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2013年9月1日 - 2013年9月7日

2013.09.06

■感想 ギレルモ・デル・トロ監督『パシフィック・リム』ロン・パールマンのハンニバル・チャウ

20130831_215623 ギレルモ・デル・トロ『パシフィック・リム』、IMAX 3D(吹替)で堪能!
 まごうことなき大怪獣&巨大ロボット映画で、デルトロ印の黒い幻想映画でもある迫力作となっている!
 特に幻想映画部分が、しっかり怪獣物の新規点にもなっていて、『ブレードランナー』中華パンクファンの心臓も撃たれるw。総論するとロン・パールマンファン必見w!(<<ってそこかぃ!)
 デルトロ印、そして今回もしっかり地下と深層下にはベクシンスキーが眠ってました、クトゥルー説もありますが…(^^)。

 IMAXによる臨場感で特に素晴らしかったのは、イェーガーの歩行シーン。
 パイロットがロボット内部で歩行すると、それがイェーガーの巨大な動きに還元される。その時の巨体の歩行運動が、IMAXの巨大な臨場感で伝わってくる。

 そんなIMAX 3D、流石に大迫力だったけど、映像よりかむしろ劇場の音響が凄く効果的だったようにも思う。
 あの立体サウンド大爆音で聴く怪獣の咆哮とロボットの金属音は癖になるほどの快感(^^)!僕らに流れる本多猪四郎の血がDNAレベルで揺すぶられる(^^)!

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 『パシフィック・リム』イェガーとかその他(書けないけどw)『進撃の巨人』とも共鳴してる。その肉弾戦は最新の進撃11巻の迫力を想起させる…(^^)。
 そんなことを思って映画館から駅まで歩いていたら『進撃の巨人』トレーラーに遭遇w。

 しかし『進撃の巨人』11巻の巨人肉弾戦は凄かったw。
 デル・トロやILMも舌をまく諫山創の作画力。あの情念で歪んだ肉体は、プラグマティックなハリウッドCGには、まだまだ真似できませんね(^^;) …と日本オタクとして『パシフィック・リム』のSFXに負け惜しみw。

 ひとつだけ、ネタバレではなく単なるチップスなので書いてしまおうw。
 『パシフィック・リム』ロン・パールマンのいかす役名「ハンニバル・チャウ」は、どうやら『ブレード・ランナー』の「ハンニバル・チュウ」に由来するらしい(推定w) 。

パシフィック・リム (映画) - Wikipedia

"ハンニバル・チャウ     俳優:ロン・パールマン
 香港を拠点に怪獣の臓器を万能薬として売りさばく闇商人のボス。本名は不明であり、現在の名は好きな歴史上の人物と贔屓にしている中華レストランの名前から取ったことを劇中で公言している。"

ブレードランナー - Wikipedia

"ハンニバル・チュウ ジェームズ・ホン"

 以下はネタばれ注意!
 映画未見の方は見ちゃあ駄目w!ロン・パールマン特別CM(Kaiju Remedies)。


▶ 映画『パシフィック・リム』ハンニバル・チャウ特別CM(Kaiju Remedies) YouTube
 マッドな科学者二人も良かったけれどw、やはりロン・パールマンの怪獣死体商人が最高すぎw。怪獣の死体を用いるアイディアは、遠く『スターログ』で大友克洋がゴジラの死体を描いたことがあったけれど、秀逸だと思う。
 これに着目し、ロン・パールマンを持ってきたところ、まさにデル・トロの面目躍如の新視点だとおもう。今回は彼方此方で述べられているだろう怪獣、ロボット戦闘に着目するのでなく、ハンニバル・チュウの怪演技に着目してみました。

"Ron Perlman Interview  Pacific Rim"
 最後に、こちらはハンニバル・チュウについてのロン・パールマンインタビューw。

◆関連リンク
Metagame and Comic Books!! • tumblethroughthekaleidoscope: Pacific Rim x...
 冒頭の写真は、黒いハンニバル・チャウのイメージに魅かれ、こちらのページから引用させて頂きました。

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2013.09.04

■感想 ザック・スナイダー監督『マン・オブ・スティール』と『鉄腕バーディー DECODE:02』りょーちも作画について


Man of Steel - Superman vs Zod HD - YouTube
スーパーマンとゾッド将軍のバトルシーン

 ザック・スナイダー監督『マン・オブ・スティール』観た。
 『ブラック・ホーク・ダウン』風ファーストコンタクトSFな素晴らしい出来(^^;)。手持ちカメラによる一人称視点の映像のキレとスーパーマンの憂鬱、そしてテラフォーミングな "ワールドエンジン" が秀逸。
 異星人(クリプトン人)と人類のリアルな遭遇描写がいいw。
 
 3Dは、レジェンド3Dの2D-3D変換とのことなのだけれど、動きが速くカメラが手持ち風でブレるため、あまり前で観ると酔います(^^;)。
 特に『ブラック・ホーク・ダウン』的なリアリスティックでシャープな映像、戦闘機とのバトルシーンの3Dの臨場感は凄い。その場に居合わせる感覚。
 あっこだけでももう一度観たいと思わせる。

 映像の先端としてもうひとつ特筆すべきは、クリプトンの超人能力描写。
 チラシコピーに「これが10年先の映画だ」とあるがまんざら誇張でない。臨場感のあるカメラと超絶な動きの格闘戦。この映像のシャープさは比類がないかも(^^;)。

 大友克洋が『AKIRA』『童夢』でやった革新をさらに超える実写映像と言ったら、大げさであろうか。
 悪役の善の視点も描けてるし(コミック風悪役演技を徹底して排していたらダークヒーローとして良かったのにと思うけれどw)、ザック・スナイダー映画ではベスト1かと。都市の破壊描写も「何人、死んだかな…」と銭形風wにスーパーマンに言いたいくらいで、アメコミ映画随一(臨場感では『アべンジャーズ』を超えているかも)。

「バトルはドラゴンボールというより鉄腕バーディー」『マン・オブ・スティール』ザック・スナイダー監督インタビュー(2/2) | アニメ!アニメ!.

"アニメの映像で、大都市のビルがたくさん破壊されるシーンなんだ。 そういうシーンは日本のアニメのバトルシーンはよくあるけど…確かテレビシリーズのアニメだったんだけど、ちょっと待って……(スタッフに電話をかける)。アメリカでは『Birdy the Mighty』というタイトルのようだね。"

 この@animeanimeさんのインタビューが海外のサイトでも引用され、『マン・オブ・スティール』への『鉄腕バーディー』の影響について、熱い議論がこちらで展開(^^)→ m.neogaf.com/showthread.php


▶ 有田VS神明 HD - YouTube.

 その海外サイトで紹介された『鉄腕バーディー』DECODE:02 ep12 戦闘シーンがまさに『マン・オブ・スティール』みたい(^^)。冒頭の戦闘シーンと、この動画を比較して観てみると分かるが、ビルの構造を使ったバトルと、映像のスピード感がとても似ている。

 このバトルシーンは、『鉄腕バーディーDECODE:02』ep12のシーンで以下がその全体。▶ 鉄腕バーディーDECODE:02 ep12 戦闘シーン - YouTube

鉄腕バーディー DECODE - Wikipediaによるとスタッフは以下。

"第2期 第12話 "Before Long" 絵コンテ:赤根和樹,松本憲生、演出:赤根和樹、作画監督:りょーちも,林勇雄,田中裕介"

 絵コンテに松本憲生、作画監督にりょーちもが入っているのがポイントだろう。作画@wiki - りょーちもによるとこの12話は原画も担当しているということなのでこのシーンの可能性は高いのではないか。


▶ Ryo Chimo Noein Animation Process [Genga] - YouTube
 りょーちもの有名な『ノエイン』での超絶バトルシーン。
 『マン・オブ・スティール』を観終わった時に、まず思い出したのが、この映像のスピード感とタメのシャープさ。
 ザック・スナイダーがどのようにして、『Birdy the Mighty』の映像を観たのか、興味があるところだけれど、もしかするとこのネット時代、アメリカの作画マニアが紹介したこれらYoutubeの映像が日米で共鳴し合って、新たな映像表現が生み出されているとしたら、素晴らしい。
 『パシィフィック・リム』のエンドタイトルクレジットじゃないけれど、このザック・スナイダー監督『マン・オブ・スティール』で、最後にスペシュルサンクスとして「りょーちも」の名前がクレジットされていたら、日米の作画オタクは喝采を叫んでいたことでしょう(^^)!

◆関連リンク
コミックナタリー - [Power Push] 新しいスーパーマン描く映画「マン・オブ・スティール」特集、ゆうきまさみが「鉄腕バーディー」への影響を語るインタビュー

"「これ『バーディー』読んで作っただろう」みたいな既視感があるところ、ありました"

 ゆうきまさみが『スーパーマン』の『鉄腕バーディー』への影響と、さらにそれが『マン・オブ・スティール』へ影響してるのではないか、と語るインタビュー(ややこしいw) 。
夜桜四重奏 -ハナノウタ- 公式サイト
 そのりょーちもが監督,キャラクターデザインを務める新作。このサイトの下の方にあるPV2の動画がなかなか(^^)。
【ぷらちな】アニメ新表現宣言!新世代が魅せる未来のアクション『鉄腕バーディー DECODE』赤根和樹監督+りょーちも
 スピーディなアクションについては残念ながらあまり述べられていない。

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2013.09.02

■感想 ―片山令子 文による― 片山健 絵本原画展 @八ヶ岳 小さな絵本美術館

Photo

展示(企画展)のご案内 - 小さな絵本美術館

"八ケ岳 片山健 絵本原画展 -片山令子 文による―
会期:岡谷・八ケ岳館 7月20日(土)〜9月16日(月)

生き生きとしたこどもの世界を長年にわたって書き続けてきた絵本作家・片山 健さんの絵本。今回は数々の作品の中から、片山令子さんの文による絵本『たのしいふゆごもり』『のうさぎさんのおはなしえほん』『もりのてがみ』『おつき さまこっちむいて』『とくんとくん』の原画を全点展示いたします。 

9月8日(日)に片山健さん・片山令子さんによるギャラリートークを開催する予定です"

イベントのご案内 - 小さな絵本美術館

"片山 健・片山令子 ギャラリートーク 9月8日(日)14:00~
 八ヶ岳小さな絵本美術館にて要予約・会費1,500円(飲み物付き)入館料割引。ご予約はイベントお申込フォームもしくはこちらまで TEL:(0266)75-3450 FAX:(0266)75-3460 E-MAIL:info@ba-ba.net"

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 ついにあこがれの片山健の原画を観た!!

 傑作シュールレアリスティック絵本『やまのかいしゃ』を読んで以来、あこがれて十数年、ついにこの日がやってきた(^^;)。年に一度くらい、個展が開かれているのは知っていたけれど、いつも東京とか長野とか、しかも終わった頃に気づくという体たらく。
 時々、思い出した様にネット検索していたのだが、今回、ついに会期中に知ることが出来た。しかも、場所は隣県である長野!! これは行くしかないと、片道3時間の自動車の旅。

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 白樺の中の絵本の中に描かれた様な洋館の美術館。
 まず美術館入り口を入ってすぐのところに大判の油絵。鮫とその下に横たわる子ども。
 初めて観る片山健の絵は、オリジナルの油絵。
 幻想的なあの画風、まぎれもない絵師 片山健のあのフォルムの作品に強いインパクトを受ける。

 作品は、美術館の大きな二部屋の展示スペースに、100点以上(たぶん)が展示されている。絵本原画はその7割が水彩画。
 まさに憧れていた薄い水彩とその輪郭の濃い線による独特の透明感。
 そして朴訥で御洒落でユーモラスでシュールなフォルム。
 透明感は、片山ファンであることを公言している大友克洋のカラーイラストにも強い影響を与えていると思うのは僕だけであろうか。

 近作である『とくんとくん』の油絵も、不思議と水彩のその透明感がどこか表現されている。それに加えて、強固に塗られた絵の具による強靭なイメージが迫ってくる。水彩とはまた別の片山健の想像力の世界が観るものに伝わる、印象深い絵画である。
 作品は全て片山令子の物語が、原画に合わせてパネルで紹介されていて、絵本を読むのと同じ様に鑑賞することが出来る。片山令子の物語は、幻想味は片山健の自作の絵本と異なり抑えられているが、その暖かく少し不思議で、子どもの視点で世の中を新鮮に観た世界が心地よく観る者の心に広がっていく。

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 絵本原画以外では、厚紙を切って箱の様な形を作り、そこに写真等の印刷物をコラージュした立体作品も10点程展示されていた。
 これは絵本作品とは、まったく異なるアヴァンギャルドな作風で、片山健の新しい一面に触れることが出来る。

 もうひとつ、絵本以外で展示されているのは、細い鉛筆の線で描かれた、水彩とは全く異なる繊細で荒々しいタッチの不思議な画。こちらは大判の絵画で、シュールレアリスティックな幻想味が強く、奇想絵画ファンの心を捉えて離さないものになっている。

 トークショーには、残念ながら行けないけれど、生の片山作品を堪能できた展示会でした。

◆関連リンク
信州八ヶ岳原村・小さな絵本美術館八ヶ岳館 企画展

"鉛筆によるシュールレアリスム的イメージの作品や油絵新作も展示します。 子どもたちに向けられたあたたかなまなざしから生まれた、片山 健さん、片山令子さんによる絵と詩の世界に迫ります。"

 こちらに多数の展示作品写真(少し小さい)が掲載されている。
スズキ コージ作, 片山 健イラスト『やまのかいしゃ』

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