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2011年7月3日 - 2011年7月9日

2011.07.06

■ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 『the works for Japan』『〜映画とその周辺〜』東京と京都で開催

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(引用写真:ヤン・シュヴァンクマイエル『不思議の国のアリス』、『アフリカの人形』、『アルチンボルド風原理』、『植物学』、映画『エトセトラ』より、の5点)
シュヴァンクマイエル展が東京と京都で開催、日本の職人との妖怪版画コラボ作も展示 -art-designニュース:CINRA.NET

"今年2月に国書刊行会から刊行された『不思議の国のアリス 新装版』と『鏡の国のアリス 新装版』の表紙のために描いた作品2点と、京都と茨城の版画職人との共同作業によって制作された版画作品および下絵を紹介する。この版画作品には、日本の『百鬼夜行絵巻』を意識した妖怪と、シュヴァンクマイエルが独自に創造した妖怪が描かれている。さらに、ラフカディオ・ハーンの小説『怪談』のための挿絵と、写真家・細江英公の撮影によるシュヴァンクマイエルのポートレートも展示される予定だ。"

Jan and Eva - Activities of Jan Švankmajer In Japan Website

"「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 the works for Japan」
会場 京都文化博物館
期間 2011年7月22日〜8月14日

本展では、これまで展覧会と同様、様々な素材を使ったオブジェ、絵画、版画、ドローイング、コラージュなど、いかにも、シュヴァンクマイエル夫妻らしい、多岐にわたる作品群をご紹介いたしますが、そのほとんどは、日本初公開の作品です。副題にもある通り、映画に関連したものが一つの核になるのですが、これらの作品は、映画館と美術館の境界を、事実上取り払ってしまった作家の、真骨頂とも言うべき作品群です。しかし、今回、特筆すべきは、これらに加えて、新たに日本のために制作したものが入っていることです。まずは、新装版の表紙のために描いた「アリス」が2点。そして、日本が、世界の美術史に大きな影響を与えた木版画。シュヴァンクマイエルが下絵を描き、茨城と京都の彫り師と摺り師が、江戸時代から伝わる伝統的な技法で制作した作品は、下絵が8点、その中から選ばれ制作された木版画が3点、加えて、木版画の制作過程を理解してもらうために、版木と順序摺りを展示します。日本の百鬼夜行絵巻を意識した妖怪と、彼が独自に生み出した妖怪からなる絵柄は、私たち日本人を魅了してやみません。さらに、現在制作中のラフカディオ・ハーンの「怪談」のための挿絵と、歴史的な事件と言ってもいいコラボレーションの産物、日本が世界に誇る世界的な写真家、細江英公が撮ったシュヴァンクマイエルのポートレートの展示も予定しています。

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
期間 2011年8月20日〜9月19日

「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展  〜映画とその周辺〜」
会場 京都文化博物館
期間 2011年10月7日〜10月23日"

 展示会の詳細が発表になったので、改めて情報として掲載。
 展示としては、まず京都で『the works for Japan』展。
 そして東京『〜映画とその周辺〜』展→京都巡回。という流れになるようです。

 冒頭の作品は、CINRA.NETからのプレス資料の引用ですが、これらの作品が両方で展示される作品かは不明ですので、公式サイトJan and Eva - Activities of Jan Švankmajer In Japan Websiteの情報を注意して観ておく必要がありそうです。

 僕は京都が近いので、そちらの二つの展示会に行ってみようと思っています。

 特に僕の興味は、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーのメディアム・ドローイング作品がどの程度出品されるか。エヴァのあの奥深い精神の内奥に迫るような絵が好きなので、とても楽しみなのです。(という観点から今回の展示会のネーミング「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展」は、本来「ヤン・シュヴァンクマイエル&シュヴァンクマイエロヴァー展」と名付けるべきではないか、と思うのです)

 冒頭の引用写真、新作のオブジェの写真も出てて興味深い。
 なんか大怪獣ガッパみたいなシルエットw。

 そして、雑誌「prints21」に掲載された、細江英公氏撮影のシュヴァンクマイエルポートレートも展示される!

◆関連リンク
シュヴァンクマイエル 当Blog関連記事 - Google 検索
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー 当Blog関連記事 - Google 検索

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2011.07.05

■感想 「プリンツ21 2011年秋号 特集 ヤン・シュヴァンクマイエル」

Prints_21_2011

『prints (プリンツ) 21 2011年秋号 特集 ヤン・シュヴァンクマイエル』(amazon)
プリンツ公式HP

"■表紙■ 写真:細江英公
【CONTENTS】
撮り下ろし巻頭グラビア ヤン・シュヴァンクマイエル VS 細江英公
ヤン・シュヴァンクマイエルからの手紙
対談 ヤン・シュヴァンクマイエル×細江英公
極私的シュヴァンクマイエル論 
 『サヴァイヴィング ライフ』オブジェ少年の夢と現実 飯沢耕太郎
 『オテサーネク』飽食をめぐる三女神 やなぎみわ
 『アリス』シュヴァンクマイエルとルイス・キャロルのアナロジー 小谷元彦
 『悦楽共犯者』触覚フェティシズムに深く浸されることへの共感 柳下毅一郎
 『部屋』『男のゲーム』言語で変換できない快楽スイッチ ピエール瀧 
 『ファウスト』からくりの愉楽 宮沢章夫
 『ルナシー』人間も肉片の塊に過ぎない 松江哲明
フィルモグラフィ1964-2011
DVD・書籍リスト
ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 〜映画とその周辺〜
 『自然の歴史』について 小宮義宏
京都精華大学「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展」のためのワークショップ・レポート
ヤン・シュヴァンクマイエル、マックス・エルンスト、 上原木呂 三人展
 シュルレアリストたちの宴 上原木呂
殊萬句舞繪鏤(しゅばんくまいえる)木版画 プリンツ21誌上ギャラリー
ふたりの巨匠が行く、「お岩稲荷」訪問機。
細江英公作品集 Eros and Thanatos——光と闇
細江英公略歴
細江英公巻頭作品 プリンツ21誌上頒布"

 amazonから雑誌「prints21 特集ヤン・シュヴァンクマイエル」が送られてきた。

 細江英公氏の写真が凄まじい。シュヴァンクマイエルを裸にして白い布をかぶせ、彼とエヴァ・ シュヴァンクマイエロヴァーの作品を投影。エヴァの赤い幻想がヤンと融合している! これはファンでなくても、シュールレアリスム好きの方は、必見!

 このポートレート、プリンツでオリジナルプリントの誌上頒布が告知されている(P95)。写真10点を各5部づつ限定販売。サイズは四つ切(254×305mm)、各12万円(!)。
 迫力の写真を家に置きたい気もするが値段が…。もちろんこの値段は細江英公氏の作品ということで適正とは思うのですが、、、。

 圧倒的にこのポートレートが素晴らしいのだが、その他、各氏のシュヴァンクマイエル論(僕は特に小谷元彦氏の文章を興味深く読んだ)、妖怪浮世絵他、各種作品掲載等、たいへん充実した内容になっている。このポートレートの高レベルによって、これまでに出たシュヴァンクマイエル特集の雑誌の中でも特筆すべきものになっている。

■その他情報

・対談で述べられているエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーとの出会いのエピソードがとても良い。ヤン・シュヴァンクマイエルが次のように語る。"プラハにあるユダヤ人墓地に「ラビ・レーヴ」という中世時代に実在した<ゴーレム>伝説を作った高名な学者の墓がある。紙に希望を書いて小石に包んでその墓石に置くとその願いが叶うという言い伝えがある…彼女は私の舞台を観た後、「この人と結婚させて下さい」と書いてお墓に置いたそうです。"

・「prints21 特集ヤン・シュヴァンクマイエル」からの新情報。今年制作された京版画の妖怪浮世絵は、京極夏彦文、多田克己編・解説『妖怪図鑑』(国書刊行会)にインスピレーションを受けたものらしい。

■日本人女性にシュヴァンクマイエルが受け入れられる理由

 対談で女性ファンが多いことに対し、シュヴァンクマイエルは、"日本人女性はマゾヒストが多いのではないかと考えています。私の映画にあるサドの要素に共鳴するのではないでしょうか"と答えている。
 (^^)僕は、なんか違うと思うのだけど女性ファンの方々いかがですか?

 この特集を読みつつ、日本人女性ファンが多い理由を考えた。
 僕は、子供が喜んで粘土や骨や人形を弄り回しているような、稚気に溢れるシュヴァンクマイエルの映像がカワイク感じられるのでは、という仮説を思いつく。そして触覚感覚も元々幼児的な部分があるように思う。キーは母性かも。

 例えば、食べたくないから食物を人形に見立て歩かせたり、廃物を並べて動物の形を作ったり、鼻の穴にソーセージを突っ込んだり(^^;)。シュヴァンクマイエルの 映像が単に不気味でないのは、五感に直結したこうした稚気が溢れているからではないか。女性ファンは、もしかしたらそうしたシーンに、母性本能を刺激される…とかの仮説w。

 ということで、twitterでフォロワーの方に御意見をうかがった。

続きを読む "■感想 「プリンツ21 2011年秋号 特集 ヤン・シュヴァンクマイエル」"

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2011.07.04

■感想 多治見市文化工房ギャラリーヴォイス『ガラスの変貌Ⅱ』

gallery VOICE 最新イベント情報

"多治見市文化工房ギャラリーヴォイス『ガラスの変貌Ⅱ』6/11-7/10
ガラス作家7名による現代の造形的な作品を紹介しています。"

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 写真OKとのことで、HDR写真を撮ってきた。上は、佐々木雅浩 "臨界Ⅲ"。

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 そして同じく佐々木雅浩 "転成Ⅰ" と " 臨界Ⅲ "。
 いずれも奇妙な、蕩けるようなシュールな形態に痺れるw。特に実物に回り込んで楽しめた、形状も素晴らしいのだけれど、HDRで人の眼の感知できない高コントラストの写真として観ると、さらに光の造形が奥深く感じられる。
 (iPhone4でアプリ"Pro HDR"を使用しているが、固定が悪いので手振れは御容赦。ガラス作品はしっかりしたHDR撮影で、その光の造形を、それも作品として残すべきかもしれませんね)

 他の佐々木雅浩氏の作品は以下のHPをご参照。

硝子人【佐々木 雅浩】|グラスアーティスト・ガラス工芸作家紹介|硝子工芸営業舎

"溶けたガラスは、無機物でありながら有機的な形を成します。 砂が熱によってガラスに転成し私を介して成形された後、サンドブラストによって、 また砂へと還ります。炎と風による一連の物質の変化に私が立ち会うことで、 どのような形態になるのか、ガラスとの共同作業と言っても良いでしょう。 それは素材を知り、技術を高める過程の中にある発見や直観から、生まれた形です。"

 作家によって語られた造形の秘密の一端。
 これらの作品は是非、実際の制作の様子を見てみたいものですね。

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 他の作家の作品もなかなか刺激的。
 左から、家住利男 "M.110401"、神代良明 "かつてのしろは"、福西毅 "邂逅-Ⅰ"、沖 文 "Section Series"。
 家住氏の作品は重層的な緑の光が印象的。神代氏のまるで雪のような作品はガラスの乱反射がこういう形でアートになるんだ、という驚きがある。
 福西氏のはわざと荒削りのテクスチャーを狙ってあってゴツゴツした感覚が面白い。そして沖氏の繊細に積み上げた表面形態。

 このギャラリーヴォイスは、陶芸の展示が主なのだけれど、こうしたガラスの展示も新鮮な光の造形として凄く面白いので、今後も継続してほしい。

◆関連リンク
硝子人【神代 良明】
硝子人【由元 裕美】
 なに、このファンキーなキャラ! この方の作品は一度、是非、観てみたい(^^)

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