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2014年5月4日 - 2014年5月10日

2014.05.09

■情報 ドーム型3Dディスプレイ : volumetric 3D display


oLumen - volumetric 3D display - YouTube

MAXMALI.COM | voLumen (公式HP)

 現在普及している部品であるLEDを用いて、裸眼3D映像を創り出す装置の動画。
 原理は動画と、公式HPに示されている下の画像で一目瞭然、多数のLEDが付いたバーが何本も縦に並んで回転する構造で、回転位置に同期してLEDが明滅することで、半球ドーム状の空間に、立体映像が生成される。

 まだICチップの集積化が進んでいないとか、LEDの数が少ないとか、課題はあるようだが、これも資金的な面さえ整えば、専用のLSIを起こしたり、LEDのミニチュア化を進めれば、もっと高精細な3D映像が実現できるだろう。

 何と言ってもドーム状の形状が素晴らしい。
 やはり立体映像はこうじゃなきゃ(^^)。

 クラウドファウンディングとかで資金を集めて、一般消費者の手元にこうした映像装置がやってくる時代を期待したい。その時は近い!
 さて、今からどんな映像を映し出すか、3Dマニアは夢想して楽しみましょう!

Img_7759495x400downside

◆関連動画(公式動画)
viSio - volumetric 3D display device - explanation - YouTube
 こちらはまだ回転していない装置。
viSio volumetric 3D - POV display - YouTube
 回転型の原型的な装置。

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2014.05.07

■感想 ジョシュア・オッペンハイマー監督『アクト・オブ・キリング』

Act_of_killing

 話題のドキュメンタリー ジョシュア・オッペンハイマー監督『アクト・オブ・キリング』を名演小劇場で観てきた。

 噂にたがわぬ衝撃作。
 僕は町山智浩氏とライムスター宇多丸氏のPodcastでどういう映画か知った上で観たのだけど、もし現在、貴方がこの映画の情報を知らないのであれば、これだけの衝撃度の高いドキュメンタリーはそう他にはないので、何も知らずに劇場で初見されるのを強くお薦め。

 何も知らずにこの映画を観られる凄さは、きっと他では得られない体験になると思う。できれば以下の予告篇も本篇最大のネタを割っているので、観ないで劇場またはDVD視聴を!(^^)

★★★★以下、ネタバレあり。本作品の衝撃を生で得たい方は見ないこと★★★★



映画「アクト・オブ・キリング」|公式サイト
予告編 - YouTube

"ベルリン国際 映画祭観客賞受賞、アカデミ­ー賞にもノミネートされたドキュメンタリー。
1960年代にインドネシアで繰り広げら­れた大量虐殺の加害者たちに、その再現をさせながら彼らの胸中や虐殺の実態に迫る。『­フィツカラルド』などの鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク、『フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白』などのエロール・モリス監督が製作総指揮を担当。凶行­の再演という独特なスタイルに加え、そこから浮かび上がる人間が抱える闇にドキリとさ­せられる。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0018717"

 この作品、現地インドネシアでは全篇がネット公開され既に350万回以上観られているとのことですが、どんな受け止め方をされているのか、とても気になります。ちなみにインドネシア語ですが、以下で全篇日本でも観ることができます。

 一度観て、思い出したい方はこちらをどうぞ。


Jagal - The Act of Killing (full movie) - YouTube 全篇公開

◆以下、ネタバレ感想
 本作はヒトの虐殺行為と映画との関係を描いた作品である。
 映画というのは勿論、物語/幻想/フィクションであり、本作はそれらがヒトに及ぼす心的な影響を複層的に描いたものである。

 複層する位相を箇条書きで列挙すると以下の通りである。

・プレマン(フリーマン)と呼ばれる殺人部隊のリーダーで主人公アンワル・コンゴの1965,66年当時の現実。
 彼は政治的なフィクションで自身の行為を良きものと考え、そして映画を模する残忍な所行で、善的な行為として虐殺を遂行。
・自らは政府にとっての英雄となり、その後、家族や周囲の人間に行為を誇らしげに英雄行為というフィクションを語ってきた。
・そして本作の撮影がスタート。彼は映画でそのフィクションを再話する。再話し映像化することで自らを客観視(?)。
・さらに被害者役を演じることによる感情移入。

・そしてパンフに書かれている次の言葉。
 この完成した映画を見て、ラストシーンの自分の記憶を無くしていたのに気づく。そして「自分のしたことをただ描くのではなく、そのことの意味が描かれていて安心した」と語る視点。この言葉は達観なのだろうか?? どの地平へ彼が今、立っているか、無性に知りたい。

 これら映画で描かれた複層した認識と、パンフの言葉。僕の人間認識では理解できない何ものかの地平がここに潜んでいる。DVDが出たら、再度見直してみたい映画である。

 こんなドキュメント映画が、北朝鮮首脳部対象にして撮られたら凄いだろう。
 いや、もしかするとそれよりもアメリカで同等のことをやった方が…。日本人へのインパクトはそちらの方が強いかもしれない。人間に潜む悪を白日の下に曝すこの手法の持つ可能性は広大である、と思う。

◆関連リンク
▶ 町山智浩が映画『アクト・オブ・キリング』を語る - YouTube
▶ 宇多丸が映画『アクト・オブ・キリング』を語る - YouTube

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2014.05.05

■感想 ラース・フォン・トリアー監督『奇跡の海:Breaking the Waves』 レオス・カラックス監督『ホーリー・モーターズ:Holymotors』

◆ラース・フォン・トリアー監督『奇跡の海』
映画「奇跡の海」予告編 日本版 trailer [Breaking the Waves] - YouTube
 ラース・フォン・トリアー監督『奇跡の海』(1996)DVD初見。
 トリアーの鮮烈な映画、本作も過酷な試練が主人公に襲いかかる。

 エミリー・ワトソンが演じる無垢な女性の愛くるしさがまず素晴らしい。そして描かれる精神の煉獄。

 描かれるのは、70年代スコットランドの海辺の寒村と、その地域の精神的拘束を作っている教会である。

 人の尊厳を蹂躙していくムラの信仰と、無垢な女性の悲恋なのだけど、つくづくトリアーは繊細すぎる感性を持て余してしまっている演出家であることが、この主人公の心情を委細漏らさず構築した画面から痛いくらい伝わってくる。

 映像的に凄いのが、各章冒頭の奇妙な色彩の風景に60-70年代のポップスが被さるところ。
 まさにここは天上の視点なのだけれど、ラストのあの映像にもつながり、煉獄の作品を引き締めるキーイメージになっている。

◆レオス・カラックス監督『ホーリー・モーターズ』

映画『ホーリー・モーターズ』予告編 - YouTube
 恥ずかしながら、レオス・カラックス監督の映画初見w、いきなり予告篇に惹かれて最新作の『ホーリー・モーターズ』(2012)のDVDを観ました。

 こちらも話は何が何だかわかりませんw。
 しかし白いリムジンから繰り出されるフィクションの強度が各シーケンスとも素晴らしく全篇ワクワクして見終わった。

 一番の刺激的なエピソードは、地下道を走る、何でも喰ってしまう狂人のエピソードであろう。そして特撮ファンも必見かと思われるのが、彼が地上に姿を現す際のBGM。まさか伊福部サウンドをカラックスの映画で聴こうとは!!(^^)

 この映画に出てくる白いリムジン、クローネンバーグ『コズモポリス』(2012)とはどんな関係なのでしょう。どちらも主要な舞台が白いリムジン、その二作がカンヌでパルム・ドールを争ったという因縁…。

 やはり文明の行き着く先の象徴としてのリムジンって気もしないでもないが…、どちらも車というプライベートな空間/幻想が、様々な場所に移動して、社会のリアルへ接続する。カラックスの映画は、さらにそこに入れ子的に社会自体の虚構性がかぶさっていくわけだけれど、、、。

 この二本、未見の方は、連続してみて観るのも面白いかも(僕は約2ヶ月置いて観ました)。

『ホーリー・モーターズ』公式HP
『コズモポリス』予告篇

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