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2013年4月7日 - 2013年4月13日

2013.04.12

■新刊メモ 栗本慎一郎『栗本慎一郎の全世界史 ~経済人類学が導いた生命論としての歴史~』

『栗本慎一郎の全世界史 ~経済人類学が導いた生命論としての歴史~』

" 「パンツをはいたサル」以来、幅広く活躍してきた栗本慎一郎氏がライフワークにしてきた世界史の再構築。栗本氏は本書を事実上の遺作として、本気で世に問う最後の作品として位置づけ、出版する。

 西欧と中国の偏った史観に依拠してきた従来の日本の歴史学を一掃させることで浮かび上がってくる真実の歴史像を、 全ユーラシアの生きた歴史、新しい歴史の教科書として世に問う一冊になる。

 前著「ゆがめられた地球文明の歴史」で展開した歴史論をさらに拡大発展させ、読者の要望の多かった日本史についても幅広く著述している。栗本氏が「意味と生命」以来展開させてきた、独自の生命論についても披瀝。文字通り、集大成となる一冊。"

 栗本慎一郎が集中して研究している歴史の本が、2013年4/13(土)、新たに出版される。
 ずっと読んできた栗本経済人類学の最終の本、ということでとても感慨深い。今回の出版は楽しみであり、ついにこれで終わってしまうのか、という残念な気持ちで一杯である。
 もっとも初期の傑作『ブタペスト物語』で、「これは遺書である。海外出張の直前の「いしょ」がしい時に書いているので「遺書」である」(^^; 苦笑)と書いていた氏なので、今回も実は…と言って、また根源的な探求の旅の記録を引き続き出版してくれることも、どこかで期待し続けたい。
 そんな栗本氏の直接の言葉が以下にあったので、さら長文になるが、引用する。 

20130314140109

読者の皆さん、さようなら。
 - 生命科学情報室

"「あとがき」にある栗本先生の読者の皆さんへのメッセージをお届けしましょう。

"そういうわけで皆さん、現時点での私の歴史についての遺書をお届けしておく。

遺書というのはオーバーで、残し書きという程度であるべきかもしれないが、いずれにしても本という形ではもう終わりだ。

 研究と思索は続けるが、多分、このあとはもう猫について以外は本にはしないだろう。

 私ももう71歳である。研究とインテンシブな思索をさらに10年続けられるとは思いにくい。  だから、歴史の総体についてはこれが最終作である。その意味で読者の皆さんさようなら。

キメクについても聖方位についても、出来れば後進が具体的研究を深めてくれることをちらりとは夢見ているが、これまでもいくつかの夢が夢に終わったことを思えば、ただの夢に終わることを受け入れるのにもやぶさかではない。

 夢の先は墓場で見続けることにしよう。本書について語りたくば、半村良さんやフランシーヌさん、そして坂口安吾さんと語ろう。

 歴史は先人の生命と夢の痕跡をたどることでもある。それを理解すればいつでもどこでも歴史の謎を解くことが非常にたやすくなる。
 本書では何も書かなかったが、たとえアトランティスについてでも同じなのである。(「あとがき」より)"

 果たしてどのようなパンツをはいた猿である人類の新しい過去の姿が開陳されるのか、期待して待ちたいと思う。

 ここで記されていることで、一点気になったことがある。
 半村良、坂口安吾と並び記された"フランシーヌ"って誰だか調べたら、パリの女性でフランシーヌ・ルコントのことだった。
 ♪フランシーヌの場合♪の歌のモデル。
 先日読んだ、佐々木中氏の本を思い出す…。

栗本慎一郎先生が言った、「君は『フランシーヌの場合』という曲を知っているかい?」。。。 - 生命科学情報室

 ♪フランシーヌの場合♪
 僕がこの歌を知ったのは赤塚不二夫の『天才バカボン』のある一話だった。ので、ギャグっぽいイメージでいたのだけれど、1969年のパリで起きた切ない小さな事件の歌だったんですね。
 今日知って天国のフランシーヌさんにすまない気持ちで一杯です…。赤塚不二夫にやられた!

 真面目な話、現在の日本にフランシーヌが居たら、どういう行動をとっていたのか、とても気になる。

◆関連リンク
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2013.04.10

■新刊メモ R・A・ラファティ, 柳下毅一郎訳『第四の館 (未来の文学)』 "Fourth Mansions"

R・A・ラファティ, 柳下毅一郎訳『第四の館 (未来の文学)』

"発売日 2013/04/25
世界最高のSF作家ラファティによる『地球礁』『宇宙舟歌』に並ぶ
初期代表長篇にして最高傑作がついに登場!
さえない新聞記者フォーリーが出会う奇妙な陰謀の数々。
狂気とは何か? 人はいかにして神になるのか?
世界に牙を剥く衝撃のラファティ文学。"

Photo_2

第四の館|国書刊行会

"とってもいい目をしているが、おつむが足りない若き新聞記者フレッド・フォーリー。

彼はテレパシーでつながって人間を越えた存在になろうとする七人組の〈収穫者〉にそそのかされ、さる政界の大物が五百年前に実在した政治家と同一人物ではないかと思いつく。
この記事を調べるうちに、フォーリーはいくつもの超自然的友愛会が世界に陰謀をめぐらしていることを知り、熾烈な争いの中に巻きこまれていく……
世界最高のSF作家、ラファティによる初期傑作長篇がついに登場。善と悪、現実と幻想、正気と狂気が入り乱れ、奇天烈な登場人物が大暴れする唯一無二のラファティ・ワールド! "

 いよいよ昨年から予告されていたラファティ『第四の館』が刊行される。
 このあらすじを読んだだけで、奇想な物語が脳内に展開され、その奇天烈なイメージに脳の皺が四次元的に折り畳まれていく快感が…(^^;)。

 ゴールデンウィークの旅行は、この本でラファティ宇宙行きが決定です!

 僕は先日の『蛇の卵』に続き、未読だった『地球礁』を読んでいるところで、なんと贅沢なことに、この2013年春にラファティの長篇3本を続けて読む脳の快楽に身を委ねる計画です(^^;;)

 ということで、読後の感想リンクを追記。

■感想 R・A・ラファティ, 柳下毅一郎訳『第四の館 (未来の文学)』R.A. Lafferty "Fourth Mansions"

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2013.04.09

■情報 アレックス・コックス監督 『宇宙兵ブルース』映画化企画 "THE GALACTIC HERO" by Alex Cox — Kickstarter

Alex Cox directs BILL THE GALACTIC HERO by Alex Cox — Kickstarter

"BILL, THE GALACTIC HERO is a feature-length science fiction comedy set in the far reaches of our galaxy, as humans wage war against a reptilian alien species, known as Chingers. It is extremely low budget, and relatively high concept. How is a story of space warfare between two high-technology civilizations to be achieved, doing justice to its original, on a super-low budget?"

Twitter / kiichiro

"ハリイ・ハリスンの『宇宙兵ブルース』をアレックス・コックス監督で映画化! 金出してくれる映画会社ないのかねえ"

Twitter / kiichiro

"I just backed Alex Cox directs BILL THE GALACTIC HERO on @Kickstarter http://kck.st/WZEugx "

 柳下毅一郎氏のツィートで知ったアレックス・コックス監督のソーシャルファウンディング キックスタータの映画プロジェクト。

 『レポマン Repo Man 』(1984)や『シド・アンド・ナンシー Sid and Nancy』(1986)のアレックス・コックス監督、最近の動きは知らなかったけれど、こんな形でしか、映画の制作費を集められないとは、なんとも悲しいですね。

 僕はこの二作に溢れる熱気が大好きだったのを久々に想い出しました。
 とにかく『レポマン』はSF映画好きには必見の作品。

 キックスタータの企画は、$100,000目標で現時点(2013.4/7)で$71,459。
 なんとも寂しい数字だけれど、現時点のアレックス・コックス監督のネーム・バリューはこの規模なのだろうか。残念でならない。

Photo

 映画化を狙っている作品は、あのハリイ・ハリスンの『宇宙兵ブルース』!

 右に引用した藤子・F・不二雄氏の表紙の本がとても素晴らしかった。
 藤子・F・不二雄氏のイラストが、あの話にはピッタリのイメージで、氏のSF短篇漫画群の読者になら伝わると思うけれど、シニカルな人間観に裏打ちされてあの藤子SF世界のアンチヒーロー的主人公に共通する影の描写がとてもいい。

 ハリスンなら、他にもハリウッド映画に向いたものがたくさんある。
 『テクニカラー・タイムマシン』『ステンレス・スチール・ラット』シリーズ等々。
 特に後者は、一級の宇宙ヒーローもの映画になること、間違いなし。
 ハリウッドと言わず、どこか日本のアニメ会社が、TVシリーズ化してくれないものだろうか。
 『ルパン3世』のベスト作品(大隈正秋、大塚康生、宮崎駿、高畑勲)にも通じる粋な作品になること、間違いなしと思うけれど、、、。

◆関連リンク
HARRISON & HEINLEIN | alexcoxfilms
 アレックス・コックスがハリイ・ハリスンとはハインラインについて、書いている。
アレックス・コックス - Wikipedia
ハリイ・ハリスン - Wikipedia
ハリイ・ハリスン, 浅倉 久志訳『宇宙兵ブルース』(Amazon)
 マーケットプレイスで古本で入手可能。
ハリイ・ハリスン (Amazon)
 何とハリスンの本は、全て絶版なのですね。新刊は買えませんが、古本で入手可能です。『ステンレス・スティールラット』とか傑作です。

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2013.04.08

■動画 ボストン・ダイナミクス社『ペットマン』放射能防護服 Petman Tests Camo - YouTube


Petman Tests Camo - YouTube

"The PETMAN robot was developed by Boston Dynamics with funding from the DoD CBD program.  It is used  to test the performance of protective clothing designed for hazardous environments."

ペットマンロボットは、DoDの CBD : Chemical and Biological Defense化学生物兵器防護プログラムの資金で開発されている。これは、ハザード環境での防護服の性能をテストするためのものである。

 動きは不気味の谷を超え人間チックだが、放射能防護服を着た姿は、別の彼岸の存在感がある。
 何故、防護服をきているのか?
 これは、上の引用にあるように、もともとこのロボットがDoDによる化学生物兵器防護服のテストプログラムのためのロボットとして開発されていたから、当然のことらしい。(参照 Chemical and Biological Defense (CBD))

NHKスペシャル|ロボット革命人間を超えられるか

"米国防総省では、大規模災害に対応できるヒューマノイドを開発するプロジェクトをスタートさせた。"

 そして加えて、先日のNHKの番組によれば、このボストンダイナミクスは、DARPAの原発事故等の大規模災害対応のロボットプロジェクトにも参加しようとしているとのこと。

Graphic_darpa_robotics_challenge

DARPA Robotics Challenge

"The Department of Defense’s strategic plan calls for the Joint Force to conduct humanitarian, disaster relief and related operations.  The plan identifies requirements to extend aid to victims of natural or man-made disasters and conduct evacuation operations. "

 放射能にまみれた原発プラントのがれきの中をこのロボットが進んでいくのを想像してみる。もともと人間向けに作られた施設であるため、DARPAの企画の通り、二足歩行の優位性もあるかもしれないが、破壊された施設の中を進むのに、この脚がどれだけ役立つかは疑問も多い。
 ただ瓦礫の中では手も使用して四足歩行する手もありますね(^^;)。

 今後のペットマンの展開を見守りたい。

◆関連リンク
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