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2012.04.05

■感想 NHK BSプレミアム 『山村浩二スペシャルアワー~アニメーション「頭山」から「マイブリッジの糸」まで〜』

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NHK BSプレミアム 『山村浩二スペシャルアワー~アニメーション「頭山」から「マイブリッジの糸」まで〜

" 世界的に活躍するアニメーション作家・山村浩二。繊細でオリジナリティー溢れる作風で注目を集め、世界で唯一、アヌシー、ザグレブ、オタワ、広島の“4大アニメーション映画祭”すべてでグランプリを受賞。番組では「たけしアート☆ビート 山村浩二」を再放送。さらに、「頭山」以降の作品の変遷をたどりながら、最新作「マイブリッジの糸」までを放送。山村アニメーションの魅力を余すところなく紹介する"

Twitter / @Koji_Yamamura: 山村浩二スペシャルアワー

"『頭山』『年をとった鰐』『カフカ 田舎医者』『こどもの形而上学』『マイブリッジの糸』放送"

アカデミー賞にもノミネートされた「頭山」も放送。アニメーション作家・山村浩二のスペシャル番組がNHK-BSプレミアムにて3月26日深夜放送  - amass.

"3月27日(火)午前01:27〜02:40(26日深夜)
【出演】山村浩二,犬童一心,片山杜秀"

 一時間強にわたり、山村浩二監督を特集した番組が放映された。
 「たけしアート☆ビート」は以前に観たことがあったが、特に印象的だったのは北野武の最後に言った言葉。「今回、対談するという事で、ずっと観ないでいた山村さんの作品をしっかり拝見しました。漫才他、自分のやってきたことが何か間違っていたのではないか、と思ってしまった」(正確な言葉でなく、大意で引用)。
 これは世界のたけしから、山村監督のアニメーションに捧げられた最大級の賛辞である。

 そして代表的な五作品のノーカット放映。「マイブリッジの糸」は、まだ劇場公開中のはずだけれど、NHKがポリゴンピクチャーズと共同制作であるため、BS限定ではあるがTV放映となったのだろう。

 僕は劇場で観るチャンスがなかったので、この放映を心待ちしていた。実は「田舎医者」も「年をとった鰐」も「こどもの形而上学」も観たことのなかった僕は、まとめて山村作品を堪能できて、NHKに大感謝である(^^;)。
 
 「頭山」と初見の作品群。表現の幅が広く、これらは、一作として類似作品がない、挑戦的な作品であるところがとても素晴らしい。

 「頭山」の落語ベースの滑稽でシュールな物語。
 そこから転調し「年をとった鰐」の凄みのあるブラックな奇想。深層心理風景を映像化したような「田舎医者」の伸縮自在の医者のアニメート。肩の力を抜いて、稚気に溢れる子どもたちのメタモルフォーゼを描いた「こどもの形而上学」。
 そして最新作にして、難解な時空物語である「マイブリッジの糸」。
 
 「年をとった鰐」と「田舎医者」の凄さに圧倒されて、正直言って僕は「マイブリッジの糸」は絵柄もテーマも実は強く響いてくる感じではなかった。
 「マイブリッジの糸」自体の映画の原初を描いたシーンは感銘を受けたのだけれど、東京の母子のシーンとの連環がピンとこなかったのだ。

 番組では作品の後、犬童一心監督と音楽評論家の片山杜秀氏の解説が入っていた。こういう解釈があるのは聞いてよくわかったのだけれど、僕には抽象的すぎて背景情報を知らないので、映画の観賞後の印象はぼんやりとしたものとなってしまった。片山氏による作品に使用されている楽曲、バッハの「蟹のカノン」についての解説も、なるほど、と思ったのだけれど、、、、。

 絵のイメージもテーマに沿った表現のようだけれど、実は好きな表現ではなかったので、、、。あくまでの好みの問題ですね、これは。

 最後に強く印象に残った「年をとった鰐」と「田舎医者」。
 これら表現とテーマの融合がまさにこうしたアニメーション作品だけが到達できるイメージになっており、素晴らしいと思った。
 「マイブリッジの糸」は、また何回か見直して、噛み込んでみたいと思う。

◆関連リンク
エドワード・マイブリッジ - Wikipedia

"1878 年6月15日にはこの装置を等間隔に12台並べ、疾走する馬の連続撮影を成功させた。 シャッターは当初ゴムやスプリングを用いたものであったが、後には安定して高速度を得るために電気式のものに改良された。 これにより露出時間は1,000~6,000分の1秒が得られた。 レンズはダルメイヤー製、焦点距離90ミリ、レンズ口径32ミリが用いられた。(略)
ゾエトロープと組み合わされ、次に幻燈機のように投影するための装置が作られた。 図像がディナー皿程度の大きさのガラスの円盤の縁にそって並んでいるもので、ゾープラクシスコープと呼ばれた。 投影されたのは実のところ写真ではなく、写真をもとに描かれた絵であった。 1879年にスタンフォードと友人らを相手に上映され、サンフランシスコで一般にも公開された。 スタンフォードの出資により、パリとロンドンでの講演旅行も行われた。 この連続写真を見たエジソンは大いに触発され、後に映写機キネトスコープを発明することになる。そして、キネトスコープはシネマトグラフにつながり、映画が誕生することになる"

Twitter / @Koji_Yamamuraさん

"NHK Worldで2012年4月より放送される英語版 "TAKESHI Art Beat"のオープニングタイトルを制作。「たけしアート☆ビート」の公式サイトでタイトル映像が視聴できます"

たけしアート☆ビート(こちらに山村氏のタイトル映像)

"NHKワールドでは、2012年4月より28分に再編集した 英語版 TAKESHI Art Beatの放送が始まります。詳細は、NHK WORLDのサイト でご確認ください"

映画『マイブリッジの糸/Muybridge's Strings』 公式サイト

Muybridge - YouTube マイブリッジが撮った映像がいくつかYoutubeに。
Eadweard Muybridge - YouTube このあたりが御薦め。
Eadweard Muybridge - Wikipedia, the free encyclopedia
 エドワード・マイブリッジ - Wikipedia


カフカ作・山村浩二監督『田舎医者』 

"繰り返される現実に、絶望を抱えて生きる。”田舎医者”はわたしたちの日常にいる― 日本人初、オタワ国際アニメーション映画祭グランプリ受賞作品。『頭山』の山村浩二が挑むカフカの世界。 (ストーリー)田舎医者は困り果てていた。すぐにでも患者のところに行かねばならない。そんな時、ふと目の前に突如あらわれた馬子。馬に乗ると一瞬にして 遠く離れた患者宅に到着した。何か困ったことがおこると、神様は私に救いの手を差し伸べてくれる―。暑く湿った部屋。すすり泣く家族。わき腹に薔薇色の傷 を咲かせた少年。だが、どうしようもない出来事ばかりを前にして私は何もできない。私は医者だ。私は無能だ。自分を救うために自分をだまし、こうして私は また絶望の朝を迎える・・・。 初回限定「山村浩二監督絵書き下ろしペーパーケース使用」"

山村浩二『マイブリッジの糸I』
山村浩二『マイブリッジの糸II』

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