« 2015年11月1日 - 2015年11月7日 | トップページ | 2015年11月15日 - 2015年11月21日 »

2015年11月8日 - 2015年11月14日

2015.11.11

■情報 キャシー・オリヴァス & ブラント・ピータース原案・監督『カリオペ:短編ストップ・モーション・アニメ』"CALLIOPE: stop motion animated short film" Kickstarter


Calliope animated stop motion short film trailer / Circus Posterus - YouTube
 留之助商店主催 "Monsters & Misfits"展 でも有名な、米のオブジェモチャ・アーティストのキャシー・オリヴァスとブラント・ピータースによる映像化プロジェクトが公表された。なんと『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のアニメーション・クルーが協力するパペットアニメーション作品とのこと。
 Youtubeの動画、既に出来上がっている部分の短い映像が素晴らしい!
 この企画の詳細は以下の中子真治さんによる記事をご覧ください。
 キックスターターでの出資も現在募られています。二人のファンの方は、奮ってご応募ください(^^)。キックスターターで11/29まで。

ブラントとキャシーの人形アニメ、キックスターターで始動 : 飛騨高山 留之助商店 店主のブログ

"うれしいのはこの短編人形アニメにT+CPソフビのメイン・キャラクター、カリオペ・ジャッカロープとスティンジー・ジャックが主演するということ。 2年まえに計画を聞き、進捗をずっとレポートしてもらっていたけれど、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のアニメーション・クルーが協力して、とうとう、こういうかたち(キックスターター)でプロジェクトはスタートしたのだ。 キャシー・オリヴァスとブラント・ピータースが原案・監督のCALLIOPE: stop motion animated short film(カリオペ:短編ストップ・モーション・アニメ)。 その予告編のクォリティーが完璧過ぎる。 魅力のリワードが用意され、あとは出資するばかりなのだ。"

 中子真治さんの留之助商店とサーカス・ポスタラスによるソフビキャラクター、カリオペ・ジャッカロープとスティンジー・ジャックが主演!! 僕も先日、中子さんのギャラリーから、小型のカリオペ・ジャッカロープを一体、家に連れ帰ったため、このタイミングでの発表がとても嬉しい。

Eb4873bfd4e3bae7ed8f342b79f8564f_or

SpankyStokes.com | Vinyl Toys, Art, Culture, & Everything Inbetween: Brandt Peters × Kathie Olivas’s “Calliope” Stop Motion Film Kickstarter!.

"After 15 years in development, and 2 years of serious focus, the previously announced animated stop motion short film, Calliope, has launched on Kickstarter! Created by Circus Posterus masterminds Brandt Peters and Kathie Olivas, the goal of this Kickstarter project is to raise enough capital to help produce and finance Calliope as an 8-10 minute (feature production quality) stop-frame short film and to produce it within 15 months. Filled with many great rewards and incentives — my favorite being the Calliope Graphic Novel that will explore the characters of Calliope Jackalope, Stingy Jack & The Brides, Slap-Happy!, and more — are all available now through the dynamic duo’s Kickstarter campaign!"

 キックスターターには、僕も是非応募しようと思います。作品は8-10分で完成予定は2017年ということです。
 サーカス・ポスタラスの作品は、ヘンリー・セリック『コララインとボタンの魔女』に少し近い、不思議で素晴らしい世界観を持っているので、映像作品としてもとても楽しみです。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のスタッフが協力ということは、まさにヘンリー・セリック組のスタッフがかかわる作品、そしてそこにキャシー・オリヴァス & ブラント・ピータースのあの世界が融合、、、モチャファン、パペットアニメファンとしては、正に目が離せない素晴らしい企画である。
 そして僕はパペットアニメの最高峰を『コララインとボタンの魔女』3Dであると思っているので、完成が待ち遠しくてたまらない。もしかしてヘンリー・セリックもなんらかの形で関わるのであろうか。


CALLIOPE: stop motion animated short film by Circus Posterus — Kickstarter

◆関連リンク
・ヘンリー・セリックの新作 『The Shadow King』という作品が控えているようです。ニール・ゲイマンの『The Graveyard Book』の監督にも名前が挙がっていたけれど、こちらはロン・ハワードになったとか。

| | コメント (0)

2015.11.09

■感想 バルタザール・コルマウクル監督『エベレスト 3D』


映画『エベレスト 3D』 公式サイト NOW PLAYING.

 バルタザール・コルマウクル監督『エベレスト3D』、IMAX 3D 字幕版(残念ながら吹替は時間が合わず...)、観てきた。

 さすがに素晴らしい自然描写。どこがCGでどこが実景かわからない。たぶん空撮はこの高度では空気が薄く無理なので(ドローンなら可能なのか??)、頂上付近の俯瞰映像はCGなのでしょう。
 3DはSTEREO D社の3D変換。いくつか息を飲むようなシーンがあった。特に前半の吊り橋とか、切り立った峰の描写が美しい立体感。後半は何故か3D感はトーンダウン、というか物語の緊迫感に飲まれて、3Dを意識できていなかったのかもしれないが、、、。

143628118954193122180_everest

 全体の感想として、この映画は、人の視点と山の視点と観客の視点という3視点、3D(? ^^;)で語る映画なのかもしれない。

 まず人の視点。何故か山に挑みたくなるアルピニスト。登ることの快楽と隣り合わせの死。スリリングさはかなりのものだったけれど、タイミングを間違えば死に直面する、という危機意識が登場人物たちによってもっと表現されていたら凄かったのではないかと。主人公がプロのはずなのに、危機意識が低く行動が軽いように見えてしまうのが残念だった。あと少しそんな危機意識を強調するセリフと行動が表現されていたら、、、と思う。

 次に山の視点。自然に対してあまりに人はちっぽけな存在。エベレストの俯瞰の中に、芥子粒のように見える登山家の列。その映像が雄弁に、人の山への夢想を徹底的に打ち砕く。どんな人々の葛藤も、山の前では全くの雑事。自然はただそこに存在し、時に透明な青空で暖かく人を包み、時に荒れ狂ってゴミ屑のように人を蹴散らす。山は微塵も人が持ち込んだ幻想を気にせずにそこに存在するだけ。
 そんな一種、神の視点も映画は見事に描き出している。先ほど述べた人の視点が、もう少しその存在に対する敬意を、危機感として描写していたら、そこがさらに映えただろうにというのが、残念さのもう一つの理由である。

6281_4670

 そして最後に観客の視点。
 これは頂上からの山脈を映し出す映像に対する不満がほとんど全て。山の快楽のきっと相当部分を占めるだろうはずの、天空の情景描写がものたりない。3Dで期待していたのは、この光景だったはずなのに、映画が描いたのは、人を中心にした頂上の雑事(写真撮ったりとか)ばかり。ぐるりと360°見渡すような情景が描写されていないのは、山岳の魅力が登場人物たちの無謀な行動の理由なはずだけに、緊迫感との対比で本来描写されていないのが残念。もちろん直接描写しないで観客の想像力に委ねて、実景以上の映像を想起させようとしたのかもしれないけれど、ここを描かないとこの映画の本当のカタルシスは訪れないでしょう。

Review01_image01

 以前にNHKのハイビジョンで観た、三浦雄一郎のエベレスト登頂ドキュメントで観たテレビの頂上映像が素晴らしかっただけに、観客としてのカタルシスはいまひとつだった。
 そして頂上映像だけでなくこのTVドキュメンタリー、レベルが高く、本映画より実は登山の厳しさの具体的ディテイル描写が素晴らしかった。まさにリアルの勝利。酸素や食事や荷物の重みの描写、そしてクレパスの恐怖、どれもそのディテイルが緊迫感を持っていた。たぶんカメラマンやスタッフが実際に味わっているリアル登山の恐怖が、見事な絵作りにつながっていたのではないかと思う。ここは映画というフィクションの敗北に思えてしまった。

 ドキュメンタリーでは不安定なカメラ位置とか映像的にリアルを無意識に感じさせる理由があったかもしれない。一番大きかったのは太陽の光の強さ。ハイヴィジョンがハイコントラストで見事に映し出していた高山の強い太陽光が、映画では少し弱く晴れのシーンも薄曇りっぽく見えてしまった。これらが映画のリアルを減点している残念な部分である。

 ということで、長文となってしまったけれども初見の感想でした。おまけとしてIMAX登山隊が登場するけれど、この時に写した映像を、IMAX劇場だけ上映してくれるサービスなんかがあったらよかったかな、と。

◆関連リンク
・1996年のエベレスト大量遭難 - Wikipedia

"隊長のスコット・フィッシャーは自己責任を強調し、14時というリミットには寛容であった。一方、ロブ・ホールは頂上が前に見えていても14時になったら引き返すように参加者に強く指導していた[注釈 5]。"

 この文章を読むと、郵便配達人のダグとロブの下山開始時間の危機感についてのやりとりは、かなりあったと考えられるため、映画のシナリオの工夫が惜しい。

| | コメント (0)

« 2015年11月1日 - 2015年11月7日 | トップページ | 2015年11月15日 - 2015年11月21日 »