■感想 レオポルド・ショヴォー作 山村浩二監督『年をとった鰐』Léopold Chauveau "Histoire du vieux crocodile"
"2005/13分/35mm, Hiビジョン/ビスタ
16:9/ DOLBY デジタル 製作:ヤマムラアニメーション 語り:ピーター・バラカン 原作:レオポルド・ショボー『年をとったワニの話』(福音館書店/出口裕弘 訳) 演出、脚本、アニメーション、美術、編集:山村浩二 サウンドデザイン:笠松広司"
"NHKの子供向け短編アニメやCM、ミュージッククリップなど幅広いジャンルで活躍中のアニメーション作家・山村浩二。彼が製作した「年をとった鰐」に加え、自らセレクトした「ビーズ・ゲーム」「フランクフィルム」「リボルバー」など、全8作品を収録"
"山村浩二が長年の構想の後に遂に映像化。シンプルな線によるストイックな映像と、ピーター・バラカンの味のある語りとともに、やさしく、切なく描き出しました。子どもから大人まで楽しめる寓話性に富んだ、ほろ苦い涙を誘う切ない物語。"
元絵本のイメージに沿って作られたという「年をとった鰐」。
シンプルな絵柄で語られるシュールな長命の老鰐の数奇な老後の人生。
素朴だけれど、力強い奇想が満ちていて、そして蛸の娘との邂逅と別れが素晴らしくシュール。生体の宿命とその狭間に存在する心の起こす珍奇な生業。最後、アフリカの人々の神になるところの人の描写とか、その寓話的な批評性が素晴らしい作品。原作の力も大きいのでしょうが、これは傑作アニメーションです。
◆関連リンク
・ レオポルド ショヴォー『年をとった鰐』
"若い頃、ピラミッドが建つのを見たほど年をとった鰐は今やリュウマチに蝕まれ、もう魚もとれない。心の底から嫌気がさした時、鰐は自分のひ孫を食べてしま う。もう何千年も生きてきてとても尊敬されていた鰐だが、一族は彼の死刑を決めた。子孫たちが自分を尊敬しなくなったのにたえきれず、鰐はひとりナイルを 去る…。
内容(「MARC」データベースより) フランスの名作、レオポルド・ショヴォーの傑作「年をとったワニの話」をアニメーション作家、山村浩二が映像化に挑んだ意欲作。禅の如きシンプルで絶妙な タッチが見事に鰐の心理を描き出す、少々苦い、大人の寓話。"
・ レオポルド・ショヴォー『年をとった鰐』(文庫)
"数十世紀もの年をへたワニは、故郷を捨ててナイルをくだり、海に出て十二本足のタコと恋仲になるのですが…苦いユーモアにみちた表題作ほか、奇想あふれる 全四篇を収録。「二十世紀のラ=フォンテーヌ」ショヴォーが、最愛の息子ルノー君に語ったお話にみずから絵をつけた物語のシリーズ、第一弾"
・Léopold Chauveau - Wikipédia
・レオポルド・ショボー(wiki) Google 翻訳
・Histoire du vieux crocodile : 年をとった鰐 - Google 画像検索
| 固定リンク
« ■感想 NHK BSプレミアム 『山村浩二スペシャルアワー~アニメーション「頭山」から「マイブリッジの糸」まで〜』 | トップページ | ■情報 BEAT TAKESHI KITANO 「絵描き小僧展」 »
コメント