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2015年8月23日 - 2015年8月29日

2015.08.26

■感想 ヤノベケンジ×増田セバスチャン×髙橋匡太 「PANTHEON-神々の饗宴-」 "三神夜覧"~夏のライトアップ~

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YANOBE KENJI ART WORKS.

「PANTHEON-神々の饗宴-」 "三神夜覧"~夏のライトアップ~

"京都府立植物園では、風神(風神の塔)、雷神(雷神-黒い太陽)、フローラの三体の神々が降臨したことを記念し、特別夜間開園を行い、下記のとおり夜間展覧、 "三神夜覧"を開催します。なんと入園無料です!
◆以下の8日間 特別夜間開園 18:00~20:00
8月14日(金)、15日(土)
8月21日(金)、22日(土)、23日(日)
8月28日(金)、29日(土)、30日(日)
◆会場:京都府立植物園「鏡池」エリアのみ
(入門は、正門と北山門のみとなります) "

◆琳派400年記念祭
ヤノベケンジ×増田セバスチャン×髙橋匡太
「PANTHEON-神々の饗宴-」

"会場:京都府立植物園 観覧温室前「鏡池」
会期:2015年7月25日[土]〜10月25日[日]

◆序章「雷神ー黒い太陽」2015年5月26日[水]より
◆1章「フローラ降臨」7月25日[土]より
◆2章「風神の塔」8月14日[金]より
◆最終章
「New Generation Plant」
(増田セバスチャン) 9月中旬より
※髙橋匡太によるライトアップ
仲秋9月27日[日]~10月11日[日]夕刻"

 ヤノベケンジ「PANTHEON(パンテオン)-神々の饗宴-」 "三神夜覧"~夏のライトアップ~ 観てきた。3D映像も撮ってきましたが、まずは写真です。

 「琳派400年記念祭」と銘打たれているように、今回、尾形光琳の『風神雷神図』屏風をモチーフに、ヤノベの立体造形は、雷神と風神を描き出している。両側にそれら神を置き、そして新たな創意として、中央にヤノベの近作「サン・チャイルド」「サン・シスター」につながる「フローラ降臨」が置かれている。

 特に当Blog的には、冒頭写真中断の「風神の塔」がまるで怪獣映画で圧巻です。体長約4mの使徒、京都襲来って感じですねw。

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 まるで蓮池に舞い降りた仏のような造形。
 両側の荒ぶる2神に守られ、穏やかな顔をしたまさに女神。というより姿は女児なので、癒しの少女神と書いた方がしっくり来るビジュアルです。
 植物園の中のハスの池、という舞台設定が最も活かされているのが、このフローラの手を上に向けた穏やかな像でしょう。

 手に持つ花、というかキャンディ?を慈悲深く人々に差し出す恵みの像。「サン・チャイルド」「サン・シスター」につながる放射能に汚染された地を浄化しようとする子供の像がテーマなのでしょう。

 「サン・シスター」はまだ実物を未見ですが、この荒ぶる神と並び降臨した姿が、特に慈悲の象徴として映えるのではないでしょうか。単独の展示だとイメージが「甘く(スゥイート)」過ぎる印象で、世間の汚れの中で日々生活するおじさんの眼には眩しすぎたのですが(^^;)、邪悪な何者かも感じさせる2神とのバランスで、逆に光が浮き出て、とてもいいのじゃないかなと。

 よく眼を凝らすと、ハスの一部は花を咲かせていました。
 この季節、蓮の花と3体の像と光のイメージは、浄化される何ものかを観客に与えていたような気がします。

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 今回、風神は頭上の3個の風車で発電し、そのエネルギで約3分に一回、蓮池の水をその口から放水する仕掛けがあって、集まった大人と子供たちを喜ばしていたけれど、雷神の仕掛けは何もなかった。
 「黒い太陽」が本来セットで持つテスラコイルの放電はなかったわけだが、秋のライトアップで登場するらしい。その時に本来作家が込めたイメージが植物園に現出するのだろう。秋は行けるだろうか。

◆関連リンク

「PANTHEON-神々の饗宴-」公式PV - YouTube
 クレーンによる上空からの俯瞰ショットが素晴らしいので、是非、ご覧ください。

琳派400年記念祭.

"「琳派」とは、宗達から100年ほど後に絵師となった尾 形光琳(1658~1716)の「琳」をとって名付けられた名称です。尾形家は俵屋宗達や本阿弥家と姻戚関係にあり、光琳は宗達の作品をよく学んでいま す。『風神雷神図』屏風を手本に、光琳は同じ図柄の屏風絵を遺しており、「琳派」は、宗達や光悦から生まれたといってよいのです。"

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風神雷神図 - Wikipedia 引用画は、上が俵屋宗達、下が尾形光琳。

"作者 俵屋宗達 制作年 寛永年間頃 素材 紙本金地着色 寸法 154.5 cm × 169.8 cm (60.8 in × 66.9 in) 所蔵 建仁寺(京都府京都市)

尾形光琳の屏風画
2曲1双・紙本金地着色、東京国立博物館蔵。
光琳は、体躯や衣文線などの輪郭線を驚くべき忠実さでトレースしており、単に屏風を瞥見した程度ではなく、時間と手間を惜しまず正確に写し取った事が伺える。その反面、光琳はいくつかの改変を加えている。

・風神・雷神の姿が画面ぎりぎりではなく、全体像が画面に入るように配置されている。
・宗達が屏風の外に広がる空間を意識したのに対し、光琳は枠を意識しそこに綺麗に収まるよう計算しており、片隻だけ見ると光琳の方が構図がまとまっている。
・宗達の画では、両神の視線が下界に向けられているのに対し、光琳の画では両神がお互いを見るように視線が交差している。
・両神の顔が、やや柔和な印象を受け、卑俗な擬人化がより進んでいる。
・屏風全体の寸法が若干大きい(宗達画は各154.5x169.8cm、光琳画は各166.0x183.0cm)。二神の大きさは変わらないため、絵の中では光琳の風神雷神の方が相対的に小さく見える。
・細部の描写や彩色を変更、特に輪郭線や雲の墨が濃くなり、二神の動きを抑える働きをしている。

 光琳の模写も傑作の部類に属するが、上記の相違点により、「宗達の画のほうが迫力がある」という者も多い。"

 元祖の俵屋宗達と、それを自らの解釈で描きなおした尾形光琳の『風神雷神図』と「PANTHEON-神々の饗宴-」を並べてみた。ヤノベケンジの「フローラ降臨」がやはりその光で異彩を放っている。
 会場に多数訪れていた子供たちが「フローラ」をまるで友達のように親しげに名前を呼んで語る言葉が幾つも聴こえてきたけれど、まさにそうした異彩がどういう形でか、人々の心に共鳴しているようだ。

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2015.08.24

■情報 舞台『攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE』日本演劇で初めてS3D映像 プロジェクションマッピング

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舞台版「攻殻機動隊」、日本演劇で初めて3D映像を使用!鑑賞時3Dメガネが必須に! - シネマトゥデイ

" 今回、「攻殻機動隊」の独特の世界観を舞台上で再現するために、明治大学総合数理学部福地研究室と舞台を製作している株式会社NEGAが共同で新たな映像技術を開発。舞台作品に初めて投入される3D映像と生身の役者による演技がステージで絡み合う。劇場では、当日貸し出される3Dメガネを掛けて観劇する形になるという。

 本舞台は『攻殻機動隊 新劇場版』などの冲方丁が監修し、脚本を「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」などの藤咲淳一が執筆。演出は舞台演出家で映画監督でもある奥秀太郎が務めている。"

 プロジェクションマッピングと3D映像の融合、これは興味深いです。
 寡聞にしてそうした事例を知らなかったため、先行事例を今回調べてみると、世界でも数例しかないようです。
 そして初めて知ったのですが、2013年の日本SF大会で初めて実演されていたのですね。

 以下のは、赤青のアナグリフ方式のメガネのようですが、見てみたかった(ダイジェスト映像がYoutubeにあったので、以下引用しています)

U&C 3Dコンテンツニュース

"「プロジェクションマッピングで3Dメガネをかけて見る」という経験をされた方はまずいないのではないでしょうか?実は公開されているプロジェクションマッピングで立体映像に対応したものは世界的に見ても数例しかないと言われています。

 これを実現するきっかけとなったのが7月に広島で行われた「第52回日本SF大会」でのプロジェクトです。これは広島の制作者団体であるAAIひろしま Planが計画したもので、筆者がそのプロジェクトのスーパーバイザーを努めていました。当初は立体視対応ではない通常のプロジェクションマッピングで計 画していましたが、日本で最大規模のSF大会であり、3Dメガネをかけた未来感を表現するのも面白いと考え、これを機に日本で始めてのS3Dプロジェク ションマッピングの制作チームを結成し、アンビエントメディアS3Dプロジェクションマッピングチームと名づけて、このプロジェクトに臨みました。 写真 にあるように会場となったアステールプラザの階段(幅約7.7m、奥行き約11m、高さ4.8m)がその投影対象です。"

S3Dプロジェクションマッピング “ 時空の階段”|第52回日本SF大会 こいこん 2013.7.20-21.

イベントタイトル: S3Dプロジェクションマッピング “ 時空の階段 “
・主催:第52回日本SF大会実行委員会
・プロジェクションマッピング企画実施:AAIひろしまPlan
・場所:アステールプラザ 〒730-0812 広島市中区加古町4-17
・日時 2013年7月20日(土)20:00~
※開場時間の詳細は当日ご確認ください。
・立体視方式
※アナグリフ方式(赤青メガネ使用)

神聖な場所やイベント会場へ、階段は異世界への移行を司る場。 光で空間を書き換え、幻視への挑戦をいたします。 プロジェクションマッピングは動くだまし絵。今回は錯視が起こる範囲が上下で限定され、プロジェクションマッピングが苦手とする奥行のある構造“階段”を投影対象とした上に、立体視に挑戦する、いわば究極の幻視体験をしていただくイベントです。"


時空の階段 (JIKU NO KAIDAN) ダイジェスト - YouTube

"前半の4本がS3Dで制作されていますが、横幅8mのスクリーンの状態で視差を適正にしています。飛び出し感、奥行が実際の階段より小さい画面でみると少なく感じられま­す。

参加メンバー
・プロデューサー/クリエーター 泉尾祥子 AAIひろしまPlan
・イベントディレクター 石橋健太 マグマワークス
・プロジェクションマッピングスーパーバイザー 町田聡 アンビエントメディア
・プロジェクションマッピングコンテンツテクニカルディレクター/クリエーター 吉川マッハスペシャル
・プロジェクションマッピングシステムテクニカルディレクター 浦島啓(株)コローレ
・S3Dスーパーバイザー/クリエーター  阿部信明  (株)QXD
・S3Dディレクター/クリエーター   千葉祐吾 (株)Flapper3"

 ダイジェストということですが、22分もあります。
 階段の立体スクリーンと、3Dの映像の融合でどのような映像効果が得られていたか、、、、。立体映像好きとして、こうした映像を観る機会が待ち遠しいです。

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