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2013.08.21

■レポート 「瀬戸内国際芸術祭2013」小豆島坂手地区 ヤノベケンジ×ULTRA FACTORY×ビートたけし「ANGER from the Bottom」「ジャンボトらやん」「Star Anger」「小豆島縁起絵巻」

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瀬戸内国際芸術祭2013 小豆島坂手地区

" ジャンボ・トらやん 作家:ヤノベケンジ
  場所:ジャンボフェリー「こんぴら2」「りつりん2」屋上デッキ!

 瀬戸内国際芸術祭2013のメインステージは小豆島・坂手港。 その坂手港と神戸を結ぶ小豆島ジャンボフェリーには、ヤノベケンジの代表作、トらやんが巨大な船長となって登場します。
 トらやんは、バーコード頭にちょび髭、ポーランド民謡を歌う世紀のトリックスター。 子供と大人の融合の象徴として作品へと取り入れたヤノベケンジ実父の腹話術人形が原型。巨大化、増殖しながら世界観を拡げていきます。

 ジャンボフェリーを「ノアの箱舟」に見立てて、失われた太陽を取り戻すため、神戸港から希望の島・小豆島を目指して、みんなで、ジャンボ・トらやん船長と一緒にさあ船出!"

 瀬戸内国際芸術祭2013、小豆島坂出会場に展示されているヤノベケンジ×京都造形芸術大 ULTRA FACTORYによる作品を観てきたので、写真レポート。

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 まずは冒頭とすぐ上の写真、神戸三ノ宮から小豆島へ向かうジャンボフェリーの屋上デッキで操舵する「ジャンボトらやん」船長の勇姿(^^)である。
 そしてオリーブの島 小豆島を目指す船長の前のデッキの壁には、ヤノベ氏の絵本「トらやんの大冒険」の各シーンが飾られている(太陽光が強烈に当たるため、原画ではなくコピーである)。デッキ自体が「トらやんの大冒険」空間として構成されており、陽光の中でヤノベファンには嬉しい空間。

 それにしても輝くばかりの光の中で、放射能防御服を着たトらやんの眼の真っ直ぐさがとても印象的。このトらやんの大きな顔を観ていると、腹話術人形の口から、あのポーランド民謡の歌とかダミ声が聴こえてこないのが逆に不自然な気がしてくる。
 フェリーのデッキで、トらやん船長が子ども達にあの声で何か語りかけて欲しいと思ったのは僕だけだろうか(^^;)。

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 次にヤノベケンジ×ULTRA FACTORY×ビートたけし「ANGER from the Bottom : アンガー・フロム・ザ・ボトム」。僕が行った8/12は残念ながら故障により、本来の動作はできていなかった。
 動き出して最初のところで口から水が出てしまい、一番立ったところでは少量の水しか残っていない為、ダイナミックな落水は観られなかった。

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 という状態だった為に、スタッフの方の計らいで格納時に途中で体が止められて、大撮影大会(^^)。通常、井戸の中に隠れるため充分な撮影時間は取れないが、しっかり3Dハンディカムとデシカメ(iPhoneですが)で撮影することができたので、ある意味ラッキー。(それにしても酷暑の中、ミストと扇風機だけでメンテ作業含め対応されているスタッフの方々の御苦労には頭が下がります。本当に御疲れ様です。皆さんのおかげでしっかり堪能させて頂きました) 展示は9:00〜17:00までの毎時00分に立ち上がる姿が実演されている。

 それにしても「ANGER from the Bottom」、こうして写真で観ると、なかなか怖い顔ですね。真夏のピーカンの青空に対して、光った様な赤い眼が鋭くこちらを睨んでくる。
 深い小豆島の緑の山から、何か強い想いを持った存在がそこに現れている感覚、怒りの表情がしっかりと観客に対して、強い印象を残している。
 イドの怪物の存在感は強烈なものであった。

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 続いて坂手港のフェリー乗り場に展示された「Star Anger : スター・アンガー」について。
 こちらは「ANGER from the Bottom」と異なり、常にその姿を港の広場に現している。約2分でミラーボールは回転し、ドラゴンの姿が360度で鑑賞できる。
 そして光の反射、空の様子によって、この造形は表情を大きく変える。
 特に夕方のマジックアワーの黄昏の光が、怒りのドラゴンの表情にマッチして、印象深かった。
 そして夜の光景。
 下から2つの照明で照らされたミラーボールは、港の広場を光の空間に変え、銀色の球体に取り憑いた龍の姿と合いまみれて幻想的な光景を作り出していた。
 怒りの赤い眼は、山の上の「ANGER from the Bottom」の眼と共鳴し、小豆島の空間を怒りのフィールドに変異させている(って感覚w)。1157488_578963975478985_1221813000_

 小豆島坂手港、フェリー乗り場の待合所/売店の建物の壁に描かれたULTRA FACTORY(の卒業生)絵師 岡村美紀さんのヤノベ作品壁画「小豆島縁起絵巻」。
 これも山と海の存在する両アンガーと共鳴し、怒りの表象がダイナミック!
 特に写真下段右、この"ANGER FROM THE BOTTOM"は、その造形作品よりもたくましく、そして凶暴で、まさに地底からの怒りの大怪獣の迫力である!
 絵にある様に、その口から吐く水が、坂手地区の山から海へ向けて怒濤の様に流れていたら、相当の迫力と現実の写実となっていただろう。
 この絵には実現不可能なコンセプトも含めて、ヤノベ作品の本来のイメージを表現していて、造形作品にも広がりを持たせていたと思う。

◆関連リンク
ANGER from the Bottom 2013 - YouTube
ヤノベケンジさん「瀬戸内芸術祭2013」小豆島会場 作品制作ドキュメント - Togetter
 このリンク先は、ヤノベケンジ氏らがツィッターでつぶやいた、設営風景のドキュメントをまとめたもの。特にヤノベ氏自ら撮られたたくさんの写真がとてもいいので、興味のある方は是非御覧下さい(^^)。
《小豆島縁起絵巻》 はじまりはじまりの巻 | 京都造形芸術大学ULTRA FACTORY

" ウルトラファクトリーは、来月3月20日(水・祝)にオープンする瀬戸内国際芸術祭2013に関わっています。 先日東京都現代美術館での公開が終了した、ビートたけし×ヤノベケンジ《ANGER from the Bottom》、そして昨年10月のNAMURA ART MEETINGにて展示された、ヤノベケンジ《THE STAR ANGER》。
 あともうひとつ(ふたつ?)、海にまつわる秘密兵器をファクトリーで制作中なのですが、その紹介はまた後日。 これらの作品は、すべて同じ場所で展示されます。瀬戸内海で、淡路島に続いて大きな島である小豆島。なかでも、神戸港からジャンボフェリーで約3時間の坂手港エリアです。 そんな坂手港で、フェリーを降りてすぐにご覧頂ける巨大壁画《小豆島縁起絵巻》の制作に立ち会ってきました。"

・小豆島に大移動! | 京都造形芸術大学ULTRA FACTORY.

" 突然ですが、この度、京都造形芸術大学ウルトラファクトリーは小豆島にお引っ越ししました。 といっても、ほんの5日間ばかりですが。
 《THE STAR ANGER》の傍らで巨大壁画《小豆島縁起絵巻》も制作の佳境を迎えています。 「希望の島」小豆島を舞台にした壮大な物語が描かれます。 滞在制作をしている絵師、岡村美紀さんは今や島のアイドル!"

『新装版 ヤノベケンジ作品集 YANOBE KENJI 1969-2005』

◆当Blog関連記事
ヤノベケンジ トらやん - Google 検索
ヤノベケンジ star anger - Google 検索
ビートたけし×ヤノベケンジ×ULTRA FACTORY「ANGER from the Bottom : 地底からの怒り」公開!

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