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2014年7月20日 - 2014年7月26日

2014.07.23

■情報 『成田亨 美術/特撮/怪獣 ウルトラマン創造の原点』展 と 『成田亨作品集』

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成田亨 美術/特撮/怪獣 ウルトラマン創造の原点 | 企画展 | 富山県立近代美術館.

"富山県立近代美術館 7月19日(土)-8月31日(日)
福岡市美術館 2015年1月6日(火)-2月11日(水)
青森県立美術館 2015年(日程未定)

開会記念トーク 成田流里氏(成田亨夫人)×成田カイリ氏(俳優)
成田亨の芸術と怪獣デザインについて、家族ならではのエピソードを交えながらお話いただきます。    
日時:7月19日(土)午後2時から

講演会     日時:7月26日(土)午後2時から    
講師:椹木野衣氏(美術批評家、多摩美術大学教授)    
会場:1階ホール(定員80名)     その他:申込不要、聴講無料"

 三つの美術館の合同企画展として、成田亨の作品数百点を集めた大規模展覧会が富山でスタートした(以下の福岡市美術館の山口学芸員さんの情報では600点を超える規模を集めたとのこと。長文ですが成田展にかける熱い想いが嬉しいので一部引用させて頂きます)。

 冒頭に引用したチラシ、幻想画、シュルレアリスムと怪獣の関係がまさに表現されていて、素晴らしいです!
 うちからは富山が一番近いので、何とか会期中の8月末までに行ってみたいものです。この時期、また青春18切符のお世話になろうかと…(^^;)。

 椹木野衣氏による講演も聴きたいが、もう今週末の開催です!

成田亨 美術/特撮/怪獣──ウルトラマン創造の原点:学芸員レポート|美術館・アート情報 artscape  山口洋三(福岡市美術館)

" 成田亨展の準備が佳境である……(略)
 富山県立近代美術館の三木敬介学芸員、青森県立美術館工藤健志学芸員とともに、ときどき東京の成田流里氏の元に集まっては、展覧会の内容、作品の調査などを行なってきており、今年7月には富山県美で立ち上がることになっている。先だって4月中旬には、成田が1990年に手がけた《鬼のモニュメント》 (京都府福知山市大江山)と関連の作品を調査し、連休前には、図録掲載候補となる300点以上の作品の撮影をカメラマンさんの手際の良さも手伝って、なんと2日間で行なった。出品総数は(私が企画に関わったこれまでの展覧会と同様、泣笑)600点を超えそうで、過去最大にして、決定版の成田亨展になることは間違いない。(略)
 特撮マニアのあいだではすでに神的な存在であったが、これにとどまらず近年しばしば美術の文脈で彼の名前が俎上にあがるようになってきた。それは、美術評論家の椹木野衣氏が企画した「日本ゼロ年展」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、1999)に、成田のウルトラ怪獣デザイン原画を選んだこと、そして青森県が、2006年に開館予定の県立美術館の所蔵作品の目玉のひとつとして、その原画189点を収集したことなどがその大きな要因としてあげられる。デザインでもなく、サブカルでもなく、「美術作品」として成田作品を収集展示する同館の功績は大きい。

 もうひとつの大きな要因は、成田がそもそも「彫刻家」であり、「美術家」としての意識を明確に抱いていたことである。特撮作品の制作主体の要請に応じてデザインをおこすというデザイナーとしては当たり前の仕事を、成田は「美術家」としての矜持を失うことなくこなしていた(この矜持は、しかしやがて到来するさまざまな局面での商業主義的な風潮とぶつかることになる)(略)"

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成田亨作品集(羽島書店 公式HP)

"椹木野衣(美術批評家)
 「成田亨という特異点──彫刻と閃光のはざまで」
三木敬介(富山県立近代美術館学芸員)
 「〈彫刻〉と〈怪獣〉の越境者・成田亨」
山口洋三(福岡市美術館学芸員)
 「四次元空間の中の仮想の彫刻(=未来の美術?)」
工藤健志(青森県立美術館学芸員)
 「成田亨が残したもの」「試論 成田亨と鬼、あるいは〈芸能〉を継ぐ者」
田中聡(映像作家) 「他界の扉」

●目次
成田亨プロフィール 成田亨のこと
成田流里 感謝の言葉
成田カイリ 序にかえて──「成田亨  美術/特撮/怪獣」展の開催に至る、およそ15年の経緯

1 |初期作品 1950-60年代

2 |ウルトラ 1965-67年

   2-1|ウルトラQ

    特撮美術の作業  成田 亨

   2-2|ウルトラマン

    ウルトラマンの頃  成田 亨

    メカニズム・デザインについて  成田 亨

   2-3|ウルトラセブン

3 |マイティジャック 1968年

4 |ヒューマン 1972年

    ヒューマン怪獣──風船獣の闘い  成田 亨

5 |バンキッド 1976年

6 |マヤラー/ Uジン  実現しなかった企画案1  1970-80年代

7 |未発表怪獣 1984-87年頃

    天空獣のデザインの発想  成田 亨

8 |モンスター大図鑑 1985-86年

9 |日本・東洋のモンスター 1980-90年代

10| MU /ネクスト  実現しなかった企画案2  1989年+1990年代

11|1970-90年代の絵画・彫刻

    阿部合成先生の思い出  成田 亨

12|特撮美術

    原爆を撮る  成田 亨"

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 展示会の図録として出版される「B5判変型 並製 400頁(カラー312頁)」という大部の作品集。
 これは、保存用と閲覧用、二冊、欲しい(^^)。
 上の見本を見てもわかるが、まさに前衛彫刻と怪獣の親和性が高い。我々世代は成田さん他の、怪獣作品のこの感覚に直撃受けて、その後の美術観が決定されていると考えられるので、正にたまらない美術書!!

 我々世代のアートは、この画集の表紙にあるガラモンの不思議な視線を、これはいったい何なのだろう、と幼少期に感じたところから全てが始まったと言っても過言ではない(^^;)。

◆関連リンク
成田 亨, 富山県立近代美術館, 福岡市美術館, 青森県立美術館『成田亨作品集』
 開催3館のショップで購入すれば、ヒューマンサインの復刻版が付いてくるとのことです。

◆当Blog関連記事
■感想 成田亨『特撮と怪獣 わが造形美術』『特撮美術論』

" シュルレアリスムかどうかはともかく(^^;)、成田亨氏が影響を受けたという「半抽象」の彫刻家リン・チャドウィックの作品を見るとウルトラ怪獣かエヴァの使徒かという大胆な形態である。とくに"Inner Eye"という作品などは、まさにヱヴァの使徒(^^;)。  あきらかに西洋の抽象的な造形美術の影響が、ウルトラ怪獣に影響を与えていたことが確認できたのは、大きな収穫であった。"

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2014.07.21

■感想 ダグ・リーマン監督『オール・ユー・ニード・イズ・キル : All You Need Is Kill』


▶ Edge of Tomorrow (2014) Making of & Behind the Scenes - YouTube

 ミッドランドシネマ名古屋空港 XpanD方式 3D 吹替版で鑑賞。
 タイムリープの
スピーディな緊迫感とトリッキィな展開に満足。ゲームはほとんどやらないのだけれど、まさに主人公の経験値の上がり方はゲームそのもの、これが独特のユーモアと爽快感を形作っていて、とにかくグイグイと見せられる。

 僕が特にこの映画に惹かれたのは、
中盤位からのリタ・ヴラタスキ軍曹の諦めず前進する「意志」の映画の部分。まさにゲーム的という受け止め方も出来るけれど、リープし続けるウィリアム・ケイジ二等兵とは違って、既に死から逃れられなくなっている、リタの人類の勝利への希望の希求が、まさに映画の光になっている。
 それに引きずられる様にして戦闘力を上げていくケイジの描写も無駄がなく壮快。

 このネヴァーギブアップの兵士の意志は、ジェームス・キャメロン『ターミネーター』の再来的な輝きをこのSF映画にもたらしている。

 なので、前半に比べて批判も多い後半、ケイジとリタがタイムリープから解き放たれて自らの生命を真剣に掛けて敵を殲滅する部分も、僕は意志の完遂のシーンとして心地よく観た(^^)。

 さて映像として3D部分、冒頭の対異星人ノルマンディー作戦の緊迫感と後半の一人称でのルーブル攻略、このあたりでまさに3Dの臨場感が最大に発揮されて、なかなか素晴らしい映像だった。
 異星人ギタイ(これは音から"擬態"だと思い込んで観てたw)の3D描写もなかなかのもの。特にアルファの青白く光る顔の造形は秀逸。オールドファンは『禁断の惑星』イドの怪物を思い出した人もいるのではw、あの造形をリアルにして、しかも立体視できるわけで、SF異星人映像ファンにも一級品としてお薦めします(^^)。

Kev Jenkins: Edge of Tomorrow
 リンク先は、初期に作品に関わったらしい、コンセプトアーティスト ケヴィン・ジェンキンスのイメージスケッチ。これが立体視でスピーディに動く映像となっており、出色の出来(^^)。画像を引用したいけれど、ネタバレになるので止します。
 映画を既に観られた方は、素晴らしいコンセプト画を是非御覧あれ。

◆関連リンク
日本のSF小説がハリウッド映画に!評論家達から熱いレビューを集める『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 - Togetterまとめ
 著名人のコメント(こちらは宣伝文句)と、一般ファンのつぶやき。
▶ 宇多丸が映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』を語る - YouTube
 TBSラジオ 『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』「週刊映画時評 ムービーウォッチメン」。自身の独特のヒーロー像をうまくとらえて魅せるトム・クルーズの演技に5億点wが出ています。
桜坂 洋, 安倍 吉俊『All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)』

"「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」敵弾が体を貫いた瞬間、キリヤ・ケイジは出撃前日に戻っていた。トーキョーのはるか南方、コトイウシと呼ばれる島の激戦区。寄せ集め部隊は敗北必至の激戦を繰り返す。出撃。戦死。出撃。戦死―死すら日常になる毎日。ループが百五十八回を数えたとき、煙たなびく戦場でケイジはひとりの女性と再会する…。期待の新鋭が放つ、切なく不思議なSFアクション。はたして、絶望的な戦況を覆し、まだ見ぬ明日へ脱出することはできるのか。"

オール・ユー・ニード・イズ・キル - Wikipedia
Hiroshi Sakurazaka『All You Need Is Kill』洋書
 この映画、傑作なのに、残念ながらアメリカではヒットしていないらしい。
 これを機に日本SFが大量に映画化されることをファンは夢見ていたのだけれど、、、w。

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