« ■予告篇 ジャニック・ファイジエフ監督『オーガストウォーズ』原題:"Avgust Vosmogo (August Eighth)" | トップページ | ■感想 ティム・バートン監督『フランケンウィニー 3D』"Frankenweenie" »

2013.05.27

■感想 久保田弘実 作・構成、北村月香 絵『回転うさぎと電気ネズミ:Roll Rabbit and Electric Rat』&■情報 北村月香イラスト原画展

Photo_2
『回転うさぎと電気ネズミ』(Amazon) 公式HP

"作・構成 久保田弘実、絵 北村月香、英訳 久保田奈津子
Picture book  Roll Rabbit and Electric Rat
writer Hiromi Kubota, illustrator Tukika Kitamura
Web,全国各書店にて初版販売開始!!
First edition started selling!

カーニバルがやってくる。小さな島の小さな子供たちはとても楽しみにしている。 回転ブランコに観覧車、屋台店、そして飛べない飛びウサギのメリーゴーランド・・・。
A carnival was about to arrive here. All children in the small island were looking forward to it. A rotary swing and ferries wheel, food stalls, a carousel of a Flying Rabbit that cannot fly.

かつて大空を舞い繁栄をしていた飛びうさぎの子孫・飛べない飛びうさぎのラパは、カエル団長率いる移動遊園地“ラナ・ワンダーランド”で働いていた。ある日のこと、ラパは毎日繰り返される回転木馬の木馬役という仕事に嫌気がさし、ラナ・ワンダーランドをとびだしていった。黄昏が惑う坂道をあてどもなく彷徨うラパ。その行く先には、バチバチと大きな音をたて稲光りする巨大な建造物がそびえ立っていた・・・。"

 飛べない「飛びうさぎ」を主人公にした不思議な世界の物語が開幕した。
 この物語は、このリンク先に書かれているように、うさぎが空を飛んでいた楽園の様な惑星を舞台にした一連の物語のうちの短篇のひとつということである。
 いまだ全貌はこの現世(^^)に現れてはいないが、うさぎの飛ぶ星というイメージ喚起力にとんだ設定に、いろんな幻想的なシーンが思い浮かんでくる。
 
 兎というのは、この世界では地上にへばり着き飛び跳ねるだけで、勿論、空は飛べない。しかしどこか異世界に空を飛ぶうさぎ達がいるとすると、この地球で跳ねる兎は、異世界のうさぎ達の解放的な気持ちに呼応して、空を飛びたいと願いながら跳ねているのかもしれない。
 そして兎達のそんな儚い願いの堆積が衛星の月に模様としていつか浮かび上がってきたのかも…w。
 
 そんな空想をしながら空気の澄んだ五月の夜空を眺めると、久保田弘実さんと北村月香さんの幻想世界が地球に滲み出して来るように、月明かりの世界がこの絵本の様に、白くてブラウンな淡い色合いに見えてくるから不思議だ。

 五月の月明かりにとても呼応する、淡いどこか儚げな夢の様な幻想世界が心地いい一冊である。

 シリーズとして予定されているという、本篇である長篇作『月の風船とシャボン玉の星々』でどんな物語が広がっていくか、とても楽しみ。うちの家人たちもリビングに置いてあった本書を読み、とても可愛いと喜んでいる。
 
 今回自費出版とのことであるが、子供達にも広く読まれる本だと思う。どこかの出版社で刊行され、学校を初めとする、多くの図書館に置かれるといいなぁと思います。

Photo

「回転うさぎと電気ネズミ」出版記念/北村月香イラスト原画展

"2013/05/17~07/16
「回転うさぎと電気ネズミ」出版記念として北村月香イラスト原画展を開催しています。 2013年1月・市川駅南口図書館・えきなんギャラリー展示の為に書き下ろされたイラスト原画作品「Precious Memories」を展示しています。
場所 : 長野県飯田市知久町2-1 メトロギャラリー"

 メトロギャラリー飯田ブログ : 北村月香イラスト原画展 「Precious Memories」
 本書にちなんだ個展が開催されている様です。
 絵本のイメージからさらに広がった、右の様なイメージの絵も展示されているとのことで、本書でファンになった方には、朗報です。

◆関連リンク
北村月香作品展
 こちらは2010年にメトロギャラリーで開催された個展「新鳥獣戯画幻想譚」。いくつかこちらで北村月香さんの作品が拝見できます。

"『彼女の絵画はとても可愛らしい・・・しかし可愛らしい反面、なぜか寂しげに、何処か遠く(太陽と月の光が同時に霞んでゆくような白い世界)を見つめています。  それは彼女自身の「私は1人でも生きていけるのよ!」とでも言いたげな、心の信念(Faith)ではないかと想像する。それこそ彼女の画が、ただの可愛さだけには留まらない本質であり、素晴らしさであると私は思う。 metro"

メトロギャラリー飯田・Metro Gallery: 飛騨絵本美術館にて絵本原画特別企画展・開催!「回転うさぎと電気ネズミ-Roll Rabbit and Electric Rat-」

"今回の展示「回転うさぎと電気ネズミ」は、大空を舞っていた飛びうさぎの子孫、飛べない飛びうさぎビビと迷いの影に片目を奪われた一本眼のマイマイ・メメをメインとした 長編「月の風船とシャボン玉の星々」を制作していたところ、飛騨絵本美術館さんから展示依頼のお話しがあり、長編と同じく飛べない飛びうさぎを主人公に急遽、制作した短編です。 飛びうさぎが空中を舞い平和に暮らしていた楽園が、星の静止によって滅ぶ第一次世代。 再び星が回転を始め、滅んだ種の魂の実体“迷いの影”が跋扈する超大陸を舞台にした本編「月の風船とシャボン玉の星々」は第二次世代。 今回展示の「回転うさぎと電気ネズミ」は“迷いの影”の実体が長い年月を得て浄化され、静止によって分離した人間世界と少しずつリンクを始める第三次世代にあたります。"

中日新聞:元飯田東中の同級生2人、絵本を共同制作:長野(CHUNICHI Web)
 中日新聞でも取り上げられたとのことです。

|

« ■予告篇 ジャニック・ファイジエフ監督『オーガストウォーズ』原題:"Avgust Vosmogo (August Eighth)" | トップページ | ■感想 ティム・バートン監督『フランケンウィニー 3D』"Frankenweenie" »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24373/57457563

この記事へのトラックバック一覧です: ■感想 久保田弘実 作・構成、北村月香 絵『回転うさぎと電気ネズミ:Roll Rabbit and Electric Rat』&■情報 北村月香イラスト原画展:

« ■予告篇 ジャニック・ファイジエフ監督『オーガストウォーズ』原題:"Avgust Vosmogo (August Eighth)" | トップページ | ■感想 ティム・バートン監督『フランケンウィニー 3D』"Frankenweenie" »