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2015年3月

2015.03.30

■予告篇 園子温 脚本・監督『ラブ&ピース』

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映画『ラブ&ピース』公式サイト
 園子温 脚本・監督『ラブ&ピース』特報公開されていたのですね!
 監督初の◯獣映画に熱い期待。
 公式サイトのポスターイラストが山田章博で主題歌がRCの「スローバラード」!!


▶ 長谷川博己と麻生久美子が共演!映画『ラブ&ピース』特報 - YouTube
 この特報も期待をさそうが、それにもまして良い仕上がりになっているのが、下の忌野清志郎とのコラボレーションPV。

▶ 『ラブ&ピース』×『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』コラボ「スローバラード」MV - YouTube

"園子温監督待望のオリジナル作品『ラブ&ピース』と、ライブドキュメンタリー映画『忌­野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』がコラボした「スローバラード」(RCサクセション)のミュージックビデオ­。

1990年ごろ、若き日の園監督は本作の脚本を書き上げ映画化したいと思っていた。主人公・鈴木良一を監督自身がファンだった忌野清志郎さんに演じてほしいと考え、実際にオファーをしに所属事務所の門をたたいたという。しかし、残念なことに当時「俳優業はやっていない」との理由で出演には至らなかったようだが20年余りを経てその脚本は手を加えられ、監督の演出により遂に映画化!
そのような経緯もあり、主題歌にRCサクセションの「スローバラード」が起用されることとなった。

『ラブ&ピース』
http://www.cinematoday.jp/movie/T0019840
『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』
http://www.cinematoday.jp/movie/T0019498 "

 何と園子温は当初『ラブ&ピース』の主役を忌野清志郎にオファーしていた!
 うわぁ〜、清志郎主役の園子温ムービー、なんて素敵な!!

◆関連リンク

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映画 みんな!エスパーだよ!: 番組情報 : テレビ東京 15.9月公開
 園子温監督コメント

"今回、『映画 みんな!エスパーだよ!』を監督することになりました。テレビシリーズでは、ロケハンから衣装、キャスティングまで総監督的な位置でやらせて いただき、できることなら全話撮影したかったのですが、仕事の都合上、たくさんの監督に何話かお任せすることになったのが自分の中では残念でしたので、映 画版では全て自分で監督できることを嬉しく思っています。頑張りますので、宜しくお願いいたします。"

ドラマ24「みんな!エスパーだよ!」:テレビ東京
 番外編 〜エスパー、都へ行く〜 15.4/3 (金)深夜0:12

 番外編と映画化! こちらも期待です。

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2015.03.25

■予告篇 クリス・コロンバス監督『ピクセルズ : Pixels』


▶ Pixels - Official Trailer (HD) - Summer 2015 - YouTube
Pixels Teaser Site | Sony Pictures (公式テザーサイト)
 今はtumblrを使ってキャンペーンされる時代なのですね。

"Directed by Chris Columbus
Screenplay by Tim Herlihy and Timothy Dowling
Story by Tim Herlihy
Based on the short film by Patrick Jean
Produced by Adam Sandler, Chris Columbus, Mark Radcliffe, and Allen Covert"

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 これは期待を誘う着想の映画。予告篇をFacebookで観て、凄いと感心しつつ、どこか既視感があるなぁ、と思っていたら、以前記事にしたパトリック・ジーン監督の短篇がベースになっているとのこと。
 そのショートフィルムが下記です。

PIXELS by Patrick Jean from ONE MORE on Vimeo
 このショートフィルムで描かれたような、ブロック崩しで摩天楼が崩れていくシーンとか秀逸なアイデアは映画でも活かされるのか、気になる。そしてラストはこのフィルムと同様になるのだろうか。予告篇にはピクセルが大きくなっていく様な描写が観られないので、別になるのかもしれない。

Pixels (2015 film) - Wikipedia, the free encyclopedia.

"The first trailer was released on March 17, 2015.[25] The trailer received 34.3 million global views in 24 hours, which is Sony's biggest, breaking the previous record held by The Amazing Spider-Man 2 with 22 million views in 2014."

 多くの人がこの予告篇に関心を示したようで、3/17の公開から、世界で24時間に3400万アクセスに達し、ソニーピクチャーズの今までの記録『アメージングスパイダーマン2』の2200万アクセスを超えたそうです。
 いかにこの世界がゲームに既に侵食されているかの証左のようですw。

◆関連リンク
PATRICK JEAN – Film Director(公式)
クリス・コロンバス - Wikipedia
 『グレムリン』から『ホーム・アローン』『ハリー・ポッターと賢者の石』とどこか自分の中ではB級感が否めないクリス・コロンバス監督ですが、今回、大ブレークするかどうか、期待したいものです。

当Blog記事
パトリック・ジーン:PATRICK JEAN監督『ピクセルズ:PIXELS』

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2015.03.23

■予告篇 ルアイリ・ロビンソン監督『リヴァイアサン : The Leviathan』

The Leviathan -- Teaser from Ruairi Robinson on Vimeo
 ショートフィルム「リヴァイアサン」。素晴らしいショットの連続にワクワクします。実写版『AKIRA/アキラ』を降板したという、アイルランドのルアイリ・ロビンソン監督の新作コンセプト実証テザーフィルム、ということのようです。(開田 裕治さんのFacebook投稿から知りました)。

 短編アニメーション作品『Fifty Percent Grey』がアカデミー賞にノミネートされた期待の若手監督とのことです。

 細部の作り込みと映像の雰囲気が一級で、ぜひ長編として完成させてほしいものです。

 一部イメージから、舞城王太郎 脚本・監督、鶴巻和哉 アニメーション監督『龍の歯医者』を想い出したのは僕だけでしょうかw。

Ruairi Robinson(@RuairiRobinson)さん | Twitter.

"Leviathan sculpture by Jordu Schell
Concept art by Jim Murray (creature design by Jordu Schell) "

 twitterで監督が書かれているコメントから、リヴァイアサンの造形をジョルデュ・スケール、コンセプトアートをジム・マーレイが担当されたようです。

◆関連リンク
In pictures — Ruairi Robinson for rent
 ルアイリ・ロビンソン監督公式HP。
 作品映像やコンセプトアートを多数見ることができます。『AKIRA』のコンセプトアートも。
NOT-Pixar - Fifty Percent Grey - YouTube
 ルアイリ・ロビンソン監督の短編アニメ「Fifty Percent Grey」、こちらはあまり趣味良くないですねw。
Ruairi Robinson on Vimeo
 その他の作品。
Ruairi Robinson(Facebook)
ルアイリ・ロビンソン監督が2007年に製作していた実写版映画「AKIRA」のプレゼンテーション映像 - DNA
 関連ニュース。『AKIRA』の映像は、『AKIRA』のアニメとその他多数の映画の大友チックな映像の断片を集めたもの+ロビンソン監督のオリジナル映像(少しだけ)。

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2015.03.18

■情報 デイヴィッド・リンチ「二つの世界の間で」: David Lynch: Between Two Worlds@Queensland Art Gallery

David Lynch: Between Two Worlds - Queensland Art Gallery | Gallery of Modern Art(公式)

 "14 March – 7 June 2015 Gallery of Modern Art (GOMA)"

 オーストラリアのクイーンズランドのアートギャラリーで、デイヴィッド・リンチ "Between Two Worlds"展が開催されている。 

general view at the David Lynch exhibition Between Two Worlds at... News Photo | Getty Images
 その"Between Two Worlds"展、会場の様子が写真レポートされています。
 リンチのラフォーレ東京での展示会を飾った大判の絵画も展示されているようです。

 

 ラフォーレでは、子供達の姿はほとんど見なかったけれど、オーストラリアではこんなティーンエージャーのお客さんも訪れているのでしょうか。オーストラリアアート界の将来が楽しみですw。

◆関連リンク
In Dreams: David Lynch
 上記展覧会のオープニングで、歌を披露したクリスタ・ベルとリンチの競演ビデオ。

当Blog関連記事
動画 デイヴィッド・リンチ&クリスタ・ベル アルバム"This Train"PV Chrysta Bell and David Lynch
感想1 個展『デヴィッド・リンチ展 ~暴力と静寂に棲むカオス』(DAVID LYNCH "CHAOS THEORY OF VIOLENCE AND SILENCE")

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2015.03.16

■映像 伊藤高志 監督、Rezzett 音楽「C.E A/W 2014-15映像」

C.E AW 2014 from c.e on Vimeo
C.E A/W 2014-15の映像が公開、監督に伊藤高志、音楽をRezzettが担当 » UNCANNY

" C.E A/W 2014-15の映像が公開された。同映像は、日本の実験映像作家、伊藤高志が監督をつとめ、音楽をRezzettが担当。
 C.Eでは、2011年のブランド設立より映像を制作しており、D Double E、Zomby、Actressといったアーティストが参加、ディレクターには、現代美術家のOliver Payne、〈Mo’ Wax〉のアートワークでも知られるTrust Me LondonのBen Drury、映像作家のRollo Jacksonらを起用している"

 実験映像「SPACY」(YouTube)で有名な伊藤高志監督のPV。
 「SPACY」にも通ずる写真によるカメラの移動と、CG(もしくはライトの実写?)による光線の軌跡が美しくも妖しい一本。

 vimeoで公式公開されていますが、上に引用した動画のサムネイル画像は、まるでリドリー・スコット『ブレードランナー』のようで、デッドデック。必見の2分間の映像です。

◆関連リンク
『伊藤高志映画作品集 DVD』

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2015.03.11

■感想 ノンフィクションW さらば愛する日本よ~密着・押井守の世界挑戦800日~(『GARM WARS The Last Druid : ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド』メイキング)

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ノンフィクションW さらば愛する日本よ~密着・押井守の世界挑戦800日~|ドキュメンタリー/教養|WOWOWオンライン 公式HP

" 『GARM WARS The Last Druid』が完成するまでの道のりは決して平たんではなかった。1997年に一度企画が凍結され、再始動できたのは2012年。ハリウッド映画製作等で活用されているカナダ政府による補助金制度を利用した映画製作に取り組むが、想像を超えた制約が大きく、プロジェクトは数々のトラブルに直面する。番組では2012年10月から押井をはじめ、今回初めて海外での実写の映画に挑戦することになり、さまざまな障害に直面するプロダクション・アイジー社長・石川光久らが参加する製作委員会の奮闘にも特別に密着取材。
 なぜ押井があえて海外への進出を図るのか?海外での映画製作に取り組み、日本と異なる製作スタイルとの調整を行ないながら、自分の求める映画を追求する彼の挑戦を追う。"

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「鬼才・押井守の世界」 最新作密着取材ドキュメントと代表作4本、WOWOWが放送 | ニコニコニュース

" 監督は「ここ十数年のデジタル映画を見てきた結論として、実写でやろうと。世界にひとつという役者の顔で。フルCGでは表現できることが足りなくて、本物の役者で実景で撮る中、合成も生きてくる」と撮影意義を語る。
 「ファンタジーの世界観を作るのは過酷で、手を抜 いたらそのようにしか画が撮れない。すべてを満たして成立する世界。その環境を手に入れるためにも、海外でやるしかないと思った。ファンタジーを表すのに、日本語でいいのかとか、役者に合わせた衣装にするのか、衣装に合った役者を選ぶのか?衣装の重要性もこの十数年で学んだ」とも。"

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 WOWOWで放映された押井守監督ドキュメンタリー「ノンフィクションW さらば愛する日本よ~密着・押井守の世界挑戦800日~」(2月28日(土)午後1:00)を観た。押井ファン、垂涎の映像だった。以下、ポイントを記します。
 3/2 25:30〜、3/22 8:00〜の2回再放送がある。3/22の分は、今からでも間に合うので、この記事で興味を持たれた方は、是非WOWOWにご加入を。押井ファンにとっては十分な価値があります(^^)。

・パイロットフィルムのシーンは、現在ネットに上がっているものとは別だった。それにしても映画の検討用に作られた模型は圧巻でした。八王子の展示会で見た巨人ダーナ他、ディテイルがハイビジョンで映し出された(冒頭の引用写真。テレビを撮影したものなのでディテイルが潰れていて申し訳ないです)。

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・『G.R.M. THE RECORD OF GARM WAR(ガルム戦記)』の頃のパイロットフィルム(一部)や設定資料、フィギュア等、門外不出資料がかなり画面に映し出された。興味深かったのは、そのロケハンで押井が訪れたアイルランドで、自らが欧州映画から受けた影響のルーツを、そのアイルランドの岩場の地に起源があることを体感した経験を語るところ。
・ケルト神話については語られていなかったが、欧州の文化が荒野の開拓から始まり、それとケルト神話の深い関係が映画の根底に横たわっているということなのだろう。

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・再始動した『ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド』のカナダでの制作の舞台裏。カナダ政府の映画振興で、制作費4割が戻って来ることから、カナダのスタジオとの共同制作となった。

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・『ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド』の押井による絵コンテ制作風景。絵コンテを描くプロダクションI.Gの机の上に、ハヤカワSF文庫青背が7-8冊置かれていたが、残念ながらタイトルは読めず。
・カナダでの撮影。スタジオでの1ヶ月の準備期間、予算とロケーション日数削減のせめぎ合い。日本から参加した7人(できるだけ日本人は少人数にするべき、という『アヴァロン』から学んだ押井の方針)、佐藤敦紀副監督と押井によるカナダ側プロデューサー ケン・ナカムラ氏とのせめぎ合い。
・撮影IN。俳優たちへの世界観説明という、興味深いシーン。予算面で暗礁に乗り上がりそうだったところでの、石川光久プロデューサーによるI.Gからの予算捻出(予定の5倍だったとか)。

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・制作,資金のトラブルからの、カナダ側プロデューサー更迭。スタジオ撮影と、ロケ地の情景。『天使のたまご』にも登場したあの押井戦車の実景撮影。森のシーンの戦闘シーンが美しい情景になっていた。
Img_1262  特に荒野のシーン、カナダの情景をかつて行ったアイルランドの岩場に見立てていることは確実で、その情景でしか描き得ない、ケルトの血脈が映画にどう表現されているか、とても気になる。

・映画の公開をどうするかの、制作委員会の会議シーン。作家性の強い作品になったので公開は限られたファン層に向けたものになるのではないかという意見に対して、押井「最後まで作りきってくれって要請があったから、現実的にどこを落とそうかと枝葉を切っていったら、いつもの私のスタイルの映画だったってだけの話なんだよ! これを怒らずして何を怒るんだって。それでさ、作家性がどうたら言われてさ。やりながら向こうと交渉しながら後手に回らざるを得ない。僕らにとっても石川にとってもこれに関わった人間にとって大きな反省材料」。どうやらカナダ側プロデューサー更迭に絡んでの発言のようであるが、更迭の詳細は描かれていなかったので、残念ながら深くはこのドキュメントだけではよくわからなかった。

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・本来15年前にやりたかったこと、それはその後『アバター』をピークに先にやられた。その丘に登ってみないと見えないことがあるはずで、今回それが見えた。今後、どう影響していくか、という感慨を含めたコメント。
・最後に今回の経験から、いい役者との出会いが今後の実写映画において重要だと感じている、と語る押井。また、次回作はヴァンパイア映画を撮りたいとも。文化的背景から、日本の風景には馴染まないそれをまた海外(どことは語らなかったが当然トランスヴァニアでしょうw)で撮りたいとコメント。

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 『ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド』の撮影の修羅場と、海外との共同の現場の充実が見事に映像として記録されていて、まさに押井ファン必見でしょう。痛々しかったのは今回の撮影の苦労が、押井監督の頭髪を奪ったという事実。映像での変化がその労苦を克明に語っている。

 それにしても、本篇の公開はいつなのだろうか。
 番組では今回もそれについては、何も語られなかった。
 以下の動画で、公開に苦戦している状況が伝えられている。

2月15日(日)@イオンシネマ高松東 『GARM WARS The Last Druid』 ゲスト/押井守監督、石川光久 ‐ ニコニコ動画:GINZA.

"さぬき映画祭 2015 2月15日(日)@イオンシネマ高松東
『GARM WARS The Last Druid』
ゲスト/押井守監督、石川光久"

 さぬき映画祭上映前トークショー動画。今だ正式公開が決まらない状況。
 石川Pの発言「I.Gでは押井実写には手を出さないはずだった。これだけのつもり」というのが切実に響きますね。是非、世界公開成功して欲しい。

◆関連リンク
押井守最新作『GARM WARS』ワールドプレミア感想まとめ! - Togetterまとめ
 twitterの友人Uotukiさんによる感想のまとめ。
押井 守『GARM WARS 白銀の審問艦』
 『ガルムウォーズ』の小説が、新刊として予定されているとのこと。映画公開より先行する4月刊予定。

・当Blog関連記事
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 ・情報 ノンフィクションW さらば愛する日本よ~密着・押井守の世界挑戦800日~(『GARM WARS The Last Druid : ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド』メイキング)

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2015.03.09

■感想 岩井俊二監督『花とアリス殺人事件』


「キットカット」 x 「花とアリス殺人事件」スペシャルコンテンツ - YouTube

"『花とアリス』はサウンドトラックのファンも多いことで知られていますが、岩井監督自身がメンバーでもある音楽ユニット「ヘクとパスカル」が本作の音楽を担当。作品の大き­な見所のひとつとなっています。このショートフィルムでは、「ヘクとパスカル」が歌う­主題歌「fish in the pool」に『花とアリス殺人事件』特別編集の短編動画です。"

 まず上の動画の紹介。
 絵コンテの(映画エンドクレジットで流れたものと同様の)映像と、ヘクとパスカルの主題歌「fish in the pool」が聴けます。ヘクとパスカルの歌は『なぞの転校生』のラストで流れた「風が吹いてる」に惹かれて感心を持ってますが、この主題歌もいいです。

 で、ここから映画の感想。
 岩井俊二監督『花とアリス殺人事件』、新しいアニメ映画の登場って感じでした。
 ロトスコーピングと3D-CGを使った独特の映像と、岩井俊二監督らしい、リアルで(そして数奇!で愉快な)きめ細かい学生生活の物語に爆笑しつつ、グッと来るのを抑えつつw、観終わりました。

 世間で岩井監督作は「リリカル」という言葉で表現されるけれど、実はあまりこの言葉は岩井作品のコアを射抜いていない。この映画も「リリカル」ではなく中学生の生活を「リアル」に描き、そして結構ブラック。
 人物のきめ細かい感情の動きを丁寧に追っているところがたぶん「リリカル」と言われる所以であろうが、そのディテイルで描かれるのが、実はリアルでブラックな人の有り様であるのは、あまり語られていない。
 もちろん詩的な側面もそのきめ細かさの中から前面に出てきているが、そこだけを取り上げるのは岩井監督のコアを掴んでいないと思うのだけれど、いかがだろうか。例えばこの映画の「ムー篇」に現れている中学校のリアルを象徴的に描くワンカット。学校にある子供達にとってのリアルな痛み/ストレスをブラックに痛々しく、そして滑稽に象徴的に描き出した出色のシーンで岩井監督らしさ全開と思うのだけれどw。
 そして次に独特のアニメ映像について。

岩井俊二 僕の「やぶにらみの暴君」 - 映画「王と鳥」公式サイト

"  個人的には最近の日本のアニメの「動き」にどうも辟易していて、こういう海外の古いアニメの方が好きなんですが、その理由のひとつには、動きがリアルだから、というの があります。いわゆるフルアニメとリミテッドアニメの違いというのはあるんでしょう。トレーシングという技法のせいもあるでしょう。しかしそれだけではなく、この時代のアニメには、こういう動きにはこのパターン、という「型」がまだ確立していない気がして、それが妙な生々しさを生んでいる気がするわけです。たとえば人間が歩く。どう歩くのか。人を歩かせてみる。それを描いてみる。こういうプロセスがいちいち存在し、しかもそれがまだ荒削りなので妙に生々しく見える。この生々しさがいまや逆に新鮮というか。

 アニメ界では実写をなぞるなんていうのは邪道だという風潮があると誰かから聞いてがっかりしたことがあります。それは本末転倒だろうと思いました。アニ メの原点とはなんなのか? それはそもそもモノがどういう風に動くのかなぞることじゃなかったのか?

 進化しすぎたアニメ界はまるで現実から得るものはもはや何もないと思っているのか?
 まあそんなこともないんでしょうが、現在のアニメが大友克洋の絵と宮崎アニメの動きを手本に進化したのは否定できないことでしょう。"

 この言葉に現れているように、本作は岩井監督による新しいアニメ映像へのトライ作品である。ここで書かれているのは、大友宮崎らによって定式化されて、現実からある部分乖離した今の日本のアニメに対するアンチテーゼの提示である。そして本作は、、、。

 奥行きを感じさせる映像/映画のレンズによる効果をアニメで再現したようなシーンは、とくに遠近の移動する部分でパースの変化が心地よく、今までのアニメにない、独特の質感を獲得している。(リンクした動画からもそこは感じて頂けるかと。)
 加えて人物を一定の距離離れて捉えた、全身作画のシーン。人の歩きのランダムさや、定式化されたアニメと比較するとグニャグニャと動くシーンは独特の作品のリアルを支えている映像だ。
 これが岩井監督がロトスコープにこだわった理由かも知れない。

 もう一つ特筆すべきは、滝口比呂志美術監督の背景。ロトスコープと合わせるかのように、実写映像をトレース(もしくは画像変換処理)した水彩/HDR写真のようなリアルで、現実強化した風景が素晴らしい。(滝口美術監督は『言の葉の庭』も担当されたとか。あの作品の背景も素晴らしいものでした)
 一部その背景が3D的に回り込んだシーンもあり息を飲みました(^^)。

 あとあまりネットでも書かれてませんが、エンドクレジットに「作画協力 磯光雄」の文字が!
 素晴らしい動きのアニメートがあったけれど、磯光雄氏の超絶作画の血が注がれているのだろうか。 『電脳コイル』後、久々の正式クレジットだけに、岩井監督と磯光雄作画のコラボレーションにも注目。
 ロトスコーブ映像の、手描きによる修正が磯氏ほか手描きアニメーターによって実施されたのであろうか。どこをどう修正されたか、そうした面も今後紹介されたら嬉しいと思う。そこまでやった時に、現代アニメへのアンチテーゼがしっかりと提示されることになるのではないだろうか。

▶ 花とアリス殺人事件 ショートカット「ムー篇」 - YouTube
▶ 花とアリス殺人事件 ショートカット「走る篇」 - YouTube
▶ 花とアリス殺人事件 ショートカット「花篇」 - YouTube
▶ 花とアリス殺人事件 ショートカット「タクシー篇」 - YouTube
 映画のシーンが4つ紹介されています。映画を観るかどうか迷っている方は、これでまず合うかどうか、確認してみるのをおススメします。
 特に「ムー篇」が僕の推奨(^^;)。

◆関連リンク
ヘクとパスカル『ぼくら』

"映画監督の岩井俊二、女優でシンガー・ソングライターの椎名琴音、作編曲家の桑原まこで結成された“ヘクとパスカル”のデビュー作。岩井俊二が企画・脚本を手掛けたTVドラマ『なぞの転校生』の挿入歌となった岩井俊二作詞作曲の「風が吹いてる」、岩井俊二監督の短編アニメーション『TOWN WORKERS』のエンディング・テーマ「ぼくら」他を収録"

 岩井俊二の音楽ユニット、初CD。僕のiPhoneはiTunesで入れた「風が吹いてる」ヘビロテしてます。
岩井俊二が運命的に結成した音楽集団 ヘクとパスカルインタビュー - 音楽インタビュー : CINRA.NET

当Blog関連記事
リチャード・リンクレイター監督『ウェーキングライフ』 Waking Life
 ロトスコープで衝撃的だったのがこの作品。必見です。
リチャード・リンクレイター監督『スキャナー・ダークリー:A Scanner Darkly』  アニメと実写を融合した技法「ロトスコープ」とは
 続いてリンクレーター、PKディックとその新映像の融合ということで期待したのですが、こちらはイマイチでしたw。

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2015.03.04

■情報 「シュヴァンクマイエル夫妻の作品世界」講師:ペトル ホリー (朝日カルチャーセンター)

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シュヴァンクマイエル夫妻の作品世界| 横浜教室 | 朝日カルチャーセンター
(注.冒頭の写真は過去の当Blog記事からの写真引用で今回の講座とは直接の関係はありません)

"日時・期間 5/30 1回 土曜 13:30-15:00
受講料(税込み)会員 3,240円     一般 3,888円
講師名 チェコ蔵主宰 ペトル ホリー
講座内容 本年は映画祭が行われることもあり、日本各地で注目されるヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer)は、プラハ生まれのシュルレアリストで、自らの創作にアニメーションを取り入れる映像作家としても世界的に知られています。彼はチェコのシュルレアリスムの第3世代を代表する存在で、日本でも大変人気があります。
 今回は、長年に渡り彼の活動を日本で紹介してきた講師が、彼と、画家である彼の妻、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー(Eva Švankmajerová)の魅力あふれる作品世界を紹介します。1934年にチェコスロヴァキア(現チェコ共和国)で結成されたチェコスロヴァキア・シュルレアリスム・グループや、シュルレアリスム画家のトワイヤン(Toyen、チェコ語読みトイエン、1902~1980)、インドジヒ・シュティルスキー(Jindřich Štyrský、1899~1942)、文学界ではヴィーチェスラフ・ネズヴァル(Vítězslav Nezval、1900~1958)らの作品との関わりを取り上げ、画像も豊富に使いながらお話しします。
 ※日本語での講義です。(講師記)"

 チェコ大使館内チェコセンター東京の元所長で、シュヴァンクマイエルの本の翻訳等の活動で有名な、ペトル・ホリーさん(チェコ蔵主催)によるチェコシュルレアリスムのカルチャー講座。

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 ヤン・シュヴァンクマイエルとエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー夫妻については、このブログでもたびたび取り上げているが、チェコシュルレアリスムには疎いため、この夫妻を起点にそれを勉強できる素晴らしいチャンス。
 特に僕の現在の興味は、右に示したエヴァさんの絵に関して、チェコシュルレアリスムの系譜の中で、どのように位置付けられる/られないのか、といった点である。
 この絵に秘められた深いエヴァさんの想いに少しでも近づいてみたい、というのが、当ブログの強い思考なのである。

 残念ながら東海地方からの出席はなかなか遠くて厳しいものがある。
 まずはこちらで紹介させて頂いて、関東地区で参加される方がいらっしゃれば、この記事へのコメントで講座の様子を伝えていただければ幸いです。

◆関連リンク
チェコ蔵 CHEKOGURA
シュヴァンクマイエル映画祭2015(@svank2015)さん | Twitter

・当Blog関連記事
 感想 『ヤン・シュヴァンクマイエル&エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー展〜映画とその周辺〜』
 冒頭の写真は、この展覧会の際の会場写真です。
 ヤン・シュヴァンクマイエル エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー Google 検索
 ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル Google 検索

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2015.03.02

■予告篇 アレクセイ・ゲルマン監督『神々のたそがれ : HARD TO BE A GOD』(原作ストルガルツキー兄弟『神様はつらい』)

▶ アレクセイ・ゲルマン監督『神々のたそがれ』予告編 - YouTube

" 製作期間15年、原作ストルガルツキー兄弟(タルコフスキー『ストーカー』)、 巨匠アレクセイ・ゲルマンによる不朽不滅の遺作、 2015年3月15日より、渋谷ユーロスペースほかで公開!

 人間が、神になる惑星。
 舞台は、とある惑星の都市アルカナル。この惑星は、地球から800年ほど遅れた発展を­遂げており、中世ルネッサンス期を迎えているかのようであった。そこに目を付けた地球­人たちは、科学者・歴史家らの調査団を派遣した。しかし、最初の潜入から20年が経過­しても、そこで繰り広げられるのは、圧政、殺戮、知的財産の抹殺であり、文化発展の兆­しは全く見られない。地球人の一人、ドン・ルマータは、未来から知識と力を持って現れ­た神のごとき存在として惑星の人々から崇められているが、政治に介入することは許され­ず、ただただ権力者たちによって繰り広げられる蛮行を傍観するのみであった…。"

「神々のたそがれ」公式サイト

 ストルガツキー兄弟のSF「神様はつらい」が原作。
 こちらのページの頭の雰囲気は、まるでジェームス・ティプトリー・JrのSFのような雰囲気。異世界の異質の知性の香りがします。

 また、公式サイトの紹介文が凄すぎるので思わず引用w。

"≪ この作品は強烈な竜巻のごとく、全ての映画を粉砕する威力がある ≫
ユーリー・ノルシュテイン(映画監督)
『神々 のたそがれ』は強烈なインパクトを与える自然現象であり、過去に撮られた作品全てを粉砕するだけの威力を持っている。映画作品とは竜巻と同じく自然現象な のだ。竜巻は悪だとする考えもあるだろう。しかし竜巻無しの自然はありえない。竜巻は自然の不可欠の一部なのだ。今後、この作品を抜きにして映画とは何かを知ることはできない。

"≪ アレクセイ・ゲルマンに比べれば、タランティーノはただのディズニー映画だ ≫
ウンベルト・エーコ(哲学者、小説家)
不 寛容、狂信、言語に絶する残虐からなるこの地獄において、観客はわれ関せずの態度を取ることなどできない。他人事であるかのような、この“物語”があなた 個人には関係がないかのような態度を取ることはできないのだ。そうではなく、この映画はまさしくわれわれのことを描いているのである。われわれに起こるか もしれないこと、あるいはすでに起こってしまってさえいることを。"

"≪ 傑作の概念を遥かに超えた途方もない作品 ≫
蓮實重彦(映画評論家)
これを見ずに映画など語ってはならない。
傑作の概念を遥かに超えたこの途方もない作品を前に、久方ぶりにそう断言しうる僥倖を、彼岸のゲルマン監督に感謝しよう。"

 これだけのお歴々がここまでのコメントとは、途方も無い映画なのだろうか。
 これは観逃すわけにはいかないが、何と東海地方では上映予定がない。京都まで行くしかないのか?!!

◆関連リンク

▶ Hard to Be a God (2014) Trailer #2, english subtitles - YouTube
 こちらの英語圏版の予告編もさらにハードな感じで良い。
アレクセイ・ゲルマン監督作品『神々のたそがれ』 | Facebook
Трудно быть Богом(ロシア公式サイト)
アレクセイ・ゲルマン - Wikipedia
Aleksei Yuryevich German (wiki 英語)
Герман, Алексей Юрьевич — Википедия.(wiki ロシア語)
HARD TO BE A GOD (2013) Excerpt on Vimeo(ZOMBIE手帖ブログ経由)
 冒頭17分の動画がVIMEOで紹介されています。
▶ Алексей Герман. Трудно быть с Богом - YouTube 監督のドキュメンタリー
Hard to be a God - PC - Greleases
 「神様はつらい」を基にしたPC用ロールプレイングゲーム。
『Hard to be a God (輸入版PCソフト)』
アレクセイ・ゲルマンインタヴュー『もう、うんざりだ』(インタビュー翻訳記事) | CHEMODAN

Talkingheads-series ストルガツキー兄弟・紹介.

"『世界 終末十億年前』に掲載されているアルカージイによる自伝を読むと、次のようなことが書かれている。
「われわれのシナリオによって、4本の映画が撮られた。1本はひどい代物で、2本はまま我慢ができ、1本は世界的水準にある出来だ」。
 ストルガツキー兄弟の映像化作品としては、アンドレイ・タルコフスキー監督の『ストーカー』(79年)があまりにも有名である。しかし、そのために書いたシナリオ『願望機』はいわゆるボツとなり、『ストーカー』は、ストルガツキー兄弟の意図とは違った映像作品として仕上がった。その辺りのストルガツキー兄弟の心境には、複雑なものがあるようだ。
  「これが、高度な国際級の作品であることはだれも疑っていない。だが、このことばを自賛ととってもらいたくない! 映画『ストーカー』の製作については、 その主たる功績はタルコフスキーのものであって、われわれはただ彼の下働きをしたにすぎない」(アルカージイ)。
 『ストーカー』以外の映画化作品としては、『ホテル〈遭難したアルピニスト〉』(グリゴゴーリイ・クロマーノフ監督、原作の訳題は『幽霊殺人』)や『ス プーン五杯の霊薬』(B・イフチェンコ監督)、『こびと』(原作の訳題は『リットルマン』、チェコスロバキアで映画化)、『神様はつらい』(西独とソ連の 共同製作)などがあるらしい。先のアルカージイの証言より1つ本数が多いが、『こびと』と『神様はつらい』は本当に完成しているのかよくわからない(前者 は「撮影を開始」、後者は「交渉の段階」と深見氏が紹介しているが、その後どうなったかは残念ながら確認できていないのです)。"

Hard to Be a God (1989 film) - Wiki
 ストルガルツキー兄弟『神様はつらい』、ピーター・フレイシュマン監督による1989年の映画化作品。

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