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2012年4月1日 - 2012年4月7日

2012.04.06

■感想 レオポルド・ショヴォー作 山村浩二監督『年をとった鰐』Léopold Chauveau "Histoire du vieux crocodile"

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年をとった鰐

"2005/13分/35mm, Hiビジョン/ビスタ
16:9/ DOLBY デジタル 製作:ヤマムラアニメーション 語り:ピーター・バラカン 原作:レオポルド・ショボー『年をとったワニの話』(福音館書店/出口裕弘 訳) 演出、脚本、アニメーション、美術、編集:山村浩二 サウンドデザイン:笠松広司"

山村浩二セレクト・アニメーション DVD『年をとった鰐』

"NHKの子供向け短編アニメやCM、ミュージッククリップなど幅広いジャンルで活躍中のアニメーション作家・山村浩二。彼が製作した「年をとった鰐」に加え、自らセレクトした「ビーズ・ゲーム」「フランクフィルム」「リボルバー」など、全8作品を収録"

年をとった鰐 公式ブログ

"山村浩二が長年の構想の後に遂に映像化。シンプルな線によるストイックな映像と、ピーター・バラカンの味のある語りとともに、やさしく、切なく描き出しました。子どもから大人まで楽しめる寓話性に富んだ、ほろ苦い涙を誘う切ない物語。"

 元絵本のイメージに沿って作られたという「年をとった鰐」。
 シンプルな絵柄で語られるシュールな長命の老鰐の数奇な老後の人生。

 素朴だけれど、力強い奇想が満ちていて、そして蛸の娘との邂逅と別れが素晴らしくシュール。生体の宿命とその狭間に存在する心の起こす珍奇な生業。最後、アフリカの人々の神になるところの人の描写とか、その寓話的な批評性が素晴らしい作品。原作の力も大きいのでしょうが、これは傑作アニメーションです。

◆関連リンク
レオポルド ショヴォー『年をとった鰐』

"若い頃、ピラミッドが建つのを見たほど年をとった鰐は今やリュウマチに蝕まれ、もう魚もとれない。心の底から嫌気がさした時、鰐は自分のひ孫を食べてしま う。もう何千年も生きてきてとても尊敬されていた鰐だが、一族は彼の死刑を決めた。子孫たちが自分を尊敬しなくなったのにたえきれず、鰐はひとりナイルを 去る…。
内容(「MARC」データベースより) フランスの名作、レオポルド・ショヴォーの傑作「年をとったワニの話」をアニメーション作家、山村浩二が映像化に挑んだ意欲作。禅の如きシンプルで絶妙な タッチが見事に鰐の心理を描き出す、少々苦い、大人の寓話。"

レオポルド・ショヴォー『年をとった鰐』(文庫)

"数十世紀もの年をへたワニは、故郷を捨ててナイルをくだり、海に出て十二本足のタコと恋仲になるのですが…苦いユーモアにみちた表題作ほか、奇想あふれる 全四篇を収録。「二十世紀のラ=フォンテーヌ」ショヴォーが、最愛の息子ルノー君に語ったお話にみずから絵をつけた物語のシリーズ、第一弾"

Léopold Chauveau - Wikipédia
レオポルド・ショボー(wiki) Google 翻訳
Histoire du vieux crocodile : 年をとった鰐 - Google 画像検索

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2012.04.05

■感想 NHK BSプレミアム 『山村浩二スペシャルアワー~アニメーション「頭山」から「マイブリッジの糸」まで〜』

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NHK BSプレミアム 『山村浩二スペシャルアワー~アニメーション「頭山」から「マイブリッジの糸」まで〜

" 世界的に活躍するアニメーション作家・山村浩二。繊細でオリジナリティー溢れる作風で注目を集め、世界で唯一、アヌシー、ザグレブ、オタワ、広島の“4大アニメーション映画祭”すべてでグランプリを受賞。番組では「たけしアート☆ビート 山村浩二」を再放送。さらに、「頭山」以降の作品の変遷をたどりながら、最新作「マイブリッジの糸」までを放送。山村アニメーションの魅力を余すところなく紹介する"

Twitter / @Koji_Yamamura: 山村浩二スペシャルアワー

"『頭山』『年をとった鰐』『カフカ 田舎医者』『こどもの形而上学』『マイブリッジの糸』放送"

アカデミー賞にもノミネートされた「頭山」も放送。アニメーション作家・山村浩二のスペシャル番組がNHK-BSプレミアムにて3月26日深夜放送  - amass.

"3月27日(火)午前01:27〜02:40(26日深夜)
【出演】山村浩二,犬童一心,片山杜秀"

 一時間強にわたり、山村浩二監督を特集した番組が放映された。
 「たけしアート☆ビート」は以前に観たことがあったが、特に印象的だったのは北野武の最後に言った言葉。「今回、対談するという事で、ずっと観ないでいた山村さんの作品をしっかり拝見しました。漫才他、自分のやってきたことが何か間違っていたのではないか、と思ってしまった」(正確な言葉でなく、大意で引用)。
 これは世界のたけしから、山村監督のアニメーションに捧げられた最大級の賛辞である。

 そして代表的な五作品のノーカット放映。「マイブリッジの糸」は、まだ劇場公開中のはずだけれど、NHKがポリゴンピクチャーズと共同制作であるため、BS限定ではあるがTV放映となったのだろう。

 僕は劇場で観るチャンスがなかったので、この放映を心待ちしていた。実は「田舎医者」も「年をとった鰐」も「こどもの形而上学」も観たことのなかった僕は、まとめて山村作品を堪能できて、NHKに大感謝である(^^;)。
 
 「頭山」と初見の作品群。表現の幅が広く、これらは、一作として類似作品がない、挑戦的な作品であるところがとても素晴らしい。

 「頭山」の落語ベースの滑稽でシュールな物語。
 そこから転調し「年をとった鰐」の凄みのあるブラックな奇想。深層心理風景を映像化したような「田舎医者」の伸縮自在の医者のアニメート。肩の力を抜いて、稚気に溢れる子どもたちのメタモルフォーゼを描いた「こどもの形而上学」。
 そして最新作にして、難解な時空物語である「マイブリッジの糸」。
 
 「年をとった鰐」と「田舎医者」の凄さに圧倒されて、正直言って僕は「マイブリッジの糸」は絵柄もテーマも実は強く響いてくる感じではなかった。
 「マイブリッジの糸」自体の映画の原初を描いたシーンは感銘を受けたのだけれど、東京の母子のシーンとの連環がピンとこなかったのだ。

 番組では作品の後、犬童一心監督と音楽評論家の片山杜秀氏の解説が入っていた。こういう解釈があるのは聞いてよくわかったのだけれど、僕には抽象的すぎて背景情報を知らないので、映画の観賞後の印象はぼんやりとしたものとなってしまった。片山氏による作品に使用されている楽曲、バッハの「蟹のカノン」についての解説も、なるほど、と思ったのだけれど、、、、。

 絵のイメージもテーマに沿った表現のようだけれど、実は好きな表現ではなかったので、、、。あくまでの好みの問題ですね、これは。

 最後に強く印象に残った「年をとった鰐」と「田舎医者」。
 これら表現とテーマの融合がまさにこうしたアニメーション作品だけが到達できるイメージになっており、素晴らしいと思った。
 「マイブリッジの糸」は、また何回か見直して、噛み込んでみたいと思う。

◆関連リンク
エドワード・マイブリッジ - Wikipedia

"1878 年6月15日にはこの装置を等間隔に12台並べ、疾走する馬の連続撮影を成功させた。 シャッターは当初ゴムやスプリングを用いたものであったが、後には安定して高速度を得るために電気式のものに改良された。 これにより露出時間は1,000~6,000分の1秒が得られた。 レンズはダルメイヤー製、焦点距離90ミリ、レンズ口径32ミリが用いられた。(略)
ゾエトロープと組み合わされ、次に幻燈機のように投影するための装置が作られた。 図像がディナー皿程度の大きさのガラスの円盤の縁にそって並んでいるもので、ゾープラクシスコープと呼ばれた。 投影されたのは実のところ写真ではなく、写真をもとに描かれた絵であった。 1879年にスタンフォードと友人らを相手に上映され、サンフランシスコで一般にも公開された。 スタンフォードの出資により、パリとロンドンでの講演旅行も行われた。 この連続写真を見たエジソンは大いに触発され、後に映写機キネトスコープを発明することになる。そして、キネトスコープはシネマトグラフにつながり、映画が誕生することになる"

Twitter / @Koji_Yamamuraさん

"NHK Worldで2012年4月より放送される英語版 "TAKESHI Art Beat"のオープニングタイトルを制作。「たけしアート☆ビート」の公式サイトでタイトル映像が視聴できます"

たけしアート☆ビート(こちらに山村氏のタイトル映像)

"NHKワールドでは、2012年4月より28分に再編集した 英語版 TAKESHI Art Beatの放送が始まります。詳細は、NHK WORLDのサイト でご確認ください"

映画『マイブリッジの糸/Muybridge's Strings』 公式サイト

Muybridge - YouTube マイブリッジが撮った映像がいくつかYoutubeに。
Eadweard Muybridge - YouTube このあたりが御薦め。
Eadweard Muybridge - Wikipedia, the free encyclopedia
 エドワード・マイブリッジ - Wikipedia


カフカ作・山村浩二監督『田舎医者』 

"繰り返される現実に、絶望を抱えて生きる。”田舎医者”はわたしたちの日常にいる― 日本人初、オタワ国際アニメーション映画祭グランプリ受賞作品。『頭山』の山村浩二が挑むカフカの世界。 (ストーリー)田舎医者は困り果てていた。すぐにでも患者のところに行かねばならない。そんな時、ふと目の前に突如あらわれた馬子。馬に乗ると一瞬にして 遠く離れた患者宅に到着した。何か困ったことがおこると、神様は私に救いの手を差し伸べてくれる―。暑く湿った部屋。すすり泣く家族。わき腹に薔薇色の傷 を咲かせた少年。だが、どうしようもない出来事ばかりを前にして私は何もできない。私は医者だ。私は無能だ。自分を救うために自分をだまし、こうして私は また絶望の朝を迎える・・・。 初回限定「山村浩二監督絵書き下ろしペーパーケース使用」"

山村浩二『マイブリッジの糸I』
山村浩二『マイブリッジの糸II』

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2012.04.04

■予告篇 ティム・バートン監督『フランケンウィニー:Frankenweenie』 (2012)

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Frankenweenie - Movie Trailers - iTunes(予告篇)
Frankenweenie (2012) - IMDb

 アメリカで、2012.10/5公開予定のティム・バートン監督『フランケンウィニー:Frankenweenie』。予告編が素晴らしい。

 御存知の通り、本作はティム・バートンの最初の短篇アニメーションがベースになった、新作長篇。モノクロの画面の雰囲気がとてもいい。そして何より、3D立体視のストップモーションアニメーションなのである。
 傑作、ヘンリー・セリック監督『コララインとボタンの魔女』を本家(?)ティム・バートンが超えることが出来るのか、どうか。相当高いハードルなので、興味深く見守りたい(^^)。

 フランケンシュタインのマッド・サイエンティストなテイストも、予告篇ではとても良い雰囲気出している。期待の一本です。

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Dark Shadows - Movie Trailers - iTunes
 そしてもう一本、ティム・バートン作品。
 なんといういつものバートン・テイスト。ジョニー・デップのビジュアルもその一因だけれど、やはり画面作りがバートンそのもの。
 70年代ポップスをBGMに語られるキッチュなホラーコメディというところでしょうか。

ダーク・シャドウ : 作品情報 - 映画.com

"1966年から71年まで米ABCテレビで放送され、「血の唇」(70)として映画化もされたゴシック・ソープオペラを、ティム・バートンとジョニー・デップが8度目のタッグで新たに映画化。 1752年、裕福なコリンズ家に生まれ育ったプレイボーイのバーバナスは、魔女アンジェリークの手により不死のバンパイアにされ、生き埋めにされてしまう。2世紀を経た1972年、ふとしたきっかけでバーバナスは自身の墓から解放されるが、200年が過ぎたコリンズ家はすっかり落ちぶれ、末裔たちは誰も が暗く不可解な秘密を抱えて生きていた……。"

House Of Dark Shadows trailer - YouTube
 元になった「血の唇:House of Dark Shadow」(70)の予告篇。
 こちらはシリアスなタッチですね。

◆関連リンク
フランケンウィニー - Wikipedia

"まだディズニーに在籍し、アニメーターとして働いていた当時25歳のティム・バートンが原案・監督をしており、100万ドルの製作費で作られた。バートンは インタビューで、もともとの製作の発端は、いくつかのイラストと自分の感情、そして短編映画にするに当たっての期待から生まれたと語っている。メアリー・ シェリーの小説『フランケンシュタイン』と、1930年代に製作されたジェームズ・ホエール監督のユニヴァーサル映画の古典ホラー『フランケンシュタイン の花嫁』などをモチーフに、うまく現代風にアレンジされており、設定もカリフォルニアの郊外に移し変えるなど現在のバートン映画のルーツを垣間見ることが 出来る。"

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2012.04.02

■予告篇 レン・ワイズマン:Len Wiseman監督『トータルリコール:Total Recall』

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Total Recall - Movie Trailers - iTunes

"Director: Len Wiseman  Cast: Colin Farrell, Kate Beckinsale, Jessica Biel, Bryan Cranston, John Cho, Bill Nighy
Writers: Kurt Wimmer, Mark Bomback"

 監督は『アンダーワールド』シリーズのレン・ワイズマン、特報もなかなかの映像になっているので、期待していいんじゃないだろうか。
 ポール・バーホーベン版の猥雑さを、スタイリッシュな映像のこの監督が、どう取込むのか。猥雑こそ命な、『トータルリコール』がどんな作品に仕上がるか、期待したいものである。

Total Recall - Official Site
 アメリカ本国では12.8/3公開とのこと。
トータル・リコール - オフィシャルサイト(日本語公式)
 特報は登場しているが、予告篇は本日4/3に解禁。日本は12年夏公開となっている。

◆関連リンク
『バトルシップ : Battleship』 - Movie Trailers - iTunes
 おまけw。これ、3Dだったら凄い迫力でしょうね。特に戦艦との海戦シーンがみもの。あれ、でも調べたらどこにも3D表記がない。なんだ2Dか、残念!

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