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2014.11.26

■感想 ラース・フォン・トリアー監督『ニンフォマニアック Vol.2』

Nymphomaniacpart2christianslater

 ラース・フォン・トリアー監督『ニンフォマニアック Vol.2』、名古屋伏見のミリオン座で観てきた。

 真に鬼畜な暗黒映画でした。
 Vol.1がコメディーだったので安心したのが間違いw。このvol.2は、トリアー作の中でも後味の悪さは随一。ここまで救いのない暗黒は初めてでは。

 ラスト、観ながら幾つかの終わり方が想定してたのだけど、その中の最悪を選んでる。この監督の心の暗黒は底知れず、物語の結構を過剰な負のエネルギーで破壊してまで、無理無理に最悪を選び取ってる。それともそこがトリアーのブラックユーモアなのだろうか。

 ラスト近くで、ステラン・スカルスガルド演ずるセリグマンから、この物語がもし男性が主人公で語られたら、それはさほど衝撃的ではないだろう、というセリフが登場する。
 まさにトリアーがずっと描き続けている女性迫害(へのアンチテーゼ)の映画視点。
 僕はこの映画の主人公が男だったら、さらに過酷な映画になっていたような気がして、この視点にはうなづくことはできない。

 ここまでの迫害と女性の怨嗟の声を描いた上で、今後、トリアーはどこへ行くのだろうか。
 次回作は、『ドッグヴィル』(2003年)、『マンダレイ』(2005年)により構成される「機会の土地アメリカ三部作」の最終作となるはずの『ワシントン』であろうか。次の過激がどこへ向かうのか、刮目して待ちたい。

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