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2012年3月4日 - 2012年3月10日

2012.03.09

■情報 ディヴィッド・リンチ個展 二題。David Lynch "Bob's Second Dream", "Man Waking from Dream"

Bobs_second_dreamDavid Lynch Plans First New York Gallery Exhibition Since 1989 | Gallerist NY (Tilton Gallery)
 3/6-16に開かれるニューヨークで89年以来の2度目のディヴィッド・リンチ展"Bob's Second Dream"。
 リンチの絵で、たびたびモチーフにされるBobの新作が冒頭の引用写真。
 この作風、リンチだけのオリジナルな風格が出てきていますね。

David Lynch, Man Waking From Dream

 こちらは、1/28-3/20 フランスで開催中のディヴィッド・リンチの展示会。
 "Man Waking from Dream" 赤い光の照明の部屋の展示が良さそう(^^)!

◆関連リンク
当Blog リンチ関連記事 Google 検索

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2012.03.08

■情報 友永和秀監督『BUTA』(アニメミライ[ animemirai ])

Buta

友永和秀監督『BUTA』アニメミライ[ animemirai ]

"日本の古典的な画風を受け継ぎつつ、アナクロなロボットまで登場させて、漫画映画の楽しさと発想の自由さを取りもどそうという試みである。デフォルメされている絵柄でも、動かし方は物理法則に 沿ったリアリズムをベースにした堅実なもの。それが物語展開とともに破天荒なものになっていくエスカレーションは、アニメーションがもつハラハラドキドキ の楽しさを呼び覚ます。

[STAFF]プロデューサー:竹内孝次/原案:クリストフ・フェレラ/脚本:広田光毅、友永和秀/監督:友永和秀/作画監督:白井裕美子/若手原画指導:矢野雄一郎、末永宏一/中堅原画"

 2012.3/2(金)深夜NHK MAGネットに友永和秀さんが登場!
 若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ」の紹介シーンで舞台挨拶の様子と作画風景が少し映ったのだ。
 友永さんが監督&作画監督されたテレコム・アニメーションフィルムの作品は『BUTA』。アクションシーンも一部放映されたが、友永さんらしい凝った動きで期待の一作。

"アニメミライ"の4本の作品
 いずれも清廉なイメージの作品ですね。
 劇場公開は3月24日(土)~。東海地方は公開なし…。でも"4月以降、ニコニコ生放送にて配信(時期調整中)"とのこと。楽しみに待ちたい。

◆関連リンク
アニメミライ白書2012 1本目/2本中 ‐ ニコニコ動画(原宿)
 平成23年度若手アニメーター育成プロジェクト”アニメミライ”のドキュメンタリー。アニメミライにご参加したスタッフの声。
 こちらでも友永和秀さん監督/作画監督『BUTA』の映像や絵コンテも見られる!そして作品を語る監督の姿!
 「ライバルのいる幸せってありますね。これは大きいっすよ」(6'30"あたり)。これ、金田伊功さんのことなのでしょうね。しみじみと良い語りですね〜。
 考えたら動く友永さんを観たのは初めて(^^)!
アニメミライチャンネル - ニコニコチャンネル
アニメの殿堂ムービースクエア|姿三四郎|東京ムービーONLINE.

   "■初回放送:1981年6月8日 ■放送局:フジテレビ系 ■原作:富田常雄 ■製作:藤岡豊 ■演出:三家本恭美 ■脚本:神波史男/大原清秀 ■キャラクターデザイン:モンキー・パンチ ■作画監督:友永和秀"

 友永氏が作画監督された『姿三四郎』、ネットで公開されているのですね!これは懐かしい。
・昨年のテレコム・アニメーションフィルム滝口禎一監督『おぢいさんのランプ』(若手アニメーター育成プロジェクト PROJECT A)

"監督:滝口禎一/キャラクターデザイン・作画監督:高須美野子/演技スーパーバイズ:友永和秀"

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2012.03.07

■感想 円城塔『道化師の蝶』そして「松ノ枝の記」

円城塔『道化師の蝶』
 『道化師の蝶』読了。まずは表題作にして、SFの初芥川賞受賞作「道化師の蝶」。これは言語幻想奇想小説(^^)とでも呼ぶべき作品。

 文章の齟齬によるイメージの膨らみ…節内での齟齬、章ごとの齟齬…。ともすると一義的にしか意味を意識して込められない言葉たちが奏でるコミュニケーショ ンから齟齬し、意識でない状態の何物かを伝える言葉たちにめくるめく(^^)。

 そしてもうひとつの掲載作「松ノ枝の記」。
 僕は表題作よりこちらに感動。傑作w!表題作が齟齬は持っているにしても一つの物語が割と読み解きやすかったのに比べて、こちらはさらに詩的にSF。
 メタフィクションの極北かも(^^)。
 脳内の機能分離による二つの意識の生成と作家/翻訳家との物語の交換。重層的で本質的なメタ。そして描かれるホモサピエンスが目撃する最後のホモネアンデルターレスのイメージ…。
 無意識がザワザワ騒ぎ出す、解析不能の象徴的描写に鳥肌が立つ。
 キーとなる1943年のザゼツキー症例をネットで調べると、島田荘司『ネジ式ザゼツキー』しか出てこない。これも架空の、メタ要素なのか。御手洗潔の探索を読まないと(^^)…。

◆関連リンク
島田荘司『ネジ式ザゼツキー』

"記憶の一部をなくした男が書いた奇妙な童話『タンジール蜜柑共和国への帰還』。

蜜柑の樹の上にある村、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機――。
そして彼の肩甲骨には翼のなごりがあった!
妄想としか思えない男の話から、御手洗潔が導きだした真相とは何か――!?"

大森望氏の"円城塔『道化師の蝶』攻略ガイド"
 あらすじは同じだったので間違いないんでしょうね。僕は自信ないけどw。
「道化師の蝶」  沼野充義、中島京子、陣野俊史氏による「ナボコフへのオマージュ? 創作合評」(「群像」2011年8月号)
 これは深い読解。この読みに固定されてしまいそうで怖いけど必読かも(^^;)。
第232回 ラジカントロプス2.0文学賞メッタ斬り!スペシャル第146回芥川賞、直木賞【結果編】
 円城氏登場Podcast。
 伊藤計劃『屍者の帝国』を書き継ぐことについても触れられている。
 残されたA4一枚の構想に基づき伊藤計劃調で書かれるとか。後、実質1週間で書き上がるが刊行は年内にとのこと。
 伊藤計劃氏の遺稿『屍者の帝国』は 作風とは違うけれど、人工知能とか意識とかテーマ的にはクロスしそうで、コラボレーションによる膨らみに期待ですね!ワクワク(^^) 。
 あと『Self-Reference ENGINE』の英訳本が出る可能性があるとか(今から読んで気に入ったら訳すらしい)。アメリカでラファティの隣に書店で並んだら嬉しいっすね(^^)。
・朝日新聞の円城氏コメント「数学の定理や科学的発見は確実に増えている。同じようなことを小説でめざしたい」
 この言葉は深いですね~。今は映像でも音楽でも先行作品のリミックスしかない、とのたまうクリエーターに聞かせたいw。
『道化師の蝶』公式HP
 「世界各地で繰り広げられる“追いかけっこ”と“物語”はやがて “小説と言語”の謎を浮かび上がらせてゆく」
芥川賞・円城塔「伊藤計劃の遺した物語を継ぐ」 | ニコニコニュース
 "伊藤計劃氏の未完作品『屍者の帝国』を完成させることを明言した。円城氏にとって伊藤氏は「優れた書き手」であり自身も「影響を受けた」という"。次はこの作品で伊藤氏と直木賞をダブル受賞(^^)!というのはどうでしょう。
円城塔 当Blog記事 Google 検索

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2012.03.06

■情報 新文芸坐「ヤン・シュヴァンクマイエルの世界」「アンドレイ・タルコフスキー」

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オールナイトスケジュール|新文芸坐オフィシャルサイト

"3/24 世界の映画作家 Vol. 126 ヤン・シュヴァンクマイエルの世界
サヴァイヴィング ライフ -夢は第二の人生-(2010・チェコ/ディーライツ) 22:30~
短編集(1)「棺の家」「エトセトラ」「ドン・ファン」「コストニツェ」「レオナルドの日記」「アッシャー家の崩壊」 アリス(1988・スイス/ザジフィルムズ)
短編集(2)「自然の歴史(組曲)」「部屋」「対話の可能性」「地下室の怪」「陥し穴と振り子」「男のゲーム」「闇・光・闇」 ~5:25
※短編集配給:レン・コーポレーション=チェスキーケー"

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オールナイトスケジュール|新文芸坐オフィシャルサイト.

"3/3 世界の映画作家 Vol. 125 アンドレイ・タルコフスキー
惑星ソラリス(1972・ソ連/ロシア映画社)★カンヌ映画祭審査員特別賞、他 22:30~
ストーカー(1979・ソ連/ロシア映画社)原作・脚本:ストルガツキー兄弟
鏡(1974・ソ連/ロシア映画社)挿入詩:アルセニー・タルコフスキー ~6:10"

 新文芸座のHP<世界の映画作家>のシリーズが興味深い。
 特に最近の二つのポスターイメージが良かったので掲載。タルコフスキーはタッチの差で既に終わってますが、、、、。お間違えなきように。

 タルコフスキー『鏡』が未見なのをこれ見て気づく。
 今度、DVDで見てみよう。そうすると『ストーカー』も観たくなるw。

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2012.03.05

■感想 マーティン・スコセッシ監督 『Hugo : ヒューゴの不思議な発明』

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 マーティン・スコセッシ監督 『ヒューゴ』(吹替REAL D)観てきた。
 北米版の予告篇を観た以外、他の情報なしで観に行ったのが良かった。
 スティームパンクなファンタジー映画と思ってたら…まさかの本Blogど真ん中、映像がテーマの映画だった(^^;)!
 映画ファン、とりわけSFフィルムの好きな方は必見。映画という夢の発明についての映画になっていて、目頭が熱くなるw。

 もし未見なら今すぐこの記事を読むのを止めて、情報を全てシャットアウトして劇場へ。そしてこれは、ネタばれになるので書けないが、3Dで観ないといけない映画です!

 映画全体についてあえて書くと、題材は素晴らしかったのだけれど、演出の緻密さは今ひとつ。もしスコセッシでなくジャン=ピエール・ジュネが監督だったら、きっと私は号泣したでしょう(^^;)。そして今回、吹き替えで観たけれども本当はフランス語で観たかった(原版はイギリス英語らしい)。

 (ネタばれ前にあと追加で)パンフは良くなかったので購入されるのはよくよくご配慮を。原作者ブライアン・セルズニック本人が取材・執筆という公式ガイドブックを買えばよかったと実は後悔している。
ブライアン セルズニック『ヒューゴの不思議な発明 公式ガイドブック』
『キネマ旬報 2012年 3/15号 No.1606号』

"驚異のライト&マジック スコセッシ、はじまりの映画へ 「ヒューゴの不思議な発明」 対談・宇田川幸洋×滝本誠、ほか"

 滝本誠さんによるクロエ・モレッツの評をパンフで読むのを期待したのだけど、今回書かれていない。で、滝本さんのキネ旬対談があるとのことで、こちらを期待。

★★ 予告篇等を観る時に御注意を!!   ★★ 

 皆さん、御注意下さい!
 日本語公式サイトの予告篇と紹介文は、映画前には観ない/読まないこと!


 twitterを読んでいると『ヒューゴ』のネタばれが、かなり流れてくる。
 例えば、ある映画批評家は書いてはいけないキーワードをガンガン書いている。
 
 そして映画を観終わった後にみた日本語予告篇も大事なネタがバレバレ状態。
 僕が観たアメリカの予告篇はきれいに隠蔽しているのに何故こんなことを!!。

 




★★★★★★★★ここからは、ネタばれします。 注意! ★★★★★★★★

 僕が映画を観る前に知らなかったのは、この映画に、SFファンタジー映画の始祖にあたる関係者が出てくるところ。機械人形のあの書き物に現れたイメージとサインに驚愕して、あ、この映画はそういうテーマの映画なんだ、と気がついた時、映画館で吃驚して小さく声を上げてしまった!! 映画を観ていて、このように声を出してしまったことはきっとはじめてではないだろうか。
 それくらい吃驚する題材の秘密を、前半隠してあるのに、日本語サイトでは、予告と紹介文でバラしてしまっている。
 一般の観客にとってはそのキーワードは全く問題ないだろう。
 だけれども、この映画を本当に喜ぶSF/ファンタシー映画のファンは、このキーワードを知らないで観たら、この機械人形の書くシーンで、驚嘆するはず。

 なので、あのキーワードは絶対に観る前にネタばれしてはいけない。

 
「どこで夢が生まれるか知ってるかい?ここで生まれるんだよ」

 あの人物が、自身のスタジオである「スター・フィルム」で、ファンの少年に語る言葉。

 このスタジオで強烈に新しい映画の息吹を刺激的に感じて、後年映画研究家となったルネ・タバールは、『夢の発明』という映画の歴史を綴った本を出版する。
 本作は、その映画の秘密を描いた本が重要なアイテムとして登場する、映画研究についての物語なのである(^^)。

 そして、3Dの使われ方も、そんな映像による夢と幻想の装置としての映画というものを意識した描き方で、他にない見事な効果を出している。
 なので可能ならば映画館の立体視で観ることを是非に御薦めしたい。

 あの人物が深く傷つき、夢の発明を断念するきっかけになる戦争のドキュメント、第一次大戦のシーン。兵士達が足をひきずりながら戦場から去る当時の(?)記録映像のシーンが3D化されている。
 そして「スター・フィルム」で作られ回顧上映される作品/あの人物によって手描き彩色されたものの3D化。

 これはスコセッシによる、幻想映画を3Dでさらに新しい領域へ導くための宣言のような映画なのである。

 その3D映像について、僕は、冒頭の流れるような一連の駅とパリの街を描写したカメラワークと時計塔のギア群の立体映像、それから蒸気,雪といった浮遊物を見事に使った3D映像に強い印象を持った。

 少しくすんでボケていたように観えたのは残念だったが、これらシーンと、過去のサイレント映画の3D化の、幻想的なシーンに眼を奪われた。

 特にキーとなるあの映画の3D映像。
 主人公ヒューゴが、父から語られた幻の映像。それが立体映画として、現代の観客にも、新しいフィルムとして届けられる奇跡w。
 最近の映画のように綺麗にまとまったリアリズムとは別の、どこかにあるかもしれない幻想のような特異な映像にため息が出る。
 リアリズムでない、ある幻想がデフォルメされたあの独特の映像に心躍る何かがある。

◆蛇足 個人的記憶の誘発

 後は、僕の個人的な思い出話……w。
 あれは『スターウォーズ』の第一作がアメリカで封切られ、日本公開前に大いに盛り上がっていた頃。
 スターログの読者欄の縁で、高校の文化祭にて、その『スターウォーズ』予告篇の8mmフィルムをある方に借りて、当時毎年有志の友人たちと開催していたSF展で上映することになった。
 その時におまけで貸していただいたのが、『ヒューゴ』でキーとなるあの映画(^^;)。

 そのフィルムはモノクロだったけれど、当時ビデオもない時代のそれが映写機に映し出された時は、幻のように美しく、そして機械的な動きがポップで、シャープな『スターウォーズ』のSFXとは別の、大きな印象をもたらした。
 雑誌の記事とわずかな写真で見知っていたその原初のSF映像が、8mmのカタカタ鳴るぎこちない映写環境で映し出された時の気持ちを、今回久々にこの映画を観ながら思い出していた。

 まさかあれから数十年、21世紀に、あの映画を大画面で、しかもカラーライズされ、そして立体映画として観ることになるとは、今回まるで予想していなかったので、大きな驚きだった。
 映画フィルムの持つ、魔術的な幻惑は、闇と光と人間の視覚による、自分と世界の境界に立ち現れる魅惑的なものである。そんな原初的な感覚を呼び覚まさせてくれた21世紀の映画『ヒューゴ』に乾杯www!

◆関連リンク
映画『ヒューゴの不思議な発明』公式サイト
 日本語サイトの予告篇は、観劇前に観たらいけません。
Videos: Die Spezialeffekte von Hugo - COMPUTER BILD(ドイツのサイト)
 こちらはさらに完全ネタばれなので、観終わった方のみ。
Hugo - Movie Trailers - iTunes
・あの人物のwiki(Google翻訳)
 生年1861から晩年1921年。
 対して、
第一次世界大戦1914年から1918年。第二次世界大戦は1939年から1945年。
・あの人物の生涯を描いた本 
魔術師―映画の世紀を開いたわが祖父の生涯
映画の先駆者たち 1897‐1902 (世界映画全史): ジョルジュ サドゥール, Georges Sadoul

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