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2017年4月

2017.04.26

■感想 デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督『イット・フォローズ』It Follows.


It Follows Official Trailer 1 (2015) - Horror Movie HD - YouTube

 デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督『イット・フォローズ』録画見。

 いい評判をあちこちで聞くホラー、初見。
 予算よりも知恵を使った、スリリングな佳作。2億円程度の制作費で、20億円の興収というのは素晴らしい。
 カーペンター監督の『ハロウィン』や中田秀夫監督の『リング』を思い出させる。特に郊外にフッと異界が現れるところで『ハロウィン』を、そしてあるルールで恐怖が伝播していくところで『リング』を思い出す。

 秀逸なのが「イット」の存在感。自主映画でも出来そうなアイデア勝負の描写がなかなか素晴らしい。あるシーンで主人公が車の中から自宅にいるそれを見るシーンが秀逸w。あれだけは現れて欲しくないっていうかw。

 ヒタヒタと迫り来る恐怖を体感したい方に、お薦めの一本。  アメリカのwikiでは、続篇(プリクエル)の可能性も触れられており、僕は是非観てみたいです。

"It Follows"(Wikipedia) Google 翻訳

"可能性のある続編
この映画の成功に続いて、Radius-TWCの共同議長であるTom Quinnは、スタジオが可能性のある続編を探していると発表しました。 QuinnはMaika MonroeのJayや "it"の起源を見つけるために連鎖を下っている別の主人公とともに、最初の映画のコンセプトを反転させる考えを表明している。 [38] 

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2017.04.24

■情報 造形作家「植田明志」作品集制作プロジェクト クラウドファウンディング


植田明志 x SipkaART 作品集刊行プロジェクト - YouTube.

" "SipkaART"は名古屋大須にあるセレクトショップ"Sipka"が母体となっているギャラリーです。これまでとは違うアート活動をする為、設立いたしました。 今後は、店内での展示以外に、アートフェアへの出展や、作家の作品集や絵本などの出版も手掛けていく予定です。
 植田明志は現在まででSipkaで3度の個展を行いお客さまからの支持も厚く、急成長をしている作家です。手がける作品にはそれぞれ物語があり、見るものを魅了し、惹きつける不思議な力があります。 今回は、クラウドファンディングでその集大成となる作品集を制作したいと考えています。 作品集の制作は、多くの方からご希望も頂き、それならば、campfire(キャンプファイヤー)通じて、皆さまと作り上げられればと思いました。 このプロジェクトに参加して頂ける皆さまのためにこの場限りの様々なリターンを用意しました。 作品集制作の実現へ向け、皆さまのご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。"

造形作家「植田明志」作品集制作プロジェクト - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

" 今回は、造形作家「植田明志」の作品集制作というプロジェクトとしてキャンプファイヤーに投稿します。

 植田明志は現在までで、Sipkaで3度の個展を行ない、お客さまからの支持も強く、急成長をしている作家です。
 手がける作品には一つ一つ物語があり、見るものを魅了する不思議な力があります。
 その集大成となる作品集を制作したいと考えています。

■作家からのコメント

子供のころの、らくがき帳は、さながら作品集の様。
空想の生物を描いた下には、名前やその大きさ。

ずっと作品集を作れたらいいなぁ。と思っていました。

子供のころ、夢中でめくった作品集や、画集は、夢や感動、ワクワクを与えてくれていました。
それは魔法が綴ってある秘密の本のように、僕を静かに奮い立たせました。

この世界には、こんなものを作っている人がいるんだ。
どうやって作ってるんだろう?

僕にもできるのだろうか?
そういう想いが、僕をこの世界に導いてくれたひとつであることは、間違いありません。"

 造形作家 植田明志さんの作品集刊行プロジェクトのご紹介です。
 4/19から始まったクラウドファンディングは、締切日まで残すところ57日の4/23現在、すでに目標額100万円に対して166.4万円となっていて目標達成。

 僕はSipkaさんのネットでの紹介以外、実はまだ作品を直接拝見したことがないのですが、冒頭に引用した公式動画で見られるようにその作品はとても幻想的な造形です。不思議なその魅力にいつも心惹かれているのですが、残念ながら資金的に作品を購入することはなかなか出来ないので、まずは作品集を是非入手したいと思っています。

 何度かSipkaさんで開催されている作品展に行く機会を作れずにいるのですが、いつか3Dハンディカムを持参して、伺いたいものです。

◆関連リンク
植田明志 - Google 画像検索
植田明志 | アクセサリー・セレクトショップ・Sipka-シプカ- オンラインショップ
 こちらのページで作品を購入できます。

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2017.04.19

■動画 押井守監督『Sand Whale and Me : 砂クジラと私』第1話〜第5話


第1話

第2話

第3話

第4話

第5話
 (押井守 情報サイト 野良犬の塒さん経由)

押井守監督のショートムービー『Sand Whale and Me』ネットでも公開 - amass

"押井守監督、佐伯日菜子主演のショートムービー『Sand Whale and Me』が米カートゥーン・ネットワークの「Toonami」枠にて3月18日よりオンエア開始。「Toonami」の20周年を記念した作品のひとつとして制作された本作は、実写×CG×ゲームのハイブリッド作品。1話5分の計5話で構成されています。

●『Sand Whale and Me』 監督:押井守 音楽:川井憲次 CGIスーパーバイザー: 佐藤敦紀 衣装デザイナー:竹田団吾 主演:佐伯日菜子 制作プロダクション:プロダクションI.G"

 全5話が「Toonami」のFacebookページで公開されたので、全話へのリンクを掲載します。
 各話5分とは言え、冒頭の戦闘シーン1分間は1-4話共通。そして観て頂くとわかりますが最後の1分はこれも(ほぼ)リピートシーンであるため、正味ドラマ(?)は各回3分間ほど。まあ、小品ですね。
 イメージは真・女立喰師列伝 - 「ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子」に準じるもの。『AVALON』や『ガルム・ウォーズ』と共通のイメージも引用されている。赤いバトルスーツがよく出来ているので、それだけで映画の画面が引き締まります。
 食べ物へのこだわりが押井監督らしく、押井ファンには一見の価値。一般ファンにはなんじゃこりゃwな感じでしょうか。

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2017.04.17

■感想 ルパート・サンダース監督『ゴースト・イン・ザ・シェル : Ghost in the Shell』


Ghost in the Shell - SUPERCUT - all trailers & clips (2017) Scarlett Johansson - YouTube
 ルパート・サンダース監督『ゴースト・イン・ザ・シェル』IMAX3D 吹替版を109シネマズ名古屋、最前列中央で堪能。
 吹替版が素晴らしい。まるで素子とバトーとトグサが義体を変えて、IMAXスクリーンに登場したみたいな錯覚。
 予告篇からある程度は予想していたけれど、これほど押井守愛に満ちた映画とは想像してませんでした。まさに『ゴースト・イン・ザ・シェル』リメイク。ガジェットやエピソードに宿る押井守。
 前半の街の映像とかは士郎正宗リスペクト。漫画チックな立体デジタルサイネージが士郎チックな雰囲気を醸し出している。
 そしてクライマックスの情動は神山健治SEC 2ndの魂が宿っている。空を、巡行ミサイルが飛び交っていたらもっとジンとくるけど…(^^)。

 押井ファン、アニメ攻殻機動隊ファンには、リスペクトに満ちた素晴らしい映画であるが、残念ながら一般映画ファンに対してはいささか満足できない部分があるのでないか。

 押井ファン、攻殻ファンとしても欲を言わせてもらうと、もう少し策謀部分を緻密に作り込んで欲しかった。カッター社長がなぜあんな危険を冒してまで自らの手を汚しているか。久世の目的も復讐だけなのか。
 もっと裏の策謀が描かれ、9課が追う理由と緊迫感があったら、映画はさらに素晴らしいものになっていたのではないか。

 最後にジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督『キングコング : 髑髏島の巨神』に続く、プライムフォーカスによる2D-3D変換について。
 特に素晴らしかったのは、スカーレット・ヨハンソンのアップの3D質感。最高の少佐が描かれたと押井監督も評価したというスカーレット・ヨハンソン。アップのシーンの眼とか顔の輪郭が迫真の少佐像を構築していて、僕もとても魅かれました。

 プライムフォーカスの3D変換は、『キングコング』よりは立体視を意識したシーンが少なく、若干残念感もぬぐえませんが、ラストの水の描写等、3Dらしい良いシーンもあり、鮮明なIMAX 3Dには感嘆しきりでした。吹替3D IMAX、4/20までの限定公開らしいがお薦めです。



★★★★★★ 以下、ネタバレ注意 ★★★★★★

 押井愛を感じるシーンは、バトーによるバセットハウンド犬 ガブリエルへの給餌シーン。
 そして香港のスラム街の上空を飛ぶ有翼機。ガラスを割って銃を構え、テロの現場に飛び込む少佐。そうしたどこかI.G作品で観たシーンが、実写3Dで大画面に描かれるとファンとしては、涙が出そうになりますw。

◆関連リンク
109シネマズ名古屋 上映スケジュール | 109CINEMAS
 ゴースト・イン・ザ・シェル[IMAX3D・吹替] 4/14(木)〜4/20(木)のみの上映


Ghost in the Shell - Bloopers


『ゴースト・イン・ザ・シェル』 | 押井守 特別映像 - YouTube

魂が入ったアニメーション――押井守が語った実写「攻殻機動隊」の不思議な感覚と素子に残る“引っ掛かり” - ねとらぼ.

"押井 ラッシュを見たとき、ヨーロッパ風の格調高い映像で「なかなかいいな」と。
 その後試写に入ったらメガネ渡されたんで、どうなっちゃうのかなって。正直、最初の10分くらいは、違和感の塊だった。当たり前だけど、立体になると空気感とか消し飛んじゃうから。多分、立体視で見るのか、2Dで見るのか、IMAXで見るのかで随分印象が変わると思う。僕は興味があるので全部試してみるつもりだけど。  立体に関して言えば、引き(の絵)は完璧にアニメーションにしか見えなかった。(キャラクターに)寄っていくと、シームレスに実写になっていく。実写って言い方は正しくないな。魂が入ったアニメーション。とても不思議な体験だった。

押井 普通、3DCGのキャラクターって、リアルになればなるほど、いわゆる不気味の谷で気持ち悪くなって、僕は“死人が踊っている”といったりもしたけど、ある種不気味さが出てくる。ところが、(ゴースト・イン・ザ・シェルは)役者が演じているから、セットアップに切り替わっていくと、今までCGにしか見えなかったキャラクターにフワッと魂が入ってくる。確かにここにいる人間には“魂”が、攻殻の世界で言えば“ゴースト”を感じる。それは今まであまり見たことがないから、とても不思議な気がした。

 よくできた3DCGのアニメーションは幾つもあるわけだけど、それにはもちろん魂を感じたことはない。どこまでリアルになっても記号でしかないから。実写映画というのは逆に言えば、キャラクターだけじゃなく“空気”にも魂が漂っている。恐らく、(『ゴースト・イン・ザ・シェル』は)結果としてそうなったんじゃないかと思うけど。

―― 結果として?

押井 ああいう表現になることを想像して、それを目指して作ったとは思えない。映像を作り込んでいった結果、そういう表現が出現してしまった。アニメーションにはよくあることなんだけど、表現って意地になって徹底して作り込んでいくと、画面にとんでもなく予想外のもの――“怪物”とも呼ばれることがあるけど――が立ち現れてくる。

 実写というのは良くも悪くも、ある種のフィルターが掛かるので、表現が突出することは普通はない。CGや合成を使って作り込んでいけば行くほど、ある種別なものが映っちゃう瞬間がある。僕も何度か経験したことがある。モノだと思っていたものに魂が入っちゃったり、逆に魂のあるものが無機物になっちゃったり。その瞬間に立ち会ったような気がした。"

 とても興味深いので、長文引用させて頂きました。まだ全体は長いので興味が湧いた方は是非リンク先へ。
 立体視映画でこそ、空気が映像に映り込む、と思っている僕は異論もありますが、何か不思議な雰囲気が宿った映画であるのは、僕も感じました。その正体が何かはまだよくわかりません。

 

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2017.04.12

■動画 ヤン・シュヴァンクマイエル『蟲』撮影風景

ČT24 - Jan Švankmajer – surrealista, výtvarník a režisér –....(Facebook)

"Jan Švankmajer – surrealista, výtvarník a režisér – pracuje na svém sedmém celovečerním filmu. Vychází z dramatu Ze života hmyzu od bratří Čapků.
(Janシュヴァンクマイエル-シュルレアリスムアーティスト, 映画監督-彼の7番目の映画で働いています. チャペック兄弟の昆虫の生活に基づくものである.)"

 ヤン・シュヴァンクマイエルの新作について、新しい情報としてチェコのTV局のニュース映像がネットで掲載されていたので、紹介する。

Švankmajer pozoruje život Hmyzu ve svém posledním celovečerním filmu — ČT24 — Česká televize(公式)

彼の最新長編映画で昆虫の生活を観察するシュヴァンクマイエル(チェコ語 Google 翻訳) (Google翻訳を 一部、改訂)

"シナリオは、70年代にすでに書いて、それの一部は、チャペック兄弟のドラマ昆虫の生活から来ています。

撮影はシュヴァンクマイエルのプラハ近くのプライベートスタジオで。この場所で、チェコのシュルレアリストは、九十年代から動作します。最初のショットは『ファウスト』。 実写とアニメーションを組み合わせた世界的に有名な6つのタイトルを作った。

このプロジェクトでは、財政的にチェコのテレビでサポートされている。それだけでなく、 世界中からのファンのファンドからなっている。 ほぼ30万米ドル。

映画館では昆虫は来年紹介します。"

 Google翻訳のチェコ語日本語変換によると撮影はプラハ近郊のプライベートスタジオで行われているようで、今回も映画の形式は実写とアニメーションの融合。
 冒頭に引用した映像からは、実写の撮影と切り絵の2Dを動かす手法のアニメーション撮影の様子をわずかにうかがうことができます。
 そして期待の公開は、今回、来年2018年と書かれています。

 できるだけ早い完成と日本での公開を望むものです。

◆関連リンク
当ブログ記事
■情報 ヤン・シュヴァンクマイエル監督『蟲』ファーストテザー & クラウドファウンディング Jan Švankmajer - Insects 2018 first teaser & Cloud Faunding
■ヤン・シュヴァンクマイエル:Jan Švankmajer監督 新作『昆虫:Hmyz(Insects)』
ヤン・シュヴァンクマイエル関連記事 Google 検索

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2017.04.10

■情報 ジョン・ニューエン監督 ドキュメンタリー『デイヴィッド・リンチ : ジ・アート・ライフ David Lynch: The Art Life』


David Lynch: The Art Life Documentary - Trailer - YouTube

David Lynch: The Art Life - Movie Trailers - iTunes

 アメリカでは3/31に公開されたJon Nguyen監督のドキュメンタリー。
 以前から情報のあったドキュメンタリー、いよいよアメリカでは公開されたようです。Appleの予告篇サイトに動画が公開されています。

 ドキュメンタリーということで、日本での公開は望み薄な気がしますが『ツイン・ピークス』新シリーズがヒットしたら、WOWOWで放映される可能性もあるでしょうか。

 近年、映画よりアート方面での活躍が目立ったリンチですが、絵画の制作過程が記録されているこの映画で、リンチが映画から絵画に傾倒している理由等も聴けるかもしれません。

 僕は以前東京や京都で見たリンチの絵画の制作過程が映像として見られるだけでも楽しみでなりません。
 (以下の関連記事に絵画展のリンクを貼りましたのでご興味のある方はご覧ください)

◆関連リンク
・当ブログ記事
 ■感想1 個展『デヴィッド・リンチ展 ~暴力と静寂に棲むカオス』(DAVID LYNCH "CHAOS THEORY OF VIOLENCE AND SILENCE")
 ■作品集『デヴィッド・リンチ展 ~暴力と静寂に棲むカオス』

 ■感想1 デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six
 ■感想2 映画 「デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six
 ■感想3 絵画 デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Six

 ■情報 デイヴィッド・リンチ展@渋谷ヒカリエ8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
 ■デイヴィッド・リンチの展覧会 コムデギャルソンアートスペースSixで開催!!

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2017.04.07

■パノラマ写真 オアシス21@名古屋

 名古屋栄のオアシス21をパノラマ撮影してきましたので、ご紹介。
 オアシス21の宇宙船の様な建造物が楽しめると思います。

Entapano VR butfilp(究極映像研究所)
 こちらに僕が撮影した他のVR写真が掲載されています。

 この写真は、マウスで操作すると周辺画像が見渡すことができます。
 スマホでアクセスすれば、スマホを持つ角度を変えるだけであたかも周囲を見回している感覚で画像が動きます。もちろんそのスマホをヘッドマウントセットに装着すれば、頭の向きを変えただけで周囲を見回すことが可能。

◆関連リンク
魚眼レンズ一体型カメラ Entapano 2| Entaniya

"Entapano 2はシャッターボタン1つで水平視野250°の超広角な魚眼写真を撮影できるカメラです。 たった一枚の写真で目に入る全ての景色を写すことができます。

Entapano 2で撮影した写真は「Entapano VR」に登録すると グルグルと動かせる臨場感たっぷりのパノラマ写真として楽しめます。 パノラマ変換サービスのEntapano VRは無料でご利用いただけます"

 株式会社インタニヤさんからこのカメラをお借りして撮影しています。
簡単パノラマVR写真でPR | Entapano VR モニタ募集 200名までとのことです。まだ現時点では受け付けられていますので、興味ある方はリンク先で詳細確認を。
ENTANIYA コンパクトデジタルカメラ 超広角魚眼レンズ一体型カメラ Entapano 2(Amazon) こちらでカメラが発売されています。

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2017.04.03

■感想  ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督『キングコング : 髑髏島の巨神』Kong: Skull Island (2017)


Go Behind the Scenes of Kong: Skull Island (2017) - YouTube

 IMAX名古屋3D字幕版 最前列中央(E9)観。やはりこういう映画はこの席に限ります。視界全面に巨神と奇怪な無毛の獣 スカル・クローラーの格闘戦を超臨場感で体感w。

 冒頭からこの映画、迫力の映像が続きます。物語ではなく、まさに映像で映画だけが観せられる娯楽。カット割も画角も3D演出も、全てが怪獣映像をシャープに、そしてダイナミックにスクリーンに展開させることに集中しています。まさに映像の快感に身を委ねるタイプの、気持ちの良い映画。

 例えば、ヘリのVOD的ドキュメンタリータッチの描写。
 初の戦闘シーンで視点を一人称に据えて、観客を戦場に連れて行く手腕が見事。

 そしてその効果を高める立体映像。本映画の3Dは、Prime Focus Worldによる2D-3D変換。バンクーバとインドのスタジオがクレジットされていたけれど、土着島民の村とかヘリコプターとか、もちろんコングとか、3D効果が見事。

 若干32歳のジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督、この映像による快感に満ちた映画は、彼の血となり肉となった日本のサブカルチャーの影響がそこかしこにうかがえる。我々日本の観客に響くこの怪獣映画は、まさに映像の快感に淫するような映画の直系の魅力に満ちている(^^)。


★★★★★★★ 以下、ネタバレ含みます。注意 ★★★★★★★






 怪獣映画を彩る周囲のディーテイルも凝っている。
 例えば島の住民の民俗学的な描写も興味深い。言葉によるコミュニケーションをとらない民。顔や体の図形的な文様によるコミュニケーション、こういうところも映画としての奥行きに貢献している。
 
 そして地球地下大空洞から現れる怪獣群(というかクトゥルー?)。
 怪獣をそうした由来のものに設定することで、地上の怪獣+人類 v.s. 地底世界という対立構造をこの怪獣ユニヴァースシリーズの骨格に据えようとしているのかもしれない。キングギドラが宇宙大怪獣でなくなるのは残念なんだけれどな〜。それと日本の怪獣は、本作の生物が奇形したようなものだけでなく、宇宙人とかメカ的なものが由来になって、そしてシュルレアリスムがそこをメタモルフォーゼさせる、というのがDNAに書き込まれているので、だんだん怪獣から離れ、生物的なものになっていってしまうのが心配である。


 映画のクライマックスを形作るための、サミュエル・ジャクソン大佐による暴走。物語的には無理しすぎな展開でいまいちだけれども、物語のクライマックスをあの様に描くために必要だったのと、もちろんあとは1973年に時代設定した『地獄の黙示録』へのリスペクトがあるのであろう。

 ただ、ベトナムで大佐が新たな任務に目が輝く描写とか上手かったから、あのまま狂気の描写を畳みかける様にキリキリと描いてくれてたら、物語も迫真となっていたかもしれなくて残念。

 コングが人間に親近感を持ち、自然の脅威というよりは人の守り神である、という描写。これはレジェンダリーゴジラにもかすかにあった設定で、どこか怪獣の異質感を阻害しています。ハリウッドのマーベルユニバースに続くエンタテインメントシリーズとしては致し方ないかもしれないですが、やはりここは、圧倒的に『シン・ゴジラ』が鋭利な怪獣映画としての玉座にあると言わざるを得ません。

◆関連リンク
3D3D3D -ステレオ3D情報ブログ- : 「キングコング 髑髏島の巨神」 3D初見レビュー
「キングコング」監督が樋口真嗣とオタトーク、宮崎駿やエヴァの影響も - 映画ナタリー

"樋口はMIYAVIの演じた役名“グンペイ・イカリ”に反応し、「なぜ“グンペイ”を知ってるんですか!?」とぶつける。質問に対してヴォート=ロバーツは「そこを指摘されたのは初めて! この映画には僕のオタク的要素をふんだんに盛り込んでいるんです」と声を弾ませ、ゲームクリエイターの横井軍平、そして「新世紀エヴァンゲリオン」の碇シンジから取った名前であることを告白。"

 最近のハリウッドの中国寄りの配役から、イカリ・グンペイ役って中国人かと思ったら、MIYAVI (Wikipedia)って日本人なのですね。失礼しました。
体感型アトラクションシアター4DX(R)『キングコング:髑髏島の巨神』世界的大ヒット・レポート

"『キング・コング:髑髏島の巨神』で初めて【熱風】を体験しましたが、特に、爆発シーンでは素晴らしい効果を発揮してくれました。わずかな瞬間にも、首の周りに暖かい空気を感じとることができ、映画の登場人物と一緒にいるかのような錯覚を起こしたくらい"

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