打撃音が睡魔をさそう。

◆"Bug crawls"2004
 火山灰の山地に立つ黒い家。そこに現れる巨大な昆虫と頭上の飛行船。昆虫が家によじ上り、、、。うーん、これも実験的だ。リンチの心象風景そのものなのだろう。

◆"Intervalometer experiment"2007
 カリフォルニアの陽光と階段の影。低速度撮影による長時間撮影で、影の位置が代わり色々な顔を見せる階段。この"STEP"以外にそうした低速度撮影フィルムが3本。

◆関連リンク
The Short Films of David Lynch - Wikipedia
Dynamic: 01 - the best of davidlynch.com - Wikipedia

DVD『デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX』

 "「イレイザーヘッド デジタル・リマスター版」と、1967年から1995年までに制作された短編映画、デイヴィッド・リンチ自身が立ち上げた会員制サイトのみで発表された短 編作品、会員制サイトのために自ら画を描いて作ったアニメーションなどを収録したファン必携の豪華4枚組BOX。デイヴィッド・リンチ本人による解説映像 も収録。期間限定生産。"

批評の庭: レビュー|「デヴィッド・リンチ“DARKENED ROOM”展」

 "絵画を見るとき、私たちは実はきわめて複雑で膨大な時間の重なりを、前後の脈絡もなく体験しているのです。絵画を見るという体験は、実はまるで夢を見ているかのような、無時間的で因果律を無視した体験なのです。
  「ツインピークス」などのリンチ作品をご覧になった方なら誰もがおわかりになると思いますが、リンチ映画の中では時間が実に複雑に流れ、しかも登場人物の 見る夢が、非常に重要な役割を果たしています。通常の映画はまさに「Motion Picture」であって、絵画を線形的な時間に並べたものなのですが、リンチ作品はそうした通常の映画とは違って、この映画に特有な、時間の線形構造が 壊れているのです。その体験はまさに、私たちが絵画を見るとき、無意識のうちに経験していることと相似形なのだと言えます。" (樋口 ヒロユキ氏)

 時間軸で絵画とリンチの映画の関係を分析されているのが、とても興味深い。

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