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2012.01.16

■感想 第三舞台 大千秋楽『深呼吸する惑星』 板垣恭一監督 ライブビューイング

Photo

「深呼吸する惑星」-第三舞台 封印解除&解散公演(公式HP)
第三舞台ライブビューイング 公式HP
大千秋楽ライブビューイング』劇場予告編

 2012.1/15(日)18:00〜第三舞台最後の芝居の千秋楽@福岡。
 全国のワーナー・マイカル・シネマズ24劇場とTOHOシネマズ6劇場、計30劇場で生中継されたライブビューイングと呼ばれるイベントに参加したので、レポート。   

■ライブビューイングの様子

Photo_2

 僕は名古屋大高のワーナー・マイカル・シネマズで観た。
 (当初、各務原で観るつもりだったのだけれど、出勤の可能性があったので会社近郊に切り替えた(結局、休出は免れたけれど…))

 大高の映画館はほぼ満席、スタートは画面に福岡の会場の様子が映し出され、いつものRoxy Music ♪More Than Thisが流れ、客席に立った鴻上尚史がtwitterでどこから観てるかを書き込んでほしい旨のメッセージを映す。
 芝居はハイビジョンの鮮明な画像と、見事なカメラワークで、福岡の様子が克明に映画館の画面に転位される。生とは思えないカメラの切替で、ライブというよりも完成度の高い演劇映画の趣き。

板垣恭一のブログ sadsonghappystory@excite.co.jp : 第三舞台

"いま劇団は解散公演を しているところです この作品は テレビでオンエアされたり DVDになったりしますが ぼくはそのディレクターです"

 この素晴らしいライブビューイング映像を監督されたのは、第三舞台出身の演出家・板垣恭一さんとのこと。さすがに第三舞台とともに歩まれ、知り尽くされている板垣さんならではの的確な映像演出。

 本来演劇は、舞台の上で行なわれている演技を、観客が自身で注目点を変えて、心の中にひとつのイメージを創り出すのがポイントであると思うのだけれど、第三舞台ファンの壷を捉えたこの演出は素晴らしかった。(個人的には、会場のスモークの匂いが映画館で再現されていたら最高なのだけれど、、、。スモークの匂い、かなり好きなのでw。あ、今回スモークシーンなかったかもw)

 ラストの閉幕後の出演者あいさつ。
 当初大高の映画館では、観客も照れて(?)寂しかった拍手も、鴻上尚史がハーフアース姿(緑の髪の毛)で画面に出てきたら割れんばかりにw!

 会場は、古くからの第三舞台ファンはむしろ少なく、若いお客さんの方が多かった。これだけ新しい(と思われる)集客ができるのだから、来年ぐらいにこっそり復活してほしい(^^)!と思ったのは、僕だけではないはず。

■『深呼吸する惑星』感想
 そして『深呼吸する惑星』、10年振りだけれど、紛れもない第三舞台の芝居であり、あの笑いとラディカルな問いに満ちた濃密な時間を思い出した。

 第三舞台『深呼吸する惑星』ストーリーはSF(^^;)鴻上尚史の芝居は物語が主でないので割と骨格はどっかから持ってくるのが多い印象。で、今回は『アバター』+『ソラリス』(映画)+沖縄基地問題ですねw(+デューン?)。

 にしてもパンフにあるように筋は昔に比べ分かりやすい。もっと複雑に錯綜して早口で高密度に情報を重畳しても良かったのにw。

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 物語は直線的に進み、昔の第三舞台に比べたらシンプル。理由として鴻上尚史がパンフの角田光代との対談で、95年の阪神淡路大震災とオウム事件で「世界が難解であることがむき出しになってしまったので、せめてわかるものを手に入れたい」という物語への欲求への対応が続いていると述べている。
 難解なSFより、きっちりと解決するミステリーが、その後、売れたことを指摘している。今回の東北の震災で政治含め現実の幻想性というか混沌を突きつけられた日本人はどんな物語を求めるか考えてしまう。

 ただ95年以降ミステリーが売れたことについては笠井潔がミステリー論として書いている不条理な大量死とミステリーの関係性の視点も重要でしょうね。不条 理な突然の死に対して、何か意味を付与せざるを得なくなる人間の心性ということもあの当時のミステリーブームの一因になっている感覚も…。

 「第三舞台は変わらない。そして変わり続ける」のキャッチコピーに対して『深呼吸する惑星』で感銘を受けたのは「変わらない」面が強かったかもしれない。 良くも悪くも予定調和的に観えたのが安心感。ただやはり凄いスピードで「変わり続ける」部分に期待していたのも確かで、そこが解散の理由なのかも。

 そして各役者定番の演技がファンには嬉しい。長野里美のカモメ姿が、最高にキュートで良かった!
 また幻覚の屋上シーン。着ぐるみのコミックと学生時代への追憶、絶妙のアンバランス/バランス。これ、第三舞台の真骨頂ですね。

 とにもかくにも、映画館で観たとはいえ、会場の拍手での一体感も手伝って、感慨深い幕引きでした。特に湿っぽくなくカラっとしていたのが第三舞台らしいラストだった。関係者の皆様、本当にお疲れさまでした。ありがとうございます。
 今後の散開による新たな展開も楽しみです!!

 本当なら♪More Than This を聴きながら劇場を後にしたかったのだけれど、残念ながら(何故だw!)iPhoneには入っていなかった。そこで、今回も使用された楽曲、ブルーハーツの♪ラブレターをヘビーローテして帰宅。
 昨日のイベントだったのだけれど、今日一日、余韻にずっと浸っていた。

第三舞台 大千秋楽『深呼吸する惑星』ライブビューイング - Togetter
 大千秋楽当日のtwitterでの、第三舞台関係者とファンのツイートをまとめました。ファンの方には、第三舞台の締めくくりの熱い様子に触れられると思います。

◆関連リンク
第三舞台のこと again: 大高 洋夫さんBlog

"1981年の5月15日に旗揚げ初日を迎えた僕らは昨日2012年1月15日で解散しました。 封印期間はあるものの約11000日ほどです。"

第三舞台「深呼吸する惑星」backstage vol.2 - Togetter
 別の方がまとめられた、第三舞台関係者の大阪公演から福岡大千秋楽までのツイートまとめ。
第三舞台「深呼吸する惑星」backstage - Togetter
 同じく稽古開始から紀伊國屋ホール千秋楽まで。
・Blog ごめんね日常さんの第三舞台 大千秋楽レポート。カーテンコールの一部始終を見事に雰囲気含め書かれています。ファン必読。
劇団第三舞台サウンドトラック vol.1 : Thaks The Third Stage - YouTube
 第三舞台の芝居が、その同時代の音楽と切っても切れない関係にあることを見事に表現したビデオ。

ドキュメント 「第三舞台'81~'91」
第三舞台ドキュメント「BE HERE NOW アウトテイクス」
 (WOWOW開局当時で懐かしい)、'90年の映像、今から21年前、役者さん皆んな若々しいw。特にダンスの体のキレが違う。このスピードも第三舞台なんですねぇ〜しみじみ。

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