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2013.07.07

■レポートNo.1 "雨の日には (7.6(sat)古川日出男(小説家)×柴田元幸(翻訳家)朗読&トークライブ『読む文字と聴く言葉』)"

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雨の日には (7.6(sat)古川日出男(小説家)×柴田元幸(翻訳家)朗読&トークライブ『読む文字と聴く言葉』)

"デビュー15周年の記念作品『南無ロックンロール二十一部経』を上梓されたばかりの小説家・古川日出男さんと、英米文学の名翻訳家・柴田元幸さんによる朗読&対話ライブ。雨の日に、とことん文字と言葉について考え、感じましょう。"

 主宰・企画 熊谷充紘氏(ignition gallery)による、名古屋の bookshop & gallery ON READINGでのイベントに行ってきました。

 まずは僕のレポートの前に、皆さんがtwitterでツィートされた内容をまとめました。写真も複数掲載されていますので、全体の雰囲気は以下リンクを御覧下さい(^^)。

古川日出男×柴田元幸 朗読&トークライブ「読む文字と聴く言葉」@ON READING - Togetter

◆全体の感想
 実は東海地方に住んでいながら、不明にして名古屋の書店 ON READINGさんを知らなかった(申し訳ないです)。

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 今回このイベントではじめて御邪魔して、本に囲まれた空間に丸椅子が並べられた書店内の会場に感嘆。見回すと、珍しいアート書や同人誌等々に囲まれた居心地の良い空間。

 イベントの待ち時間(17:30会場, 18:00開演)はいつも何処か手持ち無沙汰なのだけれど、今日は周りの本や店の中の装飾を眺めているだけで、なんかウキウキしてくる(^^)。30分の待ち時間がこれほど短かったことはありません。

 そんな書棚に囲まれた空間の窓側にマイクが二本立てられ、そこに登場する作家と翻訳家!(その頭上には位置を古川氏が拘ったという小鳥二匹の置物)。
 登場するなり、いきなりの朗読のスタート!!
 その居心地の良い空間は、文学言語空間に突入していくのだったw。まずは2時間のイベントの朗読作品リストだっ!

・ブライアン・エヴンソン,柴田元幸訳「ウインドアイ」
 1,3章を柴田、2,4章を古川が交互に朗読。
・古川日出男 宮沢賢治リミックス「なめとこ山の熊」
 古川が一昨日書き上げ入稿したというテキストを柴田のリクエストで古川が突然朗読。
・古川日出男『南無ロックンロール二十一部経』
 第五の書 ロール・オーバー・ベートーベン三部経 P325付近(ヘリ男〜ジャパン・アズ・ナンバーワン)
 日本語を古川、追従し英語(「モンキー・ビジネス誌」掲載)を柴田が朗読。最後は順番が逆に。
・ポール・オースター,柴田元幸訳「三杯のスコッチの話」
 (『写字室の旅』から)
・ヘミングウェイ,柴田元幸訳「雨の中の猫」
 古川が柴田訳を朗読。

 これら作品が刺激的な朗読で音響として放たれる空間、そしてその中で語られる「読む文字と聴く言葉と、そして翻訳される言語」の謎。
 御二人とも何度かこうしたテーマの会話はされていると思われるが、さらにこの現場で考え込み、思索が深まっていく様がスリリングで、まさにライブでした。刺激的言語空間、ドリンクはジンジャエールでも心地良い/酔い/宵(^^;)。

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 柴田氏の命題に、古川が思考全開で仮説を述べるスピードに、とにかく酔いました。特に「翻訳を語る時、人は何故直接語ることが出来ず、比喩で説明することになるのか?」の問いに、「それは翻訳が二次創作であるから」と間髪おかず答えた古川日出男、めちゃめちゃ明晰でした!
 小説で読み続けてきた印象よりもその明晰さは特に印象的で、今までの読書で堆積している僕の古川日出男成分が新たな析出をしそうで、これらの語られた論考を再度噛み砕いていく作業が必要と感じた次第(^^;;)。

 対話と会場との会話詳細は、メモ十数頁は取ったのだけれど、どう考えても時間が足りず、今週末にテキストとして纏めるのは不可能。
 すみません(と誰にともなく謝るw)、来週分の記事にさせて下さいorz(^^;)。

 とにかく刺激的で、元気が湧いてくる朗読と思考の2時間。
 『南無ロックンロール二十一部経』の御二人の日英アンサンブル、「なめとこ山の熊」の民話的深遠な話、ブライアン・エヴンソンの奇想に奮えて帰ってきました(^^)!

 こんな素晴らしい時間と空間を企画,運営頂いた熊谷充紘さんと bookshop & gallery ON READINGさんに最大限の感謝です。本当にありがとうございました。

 是非、今後ともこんな刺激的なイベントを名古屋でも宜しく御願いします(^^;)。

◆関連リンク
古川日出男×蜷川幸雄のタッグが実現 舞台『冬眠する熊に添い寝してごらん』が来年1月に上演決定 - 2013年7月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド

"音楽やダンス、アートとのコラボなどさまざまな活動を行なっている古川が、今回蜷川に戯曲を書き下ろす。100年の時代を超えて語られる、伝説の熊猟師と熊、そして犬の“聖なる戦い”を軸とした物語が、パワフルなイマジネーションで描かれるという。"

 トークライブの時には、気付かなかったけど熊と猟師の話で古川が朗読した宮沢賢治リミックス「なめとこ山の熊」に、もしかしたらインスパイアされたものかもしれない。脚本は既に古川が書き上げたということなので舞台としてどんな物語に昇華するか、とても楽しみでならない。

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