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2011年8月

2011.08.31

■感想 東海現代陶芸 思考する新世代展 @ 愛知県陶磁資料館

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愛知県陶磁資料館 公式サイト 東海現代陶芸 思考する新世代展

"会期:2011年8月6日(土)〜10月2日(日)
会場:愛知県陶磁資料館 本館1階 第1、第2展示室、他
 現代の陶芸は、社会の急激な変化や芸術概念の拡大などに直面し、かつての陶磁器生産、あるいは一世代前の陶芸表現とは異なる思考の元に作品制作が行われています。また、社会との関わりも、従来の「用」概念の範疇にとどまることなく、新たな状況下で再構築されています。

 本展では、東海三県で制作する新世代の陶芸家15名の作家を通じて、多様な陶芸表現の現状を紹介するとともに、新世代の陶芸家ならではの視点と思考を通じて、陶芸表現の今日における可能性を考えます"

 新聞の紹介記事を見て行ったのだれど、器から逸脱した奇想な陶芸作品が幾つもあり、なかなかの異空間だった。以下、インパクトを受けた作家の作品について、簡単だけれども感想コメント(この世界の基本がわかっていないので、単なる新らし物好きの戯れ言と読飛ばしていただければ幸い(^^;))。

◆田中礼
 まずその土俗的イメージが衝撃的だったのは、冒頭に掲載したチラシに写された田中礼さんの作品。この造形と表面の文様の織りなす複雑な雰囲気が素晴らしい。
 こんな器を使用する異世界の生物はどんなだろうと夢想w。

2011_02tanakaaya_m

 INAX | 田中 礼 展 −陶彩の宴−Tanaka Aya Exhibition

"田中礼の作品は、同心円状に重なった縄目がかたちを形成していく、土俗的な雰囲気の色彩の鮮やかな陶のオブジェです。 「邂逅」は高さ65cmで二つの塔が向き合ったかたち、「徒」と名づけられた作品では高さ52cmで四足の四角い構築物のようなかたち、「楽」シリーズは各々幅50cmほどの太鼓や琵琶など楽器のようなかたちを、象形文字から連想を得てつくっています"

 個展が今年の2月に開催されていたようで、こちらのINAXのHPで多数の作品が観られます。そして添付写真はそのプレスリリースからの引用。呪術的なイメージが醸し出された作品で味わい深い。

Work65

◆甲田千晴
 これも異様な迫力を持っていた甲田千晴さんの作品。
 右は本展覧会のプレスリリースの写真。とても残念なのだけれど、この写真、上下が切れていて作品の全体像が伝わらない。
 骨のような、鳥の頭のような白い部分と、黒い銅色の固まった溶岩/象の表皮/南方の椰子の実を多層的に思い起こさせる胴体。
 この造形で産み出されている枯れた新生物の標本のようなイメージが異様。これは瀬戸市の愛知県陶磁資料館で、作品の周りを、是非ぐるぐる回り込んで、実物のテクスチャを堪能いただきたい作品w。

 公式HPの作品紹介頁
 こちらにも先に示したような多層で多様なオブジェ群が掲示されている。
 まさに陶芸によるシュルレアリスム!

◆古川敬之
 白い薄い陶磁を重層的に積み上げた独特の作品。
 これも表面のイメージが骨を思わせるシュールものだった。
 こちらに07年の作品展の写真
 今回の展示作品の写真が見つからなかったので、こちらをお楽しみ下さい。

08toukai_gendaitougei_no_ima_aichik

◆川端健太郎
 番外で、常設展の作品から、もう御一人紹介。
 こちらの作家は、同じ愛知県陶磁資料館2008年の「新進陶芸家による東海現代陶芸の今」展の出品作で、現在、常設展示されている物。
 "女(スプーン)"と名付けられた右のポスター中央の作品が凄い。

川端健太郎 個展 『憧 動』(最下段)
 こちらにも同様の作品が紹介されている。これら作品は、まず実物のディテイルを観てもらうしかない。
 タイトル"女(スプーン)"にも表れているが、とてもエロティックに見える作品。ディテイルの表現が凄いですね。
 ヌメヌメとした湿度を持ったように見える陶器と、襞々が細かな陶器片で形成され触ることを拒絶したような風情。

 ということで以上でした。


 瀬戸市は遠いでしょうが、ヤン・シュヴァンクマイエルやエヴァ・シュヴァンク マイエロヴァーのファンにも楽しめるオブジェであることは間違いありません。
 これらのシュルレアリスムに勝るとも劣らないイメージ。
 日本人の精緻な細やかな技で、ディテイルでは正に勝るかとw。

 最近、青の零号さんから陶芸は茶の世界との関係で、視覚だけでなく触覚、つまり器に触れる手、口とか舌の感覚も問われる芸術であると聞き及び(twitterでの会話 こことかここ )、シュヴァンクマイエルの言う「触覚のシュルレアリスム」との関連から、俄然興味がわいて来ている(^^;)。

 今回の展示で僕の興味を引いた上の作品は、いずれも器として機能するような物ではない。口と舌で触覚を楽しむには不自由(というか無理w)。
 このセンスで、そうした器にチャレンジいただくというのはいかがだろうか。
 その時にどんな触覚が生まれるかも、頭の隅にチラリと想いながら、今回鑑賞した。

◆関連リンク
陶芸 当Blog記事 Google 検索

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2011.08.30

■今 敏 トリュビュート フランスのアーティスト達の展覧会 : A Tribute to Satoshi Kon. Exhibition of drawings by french artists

Photo_2

今 敏へのトリビュート (A Tribute to Satoshi Kon) - イラスト
(アニメ!アニメ! アニメのニュースと情報さん経由)

" 「今敏トリュビュート フランスのアーティスト達の展覧会」は、本年2011年2月25日から27日までフランス・マルセイユウのジャパン・エキスポ・スード、6月30日から7月3日までパリ・ジャパンエキスポで実際に開催されたものである。日本を代表するアニメーション監督を追悼するものとして、いずれも関心を集め、多くの人が会場を訪れた。
 今回のサイトはこの展覧会をネット上で再現するものとなっている"

 海外での評価が抜群に高い今 敏監督、フランスで大勢のアーティストが参加したトリビュート展示がなされているのですね。

 いずれも今 敏監督にインスパイアされた、今作品への賞賛に満ちたイラストになっている。上のリンクの公式サイトで、さらに多くのアーティストの作品が観られるので御薦めです。HPが日本語で書かれているのも、丁寧な敬意の表れでしょう。

 こうしたものが、日本でも実物の絵で展示される機会があると、いいですね。

今敏へのトリビュート (A Tribute to Satoshi Kon) - 展覧会の様子

 さらに、こちらのHP、最下段にパリで開かれた本美術展のCM動画が掲載されている。

 世界のファンの今 敏監督への追悼の気持ちがあふれている。
 少し長いけれど、是非、最後まで観て下さい。

 昨年亡くなり、早くも一年がたった今監督に再度、黙祷。

◆関連リンク
今 敏回顧展「千年の土産」
 当研究所 東京分室 "ひねもすのたりの日々" shamonさんのレポート

今 敏 当Blog関連記事 Google 検索

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2011.08.29

■Chico MacMurtrie:チコ・マクマトリー ロボット・オブジェ("amorphic robot works")


Chico MacMurtrie: Sixteen Birds, Robot Sculptures 2006 - YouTube

(Twitter / @Uotsukiさん経由 上の動画の作家の別作品)

最後に紹介されている、チコ・マクマトリー氏のトーテモバイルという作品。シトロエンが変形する巨大オブジェ!凄い!動画発見 @MaywaDenki ベスーン「TRANSFORMER展」 社長ブログ更新

(Twitter / @Uotsukiさん続報 上の動画の作家の別作品)

こちらの方がわかりやすいかな?チコ・マクマトリー氏のトーテモバイル。目前で見たらどんな迫力なんだろう…。

 メカトロニクスを用いたロボット・オブジェの作家チコ・マクマトリーの作品を紹介する。
 まず冒頭の動画について。静かに羽を休める異種知性の機械生命体。レム的(^^;;)、人類と異なる静かな異質な知性を感じさせる動きのオブジェ。
 ビデオは短いけれども、この展示場所でずっと観ていたら、かなり不思議な気持ちが沸き上がってくるのではないかと思われる。

◆Chico MacMurtrie HP "amorphic robot works" (公式HP 作品紹介ページ)

 こちらのページにチコ・マクマトリーの作品の写真と動画が公開されている。"the forest of telescoping totem poles" videoとか最高。

 また上に引用させていただいた魚月さんのツイートにある"トーテモバイル"については、この公式HPに載っている下記のムービーが全体をよく表している。
 少し小さいですが、リアル・トランスフォーマーを御楽しみ下さい。以下へ飛んでvideoをクリックして下さい。

http://amorphicrobotworks.org/works/ttm

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2011.08.26

■ヤノベケンジ トらやんの空飛ぶ方舟大作戦 - 福島県立美術館

Photo 福島県立美術館ブログから写真引用させていただきました。是非、大勢の方に参加いただきたく、勝手ながらお許し下さい。
トらやんの空飛ぶ方舟大作戦 - 福島県立美術館ブログ

"「トらやんの方舟プロジェクト」が始動して4ヶ月がたとうとしています。お陰様で100人以上の方々にご参加いただき、ラッキードラゴン船はみなさんの想いでいっぱいになっています。
この船をどのように船出させたらいいか、みなさんからのアイディアをたくさんいただいていました。その中からいくつかご紹介します。
そしてこれらを参考にしながら(?)ついに決定したのです。

空を飛ぶことに!

いったいどうやって?それは秘密です。来てみてのお楽しみ。楽しいワークショップとなること間違いなしです。たくさんの方のご参加をおまちしております。

日時:8月28日(日)13:30〜15:30
集合場所:常設展示室入口
講師:ヤノベケンジ氏(美術家)
費用:無料
持ち物:写真を撮りたい方はカメラをお持ち下さい。
連絡先:福島県立美術館 TEL 024-531-5511"

 以前、御紹介した福島県立美術館「トらやんの方舟計画(プロジェクト)」が今週末、とんでもないことになる!!

 なんと!
 冒頭写真で引用した皆の想いの詰まったぬいぐるみwを乗せた方舟が、空を飛ぶというのだ!!

 ヤノベケンジ自身の手により、福島の地で、希望の船が空を飛ぶ。
 それにしても、どうやって飛ぶのか、興味津々w。

 次の日曜のイベントですが、どなたか参加される予定の方、撮影自由ということなので、是非、動画撮影してネットにアップいただきたく御願い致します!
 USTなど生中継を実施いただけると、素晴らしく嬉しいです(^^;)。

 どうぞよろしく御願い致します!!

◆関連リンク
当Blog記事
スタート! 福島県立美術館「トらやんの方舟計画(プロジェクト)」

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2011.08.25

■デイヴィッド・リンチ監督 初ソロアルバム"Crazy Clown Time:気違いピエロの時間" 今秋発売

Blues_teaser

デビッド・リンチ監督の初ソロアルバムが今秋発売 : 映画ニュース - 映画.com

"米Pitchforkによれば、ソロアルバムのタイトルは「クレイジー・クラウン・タイム(Crazy Clown Time)」で、リンチ監督が作詞、作曲、プロデュース、パフォーマンスを手がけた全14曲が収録される。(略)
「クレイジー・クラウン・タイム」は、英レーベル「サンデー・ベスト」から11月8日リリース。"

Pitchfork: David Lynch Announces His Debut Album, Featuring the Yeah Yeah Yeahs' Karen O(上記、映画.comの元記事)

"Crazy Clown Time:
01 Pinky's Dream
02 Good Day Today
03 So Glad
04 Noah's Ark
05 Football Game
06 I Know
07 Strange and Unproductive Thinking
08 The Night Bell With Lightning
09 Stone's Gone Up
10 Crazy Clown Time
11 These Are My Friends
12 Speed Roadster
13 Movin' On
14 She Rise Up"

 11/8発売予定のデイヴィッド・リンチ 初ソロアルバム"Crazy Clown Time" 全14曲のタイトルを見ると、やはりアルバムタイトル曲No.10"Crazy Clown Time"がどんな曲か気になるw。"気違いピエロの時間"って、かなり狂躁的な曲になる可能性/危険性大!

 『クレイジー・クラウン・タイム:Crazy Clown Time』、他に情報ないかとネットを漁っても、なかなかないですね。
 収穫は今年イビサ国際音楽サミットでの基調講演/インタビュー動画  白い顔が怖い!

DAVIDLYNCH.com
 上の写真は、リンチの音楽サイトにあった録音風景の動画からクリップした写真。動画は、このリンク先で +EXPLORE→video→BLUES TEASER で観ることが出来る。これがたぶんリンチの音楽スタジオであるAsymmetrical Studio:アシンメトリカル・スタジオの光景なのだろう。音作りの現場も絵になってて痺れる!

◆でかいリンチの顔 彫像(^^;)
 

Lynch2largehorz

The Director, Jamie Salmon
Making of the Director, Jamie Salmon
(巨大デイヴィッド・リンチのハナシ: 大山崎東向日のあたりさん経由)

"The Director 32cm x 27cm x 48cm silicone, pigment, hair & acrylic 2004 MEFIC collection, Portugal"

 レコードリリースとは全く別の情報なのですが、インパクトがあるので御紹介(^^)。彫刻家ジェイミー・サーモン:Jamie Salmon氏の彫像作品"The Director"。素晴らしいです。
 今にも、あの朴訥としたでかい声が聞こえてきそう。

◆関連リンク
デヴィッド・リンチ(David Lynch)がソロ・アルバム『Crazy Clown Time』を発表! - CDJournal.com ニュース.

"日本国内では<Beat Records>(11月2日予定)から、海外では<Sunday Best>(11月5日予定)からのリリース"

 リンチの音楽の評論含め、こちらの情報がとても詳しい。
 ただ上の記事(海外含)とリリース日の情報が異なるのは、どちらが正解なのでしょう??
David Lynch『Crazy Clown Time』輸入版
David Lynch『Crazy Clown Time [Analog]』輸入版

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2011.08.24

■美術展メモ マンタム個展「 錬金術師の遠望 」@名古屋大須 Sipka

Photo

マンタム個展「 錬金術師の遠望 」 | optoo TORQUATA DECO etc...
 名古屋のアクセサリーショップ Sipka 公式ブログ

(Twitter / @kotoritaichou ことり隊長さん経由)

"(略) 奇妙な動物の剥製や実験器具などで溢れる「アウトローブラザーズ」は長年の間、人づてに語り継がれ、チェコの奇才ヤン・シュヴァンクマイエルが来日の度に彼を尋ねるなど、長くマンタムは知る人ぞ知る存在の人物でした。

 近年、マンタムが古道具や動物の死骸を使って作り上げたオブジェは、ペヨトル工房直下のギャラリー、パラボリカ・ビス周辺のシュルレアリズム的な文脈で紹介されるようになりました。(略)

マンタム個展 「 錬金術師の遠望 」
2011年9月2日(金)〜9月28日(水)
12:00〜21:00  火曜定休 ※最終日は20時までの営業

Sipka  愛知県名古屋市中区大須二丁目14番地3号エビスビル2F
※大須観音駅1,2番出口より東に徒歩5分"

 上野の骨董市の骨董店「アウトローブラザーズ」のマンタム氏によるオブジェの展示会が、名古屋のSipkaさんで9月に開催されてるということで、さっそく御紹介。

 冒頭のフライヤーのイメージが、とても素晴らしい。早くこのオブジェの実物を観てみたいもの。

 引用文は一部ですが、Sipkaさんによる、奥深い紹介文が書かれています(9/2追記。会場で御話をうかがったら、文章を書かれたのは泡(@awa_des_jours)さんとのことでした。ここに明記させていただきます)。
 実物を観ていない私が言葉を連ねるより、この紹介文を是非、クリックして全文を読まれることを御薦めします。

 個展を拝見させていただいて、私の感想はしっかり書きたいと思っていますので、まずは御容赦下さい。

Twitter / @mantamuさん

"『錬金術士の憂鬱』 更新しました。名古屋の大須にあるSipka というお店で9月2日より28日迄展示を行います。何卒よろしくお願いします。"

 そしてマンタムさん御本人のツイート。こちらで紹介されている『錬金術士の憂鬱』も昏い光を放つ傑作です。

Photo_2

◆関連リンク
脳ト眼球ノ時代(田村 秋彦(マンタム mantam)さんの公式HP)
Photo
夜の衛兵|マンタムさんのブログ

"(略)「夜の衛兵」は連載小説のカタチをとっておりこれは全5部構成のウチ作品化された3部の一番最期にあたるものです。

画像にある作品は 立体化された「夜の衛兵」であり私のパラボリカ・ビスで開催された初個展に出品されましたがしばらくして売れてしまったので今は手元にありません。"

夜の衛兵1, 2, 3(脳ト眼球ノ時代)
 マンタム氏、小説も書かれているのですね。リンク先の短篇を読ませていただきました。打ち捨てられたような、ゴドーの物語、想像力をかき立てられます。
 右の引用写真がBlogで紹介されています。こちらもお薦めです。
Twitter / @mantamuさん

"夜想bis、パラボリカ・ビスにて発売中です。私の作品とインタビュー等も載っております。私が係り始めてからのパラボリカ・ビスでの展示のアーカイプでもあり素晴らしい出来映えです。価格もこれで1000円とは本当にリーズナブルです。"

 ペヨトル工房の今野裕一氏による、夜想のコミケデビュー(11.8月)(^^)を飾った同人誌版『夜想bis』。この誌面にマンタム氏のオブジェ作品が掲載。東京都台東区柳橋のショップでも購入できる様ですが、下記通販もあります。
夜想bis通販ページ(yaso-peyotl.com)

"夜想bis#ドールという身体
部数限定販売。パラボリカ・ビスにて販売中。
■税込定価:1050円/本体:1000円+税
■A5判 128ページ
吉田良 Ryo Yoshida, 三浦悦子 Etsuko Miura, 中川多理 Tari Nakagawa, 陽月 Hizuki, 林美登利 Midori Hayashi, みつばち@BabyBee Mitsubachi@BabyBee, マンタム Mantam, リエン LIEN

夜想語りの夜【第八夜】●アートブックの愉しみ/ミルキィ・イソベ Milky Isobe 吉田アミ Ami Yoshida/今野裕一 Yuichi Konn"

夜想語りの夜6 マンタム×吉田アミ×今野裕一

"■2010年4月4日[月]open18:00/start 18:30(22:00終了予定)"

 この企画のUSTを見逃したのは一生の不覚(涙)。是非、いずれアーカイブ化もしくはDVD化を御願いしたいものです。

当Blog関連記事
アクセサリー・セレクトショップ・sipka-シプカ- @名古屋大須
感想 『不思議の国のあぐ作品展VI 』@ 名古屋 ギャラリー「アートグラフ」
『不思議の国のあぐ作品展VI 』情報

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2011.08.23

■感想 テレンス・マリック監督『ツリー・オブ・ライフ』

映画『ツリー・オブ・ライフ』予告編 - YouTube

 『ツリー・オブ・ライフ』観ました。それにしても神山健治監督や梶尾真治さんやいろんな方が述べている"テレンス・マリックの『○○○○』"は凄くネタばれw。関連リンクで触れましたが、まったく白紙で観たい方は、ご注意を。

 白紙で観たら、度肝を抜かれると思いますよ。僕は本当に知らないで観たかった!


★★★以下、白紙で観たい方、読まないで下さいw ★★★

 あらかじめ、覚悟していたとは言え、冒頭30分ほどであんなこんなシーンが20分近く続くとは! これはブラピ映画と思っていったら、唖然、とすること間違いない(^^)。

 冒頭ヨブ記が引用され全体が宗教的。
 ドラマも抽象映像も詩的でとても美しい。好きですよ、だけれどももっと哲学的で高密度でも良かったかな、というのが率直な感想。神の視点の獲得を狙った映像に対し、メッセージはもっと複雑な方が好み。

 2時間超えるけれど、何故か短篇実験作を観たようなイメージが残った。
 もともときっとテレンス・マリックはそうしたイメージを目指してこの映画を撮ったのではないかと思える。

 そしてあの映像について。
 物語を置いていく無謀な挿入は素晴らしい(^^;)。映像はハイビジョンで観る『コズミックフロント』か『驚異の小宇宙 人体』か、といったところ。もちろん『2001』のスターゲートのシーンを彷彿とさせるが、僕はNHKスペシャル的なドキュメント映像の方が近いかと思った。恐竜CGもそれらしいし(^^)。

 まさにドキュメント好きとしてはたまらない映像w。
 太陽の核融合の炎、不思議な海洋生物の増殖等々、何故3Dじゃないんだ!って映像の連続技。本当に立体視3D映画だったらと悔しくてならない。ああいう立体空間に身を置きたくてしょうがないのだけれど、、、。

 それにしても『ツリー・オブ・ライフ』、実は観る前に、僕は『ダーク・サイド・ムーン』3Dの二度目とどちらにしようか随分悩んだ。

 結果、今、実は3D好きなのと高密度映像から後者にしておけば良かったかなと6割くらい思う(^^;)。ってくらい立体映像ファンなわけです。あぁ高密度3D高層バトル………w。

 淡白な印象は否めないけれど、家族の胸にちょっと迫る物語と宇宙の宗教的な関係、といった小品佳作的作品を好む方には、ベストマッチな映画だと思う。

◆関連リンク
Twitter / @kixyuubann(神山健治監督)

"ツリー・オブ・ライフ観た。 テレンス・マリック版2001年宇宙の旅という意味は分かった。 絵が語る映画、素晴らしい。"

Twitter / @kajioshinji3223(梶尾真治さん)

"「2001年宇宙の旅」をリメイクしたテレンス・マリックの「ツリーオブライフ」を観ました。ブラッド・ピットがモノリスを、ショーン・ペンが類人猿をそれぞれしっかり演じていました。"

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2011.08.22

■動画 ヤノベケンジ「ジャイアント・トらやん」火炎放射@豊田市美術館


ヤノベケンジ「ジャイアント・トらやん」火炎放射@豊田市美術館 - YouTube.

当Blog記事 2005.7 ヤノベケンジ個展 キンダガルテン@豊田市美術館
幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』
ハイビジョン レポート KENJI YANOBE 1969-2005    ヤノベケンジ作品集出版記念イベント@豊田市美術館

 現在、ヤノベケンジ氏の代表的な作品として、文字通り(^^)大きな存在となっている「ジャイアントトらやん」。
 ネットにいくつも動画がアップされているけれど、どれも解像度が低く、充分に作品の魅力を表現できていないと考え稚拙ではあるのだけど、僕がハイビジョンハンディカムHDR-HC1で撮­影した動画を編集してみた。

 トらやんファイヤーのダイナミックな姿を御楽しみいただければ幸い。
 美術館の建物の中で、しかも観客に向けて火炎を放射するという冒険的試みは今、観ても刺激的なアート(^^)。

ヤノベケンジ氏 公式HP ジャイアントトらやん解説

 音楽は、美術館のイベントで演奏された AWAYA. 奥野裕美子(yU)さんと福島正知(tOmOkicHi)さんによるサウンドアートユニットの演奏を録音したものをそのまま使用させていただきました。AWAYAさん 公式HP

 素晴らしい演奏、ありがとうございました。
 当日の現場の雰囲気を伝えたくて、そのまま使用していますが、もし問題があれば、ご指摘いただければ幸いです。

◆関連リンク
awanouta さんのチャンネル - YouTube
 AWAYAさんの動画がアップされているチャンネル

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2011.08.19

■動画 ヤノベケンジ 「ロッキングマンモス」@豊田市美術館


ヤノベケンジ 「ロッキングマンモス」豊田市美術館 - YouTube

 2005.7月豊田市美術館で開催された「ヤノベケンジ個展 キンダガルテン」の様子を紹介する。撮影可の会場で、ハイビジョンハンディカムHDR-HC1で、僕が撮った映像。簡単に編集してみた。

ヤノベケンジ氏 公式HP ロッキングマンモス解説

 作品は、ヤノベ氏が自身で乗っていたトヨタ ハイエースを解体して、その廃材で構築されたオブジェ。特に白いボディの板金をうまくマンモスの体の曲線として表現したところがクール。内部の錆びた金属を覆い隠すようにして白い体表が凄く良い。

 そして体内にはディーゼルエンジンが搭載され、左目の上くらいにイグニションスイッチとステアリングがある。イグニッションにはキーが付いている。
 ヤノベが搭乗し、手動で巨大な鼻が動き、キーをひねるとエンジンが始動。

 幻となった2005年 愛知万博でのヤノベ「マンモスプロジェクト」のその最終形態。
 「マンモスプロジェクト」は街に巨大なマンモスを登場させ、名古屋の市街地を練り歩き、名古屋港からロシアへ向けて廃材のマンモスを船で送ろうという計画だったらしい。
 この動画のマンモスがさらに巨大になり(10倍くらい?)、都市に現れた様子を思わず空想してしまう。

 展示場でこのマンモスの隣には、火を噴く巨大ロボット「ジャイアント・トらやん」が佇んでいる。合わせて「ジャイアント・トらやん」のHD動画もアップしたので、そちらも後日Blog記事に整理します。

 最後に、音楽はフリー音楽サイト http://www.hmix.net/music_gallery/music_top.htm より、"作戦会議"という曲を使用させていただいた。ちょっと大げさだったかな(^^)

◆関連リンク
当Blog記事 2005.7 ヤノベケンジ個展 キンダガルテン@豊田市美術館
幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』
ハイビジョン レポート KENJI YANOBE 1969-2005
  ヤノベケンジ作品集出版記念イベント@豊田市美術館

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2011.08.18

■感想 加藤 泉『はるかなる視線』展 @ アートスペースSix

5会場で配布されていたフライヤー(折って立体的に立ち上がるw)と作品解説のチラシ

加藤 泉『はるかなる視線』 展
画家、加藤 泉の不思議な世界がアートスペースSixに出現

" 7月9日(土)~ 9月11日(日) @アートスペース Six
大阪府大阪市中央区南船場3-12-22 心斎橋フジビル 2F
tel.06-6258-3315 開館12:00~19:00 月休(月曜が祝日の場合は営業)"

会場で配布されたポスター(この下、二つ目の写真)裏面より

 

"文化人類学者のクロード・レヴィ=ストロースは、自らの著書のタイトルをどのように付けるかを考え抜いた挙げ句に、世阿弥の『風姿花伝』の中に「離見の見」という言葉を見いだし触発され、「はるかなる視線」というタイトルの名著が誕生した。「離見の見」とは、演技を行なうときは自分の眼で見る「我見」ではなく客席からの「離見」によって見るべきで、それによって観客と一体化する「見所同心」の境地に達するという意味である。
加藤泉こそまさに人間という存在を
「離見の見」の視点によって作品化しているアーティストと言えよう。グローバル化した世界観の中で、敢えてこの作家は、人間を自然風景の中に佇ませ、その風景に融け込ませることによって、文明化され強い自我を持った人間存在そのものを根底から捉え直そうとしている。人間の手足の先や身体の突起物から花が咲き、 眼が吹き、根が生えてくる。加藤は、現代人においても魂や身体性には原初的な風景が潜在していることを信じており、それを顕在化させる試みを繰り返している。レヴィ=ストロースは「離見の見」を「はるかなる視線」と訳し、離れた文明のが輪から自らを見る文化人類学の思想の表現だと考えた。
人間中心主義の自我が肥大化した現代社会の中で、加藤泉を迎え入れたSixという空間領域は、あたかも生と死が循環する大地のような存在と化す。本展覧会では、未発表の絵画シリーズを含めて、彫刻作品や絵画作品がSixに自生するかのようにインスタレーションされる。そこには、自己と他者の境界領域を軽々と 跳躍し、「
はるかなる視線」を蓄え込んだもうひとつの文明圏が現れる。"

1

 8/11(木)に大阪で加藤 泉『はるかなる視線』 展を鑑賞。
 以前に豊田市美術館 内なる子供展で、絵画は観たことがあったのだけれど、彫刻は初めてなのでワクワクして、熱帯の大阪心斎橋の雑踏からアートスペース Sixのエレベータに乗った。

 エレベータを降りてアートスペース Sixへの白い通路を歩いて行くと、観えてくる巨大な四脚の立像(作品解説チラシ下段右。加藤泉の作品は全て「無題」なので識別のため『加藤泉作品集 絵と彫刻』の掲載ページを記載(以下同)P36,38)。

 赤い額が突出し黄色い石の眼の印象的な顔、黒いグラマラスなボディと細く伸びた四本の脚。口と胸から出ている植物の芽によって高さは2.1mと巨大な彫像。

 特に眼が素晴らしい。黄色の透明感がある大きな石を中心に各4つのそれを取り囲む小さな石で構成されている。荒く削られた樹の質感と、この石の対比が見事で凝視してため息が漏れること頻り。

 そしてSixの細長い室内に飾られているのは、彫像3点とそれを区切るように、床面に背中合わせに3組立てられた絵画6点。

 真ん中の彫刻は鉄製のベッドに横たわる緑色の顔と体に赤い髪の幼児(チラシ下段左、作品集P2,3,51)。
 幼児と思わせるのはその頭と体のバランス故なのだが、実は体は大人の女性の体ではないか、と思わせるようなカーブを持っている。
 そしてこれも体から植物が3本生えている。口から出た茎の先には、花弁が咲いている。

4

 三つめの彫像は、床に横たわる3体の人(父母子の親子か)(チラシ下段中央、作品集P39)。体は薄い黄緑と茶。先の二作品と異なり、植物が体から生えているのでなく、直接天に伸ばした手脚が植物の茎となり葉を芽吹いている。
 直接、コンクリート打ちっぱなしの床に横たえられていることによる冷たい感じと植物の暖かさが、これも異様な迫力を生み出している。

 全体として、巨大な木彫に透明感のある彩色。回り込んで何度も観たくなるこの魅力。帰りたくない、というか連れ帰りたい(^^)という強い願望を齎してくる作品群である。

 彫像の顔がいつまでも観てても飽きない。何故かレントゲンで透視したかのような色彩と石が嵌められた深い眼。ちょうど体格は大人ぐらい。そして横たわる姿の持つ哀悼感(こんな言葉はないかもしれないが、哀愁ではなく哀悼と思わず書きたくなるイメージなのである)。
 とにかく圧倒的な存在感にその場を何度もグルグルと徘徊して眼を虜にされ、その空間に馴染んでいく鑑賞者の体と心、といった感じ。

 あえて分析的に書くならば(僕はまだ充分に加藤泉の作品を観ていないため、言語化してまとめるのは躊躇われるのだが、あえて現時点で書いてしまうとw)、

 この体の大きさによる圧倒的な存在感とその透明感のある色による非実在感、このぼんやりと幽界を彷徨うような風情。そしてそこから天に向けてくっきりと伸びた植物のコントラストが、加藤の彫像のイメージを形作っているものだと思う。

 大人とも子供ともつかない、中間的な成長しきれない人間、そういった病的なものをイメージさせる巨大な子供のような/大人のような体。

 そして眼だけがくっきりと明確な石の意志に彩られて、さらに活き活きと伸びている植物による再生のイメージ。

 安直には語れないけれども、何故だか、プリミティブでアフリカを連想させる外観の人だけれども、これは日本人そのものではないか、と感じさせる。そして植物と眼で表現される再生。
 汲めどもつかない加藤泉作品の魅力であるが、どこかそんな言語化を強制させてくるような雰囲気をひしひしと感じさせる展示であった。

 とにかく今後ももっと作品を直に観てみたいと感じさせる素晴らしい作品です。皆さんも機会があれば是非。

◆関連リンク
屹立する空間にて シックス 加藤 泉『はるかなる視線』 展

"具体的なメッセージを読 み取らせるモチーフは描かれていないものの、私たちを見据える人物の巨大な頭部は、どこまでも深い知をたたえているように見える。この絵が示唆する「漠然 とした何か」は、人間と世界との関係性に問いを投げかけ、立ち止まって再考させるような、スケールの大きな世界観である。(文=林 央子)"

 評論記事、あの空間が持っていた雰囲気をとてもうまく再現されている。
 会場の写真も4点掲載されているので、是非、リンク先を御覧下さい。
「はるかなる視線」展 生命の根源に触れる感覚(産経新聞)

"いまだ誰も分け入ったことのない緑深い原始の森にたたずみ、根源的な生命体と向き合っている-" 紹介されているデフォルメされた写真がリアルに雰囲気を伝えています。

8/2読売新聞に加藤泉さんの記事
 震災とアートについても述べられている。今回の作品集に載らなかった1994年以前の作品にも興味が湧く。
加藤泉 日本の新鋭アーティストの形を持たない怪しい胎児達 | デザインブログ バードヤード.

1992年に卒業後15年間、資金練りと家族、アート活動を天秤にかけながら細々と展示に出すも毎回売れず、絵画の賞金を狙って家族で生き抜く資金を稼いだりと、正に苦節の日々でした。

作品が世に認められるまで15年間の苦節の期間があったのですね。知りませんでした。作品紹介含め良記事ですね!
ソフビ彫刻作品集『加藤泉 Soft Vinyl Sculptures』本日完成
 @lindentoyさんからの情報。発売が予定されている本とのことです。期待!
Photo_3『加藤泉作品集 絵と彫刻』 青幻舎

"インタビュー:加藤泉×青野和子(原美術館主任学芸員)
アートディレクション:重実生哉
◆判型・仕様:B5判 2分冊(油彩120頁、彫刻64頁)◆函入り
◆定価:3,990円(本体3,800円+消費税)"

Izumi Kato Soft Vinyl Doll in Exclusive Colors for the Hara Museum (Hara Museum Online Shop)
 原美術館オンラインショップで通販されているソフビ

当Blog記事
感想 『加藤泉作品集 絵と彫刻』
新刊メモ 『加藤泉作品集 絵と彫刻』と出版記念展
豊田市美術館 内なる子供
加藤泉「人へ」 : KATO Izumi - Dear Human(ARATANIURANO(アラタニウラノ)こけら落とし)

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2011.08.17

■エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー「チェコ国における狼の再繁殖」とANALOGON エヴァ特集号

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◆「チェコ国における狼の再繁殖」

 エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー「チェコ国における狼の再繁殖」: Evy Švankmajerové "Vlci byli opět vysazeni v českých lesích" を表紙にした本がチェコで出版されているようなのでご紹介。

 これは昨日述べた図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』にあった他の絵のような、印象的な鋭い眼を隠してる。
 こちらによると、チェコのシュルレアリストの詩人František Dryje:フランチシェク・ドリイェ(昨日紹介した図録に長文のシュヴァンクマイエル論を寄せている方)の詩集につけられたグラフィックのようだ。

Analogon46

◆Analogon 46 (2006/I) | Analogon.cz

 図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』年譜にあった、チェコシュルレアリスム雑誌『ANALOGON 46:アナロゴン』Eva Švankmajerová:エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー特集号、特集タイトルは「複数のエヴァ」。

 Google翻訳でざっと目次が見れる。
 息子でシュルレアリストのヴァーツラフ・シュヴァンクマイエルの寄稿もあるようだ。
 勿論ヤンは寄稿してる。
 こうしたエヴァ特集号が今後日本で翻訳される可能性は、おそらくヤンの人気がだんだん上がっているにしても、限りなくゼロに近いのではないかと思う。
 そういう意味でも、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの魅力を、微力だけどここで紹介し続けたいと思う(^^;)。

 この特集号の表紙、おそらく(というか当然と言っていいのかな)エヴァの絵であろう。この情感に溢れたタッチは、好みの分かれるところだと思うが、僕はこうした部分に惹かれている。
 ヤンの本で、いくつかエヴァの文章を読むことが出来るが、いずれも相当に過激な戦闘的シュルレアリスムに溢れている。僕の興味は、その情感の深層にどんなものがあるのか、というところである。いくつかヒント的なことは、読んだこともあるが、もっとエヴァ本人の言葉として読んでみたいというのが、僕の希望である。

◆ANALOGON 公式HP

Analogon

 チェコシュルレアリスム雑誌『ANALOGON:アナロゴン』公式HPがこんなに充実しているとは知らなかったので、HPのタイトルページとバックナンバーのページを示します。
 バックナンバーの表紙(モノクロ+着色の紙への印刷)がとてもいい。
 ここから、面白いチェコの別のシュルレアリストを紹介できるといいのだけれど、いかんせんチェコ語が全くわからない。
 Google翻訳の能力向上を祈るばかりである(^^;;)。

◆関連リンク
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー 当Blog記事 Google 検索

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2011.08.16

■感想 図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』

The_works_of_japan15Jan and Eva - Activities of Jan Švankmajer In Japan Website

"「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 the works for Japan」
会場 京都文化博物館
期間 2011年7月22日〜8月14日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
期間 2011年8月20日〜9月19日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 京都文化博物館
期間 2011年10月7日〜10月23日"

 昨日、紹介した京都文化博物館で購入した図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』の情報と簡単な感想をまとめる。
 これはタイトルからもわかるように、ラフォーレミュージアム原宿8/20〜「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」 と京都文博 後期10/7〜の図録を兼ねている。というより、むしろ図録タイトルからもわかるように、どちらかというと、8/20〜の「〜映画とその周辺〜」展をメインとした図録である。

 巻頭エヴァが生前、最後に手がけたという「チェコ国における狼の再繁殖」(2004)シリーズから「怪談」まで全173頁の図録である。以下、8つある各パートごとに内容の紹介を記す。(twitterでつぶやいた内容なので、各140文字以内となっているのは御容赦あれ(^^;))

7

◆第1パート「エヴァの絵画」
 エヴァの絵画54点+陶磁器1点。僕が好きな赤系メディウム・ドローイング的作品は14点(うち「チェコ国における狼の再繁殖」8点)。最後の作品にも満ちるチェコの戦闘的シュルレアリスム。狼の鋭い視線たちが見つめていた物は何なのか、その奥底をとても知りたいと思わせる魅力的な絵。(右はショップで購入できるポストカードの絵「チェコ国における狼の再繁殖」引用)

◆第2パート「映画」
 ここでもエヴァさんの絵11点。ラテルナ・マギカの舞台のイメージ画、特に「オデュッセウス」のひとつ目の絵がいいです。あとヤンの『ルナシー』十字架のイエス、『ファウスト』の迫力の舞台装置! とか31点。この舞台装置は葉山の展示にもあったものではないか。実物の人間大の人形の迫力、これはとにかく見ものだと思う。

◆第3パート「ヤンのコラージュ」 5点。
 「天使のマクラクラン」って『ツイン・ピークス』の写真じゃないけれど、クーパー捜査官が切り刻まれているw。
 ここのパートはいまひとつかな(^^;)

◆第4パート「ヤンのドローイング、フロッタージュ、グラフィック」 28点。
 「移動式自慰マシーン"ダナ", "ロマン"」が圧巻(^^;)。巻末にはこの二点の詳細な解説もあり。
 「膝までの高さのハイソックス」って都条例下で展示していいのか? (嘘w)

◆第5パート「ヤンのオブジェ」 19点。
 やはりシュヴァンクマイエルの本領はここですね(個人的にw)。廃棄/腐敗した物ものが豊かなユーモアを身にまとい、冥界から復活する魔術的シュルレアリスム。葉山の展示と数点かぶっている様です

◆第6パート「触覚主義」 23点。
 触覚のオブジェ、コラージュ。京都で展示されていた「冬に全裸の人間」とかシュヴァンクマイエルのミニマリズム? このパートの作品は、やっぱ触れないとその神髄は解らない(^^;)

◆第7パート「日本での仕事」 120点。
 京都文化博物館の前期に相当する部分。ただし図録はその全部を載せているわけではない。特に「怪談」は3点のみ。まあ書籍が出ているのでこの省略は有ですが…。本を持っていなくて展示で気に入って図録を買った方は寂しいでしょうね。
 「妖怪木版画」の原画は載っているけれど、とても小さくて残念。

Prints_21_2011

◆特別展示パート「細江英公によるポートレート」 10点。
 京都文化博物館の前期相当部分。但し収録写真が物凄く小さくその真価は発揮できていない。素晴らしい写真なので、御待ちでない方は雑誌「プリンツ21」(大判の写真有。右引用)を御薦め。

◆図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』寄稿文
 書いているのは、シュヴァンクマイエル(エヴァの思いにも準ずる)、巖谷國士、椹木野衣、赤塚若樹、フランチシェク・ドリイェ、ペトル・ホ リー、保坂健二朗、小宮義宏。年譜 阿部賢一。
 かなり読み応えあり。

 素晴らしい図録に感謝! あ、値段は2500円です。

◆関連リンク
当Blog記事
チェコ ラテルナ・マギカ:Laterna magika『ワンダフル・サーカス:Kouzelny Cirkus』
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2011.08.15

■感想 ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 『the works for Japan』@京都文化博物館

The_works_of_japan_horz_2

Jan and Eva - Activities of Jan Švankmajer In Japan Website

"「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 the works for Japan」
会場 京都文化博物館
期間 2011年7月22日〜8月14日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
期間 2011年8月20日〜9月19日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 京都文化博物館
期間 2011年10月7日〜10月23日"

■前置き と まとめ

The_works_of_japan06

 8/11盆休みに入るとともに、ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル&シュヴァンクマイエロヴァー展@京都文化博物館に行ってきた。その後、加藤泉 『はるかなる視線』@コムデギャルソンギャラリースペースSixもまわる(後日レポート予定)。電車往復7時間あまりの青春18切符デヴューの旅(^^;)。

 まず、今回の展示会のネーミング「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展」は、本来「ヤン・シュヴァンクマイエル&エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー展」と名付けるべきではないか、と思うので、ここではこのように記しておきます。エヴァさんファンのこだわりですw。

 会場はレンガ造りで高い天井の洋館、京都文化博物館の佇まいに、シュヴァンクマイエル作品が見事に融合して和める空間が創り出されている。
 作品は、小説の挿絵のコラージュ中心で、壮観に並んでいる。
 中でも、やはり妖怪浮世絵と人間椅子の触覚感が圧巻。

 会場の雰囲気、レイアウトは良かったのだけれど、作品の額を照らす照明に工夫が必要かと思った。
 作品をじっくり見たいのに、一部の照明が観客の顔を向いている。これにより作品を見る時に、手で影を作る等の処置を取らないといけなくなっている。
 この部分は、是非、後期展では改善していただきたいものである。

■『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』コラージュ

The_works_of_japan19

 まず入っていきなりは、映画『アリス』のエヴァによるポスター(原画ではない)。これはエヴァ作品もいくつか観られるかと期待したが、今回は残念ながら、ポスターが3枚と細江英公氏撮影のポートレートで使用されているだけであった。
 図録を観ると、ラフォーレと京都 後期にしっかり展示されるようだったので、そちらを待つしかない。

 会場の入り口から、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の挿絵コラージュが数十点並んでいる。いずれも本で見ていたのだけれど、原画の大きさは本の約二倍の面積で圧巻。コラージュ独特の写真の切り方、貼付けた時の浮きといったところが生々しく、じっくり観ているとシュヴァンクマイエルが辿った工程と思考をどこかで触れられたような気分になってくる。ペイズリー柄のようなグリグリは手描きになっていた。

■『人間椅子』 触覚のコラージュ

 ここはアリスの平面のコラージュとは異なり、立体的な造形物がイラストと組み合わされている。特に毛や布や石といった触覚を刺激する造形。
 もちろん触覚芸術である江戸川乱歩の『人間椅子』に敬意を評しているのと、もともとこの題材に、触覚のシュルレアリストであるシュヴァンクマイエルを惹き付ける必然。
 残念ながら当たり前だが、作品に触れることはできない。
 触れてこその作品であると思うのだけれど致し方ない。コラージュを眺めながら、その触覚を想像する。これがシュヴァンクマイエルの触覚のシュールレアリスムの楽しみ方であろう。
 目玉と手で表現された人間椅子くんの感覚をシミュレートして、そのゾクゾクする感覚を、展示作品の視覚刺激から得てみて下さいw。

■『サヴァイヴィング ライフ』 コラージュ、絵コンテ他

 新作映画の制作に使用された膨大な写真コラージュの一部と絵コンテ、イメージボード等が展示されている。残念ながら絵コンテは手描き原稿でなく、コピー。

Dommunehorz02 以下の写真は、DOMMUNE「ヤン・シュヴァンクマイエル、エルンスト、上原木呂展」放映時のスクリーンショットから。終了した展覧会の様子を知りたい方のために、会場の雰囲気を伝えるのに引用させていただきました。問題あれば削除します。
 興味深かったのは、クリップで留められて紐に吊るされていたコンテというか、制作のメモのようなもの。それぞれのシーンでPCとか書いてあって、制作の形態が想像できるようになっていた。かなりPCと描かれたものが多く、チェコの作家の工房にもディジタルは進出しているようだw。

 惜しむらくは、このコーナー、資料的価値があるのに、図録に掲載されたものは極僅か。『ヤン・シュヴァンクマイエル 創作術』にもしかしたら掲載されているのかもしれない。

■細江英公氏撮影のシュヴァンクマイエルポートレート

 雑誌「prints21」に掲載されたポートレートの大判の写真が休憩ソファのコーナーに置かれていた。このコーナーが実はとても落着く。高い天井の洋館の空間に置かれたソファで、細江氏のポートレートに囲まれて、図録をめくる贅沢は格別だった。

Dommunehorz01

 ひとつ欲を言えば、撮影に使用したようなプロジェクタを用意して、実際にシュヴァンクマイエルが裸の体にまとった白い布をそこにおいて、エヴァさんの作品他を投影しておいてほしかった。
 あ、そうだ、ソファの布が白だったのだか、そこにプロジェクタで映像を投影しておけば良かったのに。観客自身が作品の一部になれるw。
 ポートレートの成り立ちを立体的に表現できる構成だと思うのだけれど、、、。

■妖怪 木版画

 このコーナーが今回の展示の目玉だと思う。
 シュヴァンクマイエルの原画(下絵として展示されていた)を、江戸の浮世絵から伝統の木版画で表現。
 その下絵(一部)と版画の展示、そして版木の実物と一枚づつ色を付けていく過程の版画がプロセスを説明するように並べられている。

Dommunehorz03

 あわせて興味深かったのが、15分の木版画の茨城(渡部木版)と京都の工房(竹笹堂)を尋ねて、匠の職人さんと語り合う様子を撮影した興味深いビデオの上映。

 ビデオで京都の竹中木版 竹笹堂の職人さんが語られていたシュヴァンクマイエルが描いた時の筆致の想像とその再現、100枚にも及ぶ版木であの妖怪のぼんやりとした色彩を見事に写し取られているのには感心した。まさに神業。

 ただ展示されていた下絵とじっくり見比べると、わずかばかりだけれど、色の階調が荒い部分、細部の形状の違いがどうしても残されている。
 これは致し方ないところなのだろうけれど、あくまでも眼をさらのようにして(^^;)見比べないとわからない仔細なことである。なにしろ作家自身が版画を観て、自分の作品と間違えたと言っているくらいなのでw。

 シュルレアリスムと版画って実はピンと来なかったのだけれど、ビデオの中でシュヴァンクマイエルが語っていた話では、ダリが自身の油絵を日本の浮世絵の技術に惚れて、版画で再現したことがあるそうだ。これは詳細が知りたい。
 どなたか御存じないでしょうか。

■『怪談』 コラージュ

 そして最後のコーナーがラフカディオ・ハーンの小説の挿絵コラージュ。
 ここは、下にカラーの妖怪画(来日時に古本屋で購入されたという妖怪本からだろうか)を置いて、上にモノクロの印刷物をくりぬいた独特のコラージュ。明らかにカッターナイフによる切り口でこのような制作の様子が見て取れる。
 まるで表面上の人間の平凡な(モノクロの)生活の深層に、色あでやかな妖怪的世界が息づいているかのように……(^^)。

 それにしても同じコラージュでもこれだけいろいろな手法が取られていることに改めて感心。横並びに原画を一望できる展示なだけに、こうした部分が浮き彫りになっているのが、自分にとって収穫だった。

The_work_in_japan

◆関連リンク
ヤン・シュヴァンクマイエル、浮世絵木版画に妖怪画で挑戦。:上原木呂の目
 ビデオで紹介されていた版画の制作風景が写真入りでレポートされています。
ヤン・シュヴァンクマイエル監督サイン会決定! - news

"『サヴァイヴィング ライフー夢は第二の人生ー』公開記念
ヤン・シュヴァンクマイエル サイン会
日時:8月27日(土)15:00スタート(14:30開場)
場所:タワーレコード渋谷店7F TOWER BOOKS"

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2011.08.11

■シュヴァンクマイエル × スズキコージ @雑誌『MOE (モエ) 』

『MOE (モエ) 2011年 09月号』 白泉社公式

"シュヴァンクマイエル×スズキコージ
夢幻へと誘うアニメーション サヴァイヴィング・ライフ
夢と現実が交錯するシュールなアニメーションで、いつも世界を驚かせるシュヴァンクマイエルさんが、新作の発表と展覧会のために日本にやってきました。長年のファンであり、絵本界で独自のシュルレアリスムを表現してきたスズキコージさんが、インタビュアーとなって日本文化を愛する氏に、夢の話、カッパの話、お化けや妖怪の話などユニークな質問をしました"

 雑誌「MOE」11.9月号、表紙にインパクトを受けながらw、スズキコージのヤン・シュヴァンクマイエルへのインタビューを読んだ。

 まず「シュヴァンクマイエル」という名字について。
 もともとはドイツ北部にある名前だけれど、今はドイツにもほとんどいないらしい。そして由来は、「シュヴァンキ」は「狂言」。「マイエル」は「○○○人」で、組み合せて「楽しませる人」という意味があると語られている。

 また日本への来日で浮世絵の作成の話になり、そのきっかけになった妖怪について。チェコの妖怪は日本より種類が少なく、子供の本ばかりで大人向けの本がないとか。以前の来日の際に、京都の古本屋で妖怪本を買った話が紹介されている。

 そしてチェコの河童の話。チェコのカッパは頭に皿がなく、手の水が乾くと大変なことになるらしい。ところ変われば随分と異なるものですね。京極夏彦氏に日本と中国の河童の関係に加えて、東欧との歴史的な経緯も調査していただきたくなる。
 
 最後は、スズキ氏がお土産にと持ってきた、竹の子の話。チェコでは缶詰しかない、筍とぬかをいっしょに煮ると柔らかく食べられるという情報に、喜んでタケノコをもらって帰るシュヴァンクマイエル。ホテルで食べたのであろうかw。

 日本のえほんシュルレアリストとチェコの巨匠の遭遇という貴重な記録。いろいろと今まで読んだことのない話題が興味深かった。でも全体はもっとあったはずで、さらに長い記事で読みたいものである。

 そして最後に気になるのは、スズキコージさんはシュヴァンクマイエルに本を渡したのだろうかw。スズキコージや片山健と、シュヴァンクマイエルの合作なんて、ファンにとっては夢のような企画である。

 

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2011.08.10

‪■ULTRAFACTORY ジャイアント・トらやん 巨大ロボット建造映像

‪ジャイアント・トらやん 京都に立つ!‬‏ - YouTube
 震災後、京都造形芸術大学構内ギャラリーに展示されたヤノベケンジのジャイアント・トらやんの建造映像が公開されている。

 音楽がとても勇壮で、建造される様を盛り上げていて、ワクワクする(^^)。

 今まで何度かジャイアント・トらやんは実物を観ているが、このように組み立てられ、そして内部構造が見えるのは珍しいので、ファンにはたいへん貴重な映像である。

◆関連リンク
帰ってきたドラゴンと夏休み | 京都造形芸術大学ULTRA FACTORY

"THE ARTIST の手から光が放たれ ドラゴンが息を吹き返しつつあるようです。 今度はどこに出現するのか? 今年も熱い夏になりそうです。"

 以前ツイートしたヤノベケンジが語る水都大阪再開催に向けたラッキードラゴン復活に対する、電力会社の圧力。それについては、現在どんな状況か、書かれていないが、ラッキードラゴンは京都のULTRAFACTORYで復活しつつあるようです!
 もしかしたら大阪と別の場所で息を吹き返すのかも。
Pappa TARAHUMARA News Blog: ヤノベケンジさんとのトークショーレポート &「三人姉妹」流山市生涯学習センター公演 2011.7/30

" 流山市生涯学習センターで現在開催中の”パパ・タラフマラファイナル美術館”にて今回初展示となるヤノベさんの作品も多数展示させていただいており、トークショーは「ガリバー&スウィフト」でお目見えいたしました、巨大赤ちゃんオブジェの前で開催されました。
 トークでは「ガリバー&スウィフト」での制作秘話や、 三人姉妹をご覧いただいた感想、作品一点一点に対する思い…なども語られました。

万博と原子力と廃墟を結ぶ様々な奇縁 - ヤノベケンジ インタビュー|クリッピン・ジャム - Clippin JAM

"「太郎さんは明言していないけど、《太陽の塔》の『太陽』っていう言葉にも『原子のエネルギー』という意味があったんじゃないかと思うんです。そもそも万博の会場は、未来の灯である原発の電気をいち早く導入しようということで、福井の原発発電所を作ったという経緯もあるんですね。
 もう一つ付け加えれば、僕が訪れたチェルノブイリのプリピャチという街は、原発のために作られた5万人ほどの人工都市なんですが、そこが建造されたのも万博と同じ1970年なんですよ」

 「人類のネガティブな遺産を語り継ぐ船だった第五福竜丸は《ラッキードラゴン》という船になって、人々のポジティブなイマジネーションをかきたてる存在になったんじゃないか。それが大阪の街を変え、人を変えていく起爆剤になったんじゃないかと思ったんです」"

当Blog関連記事
『ULTRA FACTORY ウルトラファクトリー展』探訪記 ジャイアント・トらやん
ヤノベケンジ 震災後 の 胎動 「立ち上がる人々」
ジャイアント・トらやん 究極映像研 Google 検索 

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2011.08.09

■スウェーデンのアーティスト crilleb50's アート写真

Crilleb50

crilleb50's deviantART gallery
 tumblrで流れてきた、スウェーデンのアーティストのアート写真のギャラリー。

 掲載した引用画像のようなモノトーンの画面に、スチームパンク風の画像をおいて加工した写真を得意としているようで、なかなか鮮烈なイメージを構築している。

 僕が最初に観たのが左上の写真。茶色の錆び付いた球体から、クトゥルーのようなものが出てくるイメージだろうか。空中に巨大な球体が浮いているものって、イマジネーションを刺激する。

 ホラー系映画のポスター作品もあるが、これもなかなかなので、是非リンク先を覗いてみて下さい。

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2011.08.08

■特報映像登場 沖浦啓之監督作品『ももへの手紙』

Photo

2012年 春 全国ロードショー 映画『ももへの手紙』公式サイト(特報)
Production I.G [作品詳細]

"監督・脚本・絵コンテ:沖浦啓之
作画監督:安藤雅司
作画:井上俊之,井上鋭,本田雄,西尾鉄也,青山浩行
美術監督:大野広司
主題歌:原由子「ウルワシマホロバ〜美しき場所〜」
2012年春 全国ロードショー

「お父さん、本当はなんて書きたかったの・・・?」
ある日ももは、屋根裏で一冊の古めかしい本を見つける。 その日から、ももの周りで不思議なことが起こり始めるのだった——。

 監督は、『人狼 JIN-ROH』にてベルリン映画祭ほか、全世界から賛辞の嵐をうけた天才・沖浦啓之。スタッフには、スタジオジブリ作品はもちろん、『AKIRA』、 『イノセンス』、『エヴァンゲリヲン新劇場版』などに参加した日本アニメ界を代表するアニメーターが、こぞってこの作品に手を挙げた。"

 沖浦啓之監督作品『ももへの手紙』の情報がついに公開された。
 作画陣がとにかく凄い。いずれも作画監督で1枚タイトルをはれるアニメーターが結集。さすが沖浦監督というチーム編成である。

 今回公開された特報は極短く1分ほどのもの。作画シーンは極めて短い。
 『人狼』のハードな路線とはイメージを変えた家庭的な絵柄と思われるが、沖浦演出がどのような映像を観せてくれるのか、とても楽しみ。

 最後に出てくる影の存在が気になります(^^;)。

◆関連リンク
『ももへの手紙』主題歌決定!!(角川映画)

"【沖浦啓之監督コメント】 今回、原さんに主題歌をお願いすることができ、大変嬉しく思っております。完成した曲は、とても前向きで明るく、そして優しさに満ちたものになっていまし た。その素敵な曲は、しっかりと映画のラストに根を張り、作品の世界を広げてくれています。これは凄いことだと思います。映画の公開はまだ少し先ですが、 ぜひ楽しみにお待ち下さい"

 原由子の歌は「鎌倉物語」とかの優しい静かなバラード調の曲。
 原坊のこの路線の曲は好きなので、沖浦映画でクライマックスなんぞに使われたら……。
Twitter / @sudotadashiさん

"今年のIGポートの株主総会は「ももへの手紙」の上映会つき。"

 なんと2011年のIGポートの株主総会で早くも作品が上映されるという情報。
 上映会は全篇かどうか不明ですが、もしかして既に作品は完成しているのですかね。
IG Port | IRカレンダー

"8月19日 11:00~ 2011年5月期 定時株主総会
開催場所:武蔵野芸能劇場 3階 小会議室"

 当たり前だけど、こちらは株主しか入れないので、ご注意を。今年の決算短信をみると、昨年の若干の赤字から黒字転換しているので、IG作品のファンとして、とても嬉しい。

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2011.08.04

■新刊メモ 『ヤン・シュヴァンクマイエル創作術』『馬たちよ、それでも光は無垢で』

『ヤン・シュヴァンクマイエル創作術 (東京カレンダーMOOKS)』

"『サヴァイヴィングライフ ー 夢は第二の人生 ー』公式読本。

もしかしたら、まったく新しいタイプの映画が、この方法でつくりうるかもしれません。実写とアニメーションのあいだにある何ものかが。
                  ヤン・シュヴァンクマイエル"

 撮影した写真をアニメーションで動かす手法を今回取っているということだけれど、それだけに収まらない創作の秘密が描かれているようだ。

 アニメーション評論をされている土居伸彰氏(Nobuaki Doi (NddN))が「明日発売の『ヤン・シュヴァンクマイエル 創作術』 on Twitpic」にて以下のように語られている。

"明日発売の『ヤン・シュヴァンクマイエル 創作術』という本の見本が届きました。『サヴァイヴィング・ライフ』のメイキング部分の編集を担当しましたので是非…大変だった…"

 土居氏によるメイキング、とても楽しみである。

Horz

古川日出男『馬たちよ、それでも光は無垢で』 新潮社

"私は福島県に生まれ た。声がする。そこへ行け――。

あの日以来、私は時間を喪失した。世界はテレビの向うにあり、自分こそが彼岸にいた。涙がこぼれる、自問する、どうして私は死なないのか。どうしたら苦をともにできるのか――。震災から一月、作家は福島県浜通りをめざす。被災、被曝、馬たちよ! 目にした現実とかつて描いた東北が共鳴する、小説家が全てを賭けた祈りと再生の物語。"

古川日出男『馬たちよ、それでも光は無垢で』刊行記念インタビュー|新潮社

"作品の最後に、想像力でエンディングの情景を作れるのか。想像力で作れればそれはイコール小説で、小説の善きことができる。善き想像力を使うことで善き小説 が生まれて、それはこの世界に対して有効だっていうことを試そうとしたんです。それで実際書いて、文学は有効だって分かったから、これからは「その先のど こか」に向かおうとしています。"

 雑誌『新潮』2011.7で読んだのは原稿用紙200枚。単行本は160ページ。雑誌に対して、書き足しか別の一篇が収録されるのか?
 まだ実物を見ていないので、確認していないが、この本は期待である。

◆『新潮』古川日出男「馬たちよ、それでも光は無垢で」感想メモ

 古川日出男の言葉に打ちのめされるように読み進めた。凄いビートある言葉たちが誌面から飛び出してくる。

 被災地ルポルタージュに『聖家族』の狗塚牛一郎がAR(拡張現実)で上書きされ、イヌとウシの彷徨う、時間が止まったような土地で語られる馬の歴史。
 最終2頁の詩的な描写に胸が詰まる。

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2011.08.03

■メモ 第三舞台 封印解除&解散公演「深呼吸する惑星」

Photo

劇団「第三舞台」が解散へ 小劇場ブームの中心的存在

"1980年代の「小劇場演劇ブーム」の中心的存在だった劇団「第三舞台」が解散する。主宰する鴻上尚史さんが21日、東京都内で記者会見し、11月から来年1月にかけて行われる公演「深呼吸する惑星」が最後と発表した(略)
 鴻上さんは解散理由について「“故郷”(劇団)に正式に別れを告げた方が、クリエーターとして次の地平に行けるのではないか」と語った。
 同劇団は鴻上さんが早大在学中の81年に結成。テンポのよいせりふ回し、ダンスやギャグを交えて時代を切り取る作風が若者の人気を集めた。代表作に「朝日のような夕日をつれて」など。"

第三舞台 封印解除&解散公演「深呼吸する惑星」 ごあいさつ

"(略)
そして、もうひとつ大切なお知らせ。
どんな芝居をやろうかメンバーと相談している中で、この公演をひとつの区切りにしようという思いが固まりました。
今回の芝居は、封印解除であり、同時に解散公演になります。 (略)

『第三舞台は変わらない。そして、変わり続ける。』

最後の第三舞台になります。よろしければ劇場でお会いしましょう。
鴻上尚史"

 このニュースが流れた時のショックは大きかった。
 まさかの復活公演が第三舞台解散公演になるとは、とても残念である。

 そして復活は当然『朝日のような夕日をつれて '12』だと思っていた。これは多くの第三舞台ファンに共通した暗黙の認識だったのではないだろうか。
 『朝日のような夕日をつれて '12』でなく、『深呼吸する惑星』という新作であることは、たぶん解散と関係してるんだろうと思う。

『深呼吸する惑星』CAST

"筧 利夫 長野里美 小須田康人 山下裕子 筒井真理子 / 高橋一生 / 大高洋夫"

 公式HPの出演者を見ると、何故かこれだけのメンバーしか出ていない。
 しかも男が4人。これでは『朝日のような夕日をつれて』は上演できない。全くの邪推であるが、解散と何か関係しているように思えてならない。

 以下、僕の個人的な話。
 20代で『朝日のような夕日をつれて』を名古屋で観て衝撃を受け、それからしばらく深くシンクロして第三舞台を探索していたw。第三舞台時代の鴻上尚史の戯曲と本は全部持ってて、芝居も東海地方のハンディ(いつも飛ばされている)を乗り越え(^^;)5〜6本は観た。
 それらを通して『朝日のような夕日をつれて』の衝撃の秘密を知ろうとしていたのだ。
 なので、解散はとても感慨深い。

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 今後、鴻上尚史の活動の中心は、「虚構の劇団」になるんだろう。
 そして第三舞台のひとつの代表作『天使は瞳を閉じて』を大高洋夫が主演で8/2〜公演。
 「幻の第三の舞台」から「虚構」への移行である。

虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』鴻上尚史×大高洋夫

"リアルですよね。メルトダウンした後の世界で生き残った人たちの話なので。それは状況としては非常に悲劇的なんですけど、ここではその中で懸命に生きようとしている人たちの姿を描いてる"

 横たわる不安な世界感覚を底流に描きつつ狂躁的でシャープな笑いの連打する幻のような舞台。もしかしたら現在、最も第三舞台が必要とされていそうなのに、解散はとても残念である。

◆関連リンク
封印時 鴻上尚史のごあいさつ

"お互いが生き延びていたら『第三舞台』として、10年後に会いましょう。その間、僕は創り続けます。最近、ようやく決心がつきました。んじゃ" 全員生き延びていたのに何故?

・関係者のtwitter @KOKAMiShoji @gibson_703 @SatomiNagano @KAKEI_TOSHIO @ito3com

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2011.08.02

■感想 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』3Dとウィングスーツ立体映像メイキング

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Transformers: Dark of the Moon - Movie Trailers - iTunes
 『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン3D』、巨大ロボットものの立体視映画ということで、期待して観た。
 ドラマ部分は置いといて(モデルでもあるロージー・ハンティントン=ホワイトリーのプロポーションだけを観ていたような気がする(^^;))、月とチェルノブイリと、シカゴの街の大スペクタクル。3D映画では『アバター』以来の満腹で帰ってきた。
 息つく暇のない、センス・オブ・ワンダー映像の乱れ打ち、強烈なアクションのシャワーにまさに満腹。(今回、REAL Dで観たが、タイミング悪く字幕版になった。字幕による3D効果の邪魔な度合いが大。やはり3Dは吹き替えでないと駄目ですね)

 全体のまとめとして、人は映像でこのようなものをコントロールできる時代に突入したのか! ってちょっと大げさだけれども(^^;)、感慨。

 冒頭のアポロ11号のシーン。
 一部、実際のNASAの記録映像、JFKの打上とヒューストンの光景と月面映像の一部がなんと3D化されている。CGで新作した部分も多いが、2D変換でまさかあの映像が立体映画として観られると思っていなかったので感心。おまけに、オルドリン飛行士(たぶん実物)が登場するシーンもあり、アポロに感動した世代としては感涙ものである。

 先日、NHKコズミックフロント「旧ソ連 幻の宇宙計画 ~天才科学者コロリョフの見た夢~」で観た、ロシアの月着陸船があのままのデザインで登場したり、なかなか宇宙好きのマインドをくすぐる(と言いつつ、ストーリーはアポロ陰謀論に近いトンでも系列なんですが…。ここにも映像と物語の大きな断絶がw)。

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 そしていくつもあるクライマックスのうち、シカゴの摩天楼での人間とディセプティコンの追撃戦。
 ポール・グリモー『王と鳥』には摩天楼と巨大ロボットが出てくる。
 それに影響を受けて宮崎駿他が描き上げた高低差を利用した素晴らしいアクション映画が『カリオストロの城』と『長靴をはいた猫』である。

『王と鳥』公開記念 大塚康生氏 特別インタビュー (聞き手/叶精二)

"高低差を描くという意味で、技術的演出的な影響を受けたと言えるんじゃないでしょうか"

 個々のアイディアは宮崎駿ほどではないが、『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン3D』もこの高低差の演出は特筆すべきでアクションを作り上げている。そしてもちろん3D撮影を駆使することで、その迫力は比類ない。
 倒壊しつつある摩天楼の中での主人公たちのアクションで、それが最大限活かされる。ここの闘いの組み立ては高低差、ビルの傾きを最大限活かしていてなかなかのものと思う。
 惜しむらくは、「柱」が作動する摩天楼での攻防が丁寧に描かれていないこと。高低差を利用して、下から攻めていく段取りが丁寧に組まれていたら、もっと凄かったろうに。残念。

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 『アバター』のヘリと翼竜の空中戦、『ヒックとドラゴン』のクライマックスの空中戦、それらと並ぶ立体視映画の切り拓いた新しい地平。
 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン3D』では、特にヘリコプターと機械生命体が乱れ飛ぶCGシーンと合成されたウイングスーツのスタントは素晴らしい。

シカゴ摩天楼群での超絶立体映像メイキング 

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 このメイキングで紹介されているが、撮影は3台の3Dカムで撮られている。特にこの写真のヘッドマウントタイプの3Dカメラに興奮。
 実際に時速240kmで飛ぶウィングスーツのひとりの頭に付けられて撮影されたらしいが、スピード感と臨場感が素晴らしい。
 今後これでどんな凄い映像が撮られるか!期待である。

 あー、やっぱIMAXで観たかったなぁー。

◆関連リンク
・NHK #BSHiハイビジョン特集  Free as a Bird  〜大空の冒険者たちへ〜」、ウィングスーツに搭載したカメラのハイビジョン映像のスピード感が凄い。
ウィングスーツGoogle画像検索 Youtube動画
 1200mの絶壁から飛び降りて、高さ100mでパラシュート。
Twitter / @higuchishinji 樋口真嗣さん

"なんの話かというと、トランスホマ3の3D効果、今まで複雑すぎてなにがなんだかわからないロボット描写、どこまでがロボットの部品で、瓦礫で、壊されたメカの破片か?複雑すぎて脳内整理ができない情報量が今までに比べると随分と判りやすくなったような印象が。"

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2011.08.01

■感想 コズミック フロント「旧ソ連 幻の宇宙計画 ~天才科学者コロリョフの見た夢~」

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「旧ソ連 幻の宇宙計画 ~天才科学者コロリョフの見た夢~」
 コズミック フロント | NHK宇宙チャンネル

"天才科学者セルゲイ・コロリョフ、彼なくしてソビエトの宇宙開発はあり得なかったと言われるほどの重要人物であり、その存在は国家機密だった。(略)
新たに見つかった貴重な映像や関係者の証言を基に、悲劇の天才科学者コロリョフの実像に迫り、ソ連宇宙開発の壮絶な舞台裏を描く。"

 ソ連宇宙開発の貴重な映像が観られて幸福だったw。
 60年代宇宙開発のチーフデザイナーだったが、その存在が隠されていた国家の最高機密セルゲイ・コロリョフの宇宙にかける夢と現実が素晴らしい。

セルゲイ・コロリョフ:Сергей Королёвによる月着陸計画

 ここに計画の資料が掲載されている。
 やはり宇宙機のデザインは、アメリカよりソ連の方がいいですねw。
 特に冒頭に引用した着陸船に痺れるw。この写真もSF魂直撃!

Cfpl_95

 '66年にコロリョフが急逝しなければアポロに先んじて月に降りたかも。そして宇宙競争は火星探査へ突入し今頃は…。いろいろな夢を見させてくれるドキュメントだった。(右はコロリョフのスケッチを元に番組が作成した火星宇宙船)

 そして、番組にはコロリョフを知る人物として、人類初の宇宙遊泳をしたアレクセイ・レオーノフ飛行士が登場。この方、70年代のSFマガジンの表紙を飾った宇宙画家でもある。絵を描くレオーノフ氏の姿も映し出されたが、残念ながら写されたのは宇宙画でなく地上の風景画だった。

 ここにあるレオーノフの言葉、何故、絵描きでなく宇宙飛行士になったかがとてもいい。

"もしも別の美しさと別の色〜永久に素晴しい空の色〜に心を奪われなかったならば、おそらく僕は画家になっただろう。ところが僕は空の色に近づくために飛行士になったのだ"

◆関連リンク
アレクセイ・レオーノフ飛行士と画家A・ソコロフの画集『画集 人間と宇宙:人類の夢と幻想の世界』
 日本語解説プリント付(残念ながらSOLD OUT)。
・ロシアのサイトでいくつかの絵が観られる。

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