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2011.08.16

■感想 図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』

The_works_of_japan15Jan and Eva - Activities of Jan Švankmajer In Japan Website

"「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 the works for Japan」
会場 京都文化博物館
期間 2011年7月22日〜8月14日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
期間 2011年8月20日〜9月19日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 京都文化博物館
期間 2011年10月7日〜10月23日"

 昨日、紹介した京都文化博物館で購入した図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』の情報と簡単な感想をまとめる。
 これはタイトルからもわかるように、ラフォーレミュージアム原宿8/20〜「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」 と京都文博 後期10/7〜の図録を兼ねている。というより、むしろ図録タイトルからもわかるように、どちらかというと、8/20〜の「〜映画とその周辺〜」展をメインとした図録である。

 巻頭エヴァが生前、最後に手がけたという「チェコ国における狼の再繁殖」(2004)シリーズから「怪談」まで全173頁の図録である。以下、8つある各パートごとに内容の紹介を記す。(twitterでつぶやいた内容なので、各140文字以内となっているのは御容赦あれ(^^;))

7

◆第1パート「エヴァの絵画」
 エヴァの絵画54点+陶磁器1点。僕が好きな赤系メディウム・ドローイング的作品は14点(うち「チェコ国における狼の再繁殖」8点)。最後の作品にも満ちるチェコの戦闘的シュルレアリスム。狼の鋭い視線たちが見つめていた物は何なのか、その奥底をとても知りたいと思わせる魅力的な絵。(右はショップで購入できるポストカードの絵「チェコ国における狼の再繁殖」引用)

◆第2パート「映画」
 ここでもエヴァさんの絵11点。ラテルナ・マギカの舞台のイメージ画、特に「オデュッセウス」のひとつ目の絵がいいです。あとヤンの『ルナシー』十字架のイエス、『ファウスト』の迫力の舞台装置! とか31点。この舞台装置は葉山の展示にもあったものではないか。実物の人間大の人形の迫力、これはとにかく見ものだと思う。

◆第3パート「ヤンのコラージュ」 5点。
 「天使のマクラクラン」って『ツイン・ピークス』の写真じゃないけれど、クーパー捜査官が切り刻まれているw。
 ここのパートはいまひとつかな(^^;)

◆第4パート「ヤンのドローイング、フロッタージュ、グラフィック」 28点。
 「移動式自慰マシーン"ダナ", "ロマン"」が圧巻(^^;)。巻末にはこの二点の詳細な解説もあり。
 「膝までの高さのハイソックス」って都条例下で展示していいのか? (嘘w)

◆第5パート「ヤンのオブジェ」 19点。
 やはりシュヴァンクマイエルの本領はここですね(個人的にw)。廃棄/腐敗した物ものが豊かなユーモアを身にまとい、冥界から復活する魔術的シュルレアリスム。葉山の展示と数点かぶっている様です

◆第6パート「触覚主義」 23点。
 触覚のオブジェ、コラージュ。京都で展示されていた「冬に全裸の人間」とかシュヴァンクマイエルのミニマリズム? このパートの作品は、やっぱ触れないとその神髄は解らない(^^;)

◆第7パート「日本での仕事」 120点。
 京都文化博物館の前期に相当する部分。ただし図録はその全部を載せているわけではない。特に「怪談」は3点のみ。まあ書籍が出ているのでこの省略は有ですが…。本を持っていなくて展示で気に入って図録を買った方は寂しいでしょうね。
 「妖怪木版画」の原画は載っているけれど、とても小さくて残念。

Prints_21_2011

◆特別展示パート「細江英公によるポートレート」 10点。
 京都文化博物館の前期相当部分。但し収録写真が物凄く小さくその真価は発揮できていない。素晴らしい写真なので、御待ちでない方は雑誌「プリンツ21」(大判の写真有。右引用)を御薦め。

◆図録『ヤン&エヴァ・シュヴァンクマイエル展 映画とその周辺』寄稿文
 書いているのは、シュヴァンクマイエル(エヴァの思いにも準ずる)、巖谷國士、椹木野衣、赤塚若樹、フランチシェク・ドリイェ、ペトル・ホ リー、保坂健二朗、小宮義宏。年譜 阿部賢一。
 かなり読み応えあり。

 素晴らしい図録に感謝! あ、値段は2500円です。

◆関連リンク
当Blog記事
チェコ ラテルナ・マギカ:Laterna magika『ワンダフル・サーカス:Kouzelny Cirkus』
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